JP3755952B2 - キャスターの車輪軸支構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャスター、特に車椅子の前輪に適したキャスターの車輪軸支構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャスターの車輪軸支構造は、図4に示すように車輪101の中心に貫通した軸孔102の左右両端に設けた軸受孔103,103にころがり軸受104,104を嵌合させ、該各ころがり軸受104,104の外側間を略2分する長さを有する筒部105,105の外側端に鍔部106,106を設けた鍔付カラー107,107を外方から筒部105,105を突き合わせた状態に嵌挿させ、この車輪101をフォーク108の左右一対に突出させたアーム109,109に挟持させ、アーム109,109の先端部に設けた軸孔110,110と前記鍔付カラー107,107の筒部105,105に支軸111を貫通させ、一方のアーム109の外側で支軸111の先端に設けたねじ部にナット112を螺合させて締め付けて軸支させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成される従来のキャスターの車輪軸支構造は、車輪101の軸孔102の両端に設けた軸受孔103,103に嵌合させたころがり軸受104,104の両外側端間の長さと鍔付カラー107,107の鍔部106,106間の長さを一致させることが加工上困難で一致させにくく、鍔付カラー107,107の筒部105,105の長さがころがり軸受104,104の両外側端間の長さより短かいときは、支軸111をナット112で締め付けたときに、ころがり軸受104,104の内側を支持するものがないために、互いに内側に湾曲して正規の回転ができなくなり使い物にならないため、どちらかというと鍔付カラー107,107の筒部105,105の長さをころがり軸受104,104の両外側端間の長さより長くしていた。しかし、各鍔部106の内側と各ころがり軸受104の外側の間に隙間が存在し、がたつきが生じていたがこれらの隙間に接着剤を詰め込むことでがたつきを補正するようにしていた。
そこで本発明は、車輪101のがたつきを補正することなく正規の回転ができるように改良したキャスターの車輪軸支構造を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、車輪の中心に貫通した軸孔の左右両端に設けた軸受孔にころがり軸受を嵌合させた車輪をフォークに突出させた1対のアームの間に介在させ、該アームに設けた軸孔と前記車輪に嵌合させた各ころがり軸受の軸挿通孔とに支軸を貫通させるキャスターの車輪軸支構造において、前記ころがり軸受の軸挿通孔の幅よりも若干短かい長さの筒部を備える鍔付カラーを鍔部を互いに外向きにして軸挿通孔に嵌挿させると共に、前記車輪の軸受孔に嵌合させたころがり軸受の内側に該各ころがり軸受の間隔に等しい長さのスペーサを介在させ、各ころがり軸受を鍔付カラーの鍔部とスペーサとで挟持させることにより車輪ががたつくことなく正規の回転ができるようにした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1は本発明に係わる車輪軸支構造を適用したキャスターを前輪に装着した車椅子の斜視図、図2は本発明の要部の分解斜視図、図3は図2に示す部材を組み立てた状態の断面図である。図1に示される車椅子1は左右一対に配した枠状の支持部材2,2を折り畳み可能に組み合わせ、支持部材2,2の後部に立設した主杆3,3に後輪4,4と操作輪5,5とを軸支させ、支持部材2,2の前部寄りに垂設した支持杆6,6の下端の固定材6aに前輪用キャスター7,7の支軸8を挿入固定させて取り付ける。前記支持部材2,2に設けた水平杆9,9に座シート10の両端を支持させ、前記主杆3,3の上部に背もたれシート11の両端を支持させる。主杆3,3の上端には介護者が車椅子1を押すための握り部12,12を設けている。前記支持部材2,2の前端下部に足乗せ板13,13を設けている。14,14は後輪4,4を停止させるブレーキレバーである。
【0006】
図2において15は車輪16を回転自在に軸支させるフォークであり、該フォーク15は筒状体17の下端から左右一対のアーム18,18を突出させ、各アーム18,18の先端部にそれぞれ車輪16を軸支させる軸孔19,19を設けてプラスチックの射出成形により一体に形成される。そして、前記筒状体17の内側で上下両端部にそれぞれころがり軸受(図示せず)を嵌合させ、これらの各ころがり軸受を介して前記支軸8を回転自在に軸支させる。
【0007】
前記車輪16は車輪本体16aの周囲にタイヤ部20をインサート射出成形して一体に形成され、内側に放射状に形成したスポーク21の中心に軸筒22を設け、該軸筒22を貫通する軸孔23の左右両端にころがり軸受24,24の外輪を嵌合させる軸受孔25,25が軸孔23より大径に設けられる。
【0008】
26,26は一端に鍔部27,27を設けた鍔付カラーであり、筒部28の長さはころがり軸受24の幅より若干短かく設定される。
29はころがり軸受24,24の内側で軸孔23に介在させる円筒形のスペーサであり、該スペーサ29の長さは軸受孔25,25に嵌合させたころがり軸受24,24の間隔に合致するように設定される。
そして、軸孔23内にスペーサ29を介在させた状態で軸孔23の両端に設けた軸受孔25,25にそれぞれころがり軸受24,24の外輪を嵌合させて、該各ころがり軸受24,24の軸挿通孔30,30に鍔部27がそれぞれ外向きになるように鍔付カラー26,26を嵌挿して、スペーサ29と連通させる。尚前記鍔付カラー26及びスペーサ29は耐摩耗性を備えたエンジニアリングプラスチックで形成すると寸法加工がしやすくなる。
【0009】
31は車輪16を軸支する支軸であり、先端に設けたねじ部32にナット33を螺締させるようにしている。34,34はプレーンワッシャ、35はスプリングワッシャである。
次に、キャスター7の組み立てを順を追って説明する。
フォーク15のアーム18,18の間に前記した鍔付カラー26,26とスペーサ29とを連通させた車輪16を挟持させ、一方のアーム18の外側にプレーンワッシャ34を重ねて軸孔19に支軸31を挿通させ、さらに該支軸31を車輪16のころがり軸受24に嵌挿した鍔付カラー26,スペーサ29及び鍔付カラー26の順に挿通させ、ついで他方のアーム18の軸孔19に挿通し、プレーンワッシャ34及びスプリングワッシャ35を嵌挿させてから、支軸31先端のねじ部32にナット33を螺締して図3に断面で示すように組み立てられる。
【0010】
このように組み立てられたキャスター7は、支軸31を介してフォーク15のアーム18,18に軸支させた車輪16が、軸孔23の左右両端に設けた軸受孔25,25に嵌合した各ころがり軸受24,24を互いに内側をスペーサ29で支持し外側を鍔付カラー26の鍔部27で支持されている。しかも、筒部28がころがり軸受24の幅より若干短かい各鍔付カラー26,26の筒部28,28とスペーサ29の先端が当接することなく、筒部28,28とスペーサ29の間にそれぞれ隙間S,Sが存在し、確実に鍔付カラー26,26の鍔部27,27とスペーサ29で各ころがり軸受24,24の内外側をしっかりと支持しているので、ころがり軸受24,24が内側に湾曲したり車輪16ががたついたりすることがない。従って車輪16はスムーズに回転することができる。
【0011】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明に係わるキャスターの車輪軸支構造は、車輪の軸孔両端に設けた軸受孔に嵌合させたころがり軸受の軸挿通孔に、該ころがり軸受の幅より若干短い長さの筒部を備えた鍔付カラーを鍔部が互いに外向きになるように嵌挿し、また各ころがり軸受の内側にはスペーサを介在させ、フォークのアームに設けた軸孔から挿通した支軸を前記各鍔付カラーの筒部及びスペーサに挿通して軸支させる構造であるから、車輪の軸孔両端の軸受孔に嵌合した各ころがり軸受は互いに内側をスペーサで支持され、外側を鍔付カラーの鍔部でしっかりと支持されており、鍔付カラーの鍔部ところがり軸受の間に隙間が存在しないので接着剤で隙間を埋める必要もないし、また、ころがり軸受が内側に湾曲することもないので車輪をがたつきなくスムーズに回転させることができる。よって特に車椅子前輪用キャスターとして車椅子に取り付けて使用した場合には、最も嫌がられる車輪のがたつきをなくし車椅子をスムーズに動かすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したキャスターを前輪に装着した車椅子の斜視図。
【図2】本発明の要部分解斜視図。
【図3】本発明の要部断面図。
【図4】従来例を示す要部断面図。
【符号の説明】
7 キャスター
15 フォーク
16 車輪
18,18 アーム
19,19 軸孔
23 軸孔
24,24 ころがり軸受
25,25 軸受孔
26,26 鍔付カラー
27,27 鍔部
28,28 筒部
29 スペーサ
30,30 軸挿通孔
31 支軸
Claims (1)
- 車輪の中心に貫通した軸孔の左右両端に設けた軸受孔にころがり軸受を嵌合させた車輪をフォークに突出させた1対のアームの間に介在させ、該アームに設けた軸孔と前記車輪に嵌合させた各ころがり軸受の軸挿通孔とに支軸を貫通させるキャスターの車輪軸支構造において、
鍔部と前記ころがり軸受の軸挿通孔の幅よりも若干短かい長さの筒部とを備える鍔付カラーの該筒部を該鍔部が互いに外向きになるように該軸挿通孔に嵌挿させると共に、前記車輪の軸受孔に嵌合させたころがり軸受の内側の間隔に等しい長さのスペーサを前記支軸に嵌挿して該ころがり軸受の内側に介在させ、各ころがり軸受を鍔付カラーの鍔部とスペーサとで挟持させるようにしたことを特徴とするキャスターの車輪軸支構造。
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