JP3759329B2 - 車両の車体搬送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、懸架ばねを介して車体に支持したディスクハブからタイヤを取り外した状態で、該車体を架台に固定して搬送するための車両の車体搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両を輸出するために船積みする作業は、車両が既に完成したものであれば該車両を自走させることにより行われる。またタイヤが装着されていない未完成の車両は、専用のコンテナに搭載されて船積みされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、タイヤが装着されていない未完成の車両は該タイヤによって車体を支持することができないため、特別の車両支持用架台を用いて車体を傷付けないように支持することが必要となる。この場合、搬送中の振動で車両支持用架台に対して車両が移動し、車両を車両支持用架台に固定するボルト等が弛んだり騒音が発生したりする可能性があるだけでなく、搬送中に懸架ばねが伸縮してタイヤを取り外したディスクハブが上下に振動する虞がある。
【0004】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両支持用架台に固定した車両のガタつきを防止するとともに、搬送中に懸架ばねが伸縮してディスクハブが上下に振動するのを防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、サスペンションを介してディスクハブが車体に昇降可能に支持されると共に、そのサスペンションと車体との間に、懸架ばねを備えたダンパーが装着されていて、その懸架ばねがサスペンションを介してディスクハブに下向きの弾発力を付与し得るようにした車両の車体を搬送するに当たり、前記ディスクハブからタイヤを取り外した状態で該車体を車両支持用架台に固定して、その架台と一緒に搬送するようにした車両の車体搬送方法であって、前記架台に設けたディスクハブ受け部材に前記ディスクハブを上方から当接させて前記懸架ばねを前記サスペンションと車体間で圧縮させた状態で、その車体を該架台に固定して前記搬送を行うようにし、その搬送中は、圧縮状態の前記懸架ばねの前記弾発力で該ディスクハブを前記ディスクハブ受け部材に圧接させることを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、ディスクハブが架台のディスクハブ受け部材に上方から当接して懸架ばねをサスペンションと車体間で圧縮した状態で、車体を架台に固定して搬送を行うようにし、その搬送中は、圧縮状態の懸架ばねの弾発力でディスクハブをディスクハブ受け部材に圧接させるようにしたので、その懸架ばねの弾発力で車体のガタ付きを防止することができ、しかも搬送中に懸架ばねが伸縮してディスクハブが上下に振動するのを防止することができる。
【0007】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記車体を前記架台に固定するに当たり、該架台に設けた固定用ブラケットと、車体下面に設けた牽引用ブラケットとを固定手段で締結することを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、車体を牽引するために予め設けられた牽引用ブラケットを利用するので車体側に特別のブラケットを設ける必要がないだけでなく、牽引用ブラケットは高い剛性を有するので車体を架台に強固に固定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図33は本発明の一実施例を示すもので、図1は4台の車両を搭載したコンテナの縦断面図、図2は図1の2部拡大図、図3は図1の3部拡大図、図4は斜め積み用架台の上部架台の側面図、図5は図4の5方向矢視図、図6は図4の6方向矢視図、図7は図5の7−7線拡大断面図、図8は図7の8−8線断面図、図9は図5の9−9線断面図、図10は図5の10−10線断面図、図11は図10の11−11線断面図、図12は図5の12−12線拡大断面図、図13は斜め積み用架台の下部架台の側面図、図14は図13の14方向矢視図、図15は図13の15方向矢視図、図16は斜め積み用架台の組み立ての第1の作用説明図、図17は斜め積み用架台の組み立ての第2の作用説明図、図18は平積み用架台の下部架台の側面図、図19は図18の19方向矢視図、図20は図18の20方向矢視図、図21は平積み用架台の組み立ての作用説明図、図22はコンテナへの積み込みの第1の作用説明図、図23は図22の23−23線拡大断面図、図24は図23の24−24線拡大断面図、図25はコンテナへの積み込みの第2の作用説明図、図26は図25の26−26線拡大断面図、図27は図26の27−27線拡大断面図、図28はコンテナへの積み込みの第3の作用説明図、図29は図28の29−29線拡大断面図、図30は図29の30−30線拡大断面図、図31はコンテナへの積み込みの第4の作用説明図、図32は図31の32−32線拡大断面図、図33は図32の33−33線拡大断面図である。
【0011】
図1〜図3に示すように、船便での輸送を可能にすべく、タイヤを取り外した状態の4台のセダン型の車両V1 〜V4 が直方体状のコンテナCの内部に搭載される。4台の車両V1 〜V4 はコンテナCの長手方向一端の出入口C1 から矢印方向に順次搭載されるもので、そのうち3台の車両V1 ,V2 ,V4 は斜め積み用架台Psに前部が高くなるように傾斜姿勢で支持され、残りの1台の車両V3 は平積み用架台Pfに水平姿勢で支持される。斜め積み用架台Psに支持された車両V1 は、その低い側の後部を前にした状態で、出入口C1 からコンテナCの奥にフォークリフトにより押し込まれる。斜め積み用架台Psに支持された車両V2 は、同じく低い側の後部を前にした状態で、出入口C1 から前記車両V1 の手前側にフォークリフトにより押し込まれる。平積み用架台Pfに支持された車両V3 は、前部を前にした状態で、出入口C1 から前記車両V2 の手前側にフォークリフトにより押し込まれる。斜め積み用架台Psに支持された車両V4 は、高い側の前部を前にした状態で、出入口C1 から前記車両V3 の手前側にフォークリフトにより押し込まれる。
【0012】
車両V1 ,V2 ,V4 を斜めに支持する斜め積み用架台Psは、概略梯子状に形成された上部架台11と、この上部架台11を傾めに支持する下部架台12とから構成されるもので、上部架台11および下部架台12は分離可能である。車両V3 を水平に支持する平積み用架台Pfは、前記上部架台11と実質的に同じ構造の上部架台13と、この上部架台13を水平に支持する下部架台14とから構成されるもので、上部架台13および下部架台14は分離可能である。斜め積み用架台Psの上部架台11と平積み用架台Pfの上部架台13との相違点は、前者の上部架台11が車両V1 ,V2 ,V4 の高くなった前部がコンテナCの天井面C3 に接触するのを防止するための保護部材15,15(図2参照)を有しているのに対し、後者の上部架台13はそれを有していない点だけである。
【0013】
このように、4台の車両V1 〜V4 をコンテナCに搭載した状態では、水平な車両V3 の上方に車両V2 および車両V4 が合掌造りの屋根のように斜めに配置され、しかも斜めに配置された車両V2 とコンテナCの前端壁C2 との間の空間に車両V1 が斜めに配置されるので、コンテナCの寸法を最小限に抑えながら4台の車両V1 〜V4 をコンパクトに搭載することができる。即ち、車両V1 の下方に車両V2 の一部を重ね合わせ、車両V2 の下方に車両V3 の一部を重ね合わせ、かつ車両V4 の下方に車両V3 の一部を重ね合わせることにより、各車両V1 〜V4 の全長の2倍半強の全長を有するコンテナCの内部に4台の車両V1 〜V4 を合理的に搭載してスペース効率を向上させることができる。
【0014】
特に、前記各車両V1 〜V4 はセダン型の車両であって、車体中央部のルーフ面と、ルーフ面よりも低い車体前部のボンネット面と、ルーフ面よりも低い車体後部のトランク面とを有するため、水平な車両V3 のボンネット面からルーフ面に連なる傾斜に沿うように車両V2 を斜めに配置するとともに、前記水平な車両V3 のトランク面からルーフ面に連なる傾斜に沿うように車両V4 を斜めに配置することにより、コンテナC内の空間を一層有効に利用することができる。また斜めに配置された車両V1 ,V2 ,V4 も、ボンネット面からルーフ面に連なる傾斜がコンテナCの天井面C3 に沿うため、コンテナCの高さ方向の寸法を小型化することも可能となる。
【0015】
また上部架台11の上端側に保護部材15,15を立設したことにより、上部架台11に支持した車両V1 ,V2 ,V4 のボンネット先端とコンテナCの天井面C3 とのクリアランスを最小限に抑えてコンテナCの上下方向寸法を小型化しても、車両V1 ,V2 ,V4 のボンネット先端がコンテナCの天井面C3 に接触して損傷するのを確実に防止することができる。
【0016】
次に、図4〜図12に基づいて斜め積み用架台Psの上部架台11の構造を説明する。
【0017】
図4〜図6に示すように、上部架台11は、左右一対のサイドメンバ21,21と、これらサイドメンバ21,21を梯子状に連結する第1〜第4クロスメンバ22,23,24,25とを備えており、その前部(車両V1 ,V2 ,V4 の前部に対応する側で、図4における右側)に前記保護部材15,15が立設される。
【0018】
図7および図8を併せて参照すると明らかなように、上面が開放したボックス状に形成された合計4個のホルダ26…が2本のクロスメンバ23,24の左右両端に設けられており、それらホルダ26…の内部にラバーよりなる弾性部材27…が装着される。各弾性部材27の上面には溝状の受け部271 が形成されており、この受け部271 に車体Bのサイドシル28から下方に突出するジャッキポイント281 が嵌合する。このように、車体Bをジャッキアップする際に使用する高剛性のジャッキポイント281 …を弾性部材27…に支持することにより、タイヤを取り外した状態の車体Bを傷付けることなく強固に支持することができる。
【0019】
図9を併せて参照すると明らかなように、車両V1 ,V2 ,V4 の前輪を支持するサスペンション29はアッパーアーム30およびロアアーム31を備えており、アッパーアーム30およびロアアーム31に転舵可能に支持されたナックル32に、ブレーキディスク33を一体に有するディスクハブ34が回転自在に支持される。ロアアーム31と車体Bとの間に、懸架ばね35を一体に備えたダンパー36が装着される。各サイドメンバ21の内面にL字状のディスクハブ受け部材37が固定されており、その上面に保護ラバー38を介して前記ディスクハブ34が支持される。
【0020】
図10および図11を併せて参照すると明らかなように、第1クロスメンバ22に設けた左右一対の固定用ブラケット39,39に、牽引用のロープを係止すべく車体前部下面に設けた牽引用ブラケット40,40が重ね合わされ、各々ボルト41,41およびナット42,42で締結される。ボルト41,41およびナット42,42は本発明の固定手段を構成する。
【0021】
このように、ボルト41,41およびナット42,42で車体前部を第1クロスメンバ22に固定したとき、左右のサスペンション29,29の懸架ばね35,35を圧縮した状態でディスクハブ34,34がサイドメンバ21,21のディスクハブ受け部材37,37に押し付けられるため、上部架台11に支持した車体Bのガタつきを防止することが可能となり、しかもコンテナCの搬送中の振動で前記懸架ばね35,35が伸縮してサスペンション29,29が上下動するのを防止することができる。しかも故障時に牽引を行うために車体Bに予め設けられた牽引用ブラケット40,40を利用するので車体B側に特別のブラケットを設ける必要がないだけでなく、牽引用ブラケット40,40は高い剛性を有するので車体Bを上部架台11に強固に固定することができる。
【0022】
図12を併せて参照すると明らかなように、一方のサイドメンバ21の後端と第4クロスメンバ25の中央部下面とにそれぞれフープ部材43,44が固定されるとともに、第4クロスメンバ25の中央部上面に枕部材45および保護ラバー46が重なり合った状態で設けられる。従って、車体後部下面に設けた牽引用ブラケット47に、ワイヤー48の一端に設けたフック49を係止し、このワイヤー48を第4クロスメンバ25のフープ部材44を通過させた状態で、他端のフック50をサイドメンバ21のフープ部材43に係止し、前記ワイヤー48に設けた図示せぬターンバックルを締め上げることにより、車体後部下面を枕部材45上の保護ラバー46に押し付けて固定することができる。
【0023】
図4および図5から明らかなように、左右のサイドメンバ21,21の後端にはフォークリフトのフォークF,Fが係合可能なフープ部材51,51が設けられる。また左右のサイドメンバ21,21の中間部には、上部架台11を下部架台12に結合するための左右一対の前部結合用ブラケット52,52と、左右一対の後部結合用ブラケット53,53とが設けられる。
【0024】
次に、図13〜図15に基づいて斜め積み用架台Psの下部架台12の構造を説明する。
【0025】
下部架台12は、一対のサイドメンバ54,54を3本のクロスメンバ55,56,57で結合した四角形のスキッド58と、サイドメンバ54,54の中央部に立設した一対の短支柱59,59と、サイドメンバ54,54の前部に立設した一対の長支柱60,60と、一対の短支柱59,59の上端部間を結合するクロスメンバ61と、一対の長支柱60,60の上端部間を結合するクロスメンバ62と、短支柱59,59の上端部および長支柱60,60の中間部間を結合する一対のサイドメンバ63,63とを備える。
【0026】
クロスメンバ55,57には、フォークリフトのフォークF,Fの先端が係合可能な一対のフォーク受け部材64,64;65,65がそれぞれ設けられるとともに、サイドメンバ63,63の下面にはフォークリフトの一方のフォークFの先端が係合可能なフォーク受け部材66,66がそれぞれ設けられる。また左右のサイドメンバ54,54の先端と、クロスメンバ57の両端とには、フォークリフトのフォークF,Fの先端が係合可能なフープ部材67,67;68,68がそれぞれ設けられる。また3本のクロスメンバ55,56,57には、斜め積み用架台PsをコンテナCの床面C4 にボルト止めするための固定用ブラケット69,69;70,70;71,71がそれぞれ設けられる。更に長支柱60,60の上端には斜め積み用架台Psの上部架台11の前部結合用ブラケット52,52に結合可能な前部結合用ブラケット72,72が設けられるとともに、短支柱59,59の上端には斜め積み用架台Psの上部架台11の後部結合用ブラケット53,53に結合可能な後部結合用ブラケット73,73が設けられる。
【0027】
次に、図16および図17に基づいて、斜め積み用架台Psの組み立ての手順を説明する。
【0028】
予めタイヤを取り外した車両V1 (あるいは車両V2 ,V4 )は斜め積み用架台Psの上部架台11に支持されて固定されているが、このとき上部架台11には4個のキャスター74…が設けられていて床面上を容易に移動できるようになっている。この状態から、図16(a)に示すように、フォークリフトのフォークF,Fで上部架台11を車両V1 と共に床面から持ち上げ、前記4個のキャスター74…を取り外す。続いて、図16(b)に示すように、フォークリフトのフォークF,Fで上部架台11を車両V1 と共に下部架台12の上方に移動させる。そして、図17(c)に示すように、上部架台11の前部結合用ブラケット52,52と下部架台12の前部結合用ブラケット72,72とを、ボルト75,75で結合する。
【0029】
この状態からフォークリフトのフォークF,Fを下降させると、上部架台11の後部は前記ボルト75,75を中心として下方に揺動し、図17(d)に示すように、上部架台11の後端が下部架台12の上面に当接する。この状態で、上部架台11の後部結合用ブラケット53,53と下部架台12の後部結合用ブラケット73,73とをボルト76,76で結合することにより、斜め積み用架台Psの組み立てが完了してコンテナCへの搭載が可能になる。
【0030】
尚、組み立てが完了した斜め積み用架台Psをフォークリフトで運搬する場合には、斜め積み用下部架台12の側方から、そのサイドメンバ63に設けたフォーク受け部材66(図13参照)に左右一方のフォークFを挿入し、左右他方のフォークFを前記サイドメンバ63の下面に当接させて持ち上げれば良い。
【0031】
次に、図18〜図20に基づいて平積み用架台Pfの下部架台14の構造を説明する。尚、平積み用架台Pfの上部架台13の構造は、既に説明した斜め積み用架台Psの上部架台11の構造と実質的に同一(平積み用架台Pfの上部架台13は保護部材15,15を備えていない点でのみ異なる)であるため、その重複する説明は省略する。
【0032】
平積み用架台Pfの下部架台14は、左右一対のスキッド81,81と、これらスキッド81,81を一体に結合する2本のクロスメンバ82,83とを備えて四角形の枠状に形成されており、後側のクロスメンバ83にフォークリフトのフォークF,Fが係合可能なフォーク受け部材84,84が設けられる。また前側のクロスメンバ82および後側のクロスメンバ83には、上部架台13を下部架台14に結合するための左右一対の前部結合用ブラケット85,85と、左右一対の後部結合用ブラケット86,86とが設けられる。
【0033】
次に、図21に基づいて、平積み用架台Pfの組み立ての手順を説明する。
【0034】
予めタイヤを取り外した車両V3 は平積み用架台Pfの上部架台13に支持されて固定されているが、このとき上部架台13には4個のキャスター74…が設けられていて床面上を容易に移動できるようになっている。この状態から、図21(a)に示すように、フォークリフトのフォークF,Fで上部架台13を車両V3 と共に床面から持ち上げ、前記4個のキャスター74…を取り外す。続いて、図21(b)に示すように、フォークリフトのフォークF,Fで上部架台13を車両V1 と共に下部架台14の上方に移動させる。そして、図21(c)に示すように、上部架台13を下降させることにより、上部架台13の前部結合用ブラケット52,52および後部結合用ブラケット53,53を、それぞれ下部架台14の前部結合用ブラケット85,85および後部結合用ブラケット86,86にボルト87で結合する。
【0035】
尚、組み立てが完了した平積み用架台Pfをフォークリフトで運搬する場合には、平積み用架台Pfの側方から、その上部架台13の下面にフォークF,Fを挿入して持ち上げれば良い。
【0036】
次に、図22〜図33に基づいて、3台の斜め積み用架台Ps…および1台の平積み用架台Pfに支持した車両V1 〜V4 をコンテナCに搭載する手順を説明する。
【0037】
図22〜図24は、車両V1 を支持する斜め積み用架台PsをコンテナCに搭載する手順を示すもので、先ず前記斜め積み用架台PsをコンテナCの後端に設けた出入口C1 から前端壁C2 に向けてフォークリフトで搬入する。即ち、フォークリフトの左右のフォークF,Fの先端を下部架台12のフォーク受け部材64,64に係合させて押圧することにより、斜め積み用架台Psはそのスキッド58でコンテナCの床面C4 上を滑りながら容易に移動することができる。
【0038】
このとき、コンテナCの前端壁C2 に隣接するように左右一対のストッパ部材91,91が各々2本のボルト92,92で固定されており、それらストッパ部材91,91の係止部911 ,911 の下面に、下部架台12の左右のサイドメンバ54,54の先端が嵌合して浮き上がらないように位置決めされる。そして斜め積み用架台Psは、2本のクロスメンバ55,56にそれぞれ設けた固定用ブラケット69,69;70,70を貫通する4本のボルト93…でコンテナCの床面C4 に固定される。
【0039】
図25〜図27は、車両V2 を支持する斜め積み用架台PsをコンテナCに搭載する手順を示すものである。その手順は、上述した車両V1 を支持する斜め積み用架台Psと実質的に同じであるが、その車両V2 を支持する斜め積み用架台Psの先端が浮き上がらないように位置決めする手段が異なっている。具体的には、車両V1 を支持する斜め積み用架台Psは、コンテナCの床面C4 に設けたストッパ部材91,91に下部架台12の左右のサイドメンバ54,54の先端を嵌合させて位置決めしているが、車両V2 を支持する斜め積み用架台Psは、その下部架台12の左右のサイドメンバ54,54の先端を、車両V1 を支持する斜め積み用架台Psの下部架台12の左右のサイドメンバ54,54に設けたフープ部材67,67の下面に嵌合させることにより、床面C4 から浮き上がらないように位置決めされる。そして、この車両V2 を支持する斜め積み用架台Psも、2本のクロスメンバ55,56にそれぞれ設けた固定用ブラケット69,69;70,70を貫通する4本のボルト93…でコンテナCの床面C4 に固定される。
【0040】
図28〜図30は、車両V3 を支持する平積み用架台PfをコンテナCに搭載する手順を示すものである。平積み用架台Pfをフォークリフトで移動させる場合には、その下部架台14のクロスメンバ83に設けたフォーク受け部材84,84にフォークF,F係合させて押圧し、左右のスキッド81,81でコンテナCの床面C4 上を滑らせれば良い。
【0041】
車両V3 を支持する平積み用架台Pfの先端が浮き上がらないように位置決めするために、平積み用架台Pfの下部架台14の左右のサイドメンバ81,81の先端が、車両V2 を支持する斜め積み用架台Psの下部架台12の左右のサイドメンバ54,54に設けたフープ部材67,67の下面に嵌合する。尚、平積み用架台Pfは、ボルトによるコンテナCの床面C4 への固定は行われない。
【0042】
図31〜図33は、車両V4 を支持する斜め積み用架台PsをコンテナCに搭載する手順を示すものである。車両V4 を支持する斜め積み用架台Psは、前述した車両V1 あるいは車両V2 を支持する斜め積み用架台Psと異なり、その前端側を前にしてコンテナC内に搬入される。従って、フォークリフトの左右のフォークF,Fの先端は、下部架台12のフォーク受け部材65,65に係合させて押圧することになる。
【0043】
車両V4 を支持する斜め積み用架台Psが所定位置まで搬入されると、その下部架台12の左右のサイドメンバ54,54に設けたフープ部材67,67の下面に、車両V3 を支持する平積み用架台Pfの下部架台14のサイドメンバ81,81の先端が嵌合する。その結果、車両V3 を支持する平積み用架台Pfの下部架台14は、車両V2 を支持する斜め積み用架台Psのフープ部材67,67と、車両V4 を支持する斜め積み用架台Psのフープ部材67,67とによって、前後部を位置決めされることになり、ボルトを用いることなくコンテナCの床面に固定される。
【0044】
そして最後に、車両V4 を支持する斜め積み用架台Psは、下部架台12の固定用ブラケット71,71を貫通する2本のボルト93…でコンテナCの床面C4 に固定され、更にコンテナCの側壁C5 ,C5 に設けたフープ部材94,94および下部架台12のサイドメンバ63,63にワイヤー95,95を巻き掛け、図示せぬターンバックルで締め上げて固定される。
【0045】
尚、車両V1 あるいは車両V2 を支持する斜め積み用架台PsをコンテナCから引き出す際には、下部架台12の左右のサイドメンバ54,54の端部に設けたフープ部材67,67(図23および図26参照)をフォークリフトのフォークF,Fの先端に係合させて牽引すれば良い。車両V3 を支持する平積み用架台PfをコンテナCから引き出す際には、上部架台13(上部架台11と同一構造)の左右のサイドメンバ21,21の端部に設けたフープ部材51,51(図5参照)が用いられ、車両V4 を支持する斜め積み用架台PsをコンテナCから引き出す際には、下部架台12のクロスメンバ57に設けたフープ部材68,68(図32参照)が用いられる。
【0046】
以上のように、斜め積み用架台Psを分解可能な上部架台11および下部架台12から構成するとともに、平積み用架台Pfを分解可能な上部架台13および下部架台14から構成し、かつ斜め積み用架台Psおよび平積み用架台Pfの上部架台11,13を実質的に同一構造として互換性を持たせたので、全体として部品点数を削減してコストダウンに寄与することができる。しかも斜め積み用架台Psおよび平積み用架台Pfの下部架台12,14の構造を異ならせることにより、車両V1 ,V2 ,V4 を傾斜姿勢で支持するとともに車両V3 を水平姿勢で支持することができる。また上部架台11,13および下部架台12,14を分解不能な一体構造とする場合に比べて、斜め積み用架台Psおよび平積み用架台Pfの取り扱いや保管を容易化することができる。
【0047】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0048】
例えば、実施例では前輪のディスクハブ34,34をディスクハブ受け部材37,37に当接させているが、後輪のディスクハブあるいは前後両輪のディスクハブをディスクハブ受け部材に当接させても良い。また実施例では車体Bの固定に前側の牽引用ブラケット40,40を利用しているが、後側の牽引用ブラケットあるいは前後両方の牽引用ブラケットを利用しても良い。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ディスクハブが架台のディスクハブ受け部材に上方から当接して懸架ばねをサスペンションと車体間で圧縮した状態で、車体を架台に固定して搬送を行うようにし、その搬送中は、圧縮状態の懸架ばねの弾発力でディスクハブをディスクハブ受け部材に圧接させるようにしたので、その懸架ばねの弾発力で車体のガタ付きを防止することができ、しかも搬送中に懸架ばねが伸縮してディスクハブが上下に振動するのを防止することができる。
【0050】
また特に請求項2の発明によれば、車体を牽引するために予め設けられた牽引用ブラケットを利用するので、車体側に特別のブラケットを設ける必要がないだけでなく、牽引用ブラケットは高い剛性を有するので車体を架台に強固に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4台の車両を搭載したコンテナの縦断面図
【図2】図1の2部拡大図
【図3】図1の3部拡大図
【図4】斜め積み用架台の上部架台の側面図
【図5】図4の5方向矢視図
【図6】図4の6方向矢視図
【図7】図5の7−7線拡大断面図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】図5の9−9線断面図
【図10】図5の10−10線断面図
【図11】図10の11−11線断面図
【図12】図5の12−12線拡大断面図
【図13】斜め積み用架台の上部架台の側面図
【図14】図13の14方向矢視図
【図15】図13の15方向矢視図
【図16】斜め積み用架台の組み立ての第1の作用説明図
【図17】斜め積み用架台の組み立ての第2の作用説明図
【図18】平積み用架台の下部架台の側面図
【図19】図18の19方向矢視図
【図20】図18の20方向矢視図
【図21】平積み用架台の組み立ての作用説明図
【図22】コンテナへの積み込みの第1の作用説明図
【図23】図22の23−23線拡大断面図
【図24】図23の24−24線拡大断面図
【図25】コンテナへの積み込みの第2の作用説明図
【図26】図25の26−26線拡大断面図
【図27】図26の27−27線拡大断面図
【図28】コンテナへの積み込みの第3の作用説明図
【図29】図28の29−29線拡大断面図
【図30】図29の30−30線拡大断面図
【図31】コンテナへの積み込みの第4の作用説明図
【図32】図31の32−32線拡大断面図
【図33】図32の33−33線拡大断面図
【符号の説明】
11 上部架台(架台)
13 上部架台(架台)
29 サスペンション
34 ディスクハブ
35 懸架ばね
36 ダンパー
37 ディスクハブ受け部材
41 ボルト(固定手段)
42 ナット(固定手段)
B 車体
Claims (2)
- サスペンション(29)を介してディスクハブ(34)が車体(B)に昇降可能に支持されると共に、そのサスペンション(29)と車体(B)との間に、懸架ばね(35)を備えたダンパー(36)が装着されていて、その懸架ばね(35)がサスペンション(29)を介してディスクハブ(34)に下向きの弾発力を付与し得るようにした車両の車体(B)を搬送するに当たり、前記ディスクハブ(34)からタイヤを取り外した状態で該車体(B)を車両支持用架台(11,13)に固定して、その架台(11,13)と一緒に搬送するようにした車両の車体搬送方法であって、
前記架台(11,13)に設けたディスクハブ受け部材(37)に前記ディスクハブ(34)を上方から当接させて前記懸架ばね(35)を前記サスペンション(29)と車体(B)間で圧縮させた状態で、その車体(B)を該架台(11,13)に固定して前記搬送を行うようにし、その搬送中は、圧縮状態の前記懸架ばね(35)の前記弾発力で該ディスクハブ(34)を前記ディスクハブ受け部材(37)に圧接させることを特徴とする車両搬送方法。 - 前記車体(B)を前記架台(11,13)に固定するに当たり、該架台(11,13)に設けた固定用ブラケット(39)と、車体(B)下面に設けた牽引用ブラケット(40)とを固定手段(41,42)で締結することを特徴とする、請求項1に記載の車両の車体搬送方法。
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