JP3762898B2 - テンプレートの脱着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基礎コンクリート中に埋設して上端部を突設させた複数本のアンカーボルトに鉄骨柱の柱脚部を緊結する露出型固定柱脚工法に適用し、上端部にテンプレートを仮固着した状態で柱脚部と整合する所定位置にアンカーボルトを位置決め調整し、アンカーボルトの下端部を基礎コンクリート中に埋設して固定支持した後に、上端部に仮固着していたテンプレートを脱着するために有効なテンプレートの脱着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
露出型固定柱脚工法では、例えば図1のように基礎コンクリート1上に鉄骨柱の柱脚部2を立設しており、基礎コンクリート1上からは下端部を埋設した複数本(例えば4本以上)のアンカーボルト3の上端ねじ部3aを突設させ、柱脚部2の下端にはフランジ状のベースプレート4を取り付け、上端ねじ部3aに注入座金6とダブルナット7でベースプレート4をねじ固着している。
【0003】
基礎コンクリート1とベースプレート4の間には、収縮モルタルなどのグラウト材5が介在されており、グラウト材5は予め基礎コンクリート1上にレベル調整用のグラウト材5aを載置し、柱脚部2の建て込み時にナット7の締め付け調整でベースプレート4によって均しながらレベル調整を行い、固化した後に外周に型枠(図示を省略)を設置して注入座金6の注入口6aからグラウト材を補充し、ベースプレート4の取付け穴4aを介して空隙部分に充填している
【0004】
この露出型固定柱脚工法では、柱脚部2を予め設定した所定位置に建て込むために、基礎コンクリート1上から突設したアンカーボルト3の上端ねじ部3aを整合させる必要があり、そのための手段として各アンカーボルト3をXYZ軸方向へ位置決め可能なアンカー支持装置を基礎地盤上に立設(図示を省略)すると共に、アンカーボルト3の上端ねじ部3aには位置決め用の鋼製型板として、図2のようにテンプレート8を狭持ナット9で仮固着している。
【0005】
テンプレート8は、アンカー支持装置によってアンカーボルト3の位置決め調整を行った後に、アンカーボルト3の外周囲に補強鉄筋を装着して型枠(図示を省略)内へのコンクリート打設で基礎コンクリート1を構築するまで仮固着しておき、レベル調整用のグラウト材5aの載置及び柱脚部2の建て込み時にはアンカーボルト3から取り外される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この露出型固定柱脚工法におけるテンプレート8は、アンカー支持装置によって各アンカーボルト3をXYZ軸方向へ位置決め調整した際に、各アンカーボルト3の上端ねじ部3a,3aの水平間隔(X方向及びY方向)が変動しないように、上端ねじ部3aを挿通させるテンプレート8の取付け孔は、上端ねじ部3aの外径より僅かに大径に形成されている。
【0007】
このように、テンプレート8の取付け孔の内径と上端ねじ部3aの外径との寸法差に余裕が無い状態で、テンプレート8の4個所以上で嵌合されているので、基礎コンクリート1を構築した後に取り外す際に、例えばテンプレート8の傾きなどによって、各アンカーボルト3の上端ねじ部3aが僅かに変位した状態になった場合でも、両者の間が係止されて脱着不能になる恐れがあった。
【0008】
また、無理に脱着させようとすると、上端ねじ部3aのねじ山を損傷させて柱脚部2のベースプレート4に対するねじ固着が困難になったり、上端ねじ部3aを湾曲させて柱脚部2を所定位置に設置できなくなったりする恐れもあり、やむを得ず取付け孔の近辺を切断して脱着させると、テンプレート8を繰り返し再利用できないので不経済であるなどの課題があった。
【0009】
そこで本発明では、これら従来技術の課題を解消し得る露出型固定柱脚工法におけるテンプレートの脱着装置を提供するものであり、複数のアンカーボルトに対して相互干渉することなく、安価な構成によって各アンカーボルトの上端ねじ部からテンプレートを容易に取り外し、繰り返し再利用できるようにしたことを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によるテンプレートの脱着装置は、アンカーボルトの上端ねじ部が挿通されるテンプレートと、上端ねじ部とテンプレートとの間に装着される脱着補助板と、上端ねじ部に螺合してテンプレートを上下から狭持する狭持ナットで構成され、前記脱着補助板は板厚がテンプレートより薄肉状で、外径面がテンプレートの取付け孔に対し、摩擦力で係止する程度で緩やかに嵌合し得る外径寸法に形成されると共に、内径面が上端ねじ部の外径面に対し、摩擦力で係止する程度で緩やかに嵌合し得る内径寸法に形成されている。
【0011】
このテンプレートの脱着装置では、脱着補助板をアンカーボルトの上端ねじ部に仮固着して基礎コンクリートを構築するまでの間は、脱着補助板は狭持ナット間で上下方向に対してスライド可能であると共に、水平方向に対してはテンプレートの取付け孔内で上端ねじ部が変位するのを拘束した状態で介在し、これにより各アンカーボルトの上端ねじ部を定位置に安定保持させることができる。
【0012】
また、テンプレートを取り外して柱脚部の建て込み作業を行う際には、上端ねじ部から上部側の狭持ナットを取り外した状態にし、テンプレートに対して下面側から上方へ打撃を加えると、その衝撃及び振動によってテンプレートが傾き、先端ねじ部と干渉することなく、脱着補助板から各取付け孔の内径面が引き離されるので、容易に脱着することが可能である。
【0013】
従って、取り外したテンプレート及び脱着補助板は繰り返し再利用することが可能であり、きわめて経済的であると共に、テンプレートを取り外す際に上端ねじ部を損傷させたり湾曲させる恐れもないので、その後の柱脚部の建て込み作業を容易且つ正確に行うことができる。。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明によるテンプレートの脱着装置について、その好適な実施形態を示す図3〜5に基づいて詳細に説明するが、図3は脱着装置の組み付け状態における要部正面図を示し、図4は脱着装置を拡大した模式図を示し、図5は脱着装置の脱着状態における要部正面図を示す。
【0015】
脱着装置10は、図3で示すように、アンカーボルト11の上端ねじ部12が挿通されるテンプレート13と、上端ねじ部12とテンプレート13との間に装着される脱着補助板14と、上端ねじ部12に螺合してテンプレート13を上下から狭持する狭持ナット15,16によって構成されている。
【0016】
テンプレート13は、従来技術の場合と同様に方形板状で上端ねじ部12が挿通される4個所以上の取付け孔を備えているが、この取付け孔13aの内径寸法は従来技術の場合のように上端ねじ部12の外径寸法より僅かに大径のものとは異なり、十分な寸法差で遊嵌される内径寸法に設定されている。
【0017】
脱着補助板14は、図4で示すように、板厚がテンプレート13より薄肉状に形成され、外径面14aはテンプレート13の取付け孔13aに対し、摩擦力で係止する程度で緩やかに嵌合し得る外径寸法D1に形成されると共に、内径面14bは上端ねじ部12の外径面に対し、摩擦力で係止する程度で緩やかに嵌合し得る内径寸法D2に形成されている。
【0018】
なお、図示の実施形態では脱着補助板14を内外径面14b,14aが共に円形のリング状(円環状)に形成したが、外径面14aは必ずしも円形にする必要はなく、テンプレート13の各取付け孔13に嵌合する形状であれば良く、外径面14a及び各取付け孔13を例えば方形状を含む多角形状や楕円形状などにした形態を採ることも可能である。
【0019】
従って、アンカーボルト11の上端ねじ部12をテンプレート13及び脱着補助板14に挿通させ、上端ねじ部12に螺合させた狭持ナット15,16でねじ固着すると、テンプレート13は上下から狭持されるが、脱着補助板14は狭持ナット15,16から離間した状態となり、上下方向に対してスライド可能であると共に、水平方向に対してはテンプレート13の取付け孔13a内で上端ねじ部12が変位するのを拘束した状態で仮固着されている。
【0020】
次に、上端ねじ部12からテンプレート13を取り外す際には、図5(a)で示すように、上部側の狭持ナット15を取り外した後に、ハンマーなどの打撃手段でテンプレート13の下面側から上方(矢印)への打撃を加えると、その衝撃及び振動によって図5(b)で示すように、脱着補助板14の外周面からテンプレート13を容易に離脱させることができる。
【0021】
すなわち、従来技術の場合には各アンカーボルト3の先端ねじ部3aが、テンプレート8の各取付け孔に挿通されているので、脱着する際にテンプレート8が傾くと各取付け孔の内周面がねじ溝に食い込んで脱着不能になるのに対し、脱着補助板14を介在させたことにより、衝撃及び振動でテンプレート13が傾くと先端ねじ部12と干渉することなく、脱着補助板14から各取付け孔13の内径面13aが引き離されるので、容易に脱着することが可能である。
【0022】
その後に、上端ねじ部12から脱着補助板14と下部側の狭持ナット16を取り外し、従来技術の場合と同様に上端ねじ部12を介して基礎コンクリート上に柱脚部の建て込み作業を行うが、取り外したテンプレート13及び、脱着補助板14は繰り返し再利用することが可能であると共に、テンプレート13を取り外す際に上端ねじ部12を損傷させたり湾曲させる恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテンプレートの脱着装置を適用する実施対象である露出型固定柱脚工法による建物基礎の要部を、一部は断面で示す正面図である。
【図2】従来技術によるテンプレートの脱着装置の要部を、一部は断面で示す正面図である。
【図3】本発明を適用した実施形態によるテンプレートの脱着装置であって、組み付け状態における要部を一部は断面で示す正面図である。
【図4】図3によるテンプレートの脱着装置の一部を拡大した模式図である。
【図5】図3によるテンプレートの脱着装置の脱着状態における要部を、一部は断面で示す正面図である
【符号の説明】
1 基礎コンクリート
2 柱脚部
3,11 アンカーボルト
3a,12 上端ねじ部
4 ベースプレート
4a 13a 取付け孔
5 グラウト材
6 注入座金
6a 注入口
7 ダブルナット
8,13 テンプレート
9,15,16 狭持ナット
10 脱着装置
14 脱着補助板
14a (脱着補助板の)外径面
14b (脱着補助板の)内径面
D1 外径寸法
D2 内径寸法
Claims (1)
- アンカーボルトの上端ねじ部が挿通されるテンプレートと、上端ねじ部とテンプレートとの間に装着される脱着補助板と、上端ねじ部に螺合してテンプレートを上下から狭持する狭持ナットで構成され、前記脱着補助板は板厚がテンプレートより薄肉状で、外径面がテンプレートの取付け孔に対し、摩擦力で係止する程度で緩やかに嵌合し得る外径寸法に形成されると共に、内径面が上端ねじ部の外径面に対し、摩擦力で係止する程度で緩やかに嵌合し得る内径寸法に形成されており、当該脱着補助板は上下の各狭持ナットから離間して上下方向に対してスライド可能な状態でテンプレートの取付け孔内に装着され且つ、水平方向に対してはテンプレートの取付け孔内で上端ねじ部が変位するのを拘束した状態で仮固着されていることを特徴としたテンプレートの脱着装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002139417A JP3762898B2 (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | テンプレートの脱着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002139417A JP3762898B2 (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | テンプレートの脱着装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003328370A JP2003328370A (ja) | 2003-11-19 |
| JP3762898B2 true JP3762898B2 (ja) | 2006-04-05 |
Family
ID=29700554
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002139417A Expired - Lifetime JP3762898B2 (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | テンプレートの脱着装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3762898B2 (ja) |
-
2002
- 2002-05-15 JP JP2002139417A patent/JP3762898B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2003328370A (ja) | 2003-11-19 |
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