JP3763226B2 - 光走査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光走査装置にかかり、特に、レーザプリンタ、デジタル複写機やファクシミリなどに利用される光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光走査装置50は、図7に示すように、レーザダイオード10から射出さらたレーザビームが、コリメータレンズ12で平行光にされ、スリット13で成形された後、エキスパンダレンズ15、シリンダレンズ17、fθレンズ54を透過し、ポリゴンミラー16上に導かれると共にビームは副走査方向にポリゴンミラー16上へ結像される。ポリゴンミラー16は入射される光ビームを切り取るように走査し、fθレンズ54で感光体48上の走査速度が一定となるように光ビームの主走査速度を変換し、主走査方向について感光体48上に結像させる。更に、シリンダミラー55あるいはシリンダレンズで副走査方向に収束するように感光体48上に結像させる。このように副走査方向のビームをポリゴンミラー16面上と感光体48上で共役関係にすることで、ポリゴンミラー16の加工精度誤差等による面倒れが発生しても感光体48上での副走査方向のビームの振れ(ウォブル)が発生しにくいように構成されている。このウォブルはプリント上に周期的な縞模様に見える濃度むらを発生させ、画質を著しく損ねる。しかしながら、この面倒れ補正光学系を採用したとしても、近年のカラープリンタの普及による高画質化の要求を満足するような面倒れ補正性能を得るために構成度なポリゴンミラー加工技術や光走査装置の調整技術を必要とされていた。
【0003】
このように面倒れをメカニカルな精度向上だけでなく、ポリゴンミラーの面位置を知ることにより電気的に補正する方法が以前より知られている。例えば、特開平3−132156号公報や特開平9−211370号公報に記載された技術に示されるように、ポリゴンミラーに識別可能なマーキングを施し、そのマーキング部を走査光もしくは専用の光源により照射し、その反射光を専用の検出器にて検出することによりポリゴンミラーの位置を特定するものである。面倒れはポリゴンミラーの特定な面で発生し通常は変化しないものであるから、現在ポリゴンミラーのどの面を使用して走査しているかを特定できれば電気的な面倒れを補正することが可能になる。また、具体的な補正方法としては面倒れ量に応じて、反射ミラーの角度を変化させたり、偏向器の偏向角度を変化させる等の手段により直接レーザビームの照射位置を制御する方法や、面倒れ量に応じて、走査線毎に光量を変化させて濃度むらそのものを補正する方法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリゴンミラーに特別なマーキングを施すことは加工工程を複雑にしコストが上昇する。また専用な検出器を設けることは装置を複雑にし装置の小型化やコストダウンを行うことを困難にする。また副走査方向の周期的な濃度むらはポリゴンミラーの面倒れだけでなく、反射ミラー等の光学部品が装置内外から発生する振動により固有の共振周波数で振動することにより発生するウォブルや、ポリゴンミラーの平面度の差によるビームウエスト位置の変動によっても発生し、単に面倒れ量を検出しそれに基づく補正を行うだけでは十分な補正が行えないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、専用の検出器を設けることなく回転多面体の偏向面を特定することができ、且つ、最適な補正を行うことができる光走査装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、画像データに応じて変調された光ビームを回転多面鏡によって偏向する偏向手段と、前記偏向手段によって偏向された光ビームの走査基準位置を検出する走査位置検出手段と、前記偏向手段の前記回転多面鏡の回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備え、前記回転多面鏡1回転あたりに前記走査位置検出手段より出力される走査位置検出パルス信号のパルス数と前記回転多面鏡1回転あたりに前記回転速度検出手段より出力される回転速度検出パルス信号のパルス数とが互いに素とされた検出手段と、前記検出手段によって検出された前記走査位置検出パルス信号と前記回転速度検出パルス信号が同期する同期パルス信号に基づいて前記偏向手段の回転多面鏡における偏向面位置を検出する面位置検出手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、偏向手段では、画像データに応じて変調された光ビームを回転多面鏡によって偏向し、SOSセンサ、COSセンサやEOSセンサなどの走査位置検出手段で偏向された光ビームの走査位置を検出する。また、回転速度検出手段で、回転多面鏡の回転速度を検出する。この時、検出手段は、走査位置検出手段より出力される回転多面鏡1回転あたりの走査位置検出パルス信号と回転速度検出手段より出力される回転多面鏡1回転あたりの回転速度検出パルス信号のパルス数が互いに素とされている。また、面位置検出手段では、前記走査位置検出パルス信号と、前記回転速度検出パルス信号が、回転多面鏡1回転あたりに1回だけ一致するので回転多面鏡の偏向面を特定することができる。1回転に1度一致したパルスを基にパルス数をカウントすれば、回転多面鏡の各面の偏向面位置を特定することができる。すなわち、専用の検出器を設けることなく、回転多面鏡の偏向面位置を特定することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転速度検出手段が、前記回転多面鏡を駆動するモータに設けられた2×N個(N:自然数)の磁極と、該磁極に対応して設けられた櫛状の配線パターンとからなることを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、回転速度検出手段を回転多面鏡を駆動するモータに設けられた2×N個(N:自然数)の磁極とこの磁極に対応して設けられた櫛状の配線パターン(所謂FGパターン)から回転速度を検出することによって、回転多面鏡の回転に伴って磁極が回転し、磁極に対応して設けられたFGパターンにはFG信号が発生する。このFG信号のパルスを回転多面鏡の偏向面位置特定に利用することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記走査位置検出手段が、前記偏向手段による走査開始位置を検出するSOSセンサであることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、走査位置検出手段を偏向手段による走査開始位置を検出するSOSセンサとすることによって、SOSセンサからは回転多面鏡が1回転することによって回転多面鏡の偏向面数分のパルス信号を発生する。このパルス信号を回転多面鏡の偏向面位置特定に利用することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の発明において、前記走査位置検出パルス信号と、前記回転速度検出パルス信号を切り替え、前記走査位置検出パルス信号が発生している時は、前記走査位置検出パルス信号によって前記モータの回転制御を行い、前記走査位置検出パルス信号が発生していない時は、前記回転速度検出パルス信号によって前記モータの回転制御を行い、且つ、前記回転多面鏡1回転あたりの走査位置検出信号数<前記回転多面鏡1回転あたりの回転速度検出信号数とすることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、回転多面鏡1回転あたりの走査位置検出信号<回転多面鏡1回転あたりの回転速度検出信号とすることによって、走査位置検出パルス信号と、回転速度検出パルス信号を切り替え可能なように構成して、走査位置検出パルス信号が発生している時は、走査位置検出パルス信号によって回転多面鏡を駆動するモータの回転制御を行い、走査位置検出パルス信号が発生していない時は、回転速度検出パルス信号によって回転多面鏡を駆動するモータの回転制御を行えば、回転多面鏡のスタンバイ回転などの回転を別途設定することもなく、走査位置検出パルス信号のパルス数と回転速度検出パルス信号のパルス数の比に応じて自動的に回転数を下げることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の発明において、前記回転多面鏡の特定された偏向面位置を基準に前記光ビームの発光時間又は発光光量を増減することによって補正を行うことを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、回転多面鏡の特定された偏向面位置を基準にして光ビームの発光時間又は発光光量を増減することによって、回転多面鏡の面倒れ、光走査装置に構成される反射ミラー等の振動によって発生する副走査方向の周期的な濃度ムラや回転多面鏡の平面度の誤差による光ビームのビーム径変化などが発生した場合又は複合して発生した場合でも効果的に補正を行うことができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の発明において、前記回転多面鏡の特定された偏向面を基準に前記光ビームを周期的に増減させる補正信号の位相と振幅を順次可変させた補正パターンを印字し、最も濃度むらが少なくなる補正パターンを選択することを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、特定された回転多面鏡の偏向面を基準に、光ビームを周期的に増減させる補正信号の位相と振幅を順次可変させた補正パターンを印字させ、最も濃度むらが少ない補正信号の位相と振幅を選択することによって補正を行なえば、回転多面鏡の面倒れや光走査装置に構成される他の反射ミラーの振動によって発生する副走査方向の周期的な濃度むらだけでなく、回転多面鏡の平面度の誤差によるビーム径変化や、他の反射ミラーの振動による副走査方向の周期的な濃度むらが複合して発生したとしても効果的な補正を行なうことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図2は光走査装置の概略構成を示す図であり、図3は、光偏向器を破断面を示すずである。
【0019】
本発明の回転多面鏡に相当するポリゴンミラー16は、本発明の偏向手段としての光偏向器11に設けられており、図3の光偏向器の破断面図に示すように、ポリゴンミラー16の内周面はポリゴンミラー16固定用バネ20によって軸受体としての円筒状の回転スリーブ18の外周面に固定されており、回転スリーブ18は回転スリーブ18の中空部分が、下端側が基台38に固定された円筒状の軸体としての固定軸22に挿入された状態で設置されている。ここで、回転スリーブ18の内径は固定軸22の外径より若干大きくされている。従って、回転スリーブ18は、固定軸22を中心として回転可能とされている。また、固定軸22の外周には軸方向に対して一定角度で傾斜した複数のへリングボーン溝24が形成されている。
【0020】
ポリゴンミラー16の下面にはミラー台座26が取付けられており、ミラー台座26の上面には、バランス調整用溝28が穿設されていおり、バランス調整用溝28の所定位置にはバランス調整部材30が設置されている。また、ミラー台座26の上部側面にはスラスト軸受用マグネット部32と8極の駆動用マグネット部33とが一体的に形成されて構成された軸受駆動マグネット31が、ミラー台座26の下部側面には10極のFGマグネット34が、各々取付けられている。
【0021】
一方、基台38の上面には、スラスト軸受用マグネット部32の側面に対向するように磁性体36が設置されており、スラスト軸受用マグネット部32と磁性体36との各々の磁力作用により、回転スリーブ18は軸方向に上下動しないように支持されている。
【0022】
また、基台38の上面には、コイルユニット部42と制御ユニット部44を備えた駆動制御回路基板40、及び、駆動用マグネット部33とコイルユニット部42に設けられた3相の駆動用コイル46が軸方向に対向するように設置されている。
【0023】
コイルユニット部42には上記駆動用コイル46が設置されていると共に、図4に示すように本発明の回転速度検出手段として5個の櫛歯状のFGパターン60が形成されている。なお、図4ではFGパターン60の形状を明確に示すために駆動用コイル46の図示を省略している。
【0024】
なお、図4に示すように、FGマグネット34はN極とS極とがそれぞれ5極ずつ交互に位置するように着磁がなされており、FGマグネット34がFGパターン60の上方に位置するように駆動制御回路基板40は位置決めされている。
【0025】
ポリゴンミラー16によるレーザ光の反射方向には、図2に示すように、fθレンズ54、シリンダミラー55、及び記録媒体としての感光体48が順に配置されている。また、感光体48の画像形成可能領域にレーザ光が最初に照射される位置以前の予め定められた位置にはピックアップミラー52が配置されている。このピックアップミラー52によって反射されたレーザ光が進行する位置には、本発明の走査位置検出手段としてのSOSセンサ56が配置されている。なお、SOSセンサ56の出力信号は、ポリゴンミラー16が12面の反射鏡面14を有するため1回転あたり12個のパルスが発生される。
【0026】
以上のように構成された光走査装置50において、画像を感光体48に記録する際には、まず、3相の駆動用コイル46の各々位相をずらした交流電流を供給することによって駆動用マグネット部33と駆動用コイル46との間に反発力及び吸引力を発生させて、所定の回転速度で回転体を回転させる。
【0027】
この回転体の回転の際、固定軸22の外周面にはへリングボーン溝24が形成されているため、回転スリーブ18と固定軸22との間には数μmの空隙ができると共に、該空隙には空気の圧力膜が形成される。この圧力膜により回転体の軸方向と直行する方向への移動が制限される。すなわち、固定軸22と回転スリーブ18は、回転体の軸方向と直行する方向への移動を制限するためのラジアル軸受を構成している。
【0028】
FGマグネット34には、上述したようにN極とS極とが交互に位置するように着磁がなされているので、FGマグネット34が回転すると、FGマグネット34からの磁力線はFGマグネット34と対向する位置にあるFGパターン60の半径方向の直線部を次々と横切ることになる。この結果、FGパターン60の終端部には、交流信号(FG信号)が発生する。このFG信号の周波数は、FGマグネット34の回転速度に比例しており、このFG信号に基づいて回転体の回転速度の制御を行う。なお、FG信号は、1回転あたりFGパターン60が5極で構成されているため5つのパルスが発生される。
【0029】
回転体の回転を開始した後、レーザダイオード10から画像信号で変調されたレーザ光を射出する。レーザダイオード10から射出されたレーザ光はコリメータレンズ12を介してポリゴンミラー16の反射鏡面14に入射された後、反射鏡面14により反射されて集光光学系54を介して感光体48に投射される。この際、ポリゴンミラー16は回転しているので、レーザ光は徐々に反射方向が偏向され、感光体48上を主走査する。1ライン分の主走査の期間に、感光体48を図2矢印B方向に1ラインピッチ分だけ回転させることによって副走査を行う。以上の主走査及び副走査を1画像のライン数に対応する回数だけ繰り返して行うことにより、感光体48上には1画像分の画像(潜像)が記録される。
【0030】
続いて、本実施形態における電気的構成について図1のブロック図を参照して説明する。
【0031】
FGパターン60は、ロジックレベルの矩形波である信号に変換するコンパレータ58に接続されており、コンパレータ58はポリゴンモータ回転制御部64及び本発明の面位置検出手段としてのポリゴンミラー面位置検出部62に接続されている。また、ポリゴンミラー16の各面による走査に先立ち、画像領域の手前に設けられたSOSセンサ56から出力される走査位置検出パルス信号(SOS信号)は、画像信号制御部66とポリゴンモータ回転制御部64及びポリゴンミラー面位置検出部62に接続されている。
【0032】
FGパターン60によって検出されたポリゴンモータの回転速度検出信号(FG信号)は、コンパレータ58によってロジックレベルの矩形波の回転速度信号(D−FG信号)に変換されてポリゴンミラー面位置検出部62のカウンタ72及びポリゴンモータ回転制御部64のワンショット回路68に出力される。また、SOSセンサ56によって検出されたSOS信号は、ポリゴンモータ回転制御部64のカウンタ74及びポリゴンミラー面位置検出部62のディレイフリップフロップ70のクロック端子に出力される。
【0033】
ポリゴンモータ回転制御部64は、D−FG信号を1/5に分周するカウンタ72と、SOS信号を1/12に分周するカウンタ74と、モータドライバ回路78に入力するカウンタ72及びカウンタ74より出力される信号を切り替えるセレクタ76と、モータドライバ回路78によって構成されている。
【0034】
コンパレータ58より出力されたD−FG信号は、カウンタ72によってパルスの繰り返し周波数を1/5に下げ(分周)てFGカウント信号(CNT−FG)信号を生成し、SOSセンサ56より出力されたSOS信号は、カウンタ74によってパルスの繰り返し周波数を1/12に下げ(分周)てSOSカウント信号(CNT−SOS信号)を生成し、それぞれセレクタ76に出力される。すなわち、ポリゴンミラー1回転につき1このパルスが発生する。セレクタ76では、CNT−FG信号とCNT−SOS信号を切り替えてモータドライバ回路78に出力する。これは特にタンデム型光走査装置においては、各色のSOS信号の相対的な位相差を変化させることで副走査方向の1走査ピッチ以下の制度で画像位置を制御する必要があるからである。このセレクタ76はSOS信号が発生している時は、カウンタ72より出力されるCNT−SOS信号を、SOS信号が発生していない時は、カウンタ74より出力されるCNT−FG信号をモータドライバ回路78へ供給する。モータドライバ回路78ではポリゴンモータを駆動するモータ駆動信号(MOT−CLK信号)とセレクタ84(後述)から出力される基準クロック信号(REF−CLK信号)の位相を比較し、一致するようにポリゴンモータの回転数を制御する。このモータドライバ回路78に入力されるREF−CLK信号は、ポリゴンモータの1回転周期に分周された水晶発振器80より出力される基準クロックであり、複数位相クロックカウンタ82によって、同一周波数で、位相が1/48ずつ変化した4つのクロックが生成される。この4つのクロックは、画像位置制御部86の制御によってセレクタ84によって選択されてモータドライバ回路78に出力される。
【0035】
また、ポリゴンミラー面位置検出部62は、D−FG信号を所定のパルス幅に制御するワンショット回路68とディレイフリップフロップ70によって構成されている。D−FG信号は、ワンショット回路68によってパルス幅を所定値に制御した回転速度検出パルス信号(S−FG信号)に変換して、ディレイフリップフロップ70のD端子に入力させる。また、SOSセンサ56より出力されるSOS信号がディレイフリップフロップ70のクロック端子に入力されて構成されている。
【0036】
また、ディレイフリップフロップ70のQ端子は、カウンタ88に接続されており、カウンタ88は、レーザダイオードドライバ92を介してレーザダイオード10に接続されている。また、レーザダイオードドライバ92には、レーザダイオード10の光量をレーザダイオード10に出力する信号の周期及び振幅を可変した制御パターンを記憶するテーブル90が接続されている。
【0037】
続いて、ポリゴンミラー面位置検出方法について、図5のタイミングチャートを参照して説明する。
【0038】
ワンショット回路68より出力されるS−FG信号はポリゴンモータ1回転につき5パルス、SOS信号は12パルス発生し、相互のパルス数が互いに素であるため、1回転に1度一致するパルスが発生する。ポリゴンミラー16は、ミラー台座26及びFGマグネット34を含むロータに固定されていおり、ロータのFGマグネット34と一定の位相状態を維持することができる。すなわち、D−FG信号とSOS信号は常に1回転周期の位相関係を維持することになる。この時、ワンショット回路68より出力されるS−FG信号のパルス幅を以下のように設定する。
SOS信号周期/(1回転あたりのSOS信号数×1回転あたりのFG信号数)=SOS信号/(5×12)=SOS信号/60・・・(1)
(1)式未満にすることでポリゴンミラー16が1回転する毎に1回だけ、S−FG信号のハイレベルをSOS信号の立ち上がりでラッチすることができる。
【0039】
図5に示すように、ディレイフリップフロップ70のD端子にS−FG信号のハイレベルが入力され、且つ、ディレイフリップフロップ70のクロック端子にSOS信号のハイレベルが入力されるとディレイフリップフロップ70の出力Qがハイレベルとなり、S−FG信号がローレベルでSOS信号がハイレベルとなるとディレイフリップフロップ70の出力Qがローレベルとなる。すなわち、この時、ディレイフリップフロップ70の出力端子Qより出力される信号(FACET信号)がラッチ信号となる。このラッチ信号(FACET信号)を基準にSOS信号をカウントすることにより常にポリゴンミラー16の各面の面位置を特定することができる。
【0040】
なお、D−FG信号のパルス幅が(SOS信号周期/60)よりも十分小さい場合、1度もハイレベルをラッチすることができない場合がある。これを防ぐために、ポリゴンミラー16をロータに固定する時に略一定な位置関係を維持できるような固定方法が望ましい。
【0041】
また、ポリゴンミラー16が4面でFGパルス数が5パルスのように1回転あたりのSOS信号よりFGパルス数が大きい場合、図7に示すように、図1のカウンタ72及びカウンタ74を通さずに直接セレクタ76で切り替えるように構成すると、SOS信号が発生せずにFGパターン60の出力でポリゴンミラー16の回転制御をしているときは、ポリゴンミラー1回転で4つのパルス信号からなるCNT−SOS信号とREF−CLK信号が一致するように回転数が制御されていたのがポリゴンミラー1回転で5つのパルス信号からなるCNT−FG信号が一致するように制御されるため、SOS信号のパルス数とFG信号のパルス数の比で自動的に回転数が低くなる。このようにすることで、印字タイミング(画像記録タイミング)ではないときのポリゴンミラー16のスタンバイ回転を別途設定することなく、回転数を落とすことができる。
【0042】
次に、上述したポリゴンミラー面位置特定から副走査方向の濃度ムラ補正を行う補正方法について図6を参照して説明する。
【0043】
図6中の曲線はレーザの光量の変化を表し、右に行くほど光量が大きくなる。また、1から12の数次は1走査ごとに使用しているポリゴンミラー16の基準面(ポリゴンミラー面位置特定によって特定された面)からのポリゴン面数を表す。図6▲1▼では、ポリゴンミラー16の1面目から次第にレーザの光量が減少し、6面目及び7面目最小光量となり、再び増加して12面目及び11面目で最大光量となる。このように周期的に光量を可変することで、濃度ムラを補正する。なお、図6に示されるレーザの光量を制御するパターンは、テーブル90に記憶されており、レーザダイオードドライバ92の制御によって濃度ムラを補正することができる。
【0044】
例えば、面倒れにより副走査方向にビーム位置が±2μm変動するとき、副走査方向の画像密度が600spiでは副走査方向のラインピッチは41.3μm〜43.3μmまで変動する。この時ラインピッチの比で照射エネルギーも変化するため、±2.4%(100×(43.3−41.3)/(2×41.3))の光量変化が発生することと同等になる。従って、これを相殺するように光量補正を実施すればよいことによる。
【0045】
この時、図6の▲1▼から▲3▼に行くに従って、光量の補正量は変えずに位相を変えている。また、図6の▲1▼から▲7▼に行くに従って、光量補正の位相は変えずに補正量を変えている。補正パターンとしては、一定濃度の中間画像であることが望ましい。また。補正量と位相の組み合わせを変えるタイミングは、1ページ内の部位によって変えてもよいし、ページ毎に変えるようにしてもよい。
【0046】
このような補正パターンを印字して最も副走査方向の濃度ムラが小さくなる補正パターンの補正量と位相に設定することで最適な補正を実施することができる。なお、光量の補正を行う代わりに、レーザダイオード10の発光時間を変えてもよい。
【0047】
このように、本実施形態の光走査装置50は、ポリゴンミラー16の反射鏡面14数を12面にして、FGパターン60の櫛状パターンを5個とすることによって、SOSセンサ56とFGパターン60から得られる信号のパルス数を互いに素とすることができる。従って、それぞれの信号はポリゴンミラー1回転で1回だけ同期するパルス信号を有し、この同期パルス信号からポリゴンミラー16の偏向面を特定することができる。また、特定された偏向面を基準として、レーザダイオード10より発生されるレーザの光量補正パターンの位相や振幅を変更することによって効果的な補正を行うことができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、ポリゴンミラー16の反射鏡面14数を12面、FGパターン60を5極で構成したがこれに限るものではなく、SOSセンサ56及びFGパターン60からの出力信号のポリゴンミラー1回転あたりのパルス数が互いに素となるような反射鏡面14数及びFGパターン60の極数であればよいことはいうまでもない。
【0049】
また、本実施の形態では、回転速度検出手段として、FGパターン60より出力されるFG信号を用いる構成としたがこれに限るものではなく、例えば、ホール素子を用いて駆動用マグネット部33の磁力を検出し、この検出信号を用いる構成としてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、走査位置検出パルス信号と回転速度検出パルス信号の回転多面鏡1回転あたりの発生パルス数が互いに素となるように構成することによって、走査位置検出パルス信号と回転速度検出パルス信号の位相差が回転多面鏡の偏向面毎に異なるため回転多面鏡の面光面位置を特定することができる。また、補正信号の位相と振幅を特定された回転多面鏡の面を基準に順次可変させた補正パターンを印字させて、最も濃度ムラが目立たなくなる補正信号の位相と振幅を選択することによって、回転多面鏡の面倒れや光偏向装置に構成される反射ミラーの振動によって発生する副走査方向の周期的な濃度ムラだけでなく、回転多面鏡の平面度の誤差によるビーム径の変化や、光走査装置に構成される反射ミラーの振動などによる副走査方向の周期的な濃度ムラが複合して発生したとしても効果的な補正を実施することがきる。
【0051】
すなわち、専用の検出器を設けることなく回転多面鏡の偏向面を特定することができ、且つ、最適な補正を行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態における電気的構成を示すブロック図である。
【図2】 光走査装置の概略構成を示す図である。
【図3】 光偏向器の破断面を示す図である。
【図4】 FG検出回路を示す図である。
【図5】 ポリゴンミラー面位置検出のタイミングチャートである。
【図6】 濃度ムラ補正を示す図である。
【図7】 本実施の形態における電気的構成の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 光偏向器
16 ポリゴンミラー
50 光走査装置
56 SOSセンサ
60 FGパターン
62 ポリゴンミラー面位置検出部
Claims (6)
- 画像データに応じて変調された光ビームを回転多面鏡によって偏向する偏向手段と、
前記偏向手段によって偏向された光ビームの走査基準位置を検出する走査位置検出手段と、前記偏向手段の前記回転多面鏡の回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備え、前記回転多面鏡1回転あたりに前記走査位置検出手段より出力される走査位置検出パルス信号のパルス数と前記回転多面鏡1回転あたりに前記回転速度検出手段より出力される回転速度検出パルス信号のパルス数とが互いに素とされた検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記走査位置検出パルス信号と前記回転速度検出パルス信号が同期する同期パルス信号に基づいて前記偏向手段の回転多面鏡における偏向面位置を検出する面位置検出手段と、
を備えることを特徴とする光走査装置。 - 前記回転速度検出手段が、前記回転多面鏡を駆動するモータに設けられた2×N個(N:自然数)の磁極と、該磁極に対応して設けられた櫛状の配線パターンとからなることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記走査位置検出手段が、前記偏向手段による走査開始位置を検出するSOSセンサであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
- 前記走査位置検出パルス信号と、前記回転速度検出パルス信号を切り替え、前記走査位置検出パルス信号が発生している時は、前記走査位置検出パルス信号によって前記モータの回転制御を行い、前記走査位置検出パルス信号が発生していない時は、前記回転速度検出パルス信号によって前記モータの回転制御を行い、且つ、前記回転多面鏡1回転あたりの走査位置検出信号数<前記回転多面鏡1回転あたりの回転速度検出信号数とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の光走査装置。
- 前記回転多面鏡の特定された偏向面位置を基準に前記光ビームの発光時間又は発光光量を増減することによって補正を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の光走査装置。
- 前記回転多面鏡の特定された偏向面を基準に前記光ビームを周期的に増減させる補正信号の位相と振幅を順次可変させた補正パターンを印字し、最も濃度むらが少なくなる補正パターンを選択することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の光走査装置。
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