JP3764008B2 - 動吸振器の配置構造 - Google Patents
動吸振器の配置構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3764008B2 JP3764008B2 JP28972199A JP28972199A JP3764008B2 JP 3764008 B2 JP3764008 B2 JP 3764008B2 JP 28972199 A JP28972199 A JP 28972199A JP 28972199 A JP28972199 A JP 28972199A JP 3764008 B2 JP3764008 B2 JP 3764008B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dynamic vibration
- vibration absorber
- house
- center
- dynamic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000006096 absorbing agent Substances 0.000 title claims description 175
- 230000005484 gravity Effects 0.000 claims description 49
- 238000013016 damping Methods 0.000 claims description 24
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 claims description 7
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 claims description 6
- 239000010959 steel Substances 0.000 claims description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 14
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 7
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 7
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 6
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 240000004050 Pentaglottis sempervirens Species 0.000 description 1
- 235000004522 Pentaglottis sempervirens Nutrition 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 239000004567 concrete Substances 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000011381 foam concrete Substances 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Residential Or Office Buildings (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄骨で躯体を構成した住宅に、動吸振器を配置するための構造に関する。より詳しくは、柱勝ちラーメン構造をとる3階建て住宅に、動吸振器を配置するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
人口の密集化および土地の高騰等により、市街地の狭小地に2世代3世代住宅を目的とした三階建て住宅が建設される傾向がある。人口の密集化は、建設作業の増加、工場および事業所周辺の宅地化、交通量の増加を招き、振動公害が問題視されてきている。振動公害は主に、建設作業、工場、事業所、道路交通を発生源とするものである。これらの振動が建物に伝達され建物内の住人に違和感を与える場合がある。
構造物に加わる振動を低減する方法としては、特開平9−13740に示す如く、基礎と構造物の間に減衰装置を配するものや、特開平10−82208に示す如く建物の屋上に振動制御を配置するものも知られている。
そして、上記のように立地条件に左右されず、2世代3世代の住人が快適に生活を行える住宅が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来から、ラーメン工法の鉄骨構造躯体を用いた三階建て住宅は周知とされているのであるが、これらは、マンションや集合住宅等のような、多数の家族が居住するような建物に関するものであり、一戸建ての三階建て住宅の場合には、それに見合ったコストと、構造の三階建て住宅の設計とプランニングが必要となってくるのである。
前述の特開平9−13740に示す技術では、十分な振動除去を行うのが困難であり、地震による建物への負荷を軽減できても、交通振動などの振動公害に適応するのは困難である。
【0004】
さらに、特開平10−82208に示す技術では、ビルなどの質量の大きな建物の振動制御を行うことを目的としており、住宅のようなビルよりはるかに質量の小さい建物において、特に交通振動等の微振動を除去することは対象とされていない。
上記のように、従来の技術では立地条件に左右されず、自由な居住空間の設計ができ、住人が快適に生活を行える住宅を建設するのは困難である。
【0005】
住宅においては、住宅用動吸振器を配設することにより、交通振動などの振動面において快適な住環境を確保することができる。
このためには、躯体の振動を確実に動吸振器に伝達するために、動吸振器を住宅に強固に取り付ける必要がある。
また、住宅に動吸振器を取り付ける際に、構成を大幅に変更すると施工費が高くなる。住宅の基本的な構成を維持するとともに動吸振器を配設することが望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための構成を説明する。
【0007】
請求項1においては、基礎25上に、複数の通し柱12・・・を立設し、該通し柱12・12・・・間で、通し柱12の側面にハイテンションボルトにより、梁1・1・・・を連結し、該鉄骨構造により躯体を構成する柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅において、該柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の、平面視で住宅の重心位置にもっとも近い位置の、中央の通し柱12の上方に、動吸振器26を配設し、該動吸振器26は、弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mにより構成し、該弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mが動吸振器のフレームに接続され、該フレームにより動吸振器が住宅に固設されるものである。
【0008】
請求項2においては、請求項1記載の動吸振器の配置構造において、前記柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の構造上、住宅の短手方向の一端の屋上に開口部41Sが形成されている時に、動吸振器26を重心位置Gより短手方向にずらして動吸振器を配設するものである。
【0009】
請求項3においては、請求項1記載の動吸振器の配置構造において、前記柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の、1階部の長手方向の一端に、開口部41Lが形成が形成されている時に、動吸振器26を前記重心位置Gよりも開口部41L側に寄せて配置するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は三階建て住宅のラーメン工法を示す俯瞰図であり、図2は柱・梁接合部構造を示す斜視図であり、図3は動吸振器の作動構成を示す模式図であり、図4は動吸振器の構成を示す模式図であり、図5は第一実施例における動吸振器の配置構造を示す斜視図であり、図6は住宅重心位置及び動吸振器の振動方向を示す平面図であり、図7は第一構成例における動吸振器の配置構造を示す斜視図であり、図8は梁間を橋架する柱を住宅に付加している第一構成例における動吸振器の配置構造を示す斜視図であり、図9は第二構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図であり、図10は第三構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図であり、図11は第二実施例における動吸振器の配置構造を示す斜視図であり、図12は第三実施例における動吸振器の配置構造を示す斜視図であり、図13は同じく平面図であり、図14は長手方向の一端側の間仕切幅が大きい住宅の間取り図であり、図15は第四構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図であり、図16は第五構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図であり、図17は第六構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図である。
【0011】
図1、図2において、三階建て住宅のラーメン工法について説明する。
基礎25上には通し柱12が立設されており、該通し柱12・12・・・間に梁1・1・・・が横架されている。三階建て住宅のラーメン構造は、図1において、その要部が図示されているように、通し柱12・12・・・を有する柱勝ち構成としている。図2においては、本発明に用いられる三階建て住宅のラーメン工法における梁・柱接合部が図示されており、トルシア型のハイテンションボルトにより、通し柱12の側面に梁1・1・・・を連結する構造として、耐震性を向上させているのである。
【0012】
次に、動吸振器による住宅の振動抑制の機構について説明する。
住宅の上部には、図3に示すごとく、動吸振器26が配設されており、該動吸振器26により振動源より地盤を介して住宅に伝達される振動が解消されるものである。図3(a)に示す状態の住宅が、図3(b)に示すごとく、住宅に振動が伝達されると、図3(c)に示すごとく、住宅が揺れ始める。該住宅が揺れることにより、動吸振器に揺れが伝達され、図3(d)に示すごとく、動吸振器が伝達された揺れに対して逆位相の力を住宅に与えるため、図3(e)に示すごとく、住宅の揺れを解消できるのである。
【0013】
次に、一般的な動吸振器の構成について説明する。
動吸振器は、一般的に弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mにより構成されており、該弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mが動吸振器のフレームに接続され、該フレームにより動吸振器が住宅に固設されるものである。
また、弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mの結合方法は、図4(a)に示すごとく、弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mを直線的に接続することも可能である。また、図4(b)に示すごとく、弾性部材Sと減衰部材Dを並列に接続して、質量体Mに接続する方法などがある。一般に、質量体Mの質量は住宅の約1パーセントとされている。
また、図4(c)に示すごとく、1方向の振動を吸収する動吸振器を2つ配設し、前後左右方向の振動を吸収させることも可能である。もしくは、1つの質量体Mに前後左右方向にそれぞれ一対の弾性部材Sおよび減衰部材Dを接続し、1つの動吸振器により、前後左右方向の振動を吸収することもできる。
【0014】
前述のごとく、動吸振器は、一般的に弾性部材、減衰部材および質量体により構成されるため、一定の周波数特性を有する。周波数特性は、質量体が変位しやすい周波数であり、弾性部材および減衰部材の特性(弾性係数、摩擦係数もしく粘性)を変化させることにより、調節できるものである。
また、減衰部材により、振動を熱エネルギーに変換して、振動の低減を行うため、該減衰部材が作動するための、ある程度のストロークを必要とするものである。
このため、動吸振器により吸収を行う振動は、ある程度周期の大きいものとなる。振動公害の対象範囲は、一般に1〜80Hzのものとされている。この範囲において、特に居住者に影響を与える1〜6Hzの振動が動吸振器26により低減されるものである。
すなわち、地盤より基礎部25を介して伝達される振動を住宅の躯体により受け止めて、住宅上部に配設した動吸振器26により吸収するものである。
これにより、住宅に居住する人の感じる振動が低減され、住人を振動公害より保護することができるものである。
【0015】
次に、動吸振器の配設構成について説明する。
動吸振器は、前述のごとく、住宅に伝達された振動を低減させるために、住宅の上部に配設されるものである。また、振動を効率的に吸収するためには、動吸振器の取り付け剛性を高くする必要がある。動吸振器の躯体への取り付け剛性が低い場合には、動吸振器の接続部における制振時の変形により、遊びが生じ動吸振器に住宅の振動が伝達されにくくなる。同様に、動吸振器による振動に対する抗力も住宅に伝達されにくくなることが考えられる。
このため、動吸振器を住宅に取り付ける際には、動吸振器の取り付け剛性を高くし、動吸振器への振動の伝達および、動吸振器の振動に対する抗力を住宅に効率的に伝達する必要がある。
以下において、動吸振器を小屋面に配設する実施例・構成例について説明するが、該動吸振器を同様に屋根面もしくは床面に配設することもできる。
【0016】
これより、本発明の動吸振器の配置構造について説明する。
第一実施例においては、動吸振器26は図5に示すように、三階建て住宅の中央に位置する前記通し柱12上に配設されている。該動吸振器26を柱上に配置することにより、動吸振器を住宅の高い部位に配設できる。振動伝達により住宅に発生する振幅は、前述の如く、基礎部より上方になるにつれて大きくなる。このため、動吸振器を住宅の高い位置に配設することにより、住宅に伝播される振動を効率的に吸収することができる。
また、柱12上に動吸振器26を配設するので、住宅の居住空間に影響を与えることなく動吸振器を配設することができる。さらに該動吸振器26は通し柱12上では、この三階建て住宅の重心位置にもっとも近い中央の通し柱12上に配設されている。このため後述する理由により、該動吸振器26を他の柱上に配設する場合よりも効率的な制振効果が得られるのである。
【0017】
前記動吸振器26を前記住宅の重心位置と一致させるメリットは次の点である。交通振動は水平方向の振動を該住宅に与えるのみなので、水平方向の振動のみを考慮する。図6に示すように平面視で住宅が振動するとき、動吸振器26は慣性力を受け住宅の重心位置Gの振動の向きと逆向きの力を該住宅に与える。具体的には、図4中の該動吸振器26の質量体Mが該重心位置Gの振動の向きと逆方向に移動しようとし、同時に収縮もしくは伸長させられて弾性力を付勢された弾性部材Sにより、該住宅が逆向きの力を受けるのである。該動吸振器26が該住宅の振動方向の重心ライン上に配置されてない時、剛体が回転運動を行う場合の回転中心と重心が一致するため、該重心位置Gで合成された力はゼロにならない。つまり、該住宅は図6(a)に示すように、回転中心すなわち重心位置を通り、鉛直方向を軸とするトルクを受け、該住宅の基礎部は地面と固着しているので住宅上部に、ねじれが発生する。従ってこのとき該動吸振器26は動吸振作用と同時に回転運動を引き起こすので、制振効果の効率が低下するのである。
したがって、図6(b)に示すように、該重心位置Gの振動方向上に該動吸振器26が位置している方が、動吸振の効率がよいのである。
なお、住宅を側面視で考えた場合は、上方に向かうほど住宅の揺れが大きくなる。該住宅は一端において地面に固着しているからである。この場合の該住宅の回転中心は、該住宅基礎部に位置する。
この場合は、動吸振器26を住宅上方に配設した方が制振効果が高まるのである。この場合は動吸振器の配設に関わりなく回転中心での合力はゼロではなく、該合力を小さくすることが制振を行うことに等しいからである。
つまり動吸振器を出来るだけ高い位置に配設した方が、制振効率の向上に繋がるのである。
【0018】
第一構成例においても、図7に示すように、動吸振器26は平面視で前記住宅の重心位置Gに配置されている。該住宅中央部に貫設されている通し柱12・12を橋架する梁1によって、該動吸振器26は支持されている。したがって、第一実施例の場合と同様の効果が期待できるのである。
また、図8に示すように、梁1・1間に柱13を橋架して梁1・1を補強し、安定的な該動吸振器26の支持固定とすることもできる。さらに、動吸振器26が配設された梁1と該梁1に隣接した梁に小梁を接続して、動吸振器26が配設された梁1を補強することもできる。
【0019】
図7、図8に示す住宅のように、建物の形状が一方向に長くなっている場合、建物は長手方向に比べると短手方向への揺れに弱く、振動を受けやすい。このため、短手方向の建物の振動を優先的に吸収することが望ましい。そこで、このような住宅の屋上に、一方向の振動を吸収する動吸振器配26を配設するのであれば、動吸振器26は短手方向への振動を吸収するよう配置(若しくは、設定)している。
このような構成とすることにより、一方向の振動を吸収する動吸振器を一台設置することで、優先的に吸収する必要のある短手方向の振動を効率よく吸収できる構成となる。つまり、高層ビルやマンションとは異なり、一戸建ての住宅においては耐振動構造に多大なコストを掛けるわけにはいかないので、本発明のように、最小限の構成において高い効果を発揮するような動吸振器の配置方法が重要となるのである。もちろんコスト面での支障がない場合、若しくは、住宅の構造上、短手方向及び長手方向の両方向への振動を充分に吸収する必要がある場合には、前述の如く、両方向の振動を吸収する動吸振器26を設置して、短手方向及び長手方向の両方向への振動を吸収するよう構成してもよい。
【0020】
次いで、第二構成例について説明する。
動吸振器26は、住宅最上部に配設される梁1群上方の軽量気泡コンクリートの配設空間内に配置されるのであるが、他の部材が既に占有している等何らかの理由により、前述のように適切な位置に動吸振器26を配設できない、もしくは行わない場合がある。このときは図9で示すように、動吸振器26を重心位置Gから短手方向に偏心させるようにしている。つまり、前述の如く、住宅は長手方向に比べて短手方向への揺れを受けやすいため、動吸振器26は短手方向の振動を吸収すべく設定されているので、短手方向に沿って配置をずらすことで、動吸振器26の配置は重心位置Gから外れるが、大きく離れず、この配置でもねじれが発生しないため、振動の吸収ロスが殆どない構成となるのである。
さらに、動吸振器26が住宅の長手方向の振動を抑制するように配置されており、該動吸振器26を重心位置Gに配置できない場合には、動吸振器26を住宅の長手方向に偏心させる。交通振動などの振動は住宅の外装および内装を介して伝達される。すなわち、住宅の形状、間仕切りの配置により、住宅が短手方向に比べて長手方向への揺れを受けやすい場合がある。この場合、動吸振器26は長手方向の振動を吸収すべく設定されている。そして、重心位置Gおよび短手方向に障害物がある等、住宅の構成によっては、長手方向に沿って配置をずらすことで、動吸振器26の配置は重心位置Gから外れるが、同じく前述したようにこの配置では回転が起こらないため、振動の吸収ロスが殆どない構成としているのである。
【0021】
第三構成例においては、住宅の形状が異なる場合の適切な動吸振器の配置を実施している。
図10に示すように、水平方向で形状が対称ではない住宅がある。このような場合、住宅の長手方向一側の外周部30において内装および外装の配設量が少なく、振動を受けやすい構造となる。これは長手方向他側の外周部31と比して、通し柱12等の耐振動要素が少なく、内装および外装の配設数が少なくなるためである。交通振動などの振動に対して、内装および外装が抵抗要素となる。1つの住宅においては、内装および外装はほぼ同一のものを用いるため、内装および外装の配設数が多いほど、交通振動などの振動に対しての抵抗力が大きくなる。このため、該住宅が振動する際には、外周部30での短手方向の振動の方が、外周部31での短手方向の振動よりも大きくなる。一方、住宅の重心位置Gは、長手方向外周部31寄りとなっている。このため、動吸振器26を該住宅の重心位置Gに配置したのでは、長手方向両側への距離の違いから、外周部31の制振効果の方が大きくなってしまう。すなわち、長手方向両側での振動の違いは、動吸振器を重心位置に配設する必要性に関して前述したのと同様の論理で、ねじれを生じさせることになってしまう。したがって、該動吸振器26をより構造の外周である外周部30側へ寄せて配置するのである。該動吸振器26はこのとき、梁1・1間に横設した梁2に載置されている。
【0022】
また第二実施例においては、住宅の一部に開口空間が形成されている場合の動吸振器の配設位置の決定方法について説明する。
まず、図11の如く、住宅の短手方向の一端に開口部41Sが形成されている場合は、動吸振器26を重心位置Gより短手方向にずらして配設すればよい。このような配置を行うことにより、開口部41Sの形成によって振動をさらに受けやすい構造となる住宅において、短手方向の振動を充分に吸収することが可能となる。
本第二実施例、続く第三実施例においては、住宅の外面を示した図を用いて説明しているが、動吸振器の載置箇所は、適切に該動吸振器を載置するための梁を横設することによって、梁上面が属する水平面上で任意の場所とすることができるからである。したがって、柱や梁を隠した図としている。
【0023】
さらに第三実施例のように、図12に示す如く、住宅1階部の長手方向の一端に開口部41Lが形成されている場合を考える。この場合においても、住宅は短手方向への振動を受けやすい構造となり、さらに開口部41Lが形成されている一端側において、耐振動要素が少なくなるため剛心位置が開口と反対側の一端側にずれ、ねじれが発生する。つまり、図13で示すように、開口部41Lが設けられている一端側42は逆側43に比べて内装および外装が少ないので、住宅に伝達される振動に対して揺れを抑制する効果が少なくなり、振動吸収体の減少により一端側42は振動が大きくなっているのである。そこで、本発明においては、動吸振器26を図13で示すように、重心位置Gより開口部41L側に寄せて配置するようにしている。
【0024】
このような配置とすることで、短手方向に対する振動及びねじれ振動を効率的に吸収し、さらに開口部41Lの形成により耐振動構造を強化する必要のある一端側42に重点を置いた動吸振器26の配置構造となり、全体として耐振動構造に優れた構成となるのである。
また、住宅の間取りにより長手方向の一端側で耐振動要素が少なくなる場合がある。つまり、図14で示すように、住宅の一端側42は、逆側43に比べると間仕切幅が大きくなっているため、住宅に伝達される振動に対して揺れを抑制する効果が少なくなり、一端側42は振動が大きくなっているのである。この場合にも図13で示した構成例と同様に、動吸振器26を重心位置Gより一端側42に寄せて配置するようにしている。
このように、本発明にかかる動吸振器26の最適配置を行うことにより、最小限の構成で、精度の高い耐振動構造を確保可能となり、一戸建ての住宅に投入可能なコストの中で耐振動構造に優れた住宅が提供可能となった。また、昨今の住宅は機能面だけでなく、あらゆる面でゆとりある設計が望まれているが、本発明の動吸振器26の配置構成によれば、住宅を様々なバリエーションのある形状としても対応可能であり、住宅のデザインに制約を加えることなく自由な設計の中で耐振動構造を確保可能とした。
【0025】
次いで、複数の動吸振器を用いた配置構造について説明する。
第4構成例では、図15に示すように、四つの動吸振器26を住宅の四隅より立設されている通し柱12・12・・・上にそれぞれ動吸振器26を一つずつ配置している。
この四つの動吸振器26の質量体M・M・・・の質量の合計は、第一実施例乃至第一から第3構成例での動吸振器26の質量体Mの質量に等しい。また、四つの該質量体M・M・・・の重心位置gは、平面視で該住宅の重心位置Gと一致している。したがって第4構成例における動吸振器26群は、第一実施例乃至第一から第三第四構成例の一つの動吸振器26と同様の制振効果を発揮する。もちろん、該質量体M群の合計質量を第一実施例乃至第一から第三第四構成例での動吸振器26の質量体Mの質量に等しくする必要はなく、重量を増やして制振効果を図る、あるいは軽量化してもよい。
この構成により、第一実施例及び第一構成例の動吸振器の配置構造と同様の効果が第4構成例でも得られる。
【0026】
第五構成例においては、図16に示すように、一つの動吸振器26を通し柱12上に、二つの動吸振器26を梁1・1上に配置している。
該動吸振器26・26・26の配設位置は平面視で二等辺三角形を描いており、該動吸振器26群の重心位置gと住宅の重心位置Gとは平面視で一致している。この構成により、第一実施例及び第一構成例の動吸振器の配置構造と同様の効果が得られる。
また、第四、第五構成例とは異なり、複数の動吸振器26を梁1上にのみ配設する配置構造を行うことももちろん可能である。
【0027】
第四、第五構成例で行ったように、複数の動吸振器26を用いて通し柱12上、梁1上の配置を自由に行うならば、その配置の組み合わせは豊富にあり、配置に用いる動吸振器26群の重心位置を住宅の重心位置と一致させることは容易である。
組み合わせの自由度は、単なる配置構造だけではない。一般には、同じ質量の質量体Mを内装した動吸振器26群を用いるだけでなく、異なる質量の質量体Mを内装した動吸振器を用いることで、さらに組み合わせの自由度は向上するのである。住宅の形状に応じて、適当な柱上、梁上に適当な質量の質量体Mを内装する動吸振器26を配設して、それらの動吸振器26群の質量体M・M・・・の重心位置を、平面視で該住宅の重心位置と一致させればよいのである。
したがって、該動吸振器26群を用いた配置を行うならば、単に該動吸振器26群の重心位置と住宅の重心位置の一致だけでなく、任意の位置に該動吸振器26群の重心位置を与えることも可能である。
【0028】
第六構成例では、複数の動吸振器を用いて通し柱12上に、同質量の質量体Mを内装する動吸振器26群のみを用いるという限定条件下での配置を実施している。
図17に示すように、短手方向一側では二つの動吸振器26を通し柱12・12上にそれぞれ載置し、短手方向他側では、一つの動吸振器26を通し柱12上に載置している。平面視で該動吸振器26群の配設位置は二等辺三角形を描いており、該動吸振器26群の重心位置gは住宅の重心位置Gからずれている。
このような配置構造であっても、該動吸振器26群の重心位置gと住宅の重心位置Gとは短手方向で同じ直線上に載っており、第二構成例の場合に要求されている条件、住宅の重心位置での振動方向から外れた振動が存在しないこと、を満たしている。したがって、ねじれは発生しないのである。
この第六構成例の場合でも、第五構成例に示されているような配置構造にしたり、あるいは短手方向他側の通し柱12上に配設されている一つの動吸振器26の質量体Mの質量を増加させるなどして、重心位置を相互に一致させることが出来るのである。
【0029】
上記の動吸振器26は前述の如く、受け身的に振動を吸収するものであり、受動型のものである。質量体に振動が伝達されて発生する慣性力及び、減衰部材により振動エネルギーを吸収するものである。
しかし、動吸振器としては質量体およびモータにより構成される能動型のものも存在する。この動吸振器はセンサにより住宅に伝達された振動を検知し、この振動を、質量体をモータにより駆動し、変位させることにより、解消するものである。この動吸振器においては、質量体を能動的に駆動するため、該質量体の質量を小さくできる。本実施例・構成例においては、動吸振器を受動型のものから能動型のものに取り替えることも可能である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、基礎25上に、複数の通し柱12・・・を立設し、該通し柱12・12・・・間で、通し柱12の側面にハイテンションボルトにより、梁1・1・・・を連結し、該鉄骨構造により躯体を構成する柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅において、該柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の、平面視で住宅の重心位置にもっとも近い位置の、中央の通し柱12の上方に、動吸振器26を配設し、該動吸振器26は、弾性部材S、 減衰部材Dおよび質量体Mにより構成し、該弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mが動吸振器のフレームに接続され、該フレームにより動吸振器が住宅に固設されるのでので、動吸振器を住宅の高い位置に配設できて動吸振器による振動吸収を効率的に行うことが出来る。通し柱のような強靱な部材に動吸振器が載置されているので、極めて安定的に支持されている。また、居住空間を犠牲にすることがない。
【0031】
また、動吸振器の配設位置を平面視で、住宅の重心位置と略一致する位置に配置するので、動吸振器の振動吸収時に副作用としてのねじれが発生することがなく、振動吸収を効率的に行うことが出来る。
【0032】
また、動吸振器の配設箇所に限定を加えても効率的な効果が得られることから、軽量気泡コンクリートの配設空間を他の用途に用いることも可能となっている。
【0033】
請求項2記載の如く、前記柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の構造上、住宅の短手方向の一端の屋上に開口部41Sが形成されている時に、動吸振器26を重心位置Gより短手方向にずらして動吸振器を配設するので、このような配置を行うことにより、開口部41Sの形成によって振動をさらに受けやすい構造となる住宅において、短手方向の振動を充分に吸収することが可能となる。
【0034】
請求項3記載の如く、前記柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の、1階部の長手方向の一端に、開口部41Lが形成が形成されている時に、動吸振器26を前記重心位置Gよりも開口部41L側に寄せて配置したので、このような配置とすることで、短手方向に対する振動及びねじれ振動を効率的に吸収し、さらに開口部41Lの形成により耐振動構造を強化する必要のある一端側42に重点を置いた動吸振器26の配置構造となり、全体として耐振動構造に優れた構成となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 三階建てラーメン工法を示す俯瞰図。
【図2】 柱・梁接合部の構造を示す斜視図。
【図3】 動吸振器の作動構成を示す模式図。
【図4】 動吸振器の構成を示す模式図。
【図5】 第一実施例における動吸振器の配置構造を示す斜視図。
【図6】 住宅重心位置及び動吸振器の振動方向を示す平面図。
【図7】 第一構成例における動吸振器の配置構造を示す斜視図。
【図8】 梁間を橋架する柱を住宅に付加している第二構成例における動吸振器の配置構造を示す斜視図。
【図9】 第二構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図。
【図10】 第三構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図。
【図11】 第二実施例における動吸振器の配置構造を示す斜視図。
【図12】。 第三実施例における動吸振器の配置構造を示す斜視図。
【図13】 同じく平面図。
【図14】 長手方向の一端側の間仕切幅が大きい住宅の間取り図。
【図15】 第四構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図。
【図16】 第五構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図。
【図17】 第六構成例における動吸振器の配置構造を示す平面図。
【符号の説明】
1 梁
12 通し柱
26 動吸振器
g 重心位置
G 重心位置
M 質量体
Claims (3)
- 基礎25上に、複数の通し柱12・・・を立設し、該通し柱12・12・・・間で、通し柱12の側面にハイテンションボルトにより、梁1・1・・・を連結し、該鉄骨構造により躯体を構成する柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅において、
該柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の、平面視で住宅の重心位置にもっとも近い位置の、中央の通し柱12の上方に、動吸振器26を配設し、
該動吸振器26は、弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mにより構成し、該弾性部材S、減衰部材Dおよび質量体Mが動吸振器のフレームに接続され、該フレームにより動吸振器が住宅に固設されることを特徴とする動吸振器の配置構造。 - 請求項1記載の動吸振器の配置構造において、
前記柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の構造上、住宅の短手方向の一端の屋上に開口部41Sが形成されている時に、動吸振器26を重心位置Gより短手方向にずらして動吸振器を配設することを特徴とする動吸振器の配置構造。 - 請求項1記載の動吸振器の配置構造において、
前記柱勝ちラーメン構造の三階建て住宅の、1階部の長手方向の一端に、開口部41Lが形成が形成されている時に、動吸振器26を前記重心位置Gよりも開口部41L側に寄せて配置することを特徴とする動吸振器の配置構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28972199A JP3764008B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 動吸振器の配置構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28972199A JP3764008B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 動吸振器の配置構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001107576A JP2001107576A (ja) | 2001-04-17 |
| JP3764008B2 true JP3764008B2 (ja) | 2006-04-05 |
Family
ID=17746903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28972199A Expired - Lifetime JP3764008B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 動吸振器の配置構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3764008B2 (ja) |
-
1999
- 1999-10-12 JP JP28972199A patent/JP3764008B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001107576A (ja) | 2001-04-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2011256577A (ja) | 粘弾性ダンパーを備えた制震構造 | |
| JP3828695B2 (ja) | 三階建て住宅の制震壁 | |
| JPH11193649A5 (ja) | 制振装置 | |
| JP3764008B2 (ja) | 動吸振器の配置構造 | |
| JPH10227148A5 (ja) | ||
| JP3764002B2 (ja) | 動吸振器の取付構造 | |
| JP3769150B2 (ja) | 梁勝ちラーメン三階建て住宅の動吸振器 | |
| JP3767782B2 (ja) | 動吸振器の取付構造 | |
| JP3769151B2 (ja) | 三階建て住宅の動吸振器 | |
| JP3764005B2 (ja) | 梁勝ち三階建てラーメン構造住宅の動吸振器 | |
| CN214461612U (zh) | 惯性增强浮置楼板结构体系 | |
| JP3771089B2 (ja) | 梁勝ちラーメン構造の勾配屋根三階建て住宅の動吸振器の配置構造 | |
| JP2020200711A (ja) | 建物 | |
| JPH0734543A (ja) | ユニット建物及びジョイントダンパ装置 | |
| JP3677703B2 (ja) | 制振建物 | |
| JP2001065200A (ja) | 動吸振器ユニット及び取付構造 | |
| JP4884914B2 (ja) | ユニット建物の制振装置設置構造 | |
| JP2573525B2 (ja) | 間仕切り壁の制振構造 | |
| JP3821693B2 (ja) | 交通振動用制振三階建て住宅 | |
| JP3848510B2 (ja) | 住宅制振方法 | |
| JP3705784B2 (ja) | 制振構造物 | |
| JP2004176348A (ja) | 高層建築物の免震構造 | |
| JP2004225347A (ja) | 構造物の制震構造 | |
| JP2000045563A (ja) | 制振壁パネル | |
| JP5089946B2 (ja) | 連結建物の制震構造 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040604 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051028 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051101 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051216 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060117 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060118 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3764008 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |