JP3765450B2 - 印刷機及び印刷機の廃インク処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱溶融型固形インクを用いた印刷機の廃インク処理装置及び処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の印刷機等に用いるインクジェットヘッドのヘッド内に溜まった気泡等をインク毎除去する(以下パージという)方法を図5に示す。
【0003】
ここで、101はインクジェットヘッド、102はインクジェットヘッド内を加圧するためのポンプ、103はインクジェットヘッド101から吐出されたインクを吸収するパージ用紙、104は用紙搬送ベルト、105は該用紙搬送ベルト駆動用モータである。また、111はプリントヘッドのノズル面であり、このノズル面よりインクが噴射される。
【0004】
本印刷機にパージ用紙103が投入されるとモータ105が駆動され、パージ用紙103はインクジェットヘッド101のノズル面111まで持ち上げられ、ここでポンプ102が駆動してインクジェットヘッド101内を加圧する。インクはノズル面111から排出され、すぐにパージ用紙103の内部に吸収される。パージ用紙103を所定量送ったところでポンプ102を止め、パージ用紙103を排出してパージを終了する。
【0005】
上記パージ方法には、パージシートを操作者が手差しで取り付けしなくてはいけない、パージ用紙が1枚数十円と割高である、という問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、パージ用紙を操作者が手差しで挿入する手間を省きかつ、1回当たりのパージにかかる費用を最小にすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、インクタンクと、該インクタンクの前面に取り付けられ、インクを噴出する機能を有するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドのインク噴射面に位置するノズルと、該ノズルに当接する開口部を有すると共に廃インクを溜める吸引室及びインクを吸引する吸引ポンプを備え、該ノズルに対向した位置に配設されたインク吸引パージ手段とを具備した印刷機において、前記開口部を介して前記吸引室に溜められた廃インクを当該吸引室の前記開口部より排出するべく前記インク吸引パージ手段を回動可能にすると共に、前記吸引パージ手段の下方に、廃インクを吸収する吸インクシートと、該吸インクシートを搬送する手段とを配置し、前記吸インクシートが搬送される方向に向かって俯角をなすよう設置した。
【0008】
ここで、上記前記吸引パージ手段は、廃インクを吸引する吸引室と、該吸引室を真空にするための吸引ポンプと、前記吸引室をノズルに当接したり離解したりするための駆動手段とで構成されている。
【0009】
好ましくは、前記吸引室の開口部下部に廃インク誘導用の溝を少なくとも1箇所設けるとよい。
【0010】
また、上記構成の廃インク処理装置においては、前記吸引パージ手段でインクジェットヘッドのノズル面より廃インクを吸引する工程と、前記吸引パージ手段内に溜められた廃インクを吸インクシートに廃棄すると同時に前記搬送手段で吸インクシートを搬送する工程とを経て廃インクを処理するとよい。
【0011】
前記処理方法において、好ましくは吸インクシートが搬送される最大速度のピークを前記吸引室の廃インク排出動作開始時よりも1秒程度遅らせるとよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の印刷機のパージ構成を示す断面図である。
【0013】
図において、5はインクタンク、6は該インクタンク5の前面に取り付けられてインクを噴出するノズルプレート、13はパージされたインクを吸収する吸インクシート、11は該吸インクシート13を供給するための開放ロール、14は吸インクシートを巻き取るための巻き取るロールであり、巻き取りのための駆動モータ(図示せず)は巻き取りロール14に連動している。
【0014】
12はローラであり、ノズルプレート6に接触させるため、ローラ12外周の材質を軟質ゴムないしウレタンフォーム等の極めて柔らかなもので構成している。
【0015】
20は吸引パージユニットであり、その構成はノズルプレート6に当接可能な吸引室22、該吸引室22をノズルプレート6に当接したり離解したりするためのソレノイド21、ソレノイド21のレバー23、吸引室22とレバー23を連動させるためのガイド24、吸引室22の当接・離解時の回転中心を形成する支点26、及び吸引室を真空に引くための吸引ポンプ25である。なお、前記吸引パージユニット20を移動させる手段は前述のソレノイド21、レバー23及び支点26からなる構成に限定されることはなく、リンク機構など随時選択可能である。
【0016】
図2はソレノイドを開放した状態を示す断面図である。ここで、31は吸引室22より排出された廃インクである。
【0017】
次に動作について説明する。
【0018】
図1に示すように、吸引室22をノズルプレート6に当接した状態で吸引ポンプ25を駆動すると、インクタンク5より送られたインクがノズルプレート6内のノズル(図示せず)より吸引室22に排出される。吸引ポンプ25の駆動を止めてからソレノイド21を開放するとレバー23が図中左方向に移動し、その結果、吸引室22が支点26を回転中心にして反時計回りに回転し、吸引室22がノズルプレート6より離れる(図2の状態)。この時、吸引室22の開口部はやや下方に向いているので、吸引室22に溜められた廃インクは、吸インクシート13上に廃棄される。最後に、吸インクシート13を巻き取りロール14で巻き取って、パージ動作は終了する。
【0019】
本印刷機のパージ構成はインクを水性インクとした場合でも利用可能であるが、インクを熱溶融性とした場合により有効に効果を発揮する。但し、この時には、インクタンク5及び吸引室22にはインクを溶解しておくためのヒータ(図示せず)が必要である。
【0020】
すなわち、熱溶融性の廃インクは、傾斜を付けて取り付けられた吸インクシート上を流れながら熱を奪われて固化する。ここで、廃インクの廃棄と同期させて巻き取りロール14を巻き取ると、廃インクを吸インクシート13に分散させて吸収できるため、パージ1回につき廃棄する吸インクシート13を最小にすることができる。また、これらのパージ動作は自動的に行え、印刷機操作者のメンテナンス作業を軽減できる。
【0021】
図3は、廃インクを積極的に吸インクシート上に分散させるための方法を示したものである。
【0022】
吸引室22の開口部下部に溝22aを数本等間隔で入れると、インク排出時、溝22aに沿って排出されたインクは、吸インクシート13上で複数本の筋となって斜面を滑りながら、一部は吸インクシートに吸収されながらシートの幅方向に広がって行く。これにより、吸インクシート13に吸われたインクの厚さが均等化し、吸インクシート13の巻き取りが容易となる。
【0023】
図4は、廃インクの排出量と吸インクシートの巻き取り速度の関係を示した図である。
【0024】
吸引室22を傾けてインクを排出した場合、1秒以内に排出量のピークがあり、2秒後には、全量のほぼ80%を廃棄する。吸インクシート13の使用量を最小にするためには、廃インク動作の最初の1秒はシートを早く送らずに傾斜面に流すようにするのが良く、つぎの1秒後に吸インクシート13の送りを最大にして、インクが固まる前に巻き取りロール14に巻き取ってしまうのが良い。その後は、インクの排出量が極端に減るので、吸インクシート13の同じ位置に滴が落ちない程度にシートを移動すればよい。このようにすることにより、2.5ccの廃インクを幅100mmの吸インクシートを用いて20cmから40cmで処理できる。これにより、廃インク処理にかかる費用を20円から40円に収めることができた。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、廃インクの廃棄と同期させて巻き取りロール14を巻き取り、廃インクを吸インクシートに分散させて吸収できるため、パージ1回につき廃棄する吸インクシートを最小にすることができる。また、これらのパージ動作は自動的に行え、印刷機操作者のメンテナンス作業を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の印刷機のパージ構成の一例となる断面図
【図2】 図1のパージ構成の解放状態を示す断面図
【図3】 吸引室と吸インクシートの関係を示す斜視図
【図4】 廃インク量と廃インクシートの巻き取り速度の関係を示すグラフ
【図5】 従来技術の印刷機のパージ構成を示す断面図
【符号の説明】
6はノズルプレート、11は開放ロール、12はローラ、13は吸インクシート、14は巻き取りロール、20は吸引パージユニット、21はソレノイド、24はガイド、25は吸引ポンプ、26は支点、31は廃インク
Claims (5)
- インクタンクと、該インクタンクの前面に取り付けられ、インクを噴出する機能を有するインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドのインク噴射面に位置するノズルと、該ノズルに当接する開口部を有すると共に廃インクを溜める吸引室及びインクを吸引する吸引ポンプを備え、該ノズルに対向した位置に配設されたインク吸引パージ手段とを具備した印刷機において、
前記開口部を介して前記吸引室に溜められた廃インクを当該吸引室の前記開口部より排出するべく前記インク吸引パージ手段を回動可能にすると共に、前記吸引パージ手段の下方に、廃インクを吸収する吸インクシートと、該吸インクシートを搬送する手段とを配置し、前記吸インクシートが搬送される方向に向かって俯角をなすよう設置されたことを特徴とする印刷機。 - 請求項1記載の印刷機であって、
前記印刷機で使用するインクは過熱溶融インクであることを特徴とする印刷機。 - 請求項1または2記載の印刷機であって、
前記吸引室の開口部下部に廃インク誘導用の溝を少なくとも1箇所設けたことを特徴とする印刷機。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の印刷機において、
前記吸引パージ手段でインクジェットヘッドのノズル面より廃インクを吸引する工程と、前記吸引パージ手段内に溜められた廃インクを前記開口部より吸インクシートに廃棄すると同時に前記搬送手段で吸インクシートを搬送する工程よりなることを特徴とする印刷機の廃インク処理方法。 - 請求項4記載の印刷機の廃インク処理方法において、
吸インクシートが搬送される最大速度のピークを前記吸引室の廃インク排出動作開始時よりも1秒程度遅らせることを特徴とする印刷機の廃インク処理方法。
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