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JP3766118B2 - バンチャー撚線機のフライヤー及びチップ設定治具 - Google Patents
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JP3766118B2 - バンチャー撚線機のフライヤー及びチップ設定治具 - Google Patents

バンチャー撚線機のフライヤー及びチップ設定治具 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
スチ−ルコ−ド等の金属線条体の製造に用いられるバンチャ−タイプの撚線機にあって、そのフライヤ−に設けられる金属素線を案内誘導するガイドのチップの位置を調整する治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スチ−ルコ−ド等の金属線条体の製造は複数の金属素線を撚合わせて行われ、バンチャ−型撚線機を用いた撚線は図10に示すように巻き出し1から繰り出された複数の金属素線W0 を束ね、フライヤ−2を通過させ、フライヤ−弓21 を回転させることで複数の金属素線W0 を束ね撚り合わせてスチ−ルコ−ドWとするものである。この際、通常はフライヤ−弓21 を通過する複数の金属素線W0 は集合した状態に保つため複数のフライヤ−ガイド3をフライヤ−弓21 上に設け、これによって案内されている。このフライヤ−ガイド3は例えば図1に示すように超硬合金で作られたリング状のガイドチップ14を固定ケ−ス11に接合したもので、これをフライヤ−弓21 に取り付けられる。
【0003】
しかるに、金属素線W0 の撚線時にフライヤ−ガイド3は金属素線W0 と接触するために、連続して撚線を行うとガイドチップ14は摩耗損傷し、この結果、案内される金属素線W0 にキズ等を発生させ、又、ガイドチップ14と金属素線W0 の接触力が変化するため撚合わせ時の張力が変化し正常に撚合わせることができないという問題点があった。
【0004】
この点につき更に詳しく説明すると、ここで発生する傷は通常ガイドチップ14の特定の個所におこることが知られている。即ち、バンチャ−撚線機での撚線において、フライヤ−2上の金属素線W0 は回転による遠心力により、回転放物線の形態で回転し、通常の回転速度で撚合わせるときは金属素線W0 はフライヤ−2上のガイドチップ14の孔の中央に位置するようにフライヤ−2の形状が定められるが、撚合わせ開始時又は終了時フライヤ−2の回転速度が低いとき、金属素線W0 に与える遠心力は低減するため金属素線W0 は回転の遠心力によって金属素線W0 が形成する回転放物線の形態はその高さが小さいものになる。即ち、フライヤ−2の回転の内側に位置しガイドチップ14と接触しながら撚合わされ、主としてフライヤ−2の内側に位置する部位で傷の発生が起こる。
【0005】
このようにガイドチップ14が損傷した場合、損傷を受けていないガイドチップ14の個所で金属素線W0 が接触するようにガイドチップ14の位置を設定しなおすことが行われている。従来、フライヤ−2上のフライヤ−ガイド3の再設定又は交換は、フライヤ−2からフライヤ−ガイド3を取り外し、油圧プレス等によってガイドチップ14を固定ケ−ス11より取り外してなり、このガイドチップ14を設定し直して固定ケ−ス11内に接合して再度フライヤ−弓21 に装着していた。
【0006】
このような作業は大きな手間を要することは言うまでもなく、特に問題となるのは、フライヤ−ガイド3を取り外すときガイドチップ14に通線されている金属素線W0 を切断し、再設定されたフライヤ−ガイド3をフライヤ−2に取り付けた後にあっては再び金属素線W0 を通線接合しなければならないという手間を要していた。
【0007】
上述のバンチャ−撚線機のフライヤ−ガイドの交換について、先に出願人は実願平05−073985、実願平05−071821にてかしめ等の方法によらないでネジ止めでガイドチップを固定ケ−スに固定したガイドを有するバンチャ−フライヤ−、及びフライヤ−に通線された金属素線を切断することなくガイドチップの位置変更を行うことができる治具について提案した。
即ち、前者のフライヤ−ガイドは、ガイドチップの固定ケ−スにガイドチップ設置部に貫通するネジ孔を形成し、これに固定ネジを螺合してガイドチップの外周面を押圧固定したガイドに係るものである。
【0008】
又、後者の治具は、握り部を開閉駆動することで支点を介して作業部である一対のア−ムが開閉する、ペンチ形態の治具であって、各ア−ムともその先端が対抗する向きに折り曲げられる形態であり、ア−ムの一つはその端部先端には凹部が設けられ、凹部の開孔面は固定ケ−スの外形より小さくかつ固定ケ−スの内径より大きな径で、凹部の奥行きはガイドチップの厚みより大きい形状で、該凹部の奥行き方向とア−ムの開閉でア−ム先端によって描かれる円弧の接線方向が同じ方向になるように配置され、かつア−ム先端は外部に開放された凹部まで達する溝を有し、他の一つのア−ムは端部の先端には凸部が設けられ、凸部の先端面はガイドの外形より小さくかつガイドの内径より大きな径で、凸部の高さはガイドチップの厚みより大きな形状で、該凸部の高さ方向とア−ムの開閉でア−ム先端によって描かれる円弧の接線方向が同じ方向になるように配置され、ア−ムを閉じたとき凹部に凸部が挿入されかつ凹部溝と凸部溝がつながるように配置したことを特徴とするガイド取り外し取り付け治具、かつア−ム先端は外部に開放された凸部まで達する溝を有する治具である。
【0009】
ところで上述のガイドではネジ孔にメッキ粉末が堆積してネジをゆるめて固定を解除することができないという問題があり、更に又ガイドチップ取り外し取り付け治工具では、金属素線を切断することなくガイドチップを取り外し取り付けることができるという利点を有するが、取り外した後ア−ム先端の凹部にあるガイドチップを再配置して、続いて固定ケ−スにガイドチップを取り付けるが、取り付け取り外し作業を要するとともに、ア−ム凹部内でガイドチップを再配置する作業を要し、必ずしも正しい位置に確実にガイドチップを配置することができないため撚線で撚不良を起こす原因になる。
【0010】
通常フライヤ−上のフライヤ−ガイドは数カ所に設けられ、かつ撚線業界において撚線は多くの数の装置を用いて行われるため、前記のガイドチップの取り外し取り付け再配置作業は大きな労働付加になっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
発明者らは上述の問題点に鑑み、ネジのゆるめて固定を解除することが容易にできるフライヤ−ガイドを提供することである。更にガイドチップの固定ケ−ス内で再配置する治具に更に検討を加えこの発明を完成するに至ったものである。即ち、この発明が解決しようとする課題は、フライヤ−ガイドの再設定を行うにあたり、金属素線を切断することなく、又、固定ケ−スをフライヤ−から取り外すことなく、更にガイドチップを固定ケ−スから取り外すことなく簡便かつ確実にフライヤ−ガイドを再設定することができる治具を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、バンチャー撚線機のフライヤーに係るものであり、ガイドチップ固定ケースにガイドチップ設置部に貫通するネジ孔をフライヤーの回転方向と反対側に形成し、これに固定ネジを蝶合してガイドチップの外周面を押圧固定することを特徴とするフライヤ−ガイドが設けられたものである。
【0013】
そして、本発明の第2は、バンチャ−撚線機フライヤ−ガイドのチップ設定治具に係るものであり、ガイドチップを備えたフライヤ−ガイドをフライヤーに固定し、前記ガイドチップ内に金属素線が通線された状態でガイドチップの設定位置を変更するチップ設定治具であって、握り部と支点とア−ムからなるペンチ形態をなし、夫々のア−ム先端にア−ム内側で対向する位置に突起部が設けられ、かつ、当該突起部の中央位置にこれが対向する方向に直線状の貫通穴を形成し、かかる貫通穴がア−ム先端から外部に直線状に開放した溝を形成し、ガイドチップ内に通線された金属素線を前記溝を通して貫通穴内に納めると共に、突起部にてガイドチップを左右より挟んでなることを特徴とするもので、好ましくは、前記突起部の先端が円錐台形をなし、当該円錐台形の側面にてガイドチップを挟むものであり、更に言えば、突起の内の一つが、その長さが固定ケ−ス幅より長い構造のものである。
【0014】
【作用】
本発明の第1にあって、フライヤ−に設置するガイドのネジ孔をフライヤ−の回転方向と反対側にしたのは次の理由である。即ち、撚線時のバンチャ−撚線機の内部では金属素線が高速で回転しながら走行し、フライヤ−ガイド等の接触により金属素線のめっき皮膜に一部が離脱し、バンチャ−撚線機の内部で飛散した状態になる。このような金属粉が浮遊した環境でフライヤ−が高速で回転した場合、フライヤ−回転方向のフライヤ−ガイドの面は金属粉と衝突し、フライヤ−ガイド表面に金属粉が堆積することになってしまう。即ち、フライヤ−回転方向のフライヤ−ガイドの面にネジ孔を設けると、堆積した金属粉によってネジと固定ケ−スが固着するためにネジを回転することが困難になり、ガイドチップを固定ケ−スから解除することが困難になる。従って、本発明においてはネジ孔をフライヤ−の回転方向と反対側にしたものであり、金属粉の堆積があってもガイドチップと固定ケ−スとの解除が困難になることはない。
【0015】
一方、本発明の第2にあっては、握り部と支点とア−ムからなるペンチ形態の治具であって、夫々のア−ム先端にア−ム内側で夫々が対向する位置に円錐台形の突起部が設けられ、これによって固定ケ−ス内に固定されたガイドチップをはさみ、この状態で固定を解除するものであり、特に、ア−ム先端から突起部中央の位置までに外部に開放された溝にて貫通穴が設けられることによって通線されている金属素線を切断することなくガイドチップの位置を変更することができることとなったものである。
【0016】
更に好ましい例としては、握り部がア−ム開閉で形成される面から離れるようにくの字形状に曲げられているため、その作業性は極めて良好となったものである。本発明の治具における握り部をくの字形状に曲げることによる作業性の点を更に説明すると、リングを回転させる作業を効率的に回転させることができる。即ち、図9に示すように作業時にあっては、作業者の側にフライヤ−を配置して回転作業を行うが、ガイドチップ10は作業者と反対側の位置のフライヤ−弓21 上に配置されるため、ガイドチップ10の回転作業はフライヤ−弓21 を基準にして作業者と反対側の空間領域で行われる。従って、治具の握り部が真っ直ぐであると回転作業に困難が伴い、又、2回に分けて作業を行うと回転を正確に行うことができないという問題がある。本発明はこの点を改良したものであって、治具の握り部をく字形状に曲げることで、フライヤ−弓21 を基準にして作業者と反対側の回転作業を作業者側の空間領域の操作で行うことができ、回転作業を簡便確実にすることができることとなったのである。
【0017】
尚、突起部にあっては、その内のひとつの長さが固定ケ−ス幅より長くするものである。この理由はガイドチップを固定ケ−スから有利に取り外すことができるからである。即ち、メッキ粉の堆積によってガイドチップを固定ケ−ス内で回転することが困難なとき、本発明の治具を用いれば、ガイドチップを把持したままガイドチップの通線方向の力を付加することでガイドチップを固定ケ−スから外し、続いて元に戻すことで固定ケ−スとガイドチップの間に堆積したメッキ粉を除去しガイドチップの回転を容易にすることができるからである。
ここで突起部の円柱部の長さは固定ケ−スからガイドチップを外すことができるものであればよい。
【0018】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
図1は本発明の第1のフライヤーの設けられるフライヤーガイドの正面図、図2は図1におけるA−A線での断面図、図3は図1におけるB−B線での断面図である。図に示したフライヤーガイド10は、ガイドチップの固定ケース11にガイドチップ設置部12に貫通するネジ孔13を1個所に形成し、これに固定ネジを蝶合してガイドチップ14の外周面を押圧固定したもので、フライヤーに設置するに際して、フライヤーの回転方向(X方向)と反対側にネジ孔13が位置するように配置されたものである。
【0019】
図4は本発明の第2のバンチャ−撚線機フライヤ−ガイドのチップ設定治具の側面図、図5はその主要部の正面図、図6は図5における側面図である。
即ち、本発明の第2におけるバンチャ−撚線機フライヤ−ガイドのチップ設定治具は次の構成とされたものである。図に示すように、本発明のフライヤ−ガイドのガイドチップ設定治具20はペンチ形態をなし、21は握り部、22は支点、23はア−ムそして24は突起部であり、握り部21を開閉駆動することで支点22を介して一対のア−ム23が開閉する治具である。
【0020】
そして、一対の突起部24は夫々のア−ム23の先端部にあって、夫々が対向する位置でア−ム23の内側に設けられる。この突起部24は円柱部241 とそれに続く円錐台形部242 とからなり、円錐台形の頂上部242aはガイドチップの外周より小さく、かつチップ穴径より大きな直径の円形状を有し、底部242bは頂上部の直径より大きく固定ケ−ス11内径より小さな直径の円形状を有する。更に円柱部241 は底部242bと同じ径を有し、長さは突起部24の一つが固定ケ−ス11の幅より長い形状としたものである。ここで一対の突起部24はア−ムを閉じたときア−ム先端に設けられた突起の円錐台形242 の頂上部242aが対面するように配置される。突起部24の配置及び突起形状は、ア−ム23を閉じるとき一対の突起部24により、突起部24の円錐台形側面242cでガイドチップのリング内面の円弧の部分を両側から把持することができるようにガイドチップの形状に応じ、突起部24の形状・配置を定めることができる。
【0021】
そして、更なる特徴点は、突起部24の中央位置にその対向する方向に直線状の貫通穴26を形成して金属素線をここに納めるものであり、しかもこの貫通穴26は、夫々のア−ム23先端から外部に開放された溝25によって直線状に解放された構造となっている。
【0022】
図7は本発明の第2における好ましい例を示す側面図であり、図8はその正面図である。図示するように、握り部21がア−ム23の開閉によって形成される面から離れるように、くの字形状に曲げられるのが作業性の点で好ましいものである。そして、突起部24にあっては、その内のひとつ240 の長さが、固定ケ−ス11幅より長くするものである。この理由はガイドチップ14を固定ケ−ス11から有利に取り外すことができるからである。
【0023】
次に、本発明の第2による治具を用いてフライヤ−ガイドを再設定する方法は以下の通りである。即ち、先ずネジにて固定ケ−ス11に固定したガイドチップ14のネジ止めを解除する。そして、フライヤ−ガイド10で案内されている金属素線に対して、ア−ム23先端に設けられた溝25を通して貫通穴26内にこの金属素線を案内挿入し、突起部24、24でガイドチップ14を挟むように配置する。次にア−ム23を閉じア−ム先端の突起部24、24で固定ケ−ス11内のガイドチップ14を把持し、これを把持したままア−ム23をガイドチップ14のリング円周方向に略90度回転し、その後把持を解除しネジ止めでガイドチップ14を固定ケ−ス11に固定して、ガイドチップ14の位置の調整を終了する。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、その第1はガイドチップと固定ケ−スとの固定に方向性をもたせて作業性を向上させたものであり、更に、第2はの治具にあっては、これを用いることでネジ止めされた固定ケ−スに固定されたガイドチップを、固定ケ−スからガイドチップから取り外すことなくガイドチップ内で短時間かつ簡便に再配置することができることとなったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1のフライヤーにおけるフライヤーガイドの正面図である。
【図2】 図2は図1におけるA−A線での断面図である。
【図3】 図3は図1におけるB−B線での断面図である。
【図4】 図4は本発明の第2のバンチャー撚線機フライヤーガイドのチップ設定治具の側面図である。
【図5】 図5はその主要部の正面図である。
【図6】 図6は図5における側面図である。
【図7】 図7は本発明の第2における好ましい治具の例を示す側面図である。
【図8】 図8は図7における正面図である。
【図9】 図9は本発明の治具を用いる際の作業者の行動を示す概念図である。
【図10】 図10はバンチャー型撚線機の概念図である。
【符号の説明】
10‥フライヤーガイド、
11‥ガイドチップの固定ケース、
12‥ガイドチップ設置部、
13‥ネジ孔、
14‥ガイドチップ、
20‥ガイドチップ設定治具、
21‥握り部、
22‥支点、
23‥アーム、
24、240‥‥突起部、
241‥‥突起の円柱部、
242‥‥突起の円錐台形部、
242a‥‥円錐台形の頂上部、
242b‥‥円錐台形の底部、
242c‥‥円錐台形の側面、
25‥‥開放された溝、
26‥‥貫通穴。

Claims (4)

  1. ガイドチップ固定ケースにガイドチップ設置部に貫通するネジ孔をフライヤーの回転方向と反対側に形成し、これに固定ネジを螺合してガイドチップの外周面を押圧固定することを特徴とするフライヤーガイドが設けられたバンチャー撚線機のフライヤー。
  2. ガイドチップを備えたフライヤ−ガイドをフライヤーに固定し、前記ガイドチップ内に金属素線が通線された状態でガイドチップの設定位置を変更するチップ設定治具であって、握り部と支点とア−ムからなるペンチ形態をなし、夫々のア−ム先端にア−ム内側で対向する位置に突起部が設けられ、かつ、当該突起部の中央位置にこれが対向する方向に直線状の貫通穴を形成し、かかる貫通穴がア−ム先端から外部に直線状に開放した溝を形成し、ガイドチップ内に通線された金属素線を前記溝を通して貫通穴内に納めると共に、突起部にてガイドチップを左右より挟んでなることを特徴とするバンチャ−撚線機フライヤ−ガイドのチップ設定治具。
  3. 前記突起部の先端が円錐台形をなし、当該円錐台形の側面にてガイドチップを挟む請求項2記載のバンチャ−撚線機フライヤ−ガイドのチップ設定治具。
  4. 一対の突起の内の一つが、その長さが固定ケ−ス幅より長い請求項第2項及び第3項記載のバンチャ−撚線機フライヤ−ガイドのチップ設定治具。
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