JP3771016B2 - ウェハ一括型プローブカードによる検査に適した半導体装置およびその検査方法ならびにプローブカード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェハ一括型測定検査用プローブカードによる検査に適した半導体装置およびその検査方法ならびにプローブカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路装置(以後、「半導体装置」と称する。)を搭載した電子機器の小型化及び低価格化の進展は目ざましく、これに伴って、半導体装置に対する小型化及び低価格化の要求が強くなっている。
【0003】
通常、半導体装置は、半導体チップとリードフレームとがボンディングワイヤによって電気的に接続された後、半導体チップ及びリードフレームが樹脂又はセラミクスにより封止された状態で供給され、プリント基板に実装される。ところが、電子機器の小型化の要求から、半導体装置を半導体ウエハから切り出したままの状態(以後、この状態の半導体装置をベアチップと称する。)で回路基板に直接実装する方法が開発され、品質が保証されたベアチップを低価格で供給することが望まれている。
【0004】
ベアチップに対して品質保証を行なうためには、半導体装置に対してウェハ状態でバーンイン等の検査をする必要がある。ところが、半導体ウェハ上に形成されている複数のベアチップに対して1個又は数個づつ何度にも分けて検査を行なうことは多くの時間を要するので、時間的にもコスト的にも現実的ではない。そこで、全てのベアチップに対してウェハ状態で一括してバーンイン等の検査を行なうことが要求される。
【0005】
ベアチップに対してウェハ状態で一括して検査を行なうには、半導体ウェハ上に形成された複数の半導体チップの電極に電源電圧や信号を同時に印加し、該複数の半導体チップを動作させる必要がある。このためには、非常に多く(通常、数千個以上)のプローブ針を持つプローブカードを用意する必要があるが、このようにするには、従来のニードル型プローブカードではピン数の点からも価格の点からも対応できない。
【0006】
そこで、ウェハ上の多数のパッド電極に対してプローブ電極を一括的にコンタクトできるプローブカードが提案されている(特開平7−231019号公報)。この技術によれば、プローブカードに多数のバンプを形成し、これらのバンプをプローブ電極として用いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記プローブカードは多数のプローブ電極を有しており、これらのプローブ電極は検査対象ウェハのパッド電極に確実にコンタクトする必要がある。正確測定検査のためには、ウェハの全面に形成されたパッド電極がプローブカードのプローブ電極によって均一な加重で押圧される必要がある。
【0008】
しかしながら、ウェハの面積は大型化してきており、各チップに形成されるパッド電極の数および密度も増大する傾向にある。このため、プローブカードのプローブ電極がウェハのパッド電極を均一な加重で押圧することは難しくなる。もし、プローブカードによるウェハへの均一な加重が、ウェハの一部の領域においてでも達成されていない可能性があると、測定検査結果を信頼することができなくなる。
【0009】
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウェハ一括型測定検査用プローブカードを用いた検査を行う場合に、プローブカード上のプローブ電極がウェハの各部を均等に押圧しているか否かを電気的に検知することのできる構成を持った半導体装置およびその検査方法、ならびにその検査方法で用いるプローブカードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、ウェハ一括型測定検査用プローブカードのプローブ電極によって加えられる加重に応じて電気的特性の変化する素子と、前記素子に接続された複数のパッド電極とを備えている。
【0011】
前記素子はMOSトランジスタであり、前記電気的特性は前記MOSトランジスタの電流電圧特性であってもよい。
【0012】
前記素子はPN接合部を有しており、前記電気的特性は前記PN接合部の逆方向電流電圧特性であってもよい。
【0013】
前記素子は圧電変換素子であってもよい。
【0014】
前記素子はウェハ上のスクライブレーン上に配置されていてもよい。
【0015】
本発明の半導体装置の測定方法は、上記半導体装置の測定方法であって、二次元的に配列された複数のプローブ電極と、前記複数のプローブ電極に電気的に接続された多層配線基板とを備えたプローブカードで、前記半導体装置を複数個含むウェハに重ね合わせ、それによって、前記プローブ電極を前記素子の前記複数のパッドにコンタクトさせる工程と、前記プローブカードで前記ウェハを押圧する工程と、前記押圧によって生じた前記素子の電気的特性の変化を電気的に検知する工程とを包含する。
【0016】
前記ウェハに含まれる前記複数の半導体装置のうち、選択された半導体装置内の前記素子だけを前記プローブカードの前記プローブ電極で直接に押圧してもよい。
【0017】
前記ウェハに含まれる前記複数の半導体装置のうち、前記選択された半導体装置内の前記素子の電気的特性の変化を、前記選択された半導体装置以外の半導体装置内の前記素子の電気特性を基準にして決定してもよい。
【0018】
前記ウェハに含まれる前記複数の半導体装置の前記素子のうち、選択された素子だけを前記プローブカードの前記プローブ電極で直接に押圧し、前記素子のうち押圧した素子の電気特性と押圧しない素子の電気特性と比較してもよい。
【0019】
前記プローブ電極がバンプ電極であってもよい。
【0020】
前記プローブ電極と前記多層配線基板との間において、前記プローブ電極を前記多層配線基板に電気的に接続するための導電性ゴムを備えていてもよい。
【0021】
前記プローブ電極が剛性リングに張力を持った状態で張られた薄膜上に形成されていてもよい。
【0022】
前記プローブ電極は前記多層配線基板の配線の少なくとも一部から形成されていてもよい。
【0023】
本発明のプローブカードは、上記半導体装置に対してウェハ一括型測定検査を行うためのプローブカードであって、二次元的に配列された複数のプローブ電極と、前記複数のプローブ電極に電気的に接続された多層配線基板とを備え、前記プローブ電極は、前記素子に加重を与えることのできるプローブ電極と、前記素子の前記パッド電極を押圧するプローブ電極とを含んでいることを特徴とするプローブカード。
【0024】
前記プローブ電極がバンプ電極であってもよい。
【0025】
前記プローブ電極と前記多層配線基板との間において、前記プローブ電極を前記多層配線基板に電気的に接続するための導電性ゴムを備えていてもよい。
【0026】
前記プローブ電極が剛性リングに張力を持った状態で張られた薄膜上に形成されていてもよい。
【0027】
前記プローブ電極は前記多層配線基板の配線の少なくとも一部から形成されていてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の理解を容易にするため、本発明が適用されるウェハ一括型測定・検査技術を説明する。
【0029】
図1には、ウェハ上の多数のパッド電極に対してプローブ電極を一括的にコンタクトできるプローブカード1が示されている。測定・検査の対象となる素子・回路が形成されたウェハ(例えば直径200mmのシリコンウェハ)2は、チップ状に分割されることなく、そのままの状態でウェハトレイ3上に載置される。測定・検査に際して、ウェハ2はプローブカード1とウェハトレイ3との間に挟まれる。プローブカード1とウェハトレイ3との間にできる僅かな空間は、シールリング4によって大気からシールされる。その空間を真空バルブ5を介して減圧する(例えば大気圧に比べて200ミリトール程度減圧する)ことにより、プローブカード1は大気圧の力をかりて均等にウェハ2を押圧する。その結果、プローブカード1のプローブ電極は、広いウェハ2の全面にわたって均等な力でウェハ2上のパッド電極を押圧することができる。プローブカード1上の多数のバンプがウェハ2上の所定のパッド電極と確実に接触するためには、接触の前に、プローブカード1とウェハ2との間のアライメントを高精度で実行する必要がある。
【0030】
このようなウェハ一括型の測定・検査技術によれば、ウェハ2の全面に形成された数千から数万個以上の多数のパッド電極に対して、プローブカード1に形成した多数のプローブ電極を同時にしかも確実にコンタクトさせることができる。
【0031】
図2は、本発明のプローブカード20の断面構成例を示している。
【0032】
このプローブカード20は、測定・検査装置に電気的に接続されることになる多層配線基板21と、バンプ付きポリイミド薄膜22と、これらの間に設けられた局在型異方導電性ゴム23とを少なくとも備えている。局在型異方導電性ゴム23は、多層配線基板21の電極配線21bとバンプ付きポリイミド薄膜22のバンプ22bとを電気的に接続する弾性部材である。図2では、上記3つの部材21〜23が縦方向に分離された状態が示されているが、これらの部材21〜23を密着固定することにより、一枚のプローブカード20が形成される。
【0033】
多層配線基板21としては、ガラス基板21a上に多層配線21bが形成されたものを使用できる。ガラス基板21aは、広い面積にわたって高い平坦性を持つものが比較的容易に作製され得るので好ましい。また、ガラスの熱膨張係数はシリコンウェハの熱膨張係数に近いため、ガラスは、特にバーンイン用プローブカードの多層配線基板の材料として好適である。
【0034】
多層配線21bの形成は、公知の薄膜堆積技術とパターニング技術を用いて行える。たとえば、銅(Cu)などの導電性薄膜をスパッタリング法等によりガラス基板21a上に堆積した後、フォトリソグラフィおよびエッチング工程で導電性薄膜をパターニングすれば、任意のパターンを持った配線21bを形成することができる。異なるレベルの配線21bは、層間絶縁膜21cにより分離される。層間絶縁膜21cは、たとえばポリイミド薄膜をスピンコート等の方法でガラス基板21a上に形成することで得られる。多層配線21bは、面内に二次元的に配列される多数のバンプ(プローブ電極)22bをプローブカード20の周辺領域に設けられた不図示の接続電極やコネクタにに電気的に接続し、外部の検査装置や検査回路とプローブ電極22bとの電気的接続を可能にするものである。
【0035】
バンプ付きポリイミド薄膜22は、たとえば次のようにして得られる。まず、厚さ18μm程度のポリイミド薄膜22aと厚さ35μm程度の銅薄膜とが二層になった基材に多数の開口部(内径20〜30μm程度)を設ける。電解メッキなどの方法を用いて各開口部をNi等の金属材料で埋め込み、バンプ22bを形成する。ポリイミド薄膜22aから銅薄膜の不要部分をエッチングで除去すれば、図示されるようなバンプ付きポリイミド薄膜22が得られる。バンプ22bの高さは、一例としては、約20μm程度である。バンプの横方向サイズは、40μm程度である。ポリイミド薄膜22aのどの位置にバンプ22bを形成するかは、測定対象のウェハ25のどの位置にパッド電極26が形成されているかに依存して決定される。
【0036】
局在型異方導電性ゴム23は、シリコーン製ゴムのシート(厚さ200μm程度)23a内の特定箇所に導電性粒子23bが配置されており、その箇所で導通方向(膜厚方向)に鎖状につなげたものである。多層配線基板21とバンプ22bとの間に、弾力性を持ったゴムを介在させることにより、ウェハ25上の段差やウェハ25のそりの影響を受けることなく、プローブカード20のバンプ22bとウェハ25上の電極26との間のコンタクトを確実に実現することができる。
【0037】
このようなプローブカード20をバーンイン検査に使用する場合、ポリイミド薄膜22aの熱膨張係数(約16×10-6/℃)とウェハ25の熱膨張係数(約3×10-6/℃)とが異なるため、バーンインのための加熱時に、ポリイミド薄膜22a上のバンプ22bの位置がウェハ25上のパッド電極26の位置に対して横方向にずれてしまう。この位置ズレは、ウェハ25の中央部よりも周辺部で大きくなり、ウェハ25とプローブカード20との間で正常な電気的コンタクトがとれなくなる。このような問題を解決するには、特開平7−231019号公報に開示されているように、熱膨張係数がシリコンウェハに近いセラミックリングなどの剛性リング(不図示)にポリイミド薄膜22aを張りつけ、そのポリイミド薄膜22aにあらかじめ張力を与えておくことが有効である。この場合、ポリイミド薄膜22aを剛性リングに張りつけてから、バンプ22bを形成する方がよい。バンプ22bの位置がずれにくいからである。
【0038】
ウェハ25は、ウェハトレイ28に配置される。ウェハ25を搭載したウェハトレイ28がプローブカード20に対して適切な位置に配置された後、プローブカード20とウェハトレイ28との間隔が縮小される。その結果、ウェハ25上のパッド電極26とプローブカード20のバンプ22bとが物理的にコンタクトする。前述のように、プローブカード20とウェハトレイ28との間のシールされた空間を減圧することにより、各バンプ22bがほぼ均等な力をもってウェハ25上のパッド電極26を押圧することなる。その後、不図示の駆動回路や検査回路からの電気信号および電源電圧が、プローブカード20のバンプ22を介してウェハ25上のパッド電極26に供給される。バーンイン検査の場合、プローブカード20、ウェハ25およびウェハトレイ28は、図3に示されるような状態で、一体的にバーンイン装置に挿入され、加熱される。
【0039】
検査・測定の間、および、その前後において、プローブカード20、ウェハ25およびウェハトレイ28は、図3に示されるような状態に維持される。前述の密閉空間が減圧状態にあるウェハトレイ28は、プローブカード20から離脱することなく、これらの部材は一体的にウェハを狭持している。
【0040】
ウェハ一括型の検査・測定が終了すると、プローブカード20とトレイ28との間にできた密閉空間の圧力を上昇させ、大気圧程度に回復させる。その結果、トレイ28はプローブカード20から分離され、中からウェハ25が取り出される。
【0041】
以下に、図4〜図7を参照しながら本発明による半導体装置の実施形態を説明する。
【0042】
図4に示す半導体装置は、シリコン基板49に形成された加重測定用素子50を備えている。この加重測定用素子50は、パッド電極46の直下に設けられており、通常のMOS構造を持ったトランジスタである。パッド電極46は、各種の電気測定に必要な電源電圧や電気信号をチップに対して供給する電気的機能を果たす通常のパッド電極であっても良いし、また、加重(加圧)レベルの測定のために特別に設けられた電極(電気的機能を発揮しないもの)であっても良い。
【0043】
加重測定用素子50は、ソース/ドレイン領域40aおよびチャネル領域41aをシリコン基板49の表面領域に有している。また、シリコン基板49上に形成されたゲート絶縁膜42aと、ゲート絶縁膜42a上に設けられたゲート電極43aとを備え、それらによってチャネル領域41aの導電性を制御する。ソース/ドレイン領域40aの各々は配線44aに接続されている。素子50は絶縁膜45により覆われ、パッド電極46は絶縁膜45上に設けられている。
【0044】
この加重測定用素子50は、パッド電極46の直下に設けられているため、プローブカード47のプローブ電極48がパッド電極46を押圧するとき、それによる加重を受ける。その加重により、素子50のトランジスタ特性(電流電圧特性)が変化する。この変化の様子を図5に示す。図5は、ドレイン電流のゲート電圧依存性を示すグラフであり、曲線Aは加重が素子50に与えられない状態で測定されたドレイン電流を示し、曲線Bは加重が素子50に与えられている状態で測定されたドレイン電流を示す。いずれの場合も、ドレイン電極には同じ電圧(例えば5ボルト)が与えられている。
【0045】
図5に示されるように、素子50に加重が加えられると、素子50の電気特性が変化する。これの変化は、素子50に加えられた加重によって素子50のしきい電圧が増加したために生じている。また、変化の割合は、与える加重の大きさに依存して増加する。従って、前もって電気的特性を代表する値(例えば、「所定のゲート電圧およびドレイン電圧を与えたときのドレイン電流の大きさ」や、「しきい電圧の大きさ」など。以下、これらを「特性値」と称する。)と加重レベルとの関係を求めておき、その関係と測定された特性値の変化量から、加重レベルを推定することができる。
【0046】
再び図4を参照する。本実施形態では、パッド電極46の直下に上記加重測定用素子50を設けるとともに、その加重測定用素子50と同一構造のレファレンス素子51をパッド電極46から離れた位置に設けている。このレファレンス素子51と加重測定用素子50とは、加重が加えられている状態において、同一の電気的特性を示すように設計されている。ウェハ一括型プローブカードによる測定に際しては、図4のパッド電極46がプローブカード47のプローブ電極48で押圧されるため、その下の素子50は加重を受けるが、パッド46から離れた位置にある素子51は加重をほとんど受けない。このため、両素子50、51の電気特性の間には変化が生じる。この変化をプローブカード47を介して外部装置で検知すれば、加重の程度を決定することが可能になる。
【0047】
図4では、加重測定用素子50とレファレンス素子51以外のトランジスタ素子が図示されていないが、半導体集積回路を構成する各トランジスタやその他の回路素子がシリコン基板49上に設けられていることは言うまでない。
【0048】
図6は、加重測定用素子50およびレファレンス素子51の配置例を示す平面レイアウト図である。本実施形態の加重測定用素子50は、パッド電極46の直下に配置されているが、レファレンス素子51は、パッド電極46から離れた位置に配置されている。図6には、加圧用パッド電極46以外にも複数のパッド電極が記載されている。パッド電極55は、加重測定用素子50およびレファレンス素子51の各々のゲート電極にゲート電位を与えるための電極であり、共通のゲート配線53に接続している。パッド電極56は、加重測定用素子50およびレファレンス素子51の各々のソース/ドレイン領域に電位を与えるための電極であり、ソース/ドレイン配線54aおよび54bの各々に接続している。
【0049】
プローブカード上の配線からパッド電極55および56を通じてウェハ内の両素子50および51の電気的特性を測定し、電気的特性の差異からはパッド電極46の受け取っている加重の程度を知ることができる。
【0050】
図6に示す配置例では、加重測定用素子50およびレファレンス素子51は、特に回路を構成しているとは言えないが、これらの素子50および51と他の回路素子を組み合わせることによってひとつの加重測定用回路を形成しても良い。例えば、加重測定用素子50の特性値とレファレンス素子51の特性値との差に応じた電圧が増幅されて出力されるような回路を形成しても良い。また、図6のパッド電極46は、半導体装置内の回路素子に電気的に接続されておらず、あくまでも、加重をバンプから受けとるためにだけ形成されたものであるが、通常のパッド電極を加重測定用パッド電極46として併用することも可能である。
【0051】
加重測定用素子50およびレファレンス素子51は、各チップ内の空き領域に配置しても良いし、チップとチップの間に位置するウェハのスクライブレーン上に配置しても良い。素子50および51をチップ内に設ける場合、各チップに複数組の素子50および51を設けても良いし、また、素子50を素子51よりも多く設けても良い。
【0052】
プローブカードで加重測定用素子50およびレファレンス素子51の特性を測定するとき、ウェハ上に配置された全ての素子50および51の特性を測定する必要はない。例えば、図7に示すように、ウェハ70の5つの位置71〜75にある加重測定用素子50およびレファレンス素子51のみにプローブカード上のバンプをコンタクトさせるようにしてもよい。あるいは、一枚のウェハの上の5カ所のポイント(例えば、位置71〜75)における加重測定用素子50の電気的特性を測定しながら、レファレンス素子51については、ウェハ内の一カ所の位置(例えば位置73)においてのみ、その電気的特性を測定するようにしてもよい。
【0053】
なお、加重測定用素子は、パッド電極の直下以外の領域に設けても良い。パッド電極の受ける加重(または加重による局所的な応力や歪み)に対して最もセンシティブに特性値が変化するような配置が好ましい。このため、パッド電極の中心位置から数μm程度シフトした位置に素子の中心がくるように加重測定用素子を配置した方が加重に対して敏感に反応する場合は、そのような位置に加重測定用素子を配置することが好ましい。また、ひとつのパッド電極が受ける加重が比較的に小さい場合、図8に示すように、近接して設けられた2個以上のパッド電極48の間に加重測定素子を設けてもよい。そうすることによって、パッド電極の直下に加重測定素子を設けた場合に比べて高い感度を発揮する場合がある。 上記実施形態では、加重測定用素子としてMOSトランジスタを利用したが、他の素子、例えば、ダイオードを用いても良い。PN接合部を有するPN接合ダイオードに逆方向バイアスを与えながらPN接合部を流れるリーク電流を特性値として測定してもよい。PN接合部に生じる応力によって、リーク電流の大きさが変化するため、リーク電流の値から加重の程度を求めることができる。これは、接合部に応力を加えると、半導体の禁止帯幅および再結合生成電流が変化することを利用している。
【0054】
加重測定用素子として、圧電変換素子(または圧抵抗素子)をパッド電極の下に配置しても良い。圧電変換素子の材料としてテルル(Te)などの圧抵抗係数が大きな材料を用いると高い感度が得られる。しかし、シリコン系プロセス技術との組み合わせやすさから、シリコンそのものを用いて圧電変換素子を形成しても良い。シリコンの弾性比抵抗は、ドープする不純物の導電型によって正負が反転する。これらの特性を利用して、高感度の半導体ゲージをウェハ上に作り込んでも良い。
【0055】
なお、半導体装置がバイポーラ型トランジスタを含む集積回路の場合、加重測定用素子としてバイポーラトランジスタを用いても良い。バイポーラトランジスタの直流電流増幅率hFEは、エミッタ・ベース間に生じる局部応力によって大きく変化する。この変化を利用すれば、感度の高い加重測定が可能である。
【0056】
加重測定用素子として、BaTiO3などの圧電体を含む圧電素子を用いても良いが、その場合は製造工程が複雑化する。このため、上述のトランジスタやダイオードから加重測定用素子を形成することが好ましい。その場合、チップ内部の集積回路を形成する工程を利用して加重測定用素子を形成することが可能になり、特別の工程を付加する必要性が小さくなる。
【0057】
上記各実施形態によれば、プローブカードのプローブ電極による局所的な加圧レベルを電気的に測定することが可能になる。測定の結果、例えば、ウェハ中央部での加圧レベルが相対的に低いことが検知された場合、補助的な加圧手段でウェハ中央部をさらに加圧することのできる構成を採用しても良い。加圧レベルの電気測定を行いながら、上記補助的な加圧(加重補正)を実行すれば、加圧レベルの面内均一性を高い精度で向上させることができる。補助的な加圧を行う方法としては、複数のピエゾ素子を配列した剛性プレートをプローブカード上に配置し、各ピエゾ素子がプローブカードの裏面を押圧できるようにしても良い。各ピエゾ素子に与える電圧を制御することによって、プローブカード上のプローブ電極(バンプ)がウェハの各部を押圧する程度を微調整することができる。
【0058】
なお、図2に示す実施形態では、局在型異方導電性ゴム23を用いて、多層配線基板上の多層配線基板とバンプとを電気的に接続しているが、局在型異方導電性ゴム23を用いることなく、直接に、多層配線基板とバンプとを接触させても良い。また、逆に、測定対象のウェハ上にバンプを形成しておけば、プローブカードの側にバンプを形成する必要もなくなる。その場合は、プローブカードの局在型異方導電性ゴム23の先端部分を、ウェハ上のバンプに押圧するようにすれば、ウェハ一括型測定・検査が実行できる。また、局在型異方導電性ゴム23を用いることなく、多層配線基板の配線を直接にウェハ上のバンプにコンタクトさせても良い。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置がウェハ一括型測定検査用プローブカードのプローブ電極によって加えられる加重に応じて電気的特性の変化する素子を備えているため、プローブカードによる測定に際して、プローブ電極とパッド電極とのコンタクトが正常な押圧レベルのもとで行われているか否かを電気的に検知することができる。
【0060】
前記素子がMOSトランジスタの場合、プローブ電極による加重の程度に応じてしきい電圧の変動が生じるため、加重程度を簡単に検知することができる。
前記素子がPN接合部を有している場合は、PN接合部の逆方向電流電圧特性を測定することによって、これも、容易に加重程度を検知できる。
【0061】
前記素子が圧電変換素子である場合は、加重のレベルを高い感度で検知できる。 前記素子がウェハ上のスクライブレーン上に配置されていると、ウェハを効率的に利用できる。
【0062】
本発明のプローブカードによれば、前記素子に加重を与えることのできるプローブ電極と、前記素子の前記パッド電極を押圧するプローブ電極とを含んでいるため、前記半導体装置に対してウェハ一括型測定検査を行うのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェハ一括型の測定・検査技術を説明するための斜視図。
【図2】本発明のプローブカード等を示す断面図。
【図3】測定時におけるプローブカード、ウェハおよびウェハトレイの関係を示す断面図。
【図4】本発明の実施形態にかかる半導体装置の主要部を示す断面図。
【図5】ドレイン電流のゲート電圧依存性を示すグラフ。
【図6】本発明の実施形態にかかる加重測定用素子とレファレンス素子の配置例を示す平面レイアウト図。
【図7】測定ポイントの配置例を示すウェハの平面図。
【図8】本発明の他の実施形態にかかる半導体装置の主要部を示す断面図。
【符号の説明】
1 プローブカード
2 ウェハ(例えば直径200mmのシリコンウェハ)
3 ウェハトレイ
4 シールリング
5 真空バルブ
20 プローブカード
21 多層配線基板
21a ガラス基板
21b 多層配線
21c 層間絶縁膜
22 バンプ付きポリイミド薄膜
22b バンプ
23 局在型異方導電性ゴム
25 ウェハ
26 ウェハ上のパッド電極
28 ウェハトレイ
40a 加重測定用素子50のソース/ドレイン領域
40b レファレンス素子51のソース/ドレイン領域
41a 加重測定用素子50のチャネル領域
41b レファレンス素子51のチャネル領域
42a 加重測定用素子50のゲート絶縁膜
42b レファレンス素子51のゲート絶縁膜
43a 加重測定用素子50のゲート電極
43b レファレンス素子51のゲート電極
44a 加重測定用素子50のソース/ドレイン配線
44b レファレンス素子51のソース/ドレイン配線
45 層間絶縁膜
46 加重測定用パッド電極
47 プローブカード
48 プローブ電極(バンプ)
50 加重測定用素子
51 レファレンス素子
53 ゲート配線
54a 加重測定用素子50のソース/ドレイン配線
54b レファレンス素子51のソース/ドレイン配線
55 ゲート用パッド電極
56 ソース/ドレイン用パッド電極
70 ウェハ
71〜75 ウェハ上の測定ポイント
Claims (18)
- ウェハ一括型測定検査用プローブカードのプローブ電極によって加えられる加重に応じて電気的特性の変化する素子と、
前記素子に接続された複数のパッド電極と、
を備えていることを特徴とする半導体装置。 - 前記素子はMOSトランジスタであり、
前記電気的特性は前記MOSトランジスタの電流電圧特性であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 前記素子はPN接合部を有しており、
前記電気的特性は前記PN接合部の逆方向電流電圧特性であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 前記素子は圧電変換素子であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
- 前記素子はウェハ上のスクライブレーン上に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置の検査方法であって、
前記半導体装置を複数個含むウェハに対して、二次元的に配列された複数のプローブ電極と、前記複数のプローブ電極に電気的に接続された多層配線基板とを備えたプローブカードを重ね合わせ、それによって、前記プローブ電極を前記素子の前記複数のパッドにコンタクトさせる工程と、
前記プローブカードで前記ウェハを押圧する工程と、
前記押圧によって生じた前記素子の電気的特性の変化を電気的に検知する工程と、
を包含することを特徴とする半導体装置の検査方法。 - 前記ウェハに含まれる前記複数の半導体装置のうち、選択された半導体装置内の前記素子だけを前記プローブカードの前記プローブ電極で直接に押圧することを特徴とする請求項6記載の半導体装置の検査方法。
- 前記ウェハに含まれる前記複数の半導体装置のうち、前記選択された半導体装置内の前記素子の電気的特性の変化を、前記選択された半導体装置以外の半導体装置内の前記素子の電気特性を基準にして決定することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の検査方法。
- 前記ウェハに含まれる前記複数の半導体装置の前記素子のうち、選択された素子だけを前記プローブカードの前記プローブ電極で直接に押圧し、前記素子のうち押圧した素子の電気特性と押圧しない素子の電気特性と比較することを特徴とする請求項6記載の半導体装置の検査方法。
- 前記プローブ電極がバンプ電極であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
- 前記プローブ電極と前記多層配線基板との間において、前記プローブ電極を前記多層配線基板に電気的に接続するための導電性ゴムを備えていることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
- 前記プローブ電極が剛性リングに張力を持った状態で張られた薄膜上に形成されていることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の検査方法。
- 前記プローブ電極は前記多層配線基板の配線の少なくとも一部から形成されていることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の半導体装置の検査方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置に対してウェハ一括型測定検査を行うためのプローブカードであって、
二次元的に配列された複数のプローブ電極と、
前記複数のプローブ電極に電気的に接続された多層配線基板とを備え、
前記プローブ電極は、前記素子に加重を与えることのできるプローブ電極と、前記素子の前記パッド電極を押圧するプローブ電極とを含んでいることを特徴とするプローブカード。 - 前記プローブ電極がバンプ電極であることを特徴とする請求項14記載のプローブカード。
- 前記プローブ電極と前記多層配線基板との間において、前記プローブ電極を前記多層配線基板に電気的に接続するための導電性ゴムを備えていることを特徴とする請求項15記載のプローブカード。
- 前記プローブ電極が剛性リングに張力を持った状態で張られた薄膜上に形成されていることを特徴とする請求項15記載のプローブカード。
- 前記プローブ電極は前記多層配線基板の配線の少なくとも一部から形成されていることを特徴とする請求項14記載のプローブカード。
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| JP28828997A JP3771016B2 (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | ウェハ一括型プローブカードによる検査に適した半導体装置およびその検査方法ならびにプローブカード |
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| JPH11121556A JPH11121556A (ja) | 1999-04-30 |
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-
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| JPH11121556A (ja) | 1999-04-30 |
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