JP3781491B2 - スラブ構築工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高架道路の路盤などのようなスラブの構築工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高架道路の路盤などのスラブを構築する際は、高架道路の橋脚間に支保工を組み立て、その上にコンクリート型枠を設置し、そしてコンクリート型枠上にコンクリートを打設していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の工法では、スラブを構築する場合、高架道路の各橋脚間ごとに支保工を構築してコンクリート型枠を設置し、さらに、コンクリート打設養生後は、それぞれの箇所で支保工および型枠の解体を行う必要があった。
そのため、スラブの構築に多数の人手を要し、そして日数を要していた。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、スラブの構築において省人化と工期の短縮を実現できるスラブ構築工法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、予め組み立てられ地面に設置可能な支保工の上部にスラブ形成用のコンクリート型枠を取り付けて一体化した型枠ユニットを設け、前記型枠ユニット運搬用の受け台を備えたクローラ走行式車両を設け、前記型枠ユニットの中央部に前記クローラ走行式車両の侵入退出を可能とした車両用スペースを設け、前記車両用スペースに前記クローラ走行式車両を侵入させ、前記型枠ユニットの下端を地面から離して前記受け台により車両用スペースの上部に位置する前記型枠ユニット部分を支持し、この状態で前記クローラ走行式車両により前記型枠ユニットをスラブ構築箇所に運搬し、スラブ構築箇所において、前記型枠ユニットの下端を地面に設置し、受け台と車両用スペースの上部に位置する前記型枠ユニット部分とを離し、前記クローラ走行式車両を前記車両用スペースから退出させ、前記コンクリート型枠上にコンクリートを打設してスラブを構築することを特徴とする。
【0005】
また、本発明は、前記スラブが高架道路の路盤を構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記コンクリート型枠が、高架道路の隣接する橋脚間にわたって延在することを特徴とする。
また、本発明は、前記クローラ走行式車両を前記車両用スペースから退出させ後、前記車両用スペースに補強用支保工を配設して前記コンクリート型枠を支持することを特徴とする。
また、本発明は、前記受け台がクローラ走行式車両に旋回可能に設けられ、前記クローラ走行式車両による運搬時、前記クローラ走行式車両の移動方向を変更するときは、前記受け台の下端を下方に伸長させてクローラ走行式車両を地面から上昇させ、前記クローラ走行式車両を旋回させた後、前記受け台の下端を短縮させて前記クローラ走行式車両を接地するようにしたことを特徴とする。
【0006】
本発明のスラブ構築工法では、予め組み立てられた支保工とコンクリート型枠が一体化された型枠ユニットを、受け台を備えたクローラ走行式車両によりスラブ構築箇所に運搬して設置するので、従来のように各スラブ構築箇所で人手により支保工および型枠を組み立てる必要がない。
また、スラブの構築終了時にはクローラ走行式車両によって支保工を型枠と共に撤去すればよく、人手により支保工および型枠を解体する必要がない。
したがって、省人化および工期の短縮を実現できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明のスラブ構築工法で用いる型枠ユニットとクローラ走行式車両を示す側面図である。
型枠ユニット1は支保工2とコンクリート型枠4が取り付けられ一体化されたものである。
前記型枠ユニット1は、一例として高架道路の路盤をなすスラブを構築するためのものであり、さらに詳しくは高架道路の隣接する橋脚間で橋脚間にわたるスラブを構築するためのものである。
型枠ユニット1は予め組み立てられており、全体は概ね直方体に形成され、その長さは高架道路の隣接する橋脚間の間隔にほぼ等しく、幅は本実施例では高架道路の片側のスラブおよび路肩部分を構築するのに十分な幅となっている。また、高さは高架道路のスラブ下面よりやや低い高さとなっている。
【0008】
スラブ形成用のコンクリート型枠4は支保工2の上部に固定されており、このコンクリート型枠4は、上方に凸のアーチ形に形成されている。
型枠ユニット1の運搬はクローラ走行式車両6により行われ、支保工2の、長手方向及び幅方向の中央部には、クローラ走行式車両6が支保工2の長手方向と直交する方向から、すなわち、支保工2の幅方向から侵入、退出するための車両用スペース8が形成されている。
支保工2は車両用スペース8の両側部分に、垂直に延在する複数の柱10を含み、それぞれの下端には支保工2を支持するためのジャッキ12が垂直に延設されている。
【0009】
クローラ走行式車両6には受け台14が旋回可能に設けられ、クローラ走行式車両6は、無線による遠隔操作で左右一対のクローラ16が回転駆動され、走行や旋回が行われる。
前記受け台14は型枠ユニット1を支持するためのものであり、外形が概ね直方体の枠状に形成され、垂直に延在する柱18を四隅に有し、各柱18の下端には受け台14を支持するためのジャッキ20が下方に延設され、一方、各柱18の上端には、車両用スペース8の上部に位置する支保工2部分、実施例では梁24を支持するためのジャッキ22が上方に延設されている。
【0010】
本実施例のスラブ構築工法では、上述のような型枠ユニット1およびクローラ走行式車両6を用い、次のようにして支保工2及びコンクリート型枠4が設置される。
まず、保管場所などに配置されている型枠ユニット1を運搬するため、クローラ走行式車両6を遠隔操作で移動させ、クローラ走行式車両6を車両用スペース8内に侵入させる。
そして、受け台14の上端のジャッキ22を伸長させ、先端を支保工2の梁24に当接させて、図1に示したように、型枠ユニット1全体をクローラ走行式車両6の上方に持ち上げる。
【0011】
この状態でクローラ走行式車両6を遠隔操作して移動させ、型枠ユニット1をスラブ構築箇所に運搬する。
その際、クローラ走行式車両6の方向転換を行う場合は、受け台14の下端のジャッキ20を伸長させ、先端を地面に接地させてクローラ走行式車両6を持ち上げる。
図2は、受け台14の下端のジャッキ20を伸長させてクローラ走行式車両6を地面から上昇させた状態を示す側面図である。
この状態でクローラ走行式クローラ走行式車両6を必要な方向に向くよう旋回させ(図2では90度旋回)、その後、ジャッキ20を短縮させて受け台14と共にクローラ走行式車両6を下降させ、クローラ走行式車両6を地面に接地させて受け台14がクローラ走行式車両6により支持された状態に戻す。
図3は、クローラ走行式車両6を90度旋回させた後のクローラ走行式車両6を示す側面図である。
図3の状態では支保工2をその長手方向に移動運搬することになる。
【0012】
図4は、支保工2が高架道路の橋脚間に配置された状態を示す側面図である。
図4に示すように、クローラ走行式車両6によって型枠ユニット1を運搬し、支保工2の長手方向が高架道路23の延在方向と一致するように、支保工2を隣接する2本の橋脚25の間に配置する。なお、この場合には、図に示したように、クローラ走行式車両6は再度90度旋回させた状態とし、支保工2をその短軸方向に移動させることになる。
そして、支保工2の下端の各ジャッキ12を下方に伸長させて接地させ、ジャッキ12によって支保工2を地面上に設置する。その際、コンクリート型枠4の位置はジャッキ12を調整することで適切な高さとなるよう設定する。
【0013】
図5は、高架道路の支柱間に配置された支保工2を示す道路横断方向の断面図である。
この図に示すように、本実施例では、高架道路23のスラブ32を片側ずつ構築するので、支保工2は高架道路23の片側部分に配置され、そしてコンクリート型枠4は支保工2上の道路内側の位置に配置されている。
一方、支保工2上の道路外側の箇所には、本実施例では、高架道路23の路肩部分26を構築するための型枠28が支持され、図5において符号50は地中梁を示す。
【0014】
その後、受け台14の上端のジャッキ22を短縮させ、クローラ走行式車両6を移動させて支保工2の車両用スペース8から退出させる。
クローラ走行式車両6を車両用スペース8から退出させ後、車両用スペース8の中央の箇所には、図4に点線で示すように、補強用に支保工30を配設しコンクリート型枠4をより確実に支持できるようにする。
以降は従来通りにコンクリート型枠4上にコンクリートを打設し、養生させることで、図4、図5に示したように、高速道路23のスラブ32を構築し、さらに本実施例では高架道路23の路肩部分26も構築する。
【0015】
なお、型枠ユニット1の運搬を終ったクローラ走行式車両6は型枠ユニット1の上記保管場所などに移動させて、次のスラブ構築箇所に別の型枠ユニット1を運搬するために用いる。
また、スラブ32の構築終了時には、再度クローラ走行式車両6を型枠ユニット1の車両用スペース8内に侵入させ、受け台14上で型枠ユニット1を持ち上げた状態でクローラ走行式車両6を車両用スペース8から退出させ、高架道路23下から型枠ユニット1を撤去し、次のスラブ構築箇所に運搬して再利用する。
【0016】
このように本実施例のスラブ構築工法では、支保工2とコンクリート型枠4が予め組み立てられ一体化された型枠ユニット1を、受け台14を備えたクローラ走行式車両6によりスラブ構築箇所に運搬して設置するので、従来のように、各スラブ構築箇所で人手により支保工2やコンクリート型枠4を組み立てる必要がない。
また、スラブ32の構築終了時にはクローラ走行式車両6によって支保工2及びコンクリート型枠4を撤去すればよく、人手により支保工2およびコンクリート型枠4を解体する必要がない。
したがって、省人化および工期の短縮を実現できる。
また、クローラ走行式車両6を用いるので、地盤に傾斜や凹凸のある箇所でも安定した状態で効率良く型枠ユニット1を運搬できる。
【0017】
なお、本実施例では高架道路のスラブを構築する場合を例に説明したが、本発明はこの例に限定されるものではなく、比較的高所で種々の構造物を構成するコンクリートスラブを構築する場合に広く応用することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明のスラブ構築工法では、予め組み立てられ地面に設置可能な支保工の上部にスラブ形成用のコンクリート型枠を取り付けて一体化した型枠ユニットを設け、前記型枠ユニット運搬用の受け台を備えたクローラ走行式車両を設け、前記型枠ユニットの中央部に前記クローラ走行式車両の侵入退出を可能とした車両用スペースを設け、前記車両用スペースに前記クローラ走行式車両を侵入させ、前記型枠ユニットの下端を地面から離して前記受け台により車両用スペースの上部に位置する前記型枠ユニット部分を支持し、この状態で前記クローラ走行式車両により前記型枠ユニットをスラブ構築箇所に運搬し、スラブ構築箇所において、前記型枠ユニットの下端を地面に設置し、受け台と車両用スペースの上部に位置する前記型枠ユニット部分とを離し、前記クローラ走行式車両を前記車両用スペースから退出させ、前記コンクリート型枠上にコンクリートを打設してスラブを構築するようにした。
そのため、従来のように各スラブ構築箇所で人手により支保工およびコンクリート型枠を組み立てる必要がない。
また、スラブの構築終了時にはクローラ走行式車両によって支保工をコンクリート型枠と共に撤去すればよく人手により支保工および型枠を解体する必要がない。
したがって、省人化および工期の短縮を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスラブ構築工法で用いる型枠ユニットとクローラ走行式車両を示す側面図である。
【図2】ジャッキを伸長させて受け台を上昇させた状態を示す側面図である。
【図3】クローラ走行式車両を90度旋回させた後の車両を示す側面図である。
【図4】支保工が高架道路の橋脚間に配置された状態を示す側面図である。
【図5】高架道路の橋脚間に配置された支保工を示す道路横断方向の断面図である。
【符号の説明】
1 型枠ユニット
2 支保工
4 コンクリート型枠
6 クローラ走行式車両
8 車両用スペース
10、18 柱
12、20、22 ジャッキ
14 受け台
23 高架道路
24 梁
30 支保工
32 スラブ
Claims (5)
- 予め組み立てられ地面に設置可能な支保工の上部にスラブ形成用のコンクリート型枠を取り付けて一体化した型枠ユニットを設け、
前記型枠ユニット運搬用の受け台を備えたクローラ走行式車両を設け、
前記型枠ユニットの中央部に前記クローラ走行式車両の侵入退出を可能とした車両用スペースを設け、
前記車両用スペースに前記クローラ走行式車両を侵入させ、前記型枠ユニットの下端を地面から離して前記受け台により車両用スペースの上部に位置する前記型枠ユニット部分を支持し、
この状態で前記クローラ走行式車両により前記型枠ユニットをスラブ構築箇所に運搬し、
スラブ構築箇所において、前記型枠ユニットの下端を地面に設置し、受け台と車両用スペースの上部に位置する前記型枠ユニット部分とを離し、
前記クローラ走行式車両を前記車両用スペースから退出させ、
前記コンクリート型枠上にコンクリートを打設してスラブを構築する、
ことを特徴とするスラブ構築工法。 - 前記スラブは高架道路の路盤を構成する請求項1記載のスラブ構築工法。
- 前記コンクリート型枠は、高架道路の隣接する橋脚間にわたって延在する請求項2記載のスラブ構築工法。
- 前記クローラ走行式車両を前記車両用スペースから退出させ後、前記車両用スペースに補強用支保工を配設して前記コンクリート型枠を支持する請求項1記載のスラブ構築工法。
- 前記受け台はクローラ走行式車両に旋回可能に設けられ、前記クローラ走行式車両による運搬時、前記クローラ走行式車両の移動方向を変更するときは、前記受け台の下端を下方に伸長させてクローラ走行式車両を地面から上昇させ、前記クローラ走行式車両を旋回させた後、前記受け台の下端を短縮させて前記クローラ走行式車両を接地するようにした請求項1記載のスラブ構築工法。
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| JP29341896A JP3781491B2 (ja) | 1996-10-14 | 1996-10-14 | スラブ構築工法 |
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