JP3788068B2 - ボールペン用水性インキ - Google Patents
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Description
【発明の属する利用分野】
本発明は、インキ吸蔵体式や直液式に係わらず使用可能なボールペン用水性インキに関し、更には長期経時しても滑らかな軽い書き味を有するボールペン用水性インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水性インキを使用したボールペンにおいて滑らかな軽い書き味を得ようとして各種の試みが試され、潤滑剤として、例えば、燐酸エステル系界面活性剤や水溶性切削油、更には高級不飽和脂肪酸及び/又はその塩のような潤滑剤を添加することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの潤滑剤を水性インキに使用するとインキの表面張力が下がり、紙の繊維とインキとが濡れるようになりインキが移動し易くなるため、筆跡が滲むという不具合が生じる。
また、上記の従来の潤滑剤では、インキを充填したボールペンを長期経時したとき、腐食防止効果が無いためボール表面が荒れて初期の滑らかな軽い書き味を維持できない問題点がある。本発明は、滲みやすい筆跡とすることなく、初期及び長期経時においても滑らかな軽い書き味を有するボールペン用水性インキを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、着色剤と、水と、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーとから少なくともなるボールペン用水性インキを要旨とする。
【0005】
以下、本発明の各構成要件について詳細に説明する。
水は主溶剤として用いるものである。
着色剤は染料、顔料の何れも使用可能である。
染料として従来一般的な酸性染料、直接染料が好ましく使用出来、具体的には、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ウォーターブラック#7(同19)、カヤセットブラックW9(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトディープブラック(同38類似品)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤクダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンブリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンブリムラビンコンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンブリムラレッド4BH(同81)カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、ベンゾブリリアントスカイブルー8GS(同41)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、ダイワブルー215H(同87)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラブルーFFRL(同108)カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)などの直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、ウォーターブラックR455(同2)、ウォーターブラックR510(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、カヤノールミリングブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)アシッドイエロー#10(C.I.アシッドエロー1)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(同7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ウォーターイエロー#1(同23)、ダイワタートラジン(同25)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォ−ターイエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノ−ルミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、ウォータースカーレット(同18)、ダイワ赤色102号(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、ダイワ赤色106号(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アリザリンルビノール5G(同83)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターレッド#2(同87)、ダイワ赤色103WB(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ダイワ赤色104号(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、ウォーターバイオレット#1(同49)、ウォーターバイオレット#5(同49)、ダイワ紫1号(同49)、インキバイオレットL10(同49)、スミトモパテントピュァブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、インキブルーL20(同9)、スプラノールブルーB(同15)、ウォーターブルー#116(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、オリエントソルブルブル−OBX(同22)、スミノ−ルレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーR(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/e(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、ウォーターブルー#105(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スプラノールシアニン7BF(同100)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、アシッドブルー(同103)、アシランブリリアントブルーFFR(同104)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパ−ルシアニン2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリ−ン3)アシッドブリリアントミリンググリーン(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)、ウォーターオレンジ#17(C.I.アシッドオレンジ56)などの酸性染料、ウォーターイエロー#2(C.I.フードエロ−3)、食品用黄色5号(C.I.フードエロー3)食品用赤色3号(C.I.フードレッド14)、食品用青色2号(C.I.アシッドブルー74)、食品用緑色2号(C.I.アシッドグリーン5)などの食用染料、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、ローダミンF4G(C.I.45160)、ローダミン6GCP(C.I.45160)などの塩基性染料がある。
【0006】
顔料としては従来公知の顔料が使用でき、具体例としては、Special Black 6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88,MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#40、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH 1300、同1100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS 2000(以上、米国、キャボットCo.LTD製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同825Oil Beads、同H20、同C、Conductex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、KA−10、同10P、同15、同20、同30、同35、同60、同80、同90、KR−310、同380、同460、同480(以上、チタン工業(株)製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チタン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パ−マネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パ−マネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料、その他公知の有機蛍光顔料が挙げられる。前記した着色剤は、単独或いは、他との組み合わせにより使用でき、その使用量は色調などによっても異なるが、少ない場合は筆跡の発色が悪くなり、多い場合は着色剤が溶解・分散不足となり経時で析出、沈降等を発生し、ペン先での目詰まり等を起こす不具合が発生するため、インキ全量に対し0.1〜40重量%が好ましい。
【0007】
ここで着色剤として顔料を用いた場合は、分散剤を併用することが好ましいが分散剤としては、従来一般に用いられている水溶性もしくは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン系の界面活性剤などの顔料の分散剤として用いられるものが使用できる。例示すれば、高分子分散剤として、アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サポニンなどのグルコシド類、メチルセルロース、カルボキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどのセルロ−ス誘導体、リグニンスルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩、などの陰イオン性高分子やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどの非イオン性高分子などが挙げられる。また、界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。これらの1種または2種以上を選択して使用できる。分散剤の使用量は、少な過ぎると目的の分散効果が得られず、多過ぎてもそれ以上の分散効果の向上は見られず不経済である。このため、分散剤は使用する顔料10重量部に対し0.2〜20重量部使用するのが好ましい。
【0008】
更に、顔料インキの場合、顔料を水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは、顔料インキ製造上有利なことである。具体的には、Fuji SP Black 8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、Fuji SP Red 5096、同5111、同5193、同5220、Fuji SP Bordeaux 5500、Fuji SP Blue 6062、同6133、同6134、Fuji SP Green 7051、Fuji SP Yellow 4060、Fuji SP Violet 9011、Fuji SP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、FUji SP Brown 3074(以上、富士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、Emacol Green LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown 3101、EmacolCarmmine FB、Emacol Red BS、Emacol Orange R、Emacol Yellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10G、Sandye Super Black K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super Brown SB、同FRL、同RR、Sandye Super Green L5G、同GXB、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super Violet BL H/C、同BL、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye SuperRubine FR、Sandye super Carmmine FB、Sandye Super Red FFG、同RR、同BS、Sandye Super Orange FL、同R、同BO、Sandye Gold Yellow 5GR、同R、同3R、Sandye Ywllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、Rio FastBlack Fx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx 8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、Rio Fast Blue Fx 8170、RioFast Blue FX 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green S Fx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、コスモカラーS 1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエローG−11、同G−20、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビクトリアレッド G−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)などが挙げられるものであり、これらは1種又は2種以上選択して使用できる。
【0009】
2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーはボールペンの書き味を滑らかな軽いものにするために用いるものである。このオリゴマーのうち好ましいのは2量体〜10量体である。10量体よりも分子量が大きいとインキに溶解し難く不溶物が経時的にボールペンのペン先端のインキ通路で目詰まりを起こす恐れがある。単量体では滑らかな書き味を付与する効果が少ない。このものの使用量はインキ全量に対して0.01〜5重量部が好ましい。0.01重量部より少ないと滑らかな軽い書き味にする効果が少なくなる。また、5重量%より多く添加してもインキに溶解し難いので不溶の2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーがボールペン先端の狭いインキ通路で目詰まりを起こす恐れがある。
【0010】
以上の必須のものの他に本発明では各種の水溶性有機溶剤が使用可能である。水溶性有機溶剤はボールペン用水性インキとしての種々の品質、例えば、ペン先でのインキ乾燥防止、低温時でのインキ凍結防止、顔料の分散媒などの目的で使用するものである。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソブチルアルコール、1−ヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール等のグリコール類、1,2−ジエトシキエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル、アセトニトリル、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、ホルムアミド等の窒素化合物、2−メトキシエタノール、2−エトシキエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、2−(2−メトキシエトシキ)エタノール、2−(2−エトシキエトシキ)エタノール、2−(2−ブトキシエトシキ)エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトシキ−2−プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−メトキシエチルアセテート、2−エトシキエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテートなどが使用出来る。
これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。また、その使用量は、少ない場合はインキ中の各組成物の溶解不足や分散不足により不溶・凝集物が発生し、多い場合はインキ中の各組成物の濃度が小さくなってその効果が小さくなり、各種不具合が発生するため、インキ全量に対して5〜40重量%が好ましい。
【0011】
更にはインキ組成物の粘度調整等の目的で架橋型及び非架橋型のポリ−N−ビニルカルボン酸アミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニルとポリビニルピロリドン共重合体、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸とアルキルメタクリレートの共重合体等の樹脂及び/又はその塩、天然系のアラビアガム、トラガカントガム、キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン、デキストラン、半合成系のメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル更には上記のものの誘導体等が挙げられる。
【0012】
また、黴の発生によるインキの筆記具のインキ通路におけるインキの流出阻害を抑制するためにデヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2、4−チアゾリルベンズイミダゾール、メチル−2−ベンズイミダゾール、カルバミン酸エステル、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステルなどの防腐防黴剤を適量加えることもできる。
【0013】
更に、インキと接触する部分に金属を使用している筆記具の場合、金属の腐食防止のためにベンゾトリアゾール、エチレンジアミン四酢酸などの防錆剤を添加することが出来る。
その他インキのpHを調整するために、各種のアルカリ化剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、有機アミン、アルカノールアミン、ヒドロキシアルキルアミノエタノール等や、香料、消泡剤などの添加剤を必要に応じて用いることもできる。
【0014】
本発明のボールペン用水性インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、着色材として染料や、分散顔料を用いた場合にはターボミキサーなどの撹拌機により撹拌混合することによって、着色材として分散されていない顔料を用いた場合にはボールミル、サンドグラインダー、スピードラインミル、ロールミル等の分散機により混合摩砕することによって容易に得られる。このとき分散顔料を再度分散機に掛けて使用することは差し支えない。
【0015】
【作用】
本発明において2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーを添加した水性インキをボールペンに使用すると長期経時しても滑らかな軽い書き味が得られることについて推察すると、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーのジスルフィド結合部分やチアジアゾール環中の硫黄原子が筆記部材としてのボールやこのボールを抱持するチップの表面の金属及び/又は金属化合物と配位的に結合する。これにより、チップやボールの表面が2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーで覆われることになり表面に有機物被膜が形成され、この膜がボールの回転時のチップとの摩擦力を軽減することで滑らかな軽い書き味が得られるものと思われる。
【0016】
ここで、この2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーは2〜10量体であるので、金属又は金属化合物と多数の配位が出来、単量体と比べより強固にボール表面に結合し、滑らかな軽い書き味の効果が長期間持続するものと思われる。
【0017】
また、この皮膜は導電性を持たないのでボールやチップ表面での経時的な電池反応の発生を防止する。これにより、長期経時におけるボールやチップの腐食による書き味の低下を防止し、初期の滑らかな軽い書き味を維持するものと思われる。
【0018】
更に、この2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーは表面活性効果が殆ど無いことからインキに添加してもインキの表面張力に殆ど影響を与えず、紙の繊維へのインキの移動し易さは変わらないので滲みやすくなることはない。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例、比較例中の各インキの粘度は、50cps未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コーンローター10rpmにて測定、50cps以上600cps未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コ−ンロ−タ−1rpmにて測定、600cps以上2000cps未満は(株)トキメック製ELD型粘度計STロ−タ−10rpmにて測定、2000cps以上は(株)トキメック製ELD型粘度計STロ−タ−2.5rpmにて測定した。測定時の温度は25℃であった。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。
【0020】
上記各成分を2時間混合、撹拌し粘度4cpsの黒色水性インキを得た。
【0021】
上記各成分中水を攪拌しながらケルザンSを徐々に加え、1時間混合撹拌を行いケルザン水溶液をえた。これに残りの成分を加え2時間攪拌して粘度300cpの黄色水性インキを得た。
【0022】
上記各成分中水とポリヒドロキシプロピル化グァーガムを1時間混合撹拌した。次いで残りの成分を加え、2時間攪拌して粘度1100cpの桃色水性インキを得た。
【0023】
上記各成分中水に水酸化ナトリウムとサルコシネートOHを加え攪拌し、均一に溶解した後、残りの成分を加え2時間攪拌して粘度3cpの黒色水性インキを得た。
【0024】
比較例1
実施例1の2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールの2量体の代わりに水を加えた以外は同様に為して粘度4cpの黒色の水性インキを得た。
【0025】
比較例2
実施例2において2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールの5量体の代わりに水を加えた以外は同様に為して粘度290cpの黄色水性インキを得た。
【0026】
比較例3
実施例3において、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールの7量体の代わりオレイン酸トリエタノールアミンを0.5部、水を1.1部加えた以外は同様に為して粘度1130cpの桃色水性インキを得た。
【0027】
比較例4
実施例4において2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールの3量体の代わりにニッコールTDP−10(トリPOE(10)アルキルエーテルリン酸、日光ケミカルズ(株)製)を加えた以外は同様に為して粘度3cpsの黒色水性インキを得た。
【0028】
【効果】
以上で得られた実施例、比較例のインキを実施例1と4,比較例1と4は樹脂製のチップに超硬ボールを抱持したインキ吸蔵体式の水性ボールペン、ボールPentel B100(ぺんてる(株)製 )の部品に充填して試験用サンプルとした。
実施例2と3,、比較例2と3は超硬ボールを抱持したステンレス製ボールペンチップを一端に接続したポリプロピレン製の中空筒体よりなる透明なインキ収容管に充填して試験用サンプルとした。滲みと書き味について試験した結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
▲1▼滲み試験:筆記用紙A(JIS P3201)に20cmの直線を筆記して、10〜11cmの間の筆跡を実体顕微鏡で観察し滲みの無い部分の筆跡幅を5ヶ所測定する。次いで同じ範囲の滲み(紙繊維に沿ってインキが移動した部分)の長さを5ヶ所測定した平均値が筆跡幅の平均値の何%に当たるか計算した。
【0031】
▲2▼初期書き味試験:筆記用紙A(JIS P3201)に手書きにて直径2cmの丸を10個連続筆記したときの書き味の軽さを官能で評価した。
【0032】
▲3▼経時書き味試験:50℃に2ヶ月経時した各ボールペンサンプルを用い、筆記用紙A(JIS P3201)に手書きにて直径2cmの丸を10個連続筆記したときの書き味の軽さを官能で評価した。
【0033】
以上詳細に説明したように、本発明に係る水性ボールペン用インキは滲みが少なく滑らかな軽い書き味を経時後も維持する優れたものである。
Claims (1)
- 着色剤と、水と、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾールのオリゴマーとから少なくともなるボールペン用水性インキ。
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