JP3800600B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、省エネモード有するデジタル複写機やスキャナ装置等の画像形成装置において使用される画像読取装置及びこの画像読取装置を備えた前記画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機などに備えられた画像読取装置は、読み取り対象となる原稿面上の画像情報をCCDによって読み取る。CCDには、原稿面上の画像がCCD受光部に結像されるように原稿照射用ランプ、光学レンズ等の光学系が設けられ、光学系は、移動機構によって相対的に原稿面上を主走査方向と垂直な副走査方向に移動させられ、原稿表面上の画像情報を読み取るようになっている。CCDから出力されるアナログ信号は、そのままでは微弱なため可変ゲインアンプで増幅される。増幅されたアナログ信号は、CCDが前記走査時に別途読み取った基準白板や基準黒板のデータをもとに作成したシェーディングデータによってCCDの画素感度のばらつきや光源照度分布のばらつきが補正される。
【0003】
このような画像読取装置を備えたデジタル複写機において、ジョブの終了から次ぎのジョブの開始まで一時的にその使用が中断されるような場合、画像読取装置の電源をオフにする所謂省エネモードを有するものがある。このような省エネモードからの復帰時、画像読取装置の黒レベル、白レベルの調整シーケンスが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、デジタル複写機等において、前記の黒レベルや白レベルの各調整に時間がかかり、一定時間内に調整できない場合には、初期設定値(デフォルト値)や前回調整時の正常に調整した値を設定して調整シーケンスを終了するよう制御していた。これは、一定時間内に調整が終了しないと、装置が動作可能状態に移行できないためであり、このような時間と装置の動作の関係は、規定により設定されることが多い。ZESM規定などによる、このような復帰時間の制約によれば、省エネモードから復帰時における読み取りユニットの読み取り再調整時の時間が問題になる場合が発生する。
【0005】
また、シェーディングデータは、省エネモードにおいて電源が遮断された場合、そのデータも消滅してしまうのが常であった。そのため復帰時に、遮断前の白レベル関連の制御で基準白板情報を利用しようとしても利用できないため、前回の読み取り調整値(白レベル設定値等)の情報で代用せざるを得ないことがあった。
さらに、省エネモード中にホームポジションにある移動機構が何らかの衝撃等で移動してしまった場合に不具合が生じる可能性があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、省エネモードからの復帰時に黒レベル、白レベル等の再調整を行わずに復帰時間を短縮することであり、第2の目的は、省エネモードから復帰時に、省エネモード中に発生した例えば移動機構の位置変動等の不都合を予測可能にすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、原稿画像をCCD及び光学系からなる読取部で光電変換して画像信号として読み取る画像読取装置において、
省エネモードへ移行する際に、画像読取条件設定動作を実行し、その後、省エネモードへ移行する省エネ移行時制御手段を備えることを特徴とする画像読取装置である。
【0008】
請求項2の発明は、前記画像読取条件設定動作は、キャリッジのホーミング動作である請求項1記載の画像読取装置である。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記画像読取条件設定動作は、前記画像信号のレベル調整動作であり、前記省エネ移行時制御手段は、前記画像信号のレベル調整動作の調整結果としての調整値をメモリへ保存する手段であり、省エネモードからの復帰時に、前記メモリへ保存した調整値を用いて原稿画像を読み取る省エネ復帰時制御手段を備えることを特徴とする画像読取装置である。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記省エネ移行時制御手段は、直前ジョブのシェーディング値をメモリへ保存する手段であり、省エネモードからの復帰時に、前記メモリへ保存したシェーディング値と省エネモードからの復帰直後のジョブのシェーディング値との比較に基づいて、画像読取条件設定動作を実行して原稿画像を読み取るか又は画像読取条件設定動作を実行せずに原稿画像を読み取る省エネ復帰時制御手段を備えることを特徴とする画像読取装置である。
請求項5の発明は、請求項4記載の画像読取装置において、前記省エネ復帰時制御手段は、前記メモリへ保存したシェーディング値と省エネモードからの復帰直後のジョブのシェーディング値との差が所定値を超えているときには画像読取条件設定動作を実行して原稿画像を読み取り、該差が所定値以下のときには画像読取条件設定動作を実行せずに原稿画像を読み取ることを特徴とする画像読取装置である。
請求項6の発明は、請求項1ないし5いずれか記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像読取装置の要部ブロック構成図であり、図中、読み取りユニット1は、偶数画素と奇数画素の2チャンネル出力を有するCCD11、この出力をそれぞれ処理するクランプ回路やゲイン補正回路等で構成されるアナログ処理回路(系統1)121及びアナログ処理回路(系統2)122、AD変換器(系統1)131及びAD変換器(系統2)132、タイミング生成回路14,DA変換器15,ドライバ16等から構成される。
【0012】
なお、アナログ処理回路121,122,及びAD変換器131,132は、2系統で構成されているが、これはCCD11の2出力タイプに対応するもので、当然のこととしてCCD11が1チャンネル出力又は4チャンネル出力で構成される場合にはそれに応じた構成となる。
【0013】
制御ユニット2は、画像形成装置を制御するユニットであり、CPU23やROM、RAM、不揮発性メモリ等のメモリ22等で構成される。
【0014】
前記アナログ処理回路121,122は、制御ユニット2のCPU23の命令に従って、タイミング生成回路14,DA変換器15,ドライバ16を介して黒レベルや白レベル等の読み取りレベルをクランプレベルやゲインを変えることにより黒レベル及び白レベルの調整を行う。このようにして黒レベル及び白レベルが調整されたアナログ処理出力は、AD変換機131,132でデジタル出力に変換され、デジタル画像データとして画像処理ユニット3に出力される。
【0015】
画像処理ユニット3は、制御ユニット2の指令のもとに、前記デジタル画像データを、調整時に必要なデータのサンプリングやシェーディング処理、ガンマ補正処理、変倍処理、フィルタ処理し、それに後述するシェーディングデータの比較処理をする。特にシェーディング処理においては、CCDの主走査ライン方向に並ぶ各画素について、基準白板による白情報を副走査方向(原稿搬送方向)に平均化し、最終的に主走査各画素に対する平均値を算出することによりシェーディングデータを生成する。前記処理されたデジタル画像データは、非図示のプロッタ部に出力され画像が形成される。
【0016】
前記構成になる画像読取装置は、省エネモードを有する。ユーザが図示しない入力手段からこのモードを選択しておくと、一つのジョブが終了し一定の待機時間が経過したとき、画像読取装置の全て或いは特定の機器の電源を遮断する省エネモードに移行する。省エネモード移行時の条件は、ジョブがなく、一定時間の待機状態があることであり、この時間の制約は、復帰時の画像読取装置立ち上げ時に比較すると少ないものになっている。
【0017】
そこで、本発明の一実施形態は、この省エネモード移行前の待機時間中に、従来省エネモードからの復帰時に実行していたシーケンスを行って、黒レベル及び白レベル等の調整データの保存を行い、復帰時にこの保存したデータを設定し、画像読み取りを行うことを特徴とする。
画像読取装置において、あるジョブが終了すると、制御ユニット2のCPU23は、所定のタイミングで移動機構(キャリッジ)のホーミング、黒レベルの調整、白レベルの調整を指示する。この指示に従って読み取りユニット1の図示しない制御部は、移動機構(キャリッジ)のホーミング、黒レベル、白レベルの調整を行い、調整値をメモリ22の不揮発性メモリに保存する。
図2は、そのシーケンスの例を示す図であり、同図を参照して説明すると、省エネモードへの移行時、読み取りユニット1の電源がオンし(S11)、移動機構のホームポジションの初期設定(S12)、原稿照射用のランプ点灯(S13)を行う。その後、CCDが2出力を有するタイプのもので、2系統のアナログ処理回路121(系統1),122(系統2)で構成されている場合には、系統1の黒レベル(S14)、系統2の黒レベル(S15)、系統1の白レベル(S16)、系統2の白レベル(S17)のそれぞれのレベル調整を行い、次いでランプの消灯し(S18)、調整データをメモリ22の不揮発性メモリに保存する(S19)。
その後、省エネモードに移行する。そして次のジョブにより省エネモードから復帰すると、不揮発性メモリに保存した調整データでアナログ処理回路121,122の黒レベル及び白レベルを調整し、又、初期設定された移動機構のホームポジションで画像の読み取りスタートさせる。
【0018】
本実施形態によれば、省エネモード移行前の待機時間中に、ホーミング/初期設定、黒レベル調整(系統1及び2)、白レベル調整(系統1及び2)が行われ、その調整値が保存されるので、最新の調整データが保存されることになる。画像読取装置は、省エネモードからの復帰時に最新の調整データが設定され、そのデータにより画像読み取りが行われる。従って、復帰時間の短縮化を図ることができると共に高画質の画像を複写可能にする画像データを生成することができる。
【0019】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
シェーディングデータは、基準白板を読み取り、各読取画素の感度のばらつきや、光源の照度分布のばらつきを補正するためのデータであり、原稿読み取り時に生成され、原稿のスキャン毎或いは一定のスキャン毎に更新、保持されるものである。そしてこの更新は、原稿読み取りの終了により更新されるのではなく、新しいシェーディングデータの取り込みに伴いリセットされるのが一般的である。このようにシェーディングデータは、省エネモード移行直前までは保持されていることになる。しかし、従来の画像読取装置においては、省エネモードに移行し、電源が遮断されると、シェーディングデータは消滅してしまい、復帰後のスキャンにより新たに作成されるまでシェーディングデータは存在していなかった。
【0020】
そこで、本発明の他の実施形態は、省エネモード移行までの待機時間中に、最後の原稿読み取りにおいて生成したシェーディングデータを保存し、復帰時にこのデータを機器の異常発生予測に使用することを特徴とする。
【0021】
図3は、省エネモードに移行時にシェーディングデータを保存する処理のフロー図であり、図3に従ってその処理を説明する。
省エネモードで画像読み取りが行われると、原稿スキャン毎にシェーディングデータが更新され(S21)、この更新されたシェーディングデータは、省エネモードに移行する直前の最終ジョブの原稿スキャンで更に更新され(S22)、ジョブがなくなったところで省エネモードに移行直前の待機状態に入る(S23)読み取りユニット1の図示しない制御部は、待機状態に入ったところで、最終ジョブのシェーディングデータを不揮発性メモリに保存し(S24)、省エネモードに移行し(S25)、画像読取装置の電源を遮断する(S26)。
【0022】
本実施形態によれば、従来、電源の遮断により消滅するにまかせていたシェーディングデータを、電源遮断後も保存するので、省エネモードからの復帰時まで保持される。従って、省エネモードからの復帰時に、このデータを読み出すことによって装置の状態比較に利用し、装置の異常発生を予測することが可能になる。
【0023】
更に他の実施形態を説明する。シェーディングデータを保存する場合においても、省エネモードへの移行時に白レベル、黒レベル等の調整データを保存し、省エネモードエネモードからの復帰時に保存した白レベル、黒レベル等の調整データを設定することは、復帰時間の短縮のために有効である。しかし、懸念される状態として、省エネモード中に、何らかの異常、例えば機械への衝撃、素子の破損等が発生した場合に、読み取った原稿データに影響が及ぶ可能性があること、また、衝撃等によりキャリッジ位置が変動した場合には、そのまま動作させるとキャリッジが進みすぎて筐体に激突し破損することもあり得ること等がある。
【0024】
そこで、本発明の更に他の実施形態は、省エネモードへの移行時に最終ジョブのシェーディングデータを保存し、保存したシェーディングデータを、省エネモードからの復帰時に更新のために取得したシェーディングデータと比較し、その差に有意の差があるとき、黒レベル及び白レベルを再調整することを特徴とする。
図4は、シェーディングデータを保存したときの画像読取動作のフロー図である。同図において、画像読取装置は省エネモード中であり(S31)、省エネモードからの復帰命令を受信することにより(S32)、メモリ22の不揮発性メモリに保存していたシェーディングデータを呼び出すとともに、同じく保存していた調整データを設定する(S33)。そして原稿スキャンを開始し(S34)、まず更新のためのシェーディングデータを生成する(S35)。生成したシェーディングデータと前記呼び出したシェーディングデータとを画像処理ユニット3の比較回路(非図示)で比較し(S36)、所定値を超えるか否か(有意の差があるか否か)をチェックする(S37)。このために、画像処理ユニット3の図示しない画像処理ICにより呼び出したシェーディングデータについて全画素データの平均値、ピーク値(Max値)、ボトム値(Min値)を演算する。また更新のために生成したシェーディングデータについても同様に全画素データの平均値、ピーク値(Max値)、ボトム値(Min値)を演算する。そして、その差を求め、所定値と比較する。比較の結果、所定値を超えていなければ(S37,NO)、原稿スキャンを継続し(S38)、この動作を終了する。所定値を越えている場合は(S37,YES)、原稿スキャンを停止する(S39)。このとき、ユーザーは本来の早い復帰時間を得ることができなくなるので、図示しない表示部や音声発生部に「異常によるイニシャライズ中です。しばらくお待ち下さい。」などの表示やアナウンスを行う。次いでステップ40に移動して図2で説明したホーミング/初期設定、黒レベル調整(系統1及び系統2)、白レベル調整(系統1及び系統2)を行って調整データを保管する処理を再度行う。
【0025】
なお、シェーディングデータに関する全画素データの平均値、ピーク値(Max値)、ボトム値(Min値)の演算は、読み取りシステムの能力によって、高負荷になる場合は、特定画素のシェーディングデータだけでもよいし、低負荷の場合は、全画素データをそのまま使用してもよい。
【0026】
本実施形態によれば、省エネモード中に発生が懸念される、例えば機械への衝撃、素子の破損、衝撃によるキャリッジ位置が変動等の異常事態においても、省エネモードからの復帰時間の短縮化を図るとともに画像読取装置を正常に動作させることができる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1,2,3の発明に対応する効果: 省エネモードからの復帰時に復帰時間を短縮できるとともに最新のつまり高精度な画像読取条件によって画像読み取りを行うことができる。
請求項4,5の発明に対応する効果: 省エネモード移行前後のシェーディングデータの比較により、省エネモード中に異常事態が発生していることが予測される場合、画像読取条件を再設定するので、省エネモードからの復帰時間を短縮することができるとともに画像読取装置の正常動作を担保することができる。
請求項6の発明に対応する効果: 請求項1〜5に記載の画像読取装置を備えたデジタル複写機、ファクシミリ等の画像形成装置において、上記各発明に対応する効果を実現することにより画像形成装置の性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像読取装置の要部ブロック構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る調整シーケンスを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る省エネモードに移行時にシェーディングデータを保存する処理のフロー図である。
【図4】本発明の実施形態に係るシェーディングデータを保存したときの画像読取動作のフロー図である。
【符号の説明】
1・・・・読み取りユニット、2・・・・制御ユニット、3・・・・画像処理ユニット、11・・・・CCD、121・・・・アナログ処理回路、131・・・・AD変換器、14・・・・タイミング生成回路、15・・・・DA変換器、16・・・・ドライバ
Claims (6)
- 原稿画像をCCD及び光学系からなる読取部で光電変換して画像信号として読み取る画像読取装置において、
省エネモードへ移行する際に、画像読取条件設定動作を実行し、その後、省エネモードへ移行する省エネ移行時制御手段を備えることを特徴とする画像読取装置。 - 前記画像読取条件設定動作は、キャリッジのホーミング動作である請求項1記載の画像読取装置。
- 請求項1記載の画像読取装置において、
前記画像読取条件設定動作は、前記画像信号のレベル調整動作であり、
前記省エネ移行時制御手段は、前記画像信号のレベル調整動作の調整結果としての調整値をメモリへ保存する手段であり、
省エネモードからの復帰時に、前記メモリへ保存した調整値を用いて原稿画像を読み取る省エネ復帰時制御手段を備えることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1記載の画像読取装置において、
前記省エネ移行時制御手段は、直前ジョブのシェーディング値をメモリへ保存する手段であり、
省エネモードからの復帰時に、前記メモリへ保存したシェーディング値と省エネモードからの復帰直後のジョブのシェーディング値との比較に基づいて、画像読取条件設定動作を実行して原稿画像を読み取るか又は画像読取条件設定動作を実行せずに原稿画像を読み取る省エネ復帰時制御手段を備えることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項4記載の画像読取装置において、前記省エネ復帰時制御手段は、前記メモリへ保存したシェーディング値と省エネモードからの復帰直後のジョブのシェーディング値との差が所定値を超えているときには画像読取条件設定動作を実行して原稿画像を読み取り、該差が所定値以下のときには画像読取条件設定動作を実行せずに原稿画像を読み取ることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1ないし5いずれか記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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