JP3830800B2 - ラゲージリッドの開閉構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はラゲージリッドの開閉構造に関し、特に、左右のホイールハウス間の車両後部フロアに設置されるラゲージボックスの、ラゲージリッドの開閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
バン型車両等において、後部フロアに物品収納用凹所としてラゲージボックスを設けることが行われており、その一例を図5に示す。ラゲージボックス2は容積を確保するために、車室内へ突出する左右のホイールハウス1間の後部フロアFにも形成されており、ラゲージボックス2およびこれに覆着されるラゲージリッド5は、車室内へ突出する上記ホイールハウス1を避けるように、左右の前縁コーナ部がホイールハウス1の後半部断面形状に沿った曲線で切り欠かれて切欠き部51となっている。
【0003】
このようなラゲージリッド5を、そのリッド前縁52を中心にしてリッド後縁53を持ち上げつつ開放しようとすると、ホイールハウス1の外周面に沿って移動する切欠き部51の回転軌跡の曲率半径が上記ホイールハウス1外周面の曲率半径よりも小さいために、切欠き部51とホイールハウス1が干渉してラゲージリッド5を開放できない。そこで、図5に示すようにラゲージリッド5を、ホイールハウス1と干渉しない中央部54と、切欠き部51を有する左右の側部55,56に分割して、通常は中央部54のみを、リッド前縁52を中心にして回動開閉するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の開閉構造では、ラゲージリッド5を三分割しているために部品点数が多くなるという問題があるとともに、リッド両側部55,56の下方に収納した物品を取り出そうとすると、リッド中央部54を開放した後にリッド側部55,56を取り外す必要があるため、開閉操作に手間がかかるという問題もある。
【0005】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、左右のホイールハウス間に設けたラゲージボックスのラゲージリッドを、複数に分割することなく容易に開閉できるようにしたラゲージリッドの開閉構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明では、車両の後部フロア(F)に設置されて上方へ向けて開口するラゲージボックス(2)に覆着されるラゲージリッド(3)であって、左右より車室内へ突出するホイールハウス(1)を避ける切欠き部(31)を形成した一枚板のラゲージリッド(3)において、リッド前縁(34)を中心にリッド後縁(35)を持ち上げてラゲージリッド(3)を回動開放する際に、ラゲージリッド(3)の切欠き部(31)がホイールハウス(1)の外周面に当接した状態で、リッド前縁(34)を支持しつつ当該リッド前縁(34)の後方への移動を許容するガイド面(4a)をラゲージボックス(2)の開口前縁部(21)に形成する。
【0007】
本第1発明においては、ラゲージリッドのリッド前縁を支持しつつ移動可能としたガイド面を形成したことにより、一枚板のラゲージリッドを左右のホイールハウス間で容易に回動開放させることができる。
【0008】
本第2発明では、上記ガイド面(4a)の後端に、上記リッド前縁(34)の後方移動を規制するストッパ部(41)を設ける。本第2発明においては、ラゲージリッドを略垂直姿勢の全開状態まで回動させるとリッド前縁がストッパ部まで移動してこれに当接し、それ以上の移動が規制されるから、ラゲージリッドのガイド面上からの脱落が防止される。
【0009】
本第3発明では、上記ガイド面(4a)の側縁に沿って、上記リッド前縁(34)のリッド幅方向への移動を規制する規制部(42)を設ける。本第3発明においては、ラゲージリッドのリッド前縁がガイド面上を移動する際に、切欠き部の側面が規制部に当接して、ラゲージリッドのリッド幅方向への振れが防止される。
【0010】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1において、バン型車両の後部フロアFには左右のホイールハウス1間に、上方へ向けて開口するラゲージボックス2が設けてある。ラゲージボックス2の開口にはこれと同形の一枚板のラゲージリッド3が覆着されて閉鎖されており、これらラゲージボックス2とラゲージリッド3は、車室内へ突出する上記ホイールハウス1を避けるように、左右の前縁コーナ部がホイールハウス1の後半部断面形状に沿った曲線で切り欠かれた切欠き部31となっている。
【0012】
ラゲージボックス2の開口前縁部21には左右位置にそれぞれガイド部4が形成されている。すなわち、これらガイド部4は板状体で、図2、図3に示すように、ラゲージボックス2の開口前縁部21の内壁から後方(図2、図3の右方)へ水平に延びている。ガイド部4の後端は上方へ一定高さで立ち上がりかつ下方へ開くU字形に成形されてストッパ部41となっている。そして、ストッパ部41と開口前縁部21の内壁との間の水平板面がガイド面4aとなっている。このガイド面4aの形成長さは、ラゲージリッド3が水平姿勢の閉鎖状態から後述する略直立姿勢の全開状態となるまでのリッド前縁34の移動を許容する長さとしてある。一方、ラゲージリッド3の前端部32に近い下面には上記ストッパ部41を受け入れる凹部33が形成されている。
【0013】
ラゲージリッド3をラゲージボックス2の開口へ水平姿勢で覆着した閉鎖状態では(図2のA位置)、ストッパ部41が凹部33内に進入し、リッド前端部32の下面はガイド面4aに沿って位置している。この状態から、リッド前縁34を中心にしてリッド後縁35(図1)を持ち上げてラゲージリッド3を開放方向へ回動させると、その途中で、回転軌跡の曲率半径が相対的に小さいラゲージリッド3の切欠き部31がホイールハウス1の外周面に当接する。さらにラゲージリッド3を開放方向へ回動させると(図2のB位置)、リッド前縁34がガイド面4a上をこれに支持されつつ後方のストッパ部41に向けて移動する(図3の矢印)。ラゲージリッド3を略直立姿勢の全開状態まで回動させるとリッド前縁34はストッパ部まで移動してこれに当接し(図2のC位置)、それ以上の移動が規制される。これにより、ラゲージリッド3のガイド面上からの脱落が防止される。
【0014】
このように、ラゲージリッド3のリッド前縁34をガイド面4a上で移動可能としたことにより、一枚板のラゲージリッド3を左右のホイールハウス1間で容易に回動開放させることができる。ラゲージリッド3を閉鎖する場合には、全開状態で上端に位置するリッド後縁35を後方へ倒しつつ、リッド前縁34をガイド面4a上で前方へ移動させる。
【0015】
(第2実施形態)
図4に示すように、ストッパ部41の外側端に規制部42を延長形成する。規制部42はストッパ部41と同一高さで、当該ストッパ部41から直角に屈曲してガイド面4aの外側縁に沿って延び、前方のホイールハウス1へ至っている。このような規制部42を形成したことにより、ラゲージリッド3のリッド前縁34が前後方向へ移動する際に、切欠き部31の側面が規制部42の内側面に当接して、ラゲージリッド3のリッド幅方向(左右方向)への振れが防止される。なお、ラゲージリッド3の下面には凹部33の端部からこれに直角に屈曲する凹部36が形成されて、ラゲージリッド3がラゲッジボックス2に水平姿勢で覆着された際に規制部42を凹部36内に受け入れるようになっている。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明のラゲージリッドの開閉構造によれば、左右のホイールハウス間に設けたラゲージボックスのラゲージリッドを、複数に分割することなく容易に開閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す、左右のホイールハウス間に配設されたラゲージボックスの概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿った拡大断面図である。
【図3】図1のII−II線に沿った断面部を有する拡大斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す、図3と同様の断面部を有する拡大斜視図である。
【図5】従来例を示す、左右のホイールハウス間に配設されたラゲージボックスの概略斜視図である。
【符号の説明】
1…ホイールハウス、2…ラゲージボックス、21…開口前縁部、3…ラゲージリッド、31…切欠き部、34…リッド前縁、35…リッド後縁、4…ガイド部、4a…ガイド面、41…ストッパ部、42…規制部、F…後部フロア。
Claims (3)
- 車両の後部フロアに設置されて上方へ向けて開口するラゲージボックスに覆着されるラゲージリッドであって、左右より車室内へ突出するホイールハウスを避ける切欠き部を形成した一枚板のラゲージリッドにおいて、リッド前縁を中心にリッド後縁を持ち上げて前記ラゲージリッドを回動開放する際に、ラゲージリッドの前記切欠き部が前記ホイールハウスの外周面に当接した状態で、前記リッド前縁を支持しつつ当該リッド前縁の後方への移動を許容するガイド面を前記ラゲージボックスの開口前縁部に形成したことを特徴とするラゲージリッドの開閉構造。
- 前記ガイド面の後端に、前記リッド前縁の後方移動を規制するストッパ部を設けた請求項1に記載のラゲージリッドの開閉構造。
- 前記ガイド面の側縁に沿って、前記リッド前縁のリッド幅方向への移動を規制する規制部を設けた請求項1又は2に記載のラゲージリッドの開閉構造。
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