JP3842866B2 - 無線操縦用のアンテナを有する無人ヘリコプタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農薬や作物の種を空中散布する際に用いられる無線操縦式の無人ヘリコプタに係り、特にその操縦用の電波を受信するアンテナの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の産業用の無人ヘリコプタは、メインロータの駆動源となるエンジンを搭載したフロントボディと、このフロントボディの後端部から後方に向けて延びるテイルボディとを含む機体を備えている。テイルボディは、中空の筒状をなしており、このテイルボディの後端部に上記メインロータに連動して回転駆動されるテイルロータが支持されている。
【0003】
ところで、この種の無人ヘリコプタは、地上から発射された電波によって無線操縦されるようになっている。そのため、従来の無人ヘリコプタは、例えば「特開平4−26202号公報」に見られるように、地上のオペレータが操作する送信機から発せられた電波を受信するアンテナを備えている。このアンテナは、アンテナケーブルを介して受信機を含むコントロールユニットに電気的に接続されており、このコントロールユニットからの指令により、エンジンの出力やメインロータおよびテイルロータの傾斜角が制御されるようになっている。
【0004】
この場合、飛行中の電波の受信性能を高めるには、アンテナを地上面に対し鉛直方向に起立させることが好ましいとされている。そのため、従来の無人ヘリコプタでは、上記アンテナを可撓性を有する線材にて構成し、この線材を上記テイルボディの前半部から下向きに垂下させる構成が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の無人ヘリコプタによると、アンテナは、テイルボディの前半部から下向きに延びているので、このアンテナがフロントボディに搭載されたエンジンに比較的近い位置に設置されている。
【0006】
そのため、エンジンから発せられたノイズをアンテナが拾い易くなり、ヘリコプタの飛行中、地上からの電波にノイズが混入し、受信性能を低下させる恐れがあり得る。
【0007】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、アンテナの受信性能が良好となり、しかも、アンテナを機体にしっかりと固定できるとともに、アンテナが機体の幅方向に突出せずに済む無人ヘリコプタの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る無人ヘリコプタは、
メインロータの駆動源となるエンジンが支持されたフロントボディと、このフロントボディの後端部から後方に向って延びるテイルボディと、を有する機体と、
上記機体のテイルボディの後端部に連結されたロータブラケットと、
上記ロータブラケットに支持され、上記メインロータに連動して回転駆動されるテイルロータと、
上記ロータブラケットに支持され、操縦用の電波を受信するアンテナと、を備えている。
上記ロータブラケットは、
(1) 上記機体の幅方向に沿う一方側に位置する第1の側部と、
(2) 上記第1の側部に対し上記機体の幅方向に沿う反対側に位置する第2の側部と、を有し、
上記ロータブラケットの第1の側部に上記テイルロータが回転自在に支持されるとともに、上記ロータブラケットの第2の側部に上記アンテナが支持されて、これらテイルロータおよびアンテナが上記ロータブラケットの幅方向に互いに振り分けられている。
さらに、上記アンテナは、
(1) アンテナホルダと、
(2) 棒状の第1のアンテナ部材と、
(3) 棒状の第2のアンテナ部材と、を有し、
上記第1および第2のアンテナ部材の端部は、上記アンテナホルダを介して上記ロータブラケットの第2の側部に支持され、上記第1のアンテナ部材は、上記アンテナホルダから起立するとともに、上記第2のアンテナ部材は、上記アンテナホルダから上記機体の前方斜め下向きに延びていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、操縦用電波を受信するアンテナは、機体の後端部に位置されるので、このアンテナを受信障害の原因となるエンジンから充分に遠ざけることができる。そのため、エンジンのノイズをアンテナが拾い難くなり、電波の受信性能が良好となる。
【0010】
また、アンテナが支持されるロータブラケットは、機体の後端部にテイルロータを支持するためのものであるから、本来的に強度が高く、軽量なアンテナをしっかりと支えることができる。そのため、アンテナを支持する専用のブラケット類が不要となり、その分、機体の軽量化が可能となる。
加えて、第1および第2のアンテナ部材が機体の幅方向に突出せずに済むので、無人ヘリコプタの飛行中に第1および第2のアンテナ部材が構築物に接触し難くなる。それとともに、無人ヘリコプタの保管あるいは運搬時においても場所をとらず、無人ヘリコプタの取り扱いが容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、例えば森林や農地に害虫駆除用の農薬を散布する際に用いられる無線操縦式の産業用無人ヘリコプタ1を開示している。このヘリコプタ1の機体2は、フロントボディ3と、このフロントボディ3から後方に延びるテイルボディ4とで構成されている。
【0012】
フロントボディ3は、フレーム5を備えている。フレーム5は、アルミニウム合金のような軽量な金属材料にて構成され、フロントボディ3の前後方向に延びる中空の箱状をなしている。
【0013】
フレーム5の下端部には、前後一対の前脚6a,6bが固定されている。前脚6a,6bは、フレーム5の下方に向けて延びている。これら前脚6a,6bの下端部には、ヘリコプタ1が着陸した際の接地部となる降着スキッド7が取り付けられている。
【0014】
フレーム5の上面には、パワーユニット10が支持されている。パワーユニット10は、水冷・2サイクル水平対向二気筒エンジン11と、このエンジン11のクランクケース11aに連なるトランスミッション12とを備えている。
【0015】
エンジン11は、フレーム5の前端に支持され、その大部分がフレーム5の前方に突出されている。トランスミッション12は、エンジン11の後方に位置されている。このトランスミッション12の後部には、上向きに突出するロータ支持部13が形成されており、このロータ支持部13にメインロータマスト14が回転自在に支持されている。メインロータマスト14は、上記トランスミッション12を介してエンジン11に連動されており、このメインロータマスト14の上端部にメインロータ15が取り付けられている。
【0016】
フレーム5の内部には、コントロールユニット16が収容されている。コントロールユニット16は、上記エンジン11の出力や上記メインロータ15のブレードの傾斜角等を変化させるためのもので、地上の送信機から発せられた操縦用電波を受ける受信機(図示せず)を含んでいる。そして、本実施形態の場合、受信機が受信する操縦用電波としては、周波数が30〜150MHzの間のFM変調された超短波(VHF)が用いられている。
【0017】
フレーム5やパワーユニット10は、FRP製あるいはGFRP製のフロントカウリング18によって覆われている。フロントカウリング18は、流線形をなしており、このフロントカウリング18の後端部は、フレーム5の後方に突出されている。
【0018】
図1に示すように、上記テイルボディ4は、上記フレーム5の後端部にブラケット19を介して取り外し可能に連結されている。このテイルボディ4とフレーム5との連結部分は、上記フロントカウリング18の後端部によって覆い隠されている。
【0019】
テイルボディ4は、CFRP製のボディ本体21を有している。ボディ本体21は、前端および後端が開口された中空の筒状をなしており、上記フロントボディ3の後方に進むに従い先細り状に形成されている。
【0020】
図2や図3の(A)に示すように、ボディ本体21の後端部には、端部材22が連結されている。端部材22は、アルミニウム合金のような軽量な金属材料にて構成されている。この端部材22は、ボディ本体21の後端開口部に嵌合される筒状の嵌合部22aを有し、この嵌合部22aがボディ本体21の内面に接着されている。そのため、端部材22は、ボディ本体21の後端開口部を閉じるような状態で、このボディ本体21に固定されている。
【0021】
端部材22は、ボディ本体21の後方に張り出す一対の壁部23a,23bを有している。壁部23a,23bは、機体2の幅方向に互いに離間して配置されており、これら壁部23a,23bにロータブラケット25が連結されている。
【0022】
ロータブラケット25は、アルミニウム合金のような軽量な金属材料にて構成されている。このロータブラケット25は、第1および第2の側壁26a,26bと、これら側壁26a,26bに連なる後壁26cとを一体に有している。第1および第2の側壁26a,26bは、上記機体2の幅方向に互いに離間して配置されており、これら側壁26a,26bの前端部は、上記端部材22の壁部23a,23bに複数のボルト27を介して固定されている。後壁26cは、側壁26a,26bの後端部の間に跨がっている。この後壁26cは、ロータブラケット25の後方に向けて突出するカバー受け座28を有している。
【0023】
そのため、ロータブラケット25は、上記ボディ本体21の中心を通って機体2の前後方向に延びる中心線X1 上において、上記ボディ本体21の後方に向けて突出されている。
【0024】
図4に示すように、ロータブラケット25は、CFRP製のテイルカバー30によって覆われている。テイルカバー30は、中空状のカバー本体31と、このカバー本体31の上端に連なる垂直尾翼32とを一体に備えている。
【0025】
カバー本体31は、上記ボディ本体21の後端部に取り外し可能に嵌合される開口部33を有している。開口部33は、カバー本体31の前端に開口された第1の開口部分33aと、この第1の開口部分33aに連なり、上記カバー本体31の下方に向けて開放された第2の開口部分33bとを含んでいる。第2の開口部分33bは、カバー本体31の前端から後端にかけての範囲に亘って連続して形成されている。
【0026】
テイルカバー30のカバー本体31は、上記機体2の上方からボディ本体21の後端部に嵌め込まれている。カバー本体31の前端部は、ボディ本体21の外周面に被さっており、このカバー本体31の側面は、ボルト34を介してボディ本体21に固定されている。カバー本体31の後端部は、ロータブラケット25の後壁26cと向かい合っている。このカバー本体31の後端部は、ボルト35およびロックナット36を介して後壁26cのカバー受け座28に固定されている。
【0027】
そのため、テイルカバー30は、テイルボディ4の後端部およびロータブラケット25の双方に支持され、これらテイルボディ4の後端部およびロータブラケット25の両者を連続して覆い隠している。
【0028】
テイルカバー30でロータブラケット25を覆った状態では、このロータブラケット25の下端部は、上記テイルカバー30の第2の開口部分33bに臨んでいる。このロータブラケット25の前端下部には、脚支持部38が一体に形成されている。脚支持部38は、第2の開口部分33bを通じてテイルカバー30の下方に向けて突出されており、この脚支持部38は、下方に進むに従い後方に傾斜されている。
【0029】
図4に示すように、テイルカバー30の第2の開口部分33bは、CFRP製のアンダカバー40によって覆われている。アンダカバー40は、テイルカバー30のカバー本体31にボルト締めされている。このアンダカバー40は、カバー本体31の下方に向けて突出されており、上記ロータブラケット25の脚支持部38を覆い隠している。
【0030】
脚支持部38には、後脚41がボルト締めされている。後脚41は、無人ヘリコプタ1が着陸した際に、機体2の後部の接地部となるものであり、上記アンダカバー40の下端部を貫通して、このアンダカバー40の下方に向けて突出されている。この後脚41は、上記アンダカバー40の下方に進むに従い後方に向けて傾斜されている。
【0031】
後脚41の上半部は、グリップ42を兼ねている。このグリップ42は、無人ヘリコプタ1を運搬する際にオペレータが手で把持する部分であり、後脚41よりも太く形成されているとともに、上記アンダカバー40の下端に連なっている。
【0032】
図2に示すように、ロータブラケット25の後部には、ロータ軸45が支持されている。ロータ軸45は、上記ロータブラケット25の側壁26a,26bに夫々軸受46を介して回転自在に支持されている。このロータ軸45は、機体2の後端部において、この機体2の幅方向に沿って水平に延びているとともに、上記ロータブラケット25の右側方に突出されている。
【0033】
ロータ軸45は、上記カバー本体31の右側面に開けた貫通孔47を通じてテイルカバー30の右側方に突出されている。このロータ軸45の右端部には、テイルロータ48が支持されている。テイルロータ48は、一対のロータブレード49a,49bを有している。これらロータブレード49a,49bは、自在継手50を介してロータ軸45の右端部に連結され、上記垂直尾翼32の右側に位置されている。
【0034】
ロータ軸45が挿通される貫通孔47は、カバー本体31の下端の第2の開口部分33bに連なっており、このカバー本体31の下方に向けて開放されている。そのため、上記のようにテイルカバー30を機体2の上方からテイルボディ4の後端部に被せると、ロータ軸45が第2の開口部分33bを通じて貫通孔47に導かれる。この結果、テイルカバー30をテイルボディ4に取り付けたり、逆にこのテイルボディ4から取り外す際に、ロータ軸45をロータブラケット25から取り外したり、テイルロータ48をロータ軸45から取り外す必要はなく、テイルカバー30の脱着時の作業性の向上が図られている。
【0035】
なお、カバー本体31の貫通孔47は、ダストカバー51によって覆われている。ダストカバー51は、無人ヘリコプタ1から散布された農薬や空気中に含まれる埃等の異物がカバー本体31の内部に侵入するのを防止するためのものであり、このダストカバー51は、弾性変形が可能な合成樹脂材料にて構成されている。
【0036】
図1や図2に示すように、ロータ軸45は、ベルト式駆動機構53を介して上記トランスミッション12の出力端に連動されている。ベルト式駆動機構53は、テイルボディ4に支持されている。
【0037】
このベルト式駆動機構53は、テイルボディ4の前端部に位置された駆動プーリ54と、上記ロータ軸45に固定された従動プーリ55と、これら駆動プーリ54と従動プーリ55との間に亘って巻き掛けられた歯付きベルト56とを備えている。駆動プーリ54、従動プーリ55および歯付きベルト56は、上記機体2の中心線X1 上に位置されている。従動プーリ55は、上記ロータ軸45上において、上記ロータブラケット25の第1および第2の側壁26a,26bの間に配置されている。そして、上記駆動プーリ54がトランスミッション12からの動力伝達によって駆動されると、この駆動力が歯付きベルト56を介してロータ軸45に伝えられ、テイルロータ48が上記メインロータ15に連動して回転駆動されるようになっている。
【0038】
図2や図3の(A)に示すように、ロータブラケット25の上部には、ガイドプーリ57が配置されている。ガイドプーリ57は、上記ロータブラケット25の第1および第2の側壁26a,26bの間にピボット軸58を介して回転自在に支持されている。このガイドプーリ57は、従動プーリ55の直前に位置され、上記歯付きベルト56を従動プーリ55に導くようになっている。
【0039】
図2に示すように、ロータブラケット25の第2の側壁26bは、複数の支持ステー61を一体に有している。支持ステー61は、ロータブラケット25の左側に向けて突出されており、上記テイルロータ48とは垂直尾翼32を挟んだ反対側に位置されている。支持ステー61の突出先端部は、テイルカバー30やアンダカバー40の側面よりも側方に張り出している。
【0040】
この場合、図3の(A)に示すように、テイルカバー30のカバー本体31の左側面およびアンダカバー40の左側面には、夫々支持ステー61を避ける切り欠き62a,62bが形成されている。切り欠き62aは、カバー本体31の左側面の下端に開放され、切り欠き62bは、アンダカバー40の左側面の上端に開放されている。切り欠き62a,62bは、上記テイルカバー30とアンダカバー40との連続部分において互いに向かい合うとともに、これらカバー30,40の連続部分に上記支持ステー61が挿通される挿通口63を構成している。
【0041】
そのため、上記のようにテイルカバー30をテイルボディ4に取り付けたり、逆にこのテイルボディ4から取り外す際に、ロータブラケット25から延びる支持ステー61が邪魔となることはなく、テイルカバー30の脱着時の作業性の向上が図られている。
【0042】
図2,図3の(A)および図5に示すように、支持ステー61の突出先端部には、アンテナ66が支持されている。アンテナ66は、アンテナホルダ67と、このアンテナホルダ67に支持され、地上の送信機から発射された操縦用の電波を受信する棒状の第1および第2のアンテナ部材68a,68bとを備えている。
【0043】
アンテナホルダ67は、平坦な板状をなすブラケット部69と、このブラケット部69の側面に配置された箱状のコイル収容部70とを有している。ブラケット部69は、支持ステー61の突出先端部にボルト71を介して固定され、上記挿通口63の左側方に位置されている。
【0044】
第1および第2のアンテナ部材68a,68bは、銅線からなるアンテナ線73と、このアンテナ線73を同軸状に覆って保護するFRP製の外管74と、この外管74の先端に被せられた防錆用のキャップ75とを備えている。これら第1および第2のアンテナ部材68a,68bの端部は、夫々上記コイル収容部70にロックナット76を介してねじ込まれている。第1のアンテナ部材68aは、垂直尾翼32の左側において、略鉛直方向に沿って起立されている。第2のアンテナ部材68bは、上記グリップ42の付近から機体2の前方斜め下向きに延びている。
【0045】
そのため、第1および第2のアンテナ部材68a,68bは、機体2の後端部に設置されており、上記テイルボディ4の長さに相当する分だけ、上記フロントボディ3のフレーム5に搭載されたエンジン11から遠ざけられている。
【0046】
また、本実施形態によると、上記機体2を側方から見た場合に、上記グリップ42と上記第2のアンテナ部材68bとは、夫々下方に進むに従い互いに遠ざかる方向に傾斜されており、これらグリップ42と第2のアンテナ部材68bとの間に、手を差し入れるに充分なスペースSが確保されている。よって、グリップ42を手で握持する際に、第2のアンテナ部材68bが邪魔となることはなく、無人ヘリコプタ1の運搬作業を容易に行なえるようになっている。
【0047】
第1および第2のアンテナ部材68a,68bは、その全長が互いに同一とされている。そして、本実施の形態の場合、これら第1および第2のアンテナ部材68a,68bの長さは、電波の波長の略1/8に規定されており、その理由は以下の通りである。
【0048】
すなわち、無人ヘリコプタ1の操縦に用いられる電波(VHF)の周波数を100MHzとすると、この電波の波長λは、下記の式より導くことができる。
波長λ=30×104 ×103 /100×106
そのため、図7に示すように、周波数が100MHzの電波(VHF)の波長λは3mとなり、この電波の強さは、λ/4の箇所で最も大きくなる。この結果、第1および第2のアンテナ部材68a,68bの長さを、上記電波の強さが最も大となる箇所の波長に合わせてλ/4とすれば、電波の受信効率を最大限に高めることができる。
【0049】
しかしながら、電波の周波数が100MHzの時に、この電波を受ける第1および第2のアンテナ部材68a,68bの長さをλ/4とすると、第1および第2のアンテナ部材68a,68bの全長は75cmとなり、これらアンテナ部材68a,68bが長くなり過ぎてしまう。このことから、無人ヘリコプタ1の運搬時や飛行中に第1および第2のアンテナ部材68a,68bが電線等の構築物に接触する恐れがあり得る。
【0050】
したがって、本実施の形態では、第1および第2のアンテナ部材68a,68bの長さを上記λ/4の半分のλ/8、つまり37.5cmと定め、構築物に接触し難くしている。それとともに、図6に示すように、第1および第2のアンテナ部材68a,68bを同調用コイル77を介して同調させ、これらアンテナ部材68a,68bを、その長さが略λ/4の時と同等に機能させることにより、電波の受信効率を高めている。
【0051】
なお、第1および第2のアンテナ部材68a,68bの長さは、上記λ/8に特定されるものではなく、無人ヘリコプタ1の機体2の大きさ等に応じて適宜変更することができる。そのため、第1および第2のアンテナ部材68a,68bの長さは、例えばλ/6であっても良い。
【0052】
この同調用コイル77は、上記アンテナホルダ67のコイル収容部70に収容され、このコイル収容部70に樹脂モールドされている。第1および第2のアンテナ部材68a,68bは、上記同調用コイル77を介してアンテナケーブル78に接続されている。アンテナケーブル78は、図4に示すように、コイル収容部70の下端から引き出された後、テイルボディ4のボディ本体21の下端に沿わせて前方に導かれている。このアンテナケーブル78の前端は、上記コントロールユニット16の受信機に電気的に接続されている。
【0053】
このような構成の無人ヘリコプタ1によると、地上の送信機から発射された電波は、第1および第2のアンテナ部材68a,68bで受信され、所望の制御信号がアンテナケーブル78を通じてコントロールユニット16に入力される。そのため、コントロールユニット16によってエンジン11の出力やメインロータ15およびテイルロータ48の傾斜角が制御され、無人ヘリコプタ1の操縦がなされる。
【0054】
この場合、操縦用の電波を受信する第1および第2のアンテナ部材68a,68bは、機体2の後端のロータブラケット25に支持され、上記テイルボディ4の長さに相当する分だけ機体2のフロントボディ3に支持されたエンジン11から遠ざけられている。
【0055】
そのため、エンジン11の運転中、このエンジン11から発せられるノイズを第1および第2のアンテナ部材68a,68bが拾い難くなり、電波の受信性能が良好となる。
【0056】
しかも、アンテナ66が支持されるロータブラケット25は、機体2の後端部にテイルロータ48を支持するためのものであるから、本来的に強度が高く、軽量なアンテナ66をしっかりと確実に支えることができる。そのため、専用のブラケット類を設けることなくアンテナ66を機体2に強固に固定することができ、その分、機体2の軽量化が可能となる。
【0057】
また、上記アンテナ66は、図2や図5に示すように、支持ステー61の長さに相当する分だけ金属製のロータブラケット25やCFRP製のテイルボディ4から離れているため、これら両者間の距離Lを充分に確保することができる。この結果、電波を遮蔽しようとする材質のロータブラケット25およびテイルボディ4からアンテナ66を遠ざけて配置することができ、電波の受信性能が損なわれずに済む。
【0058】
さらに、地上の送信機から出力される操縦用の電波(電磁波)は、一般に略鉛直に起立された送信アンテナから発射されるため、この電波の電界の方向は略鉛直方向となり、磁界の方向は水平方向となる。この場合、無人ヘリコプタ1に搭載されている受信機は、一般に電界の変化を検出しているので、上記構成の無人ヘリコプタ1のように、第1のアンテナ部材68aを略鉛直方向に起立した姿勢で設置すれば、電波の電界の変化を精度良く検出することができる。このため、無人ヘリコプタ1の飛行中に、地上の送信機から発射された電波の受信レベルを充分に確保することができる。
【0059】
その上、アンテナ66の第1および第2のアンテナ部材68a,68bは、機体2の後端部から夫々上向きおよび下向きに延びているので、これら第1および第2のアンテナ部材68a,68bが機体2の幅方向に突出せずに済む。このため、無人ヘリコプタ1の飛行中に、第1および第2のアンテナ部材68a,68bが構築物に接触し難くなるとともに、この無人ヘリコプタ1の保管あるいは運搬時においても場所をとらず、その分、取り扱いが容易となる。
【0060】
さらに、上記構成の無人ヘリコプタ1によると、テイルカバー30の前端に開放された第1の開口部分33aは、テイルボディ4の後端部によって塞がれているとともに、テイルカバー30の下端に開放された第2の開口部分33bは、このテイルカバー30に連なるアンダカバー40によって覆われている。
【0061】
そのため、垂直尾翼32を有して外方から目立ち易いテイルカバー30に大きな孔が開いたままとなることはなく、機体2の後部回りの外観を良好に維持することができる。それとともに、テイルカバー30の内部に空気中に含まれる埃や空中に散布した農薬等が侵入するのを防止でき、カバー本来の保護機能が損なわれずに済む。
【0062】
加えて、アンテナ66および後脚41は、ロータブラケット25の下端部に支持されているので、このロータブラケット25を覆うテイルカバー30の側面にアンテナ66を支持する支持ステー61を避ける切り欠き62aを設けるにしても、この切り欠き62aの範囲を狭くすることができる。それとともに、後脚41が貫通するテイルカバー30の第2の開口部分33bの開口形状も小さくすることができ、このテイルカバー30の形状を簡略化することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態においては、アンテナの第1のアンテナ部材を略鉛直方向に沿って起立させたが、本発明はこれに特定されるものではなく、例えば第1のアンテナ部材を上方に進むに従い後方に傾斜させるようにしても良い。
【0064】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、エンジンが発するノイズをアンテナが拾い難くなり、電波の受信性能が良好となる。
しかも、ロータブラケットは、機体の後端部にテイルロータを支持するためのものであるから、本来的に強度が高く、軽量なアンテナをしっかりと確実に支えることができる。そのため、専用のブラケット類を設けることなくアンテナを機体に強固に固定でき、機体の軽量化が可能となる。
加えて、第1および第2のアンテナ部材が機体の幅方向に突出せずに済むので、無人ヘリコプタの飛行中に第1および第2のアンテナ部材が構築物に接触し難くなるとともに、無人ヘリコプタの保管あるいは運搬時においても場所をとらず、取り扱いが容易となるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線操縦式の無人ヘリコプタの側面図。
【図2】ロータブラケットにテールロータを取り付けた状態を示す機体後部の断面図。
【図3】(A)は、ロータブラケットとアンテナとの位置関係を示す機体後部の側面図。
(B)は、図3の(A)のA−A線に沿う断面図。
【図4】機体後部の側面図。
【図5】機体後部の平面図。
【図6】アンテナの概略を示す図。
【図7】操縦用の電波の強さを示す図。
【符号の説明】
1…無人ヘリコプタ、2…機体、3…フロントボディ、4…テイルボディ、11…エンジン、15…メインロータ、25…ロータブラケット、26a…第1の側部(第1の側壁)、26b…第2の側部(第2の側壁)、48…テイルロータ、66…アンテナ、67…アンテナホルダ、68a…第1のアンテナ部材、68b…第2のアンテナ部材。
Claims (7)
- メインロータの駆動源となるエンジンが支持されたフロントボディと、このフロントボディの後端部から後方に向って延びるテイルボディと、を有する機体と、
上記機体のテイルボディの後端部に連結されたロータブラケットと、
上記ロータブラケットに支持され、上記メインロータに連動して回転駆動されるテイルロータと、
上記ロータブラケットに支持され、操縦用の電波を受信するアンテナと、を具備する無人ヘリコプタであって、
上記ロータブラケットは、
(1) 上記機体の幅方向に沿う一方側に位置する第1の側部と、
(2) 上記第1の側部に対し上記機体の幅方向に沿う反対側に位置する第2の側部と、を有し、
上記ロータブラケットの第1の側部に上記テイルロータが回転自在に支持されるとともに、上記ロータブラケットの第2の側部に上記アンテナが支持されて、これらテイルロータおよびアンテナが上記ロータブラケットの幅方向に互いに振り分けられ、
上記アンテナは、
(1) アンテナホルダと、
(2) 棒状の第1のアンテナ部材と、
(3) 棒状の第2のアンテナ部材と、を有し、
上記第1および第2のアンテナ部材の端部は、上記アンテナホルダを介して上記ロータブラケットの第2の側部に支持され、上記第1のアンテナ部材は、上記アンテナホルダから起立するとともに、上記第2のアンテナ部材は、上記アンテナホルダから上記機体の前方斜め下向きに延びていることを特徴とする無人ヘリコプタ。 - 請求項1の記載において、上記ロータブラケットは、テイルカバーによって覆われており、このテイルカバーは、上記テイルボディの後端部に取り外し可能に嵌合される開口部を有し、この開口部は、上記テイルカバーの前端に位置するとともに上記テイルボディの後端部によって塞がれる第1の開口部分と、この第1の開口部分に連なり上記テイルカバーの下方に向けて開放された第2の開口部分と、を含むことを特徴とする無人ヘリコプタ。
- 請求項2の記載において、上記テイルロータおよび上記アンテナは、上記テイルカバーを挟んで上記機体の幅方向に振り分けて配置されていることを特徴とする無人ヘリコプタ。
- 請求項2の記載において、上記ロータブラケットは、上記第2の側部から上記テイルカバーを貫通して上記機体の側方に突出するステーを有し、このステーの突出先端部に上記アンテナが支持されていることを特徴とする無人ヘリコプタ。
- 請求項2の記載において、上記ロータブラケットの下部は、上記テイルカバーの第2の開口部分に臨んでおり、このロータブラケットの下部に、上記テイルボディの下方に向けて突出されて上記機体の後部の接地部となる後脚が固定されているとともに、上記アンテナホルダは、上記ロータブラケットの下部に固定されていることを特徴とする無人ヘリコプタ。
- 請求項5の記載において、上記後脚は、上記機体の運搬時に把持するグリップを有し、このグリップを含む後脚は、上記ロータブラケットの下方に進むに従い後方に傾斜されて、上記アンテナの第2のアンテナ部材から遠ざけられていることを特徴とする無人ヘリコプタ。
- 請求項5の記載において、上記ロータブラケットの下部は、上記テイルカバーに連なるアンダカバーによって覆われており、このアンダカバーは、上記テイルカバーの第2の開口部分を塞いでいるとともに、上記後脚は、上記アンダカバーを貫通してこのアンダカバーの下方に向けて延びていることを特徴とする無人ヘリコプタ。
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