JP3848469B2 - 紙製容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は合成樹脂製の注口部材を備えた液体、粉体、顆粒体等を収容する紙製容器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば牛乳、ジュース、清涼飲料水、酒などを収容する紙製容器が使用されている。
これら液体用の紙製容器の注口は、例えば容器の上壁面に取付孔を開孔して、該開孔部に合成樹脂成形物の口部材を装着する構造や、角筒状に形成した紙箱に、注口を有する上部構造を一体に固着する構造などが知られている。
前者では、紙製容器の上面が屋根状となるので注口を中央に配置することができない。
後者では、一例を図13に示すと、受圧軸27と加熱圧型28とで紙製容器21の胴部22を挟み込むため、上面に注口23を取り囲むように凹部24ができてしまい、埃や水が溜まりやすくなる欠点がある。
また、容器胴部22を射出成型器に挿入し、上部構造25を射出成形すると同時に挿入した容器胴部22に接着する方法があるが、高価な成型器及び金型代が必要であり、さらにはスピードが遅くなり、コストアップが避けられない。コスト以外にこの射出成型法には、本体の底部を予め成形してしまうと、後工程で底部の成形は紙容器との限定条件では、不可能に近い。上部を成型してしまった後に底部の成型を行うには、現在の技術では、使用に耐える平面な底部は成形できない。
更に、清涼飲料水入り紙製容器のような小型容器にあっては、固形注口部材は容器の大きさに関係なく必要とされており、小型容器に対する固形注口部材のコスト負担は大きいという難点があった。
そして、粉体、顆粒体等の流体状の固形物を収納する紙製容器においても同様の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明はそれらの実情に鑑みて鋭意研究の結果創案されたものであって、その主たる課題は、注口部材を紙製容器の上部中央に簡便に取り付けることができる紙製容器を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するために、請求項1の発明では、
箱本体の上面中央に周壁を起立させた開口部を形成し、該開口部内に合成樹脂からなって縦貫通孔を有する略筒状の注口部材を嵌着してなり、
該注口部材が、中途位置で外方へ突出するフランジを有し、該フランジを挟んで上部および下部を筒状に延出すると共に下部を連結部となし、
該連結部を箱本体の開口部の縦貫通孔に嵌挿し、上記フランジを開口部の上縁に掛止めて開口を塞ぐように配置して、注口部材の連結部を開口部の周壁の内壁面の少なくとも一部に熱溶着等で固着してなり、
前記フランジが、箱本体の開口部の上縁部に折り返されて熱溶着等で固着されてなる、という技術的手段を講じている。
【0005】
また、請求項2の発明では、上記構成において、
前記注口部材のフランジの上部に、筒状の突出し、外周にキャップ取付手段を形成したキャップ取付部を形成してなる、という技術的手段を講じている。
【0006】
また、請求項3の発明では、
前記注口部材は、上部に外方へ突出するフランジを形成し、該フランジの下部には連結部を有している、という技術的手段を講じている。
【0008】
また、請求項4の発明では、請求項3の発明において、
前記フランジの頂面をシール取付面とし、該シール取付面に剥離可能な密封シールを貼着してなる、という技術的手段を講じている。
【0009】
また、請求項5の発明では、前記各構成において、
開口部が、山折りの折線を介して連接された縦横の側壁面のうち、全ての壁面の上方寄りに水平に山折りの折線が形成されると共に、対向する側壁面の上方に斜めにハ字状の谷折りからなる傾斜折線とその先端間を水平に結ぶ谷折りからなる中央折線と、前記先端から縦に真上に延びる谷折りの縦折線とを形成し、隣接して対向する側壁面には、前記傾斜折線の先端と同一高さで該側壁面の横幅に沿って水平に延びる横折線を形成し、上記折線に沿って折り曲げて開口部を形成してなる、という技術的手段を講じている。
更に、請求項6の発明では、
前記開口部が、箱本体の上部で略截頭角錐形状となる周壁の上部に形成されてなる、という技術的手段を講じている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の紙製容器の好適実施例について図面を参照して説明する。
図1に示す紙製容器1は、液体や粉体、流体等の流体を収納する容器であって、紙を折り畳んで例えば1辺7センチ程度の平面四角形のボトル形とした箱本体1Aの、上部に設定されて周壁部2Aで囲まれた開口部2の内側に、熱可塑性合成樹脂製の注口部材3の連結部5が接着されて口部が形成されている。
【0011】
前記注口部材3は縦貫通孔3Aを有する略円筒体において、高さの中間部にフランジ4が形成され、該フランジ4の下部に連結部5、上部には図示しない蓋体(キャップ)を螺着または係止させるキャップ取付部6が形成されている。
図示例の場合、キャップ取付部6は連結部5より小径に形成されており、後述の接着時に加熱圧型8と接しないように形成されている。
また、キャップ取付手段としてはネジによる螺着を用いているが、キャップとの凹凸係合や、キャップに代えて栓を注口部材内に差し込んで密栓する構造、あるいはキャップに代えてシールで封止する構造などでもよい。
【0012】
次に、開口部2を有する箱本体1Aの構造を図9に示す。
この箱本体1Aの展開図において、山折りの隅部折線L1〜L4を介して連接された開口部の周壁となる縦横の側壁面11、12、13、14の上方寄りで水平に一連に延びる基準折線(山折り)L5が形成される。
更に、対向する一対の側壁面(図示例では11と13の側壁面)の上方に斜めにハ字状の傾斜折線(谷折り)L6、L6とその先端間を水平に結ぶ中央折線(谷折り)L7と、前記先端から縦に真上に延びる縦折線(谷折り)L8とをが形成されている。
【0013】
また上記側壁面11と13と隣接する側壁面12と14には、前記傾斜折線L6の先端と同一高さで側壁面11と13の横幅に沿って水平に延びる横折線L9が形成されている。
従って、この隅部折線L1〜L4に沿って山折りされて角筒が形成される。
そして、基準折線L5を山折りし、側壁面11、13ではその上部を内側に折り込むと共に、傾斜折線L6に沿って谷折りしてその上部を隣接する側壁面と接着させ、中央折線L7より上方は一対の縦折線L8、L8で囲まれた部分を垂直に立設させて一方の周壁部2Aを形成する。
【0014】
これと同時に隣接する側壁面12、14は横折線L9を谷折りしてその上部を垂直に起立させて他方の周壁部2Aを形成する。
このように折り曲げて紙製容器1が組み立てられると、上部は各側壁面の上部が中央に向かって傾斜すると共に周壁部2Aが垂直に立ち上がり上端には平面矩形に開口する開口部2が形成される。
尚、この紙製容器の下部は適宜な公知の折り曲げ手段によって密封された底部が形成されるようになっている。
【0015】
図2に示す箱本体1Aの平面図において、開口部2の周壁部2Aの角隅部を適当な幅だけ内面を接触させて折合部2B、2Bが形成されている。
これによって図示のように開口部2の開口面積が狭くなるので、この狭くなった開口部2に注口部材3の連結部5を挿入させると図3に示す態様になる。
この図3において、注口部材3の中途位置に形成されたフランジ4は前記開口部2を覆う大きさに形成されている。
【0016】
次いで、図2並びに図3に示すように、注口部材3のテーパーを有する縦貫通孔3Aに受圧軸7を密接配置させ、注口部材3の連結部5に箱本体1Aの開口部2内側面を沿わせる。
そして、図3に示すように、箱本体1Aの開口部2の外方から、受圧軸7に向けて加熱圧型8を押圧作動させると、加熱圧型8によって加熱されて注口部材3の連結部5が軟化し、加圧によって箱本体1Aの開口部2における周壁部2Aの内壁面に密着してシールする。
なお、加熱圧型8は、本体及び注口部材の接着部分を別途、例えば熱風等で加熱しておけば、型8は、接着に必要な圧力と冷却を供給する装置として使用できる。
【0017】
従って、加熱圧型8が離脱すると、溶融した連結部5の表面が硬化して、箱本体1Aの開口部2内面と注口部材3の連結部5が一体に接着される。
このように注口部材3の口径が例えば1センチでも5センチでも、縦貫通孔3Aに受圧軸7を内挿させるものであるため、連続してスピーデイに取付作業をすることができる。
また注口部材3の口径が小さくても、その長さを長くすることができ、その結果、注口部材3の連結部5と箱本体1Aの開口部2内面との接合長さを長く設定することができるので、小型な注口部材3でも接着強度を高く接着させることができる。
【0018】
前記受圧軸7は室温以下の低温が好ましく、例えば内部を中空として冷却液を流通させるようにすることができる。
加熱圧型8は注口部材3の熱可塑性合成樹脂を溶融させるに十分な温度であればよく、内部或いは外部にヒータ並びに検温センサを配設することができる。 加熱圧型8の形状も例えば平面略馬蹄形のものを二方向或いは多方向から受圧軸7方向へ進退する態様にすることができる。その動力は人力、電力、流体圧など任意である。
【0019】
次に、図4および図5は紙製容器の実施例を示す。
加熱圧型8の加圧面には、注口部材3のフランジ4の位置に合わせて成形溝8Aが形成されている。
なお、前記図1から図3の構成と同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
この口部形成方法としては、前記同様に注口部材3の連結部5に箱本体1Aの開口部2を寄り沿わせて、注口部材3の縦貫通孔3Aに受圧軸7を内嵌した状態で、フランジ4の外部から加熱圧型8を受圧軸7方向へ移動させ加圧する。
【0020】
この場合、前記成形溝8Aがフランジ4の先端部に当接し、これを軟化させつつ下方へ折り曲げる。
軟化したフランジ4は開口部2の外先端縁部を覆って被着し、成型溝8Aの形に倣った外形をもち、加熱圧型8の離脱によって硬化する。
【0021】
これによって、図5に示すように、開口部2の周壁部2Aは内面が注口部材3の連結部5と接着し、かつその上端縁部はフランジ4が折り曲げられて接着4Aされ、一体にシールされている。
従って、この実施例においては、注口部材3の連結部5の長さを短くしても接着力を強化させることができるので注口部材3を小型に形成することができる。
なお、キャップ取付部6の外周は加熱圧型8による加熱時に接触しないように離反する大きさに設定される。
【0022】
次に、開口部2を形成する周壁を、頂部の傾斜部分で切欠いて、より瓶のイメージに近い形状とした紙製容器の異なる実施例について図10および図11に示す。
この紙製容器1では、図11の展開図において、山折りの隅部折線L1〜L4を介して連接された開口部の周壁となる縦横の側壁面11、12、13、14の上部の各分離片が、中途位置から略梯形の上に長方形をつなげたような図示例形状に切り欠かれており、その基部に前記基準折線(山折り)L5が形成される。
更に、対向する一対の側壁面(図示例では11と13の側壁面)の梯形部分には斜めにハ字状の傾斜折線(谷折り)L6、L6とその先端間を水平に結ぶ中央折線(谷折り)L7とが形成され、長方形部分には前記先端から縦に真上に延びる縦折線(谷折り)L8が形成されている。
【0023】
また上記側壁面11と13と隣接する側壁面12と14には、前記傾斜折線L6の先端と同一高さで側壁面11と13の上部の分離片の長方形部分の横幅に沿って水平に延びる横折線L9が形成されている。
従って、この場合も、前記実施例と同様に、隅部折線L1〜L4に沿って山折りされて角筒が形成される。
そして、基準折線L5を山折りし、側壁面11、13ではその上部を内側に折り込むと共に、傾斜折線L6に沿って谷折りしてその上部を隣接する側壁面と接着させ、中央折線L7より上方は一対の縦折線L8、L8で囲まれた部分を垂直に立設させて一方の周壁部2Aを形成する。
【0024】
これと同時に隣接する側壁面12、14は横折線L9を谷折りしてその上部を垂直に起立させて他方の周壁部2Aを形成する。
このように折り曲げて組み立てられた開口部2に前記注口部材3の連結部5を挿入させると図10(a)(b)に示す態様になり、瓶の形状に近似した形態となる。
【0025】
図12には更に、瓶形状に模した紙製容器1がその断面を長方形とする場合の異なる実施例の展開図を示す。
この場合、注口部材(図示せず)を箱本体の上面中央に等しい高さの周壁を起立させるために、隣接する側壁面の分断片の高さが異なっており、これに関連して中央折線L7と横折線L9の位置が異なっている。
その他の構成は前記実施例に準じているので説明を省略する。
尚、この図では箱本体の底部の構成を省略している。
【0026】
次ぎに、図6及び図7は、キャップや栓を用いずに閉じる注口部材3を備えた異なる実施例の紙製容器を示す。
注口部材3は縦貫通孔3Aを有する略円筒体において、その上部にフランジ4が形成され、該フランジ4の下部に連結部5が垂下している。
その他の構成は前記各実施例と同様である。
そして、前記フランジ4の頂面にシール取付面6が形成されている。
このシール取付面6上には、液体充填後に蓋となるシールSが貼付されて口部材3の開口部を密封する。
なお、図中S1は、シール剥離用の引張り片である。
この場合も、シールに代えて栓を注口部材に差し込んで密栓する構造、その他の密封手段を用いることができる。
【0027】
この場合も前記実施例に準じて、箱本体1Aの開口部2の外方から、受圧軸7に向けて加熱圧型8を押圧作動させると、加熱圧型8によって加熱されて口部材3の連結部5が軟化し、加圧によって箱本体1Aの開口部2内側面の当接面に密着してシールする。
従って、加熱圧型8が離脱すると、溶融した連結部5の表面が硬化して、箱本体1Aの開口部2内面と注口部材3の連結部5が一体に接着される。
また、前記第2実施例と同様に、図8で示すようにフランジ4の先端を開口部2の上縁に沿って折り曲げて熱溶着してもよい。
【0028】
この発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、開口部の形成方法は別の折線または折り方で形成するものでもよい。
また開口部は断面が正方形や矩形でなくてもよく、円形または楕円形、あるいは多角形であってもよい。
そして注口部材と開口部の内壁面とは、一面で接着するものでも、全面で接着するものでもよい。
要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論であり、内容物は、必ずしも液体に限る必要はなく、粉体、粒体、顆粒体等、特に限定されるものではない。
【0029】
【発明の効果】
以上のようにこの発明は、紙製の箱本体の開口部に合成樹脂の注口部材を嵌込んで熱溶着等により一体化して、簡便に注口を有する紙製容器を成形することができる。
また、注口部材は細い管状のものでも容易に箱本体の開口部に固着することができるため、製作面で小型の金型で済み、コスト負担を軽減させることができる。
また、注口部材を小さくすることもできるため、小型の紙製容器にも注口を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 紙製容器の注口部の要部断面図である。
【図2】 図1の注口部を示す平面図である。
【図3】 図1の注口部形成方法を示す断面図である。
【図4】 紙製容器の実施例の注口部形成方法を示す断面図である。
【図5】 図4の注口部の断面図である。
【図6】 別の実施例の紙製容器の注口部形成方法を示す断面図である。
【図7】 図6の注口部の断面図である。
【図8】 フランジを開口部に固着した別の実施例を示す断面図である。
【図9】 箱本体の展開状態を示す平面図であるる
【図10】 異なる実施例の紙製容器の側面図であって(a)は栓と共に示した右側面図、(b)は左側面図である。
【図11】 図10の展開図である。
【図12】 瓶状の紙製容器の異なる実施例の展開図である。
【図13】 従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 紙製容器
1A 箱本体
2 開口部
2A 周壁部
2B 折合部
3 注口部材
3A 縦貫通孔
4 フランジ
5 連結部
6 キャップ取付部
7 受圧軸
8 加熱圧型
8A 成形溝
Claims (6)
- 箱本体の上面中央に周壁を起立させた開口部を形成し、該開口部内に合成樹脂からなって縦貫通孔を有する略筒状の注口部材を嵌着してなり、
該注口部材が、中途位置で外方へ突出するフランジを有し、該フランジを挟んで上部および下部を筒状に延出すると共に下部を連結部となし、
該連結部を箱本体の開口部の縦貫通孔に嵌挿し、上記フランジを開口部の上縁に掛止めて開口を塞ぐように配置して、注口部材の連結部を開口部の周壁の内壁面の少なくとも一部に熱溶着等で固着してなり、
且つ前記フランジが、箱本体の開口部の上縁部に折り返されて熱溶着等で固着されてなることを特徴とする紙製容器。 - 注口部材のフランジの上部に、筒状の突出し、外周にキャップ取付手段を形成したキャップ取付部を形成してなることを特徴とする請求項1に記載の紙製容器。
- 注口部材は、上部に外方へ突出するフランジを形成し、該フランジの下部には連結部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のいすれかの紙製容器。
- フランジの頂面をシール取付面とし、該シール取付面に剥離可能な密封シールを貼着してなることを特徴とする請求項3に記載の紙製容器。
- 開口部が、山折りの折線を介して連接された縦横の側壁面のうち、全ての壁面の上方寄りに水平に山折りの折線が形成されると共に、対向する側壁面の上方に斜めにハ字状の谷折りからなる傾斜折線とその先端間を水平に結ぶ谷折りからなる中央折線と、前記先端から縦に真上に延びる谷折りの縦折線とを形成し、
隣接して対向する側壁面には、前記傾斜折線の先端に対応して側壁面の横幅に沿って水平に延びる横折線を形成し、
上記折線に沿って折り曲げて開口部を形成してなることを特徴とする請求項1から4に記載のいずれかの紙製容器。 - 開口部が、箱本体の上部で截頭角錐形状となる周壁の上部に形成されてなることを特徴とする請求項1から4に記載のいずれかの紙製容器。
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