JP3854489B2 - 破砕機防爆システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば廃棄物を破砕処理する破砕施設で用いられる破砕機防爆システムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の破砕機防爆システムとしては、例えば実開昭53−132071号、特開昭54−108062号、実開昭56−34554号(実公昭58−8340号)、特開昭56−89849号(特公昭58−13220号)、特開昭58−81451号、特開昭59−130544号(特公平2−33421号)、特開昭60−94154号(特公平5−39665号)、実開昭63−152645号(実公平3−56258号)、実開平3−115043号、特開平4−87645号、特開平5−7793号、実開平6−72639号等に記載されたものが知られている。
【0003】
而して、従来のものは、空気(希釈気体)、水蒸気、水、不活性ガス、蒸気を含んだ燃焼排ガス等の非酸素ガスを破砕機内に吹き込んで破砕機内の酸素濃度を可燃ガスの爆発限界外に保持し、爆発を未然に防ごうとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の何れのものも、非酸素ガスを供給する供給源は、非酸素ガスだけしか発生させる事ができず、所謂破砕機の防爆に対する専用のものであった。
この為、従来のものは、トータル的なイニシャルコストとランニングコストが高く付くと共に、省エネルギ効果を発揮する事ができなかった。
【0005】
本発明は、叙上の問題点に鑑み、これを解消する為に創案されたもので、その課題とする処は、トータル的なイニシャルコストとランニングコストの低減を図ると共に、省エネルギ効果を充分に発揮できる様にした破砕機防爆システムを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の破砕機防爆システムは、基本的には、廃棄物を破砕処理する破砕機と、燃焼ガスに依りタービンを回転させてその動力に依り発電するガスタービン発電装置と、ガスタービン発電装置からの排ガスを破砕機内に供給して破砕機内の酸素濃度を可燃性ガスの爆発限界外に保持する排ガス供給装置と、から構成した事に特徴が存する。
【0007】
ガスタービン発電装置からの排ガスは、排ガス供給装置に依り破砕機内に吹き込まれる。この時、排ガス供給装置に依り破砕機内の酸素濃度が可燃性ガスの爆発限界外に保持されるので、爆発が抑制される。
ガスタービン発電装置に依り発電された電力は、破砕施設内での必要電力に利用される。
排ガスを供給するガスタービン発電装置は、破砕機の防爆に対する排ガスだけでなく電力も発電するので、破砕施設としては、トータル的なイニシャルコストとランニングコストの低減を図る事ができると共に、省エネルギ効果を充分に発揮できる。
【0008】
ガスタービン発電装置からの排ガスの酸素濃度を低下させる酸素濃度調整装置を備えているのが好ましい。この様にすれば、ガスタービン発電装置からの排ガスの酸素濃度が高い場合でも、これを低下させる事ができ、破砕機内の酸素濃度を可燃性ガスの爆発限界外に容易に保持できる。
【0009】
ガスタービン発電装置からの排ガスを熱交換する熱交換器を備えているのが好ましい。この様にすれば、ガスタービン発電装置からの排ガスの熱を破砕施設内で利用する事ができ、破砕施設に於ける省エネルギ効果をより一層高める事ができる。
【0010】
破砕機の入口側と出口側に配されてガスの漏洩を防ぐシール装置を備えているのが好ましい。この様にすれば、破砕機内の酸素濃度を可燃ガスの爆発限度外に容易に保持する事ができる。
【0011】
酸素濃度が設定値より越えた際に破砕機への廃棄物の供給を停止する廃棄物供給停止装置を備えているのが好ましい。この様にすれば、それ以上の可燃ガスの増加を防止でき、爆発を未然に防止できる。
【0012】
破砕機の入口側から出口側へ排ガスを循環させる排ガス循環装置を備えているのが好ましい。この様にすれば、破砕機内の下部から上部への気流特性を利用して排ガスを循環させる事ができ、排ガスの供給量を低減できる。
【0013】
排ガス供給装置は、ガスタービン発電装置からの排ガスを破砕機内に噴射するノズルと、ガスタービン発電装置とノズルとを接続する導入路と、導入路の途中に設けられて排ガスの供給量を調整する調整弁と、破砕機内の酸素濃度を検出する酸素濃度計と、破砕機内の可燃ガスを検知する可燃ガス検知器と、酸素濃度計からの信号と可燃ガス検知器からの信号に基づき酸素濃度が設定値以下になる様に調整弁を制御する制御器とを備えているのが好ましい。この様にすれば、ガスタービン発電装置からの排ガスを破砕機内に効率良く供給する事ができる。
【0014】
廃棄物供給停止装置は、廃棄物を供給する供給コンベアと、破砕機内の酸素濃度を検出する酸素濃度計と、破砕機内の可燃ガスを検知する可燃ガス検知器と、酸素濃度計からの信号と可燃ガス検知器からの信号に基づき酸素濃度が設定値以上になった際には供給コンベアを停止制御する制御器とを備えているのが好ましい。この様にすれば、排ガス供給装置の構成の一部を利用できるので、構造の簡単化とコストの低減を図る事ができる。
【0015】
排ガス循環装置は、破砕機の入口側と出口側とを連通する連通路と、連通路の途中に設けられて破砕機の入口側から出口側へ排ガスを送給する送風機とを備えているのが好ましい。この様にすれば、簡単な構成に依り能率良く排ガスを循環する事ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の破砕機防爆システムを示す概要図である。
【0017】
破砕機防爆システム1は、破砕機2、ガスタービン発電装置3、排ガス供給装置4、酸素濃度調整装置5、熱交換器6、シール装置7、廃棄物供給停止装置8、排ガス循環装置9とからその主要部が構成されて居り、廃棄物を破砕処理する破砕施設で用いられる。
【0018】
破砕機2は、廃棄物を破砕処理するものであり、この例では、横軸回転式のものにしてあり、上下に入口10と出口11が形成されたケーシング12と、これに横軸廻りに回転可能に設けられた回転軸13と、図略しているが、これに設けられた回転刃と、ケーシング12に固定された固定刃とを備えて居り、回転刃と固定刃に依り廃棄物が衝撃力や剪断力や磨り潰し作用を受けて破砕される様になっている。
破砕機2の入口10には、廃棄物を供給するエプロンコンベア等の供給コンベア14が設けられていると共に、破砕機2の出口11には、破砕された破砕物を排出する振動コンベア等の排出コンベア15が設けられている。
【0019】
ガスタービン発電装置3は、燃焼ガスに依りタービンを回転させてその動力に依り発電するもので、この例では、燃焼ガスに依りタービンを回して回転力を得るガスタービン16と、これに依り回転駆動されて電力を得る発電機17とを備えている。
ガスタービン16は、図略しているが、空気を圧縮する圧縮機と、これからの高圧空気中に燃料を噴射して高圧・高温の燃焼ガスを発生させる燃焼器と、これからの燃焼ガスの膨張に依り回転力が発生されるタービンとを備えている。発電機17は、これに依り発電された電力Bが破砕施設の電気負荷(図示せず)に利用される様にしてある。
【0020】
排ガス供給装置4は、ガスタービン発電装置3からの排ガスAを破砕機2内に供給して破砕機2内の酸素濃度を可燃性ガスの爆発限界外に保持するものであり、この例では、ガスタービン発電装置3のガスタービン16からの排ガスAを破砕機2内に噴射するノズル18と、ガスタービン発電装置3のガスタービン16とノズル18とを接続する導入路19と、導入路19の途中に設けられて排ガスAの供給量を調整する調整弁20と、破砕機2内の酸素濃度を検出する酸素濃度計21と、破砕機2内の可燃ガスを検知する可燃ガス検知器22と、酸素濃度計21からの信号と可燃ガス検知器22からの信号に基づき酸素濃度が設定値以下(14%以下)つまり可燃性ガスの爆発限界外になる様に調整弁20を制御する制御器23とを備えている。
ノズル18は、破砕機2のケーシング12の上位と中位と下位の三箇所に設けられている。導入路19は、上位と中位のノズル18に並列接続されたものと、下位のノズル18に直結されたものの二つにしてある。調整弁20は、電動式にしてあり、各導入路19に介設された二つのものにしてある。酸素濃度計21と可燃ガス検知器22は、破砕機2の入口10付近(上位のノズル18より上方位置)と出口11付近(下位のノズル18より下方位置)の二箇所に設けられている。
【0021】
酸素濃度調整装置5は、ガスタービン発電装置3からの排ガスAの酸素濃度を低下させるものであり、この例では、ガスタービン発電装置3のガスタービン15の直後の導入路19に介設された酸素濃度調整バーナにしてあり、ガスタービン15からの排ガスAの酸素濃度が高い場合には、この排ガスAを追い炊きして酸素濃度を下げる様にしてある。
【0022】
熱交換器6は、ガスタービン発電装置3からの排ガスAを熱交換するものであり、この例では、酸素濃度調整装置5の直後の導入路19に介設された排熱回収ボイラにしてあり、ガスタービン16の排ガスAから熱回収して蒸気又は温水Cを発生させ、その蒸気又は温水Cが破砕施設の蒸気又は温水負荷(図示せず)に利用される様にしてある。
【0023】
シール装置7は、破砕機2の入口10側と出口11側に配されてガスの漏洩を防ぐものであり、この例では、供給コンベア12の途中と排出コンベア13の途中に設けられて居り、廃棄物や破砕物の通過を許容すると共に排ガスAや可燃性ガスの漏洩を防ぐ複数のノレン24(供給コンベア12には三つ、排出コンベア13には二つ)を列置して構成されている。ノレン24は、合成樹脂やゴム等の可撓性部材に依り作製されている。
而して、シール装置7で仕切られた供給コンベア12の上流側と排出コンベア13の下流側は、導路25を介して排気装置26に連通されて居り、排気装置26に依り排気される。
【0024】
廃棄物供給停止装置8は、酸素濃度が設定値より越えた際に破砕機2への廃棄物の供給を停止するものであり、この例では、供給コンベア12を駆動するモータ27と、破砕機2内の酸素濃度を検出する酸素濃度計21と、破砕機2内の可燃ガスを検知する可燃ガス検知器22と、酸素濃度計21からの信号と可燃ガス検知器22からの信号に基づき酸素濃度が設定値以上(14%以上)つまり可燃性ガスの爆発限界内になった際には供給コンベア12のモータ27を停止制御する制御器23とを備えている。酸素濃度計21と可燃ガス検知器22と制御器23は、前記排ガス供給装置4を構成するものを利用している。
【0025】
排ガス循環装置9は、破砕機2の入口10側から出口11側へ排ガスAを循環させるものであり、この例では、破砕機2の入口10側(上部)と出口11側(下部)とを連通する連通路28と、連通路28の途中に設けられて破砕機2の入口10側から出口11側へ排ガスAを送給する送風機29とを備えている。
【0026】
次に、この様な構成に基づいてその作用を述解する。
廃棄物は、供給コンベア14に依り破砕機2の入口10から供給され、破砕機2の回転刃と固定刃に依り衝撃力や剪断力や磨り潰し作用を受けて破砕される。破砕された破砕物は、破砕機2の出口11を経て排出コンベア15に依り排出される。
【0027】
ガスタービン発電装置3のガスタービン16からの排ガスAは、排ガス供給装置4の導入路19に依り導かれて酸素濃度調整装置5に依り酸素濃度が低下されると共に、熱交換器6に依り熱交換された後、調整弁20を介してノズル18から破砕機2内に吹き込まれる。この時、調整弁20は、酸素濃度計21からの信号と可燃ガス検知器22からの信号に基づき酸素濃度が設定値以下(14%以下)になる様に制御器23に依り制御される。この為、破砕機2内の酸素濃度は、可燃性ガスの爆発限界外に保持されて爆発が抑制される。
ガスタービン発電装置3の発電機17に依り発電された電力は、破砕施設内での必要電力に利用される。
排ガスAを供給するガスタービン発電装置3は、破砕機2の防爆に対する排ガスAだけでなく電力Bも発電するので、破砕施設としては、トータル的なイニシャルコストとランニングコストの低減を図る事ができると共に、省エネルギ効果を充分に発揮できる。
【0028】
熱交換器6に依りガスタービン発電装置3のガスタービン16からの排ガスAを熱交換する事ができるので、排ガスAの熱を破砕施設内で利用する事ができる。その結果、破砕施設に於ける省エネルギ効果をより一層高める事ができる。
シール装置7に依り破砕機2内からのガスの漏洩を防ぐ事ができるので、破砕機2内の酸素濃度を可燃ガスの爆発限度外に容易に保持する事ができる。
廃棄物供給停止装置8に依り酸素濃度が設定値より越えた際には破砕機2への廃棄物の供給を停止する事ができるので、それ以上の可燃ガスの増加を防止でき、爆発を未然に防止できる。
排ガス循環装置9に依り破砕機2内の下部から上部への気流特性を利用して排ガスAを循環させる事ができるので、排ガスAの供給量を低減できる。
【0029】
尚、破砕機2は、先の例では、横軸回転式であったが、これに限らず、例えば縦軸回転式等でも良い。
排ガス供給装置4は、酸素濃度計21と可燃ガス検知器22とを用いたが、これに限らず、例えば可燃ガス検知器22を割愛しても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上、既述した如く、本発明に依れば、次の様な優れた効果を奏する事ができる。
(1) 廃棄物を破砕処理する破砕機と、燃焼ガスに依りタービンを回転させてその動力に依り発電するガスタービン発電装置と、ガスタービン発電装置からの排ガスを破砕機内に供給して破砕機内の酸素濃度を可燃性ガスの爆発限界外に保持する排ガス供給装置とで構成し、とりわけガスタービン発電装置を設けてこれからの排ガスだけでなく電力も利用できる様にしたので、トータル的なイニシャルコストとランニングコストの低減を図る事ができると共に、省エネルギ効果を充分に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の破砕機防爆システムを示す概要図。
【符号の説明】
1…破砕機防爆システム、2…破砕機、3…ガスタービン発電装置、4…排ガス供給装置、5…酸素濃度調整装置、6…熱交換器、7…シール装置、8…廃棄物供給停止装置、9…排ガス循環装置、10…入口、11…出口、12…ケーシング、13…回転軸、14…供給コンベア、15…排出コンベア、16…ガスタービン、17…発電機、18…ノズル、19…導入路、20…調整弁、21…酸素濃度計、22…可燃ガス検知器、23…制御器、24…ノレン、25…導路、26…排気装置、27…モータ、28…連通路、29…送風機、A…排ガス、B…電力、C…蒸気又は温水。
Claims (8)
- 廃棄物を破砕処理する破砕機と、燃焼ガスに依りタービンを回転させてその動力に依り発電するガスタービン発電装置と、ガスタービン発電装置からの排ガスを破砕機内に供給して破砕機内の酸素濃度を可燃性ガスの爆発限界外に保持する排ガス供給装置と、から構成し、酸素濃度が設定値より越えた際に破砕機への廃棄物の供給を停止する廃棄物供給停止装置を備えている事を特徴とする破砕機防爆システム。
- ガスタービン発電装置からの排ガスの酸素濃度を低下させる酸素濃度調整装置を備えている請求項1に記載の破砕機防爆システム。
- ガスタービン発電装置からの排ガスを熱交換する熱交換器を備えている請求項1に記載の破砕機防爆システム。
- 破砕機の入口側と出口側に配されてガスの漏洩を防ぐシール装置を備えている請求項1に記載の破砕機防爆システム。
- 破砕機の入口側から出口側へ排ガスを循環させる排ガス循環装置を備えている請求項1に記載の破砕機防爆システム。
- 排ガス供給装置は、ガスタービン発電装置からの排ガスを破砕機内に噴射するノズルと、ガスタービン発電装置とノズルとを接続する導入路と、導入路の途中に設けられて排ガスの供給量を調整する調整弁と、破砕機内の酸素濃度を検出する酸素濃度計と、破砕機内の可燃ガスを検知する可燃ガス検知器と、酸素濃度計からの信号と可燃ガス検知器からの信号に基づき酸素濃度が設定値以下になる様に調整弁を制御する制御器とを備えている請求項1に記載の破砕機防爆システム。
- 廃棄物供給停止装置は、廃棄物を供給する供給コンベアと、破砕機内の酸素濃度を検出する酸素濃度計と、破砕機内の可燃ガスを検知する可燃ガス検知器と、酸素濃度計からの信号と可燃ガス検知器からの信号に基づき酸素濃度が設定値以上になった際には供給コンベアを停止制御する制御器とを備えている請求項1に記載の破砕機防爆システム。
- 排ガス循環装置は、破砕機の入口側と出口側とを連通する連通路と、連通路の途中に設けられて破砕機の入口側から出口側へ排ガスを送給する送風機とを備えている請求項5に記載の破砕機防爆システム。
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