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JP3855006B2 - 高分子物質の破壊方法及び化学原料化法 - Google Patents
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JP3855006B2 - 高分子物質の破壊方法及び化学原料化法 - Google Patents

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人類の作りだした合成高分子に対する破壊のプログラムを提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
生物は細胞の中でDNAを始め、たんぱく質や糖類など種々の高分子化合物を次々と生産する。しかし、それらの生産された高分子化合物はある程度使用された後には破壊し、代謝する。つまり生物は、いわゆる破壊のプログラムを持っており、このような仕組みで生命が維持されている。細胞の中でも破壊のプログラムを持たないのが癌細胞であり、命の集合体としての地球から見ると、20世紀の合成高分子化合物は破壊のプログラムを持たない癌細胞のようなものとの見方もできる。
【0003】
従って、本発明者は、人類の作りだした合成高分子に対する破壊のプログラムを提供することこそが、21世紀における人類の持続可能な発展に資する上で極めて重要なことであると考える。
【0004】
本発明者が考える破壊のプログラムとは、焼却や熱分解あるいは解重合と異なり、生物が行うものと同様、化学反応により分子鎖を切断するもので、切断の程度により、完全分解はもとより、再利用可能な付加価値の高い化合物を得ることも可能である。
【0005】
ポリマーのリサイクル方法として、廃棄ポリマーの焼却により発生する熱を利用するサーマルリサイクル、廃棄ポリマーを再度成型して用いるマテリアルリサイクル、廃棄ポリマーをモノマーや化学原料に変換するケミカルリサイクルがあげられる。マテリアルリサイクルは形を変えてもう一度利用されるが、最終的には廃棄されることになり、廃棄ポリマーの処理問題は解決されない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在の石油化学工業は低級オレフィン、BTXなどの芳香族炭化水素、合成ガスが原料となり、これらの小分子をつなぎ合わせて有機化合物を製造している。中でも高分子化合物は最も大量に生産されているが、小分子を非常にたくさんつなぎ合わせた高分子化合物は、合成の最終形態であり、利用した後は廃棄の道をたどってきた。
【0007】
本発明者は、高分子化合物を有機化学工業の最終生成物とせず、高分子化合物を工業原料として合成素材を生み出し、有用な有機化合物を生産する、新たな循環型の有機化学工業、いわばポリマーカスケード(高分子還流工業)の構築を最重要な課題と考えている。
【0008】
高分子化合物を原料として利用するには、その高分子鎖を思い通りに切断する手段を持たなくてはならない。いわば、木工製品をつくるときの丸太や板を切るノコギリであり、服を作るとき大きな生地を裁断するはさみが必要なのである。
【0009】
近年廃棄ポリマーの処理法として、ケミカルリサイクルが検討されているが、熱エネルギーを利用したモノマー化や油化技術のみである。
【0010】
特にポリエチレンやポリプロピレンのような付加重合型の高分子化合物は、その化学的な安定性ゆえに反応性に乏しく、化学原料としての利用価値がないと考えられ、燃料などへの利用あるいはマテリアルリサイクルしか考えられてこなかった。
【0011】
しかるに高分子化合物の大半は、ポリエチレンやポリプロピレンのような付加重合型の高分子であり、このような高分子化合物を簡単に反応させる技術を開発することが、循環型社会における化学工業の使命であると考える。
【0012】
そこで、本発明の課題は、高分子化合物を有機化学工業の最終生成物とせず、高分子化合物を工業原料として合成素材を生み出し、有用な有機化合物を生産する、新たな循環型の有機化学工業、いわばポリマーカスケード(高分子還流工業)の構築する技術を提供することにある。
【0013】
また本発明の他の課題は、21世紀の循環型社会に高分子化合物が調和できるようになるため、高分子化合物およびそれらの廃棄物等を比較的穏やかな条件で酸化分解し、付加価値の高い化合物を得る技術を提供することにある。
【0014】
また本発明の他の課題は以下の記載によって明らかとなる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、加圧下において、不活性ガス中で、窒素酸化物を用いて酸化分解反応させて切断し、前記高分子物質を破壊することを特徴とする高分子物質の破壊方法である。
【0016】
請求項2に記載の発明は、前記窒素酸化物が二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、前記不活性ガスが超臨界二酸化炭素であることを特徴とする請求項1記載の高分子物質の破壊方法である。
【0017】
請求項3に記載の発明は、高分子物質が、付加重合型の高分子化合物、重付加型の高分子化合物、重縮合型の高分子化合物、付加縮合型の高分子化合物又はこれらの廃棄ポリマー若しくは石油高沸点留分から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の高分子物質の破壊方法である。
【0018】
請求項4に記載の発明は、高分子物質の分子鎖が、炭素-炭素結合を主鎖とするものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の高分子物質の破壊方法である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、高分子物質の分子鎖の長さを、下記(1)〜(5)の少なくとも一つの方法で制御することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の高分子物質の破壊方法である。
【0020】
(1)記高分子物質の量に対して窒素酸化物の量を変える
(2)反応温度を変える
(3)不活性ガスで反応圧力を変える
(4)反応時間を変える
(5)添加剤を変える
【0021】
請求項6に記載の発明は、酸化分解反応の温度が、前記高分子物質の熱分解温度あるいは解重合温度より低温であることを特徴とする請求項5記載の高分子物質の破壊方法である。
【0022】
請求項7に記載の発明は、下記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物を得ることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の高分子物質の破壊方法である。
【0023】
一般式[1] HOOCRCOOH
一般式[2] HOOCRNO2
一般式[3] HOOCRNO
一般式[4] ONRNO
一般式[5] ONRNO2
一般式[6] O2NRNO2
【0024】
〔式中、Rはゼロまたは1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
【0025】
一般式[7] RCOOH
【0026】
〔式中、Rは水素原子または1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
【0027】
上記課題を解決する請求項8に記載の発明は、高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、加圧下において、不活性ガス中で、窒素酸化物を用いて酸化分解反応させて切断し、中分子又は小分子からなる化学原料を得ることを特徴とする化学原料化法である。
【0028】
請求項9に記載の発明は、前記窒素酸化物が二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、前記不活性ガスが超臨界二酸化炭素中であることを特徴とする請求項8記載の化学原料化法である。
【0029】
請求項10に記載の発明は、高分子物質が、付加重合型の高分子化合物又は廃棄ポリマーあるいは石油高沸点留分から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項8又は9記載の化学原料化法である。
【0030】
請求項11に記載の発明は、高分子物質の分子鎖が、炭素-炭素結合を主鎖とするものであることを特徴とする請求項8、9又は10記載の化学原料化法である。
【0031】
請求項12に記載の発明は、高分子物質の分子鎖の長さを、下記(1)〜(5)の少なくとも一つの方法で制御して中分子又は小分子からなる化学原料を得ることを特徴とする請求項8、9、10又は11記載の化学原料化法である。
【0032】
(1)高分子物質の量に対して窒素酸化物の量を変える
(2)反応温度を変える
(3)不活性ガスで反応圧力を変える
(4)反応時間を変える
(5)添加剤を変える
【0033】
請求項13に記載の発明は、酸化分解反応の温度が、前記高分子物質の熱分解温度あるいは解重合温度より低温であることを特徴とする請求項12記載の化学原料化法である。
【0034】
請求項14に記載の発明は、下記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物を得ることを特徴とする請求項8〜13の何れかに記載の化学原料化法である。
【0035】
一般式[1] HOOCRCOOH
一般式[2] HOOCRNO2
一般式[3] HOOCRNO
一般式[4] ONRNO
一般式[5] ONRNO2
一般式[6] O2NRNO2
【0036】
〔式中、Rはゼロまたは1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
【0037】
一般式[7] RCOOH
【0038】
〔式中、Rは水素原子または1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0040】
高分子物質の破壊方法
本発明において破壊の対象とする高分子物質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、メタクリル酸樹脂、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセタール樹脂、アリル樹脂等の付加重合型の高分子化合物、ポリウレタン、エポキシ樹脂等の重付加型の高分子化合物、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド等の重縮合型の高分子化合物、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の付加縮合型の高分子化合物が含まれ、更にそれらの2種またはそれ以上の共重合体でもよく、または混合物でもよく、更に分子鎖が炭素-炭素結合を主鎖とするものであれば架橋していてもよく、官能基がついていてもよい。
【0041】
また本発明に係る高分子物質は上記高分子化合物の廃棄ポリマーであってもよく、更に石油高沸点留分や蒸留残渣、石炭なども含まれる。
【0042】
本発明に係る高分子物質の破壊方法は、上記の高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、不活性ガス中で、窒素酸化物を用いて酸化分解反応させて切断し、前記高分子物質を破壊することを特徴とする。
【0043】
不活性ガスとしては、二酸化炭素、窒素、アルゴン、ヘリウム等が挙げられ、好ましくは二酸化炭素であり、より好ましくは超臨界二酸化炭素である。
【0044】
窒素酸化物としては、二酸化窒素、四酸化二窒素、一酸化窒素、一酸化二窒素、三酸化二窒素等が挙げられ、それらは単独で使用してもよいし、あるいは組み合わせて使用してもよく、中でも好ましいのは二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素である。
【0045】
超臨界二酸化炭素中で窒素酸化物として二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素が好ましい理由を以下に詳述する。
【0046】
四酸化二窒素が2分子の二酸化窒素に開裂する反応(N24 =2NO2)は平衡反応であるが、四酸化二窒素が開裂する時には二酸化窒素ラジカルが発生する。この二酸化窒素ラジカルは極めて反応性に富むが、超臨界二酸化炭素中では、ラジカルは二酸化炭素分子に囲まれる、所謂ラジカルケージ(籠)のためにその反応は非常に抑えられる。超臨界二酸化炭素中で二酸化窒素を酸化剤としてプラスチックを酸化する場合、激しい反応性をもつ二酸化窒素ラジカルはラジカルケージに入り、反応性が抑えられると同時に、超臨界流体の特性である高浸透性、高拡散性のために、ラジカルケージで保護された二酸化窒素ラジカルはプラスチックの分子鎖の奥深くに運ばれ、そこで二酸化炭素の保護がはずれ、効率よく酸化反応が進行する。従って、固体のプラスチックのような物質を超臨界二酸化炭素中で二酸化窒素を用いた酸化反応を行なことは、激しい反応を抑制すると同時に、効率よく酸化反応を進行させる反応系である。
【0047】
本発明は、人類の作りだした合成高分子に対する破壊のプログラムを提供するものであり、21世紀における人類の持続可能な発展に資することが可能となる。
【0048】
本発明における破壊のプログラムとは、焼却や熱分解あるいは解重合と異なり、生物が行うものと同様、化学反応により分子鎖を切断するもので、切断の程度により、完全分解はもとより、再利用可能な付加価値の高い化合物を得ることが可能となる。
【0049】
即ち、本発明は、高分子化合物を有機化学工業の最終生成物とせず、高分子化合物を工業原料として合成素材を生み出し、有用な有機化合物を生産する、新たな循環型の有機化学工業、いわばポリマーカスケード(高分子還流工業)の構築する技術を提供するものである。
【0050】
本発明において、高分子物質を破壊することによって得られる化合物は、高分子化合物を工業原料として合成素材を生み出し、有用な有機化合物を生産し、新たな循環型の有機化学工業、いわばポリマーカスケード(高分子還流工業)の構築する観点から、高分子物質の分子鎖を中分子又は小分子まで切断したものまで含まれる。
【0051】
本発明において、「中分子」というのは、大分子の高分子物質を本発明の方法で破壊したときの破壊率(FR)が0%<FR≦80%の範囲を意味し、また「小分子」というのは大分子の高分子物質を本発明の方法で破壊したときの破壊率(FR)が80%<FR≦100%の範囲及び前記中分子の物質を更に破壊したときの破壊率(FR2)が20%≦FR2≦100%の範囲を意味する。従って、本発明において、中分子及び小分子という概念は分子量によって規定されるものでなく、本発明の破壊方法を適用して分子量を少しでも低下させた場合を含み、更に完全に分解して炭素鎖を1にした(炭酸ガスと水等に分解した場合)場合を含むものである。
【0052】
ここで得られる中分子又は小分子は、種々の合成原料や製品として用途があり、高分子物質の分子鎖の一部が切断されたものは、その切断部分が官能基化されるので、元の高分子物質とは性質が異なり新たな用途が考えられるとともに、その官能基を利用して種々の反応を行えば、高分子物質の改質も可能である。
【0053】
本発明の高分子物質の破壊方法においては、高分子物質の分子鎖の長さを、▲1▼前記高分子物質の量に対して窒素酸化物の量を変える、▲2▼反応温度を変える、▲3▼不活性ガスで反応圧力を変える、▲4▼反応時間を変える、▲5▼添加剤を変えるなどの方法で制御することが好ましい。
【0054】
例えば、▲1▼の前記高分子物質の量に対して窒素酸化物の量を変える方法による制御を説明すると、窒素酸化物が炭素鎖を密に攻撃すると生成物の炭素鎖長は短くなり、粗に攻撃すると生成物の炭素鎖長は長くなるので、窒素酸化物の量を制御することで望みの炭素鎖長範囲の生成物を得ることができる。
【0055】
次に、▲2▼の反応温度を変える方法による制御の場合、酸化分解反応の温度が前記高分子物質の熱分解温度あるいは解重合温度より低温であることが好ましい。
【0056】
熱分解温度あるいは解重合温度より低温であることは、エネルギーの節約になるばかりでなく、反応温度が高すぎると生成物が小さくなり過ぎて、生成物の付加価値が高くなりにくい。反応温度を低くすると、生成物の炭素鎖長が長くすることができるばかりでなく、反応性の高い酸化反応の中間体を得ることも可能である。
【0057】
次に、▲3▼の不活性ガスで反応圧力を変える方法による制御を説明すると、不活性ガスで反応圧力を変えることにより、二酸化窒素と四酸化二窒素との平衡を制御したり、爆発的なラジカル反応を抑制して穏やかな反応を進行させるなどの制御ができる。そして酸化反応の活性程度を制御することで、望みの炭素鎖長範囲の生成物を得ることができる。
【0058】
次に、▲4▼の反応時間を変える方法による制御を説明すると、逐次酸化が進行するので、反応時間により生成物の炭素鎖の長さが制御できる。
【0059】
次に、▲5▼の添加剤を変える方法による制御を説明すると、金属酸化物などの触媒や、有機化合物の添加剤を加えることで、反応を加速したり抑制したりすることができ、生成物の炭素鎖長範囲を制御することができる。
【0060】
本発明においては、上述した高分子物質の破壊方法によって下記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物を得ることができる。
【0061】
一般式[1] HOOCRCOOH
一般式[2] HOOCRNO2
一般式[3] HOOCRNO
一般式[4] ONRNO
一般式[5] ONRNO2
一般式[6] O2NRNO2
【0062】
上記一般式中、Rはゼロまたは1個あるいは複数個の炭素鎖を表す。Rで表される炭素鎖は枝分かれがあってもなくてもよい。またRで表される炭素鎖は環状になっていてもよい。さらにRで表される炭素鎖の間には不飽和結合があってもよい。
【0063】
また上記一般式中のRの中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。
【0064】
一般式[7] RCOOH
【0065】
上記式中、Rは水素原子または1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。
【0066】
上記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ピメリン酸、スベリン酸、メチルコハク酸、2,4-ジメチルグルタル酸、安息香酸、4-ニトロ安息香酸、テレフタル酸などが挙げられる。
【0067】
化学原料化法
本発明に係る化学原料化法は、高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、不活性ガス中で、窒素酸化物を用いて酸化分解反応させて切断し、中分子又は小分子からなる化学原料を得ることを特徴とする。
【0068】
本発明において、中分子又は小分子の定義は、前述の破壊方法で説明したものと同義であるので、ここではその説明を省略する。
【0069】
本発明に係る化学原料化法の好ましい態様は、高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、超臨界二酸化炭素中で、酸化分解反応させて切断し、中分子又は小分子からなる化学原料を得ることである。
【0070】
原料となる高分子物質は、前記の破壊方法で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0071】
高分子物質の分子鎖の長さの制御に関しても、前述の破壊方法で述べた方法と同様の方法を採用できる。
【0072】
本発明に係る化学原料化法によって得られる化合物は、前記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物が挙げられ、これらの化合物が中分子又は小分子からなる化学原料となる。
【0073】
本発明では、中分子又は小分子からなる化学原料が得られることによって、高分子化合物を工業原料として合成素材を生み出し、有用な有機化合物を生産し、新たな循環型の有機化学工業、いわばポリマーカスケード(高分子還流工業)の構築を実現できる。
【0074】
中分子又は小分子は、破壊方法でも述べたが、種々の合成原料や製品として用途があり、高分子物質の分子鎖の一部が切断されたものは、その切断部分が官能基化されるので、元の高分子物質とは性質が異なり新たな用途が考えられるとともに、その官能基を利用して種々の反応を行えば、高分子物質の改質も可能である。
【0075】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳述するが、本発明はかかる実施例によって何ら限定されるものではない。
【0076】
実施例1
50mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に板状の架橋低密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 16.3 gを加え、110 ℃に加熱すると、9.0 MPaとなる。混合物を 110 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.46 g 得られた。
【0077】
この粗成生物はジアゾメタンでメチルエステルにした後、エチルベンゼンを内部標準としたガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.19 g 、グルタル酸 0.20 g 、アジピン酸 0.16 g 、ピメリン酸 0.12 g 、スベリン酸 0.08 g 、アゼライン酸 0.04 g 、セバシン酸 0.02 g を含むことを確認した。さらにクマリンを内部標準としたメチルエステルの1H NMRにより、メチルプロトンとメチレンプロトンの面積を比較することで、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 6.5 個分と見積もった。
【0078】
実施例2
50mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に板状の架橋低密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.9 gおよび液化二酸化炭素 17.6 gを加え、110 ℃に加熱すると、12.1 MPaとなる。混合物を110 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.32 g 得られた。
【0079】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.26 g 、グルタル酸 0.24 g 、アジピン酸 0.16 g 、ピメリン酸 0.08 g 、スベリン酸 0.02 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.01 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 5.8 個分と見積もった。
【0080】
実施例3
50mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に板状の架橋低密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 2.5 gおよびアルゴン 10.7 gを加え、120 ℃に加熱すると、13.3 MPaとなる。混合物を120 ℃で1時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.53 g 得られた。
【0081】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.10 g 、グルタル酸 0.12 g 、アジピン酸 0.10 g 、ピメリン酸 0.09 g 、スベリン酸 0.08 g 、アゼライン酸 0.06 g 、セバシン酸 0.05 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 9.8 個分と見積もった。
【0082】
実施例4
50mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粒状の低密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 20.2 gを加え、130 ℃に加熱すると、15.0 MPaとなる。混合物を130 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.27 g 得られた。
【0083】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.26 g 、グルタル酸 0.21 g 、アジピン酸 0.12 g 、ピメリン酸 0.05 g 、スベリン酸 0.01 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.01 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 5.7 個分と見積もった。
【0084】
実施例5
50mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粒状の低密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 19.8 gを加え、130 ℃に加熱すると、15.0 MPaとなる。混合物を130 ℃で4時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.66 g 得られた。
【0085】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.10 g 、グルタル酸 0.10 g 、アジピン酸 0.07 g 、ピメリン酸 0.05 g 、スベリン酸 0.03 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.01 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 8.1 個分と見積もった。
【0086】
実施例6
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粒状の直鎖低密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 17.8 gを加え、130℃に加熱すると、14.4 MPaとなる。混合物を130 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.24 g 得られた。
【0087】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.18 g 、グルタル酸 0.16 g 、アジピン酸 0.09 g 、ピメリン酸 0.04 g 、スベリン酸 0.01 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.01 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 6.1 個分と見積もった。
【0088】
実施例7
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粒状の高密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 19.2 gを加え、120 ℃に加熱すると、13.9 MPaとなる。混合物を120 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.46 g 得られた。
【0089】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.25 g 、グルタル酸 0.21 g 、アジピン酸 0.12 g 、ピメリン酸 0.06 g 、スベリン酸 0.01 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.02 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 6.5 個分と見積もった。
【0090】
実施例8
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粒状の高密度ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 16.9 gを加え、130 ℃に加熱すると、13.7 MPaとなる。混合物を130 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.32 g 得られた。
【0091】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.25 g 、グルタル酸 0.20 g 、アジピン酸 0.10 g 、ピメリン酸 0.04 g 、スベリン酸 0.01 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.02 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 5.5 個分と見積もった。
【0092】
実施例9
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粒状の高密度ポリエチレン試料 0.2 g、二酸化窒素 3.1 gおよび液化二酸化炭素 19.4 gを加え、130 ℃に加熱すると、14.2 MPaとなる。同様にして、高密度ポリエチレン試料 0.2 g、二酸化窒素 3.1 gおよび液化二酸化炭素 24.8 gを加え、130 ℃に加熱すると、17.2 MPaとなる。混合物をそれぞれ130 ℃で1時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質がそれぞれ 0.20 g 及び 0.18 g得られた。1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長はそれぞれ炭素 7.7個分及び炭素 9.1個分と見積もられた。
【0093】
実施例10
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に粉末状の超高分子量ポリエチレン試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 21.1 gを加え、140 ℃に加熱すると、17.4 MPaとなる。混合物を140 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.29 g 得られた。
【0094】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.27 g 、グルタル酸 0.20 g 、アジピン酸 0.09 g 、ピメリン酸 0.02 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.02 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 5.9 個分と見積もった。
【0095】
実施例11
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に板状の架橋ポリエチレン試料 0.2 g、二酸化窒素 1.76 gおよび液化二酸化炭素 18.1 gを加え、63 ℃に加熱すると、8.6 MPaとなる。混合物を63 ℃で1時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻し過剰の二酸化窒素を除去する。得られた試料は板状の形状を保持し、1389, 1300 cm-1にIR吸収が確認された。この得られた試料にあらためて液化二酸化炭素 14.9 gを加え、140 ℃、9.6 MPaで1時間処理し、冷却後常圧に戻してから板状の試料を取りだした。このものは1389, 1300 cm-1のIR吸収が消え、1716, 1551 cm-1にIR吸収が現れ、カルボン酸とともに酸化中間体のニトロソ基が炭素鎖中に導入された、中分子に該当することが確認できた。
【0096】
実施例12
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に、アイソタクティック
のポリプロピレン試料 0.2 g、二酸化窒素 6.19 gおよび液化二酸化炭素 9.6 gを加え、140 ℃に加熱すると9.3 MPaとなる。混合物を140 ℃で1時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると液状物質が生成していた。50 mlのクロロホルムで抽出すると、0.27 gのクロロホルム可溶物が得られた。クロロホルムに溶解しなかったものはアセトンに溶解し、アセトン可溶物として 0.14 g得られた。クロロホルム可溶物中にはメチルコハク酸およびsyn-2,4-ジメチルグルタル酸が生成していて、anti-2,4-ジメチルグルタル酸は生成していないことを確認した。アセトン可溶物は3000 cm-1付近および1715、1556 cm-1にIRの吸収をもつものである。
【0097】
実施例13
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に発泡スチロール試料 0.2 g、二酸化窒素 1.98 gおよび液化二酸化炭素 9.6 gを加え、140 ℃に加熱すると8.0 MPaとなる。混合物を140 ℃で1時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると淡黄色物質が生成していた。クロロホルムを用いて反応容器から生成物を取りだし、クロロホルム可溶物と不溶物とをろ過により分けた。クロロホルム可溶物は 0.03 gあり、1H NMRから安息香酸と4−ニトロ安息香酸が生成していることがわかった。クロロホルム不溶物は1712 cm-1および1520 cm-1付近、1350 cm-1付近にIR吸収があり、ポリスチレン鎖の切断およびベンゼン環へのニトロ化が起こったことがわかった。
【0099】
実施例15
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)に顆粒状のポリ塩化ビニル試料 0.2 g、二酸化窒素 1.83 gおよび液化二酸化炭素 11.8 gを加え、150 ℃に加熱すると9.0 MPaとなる。混合物を150 ℃で1時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると淡黄色物質が生成していた。クロロホルムを用いて反応容器から生成物を取りだし、クロロホルム可溶物と不溶物とをろ過により分けた。クロロホルム可溶物は 0.11 gあり、クロロホルム不溶物は 0.12 g得られた。これらの物はいずれも3000 cm-1付近および 1719、1569 cm-1にIRの吸収をもつものである。
【0100】
実施例16
50 mlのステンレス製オートクレーブ(加圧容器)にパラフィンワックス試料 1.0 g、二酸化窒素 3.2 gおよび液化二酸化炭素 19.8 gを加え、130 ℃に加熱すると、15.6 MPaとなる。混合物を130 ℃で15時間反応したのち、反応容器を冷却し常圧に戻しオートクレーブを開けると半固体物質が 1.47 g 得られた。
【0101】
この粗成生物はガスクロマトグラフィーにより、コハク酸 0.22 g 、グルタル酸 0.16 g 、アジピン酸 0.07 g 、ピメリン酸 0.02 g 、アゼライン酸 0.01 g 、セバシン酸 0.01 g を含むことを確認した。さらに1H NMRにより、生成したジカルボン酸の平均鎖長を炭素 6.0 個分と見積もった。

Claims (14)

  1. 高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、加圧下において、不活性ガス中で、窒素酸化物を用いて酸化分解反応させて切断し、前記高分子物質を破壊することを特徴とする高分子物質の破壊方法。
  2. 前記窒素酸化物が二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、前記不活性ガスが超臨界二酸化炭素であることを特徴とする請求項1記載の高分子物質の破壊方法。
  3. 高分子物質が、付加重合型の高分子化合物、重付加型の高分子化合物、重縮合型の高分子化合物、付加縮合型の高分子化合物又はこれらの廃棄ポリマー若しくは石油高沸点留分から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の高分子物質の破壊方法。
  4. 高分子物質の分子鎖が、炭素-炭素結合を主鎖とするものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の高分子物質の破壊方法。
  5. 高分子物質の分子鎖の長さを、下記(1)〜(5)の少なくとも一つの方法で制御することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の高分子物質の破壊方法。
    (1)前記高分子物質の量に対して窒素酸化物の量を変える
    (2)反応温度を変える
    (3)不活性ガスで反応圧力を変える
    (4)反応時間を変える
    (5)添加剤を変える
  6. 酸化分解反応の温度が、前記高分子物質の熱分解温度あるいは解重合温度より低温であることを特徴とする請求項5記載の高分子物質の破壊方法。
  7. 下記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物を得ることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の高分子物質の破壊方法。
    一般式[1] HOOCRCOOH
    一般式[2] HOOCRNO2
    一般式[3] HOOCRNO
    一般式[4] ONRNO
    一般式[5] ONRNO2
    一般式[6] O2NRNO2
    〔式中、Rはゼロまたは1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
    一般式[7] RCOOH
    〔式中、Rは水素原子または1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
  8. 高分子物質の分子鎖の一部又は全部を、加圧下において、不活性ガス中で、窒素酸化物を用いて酸化分解反応させて切断し、中分子又は小分子からなる化学原料を得ることを特徴とする化学原料化法。
  9. 前記窒素酸化物が二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、前記不活性ガスが超臨界二酸化炭素中であることを特徴とする請求項8記載の化学原料化法。
  10. 高分子物質が、付加重合型の高分子化合物又は廃棄ポリマーあるいは石油高沸点留分から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項8又は9記載の化学原料化法。
  11. 高分子物質の分子鎖が、炭素-炭素結合を主鎖とするものであることを特徴とする請求項8、9又は10記載の化学原料化法。
  12. 高分子物質の分子鎖の長さを、下記(1)〜(5)の少なくとも一つの方法で制御して中分子又は小分子からなる化学原料を得ることを特徴とする請求項8、9、10又は11記載の化学原料化法。
    (1)前記高分子物質の量に対して窒素酸化物の量を変える
    (2)反応温度を変える
    (3)不活性ガスで反応圧力を変える
    (4)反応時間を変える
    (5)添加剤を変える
  13. 酸化分解反応の温度が、前記高分子物質の熱分解温度あるいは解重合温度より低温であることを特徴とする請求項12記載の化学原料化法。
  14. 下記一般式[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]又は[7]で表される化合物を得ることを特徴とする請求項8〜13の何れかに記載の化学原料化法。
    一般式[1] HOOCRCOOH
    一般式[2] HOOCRNO2
    一般式[3] HOOCRNO
    一般式[4] ONRNO
    一般式[5] ONRNO2
    一般式[6] O2NRNO2
    〔式中、Rはゼロまたは1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
    一般式[7] RCOOH
    〔式中、Rは水素原子または1個あるいは複数個の炭素鎖を表し、それらは枝分かれがあってもなくてもよく、環状になっていてもよく、さらにそれらの間には不飽和結合があってもよい。またそれらの炭素鎖中の水素原子はハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ホルミル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアリール基からなる置換基で置換されていてもよい。これらの置換基は更に他の置換基で置換されていてもよい。〕
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