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JP3856491B2 - パイプ用ロックピンの解除機構 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、仮設用の足場や構台あるいはトラス架構等をパイプ材で構成するときに用いて好適なパイプ用ロックピンの解除機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、土木・建築作業を行うための仮設の足場や構台あるいはトラス架構(以下、単に「仮設足場等」と称する)等には、単管あるいはユニット化されたパイプ材が多用されている。
このようなパイプ材で仮設足場等を構成するには、ボルト・ナットを用いてパイプ材を所定形状に組み上げるのが一般的であるが、多数のボルトにいちいちナットをねじ込むのには手間がかかるうえ、作業中にナットを落としてしまうこともあることから、近年では、以下に示すような、ワンタッチで着脱可能なロックピンが開発されている。
【0003】
図3に示すように、パイプ材1には、その軸線を挟んで対向する位置に二個一対のピン穴2、3が形成されている。そして、このパイプ材1に例えば板材4を固定するためのロックピン6は、ピン穴2、3の内径と略同じ外径を有しており、その側面には、係止部材7が備えられている。係止部材7は、その基端部が軸支されて先端部がロックピン6の外周面から外方に向けて出没自在とされており、これを外方に向けて付勢するスプリング等の付勢部材8を備えた構成となっている。
係止部材7は、その先端部に角部9が形成された断面視略三角形状をなしており、この係止部材7が突出した状態において、この角部9の一方の面が、ロックピン6の軸線と直交する面と略平行なストッパ面7a、他方の面が、ロックピン6からの離間寸法が先端部側から漸次大きくなる傾斜面7bとされている。
【0004】
このようなロックピン6では、例えば板材4に形成されている穴5とパイプ材1のピン穴2とにロックピン6を挿入することによって板材4をパイプ材1に連結するようになっている。このとき、ロックピン6を板材4の穴5とパイプ材1のピン穴2とに挿入していくと、係止部材7が傾斜面7bによってロックピン6内に押し込まれる。そして、ロックピン6をさらに奥に挿入していくと、係止部材7が板材4の穴5とパイプ材1のピン穴2とを通過した後に、パイプ材1内で付勢部材8の付勢力によって外方に突出するようになっている。そして、この後は、係止部材7のストッパ面7aがロックピン6の軸線と略直交しているので、このロックピン6を引き抜く方向の力に抗してロック状態を保持するようになっている。
【0005】
また、他のロックピンの例として、図4に示すようなものもある。
この図に示すように、ロックピン10は、ピン穴2、3の内径と略同じ外径を有しており、その側面には係止部材11が備えられている。係止部材11は、ロックピン10の軸線方向と直交する方向に軸線を有し、かつ先端部11aが球面形状とされており、これを外方に向けて付勢するスプリング等の付勢部材13が備えられた構成とされている。
【0006】
このようなロックピン10では、例えば板材4に形成されている穴5とパイプ材1のピン穴2とにロックピン10を挿入することによって板材4をパイプ材1に連結するようになっている。このとき、ロックピン10を板材4の穴5とパイプ材1のピン穴2とに挿入していくと、係止部材11の先端部11aが球面形状とされているのでこれによって係止部材11がロックピン10内に押し込まれる。そして、ロックピン10をさらに奥まで挿入すると、係止部材11が板材4の穴5とパイプ材1のピン穴2とを通過した後に、パイプ材1内で付勢部材13の付勢力によって外方に突出し、このロックピン10を引き抜く方向の力に抗してロック状態を保持するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のパイプ用ロックピンには、以下のような問題が存在する。
まず、図3に示したロックピン6では、係止部材7が突出した状態においてそのストッパ面7aがロックピン6の軸線と略直交するようになっているので、ロックピン6を引く抜く方向の力に対しては抵抗力が大きい。しかし、これを解体する際には、係止部材7をパイプ材1内で押し込むことが事実上不可能であるため、ロックピン6を引き抜くことは困難であり、したがって、このようなロックピン6を、解体する必要のある仮設足場等を構成するためのパイプ材1に用いるのは不適切である。
【0008】
一方、図4に示したロックピン10では、係止部材11の先端部11aが球面形状とされているので、前記ロックピン6に比較すれば小さな引き抜き力でこれを引き抜くことが可能であるため、解体作業を容易に行うことが可能である。しかしこれは、言い換えれば、ロックピン10を引き抜く方向の力に対する抵抗力が小さいと言うことであり、板材4等をパイプ材1に連結する強度が低いということになる。
【0009】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、十分な引き抜き抵抗力を発揮するとともに、解体作業も容易に行うことのできるパイプ用ロックピンの解除機構を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、パイプ材の軸線を挟んで対向する位置に形成された二個一対のピン穴の一方に挿入することによって、対象物を該パイプ材に連結するためのロックピンであって、該ロックピンが本体部と該本体部よりも先端側の先端部とから形成され、前記先端部の一定長部分の外径が前記本体部よりも一定寸法小さく設定され、かつ前記先端部には、側方に出没自在な係止部材と、該係止部材を側方に向けて付勢する付勢部材とが備えられ、前記係止部材が、前記本体部側のストッパ面と、前記先端部側の傾斜面とを有した構成とされ、前記係止部材が前記ロックピンから突出したときに、前記ストッパ面が前記ロックピンの軸線と略直交し、かつ前記傾斜面は前記ロックピンから側方への突出寸法が前記ロックピンの先端部側から本体部側に向けて漸次拡大する構成とされ、前記ロックピンを前記パイプ材から引き抜くときに、内径が前記ロックピンの先端部の外径と略同径をなしていて前記ピン穴の他方に挿入可能な引き抜き具を、前記ロックピンの先端部にはめ込ませるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のパイプ用ロックピンの解除機構において、前記引き抜き具の外径を前記ロックピンの本体部と略同径又は小径とし、前記引き抜き具の先端が前記先端部と前記本体部との間に形成される段部を押して前記ロックピンを押し出すように構成されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパイプ用ロックピンの解除機構の実施の形態の一例を、図1および図2を参照して説明する。
【0013】
図1に示すように、ロックピン(パイプ用ロックピン)20は、断面視円形の中空構造とされており、その先端部20aの一定長部分の外径寸法が、本体部20bよりも一定寸法小さく設定されている。これにより、ロックピン20は先端部20aと本体部20bとで外径寸法の異なる段付き形状となっている。
【0014】
ロックピン20の先端部20aには、係止部材21が備えられている。この係止部材21は、基端部がピン22に回動自在に支持されており、これによって先端部側がロックピン20の先端部20aから出没自在となっている。係止部材21の先端部は断面視略三角形状で、角部22が形成されている。そして、係止部材21がロックピン20から突出した状態において、角部22の一方の側の面がロックピン20の軸線と略直交するストッパ面23とされ、他方の側の面が、ロックピン20からの突出寸法がロックピン20の先端側から角部22に向けて漸次拡大する傾斜面24とされている。
【0015】
係止部材21の先端部とロックピン20の内周面との間には、スプリング(付勢部材)25が圧縮状態で介装されており、これによって係止部材21がロックピン20から突出する方向に付勢されている。
【0016】
このようなロックピン20でパイプ材1と板材4とを連結するには、板材4に形成されている穴5と、パイプ材1に形成されているピン穴2とにこのロックピン20を差し込む。このとき、ロックピン20を板材4の穴5に挿入していくと、係止部材21の傾斜面24が穴5の内周面にあたり、これによって係止部材21がロックピン20内に押し込まれるようになっている。そして、角部22がパイプ材1のピン穴2を通過した後に、係止部材21がスプリング25の付勢力によって外方に突出するようになっている。すると、この後は、係止部材21のストッパ面23がロックピン6の軸線と略直交しているので、このロックピン21を引き抜く方向の力に対して大きな抵抗力を発揮し、ロック状態を保持するようになっている。
【0017】
このようにしてロックピン20を用いてパイプ材1と板材4とを連結することによって所定形状の仮設用足場等を組み立てた後、これを解体するに際してロックピン20を引き抜くには以下のようにして行う。
図2に示すように、ロックピン20を引き抜くには、引き抜き具27を用いる。この引き抜き具27は、例えば有底円筒状で、その内径がロックピン20の先端部20aの外径と略同径、外径がロックピン20の本体部20bの外径と同径またはこれよりも小さくなるよう設定されている。
このような引き抜き具27を、パイプ材1のピン穴3側から挿入し、ロックピン20の先端部20aにはめ込んでいく。すると、この引き抜き具27によって係止部材21がロックピン20内に押し込まれていき、ロックピン20によるロックが解除される。
この後、引き抜き具27をさらに押し込めば、その先端部がロックピン20の段部28を押して、ロックピン20をパイプ材1のピン穴2および板材4の穴5から押し出すことができる。もちろん、このとき、引き抜き具27をさらに押し込まずに、ロックピン20側を引き抜くようにしてもよい。
【0018】
このようにしてロックピン20を抜くことによって、パイプ材1と板材4との連結を解除し、仮設用足場等を解体することができる。
【0019】
上述したロックピン20では、先端部20aの外径が本体部20bよりも小さく設定されており、かつ先端部20aに出没自在な係止部材21が備えられた構成となっている。これにより、パイプ材1のピン穴2と板材4の穴5とにロックピン20を差し込めば、これらを一体に連結することができる。このときには、係止部材21のストッパ面23がロックピン20の軸線と略直交するよう形成されているので、ロックピン20が引き抜かれる方向の力に対して十分な抵抗力を発揮して、確実にロック状態を維持することができる。
このようにしてロックピン20でパイプ材1と板材4とを連結して所定形状の足場等を組み立てた後、これを解体するためにロックピン20を引き抜くときには、パイプ材1のピン穴2と対向する側のピン穴3から引き抜き具27を差し込めば、これによって係止部材21をロックピン20内に押し込んでロックを解除することができ、この状態でロックピン20を引き抜けばパイプ材1と板材4との連結を外すことができる。このようにして、パイプ材1内でロックピン20のロックを容易に解除することができるので、このロックピン20は、解体する必要のある仮設用足場等を構成するパイプ材1に好適に用いることができる。
【0020】
このとき、図3に示した従来のロックピン6においても、パイプ材1のピン穴3を拡径しておけば、ここに筒状の引き抜き具を差し込んで係止部材7のロックを解除することは可能であるが、このような構成とするためにはパイプ材1のピン穴2とピン穴3とで径を変えなければならない。するとピン穴2はロックピン6専用、ピン穴3は引き抜き具専用となってしまい、このパイプ材1の向きが限定されて汎用性が低いものとなってしまうという問題がある。
【0021】
これに対し、上記ロックピン20によれば、先端部20aが本体部20bよりも小径とされているので、その外径が本体部20bよりも小径の引き抜き具27を用いることによって、パイプ材1のピン穴3をピン穴2よりも大径とする必要がない。したがって、ピン穴2、3は同径でよく、パイプ材1の向きも限定されることはなく汎用性を高いものとすることができる。
【0022】
また、ロックピン20の先端部20aと本体部20bとの間には段部28が形成されることになるので、この段部28を引き抜き材27で押すことができ、これによってロックピン20をより一層容易に引き抜くことができる。
【0023】
しかも、引き抜き具27は、内径がロックピン20の先端部20aと略同径、外径がロックピン20の本体部20bと同径またはこれよりも小径の筒状のものであればよく、構造が簡単であるため低コストで製作することができる。
【0024】
なお、上記実施の形態において、板材4にロックピン20を一体に取り付けておく構成としてもよい。このようにすれば板材4をパイプ材1にワンタッチで取り付けることができる。
また、パイプ材1に連結する対象物の一例として板材4を用いたが、言うまでもなく、対象物については例えば他のパイプ材、アングル材、あるいはH型、T型、L型の鋼材等であってもよく、いずれの場合においても上記構成のロックピン20を用いることによって、上記と同様の効果を得ることができる。
さらに、パイプ材1についても、円形断面のものに限らず、矩形断面のものであってもよい。
加えて、ロックピン20の係止部材21をロックするための引き抜き具27については、内径がロックピン20の先端部20aと略同径、外径がロックピン20の本体部20bと同径またはこれよりも小径の筒状のものであればよく、他の部分の形状や材質等については限定するものではない。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係るパイプ用ロックピンの解除機構によれば、先端部の一定長部分の外径を本体部よりも一定寸法小さく設定し、かつ先端部に、側方に出没自在な係止部材と、これを側方に向けて付勢する付勢部材とを備え、さらに、係止部材を、ロックピンの軸線と略直交するストッパ面と、側方への突出寸法が漸次拡大する傾斜面とを有し、ロックピンをパイプ材から引き抜くときに、引き抜き具をロックピンの先端部にはめ込ませる構成とした。これにより、パイプ材と対象物とにロックピンを差し込めば、これらを一体に連結することができる。しかも、ロックピンを引き抜くときには、ロックピンが差し込まれているパイプのピン穴と対向する側のピン穴からパイプ状の引き抜き具を挿入してロックピンの先端部に差し込めば、係止部材をロックピン内に押し込んでロックを解除することができる。これにより、この状態でロックピンをパイプ材から引き抜いてパイプ材と対象物との連結を外すことができる。このようにして、パイプ材内でロックピンのロックを容易に解除してこれを引き抜くことができるので、このようなロックピンは、解体する必要のある仮設用の足場や構台あるいはトラス架構等を構成するパイプ材の連結に好適に用いることができる。
もちろん、ロック状態においては、パイプ材内で突出する係止部材によってロックピンを引き抜く方向の力に対して大きな抵抗力を発揮することができ、パイプ材と対象物との連結を確実なものとすることができる。
また、請求項2に係るパイプ用ロックピンの解除機構によれば、ロックピンを抜くための引き抜き具の外径をロックピンの本体部と同径またはこれよりも小径とされているので、パイプ材に形成するピン穴をわざわざ広げる必要もない。さらにロックピンの先端部と本体部との間には段部が形成されることになるので、前記パイプ材によってこの段部を押してロックピンを押し出すことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパイプ用ロックピンの一例を示す立断面図である。
【図2】同ロックピンの係止部材によるロックを解除した状態を示す立断面図である。
【図3】従来のパイプ用ロックピンの一例を示す立断面図である。
【図4】従来のパイプ用ロックピンの他の一例を示す立断面図である。
【符号の説明】
1 パイプ材
2、3 ピン穴
20 ロックピン
20a 先端部
20b 本体部
21 係止部材
23 ストッパ面
24 傾斜面
25 スプリング(付勢部材)

Claims (2)

  1. パイプ材の軸線を挟んで対向する位置に形成された二個一対のピン穴の一方に挿入することによって、対象物を該パイプ材に連結するためのロックピンであって、該ロックピンが本体部と該本体部よりも先端側の先端部とから形成され、前記先端部の一定長部分の外径が前記本体部よりも一定寸法小さく設定され、かつ前記先端部には、側方に出没自在な係止部材と、該係止部材を側方に向けて付勢する付勢部材とが備えられ、
    前記係止部材が、前記本体部側のストッパ面と、前記先端部側の傾斜面とを有した構成とされ、前記係止部材が前記ロックピンから突出したときに、前記ストッパ面が前記ロックピンの軸線と略直交し、かつ前記傾斜面は前記ロックピンから側方への突出寸法が前記ロックピンの先端部側から本体部側に向けて漸次拡大する構成とされ、
    前記ロックピンを前記パイプ材から引き抜くときに、内径が前記ロックピンの先端部の外径と略同径をなしていて前記ピン穴の他方に挿入可能な引き抜き具を、前記ロックピンの先端部にはめ込ませるように構成されていることを特徴とするパイプ用ロックピンの解除機構
  2. 請求項1記載のパイプ用ロックピンの解除機構において、前記引き抜き具の外径を前記ロックピンの本体部と略同径又は小径とし、前記引き抜き具の先端が前記先端部と前記本体部との間に形成される段部を押して前記ロックピンを押し出すように構成されていることを特徴とするパイプ用ロックピンの解除機構
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