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JP3863582B2 - プラズマcvd装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体工業等における薄膜形成工程に利用されるプラズマCVD装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマCVD装置は、SiN(窒化珪素)、SiO2 (酸化珪素)及びSiON(酸窒化珪素)のような物質を堆積することができ、半導体においては層間絶縁膜や保護膜等の形成に利用されている。
【0003】
以下、従来例のプラズマCVD装置を用いてSiN膜を堆積する場合について図2を参照しながら説明する。
【0004】
図2において、反応室21は真空排気口22を有しかつ接地されている。23は電極で、高周波発振器24からの電力がマッチングチューナー24a、高周波電力供給部24bを通って供給される。電極23は反応ガス導入管25から供給された反応ガスを反応室21内に分散させて供給するためのガス流出孔26を有する。27は反応室21と電極23を絶縁するための絶縁リングである。28は反応ガス導入管25と電極23とを絶縁するための絶縁管である。29は基板30を載置し、かつ基板30を加熱するためのヒータブロックであり、ヒータ及び熱電対(図示せず)が埋め込まれている。ヒータブロック29の材質は耐食性を考慮し、アルミニウム(A5052)にて構成されている。ヒータブロック29は接地されている。31はヒータブロック29を固定するための固定板であり、反応室21内を真空に保つためにヒータブロック29の貫通部にOリング32が取付けられている。また、電極23、絶縁リング27、固定板31にも反応室21内の真空を保つOリング(図示せず)が設けられている。33はOリング32が200°C以上に加熱されないように固定板31に設けられた冷却水を流す水冷溝である。
【0005】
次に、以上の構成のプラズマCVD装置の動作について説明する。基板30をヒータブロック29で約350°Cに加熱し、反応室21にはガス流出孔26からSiH4 (モノシラン)ガスを150sccm、N2 ガスを3000sccm、NH3 (アンモニア)ガスを100sccm流した状態で、反応室21を約2Torrの真空に保持する。電極23には13.56MHzの高周波電力が400W印加され、電極23とヒータブロック29間でプラズマ放電を起こす。反応室21中の反応ガスとしてのSiH4 ガス、N2 ガス、NH3 ガスは、プラズマエネルギーにより分離され、基板30上にSiN膜を堆積する。
【0006】
さらに、膜堆積した基板30を搬出した後、反応室21をプラズマクリーニングにより反応室中に堆積した膜を除去する。クリーニング条件として、SF6 (六フッ化硫黄)ガスを300sccm、O2 (酸素)ガスを150sccmを流した状態で、反応室21を約0.5Torrに保ち、電極23に13.56MHzの高周波電力を500W印加する。以上の条件で膜堆積と反応室21のクリーニングを行なう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成ではプラズマによるダメージ、あるいはクリーニング時のフッ素ラジカルによる腐蝕により、10,000枚処理するごとに電極23及びヒータブロック29を新品に交換する必要があった。しかしながら、上記のような構成では、ヒータブロック29内にヒータが埋め込まれており、コストがかかり、交換の際の作業に時間がかかるという問題があった。
【0008】
また、この問題を解決する手段として、ヒータブロック29の上に基板台を載せる方法があるが、加熱温度が400°C(基板台を載置した場合、基板上で同じ温度を得るためには高く設定する必要がある)と高いため、ヒータブロック29と基板台が焼き付き、取外しが困難となるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、電極交換時に基板台を容易に交換ができるようにし、作業性を向上するとともに低コスト化を図ることができるプラズマCVD装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマCVD装置は、真空排気口と反応ガス導入口を有する反応室と、反応室内で基板を載置する基板台と、基板台を加熱するヒータブロックと、基板台に対して対向位置に配置され高周波電力が供給される電極とを備えたプラズマCVD装置において、基板台とヒータブロックが接触する部分のどちらか一方あるいは両方の接触面の表面の粗さが、中心線平均粗さRa5μm以上であることを特徴とする。
【0012】
また、粗面とする代わりに、基板台とヒータブロックが接触する部分のどちらか一方あるいは両方の接触面に酸化アルミニウム膜を形成し、前記酸化アルミニウム膜の厚みが1〜15μmであってもよい。
【0014】
また、基板台とヒータブロックの間に、基板台とヒータブロックとは異なるニッケル、モネル、インコネル、チタンのうち一つの金属板を介装してもよい。
【0015】
【作用】
本発明の上記構成によれば、ヒータブロックと基板台の接触部分のどちらか一方あるいは両方の接触面の表面の粗さが、中心線平均粗さRa5μm以上に粗面化され、あるいは1〜15μmの厚みの酸化アルミニウム膜が形成され、又は基板台とヒータブロックの間に異種のニッケル、モネル、インコネル、チタンのうち一つの金属板が介装されていることにより、焼き付くことがなく、取外しが容易となり、作業性が向上する。
【0016】
【実施例】
以下、本発明のプラズマCVD装置の第1実施例について、図1を参照して説明する。
【0017】
図1において、反応室1は真空排気口2を有しかつ接地されている。3は電極で、高周波発振器4からの電力がマッチングチューナー4a、高周波電力供給部4bを通って供給される。電極3は反応ガス導入管5から供給された反応ガスを反応室1内に分散させて供給するためのガス流出孔6を有する。7は反応室1と電極3を絶縁するための絶縁リングである。8は反応ガス導入管5と電極3とを絶縁するための絶縁管である。9は基板10を載置するための基板台であり、材質はアルミニウム(A5052)である。11は、基板10を加熱するためのヒータブロックであり、ヒータ及び熱電対(図示せず)が埋め込まれている。ヒータブロック11の材質は耐食性を考慮し、アルミニウム(A5052)にて構成されている。ヒータブロック11は接地されている。基板台9とヒータブロック11はねじ12にて固定されている。13はねじ12部分での異常放電を防止するためのアルミナからなるリング状の絶縁板である。14はヒータブロック11を固定するための固定板であり、反応室1内を真空に保つためにヒータブロック11の貫通部にOリング15が取付けられている。また、反応室1内の真空を保つために電極3、絶縁リング7、固定板14にもOリング(図示せず)が設けられている。16はOリング15が200°C以上に加熱されないように固定板14に設けられた冷却水を流すための水冷溝である。17は基板台9の下表面を250μm粒径のブラスト処理により粗面化した粗面を示し、中心線平均あらさRaは8μmとされている。
【0018】
次に、以上の構成のプラズマCVD装置の動作について説明する。基板10をヒータブロック11で約410°C(基板台9上に基板10が載るため基板10を約350°Cにするためには温度を上げる必要がある。)に加熱し、反応室1にはガス流出孔6からSiH4 (モノシラン)ガスを150sccm、N2 ガスを3000sccm、NH3 (アンモニア)ガスを100sccm流した状態で、反応室1を約2Torrの真空に保持する。電極3には13.56MHzの高周波電力が400W印加され、電極3とヒータブロック11上の基板台9間でプラズマ放電を起こす。反応室1中の反応ガスとしてのSiH4 ガス、N2 ガス、NH3 ガスは、プラズマエネルギーにより分離され、基板10上にSiN膜を堆積する。
【0019】
さらに、膜堆積した基板10を搬出した後、反応室1をプラズマクリーニングにより反応室中に堆積した膜を除去する。クリーニング条件として、SF6 (六フッ化硫黄)ガスを300sccm、O2 (酸素)ガスを150sccmを流した状態で、反応室1を約0.5Torrに保ち、電極3に13.56MHzの高周波電力を500W印加する。以上の条件で膜堆積と反応室1のクリーニングを行なう。10,000枚処理した後、基板台9とヒータブロック11の焼き付き状態を確認した結果、基板台9とヒータブロック11は焼き付くことなく、容易に基板台9を交換することができた。
【0020】
以上のように本実施例によれば、基板台9とヒータブロック11の接触面の基板台9側の表面をブラスト処理により粗面化することにより、基板台9とヒータブロック11は焼き付くことなく、容易に基板台9を交換することができ、電極交換時にヒータブロックを取り外すことなく、基板台9だけの交換で済み、作業性向上・低コスト化につながる。
【0021】
次に、本発明の第2実施例のプラズマCVD装置について説明する。全体的な装置構成は、図1と同じであり、異なる点は、基板台9表面の粗面17の代わりに、アルマイト処理を行い、Al2 3 (酸化アルミニム)膜を10μm堆積した点にある。
【0022】
以上のように構成されたプラズマCVD装置について、第1実施例と同じ条件で処理した場合について説明する。同じ条件で、膜堆積と反応室1のクリーニングを行い、10,000枚処理した後、基板台9とヒータブロック11は全く焼き付くことなく、容易に基板台9を交換することができた。
【0023】
以上のように本実施例によれば、基板台9とヒータブロック11の接触面の基板台9側の表面をアルマイト処理することにより、基板台9とヒータブロック11は全く焼き付くことなく、容易に基板台9を交換することができ、電極交換時にヒータブロックを取り外すことなく、基板台9だけの交換で済み、作業性向上・低コスト化につながる。
【0024】
次に、本発明の第3実施例のプラズマCVD装置について説明する。全体的な装置構成は、図1と同じであり、異なる点は、基板台9表面の粗面17の代わりに、基板台9表面とヒータブロック11の間に異種金属板19を介装した点にある。異種金属の材質はニッケルから成り、厚さは2mmとした。
【0025】
以上のように本実施例によれば、基板台9とヒータブロック11の間に異種金属板19を介在したことにより、基板台9とヒータブロック11は全く焼き付くことなく、容易に基板台9を交換することができ、電極交換時にヒータブロックを取り外すことなく、基板台9だけの交換で済み、作業性向上・低コスト化につながる。
【0026】
なお、第1実施例においては、基板台9側の接触面をブラスト処理したが、ヒータブロック11側、あるいは基板台9とヒータブロック11の両接触面をブラスト処理した場合も同じ効果が得られる。また、ブラスト処理を250μmの粒径で処理し、Raを8μmとしたが、実験によりRaが5μm以上であれば同様の効果があることが分かった。
【0027】
また、第2実施例において、基板台9側の接触面をアルマイト処理したが、ヒータブロック11側、あるいは基板台9とヒータブロック11の両接触面をアルマイト処理した場合も同じ効果が得られる。また、アルマイト処理の膜厚を10μmとしたが、膜厚が1μm以上あれば同様の効果がある。また、膜厚が厚ければ厚いほど効果がある。ただし、Al2 3 の膜厚が15μm以上であれば、アルミニウムとAl2 3 の熱膨張差からアルマイト面に割れが発生し、成膜時のダストとなる問題がある。
【0028】
また、第2実施例では、アルマイト処理によりAl2 3 膜を堆積したが、溶射、メッキ等他の方法により堆積しても同様の効果が得られる。また、アルマイト処理によりAl2 3 膜を堆積したので熱伝導性がよい
【0029】
また、第3実施例において、異種金属をニッケルとしたが、異種金属であれば同様の効果が得られ、特にモネル、インコネル、チタン等の耐食性のある異種金属板であればなお良い。
【0030】
【発明の効果】
本発明のプラズマCVD装置によれば、以上の説明から明らかなように、ヒータブロックと基板台の接触部分のどちらか一方あるいは両方の接触面の表面の粗さが、中心線平均粗さRa5μm以上に粗面化され、あるいは1〜15μmの厚みの酸化アルミニウム膜が形成され、又は基板台とヒータブロックの間に異種のニッケル、モネル、インコネル、チタンのうち一つの金属板が介装されていることにより、焼き付くことがなく、基板台をヒータブロックから容易に取り外すことができ、その結果電極交換時にヒータブロックを取り外すことなく、基板台だけを交換すれば良く、作業性が向上するとともに低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマCVD装置の一実施例の縦断面図である。
【図2】従来例のプラズマCVD装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 反応室
2 真空排気口
4 高周波発振器
5 反応ガス導入管
9 基板台
10 基板
11 ヒータブロック
17 粗面
18 絶縁膜
19 異種金属板

Claims (3)

  1. 真空排気口と反応ガス導入口を有する反応室と、反応室内で基板を載置する基板台と、基板台を加熱するヒータブロックと、基板台に対して対向位置に配置され高周波電力が供給される電極とを備えたプラズマCVD装置において、基板台とヒータブロックが接触する部分のどちらか一方あるいは両方の接触面の表面の粗さが、中心線平均粗さRa5μm以上であることを特徴とするプラズマCVD装置。
  2. 真空排気口と反応ガス導入口を有する反応室と、反応室内で基板を載置する基板台と、基板台を加熱するヒータブロックと、基板台に対して対向位置に配置され高周波電力が供給される電極とを備えたプラズマCVD装置において、基板台とヒータブロックが接触する部分のどちらか一方あるいは両方の接触面に酸化アルミニウム膜が形成されており、前記酸化アルミニウム膜の厚みが1〜15μmであることを特徴とするプラズマCVD装置。
  3. 真空排気口と反応ガス導入口を有する反応室と、反応室内で基板を載置する基板台と、基板台を加熱するヒータブロックと、基板台に対して対向位置に配置され高周波電力が供給される電極とを備えたプラズマCVD装置において、基板台とヒータブロックの間に、基板台とヒータブロックとは異なるニッケル、モネル、インコネル、チタンのうち一つの金属板が介装されていることを特徴とするプラズマCVD装置。
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