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JP3894724B2 - ゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法 - Google Patents
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Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法に係り、さらに詳しくは、ゴム・プラスチック廃棄物を熱分解してワックス状物質を生成回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電線・ケーブルには、各種のゴム・プラスチック材料、なかでも架橋ポリエチレンなどのポリオレフィンが被覆材として広く使用されており、その製造時や使用済みとなった後などに、これらの含むゴム・プラスチックが廃棄物として大量に発生する。
【0003】
従来、この種の廃棄物の処理は埋立てが主であったが、近年、ゴム・プラスチック廃棄物を熱分解してワックス状物質や炭化水素油を製造する方法が開発され、資源の再利用が可能なうえ、環境汚染のおそれも少ないことから注目されている。なかでも、ゴム・プラスチック廃棄物を自己燃焼させ、その燃焼熱でゴム・プラスチックを分解し低分子量化して、燃料用、顔料用、鋳造用などとして有用なワックス状物質を製造する方法は、廃棄物自体を燃焼させることによって得られる熱エネルギーを利用するものであるため、処理費が少なくて済むことから、大量に発生する電線・ケーブル被覆材の処理技術として期待されている。
【0004】
図2は、このような処理技術に使用される装置の一例を示したもので、ゴム・プラスチック廃棄物1を燃焼するための燃焼室2と、その底部開口に一体に設けられた、ワックス状物質の溶融物3を受溜するための受溜タンク4とを備えている。燃焼室2の内部には、原料のゴム・プラスチック廃棄物1を受けるための網状の原料受け5が燃焼室2の底部開口を閉塞するように設けられており、また、受溜タンク4の下部にはワックス状物質溶融物3を排出するための排出口4aが設けられている。
【0005】
このような装置においては、燃焼室2にポリオレフィンなどのゴム・プラスチック廃棄物4を投入し、着火して自己燃焼させると、やがてゴム・プラスチック廃棄物1はその燃焼熱で熱分解し、ワックス状物質の溶融物3となって原料受け5の網目から落下し、受溜タンク4に溜まる。
【0006】
しかしながら、このような従来の方法では、受溜タンク4に落下したワックス状物質の溶融物3が高温状態にあるために一部が気化し、これが受溜タンク4内の酸素と反応して燃焼する結果、ワックス状物質の収率が低下するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、受溜タンクに落下したワックス状物質の溶融物の一部が気化して燃焼するために、ワックス状物質の収率が低下するという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、ゴム・プラスチック廃棄物を自己燃焼させてワックス状物質を製造する方法において、受溜タンクに落下したワックス状物質の溶融物の燃焼を防止して収率の向上を図ることができるゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1記載の発明のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法は、ゴム・プラスチック廃棄物を燃焼室に投入し、その一部を燃焼させることにより残部を熱分解してワックス状物質の溶融物を生成し、このワックス状物質溶融物を前記燃焼室の底部に装着した受溜タンクに落下させて回収するゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法において、前記受溜タンクに不活性ガスを導入することにより、前記燃焼室から前記受溜タンクへの酸素の侵入を遮断しつつ処理することを特徴としている。
【0010】
上記構成の方法においては、受溜タンクに不活性ガスを導入することにより、受溜タンク内のワックス状物質溶融物と酸素との接触が断たれるため、ワックス状物質溶融物の燃焼を抑制することができ、燃焼による収率の低下を抑えることができる。
【0011】
請求項2記載の発明のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法は、前記燃焼室の下部側壁に空気導入口を設け、この空気導入口より空気を導入しつつ処理することを特徴としている。
【0012】
この構成により、酸素量が不足しがちな燃焼室内下部へ酸素を供給することができ、酸素不足による燃焼不良を防止することができる。この結果、燃焼残渣の発生や加熱の不均一化が抑制され、それらに起因する収率の低下を低減することが可能となる。
【0013】
請求項3記載の発明のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法は、上記装置において、前記燃焼室に導入する酸素量を調節することにより、前記燃焼室の内部温度を所定の温度に制御することを特徴としている。
【0014】
この構成により、ゴム・プラスチック廃棄物を均一に熱分解することが可能となり、ワックス状物質の収率の向上および品質の安定化を図ることができる。
【0015】
なお、上記発明のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法において、ゴム・プラスチック廃棄物としては、請求項4に記載したように、主として架橋ポリオレフィンを含有するものが例示される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0017】
すなわち、図1は、本発明に使用されるゴム・プラスチック廃棄物の処理装置の一例を概略的に示す断面図である。
【0018】
図1において、10は、ゴム・プラスチック廃棄物20を自己燃焼させるための燃焼室を示し、この燃焼室10は、4本の支持脚11によって支持固定されている。燃焼室10の底部は開口しており、その底部開口10aには、ワックス状物質の溶融物30を受溜するための受溜タンク12が一体的に設けられている。受溜タンク12の底部には、受溜したワックス状物質の溶融物30を排出するための開閉バルブ13を備えた排出口12aが設けられている。
【0019】
また、燃焼室10の上部には、図示を省略したが、原料のゴム・プラスチック廃棄物20を投入するための開閉可能な原料投入口が設けられており、一方、内部には、原料投入口より投入された原料を受けるための網状の原料受け14が底部開口10aを閉塞するように設けられている。
【0020】
さらに、燃焼室10には、ゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼温度を検出する熱電対などの温度センサ15が設置され、また、燃焼室10の下部側壁には燃焼室10内に空気を導入するための空気導入口10bが設けられている。そして、空気導入口10bには、温度センサ15からの信号に基づいて、ゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼温度が所定の温度に保たれるように空気の導入量を調節する空気導入量制御手段40が接続されている。
【0021】
一方、受溜タンク12の側壁には、不活性ガスを導入するための不活性ガス導入口12bが開口しており、この不活性ガス導入口12bには、不活性ガス供給装置50が接続されている。
【0022】
なお、空気導入口10bは、受溜タンク12への不活性ガスの導入によって、特に燃焼室10下部における酸素が不足してゴム・プラスチック廃棄物の燃焼不良が生じないようにするため、および、ゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼温度が所定の温度に保たれるように燃焼室10内の酸素濃度を調節するために設けられるものであり、したがって、燃焼温度を所定の温度に保つことができれば、燃焼室10内に空気を導入するための開口が他に設けられていてもよく、また、そのような他に設けた開口に、温度センサ15に接続した空気導入量制御手段40を設けて、ゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼温度を所定の温度に保つ機能を持たせるようにしてもよい。
【0023】
次に、上記装置を用いてゴム・プラスチック廃棄物からワックス状物質を生成する方法について記載する。
【0024】
まず、電線・ケーブルの廃棄物などから回収したゴム・プラスチック廃棄物20を、原料投入口から燃焼室10内に投入する。次いで、このゴム・プラスチック廃棄物20に着火するとともに、不活性ガス供給装置50により不活性ガス導入口12bから受溜タンク12内に不活性ガスを導入する。着火後、時間の経過とともに、燃焼が進み、その燃焼熱で、未だ燃焼に至っていないゴム・プラスチック廃棄物20が熱分解し低分子量化するが、その間、ゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼温度が所定の温度に保たれるように、空気導入口10bより空気を導入する。なお、保持するゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼温度としては、例えばゴム・プラスチック廃棄物20が主に架橋ポリオレフィンを含有するようなものである場合、350〜450℃程度が好ましい。このような温度範囲に保つことにより、ゴム・プラスチック廃棄物20は効率よくワックス状物質に熱分解され、高温のために溶融状態にあるそのワックス状物質は原料受け14の網目から落下し、不活性ガスが導入されている受溜タンク12に溜まる。
【0025】
受溜タンク12には、不活性ガスが導入されており、受溜されたワックス状物質30は、高温の溶融状態にあるものの、不活性ガスによって酸素との接触が断たれるため、燃焼することはない。
【0026】
このような方法においては、受溜タンク12におけるワックス状物質の燃焼が防止されるため、収率が向上する。
【0027】
また、燃焼室10の下部側壁に設けられた空気導入口10bから空気が導入されるため、不活性ガスの拡散によって酸素量が不足しがちな燃焼室10内下部へ酸素を供給することができ、ゴム・プラスチック廃棄物20の燃焼不良を防止することができる。なお、このような燃焼不良はワックス状物質の収率低下の要因ともなるものである。
【0028】
なお、受溜タンク12に導入する不活性ガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどがあげられるが、なかでもアルゴンガスが空気より重く受溜タンク12に滞留しやすいことから好適である。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の実施例を記載するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0030】
実施例1
図1に示す処理装置を用いて、6kV架橋ポリエチレン絶縁ケーブルから剥ぎ取った架橋ポリエチレン(ゲル分率80%)絶縁被覆5kgを適当な長さに切断し、燃焼室10に投入した。次いで、これに着火するとともに、受溜タンク12内にアルゴンガスを導入した。そして、燃焼温度が約400℃を保持するように空気導入口10bからの空気導入量を調節しつつ燃焼させた。その結果、収率約80%でワックス状物質を回収することができた。
【0031】
実施例2
空気導入量を調節して燃焼温度を約200℃にそれぞれ保つようにした以外は、実施例1と同様にして、6kV架橋ポリエチレン絶縁ケーブルから剥ぎ取った架橋ポリエチレン(ゲル分率80%)絶縁被覆の分解処理を行なった。その結果、収率約60%でワックス状物質を回収することができた。
【0032】
比較例1
アルゴンガスを導入しない以外は、実施例1と同様にして、6kV架橋ポリエチレン絶縁ケーブルから剥ぎ取った架橋ポリエチレン(ゲル分率80%)絶縁被覆の分解処理を行なった。この処理によるワックス状物質の回収率は30%で、回収されたワックス状物質内には相当量のカーボン粒子の混入が認められた。
【0033】
比較例2
アルゴンガスを導入しない以外は、実施例2と同様にして、6kV架橋ポリエチレン絶縁ケーブルから剥ぎ取った架橋ポリエチレン(ゲル分率80%)絶縁被覆の分解処理を行なった。この処理によるワックス状物質の回収率は10%で、回収されたワックス状物質内には相当量のカーボン粒子の混入が認められた。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワックス状物質の溶融物を受溜する受溜タンクに不活性ガスを導入しつつ処理するようにしたので、受溜タンク内のワックス状物質溶融物の燃焼を抑制することができ、燃焼による収率の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用されるゴム・プラスチック廃棄物の処理装置の一例を概略的に示す断面図。
【図2】従来のゴム・プラスチック廃棄物の処理装置の一例を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
10……燃焼室 10a……底部開口 10b……空気導入口
12……受溜タンク 12b……不活性ガス導入口 14……原料受け
15……温度センサ 20……ゴム・プラスチック廃棄物
30……ワックス状物質溶融物 40……空気導入量制御手段
50……不活性ガス供給装置

Claims (4)

  1. ゴム・プラスチック廃棄物を燃焼室に投入し、その一部を燃焼させることにより残部を熱分解してワックス状物質の溶融物を生成し、このワックス状物質溶融物を前記燃焼室の底部に装着した受溜タンクに落下させて回収するゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法において、
    前記受溜タンクに不活性ガスを導入することにより、前記燃焼室から前記受溜タンクへの酸素の侵入を遮断しつつ処理することを特徴とするゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法。
  2. 前記燃焼室の下部側壁に空気導入口を設け、この空気導入口より空気を導入しつつ処理することを特徴とする請求項1記載のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法。
  3. 前記燃焼室に導入する酸素量を調節することにより、前記燃焼室の内部温度を所定の温度に制御することを特徴とする請求項1または2記載のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法。
  4. 前記ゴム・プラスチック廃棄物は、主として架橋ポリオレフィンを含有するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のゴム・プラスチック廃棄物の分解処理方法。
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