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JP3939337B2 - 高分子アクチュエータ - Google Patents
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Description

本発明は、外部より強制変位が加えられる場合でも劣化を抑制できる高分子アクチュエータ、該高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアーム、該ロボットアームを有するロボットに関する。
家庭用ロボットなど人間に近い場所において動作する機械に対する要求の高まりに伴い、人間の筋肉のようにしなやかな動作をする人工筋肉アクチュエータへの期待も大きくなっている。人工筋肉アクチュエータの候補として、これまでに様々な方式のアクチュエータが提案されているが、それらの中には、導電性高分子を用いたアクチュエータ、誘電体高分子を用いたアクチュエータ等が提案されている。
導電性高分子を用いた人工筋肉アクチュエータの一例としては、図5A,図5B,図5Cに示すようなたわみ変形を発生させるアクチュエータが提案されている。このアクチュエータは、導電性高分子膜であるポリアニリン膜体35a、35bで固体電解質成形体32を挟み込む構造となっている。スイッチ37をオンすることで、電源36において設定された電位差がポリアニリン膜体35a、35b間に与えられ、図5Bに示されるように、一方のポリアニリン膜体35bには陰イオンが挿入されて伸長し、他方のポリアニリン膜体35aからは陰イオンが離脱して縮小し、結果としてたわみ変形が発生するようになる(例えば、特許文献1参照)。
この構成では、電極として作用する二つの導電性高分子膜35a、35bの変位量の差によりたわみ変形を発生させているが、一方で、電解質托体層を液体もしくはゲル状の物質とすることで、両電極の変形がお互いに影響しないようにし、片方の導電性高分子膜35a、35bの変位のみを取り出して伸縮変形を行うアクチュエータとする構成も知られている。この場合、変位を利用しない電極については導電性高分子である必要はなく、主に金属電極が用いられているが、金属電極上に導電性高分子を設けることで変位が増加することも示されている(例えば、非特許文献1参照)。
このような導電性高分子アクチュエータは、2〜3Vの低電圧で筋肉に匹敵するような歪みを発生することから、人工筋肉としての実用化が期待されている。
また、誘電体高分子を用いた人工筋肉アクチュエータの一例としては図6A,図6Bに示すような高分子の弾性変形を利用したアクチュエータが提案されている。このアクチュエータは、平板状の誘電体高分子42と、その両面に設けられたグラファイト、カーボンブラック等のカーボン粒子もしくは金属からなる薄膜状の柔軟電極41,43と、両電極41,43間に接続された電源46と、スイッチ47から構成されている。スイッチ47をオンし両電極41,43間に電源46で設定した電位差を与えることで、図6Bに示すように誘電体高分子部材42が圧縮され、横方向に膨張するようになる。スイッチ47をオフすることで、誘電体高分子42は図6Aの状態に復元されるようになる。
このようなアクチュエータは誘電体高分子42としてシリコンゴムやアクリルを使用することで、100%以上のひずみを発生させることができることから、人工筋肉としての実用化が期待されている(例えば、非特許文献2参照)。
しかし、これらの高分子の伸縮変形を利用したアクチュエータの場合は、高分子が膜状であることから、そのままでは伸張方向への駆動力を発生することができないので、例えば図7に示す構成のように、高分子膜52の両端に備えた終端部材55a、55b間を伸長方向への弾性力を発生させる弾性体59a、59bにより接続し、伸長方向への予圧を加えた状態で利用することになる。
特開平11−169393号公報 Proceedings of SPIE,Vol.4695の8〜16ページ SCIENCE,Vol.287,No.5454の836〜839ページ
一方で、前述したような構成のアクチュエータでは、外部から強制変位が与えられたときに性能劣化が起こるといった課題がある。例えば、図8Aに示すような一枚の高分子膜52で構成されるアクチュエータに収縮方向の強制変位が与えられた場合、膜状の高分子ではそれを受け止めることができず、図8Bの様に高分子膜52に折れが発生するようになる。図8A,図8Bにおける参照符号は図7の参照符号と同じ部材を示している。高分子膜52の折れは、終端部材55a、55bとの接続部や、高分子膜52の中間部分に特に発生しやすい。このようなことが繰り返されると、折れが発生した部位で高分子膜52の強度が低下する等の影響が現れ、アクチュエータの性能劣化が引き起こされることになる。また、積層化した高分子アクチュエータの場合も、電極や電解質托体層が高分子膜から剥離する方向に荷重がかかるようになるため、各層間の結合が弱まり、アクチュエーション効率の低下が発生するようになる。
逆に、アクチュエータに伸長方向の強制変位が与えられた場合、高分子膜に不可逆な変形が発生するようになる。高分子膜自体は、ある程度の弾性を持っているが、高分子膜が一定以上の荷重で引っ張られた場合、伸びたまま戻らなくなる不可逆な変形をするようになり、最悪の場合破断するようになる。不可逆な変形が発生すると、その分だけ高分子アクチュエータの可動範囲がオフセットすることになり、不可逆な変形が発生する前と同じ動作ができないようになる。
このような状況に対応するには、劣化を前提に性能に余裕を持たせたり、アクチュエータと直列に弾性要素を配置したり、アクチュエータ変位に対するストッパーを設けたりする等の方法が考えられる。しかし、劣化を前提に性能に余裕を持たせるのは効率の面から望ましくない。また、アクチュエータと直列に弾性要素を配置する場合、強制変位によりアクチュエータに加わる力を抑制するためには柔軟な弾性要素を用いる必要がある。しかしこの場合、アクチュエータの発生する出力も外部に伝わらなくなるため望ましくない。更に、アクチュエータ変位に対するストッパーを用いる場合についても、高分子が粘弾性的な挙動を示すことから、自らのアクチュエーションなどによる低速な伸縮と、外力による高速な強制変位とでは、許容できる変形量は異なり、両者が複合して現れるアクチュエータの変位に対して、ストッパーを単純に設けるだけでは、高分子の保護とアクチュエータの性能を両立させることはできない。
従って、本発明の目的は、かかる点に鑑み、アクチュエータの性能を抑制することなく、アクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータ、該高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアーム、該ロボットアームを有するロボットを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、電気刺激による高分子の伸縮により駆動する高分子アクチュエータにおいて、
前記高分子より構成される高分子膜部材と、
前記高分子膜部材の一端に接続された第1終端部材と、
前記高分子膜部材の他端に接続された第2終端部材と、
前記第2終端部材に第1弾性体を介して接続されかつ前記第1終端部材側に押圧可能な移動体とを備えて、
前記高分子膜部材の伸縮により発生する変位を、前記高分子膜部材の前記他端に接続された前記第2終端部材と前記第1弾性体を介して接続され、前記第1弾性体の弾性力により前記高分子膜部材の前記一端に接続された前記第1終端部材に押圧される前記移動体を介して取り出す高分子アクチュエータを提供する。
本発明の第17態様によれば、第1態様に記載の高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアームを提供する。
本発明の第18態様によれば、第17態様に記載のロボットアームを有するロボットを提供する。
よって、本発明によれば、アクチュエータの性能を抑制することなく、アクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。すなわち、高分子の一端に接続された固定側の第2終端部材と弾性体を介して接続され、その弾性体の弾性力により高分子の他端に接続された可動側の第1終端部材に押圧される移動体を介してアクチュエータの変位を取り出すことにより、アクチュエータに第1終端部材から第2終端部材に向かう方向の外力、すなわちアクチュエータを収縮方向へ変位させようとする外力が加わらない限り、移動体は第1終端部材と連動して同じだけ動くようになる。よって、アクチュエータの出力は第1終端部材から直接取り出す場合と同等になる。さらに、アクチュエータの収縮方向への強制変位が与えられた場合には、移動体は第1終端部材とは独立に第2終端部材の方向に移動することができるので、高分子に折れが発生することがなくなり、アクチュエータの性能劣化を抑制できるようになる。
本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、電気刺激による高分子の伸縮により駆動する高分子アクチュエータにおいて、
前記高分子より構成される高分子膜部材と、
前記高分子膜部材の一端に接続された第1終端部材と、
前記高分子膜部材の他端に接続された第2終端部材と、
前記第2終端部材に第1弾性体を介して接続されかつ前記第1終端部材側に押圧可能な移動体とを備えて、
前記高分子膜部材の伸縮により発生する変位を、前記高分子膜部材の前記他端に接続された前記第2終端部材と前記第1弾性体を介して接続され、前記第1弾性体の弾性力により前記高分子膜部材の前記一端に接続された前記第1終端部材に押圧される前記移動体を介して取り出す高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、アクチュエータに第1終端部材から第2終端部材に向かう方向の外力、すなわちアクチュエータを収縮方向へ変位させようとする外力が加わらない限り、移動体は第1終端部材と連動して同じだけ動くようになる。よって、アクチュエータの出力は第1終端部材から直接取り出す場合と同等になる。さらに、アクチュエータの収縮方向への強制変位が与えられた場合には、移動体は第1終端部材とは独立に第2終端部材の方向に移動することができるので、高分子に折れが発生することがなくなり、アクチュエータの性能劣化を抑制できるようになる。よって、アクチュエータの性能を抑制することなく、アクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第2態様によれば、前記高分子アクチュエータが、二つの電極とその間に配置された誘電体高分子の前記高分子膜部材とを含み、前記電極間に電位差を与えることで、前記誘電体高分子に発生する伸縮により駆動する第1態様に記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、誘電体高分子の前記高分子膜部材の両側に設けた電極に加えた電気刺激により引き起こされる誘電体高分子の伸縮により駆動する高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第3態様によれば、前記高分子アクチュエータが、導電性を備えた高分子の前記高分子膜部材と、前記導電性を備えた高分子と電解質托体層を介して接続される電極とを含み、前記導電性を備えた高分子と前記電極との間に電位差を与えることで、前記導電性を備えた高分子に発生する伸縮により駆動する第1〜2態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、導電性を備えた高分子の前記高分子膜部材とそれと電解質托体層を介して接続される電極との間に加えた電気刺激により引き起こされる導電性を備えた高分子の前記高分子膜部材の伸縮により駆動する高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第4態様によれば、前記移動体が、前記導電性を備えた高分子の前記高分子膜部材と前記電解質托体層を介して接続される前記電極を含む第3態様に記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、移動体の構造材としてアクチュエータに元々含まれる電極を利用できることから、移動体のためだけに用いる空間を減らすことができ、アクチュエータ全体としての体積利用効率を向上した高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第5態様によれば、前記導電性を備えた高分子が、有機導電性高分子を含む高分子である第3〜4態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、有機導電性高分子とそれと電解質托体層を介して接続される電極との間に加えた電気刺激により引き起こされる酸化還元に伴う有機導電性高分子の伸縮により駆動する高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第6態様によれば、前記導電性を備えた高分子に、導電性を有する炭素素材が含まれる第3〜5態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、導電性を有する炭素素材を含む高分子構造体とそれと電解質托体層を介して接続される電極との間に加えた電気刺激により引き起こされる高分子構造体の伸縮により駆動する高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第7態様によれば、前記電解質托体層がゲル状の物質である第3〜6態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、電解質托体層が液体の場合に比べて、シール構造等が不要となり、より体積利用効率を向上した高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第8態様によれば、前記第1終端部材と前記移動体の接触が、第2弾性体を介して行われる第1〜7態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、アクチュエータの伸長方向への強制変位に対して、第1終端部材は第2弾性体を介してその影響を受けるようになるので、伸長方向の強制変位に伴って高分子に加わる外力を低減できるようになる。よって、伸長方向の強制変位に対して、アクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第9態様によれば、前記第1終端部材と前記移動体間に位置する前記第2弾性体が、前記移動体と自由に分離可能である第8態様に記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、アクチュエータに収縮方向の強制変位が加えられたときに移動体と第1終端部材側の第2弾性体とは分離することになるので、アクチュエータの伸長方向と収縮方向のどちらに強制変位が加えられた場合でも、性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第10態様によれば、前記第2終端部材と前記移動体を接続する前記第1弾性体の剛性が、前記第1終端部材と前記移動体との間に配置された第2弾性体の剛性より小さい第8又は9態様に記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、第2終端部材と移動体を接続する第1弾性体の、最低限の予圧を高分子の伸長方向に加えるという役目と、第1終端部材と移動体との間に配置される第2弾性体の、変位の規制が可能となる最低限の変位をするという役目がより明確になり、作用効果をより顕著に奏することができる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第11態様によれば、前記第1終端部材と前記第2終端部材が前記移動体を介して接続されるとともに、前記第1終端部材と前記第2終端部材が第3弾性体を介して直接接続されている第1〜10態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、アクチュエータに収縮方向の強制変位が加えられ、移動体と第1終端部材が分離した場合でも、第1終端部材が保持されるようになり、第1終端部材の自重等により高分子に折れ等が発生するおそれが無くなる。よって、より性能劣化が抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第12態様によれば、前記第1終端部材と前記移動体間に作用する力が、一定値以下となるように規制する保護機構を備える第1〜11態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、第1終端部材と移動体間の弾性によらず、アクチュエータに伸長方向の強制変位が加わったときに高分子加わる外力を規制できるようになるので、アクチュエータの性能を抑制することなく、アクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第13態様によれば、前記第1終端部材と前記移動体間に作用する力が、一定値以下となるように規制する保護機構を備え、前記保護機構が、前記第1終端部材と前記移動体との間に配置された前記第2弾性体の変形量が一定値以下となるように規制する機構である第8〜12態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、アクチュエータに伸長方向の強制変位が加わったときに高分子加わる外力の規制を変位を制限することで実現できるようになり、より容易にアクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第14態様によれば、前記第1終端部材と前記移動体を接続するリンク機構をさらに備え、前記保護機構が、前記第1終端部材と前記移動体を接続する前記リンク機構の変形を規制する機構である第13態様に記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、アクチュエータに伸長方向の強制変位が加わったときに高分子加わる外力を容易に規制できるようになり、簡易な構造でアクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第15態様によれば、前記保護機構により許容される前記第1終端部材と前記移動体間に作用する力が、前記移動体と前記第2終端部材の距離に応じて変化する第12〜14態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、高分子アクチュエータの伸縮量に応じて許容する外力を変化させることができるようになり、性能劣化を抑制しつつ、より性能に対する制限を減らした高分子アクチュエータが得られるようになる。
本発明の第16態様によれば、前記移動体と前記第2終端部材との距離に応じて前記アクチュエータに加える電気刺激を制御する制御装置をさらに備える第1〜15態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータを提供する。
このような構成によれば、制御装置により高分子アクチュエータの変位量を正確に調整できるようになるので、位置決め精度に優れた高分子アクチュエータを得ることができる。
本発明の第17態様によれば、第1〜16態様のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアームを提供する。
このような構成によれば、前記第1〜16のいずれか一つの態様に記載の高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアームを構成することができて、前記高分子アクチュエータの作用効果を奏することができるロボットアームを得ることができる。
本発明の第18態様によれば、第17態様に記載のロボットアームを有するロボットを提供する。
このような構成によれば、前記第17態様に記載の高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアームを有するロボットを構成することができて、前記高分子アクチュエータの作用効果を奏することができるロボットを得ることができる。
以下、本発明の種々の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1A及び図1Bは、本発明にかかる第1実施形態の高分子アクチュエータの一例としての人工筋肉アクチュエータ1の概略を示した斜視図である。また図1B及び図2A〜図2Cに封止部材11a、11bの全部又は一部を外した状態の斜視図を示す。
図1A及び図1Bにおいて、4は電極を含む側面T字形状の筒状の移動体であり、この移動体4は、電解質托体層の一例である液体電解質3を介して導電性を備えた高分子膜部材の一例である有機導電性高分子である伸縮板2と接続されている。有機導電性高分子である伸縮板2は、移動体4内を貫通して配置され、かつ矩形たとえば長方形の伸縮体である膜状の伸縮板であり、移動体4に含まれる電極との間に電位差を与えることで、酸化還元反応に伴う膨張収縮変形するようになる。有機導電性高分子である伸縮板2を構成する有機導電性高分子としては、ポリピロール、ポリアニリン、又はポリメトキシアニリン等が利用可能だが、ポリピロールは変位が大きい点で望ましい。また、有機導電性高分子の伸縮板2の厚みは、それぞれ数十μm程度であるのが望ましい。それより薄いと強度的に弱く、それより厚いと有機導電性高分子の伸縮板2の内部まで十分にイオンが出入りできなくなるので望ましくない。液体電解質3についても、水溶液系、有機溶媒系、若しくはイオン性液体系などの様々な電解質が使用可能であるが、イオン性液体系が不揮発性の特徴を持つ面で望ましい。また、有機導電性高分子である伸縮板2との間に電位差が与えられる電極は必ずしも移動体4に含まれる必要がないが、両者を一体とすることで、移動体4が占める空間とは別に電極のための空間を用意する必要が無くなる点で望ましい。特に、図9に示すように複数の有機導電性高分子である伸縮板2a〜2cと複数の電極13a〜13dで人工筋肉アクチュエータ1が構成されるような場合、移動体4が電極13a〜13dを含んだ構造体となることによる空間利用効率向上の効果は高くなる。ただし、図9では、説明に不要な構成要素については省略している。
有機導電性高分子である伸縮板2の両端には、有機導電性高分子である伸縮板2と一体に動作するよう固定された直方体形状の第1及び第2終端部材(可動側終端部材及び固定側終端部材)5a、5bがそれぞれ接続されている。そして、第2終端部材5bと移動体4とは、第1弾性体の一例であるスプリング内蔵ピストン9a、9bで接続されている。すなわち、第2終端部材5bの両端部近傍に立設したスプリング内蔵ピストン9a、9bのピストンロッド9a−1、9b−1の上端が、移動体4の上部の張り出し部4aにそれぞれ連結されている。このスプリング内蔵ピストン9a、9bは、ピストンに内蔵したバネによりピストンロッド9a−1、9b−1の伸長方向への駆動力を発生しており、移動体4を、第2弾性体の一例である円柱状のゴム部材10a、10bに対して押圧している。ゴム部材10a、10bは、移動体4の上部の張り出し部4aと第1終端部材5aの両端部近傍との間に、好ましくは、スプリング内蔵ピストン9a、9bのピストンロッド9a−1、9b−1と同軸上に、配置されている。スプリング内蔵ピストン9a、9bの無負荷状態における自然長は、常に移動体4がゴム部材10a、10bに押圧されるほど長くなっている。ゴム部材10a、10bは、第1終端部材5aに対して固定されているが、移動体4には固定されず、移動体4がゴム部材10a、10bと逆方向に移動しようとする場合には、自由に分離することができるようになっている。
なお、第2終端部材5bと移動体4を接続する第1弾性体については、スプリング内蔵ピストン9a、9bに限るものではなく、コイルバネ等の柔軟構造体単体や、それらを組み合わせたもの等、同様の機能を発揮するものであれば、いずれも使用可能である。同様に、第1終端部材5aと移動体4の間に位置する第2弾性体についても、ゴム部材10a、10bに限るものではなく、同様の機能を発揮するものであれば、いずれも使用可能である。また、第2終端部材5bと移動体4を接続する第1弾性体の剛性は、アクチュエータが伸長するときに必要となる最小限の駆動力を発揮できる程度で良く、一方で、第1終端部材5aと移動体4の間に位置する第2弾性体の剛性は、後述する引っ張り方向への外力が規制できる程度の変位ができる剛性以下にする必要はないので、第2終端部材5bと移動体4を接続する第1弾性体の剛性は、第1終端部材5aと移動体4の間に位置する第2弾性体の剛性より低いことが望ましい。
また、移動体4と第1及び第2終端部材5a、5bは、それぞれ液体電解質3がこぼれないようにするための筒状の封止部材11a、11bで接続されている。封止部材11a、11bについては、液体電解質3の電解液に侵されず、移動体4の移動を妨げない柔軟な素材が望ましく、例えば、ポリエチレン、若しくはフッ素樹脂等の樹脂材料が使用可能である。
更に、第1終端部材5aの両端部の前後面と移動体4の上部の張り出し部4aの前後面は、それぞれ、2枚のリンク板を互いに揺動可能に「V」字状に連結したリンク機構8a〜8dで連結されており、リンク機構8a〜8dは、第1終端部材5aと移動体4との間隔に応じて一斉に変形するようになっている。そして、リンク機構8a〜8dの外側には、リンク機構8a〜8dの変形を制限するための、保護機構の一例として機能する、大略U字状のストッパー部材12(図1A及び図1Bでは省略、図4A〜図4Cに図示)が設けられている。
さらに、電源6とスイッチ7からの配線が、その一方は、第1終端部材5aを介して有機導電性高分子である伸縮板2に接続され、そのもう一方が、移動体4に含まれる電極に接続されており、電源6で与えられる電位差が、有機導電性高分子である伸縮板2と移動体4に含まれる電極との間に印加されて、電気刺激により有機導電性高分子である伸縮板2が伸縮するようになっている。
次に、この人工筋肉アクチュエータ1の作用を説明する。
導電性高分子の伸縮板2が収縮する原因としては、アニオン(陰イオン)の出入り、カチオン(陽イオン)の出入り、高分子構造の変化等があるが、図3A、図3B及び図3Cによる動作原理の説明では、ポリピロールなどの材料系においてアニオンのドープ、アンドープが主たる変形のメカニズムとされていることから、アニオンの出入りについて述べることにする。図2A、図2B及び図2Cに導電性高分子の伸縮板2が収縮するときの人工筋肉アクチュエータ1の状態変化を表す正面図を示し、図3A、図3B及び図3C導電性高分子の伸縮板2が収縮するときの人工筋肉アクチュエータ1の状態変化を表す側面から見た断面図を示す。それぞれの断面図は、人工筋肉アクチュエータ1の正面図における中央で切断したものであり、例えば、図3Aは図2AのIII−III線での切断断面図である。
図2A、図3Aはスイッチオフの状態で導電性高分子の伸縮板2と移動体4に含まれる電極間に電位差を発生させていない状態を示し、図2B、図3Bは導電性高分子の伸縮板2に正の電位を印加し、移動体4に含まれる電極に負の電位を印加した場合を示している。また、図2C、図3Cは導電性高分子の伸縮板2に負の電位を印加し、移動体4に含まれる電極に正の電位を印加した場合を示している。図3A、図3B及び図3Cに示すように、導電性高分子の伸縮板2は、アニオンが内部に入り込むことで伸張し、アニオンが内部から放出されることで収縮するようになる。
導電性高分子の伸縮板2が伸縮するとき、第1終端部材5a及びゴム部材10a、10bが連動して動き、それに伴い、スプリング内蔵ピストン9a、9bによりゴム部材10a、10bに押圧されている移動体4も連動して動くようになる。この際、ゴム部材10a、10bの剛性はスプリング内蔵ピストン9a、9bの剛性より高く、第1終端部材5aと移動体4の間隔がほとんど変わらないまま移動することになる。同時に、リンク機構8a〜8dもほとんど変形しないままである。
次に、人工筋肉アクチュエータ1の外部から強制変位が与えられたとき場合について、図4A、図4B及び図4Cを用いて説明する。図4Aが、外部からの強制変位が与えられていない状態であり、図4Bが、矢印で示すように収縮方向への強制変位が与えられた場合、そして図4Cが、矢印で示すように伸長方向への強制変位が与えられた場合である。図4Bの場合、移動体4は強制変位に従って収縮方向に移動する。その際、移動体4がゴム部材10a、10bに押圧されなくなり、第1終端部材5aと移動体4はリンク機構8a〜8dを介してのみ接続されるようになる。リンク機構8a〜8dは変形自由なので、移動体4が強制変位により移動しても、第1終端部材5aには外力が伝わらないことになる。そのため、導電性高分子の伸縮板2にも強制変位による影響はなく、折れ等も発生しないことになる。しかしこの場合でも、移動体4がゴム部材10a、10bと接触していないため、重力の向きによっては第1終端部材5aの自重等により導電性高分子の伸縮板2に若干の折れが発生する可能性があるので、図11に示すように、第1及び第2終端部材5a、5bを、第3弾性体の一例であるスプリング内蔵ピストン9c、9dを用いて直接連結しておくことが、なお望ましい。このようにすることで、導電性高分子の伸縮板2は常に伸びた状態となり、折れが発生することが無くなる。なお、第3弾性体については、スプリング内蔵ピストン9c、9dに限るものではなく、コイルバネ等の柔軟構造体単体や、それらを組み合わせたもの等、同様の機能を発揮するものであれば、いずれも使用可能である。
また、図4Cの場合、移動体4は強制変位に従って伸長方向に移動する。その際、移動体4はゴム部材10a、10bに押圧され、外力に応じた分だけゴム部材10a、10bが圧縮される。それに伴い、第1終端部材5aと移動体4間の距離が近くなり、リンク機構8a〜8dが変形するようになる。外力に対応したゴム部材10a、10bの圧縮量が一定値に達したとき、リンク機構8a〜8dのそれぞれのリンクの屈曲部分がストッパー部材12に接触するようになるため、それ以上の外力が第1終端部材5aに伝わることが無くなる(言い換えれば、前記第1終端部材5aと前記移動体4間に作用する力が、一定値以下となるように規制することができる)。すなわち、前記第1終端部材5aと前記移動体4との間に配置された前記第2弾性体の一例であるゴム部材10a、10bの変形量が一定値以下となるように規制することができる。そのため、移動体4に強制変位が与えられた場合でも、導電性高分子の伸縮板2に加わる外力は一定値以下に限定されるので、強制変位による導電性高分子の伸縮板2の不可逆な変形を防ぐことができるようになる。なお、ストッパー部材12により規制されるリンク機構8a〜8dの変形量は全て一定である必要はなく、導電性高分子の伸縮板2の長さによって変化しても良い。例えば、導電性高分子の伸縮板2が伸長状態にあればあるほど、許容する変形量を減らす等の調整が考えられるが、このような調整は、ストッパー部材12のリンク機構8a〜8dが接触する面間の距離を図4A〜図4Cのいずれかの図において左側から右側に行くほど徐々に狭くするように構成することで、容易に実現できる。
なお、第1実施形態では、電解質托体層の一例として液体電解質3を用いているが、この電解質托体層は必ずしも液体である必要はなく、ゲル状の電解質であっても良い。ゲル状の電解質は、カバー11a、11bの様な封止するための構成が必要で無くなるので望ましい。また、導電性を備えた高分子も、必ずしも有機導電性高分子である必要はなく、カーボンナノチューブ、若しくはカーボンナノパーティクル等の炭素素材や金属粒子等の導電性を備えた物質を含むゲル状又は固体状の高分子体であっても良い。このような構成であっても同様な効果を得ることができる。さらにこのような素材は、導電性と構造体としての特性を独立に調整しやすい点で望ましい。
加えて、導電性を備えた高分子の代わりに、両面に電極を備えた誘電体高分子を用いても良い。この場合には、電源6とスイッチ7を誘電体高分子の両面に備えた電極間に接続するようにすれば、同様の効果を得ることができる。ただし、図2B、図4Bがスイッチオフの状態に対応し、図2C、図4Cがスイッチオンの状態に対応することになり、電源の極性による影響はなくなる。これらいずれの場合についても、本発明に含まれる。
また、第1実施形態における人工筋肉アクチュエータ1を複数本用いたロボットアームの構成例を図10に示す。人工筋肉アクチュエータ1とそれぞれ同様な構造の人工筋肉アクチュエータ1a〜1hを2本1組として拮抗筋構造として、各ロボットアームの一対の駆動部を構成する。各ロボットアームの一対の駆動部のうちの一方の駆動部を伸張、他方の駆動部を収縮することで、また、それらとは逆に動作させることで、ロボットアームの一対の駆動部が連結された軸101〜104に正逆回転運動を発生させることができる。具体的には、図10の構成では、人工筋肉アクチュエータ1a、1bの伸張及び収縮動作によって上下軸101が正逆回転し、以下同様に、人工筋肉アクチュエータ1c、1dの伸張及び収縮動作によって軸102が、人工筋肉アクチュエータ1e、1fの伸張及び収縮動作によって軸103が、人工筋肉アクチュエータ1g、1hの伸張及び収縮動作によって軸104がそれぞれ正逆回転するようになっている。
詳しくは、4自由度のロボットアームは、固定壁301に対して、上下方向軸沿いに横方向沿いの平面内で正逆回転する第1関節の上下軸101と、上下方向沿いの平面内で正逆回転する第2関節の軸102と、第2腕308と第1腕311との間で相互に正逆回転とする第3関節の軸103と、第1腕311と手313との間で相互に正逆回転とする第4関節の軸104とより構成されている。
第1関節101では、上下端部が軸受け304と305で回転自在にかつ上下方向沿いに支持された回転軸303の上端部の両側に円形支持体302,302が回転自在に連結され、かつ、人工筋肉アクチュエータ1a、1b(ただし、人工筋肉アクチュエータ1bは人工筋肉アクチュエータ1aの背後に配設されるため図示せず。)の各一端部が固定壁301に連結されるとともに各他端部が前記各円形支持体302の支持軸102(第2関節の軸102)に連結されている。よって、人工筋肉アクチュエータ1a、1bの拮抗駆動により、第1関節の上下軸101回りに横方向沿いの平面内でロボットアームの第1腕311と第2腕308と手313とを一体的に正逆回転運動させることができる。なお、上側の軸受け305は支持棒306で固定壁301に支持されている。
第2関節では、回転軸303の両側に固定された2つの円形支持体302,302に、第2腕用リンク308の一端が固定されている。第2腕用リンク308の円形支持体302,302と、回転軸303の一端に直交して固定された支持体307,307との間には、人工筋肉アクチュエータ1c、1dが連結されて、人工筋肉アクチュエータ1c、1dの拮抗駆動により、第2関節の支持軸102である横軸回りに上下方向沿い面内でロボットアームの第1腕311と第2腕308と手313とを一体的に正逆回転させる。
第3関節では、第2腕308沿いでかつ第2腕308の先端に第2腕308と交差して回転自在に連結されかつ第1腕311の基端が固定された支持体310と、第2腕308の基端に直交して固定された支持体309,309との間に人工筋肉アクチュエータ1e、1fが連結されて、人工筋肉アクチュエータ1e、1fの拮抗駆動により、第3関節の支持軸103である横軸回りに上下方向沿い面内で第1腕311と手313とを一体的に正逆回転させる。
第4関節では、第1腕311沿いでかつ第2腕308の先端と第1腕311の基端との間に第1腕311と交差しかつ第1腕311の基端に固定された支持体310と、第1腕311の先端と手313の基端との間に第1腕311と交差しかつ手313の基端に固定された支持体312との間に人工筋肉アクチュエータ1g、1hが連結されて、人工筋肉アクチュエータ1g、1hの拮抗駆動により、第3関節の支持軸103である横軸回りに上下方向沿い面内で手313を正逆回転させる。
人工筋肉アクチュエータ1a、1b、人工筋肉アクチュエータ1c、1d、人工筋肉アクチュエータ1e、1f、人工筋肉アクチュエータ1g、1hのそれぞれは、制御装置の一例としての制御コンピュータ1001により、それぞれの移動体4と第2終端部材5bとの距離に応じて電源6の電圧やスイッチ7の状態が適宜制御され、人工筋肉アクチュエータ1a、1b、人工筋肉アクチュエータ1c、1d、人工筋肉アクチュエータ1e、1f、人工筋肉アクチュエータ1g、1hのそれぞれの収縮・伸張動作が制御される。
このような構成とすることで、多自由度を生かし、人間の腕のようにしなやかな動きをするロボットアームが得られる。これにより、特に家庭用途に適したロボットアームを実現することができる。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかる高分子アクチュエータは、アクチュエータの性能を抑制することなく、アクチュエータに外部からの強制変位が加えられた場合の性能劣化を抑制できる高分子アクチュエータを得ることができるものであり、人工筋肉アクチュエータ等として有用である。よって、前記高分子アクチュエータを駆動装置として使用するロボットアーム、該ロボットアームを有するロボットも有用なものとなる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。
図1Aは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの概略を示す斜視図である。 図1Bは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの概略を示す斜視図である。 図2Aは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの動作を示す正面図である。 図2Bは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの動作を示す正面図である。 図2Cは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの動作を示す正面図である。 図3Aは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの動作を示す側面図である。 図3Bは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの動作を示す側面図である。 図3Cは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータの動作を示す側面図である。 図4Aは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータに外部から強制変位が加わったときの動作を示す正面図である。 図4Bは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータに外部から強制変位が加わったときの動作を示す正面図である。 図4Cは本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータに外部から強制変位が加わったときの動作を示す正面図である。 図5Aは従来構成の人工筋肉アクチュエータの概略を示す図である。 図5Bは従来構成の人工筋肉アクチュエータの概略を示す図である。 図5Cは従来構成の人工筋肉アクチュエータの概略を示す図である。 図6Aは図5Aとは異なる従来構成の人工筋肉アクチュエータの概略を示す図である。 図6Bは図5Aとは異なる従来構成の人工筋肉アクチュエータの概略を示す図である。 図7は従来構成の人工筋肉アクチュエータの構成を示す斜視図である。 図8Aは従来構成の人工筋肉アクチュエータに対する課題を示す側面図である。 図8Bは従来構成の人工筋肉アクチュエータに対する課題を示す側面図である。 図9は本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータにおいて複数の高分子膜部材を用いた場合の概略を示す斜視図である。 図10は本発明の第1実施例における人工筋肉アクチュエータを用いたロボットアームの概略図である。 図11は本発明の第1実施形態による人工筋肉アクチュエータにおいて第3弾性体を追加した場合の正面図である。

Claims (18)

  1. 電気刺激による高分子の伸縮により駆動する高分子アクチュエータにおいて、
    前記高分子より構成される高分子膜部材と、
    前記高分子膜部材の一端に接続された第1終端部材と、
    前記高分子膜部材の他端に接続された第2終端部材と、
    前記第2終端部材に第1弾性体を介して接続されかつ前記第1終端部材側に押圧可能な移動体とを備えて、
    前記高分子膜部材の伸縮により発生する変位を、前記高分子膜部材の前記他端に接続された前記第2終端部材と前記第1弾性体を介して接続され、前記第1弾性体の弾性力により前記高分子膜部材の前記一端に接続された前記第1終端部材に押圧される前記移動体を介して取り出す高分子アクチュエータ。
  2. 前記高分子アクチュエータが、二つの電極とその間に配置された誘電体高分子の前記高分子膜部材とを含み、前記電極間に電位差を与えることで、前記誘電体高分子に発生する伸縮により駆動する請求項1に記載の高分子アクチュエータ。
  3. 前記高分子アクチュエータが、導電性を備えた高分子の前記高分子膜部材と、前記導電性を備えた高分子と電解質托体層を介して接続される電極とを含み、前記導電性を備えた高分子と前記電極との間に電位差を与えることで、前記導電性を備えた高分子に発生する伸縮により駆動する請求項1又は2に記載の高分子アクチュエータ。
  4. 前記移動体が、前記導電性を備えた高分子の前記高分子膜部材と前記電解質托体層を介して接続される前記電極を含む請求項3に記載の高分子アクチュエータ。
  5. 前記導電性を備えた高分子が、有機導電性高分子を含む高分子である請求項3に記載の高分子アクチュエータ。
  6. 前記導電性を備えた高分子に、導電性を有する炭素素材が含まれる請求項3に記載の高分子アクチュエータ。
  7. 前記電解質托体層がゲル状の物質である請求項3に記載の高分子アクチュエータ。
  8. 前記第1終端部材と前記移動体の接触が、第2弾性体を介して行われる請求項1に記載の高分子アクチュエータ。
  9. 前記第1終端部材と前記移動体間に位置する前記第2弾性体が、前記移動体と自由に分離可能である請求項8に記載の高分子アクチュエータ。
  10. 前記第2終端部材と前記移動体を接続する前記第1弾性体の剛性が、前記第1終端部材と前記移動体との間に配置された前記第2弾性体の剛性より小さい請求項8又は9のいずれか一つに記載の高分子アクチュエータ。
  11. 前記第1終端部材と前記第2終端部材が前記移動体を介して接続されるとともに、前記第1終端部材と前記第2終端部材が第3弾性体を介して直接接続されている請求項1に記載の高分子アクチュエータ。
  12. 前記第1終端部材と前記移動体間に作用する力が、一定値以下となるように規制する保護機構を備える請求項1に記載の高分子アクチュエータ。
  13. 前記第1終端部材と前記移動体間に作用する力が、一定値以下となるように規制する保護機構を備え、前記保護機構が、前記第1終端部材と前記移動体との間に配置された前記第2弾性体の変形量が一定値以下となるように規制する機構である請求項8又は9に記載の高分子アクチュエータ。
  14. 前記第1終端部材と前記移動体を接続するリンク機構をさらに備え、前記保護機構が、前記第1終端部材と前記移動体を接続する前記リンク機構の変形を規制する機構である請求項13に記載の高分子アクチュエータ。
  15. 前記保護機構により許容される前記第1終端部材と前記移動体間に作用する力が、前記移動体と前記第2終端部材の距離に応じて変化する請求項12に記載の高分子アクチュエータ。
  16. 前記移動体と前記第2終端部材との距離に応じて前記アクチュエータに加える電気刺激を制御する制御装置をさらに備える請求項1に記載の高分子アクチュエータ。
  17. 請求項1又は2に記載の高分子アクチュエータにより駆動されるロボットアーム。
  18. 請求項17に記載のロボットアームを有するロボット。
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