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JP3940910B2 - 金属製回転ロータ及びその製造方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気掃除機で使用される吸込口の回転ロータ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属製の回転ロータの製造方法としては特開平4−259429号に示すように、ひねり押出し成形によって製造する方法がある。
【0003】
また、特開平7−178016号に示すように、押出し成形装置によって一旦真っ直ぐに押出した後、その軸心周りに捻り加工を施す方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ひねり押出し成形では設定角度に精度よくひねられたものを作るのが難しく、押出し後、別途ひねり工程を設けないと精度が保てないという問題がある。また、真っ直ぐに押出した後、その軸心周りに捻り加工を施す方法では2工程を必要とするため製造効率が悪く、コスト高になっていた。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、所定の角度に精度よくひねることができると共にコスト高とならない回転ロータの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、電気掃除機用吸込口近傍に設けた回転ブラシを構成する金属製回転ロータの製造方法において、押出し成形装置の前方に、ロータ断面と略同形状の貫通穴を有する円板を回転可能に取り付けた保持板を回転ロータ素材の進行方向と直交する方向に設け、前記押出し成形装置から押し出された回転ロータ素材を前記貫通穴に通して押出し成形を行うと同時に前記円板を回転させることによって所定のひねり角度の螺旋状となるようにひねり加工を施すことに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、押出し成形装置は回転ロータ素材を直線状に真っ直ぐ押出し成形することに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、押出し成形装置は回転ロータ素材をひねりダイス又は回転ダイスによってひねり押出し成形したことに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、保持板を押出し成形方向に直列に複数配置し、該複数の保持板に設置された円板の回転速度を各々異ならせ、押出し成形装置側に最も近い保持板に設置された円板の回転速度を最も遅く設定し、押出し成形装置から離れるほど回転速度を速くしたことに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、保持板の前方に調整用円板が設置された調整用保持板を設け、前記調整用円板の回転速度を、目的の設定角度に対応する回転速度より大きく設定したことに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、保持板の前方にひねり角度安定用円板が設置されたひねり角度安定用保持板を設け、前記ひねり角度安定用円板の回転速度を、目的の設定角度に対応する回転速度に設定したことに特徴を有する。
【0012】
請求項7の発明は、保持板の前方に把持機構と回転ロータ素材の押出し方向への引張力付加機構とを備えているものであって、回転ロータ素材が所定の角度にひねられるように回転ロータ素材の端部を把持しつつ軸心を中心に回転させ、且つ引張力付加機構による所定の引張力の付加によって回転ロータ素材を押出し方向に引っ張ることに特徴を有する。
【0013】
請求項8の発明は、電気掃除機用吸込口近傍に設けた回転ブラシを構成する金属製回転ロータにおいて、押出し成形装置の前方に、ロータ断面と略同形状の貫通穴を有する円板を回転可能に取り付けた保持板を回転ロータ素材の進行方向と直交する方向に設け、前記押出し成形装置から押し出された回転ロータ素材を前記貫通穴に通して押出し成形を行うと同時に前記円板を回転させることによって所定のひねり角度の螺旋状となるようにひねり加工を施し、該ひねり加工が施された螺旋状の回転ロータ素材を所定の長さに切断して成形されることに特徴を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は電気掃除機用吸込口に使われる回転ブラシを示す図である。この回転ブラシ1は以下の構成を有するものである。金属製の回転ロータ11はその外周に螺旋状の溝が形成されており、この溝にブレード12やブラシ13などの清掃体が挿入される。回転ロータの両端には回転自在に吸込口本体に取り付けるため、回転軸と一体となったブラケット14,15及び軸受け16が取り付けられてなるものである。
【0015】
図2は本発明の第1及び第2の実施形態を示す。ここで、21は押出し成形装置であり、22は回転ロータ素材である。また、23は保持板である。この保持板23は回転ロータ素材22の進行方向に対して直交する方向に1個又は複数個設置されている。また、保持板23には、中心に回転ロータ素材22の断面と略同形状の貫通穴24を有する回転可能な円板25が設置されている。
【0016】
そして、第1の実施形態では、押出し成形装置21によって押出された回転ロータ素材22は、円板25の中心に設けられた貫通穴24を通過するのである。また、押出し成形装置21で回転ロータ素材22を押出すと同時に円板25を外部の動力(図示せず)により回転させることによって、回転ロータ素材22に所定のひねりを施すのである。
【0017】
この方法では、ひねり角度は押出し速度と円板の回転速度とによって決まるので、押出し速度を一定にして、円板25の回転速度を変更することによって、ひねり角度の異なる回転ロータを製造することができるのである。尚、本実施形態においては押出し成形装置で説明しているが、ある程度の長さの回転ロータ素材を得ることができる方法であれば、例えば連続鋳造装置等を用いてもよい。また、図2では保持板23に設置する円板25を1個としているが、押出し成形装置21から押出される回転ロータ素材22の数に応じて複数個設置する構成としてもよいものである。さらに、図2では保持板23の設置個数を2個としているがこれに限定されるものではない。また、複数の保持板23が設置されている場合において、押出し成形装置21に近い側の保持板23に設置された円板25を回転させずに回転ロータ素材22を貫通穴24に通し、押出し成形装置21に遠い側の保持板23に設置されている円板25を回転させて、この円板25に設けられた貫通穴24に回転ロータ素材22を通過させることで、回転ロータ素材22を所定の角度にひねることもできるものである。この場合には押出し成形直後の回転ロータ素材が不安定な最も高温な時を避けて、一旦回転のない円板の貫通穴を通して、やや温度が低下してからひねりを開始することができるため、ひねり角度や曲がりが安定するのである。
【0018】
そして、第2の実施形態では、押出し成形装置21を回転ロータ素材22をひねりながら押出す、ひねり押出し成形装置21としている。この場合、ひねりながら押出された回転ロータ素材22は保持板23に設置された円板25に設けられた貫通穴24を通過する際に、円板25の回転により更にひねりを加えることができ、また、ひねりを安定させることもできるものである。
【0019】
次に第3の実施形態は、図3の押出し成形装置26を、押出される回転ロータ素材27を直線状に真っ直ぐ押出すための直線押出し成形装置26とした場合である。
【0020】
この場合には真っ直ぐに押出された回転ロータ素材27は保持板23に設置された円板25に設けられた貫通穴24を通過する際に円板25を回転させることによってひねりが形成されるのである。
【0021】
次に第4の実施形態を図4に示す。この実施形態では押出し成形装置21より押出された回転ロータ素材22を複数の保持板、23a,23b,23cに設置された円板25a,25b,25cに設けられた貫通穴24a,24b,24cに通すのである。
【0022】
そして、円板25a,25b,25cの回転速度は円板25aが最も遅くなるように設定し、25b,25cと押出し成形装置21から遠ざかるほど速くなるように設定している。これにより回転ロータ素材22は段階を追って徐々にひねりが加えられ、最後の貫通穴24cを通過したところで所定のひねり角度になるように設定するのである。
【0023】
尚、保持板23の数は本実施形態のように3個に限定するものではなく、安定して目的のひねり角度が得られるように個数を増減することもできるものである。
【0024】
次に第5及び第6の実施形態について図5を用いて説明する。第5実施形態では押出し成形装置21より押出された回転ロータ素材22は、保持板23に設置された円板25に設けられた貫通穴24を通過する際に円板25の回転により目的の角度にひねられるのである。そして、保持板23の前方に更に、調整用保持板30を設置し、この調整用保持板30に設置された調整用円板31の回転速度を目的の設定角度よりも若干大きくなるような速度に設定するのである。
【0025】
これにより、回転ロータ素材22は調整用円板31に設けられた貫通穴32を通過することでバックラッシュ等によるひねりの戻りが矯正され、所定のひねり角度が得られるのである。したがって、調整用保持板30はひねり角度を安定させるために必要なだけの個数を設置すればよいものである。尚、調整用保持板30より後方(押出し成形装置21側)に設置する保持板23の個数も図5に示すものに限定するものではなく、複数設置することができるものである。
【0026】
次に、第6実施形態は、第5実施形態で示した調整用保持板30に換えてひねり角度安定用保持板33を設置する場合である。このひねり角度安定用保持板30にはひねり角度安定用円板34が設置されており、このひねり角度安定用円板34の回転速度を目的の設定角度になるような速度に設定するのである。
【0027】
これにより、回転ロータ素材22はひねり角度安定用円板34に設けられた貫通穴35を通過することでバックラッシュ等によるひねりの戻りが矯正され、所定のひねり角度が得られるのである。したがって、ひねり角度安定用保持板33はひねり角度を安定させるために必要なだけの個数を設置すればよいものである。尚、ひねり角度安定用保持板33より後方(押出し成形装置21側)に設置する保持板23の個数も図5に示すものに限定するものではなく、複数設置することができるものである。
【0028】
次に、第7の実施形態について図6を用いて説明する。押出し成形装置21より押出された回転ロータ素材22は1個乃至複数個の保持板23に設置された円板25に設けられた貫通穴24を通過し、最後方の貫通穴24を通過した後、回転ロータ素材22の先端を、軸心を中心に回転可能な把持機構及び引張力付加機構を備えた装置39によって把持すると共に回転ロータ素材22の押出し方向に引張力を付加しながら所定の角度にひねられるように軸心を中心にして回転させるのである。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明は、電気掃除機用吸込口近傍に設けた回転ブラシを構成する金属製回転ロータの製造方法において、押出し成形装置の前方に、ロータ断面と略同形状の貫通穴を有する円板を回転可能に取り付けた保持板を回転ロータ素材の進行方向と直交する方向に設け、前記押出し成形装置から押し出された回転ロータ素材を前記貫通穴に通して押出し成形を行うと同時に前記円板を回転させることによって所定のひねり角度の螺旋状となるようにひねり加工を施すことに特徴を有するので、ひねり工程を独立して設ける必要がなく、製造コスト低減を図ることができる。また、円板の速度調節によって目的のひねり角度が得られるので、同一の装置で様々な仕様に対応することができ、生産効率をよくすることができる。
【0030】
請求項2の発明は、押出し成形装置は回転ロータ素材を直線状に真っ直ぐ押出し成形することに特徴を有するので、直線状に押出された回転ロータ素材は非常に寸法精度がよく、円板の貫通穴に通してひねられた後も高い寸法精度を維持することができる。また、直線状に押出すためのダイスはひねりダイスに比べて安価で寿命も長くメンテナンスもしやすいため、経済的である。
【0031】
請求項3の発明は、押出し成形装置は回転ロータ素材をひねりダイス又は回転ダイスによってひねり押出し成形したことに特徴を有するので、直線状に押出した後にひねったのでは断面形状が崩れてブレードやブラシが挿入困難になったり、回転バランスが悪くなったりするような大きなひねり角度でもブレードやブラシの挿入性を損なうことなく、回転バランスも優れた回転ロータを製造することができる。
【0032】
さらに、断面形状が崩れ易い中空部を有する回転ロータであっても、目的のひねり角度付近までひねりダイスで押出した後、円板の回転により残りの足りない分の角度をひねればよいので、断面形状を大きく崩すことなく精度のよい中空回転ロータを製造することができる。
【0033】
請求項4の発明は、保持板を押出し成形方向に直列に複数配置し、該複数の保持板に設置された円板の回転速度を各々異ならせ、押出し成形装置側に最も近い保持板に設置された円板の回転速度を最も遅く設定し、押出し成形装置から離れるほど回転速度を速くしたことに特徴を有するので、急激にひねり角度を変化させることなく、徐々に変化させることができ、ひねり角度を精度よく作りこむことができる。
【0034】
請求項5の発明は、保持板の前方に調整用円板が設置された調整用保持板を設け、前記調整用円板の回転速度を、目的の設定角度に対応する回転速度より大きく設定したことに特徴を有するので、バックラッシュ等によるひねりの戻りを矯正しながら成形でき、ひねり角度を精度よく作りこむことができる。
【0035】
請求項6の発明は、保持板の前方にひねり角度安定用円板が設置されたひねり角度安定用保持板を設け、前記ひねり角度安定用円板の回転速度を、目的の設定角度に対応する回転速度に設定したことに特徴を有するので、バックラッシュ等によるひねりの戻りを防止しながら成形でき、ひねり角度を精度よく作りこむことができる。
【0036】
請求項7の発明は、保持板の前方に把持機構と回転ロータ素材の押出し方向への引張力付加機構とを備えているものであって、回転ロータ素材が所定の角度にひねられるように回転ロータ素材の端部を把持しつつ軸心を中心に回転させ、且つ引張力付加機構による所定の引張力の付加によって回転ロータ素材を押出し方向に引っ張ることに特徴を有するので、1個乃至複数個の貫通穴を通すことにより発生する抵抗で失われる回転ロータ素材の直進性を維持することができ、且つ把持機構により回転も加えることができるため、安定した目的のひねり角度を得ることができる。
【0037】
請求項8の発明は、電気掃除機用吸込口近傍に設けた回転ブラシを構成する金属製回転ロータにおいて、押出し成形装置の前方に、ロータ断面と略同形状の貫通穴を有する円板を回転可能に取り付けた保持板を回転ロータ素材の進行方向と直交する方向に設け、前記押出し成形装置から押し出された回転ロータ素材を前記貫通穴に通して押出し成形を行うと同時に前記円板を回転させることによって所定のひねり角度の螺旋状となるようにひねり加工を施し、該ひねり加工が施された螺旋状の回転ロータ素材を所定の長さに切断して成形されることに特徴を有するので、円板の速度調節で目的のひねり角度が得られ、同一の装置で様々な仕様に対応できて生産効率もよいので、非常に安価な回転ロータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転ブラシの構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1及び第2実施形態を示す説明図である。
【図3】 本発明の第3実施形態を示す説明図である。
【図4】 本発明の第4実施形態を示す説明図である。
【図5】 本発明の第5及び第6実施形態を示す説明図である。
【図6】 本発明の第7実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転ブラシ
11 回転ロータ
12 ブレード
13 ブラシ
13,15 ブラケット
16 軸受
21 押出し成形装置
22 回転ロータ素材
23 保持板
24 貫通穴
25 円板
39 把持機構及び引張力付加機構を備えた装置

Claims (8)

  1. 電気掃除機用吸込口近傍に設けた回転ブラシを構成する金属製回転ロータの製造方法において、押出し成形装置の前方に、ロータ断面と略同形状の貫通穴を有する円板を回転可能に取り付けた保持板を回転ロータ素材の進行方向と直交する方向に設け、前記押出し成形装置から押し出された回転ロータ素材を前記貫通穴に通して押出し成形を行うと同時に前記円板を回転させることによって所定のひねり角度の螺旋状となるようにひねり加工を施すことを特徴とする回転ロータの製造方法。
  2. 押出し成形装置は回転ロータ素材を直線状に真っ直ぐ押出し成形することを特徴とする請求項1に記載の回転ロータの製造方法。
  3. 押出し成形装置は回転ロータ素材をひねりダイス又は回転ダイスによってひねり押出し成形したことを特徴とする請求項1に記載の回転ロータの製造方法。
  4. 保持板を押出し成形方向に直列に複数配置し、該複数の保持板に設置された円板の回転速度を各々異ならせ、押出し成形装置側に最も近い保持板に設置された円板の回転速度を最も遅く設定し、押出し成形装置から離れるほど回転速度を速くしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転ロータの製造方法。
  5. 保持板の前方に調整用円板が設置された調整用保持板を設け、前記調整用円板の回転速度を、目的の設定角度に対応する回転速度より大きく設定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転ロータの製造方法。
  6. 保持板の前方にひねり角度安定用円板が設置されたひねり角度安定用保持板を設け、前記ひねり角度安定用円板の回転速度を、目的の設定角度に対応する回転速度に設定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転ロータの製造方法。
  7. 保持板の前方に把持機構と回転ロータ素材の押出し方向への引張力付加機構とを備えているものであって、回転ロータ素材が所定の角度にひねられるように回転ロータ素材の端部を把持しつつ軸心を中心に回転させ、且つ引張力付加機構による所定の引張力の付加によって回転ロータ素材を押出し方向に引っ張ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転ロータの製造方法。
  8. 電気掃除機用吸込口近傍に設けた回転ブラシを構成する金属製回転ロータにおいて、押出し成形装置の前方に、ロータ断面と略同形状の貫通穴を有する円板を回転可能に取り付けた保持板を回転ロータ素材の進行方向と直交する方向に設け、前記押出し成形装置から押し出された回転ロータ素材を前記貫通穴に通して押出し成形を行うと同時に前記円板を回転させることによって所定のひねり角度の螺旋状となるようにひねり加工を施し、該ひねり加工が施された螺旋状の回転ロータ素材を所定の長さに切断して成形されることを特徴とする回転ロータ。
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