JP3946320B2 - 作業機のツール配置設定方法およびツール配置設定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機数を複数用いる場合の、作業機のツール配置設定方法とその装置に関するもので、例えば、多数の各種電子部品を取り扱い、それらを回路基板に装着ないしは実装し、電子回路基板を生産するような場合に利用される。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を回路基板に装着ないしは実装する作業機が取り扱う電子部品は種々様々であり、その形状ないしは形態、大きさが種々に異なる。これらの電子部品をミスなく取り扱って高精度に装着ないしは実装するのに、電子部品を取り扱うツールは電子部品の種類に合った適正なものが必要となる。この種のツールには電子部品をまわりから掴んで保持するチャック、電子部品を真空吸着して保持する吸着ノズルなどがある。また、これらが取り扱う電子部品の大きさが大きく違えば、それに合わせるために、同じ種類のツールでも大きさの違うものが必要になる。
【0003】
複数配置された異種のツールを選択、使用する作業機は、一連の作業中に使用ツールをその都度必要なものと取り替えることにより、1つの作業機で多種類の電子部品を装着するのに対応でき、いわゆる異形部品装着機または異形部品実装機として実用されている。このような作業機は、さらに多くの部品を取り扱って所定の電子回路基板を生産するために、複数併用され、ツールを取り替えないタイプの装着機などとも併用される。
【0004】
このような複数の作業機を用いる生産ラインシステムでの、各装着機への部品の振り分け、それに対応した異形部品装着機へのツールの振り分けと、振り分けたツールの配置は、多種類の部品をツールの取り替えを伴い所定の順序で取り扱っていくとき、各ツールや部品を取り扱う動作軌跡や動作軌跡の違い、あるいは取扱部品数の違いなどが反映した部品の取り扱い時間の違い、あるいはツールによって部品を取り扱うときの難易度の違いなどをもたらし、生産性や歩留り率などに大きく影響する重要な設定要素である。
【0005】
従来、各異形部品装着機への部品およびツールの振り分けと、振り分けたツールの配置とを設定するのに、図7に示すフローチャートのような手法が適用されている。これにつき説明すると、先ずステップ#11で、それまでの経験に基づき、あるいは、1つ前部品装着作業時に設定されていた部品の振り分けに従い、各異形部品装着機に必要な複数のツールを初期振り分けする。次のステップ#12で、各異形部品装着機でのそれに振り分けられた各ツールにつき、部品装着作業のための初期配置を決める。その後ステップ#13で、生産ラインシステムにおける各装着機に、これから装着しようとする各電子部品を振り分ける。異形部品装着機の場合、それぞれにつき先に初期振り分け、初期配置したツールに対応した電子部品が振り分けられる。
【0006】
続くステップ#14では、以上のような設定条件に基づく各部品装着機での部品装着時間(1点当たりの装着時間×装着点数)が算出され、各部品装着機での装着時間の相互バランスを判定する。例えば、ある部品装着機の部品装着時間が短いのに、他の部品装着機での部品装着時間が長いと、装着時間の短い部品装着機では無駄な待ち時間が長くなってしまうと言ったことが生じる。そこで、各部品装着機での部品装着時間の最大の差が所定の範囲内かどうかを判定する。所定の範囲内であれば、設定した現ツール配置位置を最終結果として部品装着作業に移る。所定の範囲内でなければ、ステップ#15でツールの振り分けと配置とを修正した後、前記の判定を行い、所定範囲内になるまで同じ操作を繰り返す。繰り返し回数が所定の回数を越えたら、設定操作を終了し、それまでで、部品装着時間の相互バランスが最も採れているツール配置に最終決定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子部品をクリーム半田などを利用した仮止め状態で回路基板に装着して置き、後にリフロー炉でクリーム半田の溶融、固化を図って実装状態にする場合、回路基板を搬送しながら種々の電子部品を仮止め状態に装着していくのに、大きな電子部品ほど慣性により動きやすい。従って、取り扱い部品の小さい装着機から、取り扱い部品の大きい装着機までを生産ラインシステムの上流側から下流側に順次に並べて、搬送速度を順次に低速化させ、部品の大きさに対応した一定以下の慣性しか生じないようにする配慮が一般になされている。
【0008】
このような部品の振り分け条件に加え、上記従来のように異形部品装着機に先に振り分けられ、配置されているツールに振り分け部品を対応させる条件を配慮すると、部品の振り分けの設定操作がより複雑になる。
【0009】
また、この複雑化する部品の振り分け設定操作は、各装着機での装着時間の差が最小となるように一定の手順に従って部品の振り分けを行えば、部品だけを見た最適振り分けはできるものの、その基本条件になっている各異形部品装着機についてのツールの初期振り分けや初期配置の設定は、一定のルールに従った最適なものではなく、先に述べたような繰り返しの修正が必要なことに変わりはなく、ツールの振り分けの修正の都度、部品の振り分けも修正する必要がある。結局、部品およびツールの振り分けおよび配置の設定操作は、複雑な上、各作業者の経験的なもの、あるいは試行錯誤的なものであり、最終決定までなお多くの時間を費やす原因になっている。
【0010】
近時では、電子回路基板の用途が多品種少量の製品分野にも広く及んでいて、生産する電子回路基板の種類変更に伴う作業替えの頻度が高くなっている中、部品およびツールの振り分けおよび配置の適正化とその設定操作の簡易化および安定化が特に望まれている。
【0011】
本発明の目的は、対象替えする次の作業に必要なツールの最適解に近い振り分けおよび配置をどんな場合も安定して効率よく設定することができる、作業機のツール配置設定方法およびその装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の作業機のツール配置設定方法は、複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機を複数用いる場合の、作業機のツール配置設定方法であって、生産品種に必要な部品の振り分けに対応して前記ツールを配置するに際して、1つ前の生産品種で使用したツールを、同一の作業機の同一配置位置に配置設定することを特徴とする。
また、本発明の作業機のツール配置設定装置は、複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機を複数用いる場合の、作業機のツール配置設定装置であって、生産品種に必要な部品の振り分けに対応して前記ツールを配置するに際して、1つ前の生産品種で使用したツールを、同一の作業機の同一配置位置に配置設定することを特徴とする。
さらに、本発明の作業機のツール配置設定方法は、複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機を複数用いる場合に、対象替えする次の作業に必要な部品を、1つ前の作業時に各作業機に配置されている既配置ツールに対応するものについてはその既配置ツールのある作業機に優先して振り分け、各作業機に振り分けられた部品を取り扱うツールの配置は、優先して振り分けられた部品に対応する既配置ツールについては1つ前の作業時の配置をそのまま優先設定するとともに、各作業機の新たに振り分けられた部品に対応して新たに振り分けられるツールについては、既配置ツールないしは既に配置設定された既配置設定ツールとの、大きさおよび隣接位置関係などから、互いに干渉しない位置関係となる配置に設定することを特徴とする。
【0013】
このように、対象替えによる次の作業に必要な部品を、1つ前の作業時に各作業機に配置されている既配置ツールに対応するものはその既配置ツールのある作業機に優先して振り分けることにより、既配置ツールの作業替えのための必要交換数が最小となるので、その分だけ段取り時間が短くなり、各作業機に振り分けられた部品を取り扱うツールの配置を、優先して振り分けられた部品に対応する既配置ツールは1つ前の作業時の配置をそのまま優先設定することにより、既配置ツールの作業替えのための配置替えが最小になるので、その分だけ段取り時間が短くなり、各作業機の新たに振り分けられた部品に対応して新たに振り分けられ配置設定されるツールは、既配置ツールを除いた少ないものとなって従来必要とした各種条件を容易に満たせるし、既配置ツールないしは既に配置設定された既配置設定ツールとの、大きさおよび隣接位置関係などから、互いに干渉しない位置関係となるように設定するなど簡単な所定の条件を配慮することにより、前記新たな部品の振り分けと、これに基づくツールの振り分けおよび配置上、ツールどうしが干渉し合うようなことが防止されるので、従来に比しより最適解に近い、部品の振り分けと、これに基づくツールの振り分けおよび配置が得られる。
【0014】
いずれの設定操作も、一定のルールに従った結果のものであるので、従来のように人の経験に基づいたり、試行錯誤するようなものではなく、どんな場合も安定して所定の進捗性を持って効率よく最適解ないしはそれに近い設定ができる。
【0015】
ここで、次の作業に必要な部品の振り分けに際し、1つ前の作業時の既配置ツールに対応せず新たに振り分ける部品は、各作業機での所定の作業に必要な時間の相互の差が最小となるように各作業機に振り分けると、1つ前の作業時の作業実績を踏襲しながら新たに必要となる少ない部品およびツールについてのそのような設定だけで、各作業機での作業時間の差が最小っとなるように、作業時間の相互バランスを採ることができる。また、前記新たな部品の振り分けに対応して新たに振り分けるツールの配置を、既配置ツールないしは既配置設定ツールの隣へ順次設定するのに、これら隣り合う双方のツールの外接円の半径の和が、その隣り合うツールの配置位置間のピッチよりも大きいときに双方のツールが干渉し合うものと判定し、前記隣の位置を1つ空けてその次の空いている配置位置に設定すると、配置替えするツールの大きさの違いによる相互干渉も一定のルールに従った手順にて回避することができ、そのために設定操作が特に複雑になったり時間が長引いたりすることはない。
【0016】
また、本発明の作業機のツール配置設定装置は、各作業機での取り扱い部品の種類の情報と、その部品を取り扱うべく配置されているツールの種類および配置位置の情報とを入力する第1の入力手段と、これら入力された情報を記憶し、かつ新たな情報の入力があると記憶内容を更新する記憶手段と、次の作業で取り扱う部品の種類の情報およびそれを取り扱うツールの種類の情報を入力する第2の入力手段と、前記記憶手段に記憶された1つ前の作業時の取り扱い部品の種類の情報およびそれを取り扱ったツールの種類と配置の情報とを比較し、請求項4に記載の方法の手順に従って、次の作業機に必要な部品の振り分けと、この振り分けられた部品を取り扱うツールの振り分けおよび配置を設定する演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
これら、各手段の適時的な動作によって、入力された次の作業に必要な部品情報およびツール情報と、また1つ前の作業に関し記憶手段に記憶された、部品情報およびツール情報とから、前記のようなツールの配置設定の方法を、所定のルールに従った演算手段の働きによって自動的に、迅速かつ正確に達成することができる。
【0018】
演算手段からの、作業機ごとに設定した部品およびツールの振り分け情報および配置情報を、表示手段により表示すると、作業者はそれを参照しながら戸惑いなく容易に作業できるし、間違いにくくなる。表示手段は、各作業機を管理、制御する上位のホスト制御手段に設けられて、各作業機でのツール交換を指示し、管理するようにしてもよいし、これに併せ、あるいは別に、表示手段を、各作業機に備えて、それぞれの部品を取り扱う作業機での部品およびツールの振り分けおよび配置に個別に利用できるようにすると便利である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の代表的な一実施の形態につき実施例とともに、図1〜図6を参照しながら説明する。
【0020】
本実施の形態は、ツールを選択、使用しながら対応する部品を取り扱い所定の作業を行う複数の作業機として、図2に示すような電子部品2を取り扱って回路基板1に装着し電子回路基板を生産する異形部品装着機の場合の一例としている。電子回路基板は多数の電子部品を装着して構成されることが多く、普通1台の作業機では到底足りない。そこで、複数の作業機に対して回路基板1を順次に搬送してそれぞれの作業機で電子部品2を装着していき、必要な種類および数の電子部品2を装着して、所定の電子回路基板が得られるように生産ラインシステムが構成される。作業機としては1つあるいは複数あるツールを取り替えないで用いて、主として微細な複数種類の電子部品2を高速で装着できるようにするタイプのいわゆる高速装着機など各種タイプのものがある。一例として、図1に、高速装着機A、B、比較的大きく異形な各種の電子部品をツール20を取り替えながら取り扱う異形部品装着機C、Dを生産ライン上に順次に配列し、高速装着機Aを上流側、異形部品装着機Dを下流側として所定の回路基板1を生産するようにしている。
【0021】
異形部品装着機C、Dは、電子部品2の形状や大きさの差が大きく、同一のツールでは取り扱えない、いわゆる異形部品の複数種を選択的に取り扱って装着を行うもので、図3に示すようなNO.1〜NO.5と言った複数のツール配置部18が図2に示す一部に設けられ、取り替え使用する複数種のツール20を予め配置しておけるようにしている。
【0022】
電子部品2は種々な形態、形状、大きさのものがあり、それぞれに応じた各種の供給形態がある。図2に示すように電子部品2をテーピング部品としてリール3に巻取り、これを部品供給カセット4に装着し、各作業機に振り分けられる電子部品2の種類に応じたものを部品供給部5に装備する。他の供給形態としてはバルク部品供給カセットを用いて供給するもの、電子部品をパレットに収容して種々の形式で供給するものなどがあり、選択使用される。1つの作業機にそれら異なった供給形態のものを複合して用いることも行われ、1つの作業機で取り扱われる電子部品2の種類は様々である。
【0023】
図2に示す異形部品装着機C、Dは、平面より見て互いに直交するXY2方向に移動するXY移動機構7により支持した装着ヘッド19を有し、ツール配置部18、部品供給部5、および回路基板1への部品装着位置のそれぞれに移動される。装着ヘッド19はその下面のツール接続部21に着脱できるように接続したツール20によって、部品供給部5にて供給される各種の電子部品2を順次にピックアップし、ピックアップした電子部品2はその都度回路基板1上の所定の位置に装着する。装着ヘッド19は各種の電子部品2をピックアップする際、必要に応じてツール配置部18にて、次の電子部品2に対応するツール20を初期装着し、あるいは取り替え装着する。本実施の形態の異形部品装着機C、Dは装着ヘッド19に2つのツール接続部21を有し、図3に▲1▼〜▲3▼で示す移動を伴って2つのツール20を同時に装着して併用できるようにしている。装着ヘッド19に装着するツール20の数は1つでも、あるいは3つ以上でもよく、同時装着数が多いほど、ツールを取り替える必要頻度を少なくすることができる。しかし、機構および制御が複雑になるので適宜選択すればよい。回路基板1は基板搬送・位置決め機構8によって一端側のローディング部8aから受け入れ、図2の回路基板1の位置が示す部品装着位置まで搬入して一旦位置決めし、必要なだけの電子部品2の装着に供した後に他端側のアンローディング部8bから搬出する。
【0024】
高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dなどを用いて電子回路基板を生産性および歩留りよく生産するのに、作業対象となる電子回路基板の品種に応じて必要な各種の電子部品2を、どの作業機で取り扱うかの振り分けと、この振り分けに応じて異形部品装着機C、Dが取り扱うことになる電子部品2の種類に応じたツールを各異形部品装着機C、Dに振り分け、かつ、各異形部品装着機C、Dのツール配置部18に振り分けられたツールを配置する。これらの電子部品2およびツールの振り分けと、ツールの配置は、上記したように電子回路基板1の生産性や歩留りに大きく影響する。これらの振り分けと配置が一旦最適解ないしはそれに近い条件で設定できても、生産品種が変化すると、必要な電子部品2とその高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dへの最適振り分け条件も変化する。同時に異形部品装着機C、Dでの最適に振り分けられた電子部品に対応したツールの振り分けも変化し、振り分けられたツールの配置替えも必要となる。
【0025】
各異形部品装着機C、Dは、例えば図4に示すようなマイクロコンピュータなどを利用した各種の演算機能を内部に持った制御装置31により内部の、または外部接続されたプログラムファイル32等に格納された制御プログラムに従い動作制御される。制御装置31は、操作パネル30から入力され、あるいは、部品供給部5の部品センサおよびツール配置部18のツールセンサが検出する部品情報、およびツール情報から、装備された部品供給カセット6の位置およびそれに収容されて供給される電子部品2の種類、ツール配置部18の各位置とそこに配置されたツール20の種類を認識することができ、制御プログラムに従い、その都度必要とする電子部品2を供給しながら、供給される電子部品2の種類に応じたツール20を選択、使用してピックアップし、位置決めされている回路基板1の所定位置に装着する作業を自動的に遂行させる。この際、供給される電子部品2の種類が現装着ツール20で取り扱えない場合は、ツール配置部18に配置されている他のツール20のうちの、必要なものと取り替えてから電子部品2のピックアップを行い、回路基板1の所定位置に装着する。操作パネル30から入力され、あるいは何らかのトラブルに基づいて発生される停止信号が入力されると、部品装着動作を停止する。生産品種が同じである間の前記部品情報、ツール情報、および部品装着順序などを必要に応じて読み書きできる記憶手段33に記憶し、それら情報に変化があると記憶手段33は記憶内容を新しい情報に書き換え更新する。もっとも、その時々の情報を履歴として順次記憶していくこともできる。
【0026】
一方、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dのそれぞれは、図5に示すようなマイクロコンピュータなどを利用した各種演算機能を持ったホスト制御装置41によって集中管理および制御される。ホスト制御装置41は操作パネル42から種々な入力を受けるとともに、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dのそれぞれについての各種情報が入力され、内部の、あるいは外部接続されたプログラムファイル43等に格納された制御プログラムに従って、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dの各種管理、および関連制御を行い、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dの管理情報、動作情報を読み書きできる記憶手段44に記憶し、それらの情報に変化があると記憶手段44は記憶内容を新たな情報に書き換え更新する。もっとも、その時々の情報を履歴として順次記憶していくこともできる。
【0027】
ここで、1つ前の生産品種から現生産品種に対象替えする際の、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dへの電子部品2およびツール20の振り分けと配置を設定する本実施の形態の手法につき、下記の表1に示す一実施例を参照しながら説明する。
【0028】
【表1】
【0029】
表1は、設備名の欄に示す高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dそれぞれの、部品供給部番号の欄に1〜9、1〜8、1〜7、および1、2、101〜104の番号を付して示す各部品供給セクションに振り分けた電子部品2の種類例(部品名称の欄に示す)と、異形部品装着機C、Dそれぞれにつき振り分けたツール20の種類例(使用ツールの欄に示す)、およびその配置例(ツール配置の欄に1〜5の番号の各ツール配置位置とそれに対応させたツール20の種類とで示す)とを、1つ前の生産品種時から現生産品種時に品種替えをした場合につき示している。なお、高速装着機A、Bはツール20の装着数に係わらず、新たなツール20を取り替え使用するものでなく、また取り替えの必要のないように電子部品2を振り分けるもので、ツール20に関する情報は省略してある。
【0030】
高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dへの電子部品2およびツール20の振り分けと、ツール20の配置の初期の設定は従来通りに行う。表1に示す1つ前生産品種時のデータは、初期の設定により最適解として電子回路基板の生産実績を持ったものとする。この1つ前生産品種から現生産品種に対象替えするに当たり、基本的には、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dのいずれに対しても、1つ前生産品種時に振り分けられていた電子部品2に対応するものは、その振り分け位置のままとする。高速装着機Aに対する1005C1、1608C1〜2等の電子部品2、高速装着機Bに対する部品2125C2〜3、MINIDI2、3261R1〜2等の電子部品2、異形部品装着機Cに対する3216R3、S0P8P1等の電子部品、異形部品装着機Dに対するQFP40P1等の電子部品2がそれであり、前記のような振り分けによって部品供給部5での電子部品2の必要入れ替え数が最小となる。
【0031】
しかし、異形部品装着機C、Dのように、ツール配置部18に複数配置されたツール20を、その都度作業対象となる電子部品2の種類に応じ選択、使用して、対応する電子部品2を取り扱い所定の作業をする作業機を複数併用する場合には、異形部品装着機C、Dに1つ前生産品種時に振り分けられ、かつ配置されているツール20との関係も配慮する必要がある。
【0032】
本実施の形態では、現生産品種に対象替えする次の作業に必要な電子部品2を、1つ前生産品種時に各異形部品装着機C、Dに配置されている既配置ツール20に対応するものについてはその既配置ツール20のある作業機に優先して振り分ける。各異形部品装着機C、Dに振り分けられた電子部品2を取り扱うツール20の配置は、優先して振り分けられた電子部品2に対応する既配置ツール20については1つ前生産品種時の配置をそのまま優先設定するとともに、各異形部品装着機C、Dの新たに振り分けられた電子部品2に対応して新たに振り分けられるツール20については、既配置ツール20ないしは既に配置設定された既配置設定ツール20との、大きさおよび隣接位置関係などから、互いに干渉しない位置関係となる配置に設定する。
【0033】
このように、対象替えによる次の作業に必要な電子部品2を、1つ前生産品種時に各異形部品装着機C、Dに配置されている既配置ツールに対応するものはその既配置ツールのある各異形部品装着機C、Dに優先して振り分けることにより、既配置ツールの作業替えのための必要交換数が最小となるので、その分だけ段取り時間が短くなる。
【0034】
また、各異形部品装着機C、Dに振り分けられた電子部品2を取り扱うツール20の配置を、優先して振り分けられた電子部品2に対応する既配置ツール20は1つ前生産品種時の配置をそのまま優先設定することにより、既配置ツール20の生産品種替えのための配置替えが最小になるので、その分だけ段取り時間が短くなる。
【0035】
しかも、各異形部品装着機C、Dの新たに振り分けられた電子部品2に対応して新たに振り分けられ配置設定されるツール20は、既配置ツールを除いた少ないものとなって従来必要とした各種条件を容易に満せるし、既配置ツール20ないしは既に配置設定された既配置設定ツール20との、大きさおよび隣接位置関係などから、互いに干渉しない位置関係となるように設定するなど簡単な所定の条件を配慮することにより、前記新たな電子部品2の振り分けと、これに基づくツール20の振り分けおよび配置上、ツール20どうしが干渉し合うようなことが防止される。
【0036】
これらによって、本実施の形態では、従来に比しより最適解に近い、電子部品2の振り分けと、これに基づくツール20の振り分けおよび配置が得られるし、いずれの設定操作も、一定のルールに従った結果のものであるので、従来のように人の経験に基づいたり、試行錯誤するようなものではなく、どんな場合も常に所定の進捗性を持って効率よく最適解ないしはそれに近い設定ができる。
【0037】
ここで、次の作業に必要な電子部品2の振り分けに際し、1つ前生産品種時の既配置ツール20に対応せず新たに振り分ける電子部品2は、各異形部品装着機C、Dでの所定の作業に必要な時間の相互の差が最小となるように各異形部品装着機C、Dに振り分けると、1つ前生産品種時の作業実績を踏襲しながら新たに必要となる少ない電子部品2およびツール20についてのそのような設定だけで、各異形部品装着機C、Dでの作業時間の差が最小となるように、作業時間の相互バランスを採ることができる。
【0038】
また、前記新たな電子部品2の振り分けに対応して新たに振り分けるツール20の配置を、既配置ツール20ないしは既配置設定ツール20の隣へ順次に設定するのに、これら隣り合う双方のツール20の外接円の半径の和が、その隣り合うツール20の配置位置間のピッチよりも大きいときに双方のツール20が干渉し合うものと判定し、前記隣の位置を1つ空けてその次の空いている配置位置に設定すると、配置替えするツール20の大きさの違いによる相互干渉も一定のルールに従った手順にて回避することができ、そのために設定操作が特に複雑になったり時間がなが引いたりするようなことはない。
【0039】
1つ前の生産品種時の部品情報および、ツール情報は、各異形部品装着機C、Dの記憶手段33の記憶内容によって得られるし、現生産品種に必要な電子部品2の種類と振り分け情報は、操作パネル30から入力され、あるいは部品センサからの情報によって得られる。そして、これらの異形部品装着機C、Dごとの情報はホスト制御装置41によって、各高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dの情報の一部として認識することができる。従って、ホスト制御装置41はそのような情報に基づき、前記のような操作を所定のルールに従い自動的に演算して迅速かつ正確に達成することができる。ここにホスト制御装置41は本発明で言う演算手段をなしている。しかし、本発明の演算手段は必要な機能を発揮する限りどのようなものでもよい。
【0040】
設定した電子部品2の振り分け情報、およびツールの振り分け、配置情報を自身のホスト制御装置41に接続された操作パネル44、あるいは各異形部品装着機C、Dの制御装置31に接続された操作パネル30に表示し、現生産品種のための電子部品2の振り分け情報、およびツール20の振り分け、配置情報を作業者に与え、それらの作業が円滑に行われるようにすることができる。
【0041】
以下、図6に示すフローチャートに基づいてさらに具体的に説明すると、先ずステップ#1で、図1の生産ラインシステムに対して、1つ前生産品種と異なる品種の電子回路基板を今から生産する現生産品種に必要な電子部品2を振り分ける操作を行う。
【0042】
これは、前記表1に示すように1つ前生産品種時に装着した電子部品2と同じ電子部品2は、1つ前の生産品種時に振り分けられていた同一作業機へ振り分ける。また、現生産品種にしかない電子部品2は、高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dの各作業機での装着時間が最も均等になるように補正しながら振り分ける。
【0043】
例えば、高速装着機Aに関する部品供給部番号1の部品名称1005C1のように、1つ前生産品種時も装着していた電子部品2は、1つ前生産品種時と同じ高速装着機Aの同じ部品供給番号1に振り分ける。高速装着機Aの部品供給部番号2の部品名称1005R1は現生産品種でのみ装着する電子部品2で、これについては、共通部品を振り分けた後の装着時間で、装着時間が小さい高速装着機Aから優先的に振り分け、各高速装着機A、高速装着機B、異形部品装着機C、および異形部品装着機Dの各作業機での装着時間が、与えられた制約条件の中で最も均等化するように振り分ける。異形部品装着機C、Dの場合は、電子部品2だけでなく、電子部品2の振り分けに対応したツール20の振り分け、および振り分けたツール20の配置を決定する必要がある。
【0044】
例えば、表1の現生産品種での各異形部品装着機Cの場合、チャック小、チャック中、コネクタ中、IKEI3用の計4種のツール20を配置しなければならない場合を示している。ステップ#2では、各作業機、特に各異形部品装着機C、Dに振り分けられたツール20をツール配置部18の各ツールポジションNO.1〜NO.5に配置設定する。この工程はステップ#2a〜ステップ#2cの3段階ある。ステップ#2aでは1つ前生産品種で使用したツール20は同一の各異形部品装着機C、Dの同一の配置位置に設定するもので、異形部品装着機Cのツール配置欄において、ツールポジション番号1のチャック小は1つ前生産品種時と同じであり、共通して使用するツール20は同じ配置位置に振り分ける。
【0045】
ステップ#2bは現生産品種にしかないツール20を、その取り扱い部品の寸法が小さいものから大きなものに順に並ぶように配置していくもので、各異形部品装着機Cのツール配置位置で、ツールポジション番号3のコネクタ中とツールポジション番号5のIKEI3用が該当ツール20で、取り扱い部品寸法の小さいものから大きなものに順に並んでいる。ここに、コネクタ中とIKEI3用ではIKEI3用の方が寸法が大きい。
【0046】
ステップ#2cでは、ステップ#2bで配置設定したもののうち、隣どうしのツールポジションのツール20どうしが干渉し合わないかチェックするもので、隣り合う両方のツール20の半径の和が、ツールポジションの間隔より大きければ、1つツールポジションを空けてその次の空いているツールポジションに配置設定する。異形部品装着機Cのツール配置結果ではコネクタ中とIKEI3用の隣接チェックの結果、ツールポジションを1個空けて配置している。
【0047】
このような干渉を判断する操作は、新たに必要となるツール20を振り分けた後に行うこともできるが、ツール20の1つを既配置ツール20ないしは既配置設定ツール20の隣に配置設定していく都度行い、干渉する条件であると、その次の空いているツールポジションに配置設定するようにしてもよく、この方が操作に無駄がなくてよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の作業機のツール配置設定方法の特徴によれば、1つ前の作業時に各作業機に配置されている既配置ツールの作業替えのための必要交換数が最小となり、既配置ツールの作業替えのための配置替えが最小になるので、段取り時間が短くなり、各作業機の新たに振り分けられた部品に対応して新たに必要となるツールを配置設定するのに、ツールどうしが干渉し合うようなことが防止されるので、従来に比しより最適解に近い、部品の振り分けと、これに基づくツールの振り分けおよび配置が得られる。しかも、これらは、一定のルールに従って設定操作した結果のものであるので、従来のように人の経験に基づいたり、試行錯誤するようなものではなく、どんな場合も安定して所定の進捗性を持って効率よく最適解ないしはそれに近い設定ができる。
【0049】
また、次の特徴によれば、1つ前の作業時の作業実績を踏襲しながら新たに必要となる少ない部品およびツールについてのそのような設定だけで、各作業機での作業時間の差が最小となるように、作業時間の相互バランスを採ることができる。
【0050】
また、別の特徴によれば、配置替えするツールの大きさの違いによる相互干渉も一定のルールに従った手順にて回避することができ、そのために設定操作が特に複雑になったり時間が長引いたりすることはない。
【0051】
本発明の作業機のツール配置設定装置の特徴によれば、各手段の適時的な動作によって、入力された次の作業に必要な部品情報およびツール情報と、また1つ前の作業に関し記憶手段に記憶された、部品情報およびツール情報とから、前記のようなツールの配置設定の方法を、所定のルールに従った演算手段の働きによって自動的に、迅速かつ正確に達成することができる。
【0052】
次の特徴によれば、作業者はそれを参照しながら戸惑いなく容易に作業できるし、間違いにくくなる。
【0053】
別の特徴によれば、各作業機を管理、制御する上位のホスト制御手段での表示にて、各作業機でのツール交換を指示し、管理することができる。
【0054】
今1つの特徴によれば、ホスト制御手段での表示に併せ、あるいは別に、各作業機にて表示して、それぞれの部品およびツールの振り分けおよび配置に個別に利用されるようにもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な1つの実施の形態における複数の異形部品装着機を含む生産ラインシステムの一例を示すブロック図である。
【図2】図1の生産ラインシステムに配置された異形部品装着機の一例を示す斜視図である。
【図3】図2の装着機の部品を取り扱うツールの配置部と装着ヘッドとの関係を示す平面図である。
【図4】図2の装置の制御装置のブロック図である。
【図5】図1の生産ラインシステムの全体を管理し、制御するホスト制御装置のブロック図である。
【図6】図5のホスト制御装置の部品の振り分け、ツールの振り分けおよび配置を設定するシーケンス制御を示すフローチャートである。
【図7】従来の部品の振り分け、ツールの振り分けおよび配置を決定する操作の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 回路基板
2 電子部品
5 部品供給部
8 基板搬送・位置決め機構
18 ツール配置部
19 装着ヘッド
20 ツール
21 ツール接続部
30 操作パネル
31 制御装置
32 プログラムファイル
33 記憶手段
41 ホスト制御装置
42 操作パネル
43 プログラムファイル
44 記憶手段
A、B 高速装着機
C、D 異形部品装着機
Claims (5)
- 複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機を複数用いる場合の、作業機のツール配置設定方法であって、
生産品種に必要な部品の振り分けに対応して前記ツールを配置するに際して、1つ前の生産品種で使用したツールを、同一の作業機の同一配置位置に配置設定することを特徴とする作業機のツール配置設定方法。 - 前記ツールの配置について、既に配置位置が決定されたツールとの干渉しない位置関係となる配置位置に設定する請求項1に記載の作業機のツール配置設定方法。
- 複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機を複数用いる場合の、作業機のツール配置設定装置であって、
生産品種に必要な部品の振り分けに対応して前記ツールを配置するに際して、1つ前の生産品種で使用したツールを、同一の作業機の同一配置位置に配置設定することを特徴とする作業機のツール配置設定装置。 - 複数配置されたツールを、その都度作業対象となる部品の種類に応じ選択、使用して、対応する部品を取り扱い所定の作業をする作業機を複数用いる場合の、作業機のツール配置設定方法であって、
対象替えする次の作業に必要な部品を、1つ前の作業時に各作業機に配置されている既配置ツールに対応するものについてはその既配置ツールのある作業機に優先して振り分け、各作業機に振り分けられた部品を取り扱うツールの配置は、優先して振り分けられた部品に対応する既配置ツールについては1つ前の作業時の配置をそのまま優先設定するとともに、各作業機の新たに振り分けられた部品に対応して新たに振り分けられるツールの配置は、既配置ツールないしは既に配置設定された既配置ツールとの、大きさおよび隣接位置関係などから、互いに干渉しない位置関係となる位置に設定することを特徴とする作業機のツール配置設定方法。 - 各作業機での取り扱い部品の種類の情報と、その部品を取り扱うべく配置されているツールの種類および配置位置の情報とを入力する第1の入力手段と、
これら入力された情報を記憶し、かつ新たな情報の入力があると記憶内容を更新する記憶手段と、
次の作業で取り扱う部品の種類の情報およびそれを取り扱うツールの種類の情報を入力する第2の入力手段と、
前記記憶手段に記憶された1つ前の作業時の取り扱い部品の種類の情報およびそれを取り扱ったツールの種類と配置の情報とを比較し、請求項4に記載の方法の手順に従って、次の作業機に必要な部品の振り分けと、この振り分けられた部品を取り扱うツールの振り分けおよび配置を設定する演算手段と
を備えたことを特徴とする作業機のツール配置設定装置。
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| JP23919097A JP3946320B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 作業機のツール配置設定方法およびツール配置設定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP23919097A JP3946320B2 (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | 作業機のツール配置設定方法およびツール配置設定装置 |
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Family Applications (1)
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- 1997-09-04 JP JP23919097A patent/JP3946320B2/ja not_active Expired - Lifetime
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