JP3953209B2 - コンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナに係り、さらに詳しくは、平面表示装置などの部品などとして用いられる薄板を、とくに自動化された生産ライン上において、破損することなく良好に出し入れすることが可能であり、また、これら薄板の保管または搬送に適したコンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば液晶表示装置やプラズマ表示装置などの平面表示装置では、その製造過程で、ガラス基板の表面に電極や隔壁などをスクリーン印刷などにより形成し、そのガラス基板を、別の工場で組立あるいは再加工したい場合がある。その場合には、ガラス基板を破損しないように、且つ、基板表面が汚れないように、基板を保管および搬送するためのコンテナが必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコンテナは、平面表示装置に用いるガラス基板などの薄板を、破損しないように、且つ、基板表面が汚れないように搬送することができるものではなかった。
【0004】
また、従来のコンテナの開口部は、コンテナの上部に設けられているため、薄板を上方から入れて、上方から取り出す作業を必要とし、とくに、自動化された生産ライン上で、無人の開梱システムを採用するような場合には、薄板を割らないようにコンテナに出し入れすることが困難であった。
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、薄板などの製品を、とくに自動化された生産ライン上で、破損しないように出し入れすることが容易であり、且つ、薄板などを破損しないように保管あるいは搬送することができるコンテナを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテナは、矩形状の底板と、前記底板の対向する2つの角部に装着してある製品角部保持具とを有するコンテナであって、前記各製品角部保持具が、第1板材と、当該第1板材に対して略90度位置から略180度以上位置まで回動自在に保持してある第2板材とを有する。
【0007】
前記製品角部保持具の第1板材が、前記底板の上に、底板における隣接する二辺に沿ってスライド移動自在に装着してあることが好ましい。
【0008】
前記底板の表面には、底部緩衝材が装着してあり、前記第1板材および第2板材の内側表面には、側部緩衝材が装着してあることが好ましい。
【0009】
前記底板の表面には、前記製品角部保持具の第2板材が前記第1板材に対して、略90度位置で停止するためのストッパ用係止具が装着してあることが好ましい。これらのストッパ用係止具は、前記第1板材がスライド移動することを考慮し、第1板材のスライド移動方向に沿って、複数位置に装着してあることが好ましい。これらのストッパ用係止具が存在する位置では、前記底部緩衝材には、切り欠き部が形成してあることが好ましい。
【0010】
前記底板の対向する2つの角部以外の1の角部には、底板に対して固定された製品端部保持具が装着してあることが好ましい。
【0011】
前記コンテナは、前記製品端部保持具を覆うように前記底板の上に着脱自在に装着される蓋体をさらに有することが好ましい。
【0012】
前記コンテナの内部に収容される製品としては、ガラス基板などの薄板が例示され、薄板は、底板の上に、緩衝シートを介して複数積層され、この薄板の対向する角部が、前記製品角部保持具により保持されることが好ましい。これら薄板を底板の上に積層する作業は、製品角部保持具の第2板材が第1板材に対して、略180度以上の角度で回動して開いた状態で行うことが好ましい。
【0013】
積層された薄板の最上部と蓋体との隙間には、クッション部材が装着されることが好ましい。
【0014】
前記底板の下方には、フォークリフトの爪部などが挿入可能な内部パレットが固定してあることが好ましい。前記内部パレットは、外部パレットに対して着脱自在に装着され、外部パレットと蓋体とが着脱自在に装着されることが好ましい。
【0015】
【作用】
本発明に係るコンテナでは、コンテナの内部に薄板などの製品の出し入れを行う際には、製品角部保持具の第2板材を第1板材に対して、略180度以上の角度で回動して開いた状態で行う。製品角部保持具の第2板材を第1板材に対して、略180度以上の角度で回動して開いた状態では、薄板などの製品は、製品角部保持具の上からではなく、側方から底板の上に載置することができる。また、製品を取り出す場合にも、側方から製品を取り出すことができる。したがって製品の出し入れ作業が容易になり、製品を破損するおそれも少ない。
【0016】
製品を保管または搬送する場合には、製品を底板の上に積層して積み込んだ後、製品角部保持具の第2板材を第1板材に対して略90度の角度位置に戻し、製品の対向する2つの角部を製品角部保持具により保持する。その結果、製品は、コンテナの輸送中にも、横方向に振動することはなくなる。その後、必要に応じて、蓋体を取り付け、蓋体の内面と製品との間に隙間がある場合には、その隙間にクッション部材を装着し、コンテナ内部で製品が上下方向にがたつくことを防止する。このため、本発明のコンテナでは、薄板などの製品を破損しないように保管あるいは搬送することができる。
【0017】
また、本発明において、製品角部保持部材の第1板材をスライド移動自在とすることで、コンテナの内部に収容される製品としての薄板などの大きさが異なる場合にも対応することができる。すなわち、第1板材を底板の辺に沿ってスライド移動させ、製品の大きさに合わせた所定の位置で停止させることで、異なる大きさの製品であっても、その製品の対向する2つの角部を製品角部保持部材により良好に保持することができ、製品がコンテナ内で移動することがない。したがって、製品の破損を有効に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0019】
図1は本発明の1実施形態に係るコンテナの分解斜視図、図2はコンテナから蓋体を取り除いた底板の平面図、図3は製品角部保持具の開閉機構を示す概略図、図4および図5は製品角部保持具の要部斜視図、図6はコンテナの断面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係るコンテナ2は、矩形状の底板4を有する。底板4は、内部パレット6の上に固定してある。内部パレット6は、外部パレット8の上に、止め金具10を介して着脱自在に装着される。内部パレット6および外部パレット8には、それぞれフォークリフトの爪部などが挿入可能なリフト用開口部7および9が形成してあり、フォークリフトにより搬送可能になっている。
【0021】
コンテナ2は、外部パレット8に対して着脱自在に取り付けられる蓋体12を有し、蓋体12は、内部パレット6およびその上に装着してある製品角部保持具20、22および24の全体を覆うことが可能になっている。蓋体12を外部パレット8に対して着脱自在に装着するために、蓋体12には、第1キャッチロック14が装着してあり、外部パレット8には、第1キャッチロック14が係合する第2キャッチロック16が装着してある。
【0022】
矩形状の底板4の1つの角部には、底板4に対して固定された製品角部保持具20が立設してある。この製品角部保持具20は、二枚の板材が略直角に接合された形状を有し、これらの板材の内側表面には、側部緩衝部材21が貼り付けてある。側部緩衝部材21は、たとえばスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴム(EPDM)、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、またはこれらの発泡体、またはウレタンもしくはナイロンの発泡体などで構成される。
【0023】
底板4の対向する角部には、それぞれ製品角部保持具22および24が装着してある。これら製品角部保持具22および24は、それぞれ、第1板材30と第2板材32とから成り、第2板材32が、回動軸34を介して、第1板材30に対して、図1および図2に示す矢印Cで示すように、略90度位置から略180度以上位置まで回動自在に保持してある。これら第1板材30および第2板材32の内側表面にも、側部緩衝部材21が貼り付けてある。
【0024】
これら製品角部保持具20,22および24の内側であって、底板4の表面には、全体として矩形状の底部緩衝部材26が貼り付けてある。底部緩衝部材26は側部緩衝部材21と同様な材質で構成してある。底部緩衝部材26には、所定の位置で切り欠き27が設けられ、それらの切り欠き27により露出する底板4の表面には、リング状のストッパ用係止具42が固定してある。このストッパ用係止具42の役割については後述する。
【0025】
図3に示すように、製品角部保持具22または24の第2板材32には、引張スプリング36aの一端が取り付けてあり、第2板材32に何ら外力が作用しない状態で、第2板材32は、第1板材30に対して、略180度の位置まで回動するようになっている。なお、引張スプリング36aの代わりに、図4および図5に示すように、回動スプリング36bを用い、第2板材32に何ら外力が作用しない状態で、第2板材32を、第1板材30に対して、略180度の位置まで回動させるようにしても良い。
【0026】
図4に示すように、第2板材32の回動基端部には、軸受け金具40が固定してあり、この軸受け金具40が回動軸34に対して回動自在に保持してある。また、軸受け金具40の下端には、圧縮スプリング38の上端が当接し、軸受け金具40を上方に常時押圧している。
【0027】
第2板材32の回動先端側下端部には、ストッパ用係止具42に対して着脱自在に係合するロック部材44が固定してある。ロック部材44には、矢印A方向に回動する係止片46が装着してあり、係止片46が矢印A方向に回動することで、ロック部材44とストッパ用係止具42との係合が外れるようになっている。係止片46には、操作ロッド50の下端部に形成してあるテーパ状傾斜部48が係合し、第2板部32に対して相対的に操作ロッド50を下方向Bに押すことで、テーパ状傾斜部48が係止片46に対して係合し、係止片46が矢印A方向に回動する。なお、操作ロッド50の外周には、圧縮スプリング52が装着してあり、操作ロッド50は、第2板部32に対して上方に押されており、操作ロッド50に対してスプリング52以外の外力が何ら作用しない状態では、ロック部材44とストッパ用係止具42との係合は解除されないようになっている。
【0028】
圧縮スプリング52のバネ力に抗して、第2板部32に対して相対的に操作ロッド50を下方向Bに押すことで、テーパ状傾斜部48が係止片46に対して係合し、係止片46が矢印A方向に回動する。その結果、ロック部材44とストッパ用係止具42との係合が外れ、圧縮スプリング38のスプリング力により、回動軸受け40と共に、第2板材32が上方に持ち上がる。第2板材32を十分に持ち上げることで、第2板材32の底部が、底部緩衝材26の表面よりも上に位置し、第2板材32は、スプリング36aまたは36bのスプリング力により、第1板材30に対して略180度の位置まで回動可能となる。
【0029】
図5に示すように、第1板材30の下部には、スライド移動用アダプタ60が固定してある。アダプタ60は、案内レール61に沿って、矢印X方向に移動可能である。矢印X方向は、図1に示すように、製品角部保持具20と22の間、製品角部保持具20と24との間に位置し、矩形状の底板4の隣接する二辺方向と一致する。
【0030】
図5に示すように、アダプタ60には、ストッパピン62が装着してあり、このストッパピン62を、案内レール61の側端面に形成してあるサイドホール64に挿入することで、アダプタ60および第1板材30は、矢印X方向の所定位置で固定される。アダプタ60の取付位置をずらすには、アダプタ60を案内レール61に沿って矢印X方向にスライド移動させ、サイドホール64が形成してある任意の位置で、ストッパピン62をサイドホール64に差し込み、アダプタ60を固定する。サイドホール64の形成位置は、図2に示す底板4の表面に固定してあるストッパ用係止具42の配置位置に対応している。
【0031】
図5に示すアダプタ60の固定位置をX方向に沿ってずらすことで、第2板材32の配置も、図2に示すようにX方向に沿ってずれ、異なる大きさの製品としての薄板72の角部を保持することが可能になる。
【0032】
本実施形態に係るコンテナ2では、コンテナ2の内部に薄板72などの製品の出し入れを行う際には、製品角部保持具22および24の第2板材32を第1板材30に対して、略180度以上の角度で回動して開いた状態で行う。第2板材32を第1板材30に対して、略180度以上の角度で回動させて開くには、図4に示す操作ロッド50を、圧縮スプリング52のバネ力に抗して、第2板部32に対して相対的に下方向Bに押す。そうすることで、テーパ状傾斜部48が係止片46に対して係合し、係止片46が矢印A方向に回動する。その結果、ロック部材44とストッパ用係止具42との係合が外れ、圧縮スプリング38のスプリング力により、回動軸受け40と共に、第2板材32が上方に持ち上がる。第2板材32を十分に持ち上げることで、第2板材32の底部が、底部緩衝材26の表面よりも上に位置し、第2板材32は、スプリング36aまたは36bのスプリング力により、第1板材30に対して略180度以上の位置まで回動可能となる。
【0033】
図2に示すように、製品角部保持具22および24の第2板材32を第1板材30に対して、略180度以上の角度で回動して開いた状態では、薄板72などの製品は、製品角部保持具20、22および24の上からではなく、側方から底板4の上に載置することができる。また、薄板72を取り出す場合にも、側方から薄板72を取り出すことができる。なお、薄板72としては、特に限定されないが、液晶表示装置やプラズマディスプレイに用いられるガラス基板などを例示することができる。
【0034】
薄板72を保管または搬送する場合には、図6に示すように、底部緩衝材26の上に複数の薄板72を、紙などの緩衝シート70を介して積層して積み込んだ後、図2に示すように、製品角部保持具22および24の第2板材32を第1板材30に対して略90度の角度位置に戻し、薄板72の対向する2つの角部を製品角部保持具22および24により保持すると共に、他の一つの角部を製品端部保持具20により保持する。その結果、薄板72は、コンテナの輸送中においても横方向に振動することはなくなる。その後、図6に示すように、蓋体12を外部コンテナ8に対して取り付ける。その前に、蓋体12の上部内面と薄板72または緩衝シート70との間に隙間がある場合には、その隙間にエアクッションなどから成るクッション部材80を装着し、コンテナ2内部で薄板70が上下方向にがたつくことを防止する。このため、本実施形態のコンテナ2では、薄板72などの製品を破損しないように保管あるいは搬送することができる。
【0035】
また、本実施形態では、製品角部保持部材22および24の第1板材30をスライド移動自在とし、任意の位置で固定することができるので、コンテナ2の内部に収容される薄板72などの大きさが異なる場合にも対応することができる。すなわち、図2に示すように、第1板材30を底板4の辺に沿ってスライド移動させ、薄板72の大きさに合わせた所定の位置で停止させることで、異なる大きさの薄板72であっても、その薄板72の3つの角部を製品角部保持部材20、22および24により良好に保持することができ、薄板72がコンテナ内で移動することがない。したがって、薄板72の破損を有効に防止することができる。
【0036】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0037】
たとえば、上述した実施形態では、コンテナ2の内部に収容される製品として、薄板72を例示したが、薄板以外でも、通常の板材、またはブロック材を収容する場合にも、本発明に係るコンテナを用いることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るコンテナによれば、薄板などの製品を、破損しないように出し入れすることが容易であり、且つ、薄板などを破損しないように保管あるいは搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係るコンテナの分解斜視図である。
【図2】 図2はコンテナから蓋体を取り除いた底板の平面図である。
【図3】 図3は製品角部保持具の開閉機構を示す概略図である。
【図4】 図4は製品角部保持具の第2板材側から見た要部斜視図である。
【図5】 図5は製品角部保持具の第1板材側から見た要部斜視図である。
【図6】 図6はコンテナの断面図である。
【符号の説明】
2… コンテナ
4… 底板
6… 内部パレット
8… 外部パレット
12… 蓋体
20… 製品角部保持具
21… 側部緩衝部材
22,24… 製品端部保持具
26… 底部緩衝部材
27… 切り欠き
30… 第1板材
32… 第2板材
34… 回動軸
42… ストッパ用係止具
44… ロック部材
50… 操作ロッド
60… スライド移動用アダプタ
61… 案内レール
62… ストッパ用ピン
64… サイドホール
70… 緩衝シート
72… 薄板
80… クッション部材
Claims (3)
- 矩形状の底板と、
前記底板の対向する2つの角部に装着してある製品角部保持具とを有するコンテナであって、
前記各製品角部保持具が、前記底板上に、底板における隣接する二辺に沿って装着してある第1板材と、当該第1板材に対して略90度位置から略180度以上位置まで回動自在に保持してある第2板材とを有するコンテナ。 - 前記製品角部保持具の第1板材が、前記底板の上に、底板における隣接する二辺に沿ってスライド移動自在に装着してある請求項1に記載のコンテナ。
- 前記底板の表面には、前記略90度位置に前記第2板材を固定するためのストッパ用係止具が装着されており、
前記第2板材の回動先端側下端部には、前記ストッパ用係止具に対して着脱自在に係合するロック部材が固定してあり、
当該第2板材の回動基端部は、圧縮スプリングによって上方に常時押圧されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテナ。
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