JP3974866B2 - 建設機械の操作パターン切換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられた操作レバーの操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、下部走行体と、この下部走行体に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に伏仰可能に接続され、ブーム、アーム、及び作業具(例えばバケット、以下適宜、単にバケットという)を含む多関節型のフロント装置とを備えている。
【0003】
これら下部走行体、上部旋回体、及びフロント装置は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動する少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記ブーム、アーム、バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記上部旋回体を下部走行体に対し旋回させる旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、これら複数の油圧アクチュエータをそれぞれ操作する操作手段とを有している。
【0004】
操作手段としては、通常、操作者が着座する運転席の左・右両脇に位置する十字操作式の手動操作レバーと、運転席の前方に位置する左・右走行用操作レバー(足でも操作可能)とが設けられている。
【0005】
手動操作レバーは、通常、上記複数の油圧アクチュエータのうち旋回用油圧モータ、ブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダを操作するようになっている場合が多いが、左・右2つの操作レバーの左右方向・前後方向への操作方向(都合合計4方向)の操作対象を、それぞれいずれのアクチュエータに対応づける(割り当てる)かについては、元来、各建設機械メーカごとに種々のパターンがあった。
【0006】
例えば、あるパターンでは、左側の操作レバーの前後方向操作が旋回右・左で左右方向操作がアームダンプ・クラウドとし、右側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットクラウド・ダンプとなっている。また別のパターンでは、左側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットダンプ・クラウドとし、右側の操作レバーの前後方向操作がアームクラウド・アームダンプで左右方向操作が旋回左・右となっている。さらに別のパターンでは、左側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットダンプ・クラウドとし、右側の操作レバーの前後方向操作がアームダンプ・クラウドで左右方向操作が旋回左・右となっている。
【0007】
そして、これらまちまちの操作パターンの統一規格として、JIS規格としての操作パターンが定められている。この操作パターンによれば、左側の操作レバーの前後方向操作がアームダンプ・クラウドで左右方向操作が旋回左・右とし、右側の操作レバーの前後方向操作がブーム下げ・上げで左右方向操作がバケットクラウド・ダンプとなっている。
【0008】
これに応じて、各製造メーカの製造する各機種にあっても、自社の操作パターンのみならず上記JIS規格にも適用可能なように、あるいは他社の操作パターンに慣れた操作者でも運転可能なように、複数の操作パターンを切換可能としたものが既に提唱されている。
【0009】
例えば、操作レバーが電気レバー方式である場合において複数の操作パターンを切り換える従来技術としては、例えば特許文献1に記載のものがある。電気レバー方式の場合、操作レバーの操作量を電気信号に置き換え操作信号として出力する(例えば操作レバーの回転運動を回転式のポテンショメータのセンサによって検出して電気操作信号として出力する)ものであるが、この従来技術では、センサからの電気操作信号を操作パターン切換装置を介して作業機制御用コントローラに出力するようにしている。そして、操作パターン切換装置に設けたノブを回して、各電気操作信号の行き先を操作パターン切換装置内の結線を切り換えることにより、切り換え可能となっている。
【0010】
そして、この従来技術では、上記のように電気的に切り換えられたパターン(現在どのパターンに切り換えられているか)を操作者に認識させるために、操作パターン切換装置からの切換信号を入力する変換パターンモニター装置を設け、液晶画面(操作パターン表示盤)上に、そのとき選択されている操作パターンにおける左・右操作レバーと各油圧アクチュエータ動作の対応関係を、作業機形状・作業機動作方向を図形化して表示している。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−152867号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、油圧ショベル等の建設機械は、その性質上、屋外の過酷な環境で使用されるため、製造販売後において部品の修理交換、メンテナンス等が行われる。そして、機械全体としての修理費用(=機械管理費用)は機械を継続して永年使用することで徐々に増大するため、元来、ユーザはある程度の期間使用した建設機械は中古機として下取りに出し、新しい機械に買い替えるのが通常であった。しかしながら、建設機械の従事する稼働現場は、通常、公共工事等の建設工事現場が多い。建設工事は、その性質上、景気動向や経済状況等、社会情勢の影響を受けやすく、それによって発注工事数の増減の変化が著しい。このため、近年では、自ら建設機械を保有し、古くなった機械から新しい機械に次々と買い替えて行くよりも、レンタル会社より適宜レンタルして用いるユーザが増大しつつある。
【0013】
このような情勢に応じて、各製造メーカの製造する各機種にあっても、自社の操作パターンのみならず他社の操作パターンに慣れた操作者でも運転可能なように、複数の操作パターンを切換可能としたものが製造されており、レンタル会社はそのような機械を多数保有して、各ユーザに提供している。ユーザに貸し出す際に、当該ユーザが望む操作パターンを選択可能かあるいは既にその操作パターンが選択されているか等の観点から、各機械について、現在の操作パターンを素早く確認できることが管理上望ましい。
【0014】
しかしながら、上記従来技術では、上記のような点に特に配慮されておらず、各機械について、エンジンキーを持参してキースイッチをONにし、電源を投入して液晶画面に操作パターンを表示させなければ現在の操作パターンを確認することができない。このため、機械管理上、著しく不便であった。
【0015】
本発明の目的は、キースイッチOFFのままでも操作パターンを確認可能とし、機械管理上の利便性を向上できる建設機械の操作パターン切換装置を提供することにある。
【0016】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、複数の油圧アクチュエータと、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式の複数のコントロールバルブと、前記コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁と、複数の方向に操作可能な少なくとも1つの操作レバーを備え、この操作レバーの操作方向及び操作量に応じた電気的な操作信号を出力する操作レバー装置とを有する建設機械に設けられ、前記操作レバーの操作方向と前記油圧アクチュエータ及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置であって、電源停止時にも記憶を保持可能な不揮発性記憶手段と、前記操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段と、前記設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成し、前記不揮発性記憶手段に入力する記憶データ入力手段とを有する建設機械の操作パターン切換装置において、電源のON・OFFを指示するキースイッチのON・OFF状態を検出するキースイッチ検出手段と、前記キースイッチがOFF位置であるとき、現在設定されている操作パターンの表示指示を操作者が行う指示入力手段と、前記キースイッチ検出手段でキースイッチのOFF状態が検出され、かつ前記指示入力手段にて前記表示指示の入力があった場合に、前記不揮発性記憶手段に入力された記憶用データを読み込み、対応する記憶パターン表示信号を生成し出力する記憶データ出力手段と、前記記憶パターン表示信号を入力し、これに対応する操作パターンの表示を行う表示手段とを有する。
【0019】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記記憶データ出力手段は、前記指示入力手段での前記操作者による入力操作が所定時間持続しなかった場合には当該入力操作を認識せず、前記所定時間持続した場合に当該入力操作を認識する。
【0020】
これにより、上記(1)で述べたキースイッチOFF時の操作パターンの確認を、指示入力手段の入力操作が所定時間持続した場合にのみ行うので、操作者が意図しない表示手段の表示出力による不要なバッテリ消費を防止することができる。
【0021】
(3)上記(1)において、好ましくは、前記設定入力手段、前記指示入力手段、前記表示手段、及び、前記設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段を備えた表示器と、前記パターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力するパターン表示信号生成手段、及び前記パターン指示信号に対応する操作パターンにより前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する前記電磁弁に出力する駆動信号生成手段を備えたコントローラとをさらに有し、前記表示手段は、前記キースイッチがON位置にあるときには、前記パターン表示信号生成手段からの前記パターン表示信号を入力し、これに対応する表示を行う。
【0022】
本発明においては、キースイッチがON位置にあるときには、操作者が表示器の設定入力手段で操作パターンを設定入力すると、パターン指示信号出力手段がこれに対応したパターン指示信号をコントローラに出力し、コントローラはパターン指示信号に対応する1つの操作パターンを実際に使用する操作パターンとして選択し設定するとともに、パターン表示信号生成手段でパターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成して表示器の表示手段に出力する。これにより、表示手段はパターン表示信号に対応する操作パターンを表示する。したがって、キースイッチがON位置で原動機が駆動しているときには、表示手段は設定入力手段で設定入力した操作パターンではなくコントローラで実際に使用する操作パターンを表示するので、誤作動を確実に防止し信頼性を向上できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を図1〜図8により説明する。
【0024】
図1は、本実施形態による建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である小型の油圧ショベル(ミニショベル)の全体構造を表す側面図であり、図2は、本実施形態による建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1及び図2に示す状態にて操作者が運転席に着座した場合における操作者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0025】
これら図1及び図2において、この油圧ショベルは、走行手段としての左・右の無限軌道履帯(クローラ)1L,1Rを備えた下部走行体2と、この下部走行体2の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、この上部旋回体3の基礎下部構造をなす旋回フレーム4に垂直ピン(図示せず)を中心にして水平方向に回動可能に取り付けられたスイングポスト5と、このスイングポスト5に上下方向に回動可能に(俯仰可能に)取り付けられた多関節型のフロント装置6と、旋回フレーム4上に設けられたいわゆるキャノピータイプの運転室7と、旋回フレーム4上の運転室7以外の大部分を覆う上部カバー8とを備えている。
【0026】
下部走行体2は、略H字形状のトラックフレーム9と、このトラックフレーム9の左・右両側の後端近傍に回転自在に支持された駆動輪10L,10R(但し10Lのみ図1に図示)と、駆動輪10L,10Rをそれぞれ駆動する左・右走行用油圧モータ11L,11R(但し11Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の左・右両側の前端近傍に回転自在に支持され、履帯1L,1Rを介し駆動輪10L,10Rの駆動力でそれぞれ回転される従動輪(アイドラ)12L,12R(但し12Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の前方側に上下動可能に設けられ、ブレード用油圧シリンダ13により上下動する排土用のブレード14とを備えている。また下部走行体2の中央部には旋回台軸受(旋回輪)15が配置され、この旋回輪15の中心近傍に、下部走行体2に対し旋回フレーム4を旋回させる旋回用油圧モータ16(後述の図4参照)が内蔵されている。
【0027】
スイングポスト5は、垂直ピン(図示せず)を介し旋回フレーム4に対し水平に回動可能となっている。またスイングポスト5は、旋回フレーム4に設けられたスイング用油圧シリンダ17に、連結ピン(図示せず)を介して連結されており、スイング用油圧シリンダ17の伸縮でスイングポスト5全体が鉛直方向の軸心まわりに回動することによって、フロント装置6が左・右にスイングするようになっている。
【0028】
フロント装置6は、ブーム18と、ブーム18に回動可能に結合されたアーム19と、アーム19に回動可能に結合されたバケット20とを備えている。そして、ブーム18、アーム19、及びバケット20は、それぞれブーム用油圧シリンダ21、アーム用油圧シリンダ22、及びバケット用油圧シリンダ23により動作する。
【0029】
運転室7は、上記した旋回フレーム4上の左側に設けられており、操作者が着座する座席(運転席)24と、この座席24の上方に設けられたルーフ25と、このルーフ25を支持する支柱26とを有している。図3は、この運転室7内の詳細構造を表す図1中矢印A方向から見た矢視俯瞰図である。
【0030】
この図3、及び前述の図1、図2において、運転室7内の操作者が着座する座席24より前方には、左・右走行用油圧モータ11L,11Rをそれぞれ駆動し油圧ショベルの前進又は後進走行等をさせるための手でも足でも操作可能な左・右走行用操作レバー27L,27Rが設けられている。
【0031】
左走行用操作レバー27Lのさらに左側足元部分には、オプション用油圧アクチュエータ(例えばブレーカ用油圧モータ)を駆動するためのオプション用操作ペダル28Lが設けられている。右走行用操作レバー27Rのさらに右側足元部分には、スイング用油圧シリンダ17を駆動しスイングポスト5(言い換えればフロント装置6全体)を左・右にスイングさせるためのスイング用操作ペダル28Rが設けられている。それら左・右走行用操作レバー27L,27R及び操作ペダル28L,28Rの前側には、操作者の前方への転落防止のための前ステー29が設けられている。
【0032】
座席24の左側には、操作者の左側への転落防止のためのサイドステー30と、左コンソール31とが設けられ、座席24の右側には、前側又は後側に操作することでブレード用油圧シリンダ13を駆動しブレード14を上下動させるためのブレードレバー32と、キースイッチ33及び表示器(モニタ)34等を備えた右コンソール35と、燃料タンク(図示せず)からの燃料供給を制御するための燃料レバー36とが設けられている。
【0033】
そして、座席24の左・右両側には、十字操作式の左・右手動操作レバー37L,37Rをそれぞれ備え、これら左・右手動操作レバー37L,37Rの各操作方向(前後方向又は左右方向)に対応した操作対象(上記ブーム用油圧シリンダ21、上記アーム用油圧シリンダ22、上記バケット用油圧シリンダ23、及び上記旋回用油圧モータ16)にそれぞれ作動指令を与える例えば電気レバー方式の操作レバー装置38L,38R(後述の図4参照)が設けられている。これら十字操作式の手動操作レバー37L,37Rのさらに左・右両側にはパイロットポンプ(図示せず)等の油圧源からの元圧を遮断させる誤操作防止用のロックレバー39L,39Rが設けられている。また、座席24の下側には、後述するコントローラ40(図4参照)が収納されている。
【0034】
上部カバー8は、その内部に、エンジン41(後述の図4参照)、このエンジン41に駆動される油圧ポンプ42(後述の図4参照)、エンジン41の燃料を貯留する燃料タンク、油圧ポンプ42の圧油源となる作動油タンク(図示せず)、及びバッテリ43(後述の図4参照)等の機器を収納している。
【0035】
図4は、本実施形態による上記電気レバー方式の操作レバー装置38L,38Rに係わるコントローラ40の詳細機能、及び上記表示器34の詳細機能を表すブロック図である。
【0036】
この図4において、上記エンジン(原動機)41と、このエンジン41により駆動される例えば可変容量型の上記油圧ポンプ42と、この油圧ポンプ42から吐出される圧油によって駆動される上記旋回用油圧モータ16、上記ブーム用油圧シリンダ21、上記アーム用油圧シリンダ22、上記バケット用油圧シリンダ23を含む複数の油圧アクチュエータと、油圧ポンプ42からそれら旋回用油圧モータ16、ブーム用油圧シリンダ21、アーム用油圧シリンダ22、バケット用油圧シリンダ23等に供給される圧油の流れをそれぞれ制御する例えば電気−油圧変換弁タイプの旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、バケット用コントロールバルブ47を含む弁ユニット48と、上部旋回体3、ブーム18、アーム19、及びバケット20の動作を指示する上記十字操作式の左・右手動操作レバー37L,37Rをそれぞれ備えた上記電気レバー方式の操作装置38L,38Rと、上記コントローラ40と、電源のON・OFFを指示する上記キースイッチ33と、操作パターン(詳細は後述)を設定し表示する機能等を有する上記表示器34と、上記バッテリ(電源)43とが設けられている。
【0037】
操作レバー装置38Lは、前後方向及び左右方向に変位可能な上記十字操作式の左手動操作レバー37Lと、それぞれの変位を検出するレバー変位検出器49Lとを備えており、レバー変位検出器49Lは左手動操作レバー37Lの変位方向(十字方向のいずれの方向であるか)及び変位量(操作量)をそれぞれ検出し、これに応じた前後方向の操作信号(作動指令信号)L1または左右方向の操作信号L2をコントローラ40にそれぞれ出力するようになっている。
【0038】
また、操作レバー装置38Rは、前後方向及び左右方向に変位可能な上記十字操作式の右手動操作レバー37Rと、それぞれの変位を検出するレバー変位検出器49Rとを備えており、レバー変位検出器49Rは右手動操作レバー37Rの変位方向及び変位量をそれぞれ検出し、これに応じた前後方向の操作信号R1または左右方向の操作信号R2をコントローラ40にそれぞれ出力するようになっている。
【0039】
コントローラ40は、バッテリ43からキースイッチ33等を介し電気供給される電源部50と、操作レバー装置38L,38Rからの上記操作信号L1,L2,R1,R2を入力する第1入力部51と、左・右手動操作レバー37L,37Rの各操作方向ごとに操作対象(上記ブーム用油圧シリンダ21、上記アーム用油圧シリンダ22、上記バケット用油圧シリンダ23、及び上記旋回用油圧モータ16のうちいずれか1つ)を対応づけた例えば4つの操作パターン(詳細は後述)に対応する操作テーブルをそれぞれ記憶する記憶部52と、表示器34からのパターン指示信号を入力する第2入力部53と、このパターン指示信号に応じて4つの操作パターンの中から実際に使用する操作パターンを選択し設定し、記憶部52から対応する操作テーブルを読み込み、これに基づいて操作信号L1,L2,R1,R2に対し所定の演算処理を行う制御部54と、この制御部54で生成した駆動信号(制御信号)を旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bへそれぞれ出力する出力部55とを備えている。
【0040】
図5は、コントローラ40の記憶部52に記憶された4つの操作パターンの操作テーブルの詳細を一例として表す図である。
【0041】
この図5において、各操作パターンにおける左・右手動操作レバー37L,37Rの各操作方向(前、後、左、右方向のいずれか)に対応する操作対象(かっこ書きには各操作対象の動作方向)を示している。以下、詳細を説明する。
【0042】
(1)操作パターンA(JIS規格パターン)
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンAの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、アーム19及び上部旋回体3を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B及び旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。
【0043】
旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bは、それらコントローラ40からの駆動信号に基づき、パイロットポンプ等の油圧源からの1次パイロット圧を減圧して操作パイロット圧を生成し、それぞれ、旋回用コントロールバルブ44のパイロット操作部44a,44b、ブーム用コントロールバルブ45のパイロット操作部45a,45b、アーム用コントロールバルブ46のパイロット操作部46a,46b、及びバケット用コントロールバルブ47のパイロット操作部47a,47bへ出力し、これによって旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0044】
この結果、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を縮み方向又は伸び方向に駆動しアーム19をダンプ又はクラウドさせるとともに、左側又は右側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるようになっている。また、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を伸び方向又は縮み方向に駆動しバケット20をクラウド又はダンプさせるようになっている。
【0045】
(2)操作パターンB
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンBの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、上部旋回体3及びアーム19を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55から旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B及びアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、上述した操作パターンA同様、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。これに応じて、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0046】
この結果、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を右側又は左側に旋回させるとともに、左側又は右側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を縮み方向又は伸び方向に駆動しアーム19をダンプ又はクラウドさせるようになっている。また、上述した操作パターンA同様、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を伸び方向又は縮み方向に駆動しバケット20をクラウド又はダンプさせるようになっている。
【0047】
(3)操作パターンC
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンCの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、アーム19及び上部旋回体3を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B及び旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44Bにそれぞれ出力される。これに応じて、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0048】
この結果、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を縮み方向又は伸び方向に駆動しバケット20をダンプ又はクラウドさせるようになっている。また、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を伸び方向又は縮み方向に駆動しアーム19をクラウド又はダンプさせるとともに、左側又は右側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるようになっている。
【0049】
(4)操作パターンD
コントローラ40の記憶部52から制御部54に操作パターンDの操作テーブルが読み込まれると、この操作テーブルに基づいて所定の演算処理が行われる。これにより、上述した操作パターンC同様、左手動操作レバー37Lの前後方向の操作による操作信号L1及び左右方向の操作による操作信号L2に対し、ブーム18及びバケット20を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。また、右手動操作レバー37Rの前後方向の操作による操作信号R1及び左右方向の操作による操作信号R2に対し、アーム19及び上部旋回体3を駆動させる駆動信号を生成し、これら駆動信号が出力部55からアーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B及び旋回用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bにそれぞれ出力される。これに応じて、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47を切り換えるようになっている。
【0050】
この結果、上述した操作パターンC同様、十字操作式の左手動操作レバー37Lが前側又は後側に操作されることでブーム用油圧シリンダ21を縮み方向又は伸び方向に駆動しブーム18を下げ又は上げるとともに、左側又は右側に操作されることでバケット用油圧シリンダ23を縮み方向又は伸び方向に駆動しバケット20をダンプ又はクラウドさせるようになっている。また、十字操作式の右手動操作レバー37Rが前側又は後側に操作されることでアーム用油圧シリンダ22を縮み方向又は伸び方向に駆動しアーム19をダンプ又はクラウドさせるとともに、左側又は右側に操作されることで旋回用油圧モータ16を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるようになっている。
【0051】
図4に戻り、キースイッチ33は、その一方がバッテリ43に接続され、他方が上記コントローラ40の電源部50と後述する表示器34の電源部56またはエンジン41の起動回路(図示せず)等に接続されており、例えば操作者が所持する操作キー等をキーシリンダ等に挿入して回転操作されるようになっている。これにより、キースイッチ33が例えばOFF位置33aに操作されると電気系統をOFF状態にするとともにエンジン41の駆動停止を指示し、例えばON位置33bに操作されると電気系統をON状態とし、例えば起動位置33cに操作されると電気系統をON状態にするとともにエンジン41の起動を指示するようになっている。
【0052】
表示器34は、バッテリ43からキースイッチ33等を介し電気供給される上記電源部56と、キースイッチ33がOFF位置33aにあるときでも電源部56にバッテリ43からの電気供給が可能な表示切替スイッチ57と、上述した操作パターンの設定を操作者が入力可能な操作パターン切換スイッチ58と、油圧ショベルの稼動に係わる状態量(例えばラジエータ水温、燃料量、及び稼動時間等)を検出する各種センサ類(詳細は後述)からの検出信号を入力する入力部59と、電源停止時にも記憶を保持可能な不揮発性の記憶部(例えばEEPROM等)60と、設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成して記憶部60に入力するとともに、この所定の記憶用データ、油圧ショベルの稼動に係わる状態量の検出信号に対し所定の演算処理を行う制御部61と、設定された操作パターンを表示する操作パターン表示灯62と、油圧ショベルの稼動に係わる状態量を表示する状態量表示部63と、上記コントローラ40の第2入力部53にパターン指示信号を出力する出力部64とで構成されている。
【0053】
図6は、上記表示器34の全体構造を表す上面図である。
【0054】
この図6、及び前述の図4において、上記操作パターン切換スイッチ58は、例えば上述した操作パターンA,B,C,Dにそれぞれ対応した押しボタンスイッチ58a,58b,58c,58dで構成され、これら押しボタンスイッチ58a,58b,58c,58dのいずれか1つが押されると、操作パターンA,B,C,Dのいずれか1つを選択した信号が上記制御部61に入力されるようになっている。
【0055】
上記操作パターン表示灯62は、例えば上述した操作パターンA,B,C,Dにそれぞれ対応した表示灯(LED)62a,62b,62c,62dで構成され、これら表示灯62a,62b,62c,62dのいずれか1つが制御部61からの記憶パターン表示信号(詳細は後述)を入力し点灯表示するようになっている。
【0056】
上記状態量表示部63は、例えば液晶画面等で形成され、エンジン41を冷却するラジエータ(図示せず)の冷却水温度を表示する水温計63aと、燃料タンク内の燃料量を表示する燃料計63bと、油圧ショベルの稼動時間の累計を表示するアワーメータ63c等で構成されている。また、表示器34には操作者に異常を報知するための警告ランプ類65が設けられ、この警告ランプ類65は、例えば、エンジンオイル油圧警告灯65aと、ラジエータ水温警告灯65bと、燃料量警告灯65cと、バッテリ充電警告灯65d等で構成されている。
【0057】
そして、表示器34は、ラジエータの冷却水温度を検出する温度センサ66、燃料タンク内の燃料量を検出する燃料センサ67、エンジン41駆動時に発電するオルタネータ68からの検出信号が入力部59に入力され、これら検出信号に対し制御部61で所定の演算処理が行われ、ラジエータ水温、燃料量、及び稼動時間をそれぞれ表示させる状態量表示信号を生成し、これら状態量表示信号を水温計63a、燃料計63b、及びアワーメータ63cにそれぞれ出力するようになっている。
【0058】
また、制御部61では上記算出したラジエータ水温及び燃料量が予め定められた所定値(例えば固定値として設定記憶されているか、あるいは適宜の外部設定手段により入力されてもよい)未満であるかどうかを判定する。ラジエータ水温または燃料量が所定値未満である場合は、所定の演算処理を行って生成した駆動信号をラジエータ水温警告灯65bまたは燃料量警告灯65cに出力するようになっている。また、表示器34は、エンジンオイルの油圧を検出する油圧センサ69、エンジン回転を検出するオルタネータ68からの検出信号が入力部59に入力されない場合は、制御部61で所定の演算処理を行って生成した駆動信号をエンジンオイル油圧警告灯65aまたはバッテリ充電警告灯65dに出力するようになっている。
【0059】
次に、本実施形態の大きな特徴である上記表示器34の起動手順及び設定された操作パターンの表示における制御手順を説明する。図7は、表示器34の起動方法及び制御処理内容を表すフローチャートであり、図8は、表示器34の操作パターンの切換設定における制御処理内容を表すフローチャートである。
【0060】
これら図7及び図8において、まずステップ100で、キースイッチ33がON位置33bにあるかどうかを判定する。キースイッチ33がON位置33bにある場合は、ステップ100の判定が満たされ、ステップ110に移る。ステップ110では、表示器34の電源部56(及びコントローラ50の電源部50)がバッテリ43から電気供給される。
【0061】
そして、ステップ120に進み、表示器34の制御部61においてキースイッチ33のOFF信号がNOT回路70を介して検出(入力)されたかどうかを判定する。上記したようにキースイッチ33はON位置33bにあるのでOFF信号が検出されないから、ステップ120の判定が満たされず、ステップ130の操作パターン切換処理に移る。
【0062】
ステップ130の操作パターン切換処理は、まずステップ131で、制御部61においてオルタネータ68からの検出信号によりエンジン41が駆動しているかどうかを判定する。エンジン41が駆動している場合は、ステップ131の判定が満たされて、ステップ132に移る。ステップ132では、制御部61が操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号を無効状態(設定入力信号に対し所定の演算処理を行わない状態)となるように設定する。ステップ132が終了すると、ステップ130の操作パターン切換処理は終了する。
【0063】
また、ステップ131で、エンジン41が駆動していない場合は、判定が満たされず、ステップ133に移る。ステップ133では、制御部61が操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号を有効状態(設定入力信号に対し所定の演算処理を行う状態)となるように設定する。そして、ステップ134に進んで、制御部61において操作パターン切換スイッチ58からの信号入力があるかどうかを判定する。操作パターン切換スイッチ58からの信号入力がない場合は、ステップ134の判定が満たされず、ステップ130の操作パターン切換処理は終了する。
【0064】
また、ステップ134で、操作パターン切換スイッチ58からの信号入力がある場合は、判定が満たされて、ステップ135に移る。ステップ135では、制御部61で操作パターン切換スイッチ58からの信号に対し所定の演算処理が行われ、設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成し、ステップ136に進み、所定の記憶用データを記憶部60に入力し書き換える。ステップ136が終了すると、ステップ130の操作パターン切換処理は終了する。
【0065】
上記したステップ130の操作パターン切換処理が終了すると、ステップ140に進み、制御部61は設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込み(なお、記憶部60には初期設定として例えば操作パターンA(JIS規格パターン)に対応する記憶用データが記憶されている)、ステップ150に進み、所定の記憶用データ及び油圧ショベルの稼動に係わる状態量の検出信号に対し所定の演算処理が行われる。そして、ステップ160に進んで、生成した記憶パターン表示信号を操作パターン表示灯62へ出力し、ステップ170に進み、生成した状態量表示信号を状態量表示部63へ出力し、ステップ180に進み、生成したパターン指示信号を表示器34の出力部64からコントローラ40の第2入力部53へ出力する。ステップ180が終了すると、ステップ100に戻って、上記同様の手順を繰り返す。
【0066】
一方、キースイッチ33がOFF位置33aにある場合は、ステップ100の判定が満たされず、ステップ190に移る。ステップ190では、表示切替スイッチ57がON位置にあるかどうかを判定する。表示切替スイッチ57がOFF位置にある場合は、ステップ190の判定が満たされず、ステップ200に移る。ステップ200では、表示器34の電源部56(及びコントローラ50の電源部50)がバッテリ43から電気供給されない。ステップ200が終了すると、ステップ100に戻って、上記同様の手順を繰り返す。
【0067】
表示切替スイッチ57がON位置にある場合は、ステップ190の判定が満たされ、ステップ110に移る。ステップ110では、表示器34の電源部56がバッテリ43から電気供給される(ただし、コントローラ50の電源部50はバッテリ43から電気供給されない)。そして、ステップ120に進んで、制御部61においてキースイッチ33のOFF信号がNOT回路70を介して検出されたかどうかを判定する。
【0068】
今度は、上記したようにキースイッチ33がOFF位置にあるのでOFF信号が検出されるから、ステップ120の判定が満たされ、ステップ210に移る。ステップ210では、操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号を無効状態となるように設定し、ステップ220に進み、表示切替スイッチ57の信号入力継続の時間計算子tを初期化する。そして、ステップ230に進んで、制御部61において表示切替スイッチ57からの信号入力があるかどうかを判定する。表示切替スイッチ57からの信号入力がない場合は、ステップ230の判定が満たされず、ステップ240に移る。ステップ240では、表示器34の電源部56が電気供給されない。
【0069】
表示切替スイッチ57からの信号入力がある場合は、ステップ230の判定が満たされ、ステップ250に移る。ステップ250では、信号入力継続の時間計算子tに1を加えた後、ステップ260に移る。ステップ260では、時間計算子tが予め定められた所定時間t0(例えば5秒程度の固定値として設定記憶されているか、あるいは適宜の外部設定手段により入力されてもよい)未満であるかどうかを判定する。
【0070】
時間計算子t<t0である場合は、ステップ260の判定が満たされず、ステップ230に戻って、上記同様の手順を繰り返す。ステップ230及びステップ250の上記手順が繰り返されて、時間計算子t≧t0となる場合は、ステップ260の判定が満たされ、ステップ270に移る。ステップ270では、制御部61は設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込み、ステップ280に進み、所定の記憶用データ及び油圧ショベルの稼動に係わる状態量の検出信号に対し所定の演算処理が行われる。そして、ステップ290に進んで、生成した記憶パターン表示信号を操作パターン表示灯62へ出力し、ステップ300に進み、生成した状態量表示信号を状態量表示部63へ出力する。ステップ300が終了すると、ステップ230に戻って、上記同様の手順を繰り返す。
【0071】
なお、上記において、表示器34の記憶部60は各請求項記載の電源停止時にも記憶を保持可能な不揮発性記憶手段を構成し、操作パターン切換スイッチ58は各請求項記載の操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段を構成する。また、表示切替スイッチ57は、電源のON・OFFを指示するキースイッチがOFF位置であるとき、現在設定されている操作パターンの表示指示を操作者が行う指示入力手段を構成する。
【0072】
また、表示器34の制御部61は、設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成し、不揮発性記憶手段に入力する記憶データ入力手段を構成し、かつ、指示入力手段での指示入力に応じて、不揮発性記憶手段に入力された記憶用データを読み込み、対応する記憶パターン表示信号を生成し出力する記憶データ出力手段を構成し、さらに、設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段を構成する。
【0073】
また、操作パターン表示灯62は、記憶パターン表示信号を入力し、これに対応する操作パターンの表示を行う表示手段を構成し、NOT回路70は、キースイッチのON・OFF状態を検出するキースイッチ検出手段を構成する。また、コントローラ40の制御部54は、パターン指示信号に対応する操作パターンにより操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する電磁弁に出力する駆動信号生成手段を構成する。
【0074】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
例えば十字操作式の手動操作レバー37L,37Rを操作して上部旋回体3を旋回させたり多関節型フロント装置6を所望の態様に屈曲動作させたりして掘削作業等を行う場合、手動操作レバー37L,37Rの各操作方向の操作対象を所望の操作パターン(上述した操作パターンA、操作パターンB、操作パターンC、操作パターンDのいずれか)に変更しようとして、操作者がまずキースイッチ33をOFF位置33aからON位置33bに操作すると、ステップ100の判定が満たされてステップ110において表示器34及びコントローラ40がバッテリ43から電気供給され、操作者が操作パターン切換スイッチ58で操作パターンを設定入力する(詳細には、押しボタンスイッチ58a,58b,58c,58dのいずれか1つを押す)と、操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号が表示器34の制御部61に入力されて、ステップ120,131,133を経てステップ134の判定が満たされ、ステップ135及び136において設定入力信号に応じて実際に使用する操作パターンを設定し、これに応じた所定の記憶用データを記憶部60に入力する。そして、ステップ140,150,160,170において表示器34の制御部61は設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込んで、この所定の記憶用データ、油圧ショベルの稼動に係わる状態量の検出信号に対し所定の演算処理が行われ、操作パターン表示灯62に記憶パターン表示信号が出力されて対応する操作パターンを表示する(詳細には、表示灯62a,62b,62c,62dのいずれか1つが点灯表示する)とともに、状態量表示部63に状態量表示信号が出力されて状態量(ラジエータ水温、燃料量、及び稼動時間)をそれぞれ表示し、ステップ180においてコントローラ40にパターン指示信号が出力される。
【0075】
その後、操作者がキースイッチ33をON位置33bから起動位置33cに操作すると、エンジン41が起動し油圧ポンプ42が駆動して、ステップ131の判定が満たされず、ステップ132において操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号が無効状態となるように設定する。これにより、エンジン41駆動時には操作者が操作パターンの切り換え設定を行えない状態となる。
【0076】
そして、コントローラ40が、表示器34からの上記パターン指示信号に対応する操作テーブルに基づいて操作レバー装置38L,38Rからの操作量信号L1,L2,R1,R2に対し駆動信号を生成し、この駆動信号を旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bに出力する。
【0077】
これにより、旋回用コントロールバルブ44のパイロット操作部44a,44b、ブーム用コントロールバルブ45のパイロット操作部45a,45b、アーム用コントロールバルブ46のパイロット操作部46a,46b、及びバケット用コントロールバルブ47のパイロット操作部47a,47bへの操作パイロット圧がそれぞれ制御され、旋回用コントロールバルブ44、ブーム用コントロールバルブ45、アーム用コントロールバルブ46、及びバケット用コントロールバルブ47が切り換えられる。この結果、旋回用油圧モータ16、ブーム用油圧シリンダ21、アーム用油圧シリンダ22、及びバケット用油圧シリンダ23が駆動する。
【0078】
一方、例えばキーOFFのままでも現在設定されている操作パターンを表示させようとする場合、操作者が表示切替スイッチ57を押すと、ステップ100を経てステップ190の判定が満たされ、ステップ110において表示器34のみがバッテリ43から電気供給される。その後、操作者が表示切替スイッチ57を所定時間t0押し続けると、ステップ120,210,220,230,250を経てステップ260の判定が満たされ、ステップ270,280,290,300において表示器34の制御部61で、設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを記憶部60から読み込んで、この所定の記憶用データ、油圧ショベルの稼動に係わる状態量の検出信号に対し所定の演算処理が行われ、操作パターン表示灯62に記憶パターン表示信号が出力されて対応する操作パターンを表示するとともに、状態量表示部63に状態量表示信号が出力されて状態量をそれぞれ表示する。
【0079】
以上のように、本実施形態の操作パターン切換装置においては、キースイッチ33がON位置33bにあるときには、操作者が操作パターン切換スイッチ58で操作パターンを設定入力すると、表示器34の制御部61がこれに対応した所定の記憶用データを生成して不揮発性の記憶部60に記憶するとともに、記憶用データに対応する記憶パターン表示信号を生成して操作パターン表示灯62に出力する。これにより、操作パターン表示灯62は記憶部60に記憶した操作パターンを表示する。その後、キースイッチ33がOFF位置33aにあるときに、操作者が表示切替スイッチ57を入力操作すると、表示器34の制御部61が記憶部60から前回設定した記憶用データを読み込み、これに対応する記憶パターン表示信号を生成して操作パターン表示灯62に出力する。これにより、例えば操作者がエンジンキーを持参してキースイッチ33をON状態に操作しなくても、表示器34に設けた表示切替スイッチ57の入力操作によって操作パターン表示灯62が前回設定した操作パターンを表示することにより、キースイッチ33がOFF状態のままでも操作パターンを確認可能とし、機械管理上の利便性を向上できる。
【0080】
また、キースイッチOFF時の操作パターンの確認を、表示切替スイッチ57の入力操作が所定時間t0以上持続した場合にのみ行うので、操作者が意図しない操作パターン表示灯57の点灯による不要なバッテリ消費を防止することができる。
【0081】
本発明の第2実施形態を図9及び図10により説明する。
本実施形態は、コントローラがパターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力する実施形態である。
【0082】
図9は、本実施形態による上記電気レバー方式の操作レバー装置38L,38Rに係わるコントローラの詳細機能、及び表示器の詳細機能を表すブロック図である。なお、この図9において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0083】
本実施形態において、コントローラ71は、表示器34からのパターン指示信号に応じて実際に使用する操作パターンを選択し設定し、記憶部52から対応する操作テーブルを読み込んで所定の演算処理を行うとともに、パターン指示信号に応じてパターン表示信号を生成する制御部72と、この制御部72で生成した駆動信号を旋回用コントロールバルブ44の電磁比例弁44A,44B、ブーム用コントロールバルブ45の電磁比例弁45A,45B、アーム用コントロールバルブ46の電磁比例弁46A,46B、及びバケット用コントロールバルブ47の電磁比例弁47A,47Bへそれぞれ出力する第1出力部73と、制御部72で生成したパターン表示信号を表示器34の操作パターン表示灯62へ出力する第2出力部74とを備えている。
【0084】
表示器34の操作パターン表示灯62を構成する表示灯62a,62b,62c,62dは、制御部61にトランジスタ75を介して接続され、コントローラ71の第2出力部74にトランジスタ76を介して接続されている。これにより、表示灯62a,62b,62c,62dは、表示器34の制御部61からの記憶パターン表示信号またはコントローラ71の第2出力部74からのパターン表示信号のいずれかを入力して点灯表示するようになっている。
【0085】
なお、上記において、コントローラ71の制御部72は各請求項記載のパターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力するパターン表示信号生成手段を構成し、かつ、パターン指示信号に対応する操作パターンにより操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する電磁弁に出力する駆動信号生成手段を構成する。
【0086】
本実施形態においては、キースイッチ33がON位置33bにあるときには、上記第1実施形態同様、前述の図7に示すステップ100の判定が満たされて、ステップ110において表示器34及びコントローラ71がバッテリ43から電気供給され、操作者が操作パターン切換スイッチ58で操作パターンを設定入力すると、ステップ120,131,133,134,135,136,140,150,160の上記手順を経て(ステップ170における記憶パターン表示信号が操作パターン表示灯62に出力されず)、ステップ180において表示器34の制御部61が対応するパターン指示信号を生成してコントローラ71に出力する。そして、コントローラ71はパターン指示信号に対応する1つの操作パターンを実際に使用する操作パターンとして選択し設定するとともに、制御部72でパターン指示信号に対し所定の演算処理を行ってパターン表示信号を生成し、このパターン表示信号が操作パターン表示灯62に出力され対応する操作パターンを表示する。
【0087】
このように本実施形態においては、キースイッチ33がON位置33bでエンジン41が駆動しているときには、操作パターン表示灯62は、操作者が操作パターン切換スイッチ58で設定入力した操作パターンを表示するのではなく、コントローラ71が実際に使用する操作パターンを表示するので、例えば断線・短絡等の原因による設定操作パターン表示と実際動作の不一致から生じるような誤作動を確実に防止し信頼性を向上できる。
【0088】
なお、上記第2実施形態では、操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号が表示器34の制御部61に入力され、この制御部61で対応したパターン指示信号を生成してコントローラ71に出力する構成を例に取り説明したが、これに代えて、例えば操作パターン切換スイッチ58からの設定入力信号(=パターン指示信号)をコントローラ71に直接出力するような構成としてもよい。この場合も、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、キースイッチOFFのままでも操作パターンを確認可能とし、機械管理上の利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である小型の油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の適用対象である小型の油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。
【図3】図1中矢印A方向から見た矢視俯瞰図である。
【図4】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する電気レバー方式の操作レバー装置に係わるコントローラの詳細機能、及び表示器の詳細機能を表すブロック図である。
【図5】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成するコントローラに記憶された操作パターン選択テーブルの詳細を一例として表す図である。
【図6】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する表示器の全体構造を表す上面図である。
【図7】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する表示器の起動方法及び表示機能の制御処理内容を表すフローチャートである。
【図8】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第1実施形態を構成する表示器の操作パターン切換設定における制御処理内容を表すフローチャートである。
【図9】本発明の建設機械の操作パターン切換装置の第2実施形態を構成する電気レバー方式の操作レバー装置に係わるコントローラの詳細機能、及び表示器の詳細機能を表すブロック図である。
【符号の説明】
16 旋回用油圧モータ
21 ブーム用油圧シリンダ
22 アーム用油圧シリンダ
23 バケット用油圧シリンダ
33 キースイッチ
34 表示器
37L 操作レバー
37R 操作レバー
38L 操作レバー装置
38R 操作レバー装置
40 コントローラ
41 エンジン(原動機)
42 油圧ポンプ
44 旋回用コントロールバルブ
44A 電磁比例弁
44B 電磁比例弁
45 ブーム用コントロールバルブ
45A 電磁比例弁
45B 電磁比例弁
46 アーム用コントロールバルブ
46A 電磁比例弁
46B 電磁比例弁
47 バケット用コントロールバルブ
47A 電磁比例弁
47B 電磁比例弁
54 制御部(駆動信号生成手段)
57 表示切替スイッチ(指示入力手段)
58 操作パターン切換スイッチ(設定入力手段)
60 記憶部(不揮発性記憶手段)
61 制御部(記憶データ入力手段、記憶データ出力手段、パターン指示信号生成手段)
62 操作パターン表示灯(表示手段)
71 NOT回路(キースイッチ検出手段)
72 コントローラ
73 制御部(パターン表示信号生成手段、駆動信号生成手段)
Claims (3)
- 複数の油圧アクチュエータと、原動機により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式の複数のコントロールバルブと、前記コントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁と、複数の方向に操作可能な少なくとも1つの操作レバーを備え、この操作レバーの操作方向及び操作量に応じた電気的な操作信号を出力する操作レバー装置とを有する建設機械に設けられ、前記操作レバーの操作方向と前記油圧アクチュエータ及びその動作方向とを対応づける操作パターンを切り換える建設機械の操作パターン切換装置であって、電源停止時にも記憶を保持可能な不揮発性記憶手段と、前記操作パターンの設定を操作者が入力可能な設定入力手段と、前記設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応した所定の記憶用データを生成し、前記不揮発性記憶手段に入力する記憶データ入力手段とを有する建設機械の操作パターン切換装置において、
電源のON・OFFを指示するキースイッチのON・OFF状態を検出するキースイッチ検出手段と、
前記キースイッチがOFF位置であるとき、現在設定されている操作パターンの表示指示を操作者が行う指示入力手段と、
前記キースイッチ検出手段でキースイッチのOFF状態が検出され、かつ前記指示入力手段にて前記表示指示の入力があった場合に、前記不揮発性記憶手段に入力された記憶用データを読み込み、対応する記憶パターン表示信号を生成し出力する記憶データ出力手段と、
前記記憶パターン表示信号を入力し、これに対応する操作パターンの表示を行う表示手段とを有することを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。 - 請求項1記載の建設機械の操作パターン切換装置において、前記記憶データ出力手段は、前記指示入力手段での前記操作者による入力操作が所定時間持続しなかった場合には当該入力操作を認識せず、前記所定時間持続した場合に当該入力操作を認識することを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
- 請求項1記載の建設機械の操作パターン切換装置において、
前記設定入力手段、前記指示入力手段、前記表示手段、及び前記設定入力手段で設定入力された操作パターンに対応したパターン指示信号を出力するパターン指示信号出力手段を備えた表示器と、
前記パターン指示信号に対応するパターン表示信号を生成し出力するパターン表示信号生成手段、及び前記パターン指示信号に対応する操作パターンにより前記操作レバー装置からの操作信号に基づき駆動信号を生成し、対応する前記電磁弁に出力する駆動信号生成手段を備えたコントローラとをさらに有し、
前記表示手段は、前記キースイッチがON位置にあるときには、前記パターン表示信号生成手段からの前記パターン表示信号を入力し、これに対応する表示を行うことを特徴とする建設機械の操作パターン切換装置。
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