JP3977573B2 - ディスク制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、特定のディスク装置への負荷の集中を適応的に回避してパフォーマンスを改善させることを可能とするディスク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ディスクアクセスの高速化のためにデータを複数のディスクに分散する方法として、ディスクのストライピングなどの技術が知られている。
【0003】
これは、複数のディスク装置でアレイを構成することにより、アレイ全体を仮想的に1つのディスク装置とみなし、この仮想ディスク装置内のアドレッシングによってデータをアレイ全体に分散させる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような手法では、特定のディスク装置にアクセスが集中した場合には、その負荷を分散することができないといった問題があった。
【0005】
さらに、計算機システムを実際に運用した際、どのディスク装置に負荷が集中するかは運用環境に影響されるものであり、システム設計時点でディスク装置ごとの負荷状況を予測することは難しく、ディスク負荷をすべてのディスクに平均的に分散することはほぼ不可能であった。
【0006】
この発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、特定のディスク装置への負荷の集中を適応的に回避してパフォーマンスを改善させることを可能とするディスク制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、この発明のディスク制御装置は、複数のディスク装置間のアクセス頻度の偏りを是正すべく、アクセス頻度の高いディスク装置のデータとアクセス頻度の低いディスク装置のデータとを上位システムに意識させることなく動的に入れ替えるようにしたものであり、そのために、複数のディスク装置それぞれに対するアクセス頻度を適応的にほぼ均等に分散させるためのディスク制御装置であって、各ディスク装置のアクセス回数に関する頻度情報をディスクブロックごとに管理するアクセス頻度管理手段と、前記アクセス頻度管理手段により管理される頻度情報に基づき、前記複数のディスク装置間のアクセス頻度の偏りが予め定められた許容範囲を越えていないかどうかを監視し、予め定められた許容範囲を越えるアクセス頻度の偏りを検出したときに、予め定められた規則で選定されるアクセス頻度の高いディスク装置のディスクブロック上のデータとアクセス頻度の低いディスク装置のディスクブロック上のデータとを交換するディスク制御手段と、前記ディスク制御手段によりデータが交換されたディスクブロックのアドレスとそのデータを実際に格納するディスクブロックのアドレスとを対応づけるマッピングテーブルを管理するマッピング管理手段と、いずれかのディスクブロックに対するアクセスが要求されたときに、前記マッピング管理手段により管理されるマッピングテーブルを参照し、必要に応じてアドレス変換を行った後に前記複数のディスク装置に対するアクセスを実行するアクセス制御手段と、前記マッピング管理手段により管理されるマッピングテーブルに基づき、ディスクブロックすべてを交換前の状態に復元するディスク復元手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】
この発明のディスク装置においては、各ディスク装置に対するアクセス頻度が動的に分散されていくため、システムを稼働させていくにしたがってパフォーマンスが改善され、また、上位システムに意識させることがないため、既存のシステムの修正を何ら伴うことがない。さらに、たとえばデータ交換がすでに行われているディスク装置を他のディスク装置と切り離して他のシステムに移動させる必要が生じたとしても、そのディスク装置を本来の状態に容易に復元することが可能となる。
【0009】
また、この発明のディスク制御装置は、各ディスク装置のトラックサイズの倍数の大きさのデータを交換することが好ましい。
【0010】
この発明のディスク制御装置においては、データの交換を行っても、トラック上のデータの連続性が確保されるため、データ分散によるパフォーマンスへの悪影響はほとんどない。
【0011】
また、この発明のディスク制御装置は、前記アクセス頻度管理手段が、定期的に頻度情報を初期化することが好ましい。
【0012】
この発明のディスク制御装置においては、最新のディスク負荷状況の変動に動的に追従することができるため、過去の実績に囚われない適切なデータ分散が実現されることになる。
【0013】
また、この発明のディスク制御装置は、前記アクセス頻度管理手段が、頻度情報に含まれる所定期間以上過去のアクセス回数を破棄することが好ましい。
【0014】
この発明のディスク制御装置においては、前述と同様、最新のディスク負荷状況の変動に動的に追従することができるため、過去の実績に囚われない適切なデータ分散が実現されることになり、また、一時的な変動をある程度吸収して必要以上のデータ交換を発生させることを防止する。
【0017】
また、この発明のディスク制御装置は、前記マッピング管理手段が、システム停止時にマッピングテーブルを前記複数のディスク装置の中のいずれかの記憶領域に退避させ、システム起動時にその退避させたマッピングテーブルを復元する手段を有することが好ましい。
【0018】
この発明のディスク制御装置においては、シャットダウン後の再起動時にシャットダウン時の状態を引き継ぐことができるようになるため、シャットダウン時にすべてのディスク装置の状態を本来の状態に復元するような後処理を行う必要がなく、また、このディスク制御装置そのものを他のディスク制御装置と交換してシャットダウン後の再起動を行っても、何ら問題なくシャットダウン時の状態を引き継ぐことができることになる。
【0019】
また、この発明のディスク制御装置は、前記マッピング管理手段が、マッピングテーブルの更新時にその差分または全体を前記複数のディスク装置の中のいずれかの記憶領域に保存する手段を有することが好ましい。
【0020】
この発明のディスク制御装置においては、たとえば不慮の電源断などが発生したとしても、データの交換状況に関わる最新の情報を失うことがなく、電源回復後もディスク装置に対するアクセスを継続することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明の実施形態に係るディスク制御装置を適用するコンピュータシステムの構成図である。
【0026】
図1に示すように、このコンピュータシステムでは、システムバスとしてPCIバス1が敷設されており、このPCIバス1に、CPU11、システムメモリ12、ディスプレイコントローラ13、キーボードコントローラ14およびホストバスアダプタ(HBA)15が接続されている。
【0027】
CPU11は、このコンピュータシステム全体の制御を司るものであり、システムメモリ12に格納されたオペレーティングシステムやユーティリティを含むアプリケーションプログラム等の記述に基づいて動作する。
【0028】
システムメモリ12は、このコンピュータシステムの主記憶となるメモリデバイスであり、CPU11の動作を記述したオペレーティングシステムやユーティリティを含むアプリケーションプログラム等と、これらの実行に用いられる各種処理データとを格納する。
【0029】
ディスプレイコントローラ13は、このコンピュータシステムのユーザインタフェースのアウトプットを司るものであり、CPU11により描画されたビデオRAM131内の表示データをCRT132やLCD133等の表示装置に表示制御する。
【0030】
キーボードコントローラ14は、このコンピュータシステムのユーザインタフェースのインプットを司るものであり、キーボード141やマウス142等の入力装置の操作をデータ化してCPU11に引き渡す。
【0031】
ホストバスアダプタ(HBA)15は、このコンピュータシステムの外部記憶となる複数のディスク装置16a〜16nを制御する、いわゆるディスク制御装置であり、SCSIバス2を介して複数のディスク装置16a〜16nとの間のデータ授受を実行する。なお、このホストバスアダプタ(HBA)15により制御される複数のディスク装置16a〜16nは、あくまで上位システムからそれぞれが認識される互いに独立したドライブであり、上位システムに対して論理的に単一のディスクに見せかけるべくアレイを構成するものではない。
【0032】
そして、この実施形態のホストバスアダプタ(HBA)15は、複数のディスク装置16a〜16n間のアクセス頻度の偏りを是正すべく、アクセス頻度の高いディスク装置のデータとアクセス頻度の低いディスク装置のデータとを上位システムに意識させることなく動的に入れ替える点を特徴としており、以下、この点について詳述する。
【0033】
図2は、この実施形態に係るホストバスアダプタ(HBA)15の構成を示す図である。
【0034】
図2に示すように、このホストバスアダプタ(HBA)15は、SCSI制御機構151に加えて、マッピングテーブル152およびアクセス頻度管理機構153を備えている。
【0035】
SCSI制御機構151は、このホストバスアダプタ(HBA)15の中核をなすものであり、PCIバス1を介して上位システムから要求されるディスク装置16a〜16nに対するアクセスを、SCSIバス2で定められたプロトコルにしたがって実行する。また、このSCSI制御機構151は、マッピングテーブル152に基づき、後述するこの発明に特有のアクセス制御を実行する。
【0036】
また、アクセス頻度管理機構153は、複数のディスク装置16a〜16nのすべてのディスクブロックに対するアクセス統計情報を記録するものであり、定期的に統計情報のリセットを行うが、そのリセット前に統計情報を集計し、たとえば特定のディスク装置にアクセスが集中している、あるいは、特定のディスク装置に対するアクセスのみが発生していない、等のアクセスの偏りが認められた場合に、以下の処理を実行して、その是正を図っている。
【0037】
まず、アクセス頻度の高いディスクブロックの内容を、アクセス頻度の低いディスク装置のいずれかのディスクブロックの内容と交換する。次に、このディスクブロックを交換したことをマッピングテーブル152に登録する。図3は、このディスクブロックの交換の様子を示す概念図である。なお、この交換処理対象となるディスクブロックの大きさは、各ディスク装置のトラックサイズの倍数となるように考慮されている。これは、その交換後もトラック上のデータの連続性を確保し、データ分散によるパフォーマンスへの悪影響を抑えるためである。
【0038】
また、このマッピングテーブル152は、ホストバスアダプタ(HBA)15のメモリ領域に確保されるものであり、アクセス頻度管理機構153は、システム停止時にこのマッピングテーブル152を複数のディスク装置16a〜16nの中のいずれかに退避させ、システム起動時にその退避させたマッピングテーブル152をロードする。
【0039】
一方、SCSI制御機構151は、上位システムからディスクアクセスを要求された場合、まず、そのリクエストで指定されたディスクブロックが、アクセス頻度管理機構153によって他のディスク装置に移動されていないかどうかをマッピングテーブル152を参照して判定する。
【0040】
もし、指定されたディスクブロックがマッピングテーブル152に登録されていたとすると、SCSI制御機構151は、このディスクブロックの移動先をマッピングテーブル152から特定し、このリクエストを移動先ブロックへのアクセスに変換する。
【0041】
ここで、図4を参照して、このホストバスアダプタ(HBA)15のディスクアクセス時における動作手順を説明する。
【0042】
上位システムからディスクアクセスが要求されると、SCSI制御機構151は、そのターゲットがマッピングテーブル152に登録されているかどうかを判定する(ステップA1)。ここで、マッピングテーブル152に登録されていた場合(ステップA1のYES)、SCSI制御機構151は、このマッピングテーブル152に基づいたアドレス交換を実行する(ステップA2)。
【0043】
その後、SCSI制御機構151は、ディスクに対するアクセスを実行し(ステップA3)、また、アクセス頻度管理機構153は、このアクセスに伴ってアクセス頻度情報を更新する(ステップA4)。
【0044】
次に、アクセス頻度管理機構153が定期的に統計情報のリセットを行う際に実行される、このホストバスアダプタ(HBA)15のデータ置き換えアルゴリズムについて説明する。
【0045】
いま、アクセス頻度差の許容範囲が50%で、アクセス回数が図5(a)に示す頻度であった場合を考える。
【0046】
図5(a)に示すように、アクセス回数の総数は40回、ディスクドライブ数は2であるため、1つのディスクあたりの平均アクセス数は20回となる。これに対してアクセス頻度差の許容範囲が50%であるため、それぞれのディスクへのアクセス回数が10回〜30回になるように、ディスクブロックの置き換えを行なう。
【0047】
まず、ディスク1の各ブロックのうち、アクセス回数の総和が10以上になるようなディスクブロックの集合を求める。ここでは、ブロックBのみでこの条件を満たすことができる。次に、このブロックBと置き換えることによって50%の許容範囲に収まるようなディスクブロックをディスク2の各ブロックから選択する。ここでは、ブロックFをブロックBと置き換えることによって、ディスク1と2のアクセス回数は15回と25回になるため、アクセス頻度差が50%以内に収めることができることがわかる。
【0048】
この結果、ディスクブロックBとディスクブロックFとを置き換える処理を開始する。図5(b)は、置き換え後のディスク1,2の状態を示す図である。
【0049】
次に、アクセス頻度差の許容範囲が50%で、アクセスが図6(a)に示すようにディスク1に偏ってはいるが各々では平均的に行われているような頻度であった場合を考える。
【0050】
図6(a)に示すように、アクセス回数の総数は60回、ディスクドライブ数は2であるため、1つのディスクあたりの平均アクセス数は30回となる。これに対してアクセス頻度差の許容範囲が50%であるため、それぞれのディスクへのアクセス回数が15回〜45回になるように、ディスクブロックの置き換えを行なう。
【0051】
この場合、ディスク1のいずれか1つのディスクブロックをディスク2のいずれか1つのディスクブロックと交換しても、ディスク1と2のアクセス回数は50回と10回になり、許容範囲には収まらない。したがって、複数のディスクブロックを交換する必要がある。
【0052】
そこで、ディスク1から2つのブロックA,Bを選択して、ディスク2のブロックF,Gと交換した場合を考える。このとき、ディスクアクセス回数は、それぞれ30回、20回となり、許容範囲に入ることがわかるため、この置き換え処理を開始する。図6(b)は、置き換え後のディスク1,2の状態を示す図である。
【0053】
次に、アクセス頻度差の許容範囲が50%で、アクセス回数が図7(a)に示す頻度であった場合を考える。
【0054】
図7(a)に示すように、アクセス回数の総数は20回、ディスクドライブ数は2であるため、1つのディスクあたりの平均アクセス数は10回となる。これに対してアクセス頻度差の許容範囲が50%であるため、それぞれのディスクへのアクセス回数が5回〜15回になるように、ディスクブロックの置き換えを行なう。
【0055】
ディスク1の各ブロックのうち、アクセス回数の総和が5以上になるようなディスクブロックの集合を求める。ここでは、ブロックBのみでこの条件を満たすことができる。しかし、このブロックBをディスク2のブロックD,E,Fのいずれと置き換えても、アクセス頻度差は許容範囲内には収まらない。同様に、アクセス回数が5以上になるいかなるディスク1のディスクブロックの集合についても、ディスク2とのブロック交換によってはアクセス頻度差が許容範囲に収まらないことがわかる。
【0056】
このような場合には、ディスクブロックの置き換えによるアクセス頻度の偏り是正を断念する。したがって、この置き換えアルゴリズム終了後もディスクブロックの配置は変わらない。図7(b)は、置き換えアルゴリズム終了後のディスク1,2の状態を示す図である。
【0057】
以上を踏まえ、図8を参照して、このホストバスアダプタ(HBA)15のデータ置き換えアルゴリズムの実行動作手順を説明する。
【0058】
まず、アクセス頻度管理機構153は、各ディスクあたりの平均アクセス回数を求める(ステップB1)。次に、アクセス頻度の高いディスクのブロックのすべての部分集合を検査したかどうかを調べ(ステップB2)、検査し終えていれば(ステップB2のYES)、この処理を終了する。
【0059】
一方、検査し終えていなければ(ステップB2のNO)、アクセス頻度がもっとも高いディスクに属するディスクブロックの集合Aを1つ選択する(ステップB3)。ここで、アクセス頻度のもっとも低いディスクの部分集合で、要素数が集合Aと同じすべての組み合わせを検査したかどうかを調べ(ステップB4)、検査し終えていれば(ステップB4のYES)、ステップB2からの処理を繰り返す。
【0060】
また、検査し終えていなければ(ステップB4のNO)、アクセス頻度のもっとも低いディスクに属する、集合Aと同じ要素数のディスクブロックの集合Bを1つ選択する(ステップB5)。
【0061】
そして、この選択した集合Aと集合Bを交換した場合にアクセス頻度差が許容範囲に収まるかどうかを判定し(ステップB6)、収まらなければ(ステップB6のNO)、ステップB4からの処理を繰り返し、収まれば(ステップB6のYES)、この置き換えを実行して(ステップB7)、この処理を終了する。
【0062】
このように、この実施形態のホストバスアダプタ(HBA)15は、SCSIバス2上の複数のディスク装置16a〜16nに対するアクセス頻度を動的に分散させることを実現する。
【0063】
なお、アクセス頻度管理機構153によってディスクブロックが他のディスク装置と交換されたディスク装置は、通常のディスク装置としてアクセスすることはできない。したがって、これらのディスク装置を取り外して他のシステムに移動させるためには、移動したディスクブロックを元に戻す必要がある。
【0064】
そこで、このホストバスアダプタ(HBA)15では、アクセス頻度管理機構153に、マッピングテーブル152に記録されたディスクブロック移動の履歴を逆に辿って移動したディスクブロックを書き戻す機能を設けることにより、通常のディスク装置としてもアクセス可能とする。
【0065】
なお、前述の実施形態では、定期的に統計情報のリセットを行い、そのリセット前に統計情報を集計することにより、データ交換を必要に応じて実行しているが、これは、過去の実績に囚われずに最新のディスク負荷状況の変動に動的に追従した適切なデータ分散を実現するためである。また、たとえばリセット直後の一時的な変動をある程度吸収するために、この定期的なリセットに代えて、所定期間以上過去のアクセス回数を常時破棄していくようにし、統計情報の集計およびデータ交換を定期的に実行するようにすることも有効である。
【0066】
また、前述の実施形態では、アクセス頻度管理機構153が、システム停止時にマッピングテーブル152を複数のディスク装置16a〜16nの中のいずれかに退避させ、システム起動時にその退避させたマッピングテーブル152をロードしているが、これは、シャットダウン後の再起動時にシャットダウン時の状態を引き継げるようにすることにより、シャットダウン時にすべてのディスク装置の状態を本来の状態に復元するような後処理を行う必要をなくすとともに、このホストバスアダプタ(HBA)15を他のホストバスアダプタ(HBA)15と交換してシャットダウン後の再起動を行っても、何ら問題なくシャットダウン時の状態を引き継げるようにするためである。また、アクセス頻度管理機構153が、このマッピングテーブル152の更新時にその差分または全体を複数のディスク装置16a〜16nの中のいずれかに保存していくようにすれば、たとえば不慮の電源断などが発生したとしても、データの交換状況に関わる最新の情報を失うことがなく、電源回復後もディスク装置に対するアクセスを継続できるようになり、有効である。
【0067】
また、仮に、アクセス頻度の偏りを考慮する仕組みを持たなくとも、このマッピングテーブル152を用いたデータ交換機能や交換後のアドレス変換機能を備えれば、たとえばディスク装置の台数を増設する際、データの再配置などをユーザ自らが行わなくとも、パフォーマンス改善のためのデータ分散を自動的に実行させることなどが可能となる。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明のディスク制御装置によれば、複数のディスク装置間のアクセス頻度の偏りを是正すべく、アクセス頻度の高いディスク装置のデータとアクセス頻度の低いディスク装置のデータとを上位システムに意識させることなく動的に入れ替えるようにしたことから、各ディスク装置に対するアクセス頻度が動的に分散されていき、システムを稼働させていくにしたがってパフォーマンスが改善され、また、上位システムに意識させることがなく、既存のシステムの修正を何ら伴うことがない。
【0069】
また、各ディスク装置のトラックサイズの倍数の大きさのデータを交換することにより、データ交換後もトラック上のデータの連続性が確保され、データ分散によるパフォーマンスへの悪影響がほとんどない。
【0070】
また、定期的に頻度情報を初期化することにより、最新のディスク負荷状況の変動に動的に追従することができ、過去の実績に囚われない適切なデータ分散が実現されることになり、さらに頻度情報に含まれる所定期間以上過去のアクセス回数を破棄するようにすれば、一時的な変動をある程度吸収して必要以上のデータ交換を発生させることを防止する。。
【0071】
また、このマッピングテーブルに基づいてディスクブロックすべてを交換前の状態に復元する機能を備えることにより、たとえばデータ交換がすでに行われているディスク装置を他のディスク装置と切り離して他のシステムに移動させる必要が生じたとしても、そのディスク装置を本来の状態に容易に復元することが可能となる。
【0072】
また、システム停止時にマッピングテーブルを複数のディスク装置の中のいずれかの記憶領域に退避させ、システム起動時にその退避させたマッピングテーブルを復元することにより、シャットダウン後の再起動時にシャットダウン時の状態を引き継ぐことができるようになり、シャットダウン時にすべてのディスク装置の状態を本来の状態に復元するような後処理を行う必要がなく、また、このディスク制御装置そのものを他のディスク制御装置と交換してシャットダウン後の再起動を行っても、何ら問題なくシャットダウン時の状態を引き継ぐことができることになり、さらに、マッピングテーブルの更新時にその差分または全体を複数のディスク装置の中のいずれかの記憶領域に保存するようにすれば、たとえば不慮の電源断などが発生したとしても、データの交換状況に関わる最新の情報を失うことがなく、電源回復後もディスク装置に対するアクセスを継続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るディスク制御装置を適用するコンピュータシステムの構成図。
【図2】同実施形態に係るホストバスアダプタ(HBA)の構成を示す図。
【図3】同実施形態のディスクブロックの交換の様子を示す概念図。
【図4】同実施形態のホストバスアダプタ(HBA)のディスクアクセス時における動作手順を説明するためのフローチャート。
【図5】同実施形態のホストバスアダプタ(HBA)のデータ置き換えアルゴリズムを説明するための第1の図。
【図6】同実施形態のホストバスアダプタ(HBA)のデータ置き換えアルゴリズムを説明するための第2の図。
【図7】同実施形態のホストバスアダプタ(HBA)のデータ置き換えアルゴリズムを説明するための第3の図。
【図8】同実施形態のホストバスアダプタ(HBA)のデータ置き換えアルゴリズムの実行動作手順を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…PCIバス
2…SCSIバス
11…CPU
12…システムメモリ
13…ディスプレイコントローラ
14…キーボードコントローラ
15…ホストバスアダプタ(HBA)
16a〜n…ディスク装置
131…ビデオRAM
132…CRT
133…LCD
141…キーボード
142…マウス
151…SCSI制御機構
152…マッピングテーブル
153…アクセス頻度管理機構
Claims (6)
- 複数のディスク装置それぞれに対するアクセス頻度を適応的にほぼ均等に分散させるためのディスク制御装置であって、
各ディスク装置のアクセス回数に関する頻度情報をディスクブロックごとに管理するアクセス頻度管理手段と、
前記アクセス頻度管理手段により管理される頻度情報に基づき、前記複数のディスク装置間のアクセス頻度の偏りが予め定められた許容範囲を越えていないかどうかを監視し、予め定められた許容範囲を越えるアクセス頻度の偏りを検出したときに、予め定められた規則で選定されるアクセス頻度の高いディスク装置のディスクブロック上のデータとアクセス頻度の低いディスク装置のディスクブロック上のデータとを交換するディスク制御手段と、
前記ディスク制御手段によりデータが交換されたディスクブロックのアドレスとそのデータを実際に格納するディスクブロックのアドレスとを対応づけるマッピングテーブルを管理するマッピング管理手段と、
いずれかのディスクブロックに対するアクセスが要求されたときに、前記マッピング管理手段により管理されるマッピングテーブルを参照し、必要に応じてアドレス変換を行った後に前記複数のディスク装置に対するアクセスを実行するアクセス制御手段と、
前記マッピング管理手段により管理されるマッピングテーブルに基づき、ディスクブロックすべてを交換前の状態に復元するディスク復元手段と、
を具備することを特徴とするディスク制御装置。 - 前記ディスク制御手段は、各ディスク装置のトラックサイズの倍数の大きさのデータを交換することを特徴とする請求項1記載のディスク制御装置。
- 前記アクセス頻度管理手段は、定期的に頻度情報を初期化することを特徴とする請求項1記載のディスク制御装置。
- 前記アクセス頻度管理手段は、頻度情報に含まれる所定期間以上過去のアクセス回数を破棄することを特徴とする請求項1記載のディスク制御装置。
- 前記マッピング管理手段は、システム停止時にマッピングテーブルを前記複数のディスク装置の中のいずれかの記憶領域に退避させ、システム起動時にその退避させたマッピングテーブルを復元する手段を有することを特徴とする請求項1記載のディスク制御装置。
- 前記マッピング管理手段は、マッピングテーブルの更新時にその差分または全体を前記複数のディスク装置の中のいずれかの記憶領域に保存する手段を有することを特徴とする請求項5記載のディスク制御装置。
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