JP3978320B2 - 排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した、油圧ショベル,セルフローダ,ブルドーザ,ホィールローダや,履帯式ローダ等の建設機械,農業機械等(以下、単に建設機械と称す)の建設機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記建設機械の、例えば油圧ショベル等は、図10,図11に示すようにエンジンルーム01に連接してカウンタウエイト02が設けられている。
又、上記のエンジンルーム01内には、エンジン03,油圧ポンプ04,排ガス低減装置05等が配設されており、このマフラ05の排気管06の排出口06aはエンジンフード07に穿たれた孔08から外部へ突出するように配設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のエンジンルーム01内に配設されたマフラ兼用の酸化触媒装置05は、エンジンフード07内部に収容されているが、エンジンフード07は薄い材料で、例えば鉄板製,樹脂製であるので遮音性が悪く、又エンジンフード07は開閉できるようになっているので、エンジン03の排気管06の排出口06aの直径より大きい余裕を十分とった直径を有する孔08を設けて、上記の排出口06aと孔08が干渉しないように構成されている。
【0004】
一方、上記建設機械に搭載されている、例えばディゼルエンジン03の排ガス低減装置があるが、更に上記排ガス規制が厳しくなると、現在の排ガス低減装置の約3倍程度の容量が必要といわれている。
又、現在採用されている排ガス低減装置はトンネル工事向きの車両等に一酸化炭素等の除去を目的とした上記のように酸化触媒が適用されているが、これについてはエンジン03上若しくはエンジン03に近接する部位に配設されている。
【0005】
又、上記排ガス低減装置と排気消音装置は直列に配設されており、又上記排ガス低減装置は窒素酸化物NOX等を低減する還元触媒装置や炭化水素HC,一酸化炭素COを低減する酸化触媒装置,パテキュレイト等の粒子状物質を低減する装置が分割或いはその一部が兼用されるように構成されている。
上記で採用されている上記装置は、図10,図11に示したように、上記で採用されている排気消音装置の機能を兼ねた排ガス酸化触媒装置は、現在の排ガス規制ではその容積も消音装置並であるため、搭載上はよいが、上記規制が厳しくなると上記のものより3倍の容積が必要になり設置場所が課題になる。
【0006】
そこで、エンジンルーム内に設けたマフラ本体から放射される騒音を遮断し、建設機械の外部にマフラの騒音が漏洩しないようにすると共に排ガスを低減するために解決すべき技術的課題が生じている。
本発明は、上記に鑑み創案されたものであって、エンジンの排ガスを低減して排出する排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械において、排気騒音の低減を図るとともに、排ガスの温度を低減することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械は、上部旋回体の後端部に設けられたカウンタウエイトと、該カウンタウエイトの前側に設けられたエンジンルームと、該エンジンルーム内に収納されたエンジン及び該エンジンの冷却装置と、該カウンタウエイトに形成された凹部と、該凹部内に配設された該エンジンの排ガス低減装置と、該凹部内に配設され該排ガス低減装置に接続された排気消音装置と、該エンジン及び該排ガス低減装置を連結して該エンジン及び該排ガス低減装置の相対運動を吸収する可撓管とを備え、該冷却装置において冷却された冷却媒体の流通する配管が、該排気消音装置及び該排ガス低減装置のうちの少なくとも該排気消音装置の外周に沿って配設されていることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械は、請求項1記載の構成において、該排ガス低減装置を該エンジンに対して固設するアーム部材と、一端を該排気消音装置に接続されて該排気消音装置からの排ガスを排出する排気管と、該排気管とは別体で、該排気管の他端の外周に対して間隙を存して重合するように不連続に設けられ、該排気管から排出される該排ガスを該凹部の外へと換気する誘導管とをさらに備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項3記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械は、請求項1又は2記載の構成において、該冷却装置において冷却された冷却媒体の流通する配管が、該凹部の内壁に沿って配設されていることを特徴としている。
【0010】
請求項4記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、該エンジンルームと該凹部とを分断するように設けられた仕切板と、該凹部から該エンジンルーム側へ換気させるべく該仕切板に設けられた吸出孔とをさらに備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項5記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械は、請求項4記載の構成において、該吸出孔を開閉する閉塞部材と、該吸出孔を閉塞する方向へ該閉塞部材を付勢する付勢手段と、該凹部内の温度を検出する温度センサと、該温度センサにより該凹部内の温度が所定温度以上になったことを検出したときに、該付勢手段の付勢力に抗して該吸出孔を開放する方向へ該閉塞部材を作動させる開放手段とをさらに備えたことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面について説明する。
図1は本発明の第1実施形態を示すもので、本発明の建設機械のカウンタウエイト内蔵の排ガス低減装置を建設機械である油圧ショベルに適用した場合を示す油圧ショベルの側面を示す概略説明図、図2は図1の矢視2A―2A線に沿う平面図を示す概略説明図、図3は図2の矢視3Aの縦断面図を示す排ガス低減装置取付構成を示す概略説明図、図4は図3の排ガス低減装置取付構造の拡大図を示す概略説明図、図5は本発明の第2実施形態を示すもので、図3と同様の状態を示す概略説明図、図6は本発明の第1及び第2実施形態の排ガス低減装置,排気消音装置の配設部位の応用例を示すもので、(A)はカウンタウエイト内部に排ガス低減装置及び排気消音装置を直列に配設した場合を示す概略説明図、(B)は図6(A)のその他の応用例を示す概略断面図、(C)は図6(B)の矢視6Cを示す概略説明図、(D)はその他の応用例を示すもので、図6(A)と同様の状態を示す概略説明図、図7は図3の第1実施形態の他の応用例を示す図3と同様の状態を示す概略説明図、図8は図7の排ガス低減装置取付構造の拡大図を示す概略説明図、図9は排気消音装置の断熱方法を示すもので、(A)は図4の排排気消音装置の外周に沿ってラジエータの冷却水配管を配設した状態を示す概略説明図、(B)は図9(A) に示した排気消音装置の内周壁にガラスウールを装着した状態を示す概略説明図である。
【0018】
図1に示したように、建設機械である、例えば油圧シショベルPは、上部旋回体2と下部走行体4と作業装置6とから構成されている。
上記の上部旋回体2の前端部にはオペレータ室用のキャブ8が設けられ、後端部にはカウンタウエイト10が設けられ、更に上部旋回体2のフレーム上には、図1,図2に示したように油圧ショベルPのカウンタウエイト10に於ける前側にエンジンルーム12が設けられている。
【0019】
又、図2に示したようにエンジンルーム12内に設けられる複数個のインタクーラ14,オイルクーラ16,ラジエータ18等からなる複数個の冷却装置Rが設けられ、冷却装置Rを冷却する冷却ファン20が設けられている。
更に、上記エンジンルーム12内に収納されているエンジン22の上部にはインタクーラ14とエンジン22とに接続された過給機32が設けられている。
【0020】
又、図2に示したように、油圧ショベルPの後部にはカウンタウエイト10が設けられ、カウンタウエイト10には、図2,図3に示したように凹部11が設けられている。
又、図2,図3に示したように一端部がエンジン22側のエンジンブロックにボルト25により締結され他端部が凹部11内に突出したアーム15が設けられている。
【0021】
このアーム15の他端部は、図3に示したようにブラケット15aが取付けられており、本実施形態の場合にはアーム15とブラケット15aとは、一体に形成されている。このブラケット15aが排ガス低減装置40の外周に沿って配設されている締結部材38aの両端がブラケット15aの水平部15ahを貫通するように挿通されるねじ部と螺合するナット25により排ガス低減装置40の外周を介して締結されるようになっている。又、図3に示す取付構成は、図4に示したように排ガス低減装置40の底部にボルト,溶接等により取付けられたフランジ38abとブラケット15aとがボルト25により着脱可能に締結するようにしてもよい。
【0022】
又、カウンタウエイト10の凹部11のエンジン22側の開口11aには、開口11aを開閉可能にカウンタウエイト10にボルト25により締結した隔壁である仕切板13が設けられている。
この仕切板13には、上記のアーム15及びエンジン22の排気ポートに接続された排気管17aが凹部11内に、それぞれ貫通する貫通口が設けられ、この貫通口の周縁の仕切板13にシール部材19がボルト25により取付けられている。
【0023】
又、上記の仕切板13はそれ自体弾性部材製でもよく、この場合は上記シール部材19を省くことができるが、装着した場合には更にシール性を向上することができる。
又、排ガス低減装置40側の排気管17cは、排気管17b,17cの各々の端部に設けられたフランジ21とボルト25により着脱可能に締結されている。
【0024】
又、排ガス低減装置40は設けられたフランジ38abとブラケット15aとが、図4に示したようにボルト25により着脱可能に取付けられている。
又、排気管17aは仕切板13によりエンジンルーム12側と上記の凹部11とが分断されており、この分断された排気管17bと排気管17aとの当接端部に設けられたそれぞれのフランジ21をボルト25により締結されている。
【0025】
更に、エンジン22の凹部11内に収容された排ガス低減装置40の出口に接続された排気管17dの排出口17eが設けられ、一端部で上記の排出口17eからのエンジン22の排ガスを受入れ、他端がカウンタウエイト10の外部に開口するカウンタウエイト10側に設けられた、上記の排気管17dとは別体に構成された誘導管17fを備えている。
【0026】
又、誘導管17fは、図3,図4に示したように凹部11の開口11bを開閉可能に上部隔壁である仕切板13aがボルト25によりカウンタウエイト10に締結されている。
更に、本実施形態の場合には、誘導管17fの凹部11の開口11b側の一端にフランジ23が設けられ、誘導管17fの凹部11の開口11b側の端部が仕切板13aを貫通し誘導管17fの端部17tが排気管17eの端部外周と間隙S1を存して重合するように、ボルト25により上記のフランジ23と仕切板13aとが締結されている。
【0027】
又、上記の誘導管17fの凹部11の開口11a側の端部が仕切板13aを貫通し誘導管17fの端部17tが排気管17dの排出口17eの端部と間隙を存して重合する構成は、排気管17dからのエンジン22の排気の圧力による発生するポンプ作用により上記間隙S1からカウンタウエイト10内又は凹部11内の雰囲気流体を吸出して換気が効果的に行なわれるエジェクタEJを構成しており、このエジェクタEJのエジェクタ効果によりカウンタウエイト10内又は凹部11内を換気し冷却するものである。
【0028】
このエジェクタEJは必要に応じて設けられるもので、不必要の場合には、上記間隙をできるだけ小さくし仕切板13aと誘導管17Fとの間に弾性部材を介して配設して排ガス低減装置40の振動が伝達されないようにすればよく、騒音を低減することができる。
上記間隙は誘導管17fの端部17tと管17dの排出口17eとが、図4に二点鎖線で示した略同一レベルの部位12tに配設してもよく、又は近接して対向するように配設しても間隙S2から上記と同様に間隙S2を介して凹部11内を換気することができる。
【0029】
上記第1実施形態は上記のように構成されているので、図3,図4に示したようにエンジン22が作動すると、エンジン22の排ガスは排気ポートから排気管17a,17bを介してカウンタウエイト10の凹部11内の上記の排ガス低減装置40により排ガスが低減されると共に排気騒音も低減することができる。
その後、排ガス低減装置40で排ガスが低減され消音された排ガスは排気管17dの排出口17e,誘導管17fを経由して大気中に排出されるが、この時排気管17dの排出圧力による上記エジェクタ効果のポンプ作用によって、凹部11内又はカウンタウエイト10内の温度が上昇した雰囲気流体を、効果的に換気することができる。
【0030】
又、上記の排ガス低減装置40の凹部11内への着脱は、ボルト25を外しカウンタウエイト10から仕切板13,13aのうちの少なくとのいずれか一方の仕切板を外して凹部11を開放状態にして、カウンタウエイト10の上部に設けられた仕切板13aは誘導管17fごとカウンタウエイト10から外すこともできる。
【0031】
そして、排気管17a,17bのフランジ21,21のいずれか一方のボルト25を外し、ブラケット15と締結部材38aとを締結しているボルト25を外すことにより上記の排ガス低減装置40を凹部11の前側の開口11a又は上記凹部11の開口11bのいずれかの上記開口より容易に着脱することができるので、油圧ショベルの組立時や整備点検時に作業が簡単になり、工数の低減を図ることができる。
【0032】
又、上記の排ガス低減装置40は、図3に示したようにエンジン22のエンジンブロック22aにボルト25により着脱可能に固定されたアーム15,ブラケット15aにボルト25により上記のように固定されているので、エンジン22の振動が伝達されている。
しかし、図3,図4に示したように上記の排ガス低減装置40に伝達されている上記振動は、上記のアーム15,排気管17aが凹部11内に入る仕切板13の貫通部を余裕をもって大きく設けておくか、又は上記仕切板13を弾性材製で構成するか、或いは上記のアーム15,排気管17bは弾性材製のシール材19を介して配設しているので、カウンタウエイト10と排ガス低減装置40との間の相対運動がなく、干渉を防止することができる。
【0033】
一方、凹部11の排出側の排ガス低減装置40の排気管17dの排出口17eと誘導管17fとの重合部分は間隙S1又はS2を存して分断され上記排気管17dと誘導管17fは別部材で構成して配設されると共に、誘導管17fはカウンタウエイト10に取付けられており、排気管17dと誘導管17fとの間の相対運動が発生しない構成のため、上記の排ガス低減装置40とカウンタウエイト10との間の相対運動の発生がなく干渉することを防止するので、排ガス低減装置40の放射音及びエンジン22の振動騒音の機外への漏洩を効果的に低減できるものである。
【0034】
又、上記の排ガス低減装置40の排ガスを低減するための作用により高温になるので、表面温度もかなり高熱になり、従来注意を払う必要のある装置であったが、カウンタウエイト10内の内蔵化により改善される。
次に、本発明の第2実施形態を、図5について説明するが、上記第1実施形態と同一部位には同一符号を付して相違点について説明する。
【0035】
図5に示したように、油圧ショベルPに搭載されたエンジン22と凹部11内に配設された排ガス低減装置40とを可撓手段である可撓管17Fで接続されている。
先ず、上記の排ガス低減装置40は、図5に示したようにカウンタウエイト10の凹部11内に設けられたカウンタウエイト10に取付けられた排ガス低減装置40用のブラケット39は、凹部11内に固定される下部ブラケット39aに対して排ガス低減装置40を挟持するように上部ブラケット39bを有し、上記両者のフランジ39fをボルト25により締結されている。
【0036】
又、一端が上記の排ガス低減装置40に接続され他端がカウンタウイエト10外に延びる排気側の排気管17gは、凹部11の上方の開口11bを開閉可能にボルト25によりカウンタウエイト10に取付けられ仕切板(隔壁)13aの貫通孔17gsに挿通されるように配設されている。
又、エンジン22と上記の排ガス低減装置40との間には相対運動を吸収する可撓管17Fで接続されているので、排ガス低減装置40自身はカウンタウエイト10内で相対運動が発生しないため、排ガス低減装置40の音が放射されないように鉄板や隙間詰め材で十分シールされている。
【0037】
例えば、この仕切板13aは自身が弾性材で形成され、上記貫通孔17gs付近を、例えば肉厚を薄く構成して排気管17gにそれぞれのフランジ23、23を当接させボルト25により結合されるように配設てもよい。
又、仕切板13aに設けられる排気管17gの貫通孔17gsと排気管17gとの間の間隙S3を存して配設して上記両者が接触するようなことがあっても、上記の排ガス低減装置40とカウンタウエイト10との間の可撓管17Fの存在により相対運動の発生がなく略一体的に運動するので、排ガス低減装置40の放射音及びエンジン22の振動騒音の機外への漏洩を効果的に低減できるものである。
【0038】
又、図5に示したように上記仕切板13aの間隙S3を弾性シール材19を上記のボルト25により仕切板13aに設けてシールするようにしても上記と同様の作用効果を奏することができる。
一方、図5に示したように上記の排ガス低減装置40からエンジン22側に延びる接続用の排気管17cに、一端がクランプ17Kとボルト17pにより接続され、他端が可撓手段である可撓可能な可撓管17Fの一端にクランプ17Kとボルト17pにより締結される排気管17bが配設されている。
【0039】
又、可撓管17Fの他端とエンジン22の排気ポートに接続された排気管17aの端部とは各々のフランジ21を介してボルト25により締結されている。
又、上記の排気管17bの外周に取付けられ凹部11のエンジン22側に対向する開口11aを開閉可能にボルト25によりカウンタウエイト10に取付けられる仕切板13が設けられている。
【0040】
又、可撓手段17Fは、例えば図示しないが、回転自在に構成される回転管継手で排気管17a及び17bを接続してもエンジン22と上記の排ガス低減装置40との相対運動を低減することができるものである。
上記第2実施形態は上記のように構成されているので、上記のエンジンの振動が、図5に示したように可撓管17Fにより吸収され上記の排ガス低減装置40に伝達されず、従って上記の排ガス低減装置40とカウンタウエイト10との間には相対運動が発生せず、略一体的に運動するように構成されているので、排気管17gと仕切板13aとの間に相対運動が発生せず、上記の排ガス低減装置40の放射音及びエンジン22の振動騒音の機外への漏洩を効果的に低減することができる。
【0041】
又、排気管17gを間隙S3内で仕切板13aと接触することがあっても弾性シール部材19により吸収されので、排ガス低減装置40とカウンタウエイト10との間の相対振動の発生がなく、上記排気消音装置38の放射音及びエンジン22の振動騒音の機外への漏洩を効果的に低減できるものである。
そして、図5に示したカウンタウエイト10のボルト25を外し仕切板(上部の隔壁)13aを外す。その後、フランジ39aのボルト25を外し上部ブラケット(締結部材)39bを取外すと共に、クランプ17K,ボルト17pを外せば上記の排ガス低減装置40を凹部11の上部の開口11bから容易に着脱することができるので、油圧ショベルの組立時や整備点検時の作業が簡単になり、工数の低減を図ることができる。
【0042】
又、図5に示したように上記の排ガス低減装置40の周囲に可動部分がないので、排気管17gと仕切板13aの貫通孔17gsとのクリアランスを小さくでき、上記の排ガス低減装置40の騒音がこの貫通孔17gsから外部へ漏洩するのは極めて僅かとなる。
従って、上記の排ガス低減装置40本体から放射される騒音が建設機械の外部に漏洩するのを最小限に抑制することができる。
【0043】
又、上記の第1及び第2実施形態は排ガス低減装置40をカウンタウエイト10内に配設されるものであったが、これに限られるものではなく排気消音装置38と兼用の排ガス低減装置40でも、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
次に、上記第1及び第2実施形態の応用例について説明する。
【0044】
上記第1及び第2実施形態では排ガス低減装置40が単独で配設される場合と、排ガス低減装置40が排気消音装置38とが兼用される場合について説明したが、排気消音装置38及び排ガス低減装置40が別体に形成され、且つ排ガス低減装置40は上記還元触媒装置,酸化触媒装置,粒子状物質低減装置等から構成される場合もあるが、本実施形態では上記の酸化触媒装置及び粒子状物質低減装置が一体に構成され、この一体に構成された酸化触媒装置と上記還元触媒装置との2装置で構成されている場合を、図6について説明する。
【0045】
先ず、図6に示したように、上記の第1及び第2実施形態と実質的に同一部位に同一符号を付して説明する。
図6(A)はカウンタウエイト10の近傍の平面図の概要を示すもので、上記の排ガス低減装置40は上記の酸化触媒装置及び粒子状物質低減装置が一体に構成された酸化触媒装置40bと還元触媒装置40aとで構成され、更に排気消音装置38が、カウンタウエイト10の凹部11内に配設されたものである。又、上記第1実施形態と同様に、エンジン22のエンジンブロック22aに一端がボルト25により締結されカウンタウエイト10の凹部11内方向に突出するように配設され他端にブラケット15aが取付けられたアーム15が設けられている。
【0046】
そして、上記の各々の排気消音装置38,還元触媒装置40a,酸化触媒装置40bは、上記第1実施形態と同様に、上記の凹部11内に配設されたブラケット15aに締結部材38a,ボルト25等により取付けられている。
又、凹部11の下部隔壁11cには、図6(A)に示したように必要に応じて適宜設けられる外気の取入孔hiが設けられ、仕切板13には吸出孔hが設けられている。
【0047】
又、排気消音装置38の排気管17dは、図7に示したようにエジェクタ効果がでるように誘導管17fと重合するように構成されている。
従って、図6(A)に示したようにエンジン22が作動すると、排気管17a,17bを介して排ガス低減装置40のうちの還元触媒装置40aでNOXが低減され、酸化触媒装置40bへ流れてHC,CO及び粒子分が低減され後、更に排気消音装置38で消音され上記の排気管17fから機外に排出される。この時、排ガス低減装置40を冷却したくない時は排ガス低減装置40と排気消音装置38との間に遮音隔壁13Zを設けるか、図7,図8に示したように上記取入孔hi,吸出孔hの開閉を温度センサTSで制御するようにして、排気消音装置38のみに装着し、排ガス低減装置40の高温の漏洩を防止し必要な温度を保持するようにしてもよい。
【0048】
又、上記の取入孔hiを開閉する閉塞部材13Dhと、上記の吸出口を上記閉塞部材が閉塞する方向に付勢する付勢手段SPと、上記カウンタウエイト10の凹部11内の温度を検出する温度センサTSと、上記温度センサTSにより上記凹部11の温度が設計仕様により設定される温度になったことを検出して上記付勢手段SPの付勢力に抗して上記閉塞部材13Dhが枢支軸13Sを中心に回動し開放方向に作動する開放手段OPとを、図7に示したように備えているので凹部11内の温度を所望の温度に制御することができる。又、開放手段OPは温度センサTSの検出信号の伝達により作動するモータMで上記枢支軸13Sを稼動するようにしてもよく、上記閉塞部材13Dhと仕切板13との間にバイメタルを介在してもよく、更に閉塞部材13Dh自身をバイメタル製にして、設計仕様に応じて設定される温度になったとき上記開放作動が行われるようにしてもよい。
【0049】
この時、排気消音装置38は上記したように高温になるが排ガス低減装置40は排ガス低減作用により更に高温になるが、必要に応じて設けられる排気管17dと排気管17fとによるのエジェクタ効果と、仕切板13の吸出孔hの上記ベンチュリ効果により、凹部11内の高温の雰囲気流体を換気して凹部11内の温度を低減させることができる。
【0050】
そして、上記の排気消音装置38,還元触媒装置40a,酸化触媒装置40bのうちの少なくとも排気消音装置38の外周に必要に応じて、図9(A)に示したように冷却吸水の配管18cの少なくとも排気消音装置38に配設すれば、凹部内の高熱化を防止することもできる。又、図9(B)に示したように排気消音装置38の内周壁にガラスウール38Wを装着して外部への高温の漏洩を防止するようにすれば、カウンタウエイト10の凹部11内の異常高温の発生を防止することができると共に、高温に弱い部位や部品の耐久性が保持されるようにすることが望ましい。
【0051】
又、排ガス低減装置40には上記したように必要に応じて設けられる温度センサTSにより閉塞部材の開閉を制御して触媒活性温度が保持できるようにすることが好ましく、凹部11内温度が必要以上に高温にならないようにすればよい。
又、上記のように排気消音装置38,排ガスス低減装置40をカウンタウエイト10内に収容するようにしたので、エンジンルーム12内にスぺースができ、例えばエンジン22の後部や油圧ポンプ24の上方の部位にエアークリーナ等を配設することができる等、有効活用ができる効果がある。
【0052】
又、図6(B)に示したその他の応用例は、図2の6B−6B線に沿う断面を示したもので、カウンタウエイト10の凹部11内に上下方向に複数段に配設するもので、本実施形態では2段に配設した場合であり、図6(A)で示した排気消音装置38と排ガス低減装置40を配設の取付構造は上記第2実施形態の、図5に示した可撓手段17Fを適用した場合である。
【0053】
即ち、下段の第1フレーム40fには排ガス低減装置である還元触媒装置40a,酸化触媒装置40bが取付ブラケット39,ボルト25により着脱可能に取付けられ、上段の第2フレーム38fには排気消音装置38が上記取付ブラケット39,ボルト25により着脱可能に取付けられている。
そして、排気消音装置38から機外に延びる排気管17g、及び還元触媒装置40aとエンジン22とを接続する可撓管17Fは、図5に示したように配設されているので、エンジン22からの排ガスは排気管17a,可撓管17F,排気管17a,17b.17sを介して還元触媒装置40a,酸化触媒装置40b,排気消音装置38,排気管17gを経て排ガスを低減し、且つ消音せしめて機外に排出されるものである。
【0054】
この時、凹部11内の換気は上記第1及び第2実施形態並びに、図9(A)に示した応用例と同様の作用効果を奏するので、その説明は省略する。
更に、その他の応用例を、図6(A)と同様の状態を示す図6(D)について説明する。
図6(D)に示したように上記の還元触媒装置40a,酸化触媒装置40b,排気消音装置38のうちのいずれかを上記の凹部11内に配設すると共に上記のその他のいずれかをカウンタウエイト10の外部、例えばエンジンルーム12に配設する場合した場合である。
【0055】
図6(D)に示した場合は、エンジンルーム12のエンジン22の後部に排気管17aを介して上方に還元触媒装置40aが配設され排気管17b及び可撓管17Fを介して凹部11内に配設された酸化触媒装置40bに接続され、更に接続用の排気管17sを介して排気消音装置38に接続されているものである。
上記その他の応用例では上記第2実施形態に示した排ガス低減装置,排気消音装置の取付構造の場合について説明したが、これは上記第1実施形態で示した排ガス低減装置,排気消音装置の取付構造でも同様の作用効果を奏することができるものである。
【0056】
又、図2,図5,図7,図8に示したようにエンジンルーム12に供給された冷却空気は、冷却ファン20により矢印Yのように流入し冷却装置Rを冷却した後、エンジン22過給機32等を冷却した冷却空気の一部はカウンタウエイト10の前壁と兼用のエンジンルーム12の後方の隔壁である上記の仕切板13に沿って流れ、エンジン22の後方で設計仕様により決定された、例えばエンジンルーム12の上方のエンジンフードに設けられた排出口から、図2,図5,図7,図8に示したように矢印Y1のように排出されたり、図2に示したように矢印Y2のようにエンジンルームの下部隔壁又はエンジンルームの上部隔壁に設けられた排出孔BEから排出させることができる。
【0057】
上記第2実施形態は、図5に示したように凹部11の仕切板13に吸出孔hを設けておけば、上記冷却空気は上記のように冷却空気の一部がカウンタウエイト10の仕切板(隔壁)13に沿って矢印Yのように流れると、凹部11の仕切板13の吸出孔hの部位に負圧領域が発生するので、所謂、ベンチュリ的効果の作用により凹部11内の温度が上昇した雰囲気流体を吸出し凹部11内の換気を促進さることができる。
【0058】
又、上記の凹部11を囲繞するどの隔壁又は仕切板13を開閉可能に開放できるように構成して、上記の排気消音装置38,排ガス低減装置40を着脱できるようにしても、上記と同様の作用効果を奏することができる。
又、図9(A)に示したようにエンジン冷却用のラジエータ18の冷却水配管18cを、例えば排気消音装置38の外周に沿って配設したので、上記の凹部11内等の温度の上昇を抑制することができる。
【0059】
又、凹部11内に配設される冷却水配管18cは上記に限られるものではなく、凹部11の高温になる箇所や凹部11内の隔壁に沿って配設するようにしてもよく、更に冷却空気の配管やエアコンのエアコンデンサの冷却媒体,オイルクーラからの冷却された作動油等のの配管を配設してもよい。
更に、凹部11の隔壁を構成する、例えば下部隔壁13bに吸気孔hiを設ければ、吸気孔hiの冷却空気が矢印Y,Y1のように流れ、上記の凹部11やカウンタウエイト10内の換気効率を向上することができる。
【0060】
更に、上記実施形態のように排気消音装置38が配設されているカウンタウエイト10の凹部11内に、図9(B)に示した冷却用配管18c,グラスウール38W等を配設すればカウンタウエイト10の異常の温度上昇を防止することができる。又、下部隔壁13bに吸気孔hiを設け、更に仕切板13に吸出孔hを設ければ上記と同様の上記ベンチュリ効果によりカウンタウエイト10内の換気を行いカウンタウエイト10の異常の温度上昇を防止できる。
【0061】
排ガス低減装置40の場合の始動時や寒冷地の始動や稼動等の場合には、図7,図8に示したように吸気孔hi及び吸出孔hを、温度センサSTの作動により開閉する温度調整部材13Dhを設ければ、カウンタウエイト10内の温度異常上昇と触媒の活性を効率よく行なうことができる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械によれば、排気消音装置を冷却して、機外に突出された排気管からの排ガスの温度を低減することができる。
【0063】
更に、上記排気ガス低減装置本体から放射される騒音をカウンタウエイトによって遮断することができる。また、排ガス低減装置とエンジンとが可撓管で接続されているため、エンジンの振動を吸収することができ、その振動の排ガス低減装置への伝達を防止することができる。これにより、建設機械の外部に漏洩する騒音を最小限に抑制することができる。
【0064】
請求項2記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械によれば、請求項1記載の構成において、誘導管により排気消音装置とカウンタウエイトとの間の相対運動を防ぐことで両者の干渉を防止することができる。これにより、建設機械の外部に漏洩する騒音を最小限に抑制することができる。
【0065】
請求項3記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械によれば、請求項1又は2記載の構成において、凹部内に配設されている電気機器類の高温による熱破損を防止することができる。
【0066】
請求項4記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、冷却ファンによって供給された冷却空気流で吸出孔の部位に発生する負圧により少なくとも凹部内が換気されるため、凹部内の換気を向上することができる。
【0075】
請求項5記載の本発明の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械によれば、請求項4記載の構成において、カウンタウエイト内の温度を検出した温度センサからの検出信号により閉塞部材の開閉を制御して、排ガス低減装置又は排気消音装置の性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すもので、本発明の建設機械のカウンタウエイト内蔵排ガス低減装置を建設機械である油圧ショベルに適用した場合を示す油圧ショベルの側面を示す概略説明図である。
【図2】図1の矢視2A―2A線に沿う平面図を示す概略説明図である。
【図3】図2の矢視3Aの縦断面図を示す排ガス低減装置取付構成を示す概略説明図である。
【図4】図3の排ガス低減装置取付構成の拡大図を示す概略説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示すもので、図3と同様の状態を示す概略説明図である。
【図6】本発明の第1及び第2実施形態の排ガス低減装置,排気消音装置の配設部位の応用例を示すもので、(A)はカウンタウエイト内部に排ガス低減装置及び排気消音装置を直列に配設した場合を示す概略説明図、(B)は図6(A)のその他の応用例を示す概略断面図、(C)は図6(B)の矢視6Cを示す概略説明図、(D)はその他の応用例を示すもので、図6(A)と同様の状態を示す概略説明図である。
【図7】第1実施形態の他の応用例を示す、図3と同様の状態を示す概略説明図である。
【図8】図7の排ガス低減装置取付構造の拡大図を示す概略説明図である。
【図9】排気消音装置の断熱方法を示すもので、(A)は図4の排排気消音装置の外周に沿ってラジエータの冷却水配管を配設した状態を示す概略説明図、(B)は図9(A) に示した排排気消音装置の内周壁にガラスウールを装着した状態を示す概略説明図である。
【図10】従来技術の油圧ショベルのエンジンルーム近傍の平面図を示す概略説明図である。
【図11】図10の一部分を切欠いた縦断面を示す概略説明図である。
【符号の説明】
2 上部旋回体
4 下部走行体
6 作業装置
8 キャブ
10 カウンタウエイト
11 凹部
11a,11b 凹部の開口
12 エンジンルーム
13 仕切板(隔壁)
13a 仕切板(上部隔壁)
13b 下部隔壁
14 インタクーラ
15 アーム
15a ブラケット
17a〜17d 排気管
17f 誘導管
17F 可撓手段(可撓管,回転管継手)
17K クランプ
17p ボルト
17t 端部
16 オイルクーラ
18 ラジエータ
18c 配管(冷却水配管)
20 冷却ファン
21 フランジ
22 エンジン
22a エンジンブロック
25 ボルト
38 排気消音装置
38a フランジ
39 排気消音装置用及び排ガス低減装置用のブラケット
39a 下部ブラケット
39b 上部ブラケット
39f フランジ
40 排ガス低減装置
40a 還元触媒装置
40b 酸化触媒装置
h 吸出孔
hi 吸気孔
S1,S2,S3 間隙
Claims (5)
- 上部旋回体の後端部に設けられたカウンタウエイトと、
該カウンタウエイトの前側に設けられたエンジンルームと、
該エンジンルーム内に収納されたエンジン及び該エンジンの冷却装置と、
該カウンタウエイトに形成された凹部と、
該凹部内に配設された該エンジンの排ガス低減装置と、
該凹部内に配設され該排ガス低減装置に接続された排気消音装置と、
該エンジン及び該排ガス低減装置を連結して該エンジン及び該排ガス低減装置の相対運動を吸収する可撓管とを備え、
該冷却装置において冷却された冷却媒体の流通する配管が、該排気消音装置及び該排ガス低減装置のうちの少なくとも該排気消音装置の外周に沿って配設されている
ことを特徴とする、排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械。 - 該排ガス低減装置を該エンジンに対して固設するアーム部材と、
一端を該排気消音装置に接続されて該排気消音装置からの排ガスを排出する排気管と、
該排気管とは別体で、該排気管の他端の外周に対して間隙を存して重合するように不連続に設けられ、該排気管から排出される該排ガスを該凹部の外へと換気する誘導管と
をさらに備えたことを特徴とする、請求項1記載の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械。 - 該冷却装置において冷却された冷却媒体の流通する配管が、該凹部の内壁に沿って配設されている
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械。 - 該エンジンルームと該凹部とを分断するように設けられた仕切板と、
該凹部から該エンジンルーム側へ換気させるべく該仕切板に設けられた吸出孔と
をさらに備えたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械。 - 該吸出孔を開閉する閉塞部材と、
該吸出孔を閉塞する方向へ該閉塞部材を付勢する付勢手段と、
該凹部内の温度を検出する温度センサと、
該温度センサにより該凹部内の温度が所定温度以上になったことを検出したときに、該付勢手段の付勢力に抗して該吸出孔を開放する方向へ該閉塞部材を作動させる開放手段と
をさらに備えたことを特徴とする、請求項4記載の排ガス低減装置をカウンタウエイトに内蔵した建設機械。
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