JP3987191B2 - パンチ金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パンチ金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばタレットパンチプレスに用いられるパンチ金型は、ひとつの金型サイズ(通常ステーションと呼ぶ)に対して、ひとつのパンチとそれに対応したひとつのパンチホルダを使用しているのが一般的である。
【0003】
すなわち、パンチ金型の構成は、図12および図13を参照するに、上部タレット101の円周方向に複数配設されてパンチ金型103が装着されている。このパンチ金型103はパンチ105を備えたホルダ107で構成され、ホルダ107の外周に軸芯方向に沿って延伸したキー109が複数の締結ボルト111により固定され、このキー109は前記上部タレット101に形成したキー溝113に係合している。
【0004】
前記ホルダ107の頭部107Aは押圧部材115に係合していて、軸芯にプルボルト117の頭部117Aが入る穴119と、プルボルト117の軸部117Bが入る貫通穴121と前記パンチ105が入る円筒穴123とが形成されている。更に、ホルダ107の下端には前記パンチ105に形成した四角形状部125が係合する位置決め部127が形成されている。なお、前記パンチ105の先端には刃先部129が形成されていて、パンチ105は前記プルボルト117に設けたネジ部117Cが螺合するネジ溝105Aが設けられている。前記ホルダ107の下部に例えばウレタン等で形成されたストリッパ131が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のパンチ金型103では、パンチ105の形状が変わると、ホルダ107の形状も変えていた。また、パンチ105の刃先部129の方向を決めるために、四角形状部125を形成しているが、この形状では歩留り(パンチホールド部より四角形状部125の径の方が大きい)および加工が困難(四角形状部125はパンチホールド部と同一の寸法で仕上げし、且つ、四面の加工が必要)であるという問題があった。
【0006】
この発明の目的は、パンチおよびホルダをアダプタを介することにより、異なる形状のパンチを同一ホルダで使用でき、コストの低減と加工の容易化を図ったパンチ金型を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、タレットパンチプレスの上部タレット(3)に装着して使用されるパンチ金型であって、上記上部タレット(3)に装着されるホルダ(7)に第1係止部(9)を備え、前記ホルダ(7)に形成された穴(25)に嵌挿されるアダプタ(23)に備えたフランジ部(23A)の外周の複数箇所に、前記第1係止部(9)に係合自在な第1係合部(27)を備え、このアダプタ(23)に嵌挿されるパンチ(5)に、前記アダプタ(23)に形成した第2係合部に係合離脱自在な第2係止部を備え、かつ前記アダプタ(23)及び前記パンチ(5)を共に前記ホルダ(7)に組立てるためのプルボルト(17)を備えていることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、このはの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
まず、第1の実施の形態について説明する。図1および図2を参照するに、パンチ金型1は、金型支持部材の一例として例えばタレットパンチプレスの上部タレット3の円周方向に複数配設されている。前記パンチ金型1はパンチ5を備えたホルダ7にて構成され、ホルダ7の外周に軸芯方向に沿って延伸した第1係止部の一例としてのキー9が複数の締結ボルト11にて固定され、このキー9は前記上部タレット3に形成したキー溝13に係合している。
【0024】
前記ホルダ7の頭部7Aは押圧部材15に係合していて、軸芯にボルトの一例としてのプルボルト17の頭部17Aが入る穴19とプルボルト17の軸部17Bが入る貫通穴21と、アダプタ23が嵌挿される円筒穴25とが形成されている。
【0025】
前記アダプタ23は、図3,図4および図5を併せて参照するに、アダプタ23の下方に設けたフランジ部23Aの外周には、複数の所定位置(0度、45度、90度、135度等)にパンチ位置決め第1係合部の一例としてのパンチ位置決め用キー溝27が形成され、このパンチ位置決め用キー溝27は前記キー9に係合するものである。また、前記アダプタ23の下端には第2係合部の一例としてのキーピン用キー溝29が形成され、このキーピン用キー溝29に前記パンチ5に設けた第2係止部の一例としてのキーピン31が係合離脱自在となっている。なお、アダプタ23の肉厚Tは、パンチ5の外径の大きさにより変更するものである。
【0026】
前記パンチ5には刃先部33を備え、前記プルボルト17に形成したネジ部17Cが螺合するネジ溝35が形成されている。また、前記アダプタ23の下端外周には図5に示されているごとくネジ37が形成され、このネジ37にストリッパ39が螺合している。なお、ストリッパ39の材質は、ウレタン等の軟質材が主に用いられている。
【0027】
上記構成により、パンチ金型1の組立方法としては、まず、ホルダ7内のパンチ径に対応した肉厚Tを備えたアダプタ23を組込み、アダプタ23の外周に設けたパンチ位置決め用キー溝27を、パンチ5の刃先部33が所望する角度となるよう選択して前記ホルダ7に設けたキー9に係合せしめる。そして、前記アダプタ23へストリッパ39を螺合すると共に、アダプタ23に設けたキーピン用キー溝29へパンチ5に設けたキーピン11を係合し、前記ホルダ7とアダプタ23とパンチ5とをプルボルト17にて結合して組立作業を終了する。
【0028】
而して、パンチ5およびホルダ7をアダプタ23を介することにより、異なる形状のパンチ5を同一ホルダ7で使用でき、低コスト化を図ることができる。また、パンチ5にはキーピン31を設けるだけで、ホルダ7にはパンチ5の位置決めのためのキー溝やキーピンの加工を不要とし、加工の容易化を図ることができる。
【0029】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、前述した第1の実施の形態で用いた部材と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
図6および図7を参照するに、パンチ金型1は、金型支持部材の一例としての例えばタレットパンチプレスの上部タレット3の円周方向に複数配設されている。前記パンチ金型1はパンチ41を備えたホルダ7にて構成され、ホルダ7の外周に軸芯方向に沿って延伸した第1係止部の一例としてのキー9が複数の締結ボルト11にて固定され、このキー9は前記上部タレット3に形成したキー溝13に係合している。
【0031】
前記ホルダ7の頭部7Aは押圧部材15に係合していて、軸芯にボルトの一例としてのプルボルト17の頭部17Aが入る穴19とプルボルト17の軸部17Bが入る貫通穴21と、アダプタ43が嵌挿される円筒穴25とが形成されている。
【0032】
前記アダプタ43は、図8および図9を併せて参照するに、アダプタ43の下方に設けたフランジ部43Aの外周には、複数の所定位置(0度、135度等)にパンチ位置決め用第1係合部の一例としてのパンチ位置決め用キー溝27が形成され、このパンチ位置決め用キー溝27は前記キー9に選択されて係合するものである。また、前記アダプタ43の下端にはスリットされた平行部である位置決め部45が形成され、この位置決め部45に前記パンチ41に形成した多角形状部の一例としての四角形状部47が嵌装され、パンチ41の刃先部33の位置が0度あるいは90度に選択自在となるものである。なお、アダプタ43の肉厚Tは、パンチ41の外径の大きさにより変更するものである。
【0033】
前記パンチ41は、プルボルト17に形成したネジ部17Cが螺合するネジ溝35が形成されている。また、前記アダプタ43の下端外周にはネジ37が形成され、このネジ37にストリッパ39が螺合している。
【0034】
上記構成により、パンチ金型1の組立方法としては、まず、ホルダ7内へパンチ径に対応した肉厚Tを備えたアダプタ43を組込み、アダプタ43の外周に設けたパンチ位置決め用キー溝27を、パンチ41の刃先部33が所望する角度となるよう選択して前記ホルダ7に設けたキー9に係合せしめる。そして、アダプタ43に設けた位置決め部45のパンチ41に形成した四角形状部47の方向が所望する刃先部33の角度位置となるように選択し、アダプタ43へストリッパ39を螺合して、前記ホルダ7とアダプタ43とパンチ41とをプルボルト17にて結合して組立作業を終了する。
【0035】
而して、パンチ41およびホルダ7をアダプタ43を介することにより、異なる形状のパンチ41を同一ホルダ7で使用でき、低コスト化を図ることができる。また、ホルダ7にはパンチ41の位置決めのためのキー溝やキーピンの加工を不要とし、加工の容易化を図ることができる。
【0036】
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、前述した第2の実施の形態で用いた部材と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
図10および図11を参照するに、パンチ金型1は、金型支持部材の一例としての例えばタレットパンチプレスの上部タレット3の円周方向に複数配設されている。前記パンチ金型1はパンチ41を備えたホルダ49にて構成され、ホルダ49の外周に軸芯方向に沿って延伸したキー9が複数の締結ボルト11にて固定され、このキー9は前記上部タレット3に形成したキー溝13に係合している。
【0038】
前記ホルダ49の頭部49Aは押圧部材15に係合していて、軸芯にボルトの一例としてのプルボルト17の頭部17Aが入る穴19とプルボルト17の軸部17Bが入る貫通穴21と、調整部材の一例としての調整ネジ51が螺合するネジ穴53とアダプタ43が嵌挿される円筒穴25とが形成されている。
【0039】
前記アダプタ43は、アダプタ43の下方に設けたフランジ部43Aの外周に、複数の所定位置(0度、135度等)にパンチ位置決め用のキー溝27が形成され、このパンチ位置決め用のキー溝27は前記キー9に選択されて係合するものである。また、前記アダプタ43の下端にはスリットされた平行部である位置決め部45が形成され、この位置決め部45に前記パンチ41に形成した四角形状部47が嵌挿され、パンチ41の刃先部33の位置が0度あるいは90度に選択自在となるものである。なお、アダプタ43の肉厚Tは、パンチ41の外径の大きさにより変更するものである。
【0040】
前記パンチ41は、プルボルト17に形成したネジ部17Cが螺合するネジ溝35が形成されている。また、前記アダプタ43の下端外周にはネジ37が形成され、このネジ37にストリッパ39が螺合している。
【0041】
前記ホルダ49に螺合している調整ネジ51には第1歯車部である歯車部55が設けられ、この歯車部55に前記ホルダ49に形成した切欠部57内に装着された第2歯車部である小歯車59が噛合し、この小歯車59はキー61を介し回転軸63に結合され、回転軸63は前記ホルダ49と回転自在に設けられている。よって、回転軸63を回転せしめると、小歯車59を介して調整ネジ51に設けた歯車部55を回して、調整ネジ51を上下方向へ移動せしめ、パンチハイトの調整を行なうことができる。
【0042】
上記構成により、パンチ金型1の組立方法としては、まず、調整ネジ51に形成した歯車部55に噛合した小歯車59を回転せしめて、調整ネジ51を必要なパンチハイトに設定する。そして、ホルダ49内へパンチ径に対応した肉厚Tを備えたアダプタ43を組込み、アダプタ43の外周に設けたパンチ位置決め用キー溝27を、パンチ41の刃先部33が所望する角度となるよう選択して前記ホルダ49に設けたキー9に係合せしめる。
【0043】
更に、アダプタ43に設けた位置決め部45へパンチ41に形成した四角形状部47の方向が所望する刃先部33の角度位置となるように選択し、アダプタ43へストリッパ39を螺合して、前記ホルダ49とアダプタ43とパンチ41とをプルボルト17にて結合して組立作業を終了する。なお、上述したパンチ金型1の構成と組立方法は、第2の実施の形態に調整ネジ51を組込んだものであるが、調整ネジ51を第1の実施の形態に組込むことも可能である。
【0044】
而して、パンチ41およびホルダ49をアダプタ43を介することにより、異なる形状のパンチ41を同一ホルダ49で使用でき、低コスト化を図ることができる。また、ホルダ49にはパンチ41の位置決めのためのキー溝やキーピンの加工を不要とし、加工の容易化を図ることができる。更に、調整ネジ51を設けたことでパンチハイトの調整を容易に行なうことができ作業性の向上を図ることができる。
【0045】
パンチ金型の組立方法としては、その他に、アダプタ23に形成した複数の第2係合部の一例としてのキーピン用キー溝29のうちの所望のキーピン用キー溝29に、パンチ5に備えた第2係止部の一例としてのキーピン31を係合してパンチ5をアダプタ23に組付ける。次いで、このアダプタ23をホルダ7に組付けてパンチ金型が組立てられる。
【0046】
而して、パンチ5およびホルダ7をアダプタ23を介することにより、異なる形状のパンチ5を同一ホルダで使用でき、低コスト化を図ることができる。また、アダプタ23にはパンチの方向を決定するキーピン用キー溝29をあらかじめ任意の方向へ加工することができ、パンチ5には最小限のキー9を加工するだけで良い。更に、ホルダ7にパンチ5の位置決めのためのキー溝27やキーピン31の加工を不要とし、加工の容易化を図ることができる。
【0047】
なお、この発明は前述した発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0048】
【発明の効果】
以上のごとき実施の形態の説明より理解されるように、この発明によれば、パンチおよびホルダをアダプタを介することにより一体化でき、アダプタにパンチの方向を決定する第2係合部材をあかじめ任意の方向へ加工することができ、消耗工具であるパンチ自体には最小限のキーを加工するだけで良い。更に、ホルダにパンチの位置決めのためのキー溝やキーピンの加工を不要とし、加工の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示し、パンチ金型の断面図である。
【図2】図1における下から見た底面図である。
【図3】アダプタの拡大断面図である。
【図4】図3における右側より見た底面図である。
【図5】図3におけるV矢視部の拡大説明図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態を示し、パンチ金型の断面図である。
【図7】図6における下から見た底面図である。
【図8】アダプタの拡大断面図である。
【図9】図8における右側より見た底面図である。
【図10】この発明の第3の実施の形態を示し、パンチ金型の断面図である。
【図11】図10における下から見た底面図である。
【図12】従来例を示し、パンチ金型の断面図である。
【図13】図12における上から見た平面図である。
【符号の説明】
1 パンチ金型
3 上部タレット(金型支持部材)
5,41 パンチ
7,49 ホルダ
9 キー(第1係止部)
23,43 アダプタ
27 パンチ位置決め用キー溝(パンチ位置決め用第1係合部)
29 キーピン用キー溝(第2係合部)
31 キーピン(第2係止部)
33 刃先部
39 ストリッパ
45 位置決め部
47 四角形状部(多角形状部)
51 調整ネジ(調整部材)
55 歯車部(第1歯車部)
59 小歯車(第2歯車部)
Claims (1)
- タレットパンチプレスの上部タレット(3)に装着して使用されるパンチ金型であって、上記上部タレット(3)に装着されるホルダ(7)に第1係止部(9)を備え、前記ホルダ(7)に形成された穴(25)に嵌挿されるアダプタ(23)に備えたフランジ部(23A)の外周の複数箇所に、前記第1係止部(9)に係合自在な第1係合部(27)を備え、このアダプタ(23)に嵌挿されるパンチ(5)に、前記アダプタ(23)に形成した第2係合部に係合離脱自在な第2係止部を備え、かつ前記アダプタ(23)及び前記パンチ(5)を共に前記ホルダ(7)に組立てるためのプルボルト(17)を備えていることを特徴とするパンチ金型。
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