JP4004281B2 - 洋風水洗式便器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は洋風水洗式便器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、陶磁器製の洋風便器本体と、洋風便器本体の背後に設けられるベースプレートと、ベースプレート上に設けられ、洋風便器本体を洗浄水により洗浄する等の種々の機能を付与可能な機能装置と、機能装置を収納するカバーとを備えた洋風水洗式便器が知られている。
【0003】
ベースプレートは、洋風便器本体に固定された後部ベースプレートと、カバーが固定され、後部ベースプレートに対して昇降装置により昇降可能に設けられ、かつ上昇により洋風便器本体の鉢面後方を露出可能な前部ベースプレートとから構成されている。また、後部ベースプレートと前部ベースプレートとの間にはロック機構としてのクリップが設けられている。
【0004】
この洋風水洗式便器では、クリップを外すことによって前部ベースプレートを後部ベースプレートから離反させた後、昇降装置により前部ベースプレートを後部ベースプレートに対して上昇させれば、カバーが前部ベースプレートとともに洋風便器本体に対して上昇することとなる。こうして、洋風便器本体の鉢面後方が露出され、洋風便器本体の清掃性が向上する。
【0005】
他方、昇降装置により前部ベースプレートを後部ベースプレートに対して下降させた後、クリップを嵌めることにより前部ベースプレートを後部ベースプレートに固定すれば、カバーが洋風便器本体の後方に固定されることとなる。こうして、機能装置が剥き出しとされず、いたずら等を防止できるようになるとともに、優れた美観を呈する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の洋風水洗式便器では、クリップが単に後部ベースプレートと前部ベースプレートとを手動によって固定したり、固定しなかったりするものに過ぎなかった。
【0007】
このため、クリップの嵌め忘れを生じることとなっていた。こうして、クリップが突出したままの状態になっておれば、使用者が洋風水洗式便器の掃除等を行った拍子にクリップを引掛けやすく、使用者にとって邪魔であるとともに、クリップ及びその周囲を破損するおそれがある。
【0008】
また、使用者は、前部ベースプレートを後部ベースプレートに手動で固定させる際に、絶えず腰を屈めてクリップを嵌める作業をしなければならないため、不便さを感じることとなっていた。このため、利便性に欠ける洋風水洗式便器となっていた。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、使用者にとって邪魔にならず、ロック機構及びその周囲を破損されることがなく、かつ優れた利便性を有する洋風水洗式便器を提供することを解決すべき課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の洋風水洗式便器では、
洗浄水により洗浄される洋風便器本体と、該洋風便器本体の背後に設けられるベースプレートと、該ベースプレート上に設けられ、該洋風便器本体を該洗浄水により洗浄する等、該洋風便器本体に種々の機能を付与可能な機能装置と、該機能装置を収納するカバーとを備え、該ベースプレートは、該洋風便器本体に固定された後部ベースプレートと、該カバーが固定され、該後部ベースプレートに対して昇降装置により昇降可能に設けられ、かつ上昇により該洋風便器本体の鉢面後方を露出可能な前部ベースプレートとからなり、該後部ベースプレートと該前部ベースプレートとがロック機構により固定及び離反可能な洋風水洗式便器において、
前記カバーは、前記前部ベースプレートに固定された前部カバーと、該前部カバーに固定されて該前部カバーとともに昇降する後部カバーとからなり、
前記ロック機構は、前記後部ベースプレートと前記前部ベースプレートとが固定される方向に付勢力をもつ付勢手段を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の洋風水洗式便器では、ロック機構がその付勢手段の付勢力により自動的に後部ベースプレートと前部ベースプレートとを固定する。こうして、ロック機構が突出したままの状態になることはないため、使用者は洋風水洗式便器の掃除等を行った拍子にロック機構を引掛けてしまうことがないため、使用者にとって邪魔にならず、ロック機構及びその周囲を破損させることがない。
【0012】
また、使用者は、腰を屈めながら前部ベースプレートを後部ベースプレートに固定する必要がないため、前部ベースプレートと後部ベースプレートとの固定を容易に行うことができ、便利である。
【0013】
したがって、本発明の洋風水洗式便器では、使用者にとって邪魔にならず、ロック機構及びその周囲を破損されることがなく、かつ優れた利便性を有することができる。
【0014】
本発明の洋風水洗式便器では、ロック機構は、前部ベースプレート上を摺動可能に設けられ、付勢手段の付勢力に屈して突出可能な係合凸部を有するスライダと、後部ベースプレートに凹設され、該係合凸部と係合可能な係合凹部とを有することができる。このロック機構では、付勢手段の付勢力により、スライダが前部ベースプレート上を摺動し、スライダの係合凸部が後部ベースプレートに凹設された係合凹部に係合される。こうして、自動的に後部ベースプレートと前部ベースプレートとが固定される。
【0015】
この場合、後部ベースプレートは、係合凹部に連続して上方に延在し、付勢手段の付勢力に抗して係合凸部を引っ込めたままにする案内面を有することが好ましい。こうであれば、付勢手段に抗して係合凸部を引っ込めたまま前部ベースプレートを上昇させることができることから、この状態でカバーや前部ベースプレートを下降させれば、係合凸部が係合凹部の位置になった時点で、付勢手段の付勢力によって自動的に係合凸部が係合凹部に係合する。
【0016】
また、この場合、付勢手段の付勢力に抗して手で引っ張ることを容易にする引掛部をスライダに設けることが好ましい。こうであれば、付勢手段の付勢力に抗して引掛部を手で引っ張り易いので、ロック機構を容易に解除することができ、前部ベースプレートと後部ベースプレートとを容易に離反させることができる。
【0017】
また、本発明の洋風水洗式便器では、ロック機構は、前部ベースプレートに形成され、後部ベースプレート上に重なる重なり部と、重なり部に水平な軸心回りに揺動可能に設けられ、下端に付勢手段の付勢力に屈して後部ベースプレートと係合する係合凸部をもつアームとを有することができる。このロック機構では、付勢手段の付勢力により、アームの係合凸部が後部ベースプレートと係合し、前部ベースプレートと後部ベースプレートとを重なり部で自動的に固定することができる。
【0018】
この場合、重なり部の下方に位置する後部ベースプレートは、下降する係合凸部と当接し、アームを付勢手段の付勢力に抗して揺動させる案内面を有することが好ましい。こうであれば、付勢手段に抗してアームを揺動させた状態のままカバーを下降させたとしても、係合凸部が案内面に当接してアームを付勢手段の付勢力に抗して揺動させることができる。このため、手動でアームを揺動させなくても、アームの係合凸部が付勢手段の付勢力によって自動的に後部ベースプレートと係合する。
【0019】
また、この場合、アームの他端側の外面に付勢手段の付勢力に抗して手で押圧することを意識させるボタン部を設けることが好ましい。こうであれば、使用者にボタン部を手で押すことを意識させ、これにより付勢手段を付勢力に抗した状態に保つことができる。こうして、ロック機構を解除することができるため、前部ベースプレートと後部ベースプレートとを容易に離反させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態1及び2を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
(実施形態1)
実施形態の洋風水洗式便器は、図1に示すように、陶磁器製の洋風便器本体1の背後にタンクカバー2が設けられている。タンクカバー2内には洗浄タンク5が収納されている。タンクカバー2は、前方に位置する前部カバー2aと、後方に位置する後部カバー2bとから構成されている。前部カバー2aの下端の手前側には便座4a及び便蓋4bからなる便座装置4が揺動可能に取り付けられている。
【0022】
タンクカバー2内には、図2に示すように、後部ベースプレート10と前部ベースプレート11と昇降装置12とが備えられている。後部ベースプレート10は洋風便器本体1(図1参照)の後部に固定されている。後部ベースプレート10の後端を含む周囲には隔壁10aが略垂直に立設されており、隔壁10aの内側に洗浄タンク5(図1参照)が載置されている。また、前部ベースプレート11には、便座4a及び便蓋4bの図示しない自動開閉装置、局部洗浄装置のうち温水タンクを除く洗浄ノズル6等、洋風水洗式便器の使用者を検知する人体検知センサ等、水を貯留しない機能装置が固定されている。さらに、図1に示す前部カバー2aの側壁には、洗浄レバー2cが揺動可能に設けられており、この洗浄レバー2cにより、洗浄タンク5内の洗浄水を洋風便器本体1に供給可能とされている。タンクカバー2の上端には手洗鉢7がタンクカバー2と面一となるように載置されている。
【0023】
図2に示す昇降装置12は、後部ベースプレート10と前部ベースプレート11との間に設けられており、前部ベースプレート11はこの昇降装置12により、後部ベースプレート10に対して昇降可能とされている。前部ベースプレート11には前部カバー2aが固定されており、前部カバー2aには後部カバー2bが固定されている。
【0024】
特に、後部ベースプレート10の前端と前部ベースプレート11の後端との間には、左右にロック機構20が設けられている。各ロック機構20は、図3及び図5に示すように、前部ベースプレート11上を左右方向で水平に摺動可能なスライダ21と、後部ベースプレート10の外側に凹設された係合凹部10aと、付勢手段としての圧縮コイルばね23と、スライダ21の上面を案内する案内板24と、案内板24を前部ベースプレート11に固定するビス25とからなる。前部ベースプレート11の上面外側には各圧縮コイルばね23の一端を係止可能な凹部11aがそれぞれ形成されている。各スライダ21には前部ベースプレート11の上面側に開いて圧縮コイルばね23を収納するばね室21aが形成され、ばね室21aの奥側の面に圧縮コイルばね23の他端が当接されている。また、各スライダ21の先端には係合凹部10aと係合可能な係合凸部21bがそれぞれ突設されている。
【0025】
また、後部ベースプレート10は、各係合凹部10aに連続して上方に延在し、各圧縮コイルばね23の付勢力に抗して各係合凸部21bを引っ込めたままにする案内面10bをそれぞれ有している。また、各スライダ21の後端には下方に屈曲する引掛部21cが設けられている。両引掛部21cはタンクカバー2の側方に剥き出しになっている。
【0026】
以上のように構成された洋風水洗式便器では、図3に示す各スライダ21の引掛部21cを圧縮コイルばね23の付勢力に抗して各手で外側に引っ張ることにより、各スライダ21が案内板24と前部ベースプレート11との間を水平に外側に摺動する。これにより、係合凸部21bが係合凹部10aから引き出され、両ロック機構20が容易に解除される。この状態で、図4に示すように、タンクカバー2を上方に持ち上げ、前部ベースプレート11を上昇させる。
【0027】
この際、図5に示すように、後部ベースプレート10の各案内面10bでは、各スライダ21の係合凸部21bを圧縮コイルばね23の付勢力に抗して引っ込めたままの状態としている。昇降装置12はこの状態を維持する。こうして、図4に示すように、タンクカバー2及び手洗鉢7を持ち上げることができるため、洋風便器本体1の後部上面に付着している尿等の汚れを除去することができる。
【0028】
また、タンクカバー2及び手洗鉢7を降ろすことにより、図5に示す前部ベースプレート11は下降する。この際、各スライダ21の係合凸部21bが後部ベースプレート10の案内面10bに案内される。そして、図3に示すように、各係合凸部21bの位置が各係合凹部10aの位置になった時点で、各係合凸部21bは、各圧縮コイルばね23の付勢力によって自動的に突出し、各係合凹部10aと係合することとなる。このため、両ロック機構20は、両圧縮コイルばね23の付勢力によって後部ベースプレート10と前部ベースプレート11とを確実に固定することができる。
【0029】
こうして、この洋風水洗式便器では、両ロック機構20が図1に示すタンクカバー2の外側に突出したままの状態にならないため、使用者が洋風水洗式便器の掃除等を行った拍子に両ロック機構20を引掛けてしまうことがない。このため、使用者にとって邪魔にならず、両ロック機構20及びその周囲を破損させることがない。
【0030】
また、使用者は、腰を屈めながら両ロック機構20を固定する必要がないため、不便さを感じることとがない。このため、利便性を発揮することができる。
【0031】
したがって、実施形態1の洋風水洗式便器では、使用者にとって邪魔にならず、両ロック機構20及びその周囲を破損されることがなく、かつ優れた利便性を有している。
【0032】
(実施形態2)
実施形態2の洋風水洗式便器においても、図6及び図7に示すように、後部ベースプレート10の前端と前部ベースプレート11の後端との間に左右にロック機構30が設けられている。各ロック機構30は、前部ベースプレート11に形成され、後部ベースプレート10上に重なる重なり部11aと、重なり部11aに水平な軸心回りに揺動可能に設けられたアーム31と、一端が前部ベースプレート11の上面に設けられ、他端がアーム31の上部に設けられた付勢手段としてのねじりコイルばね33とからなる。アーム31の下端にはねじりコイルばね33の付勢力に屈して後部ベースプレート10と係合する係合凸部31bが突設されている。また、重なり部11aの下方に位置する後部ベースプレート10には下り傾斜の案内面10cがそれぞれ形成され、各案内面10cは各係合凸部31bの下面と当接可能になっている。さらに、アーム31の上端側の外面には、ねじりコイルばね33の付勢力に抗して手で押圧することを意識させるボタン部31aが形成されている。各ボタン部31aは前部カバー2aから剥き出しになっている。他の構成は実施形態1と同様である。
【0033】
以上のように構成された洋風水洗式便器では、図7に示すように、使用者が各手で各ボタン部31aを押圧することにより、各アーム31の各係合凸部31bが前部カバー2aの外側に揺動される。こうして、各ロック機構30のアーム31をねじりコイルばね33の付勢力に抗した状態に保ち、ロック機構30を解除する。これにより前部ベースプレート11と後部ベースプレート10とを容易に離反させることができる。この状態で、前部ベースプレート11を後部ベースプレート10に対して上昇させることができるため、タンクカバー2及び手洗鉢7を持ち上げることができる。
【0034】
また、タンクカバー2及び手洗鉢7を降ろす場合、前部ベースプレート11を下降させる。この際、各ねじりコイルばね33に抗して各アーム31を揺動させた状態のままタンクカバー2を下降させたとしても、各係合凸部31bが後部ベースプレート10の各案内面10cに当接して各アーム31を各ねじりコイルばね33の付勢力に抗して揺動させる。このため、手動で各アーム31を揺動させなくても、各アーム31の係合凸部31bがねじりコイルばね33の付勢力によって自動的に後部ベースプレート10と係合する。こうして、各ロック機構30は、各ねじりコイルばね33の付勢力によって後部ベースプレート10と前部ベースプレート11の重なり部11aとを固定することができる。他の作用効果は実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係り、カバーが降下した洋風水洗式便器の斜視図である。
【図2】実施形態1に係り、昇降装置及びベースプレートの斜視図である。
【図3】実施形態1に係り、固定したロック機構の拡大断面図である。
【図4】実施形態1に係り、カバーが上昇した洋風水洗式便器の斜視図である。
【図5】実施形態1に係り、解除したロック機構の拡大断面図である。
【図6】実施形態2に係り、固定したロック機構の拡大断面図である。
【図7】実施形態2に係り、解除したロック機構の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…洋風便器本体
10、11…ベースプレート(10…後部ベースプレート、11…前部ベースプレート)
6…機能装置(洗浄ノズル)
2…カバー(2a…前部カバー、2b…後部カバー)
12…昇降装置
20、30…ロック機構
23、33…付勢手段(23…圧縮コイルばね、33…ねじりコイルばね)
21b、31b…係合凸部
21…スライダ
22…係合凹部
10b、10c…案内面
21c…引掛部
11a…重なり部
31…アーム
31a…ボタン部
Claims (7)
- 洗浄水により洗浄される洋風便器本体と、該洋風便器本体の背後に設けられるベースプレートと、該ベースプレート上に設けられ、該洋風便器本体を該洗浄水により洗浄する等、該洋風便器本体に種々の機能を付与可能な機能装置と、該機能装置を収納するカバーとを備え、該ベースプレートは、該洋風便器本体に固定された後部ベースプレートと、該カバーが固定され、該後部ベースプレートに対して昇降装置により昇降可能に設けられ、かつ上昇により該洋風便器本体の鉢面後方を露出可能な前部ベースプレートとからなり、該後部ベースプレートと該前部ベースプレートとがロック機構により固定及び離反可能な洋風水洗式便器において、
前記カバーは、前記前部ベースプレートに固定された前部カバーと、該前部カバーに固定されて該前部カバーとともに昇降する後部カバーとからなり、
前記ロック機構は、前記後部ベースプレートと前記前部ベースプレートとが固定される方向に付勢力をもつ付勢手段を有することを特徴とする洋風水洗式便器。 - ロック機構は、前部ベースプレート上を摺動可能に設けられ、付勢手段の付勢力に屈して突出可能な係合凸部を有するスライダと、後部ベースプレートに凹設され、該係合凸部と係合可能な係合凹部とを有することを特徴とする請求項1記載の洋風水洗式便器。
- 後部ベースプレートは、係合凹部に連続して上方に延在し、付勢手段の付勢力に抗して係合凸部を引っ込めたままにする案内面を有することを特徴とする請求項2記載の洋風水洗式便器。
- スライダは、付勢手段の付勢力に抗して手で引っ張ることを容易にする引掛部を有することを特徴とする請求項2又は3記載の洋風水洗式便器。
- ロック機構は、前部ベースプレートに形成され、後部ベースプレート上に重なる重なり部と、該重なり部に水平な軸心回りに揺動可能に設けられ、下端に付勢手段の付勢力に屈して該後部ベースプレートと係合する係合凸部をもつアームとを有することを特徴とする請求項1記載の洋風水洗式便器。
- 重なり部の下方に位置する後部ベースプレートは、下降する係合凸部と当接し、アームを付勢手段の付勢力に抗して揺動させる案内面を有することを特徴とする請求項5記載の洋風水洗式便器。
- アームの他端側の外面には、付勢手段の付勢力に抗して手で押圧することを意識させるボタン部が形成されていることを特徴とする請求項5又は6記載の洋風水洗式便器。
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