JP4014859B2 - 建屋基礎マット及びその施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電所における建屋基礎マット及びその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8に示すように従来、原子力発電所における原子炉建屋やタービン建屋などの建屋構造物30は耐震設計と放射線遮蔽のため一般に鉄筋コンクリートにより構築されている。またこれらの建屋や、建屋内に据え付けられる重量機器類などはさらに耐震性を強めるため岩盤や杭基礎上に形成された建屋基礎マット10の上に構築されている。
【0003】
従来の建屋基礎マット10は鉄筋コンクリート構造で構成され、その上部に建屋本体の壁、大型機器基礎台、熱交換器、ポンプ、タンクなどの重量機器類が据え付けられ、膨大な荷重が加わる構造になっている。
【0004】
建屋基礎マット10の構造は、厚さが6m程度もある鉄筋コンクリート製の平板状の構造物で、太径鉄筋31が建屋基礎マット10の上端部及び下端部に格子状に何段も配筋されている。また、建屋基礎マット10の厚さ方向に沿っても太径のせん断補強筋32が配筋されている。建屋によっては建屋基礎マット底面が複雑な地形になっている場合もあり、例えば段差地形などの場合には複雑な配筋を採らざるを得ない場合もある。特に、原子炉格納容器の底部においては鉄筋を円周状あるいは放射状に配置した特殊な配筋構造となっている。
【0005】
建屋基礎マットの施工手順としては、マンメイドロック(人工岩盤)が完成後、施工場所に型枠を形成し、建屋基礎マット10下端部分の格子状の太径鉄筋31及びせん断補強筋32を配筋し、その後建屋基礎マット下段部分のコンクリート33を型枠内に打設する。その後、建屋基礎マット10上に据え付ける機器類のアンカーボルトを取り付けた後、建屋基礎マット10の上端部の格子筋及びせん断補強筋を配筋し、建屋基礎マット上段部分のコンクリートを打設する。
【0006】
建屋基礎マット配筋作業においては、強度を強めるため太径の鉄筋が多段に配置されているため、仮設材の鉄筋架台を使用し、鉄筋を仮固定しながら配筋作業を行っている。また、コンクリート打設においても建屋基礎マットの体積が大きいことからコンクリートの打設エリアを基礎マットの厚さ方向及び平面方向に複数に区画して順番に打設していくように打設シーケンスを決めており、コンクリート打設用堰き止めには型枠及び金網状金属板でできたラス止めを使用している。建屋基礎マットが完成後、建屋基礎マット上への建屋本体の躯体構築、及び機器の据付工事が開始されることになる。
【0007】
このように従来の建屋基礎マットの構築においては、建屋基礎マット10は大断面の躯体となっており、躯体体積が多いことから大量の太径鉄筋とコンクリートで構造物を構築することが経済的であると判断されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の建屋基礎マット10の構築に当たっては、鉄筋コンクリート工事が主体であり、全ての作業において発電所建設現場で行われる現地作業がほとんどで、現地工事依存性の高い工事となっている。このため建設工期が長期化し、建設費が高くなっている。また、従来の建屋基礎マット10は配筋が何段にも配置された複雑な構造となっていることから、建屋基礎マット完成後の建屋本体の躯体構築及び機器据付工事において、建設工程上のクリティカル工程となっていた。
【0009】
さらには、その構造においても、建屋全体を支える構造であることから太径鉄筋31が使用されており、それら太径鉄筋31は建屋基礎マット10の上端部及び下端部にて格子状に配置されているだけでなく、せん断補強筋32も厚さ方向に沿って配置されており、その配筋量は多大な物量となっており、かつ配筋作業についても大規模かつ面倒な作業となっているため工期の長期化、建設費高騰の要因となっている。
【0010】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、現地作業量の低減、工程の短縮、施工性を向上させ、建屋基礎マットの厚さの低減及び建屋全体高さの低減、物量低減によるコスト低減、構造性能の向上などを図った建屋基礎マット及びその施工方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1に記載の建屋基礎マットの発明は、箱体状に形成された鋼板と、箱体の内部空間に固着された仕切鋼板とで鋼板骨組みを構成し、前記鋼板骨組みの内部にコンクリートを打設したことを特徴とする。
この発明によれば鋼板骨組み部分を工場で製作し、現地に搬入後鋼板骨組みの内部にコンクリートを充填して建屋基礎マットを製作する。
【0012】
本発明の請求項2に記載の建屋基礎マットの発明は、箱体状に形成された鋼板と、箱体の内部空間に固着された仕切鋼板とで鋼板骨組みを構成したことを特徴とする。
この発明によれば、建屋基礎マットとしての必要な剛性を有する鋼板骨組み部分を工場で製作し、現地に搬入設置して建屋基礎マットを製作する。
【0013】
本発明の請求項3に記載の建屋基礎マットの発明は、請求項1または2記載の建屋基礎マットにおいて、仕切り鋼板に座屈防止用の補剛材を取り付けたことを特徴とする。
この発明によれば、補剛材の剛性により鋼板骨組みの剛性がさらに増し建屋基礎マットとしての強度が向上する。
【0014】
本発明の請求項4に記載の建屋基礎マットの発明は、請求項1記載の建屋基礎マットにおいて、コンクリートを打設した鋼板骨組みの上部を増打ちした鉄筋コンクリート構造としたことを特徴とする。
この発明によれば増打ちした鉄筋コンクリート部分において従来どおりの取合部工事が行え、厳密な精度を要する機器の正確な据え付けが行える。
【0015】
本発明の請求項5に記載の建屋基礎マットの施工方法の発明は、予め建屋基礎マットの鋼板骨組み部分を製作し、この鋼板骨組み部分を建屋建設現場へ搬入し、設置した後コンクリートを打設することを特徴とする。
この発明によれば、予め製作された鋼板骨組みを現地に搬入するので現地においてはコンクリートの打設工事のみを行うことで建屋基礎マットが製作される。
【0016】
本発明の請求項6に記載の建屋基礎マットの施工方法の発明は、建屋基礎マット上に設置される機器類を建屋基礎マットの鋼板骨組みの製作と同時に予め鋼板骨組みに取り付けてモジュール構造とし建屋建設現場へ搬入し、設置することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、予め工場で製作され、機器類を取り付けてモジュール化された鋼板骨組みを現地に搬入するので現地においては設置工事のみを行うことで建屋基礎マットが製作される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1及び図2を参照して説明する。図1は本実施の形態の建屋基礎マットの斜視図、図2は図1のII−II線断面矢視図である。
図1及び図2において、1は内部に空間2を形成するように箱体状に形成された鋼板で、鋼板1の空間2には引張、圧縮、曲げ、せん断などの応力に対して補強材としての役割を果たすように縦、横に仕切鋼板3が取り付けられている。この仕切鋼板3により鋼板1の空間2は幾つかの隔室4を形成するように仕切られ鋼板骨組みを形成している。鋼板1と仕切鋼板3とは各種設計荷重に対して充分耐え得るような板厚、配置を有している。工場製作性を考慮すると、仕切鋼板3の配置としては、垂直方向、水平方向ともに格子状の複数の方形状の区画を形成するように配置するのが有効であるが、その設計荷重に応じてあらゆる配置とすることができる。5は鋼板骨組みの座屈防止用に仕切鋼板3に取り付けられた補剛材で、設計荷重によりフラットバー、L型、T型、など各種形状とすることができる。仕切鋼板3には適宜開口が設けられており、工場及び現地工事において隔室4間を移動して作業を行うことができるようになっている。
【0019】
以上述べたように、鋼板1や仕切鋼板3さらに補剛材5などにより鋼板骨組みを構成して、面内の引張力、せん断力に作用する鋼材を各荷重に対し有効に配置することで、従来の一軸方向の引張力しか作用しない鉄筋で補強したコンクリート製建屋基礎マットより、強度的にも優れた建屋基礎マット構造とすることができる。
【0020】
また、建屋基礎マット10を鋼製化することで鋼板骨組み部分を工場で予め製作しておくようにすることが可能になり、現地では工場で製作した鋼板骨組み部分の据え付け工事だけの単純な作業となり、現地工事を短い工期で構築することができ、現地工事作業量を低減しコスト削減が図れる。
【0021】
さらに建屋基礎マット10の上に据え付けられる機器類が、鋼板骨組み部分が予め工場で製作され、機器類が据え付けられても支持できる状態になっているため機器類の基礎マット取合部(機器基礎部、ピット部分など)も鋼製化し工場で溶接またはボルトで建屋基礎マット10に接合し、機器類を取り付けることでモジュール化が可能となり、建設工期の短縮、品質向上、安全性の確保が図れる。
【0022】
さらに建屋基礎マット10の上に構築される建屋躯体、あるいは原子炉格納容器などの大型重量機器に鉄筋コンクリート構造や鋼構造を採用した場合、その基礎マットとの取合部の構造を鋼材同士の溶接構造とすることで取合部の構造が簡素化され、取合部における現地工事も削減され建設工期短縮になる。また従来の鉄筋コンクリート構造の建屋基礎マットで必要であったアンカーボルトや鉄筋が不要となることから多大な物量の低減が図れ、また鉄筋架台などの仮設材を省くこともでき、コストを削減することができる。
【0023】
さらに又、本実施の形態の建屋基礎マット構造とすることにより、従来の建屋基礎マットの厚さより薄くすることが可能であり、建屋全体の高さ低減にも寄与することで建屋重心が低くなり耐震性も向上する。
【0024】
次に、本発明の第2の実施の形態を図1、図2及び図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の建屋基礎マットの斜視図、図2は図1のII−II線断面矢視図、図3は仕切鋼板の開口部の拡大図である。
【0025】
第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。第1の実施の形態との違いは、本実施の形態においては第1の実施の形態の隔室4内にコンクリートを打設することである。
【0026】
隔室4内にコンクリートを打設するため、補剛材5としてフラットバー、L型鋼材、T型鋼材に加えてスタッドを採用することもできる。コンクリートは鋼板1に形成された開口7から充填され鋼板1や仕切鋼板3、補剛材5などと一体的になるように固化されている。コンクリート6を打設する際箱体状の鋼板1は従来の型枠の機能を果たし、また仕切鋼板3は打設シーケンスにおけるコンクリート打設エリアを区分する仕切壁の役割を果たす。
【0027】
このとき、コンクリートを打設する隔室4の仕切鋼板3に設けられた開口19は、図3(a)に示すように塞ぎ鋼板20を溶接して閉じたり、図3(b)に示すようにヒンジ21aにより仕切鋼板3に開閉自在に取り付けられた鋼製塞ぎハッチ21を閉じることにより隔室4を打設シーケンスの一つのコンクリート打設エリアとすることができる。鋼製塞ぎハッチ21は先にコンクリートを打設する隔室4に取り付け、この隔室4側に開くようにしておくと、打設したコンクリートの圧力により開くことがない。また、複数の隔室4を同時にコンクリート打設する場合には、同時にコンクリートを打設する隔室4の間の仕切鋼板3の開口を開いたまま打設することができる。
また、設計荷重や製作性等の要求から、一部の隔室4にコンクリートを打設し、一部の隔室4にはコンクリートを打設しない構成とすることもできる。
【0028】
このように構成された本実施の形態の建屋基礎マットによれば、鋼板1、仕切鋼板3、及び補剛材5とコンクリート6とにより平面状の構造物として建屋基礎マット10が構成される。建屋基礎マット10の構造材としての主要な骨組みは鋼板1、仕切鋼板3などにより構成されることとなるが、その鋼板1や仕切鋼板3に囲まれた隔室4に充填されたコンクリート6も強度部材とすることができる。このとき、補剛材5がコンクリート6と定着する機能を果たし、鋼板骨組みとコンクリートとの一体的な合成構造物とすることができる。
【0029】
以上の構成による本実施の形態の建屋基礎マットによれば、一方向の引張力しか作用しない鉄筋に比べて面内の方向の引張力及びせん断力に作用をする鋼材に加えてコンクリートを強度部材としたことにより、より強度的に優れた建屋基礎マットとすることができる。
【0030】
また、建屋基礎マット10を鋼製化することで鋼板骨組み部分を工場で予め製作しておくようにすることが可能になり、現地では工場で製作した鋼板骨組み部分の据え付けと、コンクリートの打設工事だけの単純な作業となり、現地工事を短い工期で構築することができ、現地工事作業量を低減しコスト削減が図れる。
【0031】
さらに建屋基礎マット10の上に据え付けられる機器類が、鋼板骨組み部分が予め工場で製作され、機器類が据え付けられても支持できる状態になっているため機器類の基礎マット取合部(機器基礎部、ピット部分など)も鋼製化し工場で溶接またはボルトで建屋基礎マット10に接合し、機器類を取り付けることでモジュール化が可能となり、建設工期の短縮、品質向上、安全性の確保が図れる。
【0032】
さらに建屋基礎マット10の上に構築される建屋躯体、あるいは原子炉格納容器などの大型重量機器に鉄筋コンクリート構造や鋼構造を採用した場合、その基礎マットとの取合部の構造を鋼材同士の溶接構造とすることで取合部の構造が簡素化され、取合部における現地工事も削減され建設工期短縮になる。また従来の鉄筋コンクリート構造の建屋基礎マットで必要であったアンカーボルトや鉄筋が不要となることから多大な物量の低減が図れ、また鉄筋架台などの仮設材を省くこともでき、コストを削減することができる。
【0033】
さらに又、本実施の形態の建屋基礎マット構造とすることにより、従来の建屋基礎マットの厚さより薄くすることが可能であり、建屋全体の高さ低減にも寄与することで建屋重心が低くなり耐震性も向上する。
【0034】
図4は本発明の第3の実施の形態を示す建屋基礎マットの断面斜視図で、建屋基礎マット10の上に格納容器11、原子炉本体基礎台やタービン発電機基礎台などの大型機器基礎台12などの重量構造物が据え付けられている状態を示す。13は建屋の壁を示す。このような場合、仕切鋼板3の配置は、重量構造物による熱荷重、圧力荷重、地震荷重などの荷重を考慮し、格子状配置に限定することなく、円形状に配置した仕切鋼板3Aとしたり、放射状に配置した仕切鋼板3Bとするようにしても良い。このとき、仕切鋼板3により形成される隔室内に第2の実施の形態のようにコンクリートを打設することも、第1の実施の形態のようにコンクリートを打設しない構成とすることもできる。
【0035】
このような鋼板骨組み構造とした場合さらに耐震性が向上し、強度的に強くなる。また、格子状の配置から円形状、放射状に配置を変更しても製作は容易であり、従来の鉄筋コンクリート構造と比較しても合理化が図れる。また、建屋基礎マット10底部の形状が平面でなく段差がある場合についても鋼板構造だと容易に対応可能である。
【0036】
図5は本発明の第4の実施の形態を示す斜視図である。図5に示すように建屋基礎マット10の上に据え付けられている構造物が、設定レベルなど厳密な精度の据え付けが要求される場合、従来構造と同様な取合部構造とすることが望ましい。このため建屋基礎マット10の下部は鋼板主体の構造とし、上部は鉄筋14を配筋し増打ちした鉄筋コンクリート構造15とする。
【0037】
このような構造とすることにより、従来どおりの取合部工事が可能となり、設定レベルの厳密な精度を要する機器の正確な据え付けが行える。この場合、下部の鋼板骨組み部分と増打ちした鉄筋コンクリート部分15の一体性を図るために下部鋼板骨組み部分上端部にシアコネクタの役割を果たす鋼材15aを配置することで建屋基礎マット10全体の構造一体性が確保できる。鋼材15aの形状としてはフラットバー、L型鋼材、T型鋼材、スタッドなどの各種形状から選択できる。
【0038】
本実施の形態では、建屋基礎マット10の強度は主に建屋基礎マット10の下部の鋼板主体の構造により得られているので、上部の鉄筋コンクリート構造15は従来の鉄筋コンクリート構造の建屋基礎マットに比較して鉄筋の量を少なくしその厚さを小さくすることができるので、現地工事作業量を削減し、現地工事の工期の短縮を図ることができる。
【0039】
図6は本発明の第5の実施の形態における建屋基礎マット10の施工方法について説明する図である。図6において、建屋基礎マット10の鋼板骨組み部分は予め工場製作とする。工場製作された建屋基礎マット10の鋼板骨組み部分は、建屋基礎マット一体構造としてそのまま海上に浮揚させ、タグボート16により原子力発電所の建設現場まで海上曳航し、海岸線から掘込まれた建屋基礎マット設置箇所(海水が入り込んだ状態となっている)に係留する。海上曳航の際には、バラストにより建屋基礎マット一体構造の浮力を調整する。係留している建屋基礎マット一体構造は、堀込まれた海岸線を堰止めし、堰止めされた内部に溜まっている海水を外洋へ排水することにより所定の位置へ定着させる。定着後、建屋基礎マット一体構造の鋼板骨組み部分の内部にコンクリートを打設することにより建屋基礎マットの施工が完了し、上部建屋構築へと工事が展開される。
このように工場で製作した建屋基礎マットを現地に搬入し、現地組立とすることにより現地作業量、作業工程を短縮し建設工期の短縮が行える。
【0040】
また、工場製作された建屋基礎マットの鋼板骨組み部分は全て一体とせずに幾つかのブロックに分け分割して現地へ搬入することも考えられる。その分割されたブロックを海上または陸送により建設現地へ輸送する。現地では大型揚重機により所定の位置にブロックを設定し、各ブロックを接合した後コンクリートを充填するようにしても良い。このようにすると一つのブロックの寸法を縮められるので輸送の自由度が高まる。
【0041】
図7は本発明の第6の実施の形態における建屋基礎マット施工方法を説明する斜視図である。図に示すように、工場製作された建屋基礎マット10の鋼板骨組み部分の上に据え付けられる機器類17を予め工場で据え付けしてモジュール化し、その建屋基礎マットモジュール18を建屋建設現地へ輸送し、所定の位置に設置したのちコンクリートを打設する。
【0042】
尚、モジュール化される機器類には、大型機器基礎台、熱交換器、タンク、ポンプの他、機器アンカーボルト、ポンプのピットなどが考えられ、いずれも建屋基礎マットの構造を鋼製化することにより、それら建屋基礎マット取合部構造が簡素化し、工場製作化することにより大幅な現地工事の低減が図られる。
【0043】
さらには、建屋基礎マット10の鋼板骨組み部分の工場製作化、建屋基礎マット上に配置されている機器類とのモジュール化によるモジュール工法が可能となり、品質向上、作業安全性の確保が図れる。
【0044】
尚、前記実施態様の説明においては、鋼板骨組みにコンクリートを充填して建屋基礎マットを製作する場合について説明したが、建屋基礎マットのさらに軽量化が必要とされる場合には、鋼板骨組み内部にコンクリートを充填せずに、所要の剛性を備えた鋼材1と仕切鋼板3及び補剛材5のみで製作し、鋼材だけの建屋基礎マット構造とするようにしても良い。この場合鋼材の量は若干増えてコストが増すこともあるが軽量化され強度的にも充分耐え得るようにするめことができる。鋼材だけを用いて鋼板骨組みを構成した場合補剛材としてはスタッドは機能しないのでフラットバー、L型、T型、などの鋼材から選択すれば良い。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、従来煩雑な施工手順と工程を要してきた建屋基礎マットの現地での構築、及びその上に配置される機器類の搬入据付作業を単純化、迅速化することができ、建屋基礎マット構築のための現地工程、工事作業量の低減、建屋基礎マット上に据え付けられる機器類の据付工期を短縮することができ発電所全体の建設工期の短縮が図れると共に、建設コストを削減し、建設工期の短縮、建屋基礎マット物量低減によるコスト低減も図れる。
【0046】
また、その施工方法においても、建屋基礎マットの鋼板骨組み部分の工場製品化、製品化された鋼板骨組み部分の現地への搬送、建屋基礎マット上に配置される機器類とのモジュール化を行うことが可能となり、さらなる施工性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す建屋基礎マットの構造を示す断面斜視図。
【図2】図1をII−II線に沿って切断し、矢印方向に見た概略平面図。
【図3】(a)及び(b)は本発明の第2の実施の形態及びその変形例である建屋基礎マットの仕切鋼板開口部を示す拡大図。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す建屋基礎マット及び一部建屋を示す断面斜視図。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す建屋基礎マットを示す断面斜視図。
【図6】本発明の第4の実施の形態における建屋基礎マットを海上輸送した状態を示す斜視図。
【図7】本発明の第5の実施の形態における建屋基礎マットモジュール施工方法を示す斜視図。
【図8】従来の建屋基礎マットの構造を示す説明図。
【符号の説明】
1…鋼板、2…空間、3,3A,3B…仕切鋼板、4…隔室、5…補剛材、6…コンクリート、7…開口、10…建屋基礎マット、11…格納容器、12…大型機器基礎台、13…建屋の壁、14…鉄筋、15…増打ちした鉄筋コンクリート、15a…鋼材、16…タグボート、17…機器類、18…建屋基礎マットモジュール、19…開口、20…塞ぎ鋼板、21…塞ぎハッチ、21a…ヒンジ、30…建屋構造物、31…太径鉄筋、32…せん断補強筋、33…コンクリート。
Claims (6)
- 箱体状に形成された鋼板と、箱体の内部空間に固着された仕切鋼板とで鋼板骨組みを構成し、前記鋼板骨組みの内部にコンクリートを打設してなる建屋基礎マット。
- 箱体状に形成された鋼板と、箱体の内部空間に固着された仕切鋼板とで鋼板骨組みを構成した建屋基礎マット。
- 仕切鋼板に座屈防止用の補剛材を取り付けたことを特徴とする請求項1または2記載の建屋基礎マット。
- コンクリートを充填した鋼板骨組みの上部を増打ちした鉄筋コンクリート構造としたことを特徴とする請求項1記載の建屋基礎マット。
- 前記鋼板骨組み部分を予め製作し、この鋼板骨組み部分を建屋建設現場へ搬入し、設置した後コンクリートを打設することを特徴とする請求項1記載の建屋基礎マットの施工方法。
- 前記建屋基礎マット上に設置される機器類を前記鋼板骨組みの製作と同時に予め鋼板骨組みに取り付けてモジュール構造として建屋建設現場へ搬入し、設置することを特徴とする請求項1または2記載の建屋基礎マットの施工方法。
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