JP4016795B2 - デジタル制御温度補償基準発振器およびそれを用いた電子装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル制御温度補償基準発振器およびそれを用いた電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、通信装置においては局部発振器の周波数安定のための基準発振器としてTCXO(温度補償水晶発振器)が用いられる。そして、パッケージングされたTCXOには少なくとも電源端子(VCC)、グランド端子(GND)、信号出力端子(RFOUT)の3つの外部端子が必要となる。そして、TCXOが用いられる通信装置によっては、実際に通信を行っているときに、基地局からの信号の周波数に合わせて基準発振器の発振周波数を微妙に調整するための周波数制御電圧入力端子(VCONT)がさらに必要となる。サーミスタと抵抗で抵抗回路網を構成して、この抵抗回路網の発生する電圧をTCXOに備わっているバラクタダイオードなどに印加して発振周波数を変えることによって発振周波数の温度補償を行うアナログ式のTCXOの場合には他に端子は必要ないため、最低限必要な外部端子は上記のように合計4つになる。
【0003】
一方、TCXOの中には温度に応じた補償データをあらかじめデジタル的に内部記憶装置(PROM)に記憶させておいて、周囲温度に応じて補償データを読み出してD/A変換器でアナログに変換してTCXOに備わっているバラクタダイオードなどに印加して発振周波数を変えることによって発振周波数の温度補償を行うデジタル式のTCXO(D−TCXO)もある。D−TCXOの温度補償データは個体毎に異なるため、D−TCXOの場合には、D−TCXOの本体を組み立てた後で内部記憶装置に温度補償データを読み込ませるために、内部記憶装置に書き込まれるデータ信号の入力されるデータ信号入力端子(DATA)、内部記憶装置への書き込みに用いられるクロック信号入力端子(CLK)、および内部記憶装置への書き込み許可信号入力端子(LEN:Load Enable)をさらに備える必要がある。そのため、最低限必要な外部端子数は3つ増えて7つになる。
【0004】
通信装置の小型化が進んでいる中にあって、TCXOにおいてもさらなる小型化が求められている。ところが、パッケージに設けなければならない外部端子の数が多いと、パッケージのサイズの小型化に限界がある。この問題に対する対策として、1つの外部端子を複数の目的に利用するというアイデアが提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1においては、例えば電源端子に印加する電圧を変えることによって、周波数制御電圧入力端子をクロック信号入力端子として利用できるようにすることが開示されている。これは、電源端子に書き込み許可信号入力端子の機能を持たせたことも意味している。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−136032号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された構成の場合には、1つの外部端子に別の端子の機能を持たせるために、内部に切換回路を必要としている。切換回路には、それを制御するための信号線が必要になる。切換回路は信号線にのるノイズの影響などで誤動作をする可能性がある。また、信号線には引き回しによる断線などの可能性もあり、信頼性を低下させる原因になる。
【0007】
本発明は上記の問題点を解決することを目的とするもので、外部端子数の低減を図ることができ、しかも誤動作の可能性が少なく、信頼性の低下することのないデジタル制御温度補償基準発振器およびそれを用いた電子装置を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器は、電源端子、グランド端子、信号出力端子、周波数制御電圧入力端子、デジタル温度補償データを記憶する内部記憶装置、該内部記憶装置に書き込まれるデータ信号の入力されるデータ信号入力端子、前記内部記憶装置への書き込みに用いられるクロック信号入力端子、および前記内部記憶装置への書き込み許可信号入力端子を少なくとも備えるデジタル制御温度補償基準発振回路をパッケージ内に含み、少なくとも前記電源端子に接続される外部電源端子、前記信号出力端子に接続される外部信号出力端子、前記周波数制御電圧入力端子に接続される外部周波数制御電圧入力端子を前記パッケージに備えたデジタル制御温度補償基準発振器であって、前記外部電源端子、前記外部信号出力端子、および前記外部周波数制御電圧入力端子の少なくとも1つが、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を排他的に兼ね、前記2つの機能を兼ねた外部端子の少なくとも1つに入力されるデータ信号またはクロック信号または書き込み許可信号はASK変調信号であり、該ASK変調信号の入力される端子の内部にはASK復調回路を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器は、前記外部電源端子が、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を兼ね、前記外部電源端子が内部で2つに分岐し、一方は高周波遮断回路を介して前記電源端子に接続され、他方はASK復調回路を介して前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つに接続されており、前記ASK復調回路が、直流阻止コンデンサ、整流回路、および平滑回路を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器は、前記外部周波数制御電圧入力端子が、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を兼ね、前記外部周波数制御電圧入力端子が内部で2つに分岐し、一方は高周波遮断回路を介して前記周波数制御電圧入力端子に接続され、他方はASK復調回路を介して前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つに接続されており、前記ASK復調回路が、直流阻止コンデンサ、整流回路、および平滑回路を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器は、前記外部信号出力端子が、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を兼ね、前記外部信号出力端子が内部で2つに分岐し、一方は前記信号出力端子に接続され、他方はASK復調回路を介して前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つに接続されており、前記ASK復調回路が、低域通過フィルタ、整流回路、および平滑回路を含むことを特徴とする。
【0012】
そして、本発明の電子装置は、上記のデジタル制御温度補償基準発振器を用いたことを特徴とする。
【0013】
このように構成することにより、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器においては、パッケージの端子数を削減して小型化を図ることができる。
【0014】
また、本発明の電子装置においても、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器を用いることによって小型化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器の一実施例の概略図を示す。図1において、デジタル制御温度補償基準発振器1は、外部グランド端子Gnd、外部電源端子Vcc、外部信号出力端子RFout、外部周波数制御電圧入力端子Vcontの4つの外部端子を備えたパッケージ2を有する。パッケージ2の中には、デジタル温度補償データを記憶する内部記憶装置を含むデジタル制御温度補償基準発振回路3、ASK復調回路4、抵抗R1、コンデンサC3、高周波遮断回路である高周波チョークコイル(RFC)L1およびL2を備える。デジタル制御温度補償基準発振回路3は、電源端子VCC、グランド端子GND、信号出力端子RFOUT、周波数制御電圧入力端子VCONT、内部記憶装置に書き込まれるデータ信号の入力されるデータ信号入力端子DATA、内部記憶装置への書き込みに用いられるクロック信号入力端子CLK、および内部記憶装置への書き込み許可信号入力端子LENの7つの端子を備える。デジタル制御温度補償基準発振回路3の各端子は、デジタル制御温度補償基準発振器1の各外部端子との混同を避けるために、全て大文字のみからなる名称にしている。そして、ASK復調回路4は、直流阻止コンデンサC1、整流回路であるダイオードD1、および平滑回路であるコンデンサC2を備える。なお、デジタル制御温度補償基準発振回路3における端子は、パッケージ2に備えられる外部端子のような物理的な面積を必要とするものではなく、例えば接続点という程度の意味のものである。
【0016】
ここで、パッケージ2内において、外部電源端子Vccは高周波チョークコイルL1を介して電源端子VCCに接続されるとともに、ASK復調回路4と抵抗R1を介してクロック信号入力端子CLKに接続されている。外部グランド端子GNDはグランド端子GNDに接続されている。外部周波数制御電圧入力端子Vcontは周波数制御電圧入力端子VCONTに接続されるとともに、そのままデータ信号入力端子DATAにも接続されている。そして、外部信号出力端子RFoutはコンデンサC3を介して信号出力端子RFOUTに接続されるとともに、高周波チョークコイルL2を介して書き込み許可信号入力端子LENにも接続されている。したがって、外部電源端子Vcc、外部信号出力端子RFout、および外部周波数制御電圧入力端子Vcontが、それぞれ電源端子VCC、信号出力端子RFOUT、および周波数制御電圧入力端子VCONTに、クロック信号入力端子CLK、書き込み許可信号入力端子LEN、データ信号入力端子DATAの機能を排他的に兼ねていることになる。
【0017】
このように構成されたデジタル制御温度補償基準発振器1において、基準発振器として動作させるとき(ここではノーマルモードと称する)には、外部グランド端子Gndを接地し、外部電源端子Vccに所定の直流電圧(電源電圧)を印加し、外部周波数制御電圧入力端子Vcontに基地局からの信号の周波数に合わせて基準発振器の発振周波数を微妙に調整するための電圧を印加する。グランド端子GNDは外部グランド端子Gndを介して接地される。外部電源端子Vccに印加された直流電圧は高周波チョークコイルL1を介してそのまま電源端子VCCに印加されるが、ASK復調器4のコンデンサC1があるためにクロック信号入力端子CLKには印加されない。外部周波数制御電圧入力端子Vcontに印加された直流電圧はそのまま周波数制御電圧入力端子VCONTに印加される。このとき、外部周波数制御電圧入力端子Vcontに印加された直流電圧はデータ信号入力端子DATAにも印加されるが、後述のように書き込み許可信号入力端子LENには書き込み許可信号が印加されないので、周波数制御電圧入力端子VCONTに印加された信号は無視され、問題は発生しない。そして、信号出力端子RFOUTから出力された発振信号はコンデンサC3を介して外部信号出力端子RFoutから出力される。外部信号出力端子RFoutは高周波チョークコイルL2を介して書き込み許可信号入力端子LENに接続されているが、発振信号は高周波チョークコイルL2で阻止されるので書き込み許可信号入力端子LENに何らかの信号として印加されることはない。
【0018】
一方、デジタル制御温度補償基準発振器1において、デジタル制御温度補償基準発振回路3の内部記憶装置に補償データを書き込む場合(ここではこの状態を書き込みモードと称する)、まず、外部グランド端子Gndを接地し、外部電源端子Vccに所定の直流電圧(電源電圧)を印加する。この段階ではまだデジタル制御温度補償基準発振器1はノーマルモードのままである。この状態で外部信号出力端子RFoutから所定の直流電圧を印加する。この直流電圧はコンデンサC3で阻止されて信号出力端子RFOUTに印加されることはなく、高周波チョークコイルL2を介して書き込み許可信号入力端子LENに書き込み許可信号として印加される。これによってデジタル制御温度補償基準発振器1は書き込みモードになり、発振動作は停止する。
【0019】
この状態で、外部周波数制御電圧入力端子Vcontに所定の電圧を印加すると、そのままデータ信号入力端子DATAに印加される。したがって、この電圧が温度補償データになる。このとき、この電圧は周波数制御電圧入力端子VCONTにも印加されるが、発振動作を停止しているために何の影響も与えない。
【0020】
その一方で、デジタル制御温度補償基準発振回路3のクロック信号入力端子CLKに印加すべきクロック信号で所定の周波数の搬送波信号をASK変調し、この変調信号を外部電源端子Vccに印加している電源電圧に重畳する。図2(a)に外部電源端子Vccに印加される信号の波形を示す。このとき、搬送波信号は、その周波数をクロック信号の周波数より高くし、その振幅をクロック信号として必要なレベルを超えるようにしておく。電源電圧に重畳されたASK変調信号は高周波チョークコイルL1を通過できないので、電源端子VCCにはASK変調信号が重畳されていない時と同様の電源電圧が印加される。変調信号の重畳された電源電圧は、ASK復調回路4に入力されるとコンデンサC1によって直流成分が取り除かれ、ダイオードD1とコンデンサC2で検波されてクロック信号が復調される。図2(b)に復調されたクロック信号を示す。復調されたクロック信号は抵抗R1を介してクロック信号入力端子CLKに印加される。デジタル制御温度補償基準発振回路3は、書き込みモードの時にはクロック信号の立ち上がり(あるいは立ち下がり)に同期してデータ信号入力端子DATAから温度補償データを1ビットずつ読み込み、内部記憶装置に記憶する。そして、必要な数だけ温度補償データを読み込んだ時点で書き込みが完了する。
【0021】
このようにして、書き込みモードの時には、デジタル制御温度補償基準発振回路3には書き込み許可信号とクロック信号とデータ信号が入力され、内部記憶装置への温度補償データの書き込みを行うことが可能になる。
【0022】
以上の説明のように、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器1においては、パッケージ2に設ける外部端子の数をアナログ式のTCXOと同様の4つにすることができる。そして、これによってパッケージサイズの小型化を図ることができる。しかも、モード切換のための切換回路などを用いていないために、信号線にのるノイズの影響などで誤動作をする可能性が低く、また、信号線には引き回しによる断線などの可能性も低くなり、信頼性の低下を防止することができる。
【0023】
図3に、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器の別の実施例の概略図を示す。図3において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0024】
図3に示したデジタル制御温度補償基準発振器10は、デジタル制御温度補償基準発振器1からコンデンサC3と高周波チョークコイルL2を取り除き、代わりにASK復調回路11および12、高周波チョークコイルL3、抵抗R2およびR3、低域濾波器(LPF)13を追加して構成されている。ASK復調回路11は、直流阻止コンデンサC4、整流回路であるダイオードD2、および平滑回路であるコンデンサC5を備える。また、ASK復調回路12は、整流回路であるダイオードD3、および平滑回路であるコンデンサC6を備える。パッケージ2に備わっている外部端子の種類や数に変更はない。
【0025】
デジタル制御温度補償基準発振器10において、ASK復調回路4の出力は抵抗R1を介して書き込み許可信号入力端子LENに接続されている。外部周波数制御電圧入力端子Vcontは高周波チョークコイルL3を介して周波数制御電圧入力端子VCONTに接続されるとともに、ASK復調回路11と抵抗R2を介してデータ信号入力端子DATAにも接続されている。そして、外部信号出力端子RFoutは信号出力端子RFOUTに直接接続されるとともに、低域濾波器13、ASK復調回路12、抵抗R3を順に介してクロック信号入力端子CLKにも接続されている。
【0026】
このように構成されたデジタル制御温度補償基準発振器10において、ノーマルモード時には、外部グランド端子Gndを接地し、外部電源端子Vccに所定の直流電圧(電源電圧)を印加し、外部周波数制御電圧入力端子Vcontに基地局からの信号の周波数に合わせて基準発振器の発振周波数を微妙に調整するための電圧を印加する。外部電源端子Vccに印加された直流電圧は高周波チョークコイルL1を介してそのまま電源端子VCCに印加されるが、ASK復調器4のコンデンサC1があるために書き込み許可信号入力端子LENには印加されない。外部周波数制御電圧入力端子Vcontに印加された直流電圧は高周波チョークコイルL3を介して周波数制御電圧入力端子VCONTに印加されるが、ASK復調器11のコンデンサC4があるためにデータ信号入力端子DATAには印加されない。そして、信号出力端子RFOUTから出力された発振信号はそのまま外部信号出力端子RFoutから出力される。外部信号出力端子RFoutは低域濾波器13やASK復調回路12、抵抗R3を介してクロック信号入力端子CLKに接続されているが、発振信号は低域濾波器13で阻止されるのでクロック信号入力端子CLKに何らかの信号として印加されることはない。
【0027】
一方、温度補償データの書き込みを行うときには、まず上記のノーマルモードで発振させる。この状態で、書き込み許可信号に相当する信号で所定の周波数の搬送波信号をASK変調し、この変調信号を外部電源端子Vccに印加している電源電圧に重畳する。電源電圧に重畳されたASK変調信号は高周波チョークコイルL1を通過できないので、電源端子VCCにはASK変調信号が重畳されていない時と同様の電源電圧が印加される。一方、変調信号の重畳された電源電圧は、ASK復調回路4に入力されるとコンデンサC1によって直流成分が取り除かれ、ダイオードD1とコンデンサC2で検波されて書き込み許可信号が復調される。復調された書き込み許可信号は抵抗R1を介して書き込み許可信号入力端子LENに印加される。これによってデジタル制御温度補償基準発振器10は書き込みモードになり、発振動作は停止する。
【0028】
この状態で、データ信号に相当する信号で所定の周波数の搬送波信号をASK変調し、この変調信号を外部周波数制御電圧入力端子Vcontに印加している電圧に重畳する。変調信号の重畳された電圧は、ASK復調回路11に入力されるとコンデンサC4によって直流成分が取り除かれ、ダイオードD2とコンデンサC5で検波されてデータ信号が復調される。復調されたデータ信号は抵抗R2を介してデータ信号入力端子DATAに印加される。
【0029】
さらに、クロック信号に相当する信号で所定の周波数の搬送波信号をASK変調し、この変調信号を外部信号出力端子RFoutに印加する。外部信号出力端子RFoutに印加された変調信号はそのまま外部信号出力端子RFOUTに印加されるが、書き込みモード時には発振は停止しているために悪影響はない。その一方で、外部信号出力端子RFoutに印加された変調信号は低域濾波器13を介してASK復調回路12に入力される。なお、このためには低域濾波器13の遮断周波数は発振信号の周波数より低く、搬送波信号の周波数より高く設定しておく必要がある。ASK復調回路12に入力された変調信号はダイオードD3とコンデンサC6で検波されてクロック信号が復調される。復調されたクロック信号は抵抗R3を介してクロック信号入力端子CLKに印加される。
【0030】
このようにして、デジタル制御温度補償基準発振回路3には書き込み許可信号入力端子LENに書き込み許可信号が印加されて書き込みモードになり、さらにデータ信号入力端子DATAにデータ信号が入力され、クロック信号入力端子CLKにクロック信号が入力される。そして、デジタル制御温度補償基準発振回路3は、書き込みモードの時にはクロック信号の立ち上がり(あるいは立ち下がり)に同期してデータ信号入力端子DATAから温度補償データを1ビットずつ読み込み、内部記憶装置に記憶する。そして、必要な数だけ温度補償データを読み込んだ時点で書き込みが完了する。
【0031】
以上の説明のように、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器10においても、パッケージ2に設ける端子の数をアナログ式のTCXOと同様の4つにすることができる。そして、これによってパッケージサイズの小型化を図ることができる。しかも、モード切換のための切換回路などを用いていないために、信号線にのるノイズの影響などで誤動作をする可能性が低く、また、信号線には引き回しによる断線などの可能性も低くなり、信頼性の低下を防止することができる。
【0032】
なお、デジタル制御温度補償基準発振器10においては、データ信号をASK変調によって入力することにしているが、デジタル制御温度補償基準発振器1の場合と同様に変調を行わなくても構わないもので、その場合には高周波チョークコイルL3やASK復調回路11、抵抗R2は不要となる。また、クロック信号についても必ずしもASK変調をする必要はなく、その場合にはASK復調回路12や抵抗R3は不要となる。
【0033】
図4に、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器のさらに別の実施例の概略図を示す。図4において、図3と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0034】
図4に示したデジタル制御温度補償基準発振器20は、デジタル制御温度補償基準発振器10から低域濾波器13、ASK復調回路12、抵抗R3を取り除き、代わりにパッケージ2にクロック信号入力外部端子Clkを追加して構成されている。クロック信号入力外部端子Clkはそのままデジタル制御温度補償基準発振回路3のクロック信号入力端子CLKに接続されている。その結果として、外部信号出力端子RFoutは信号出力端子RFOUTのみに接続されている。
【0035】
このように構成されたデジタル制御温度補償基準発振器20においては、書き込みモード時のクロック信号入力を、外部信号出力端子RFoutからではなく、専用のクロック信号入力外部端子Clkから行っている。そのため、デジタル制御温度補償基準発振器10の場合のようなASK変調を行う必要はなく、クロック信号をそのまま印加することができる。したがって、パッケージ2に外部端子が1つ増えてパッケージ2の小型化の妨げになるという問題はあるものの、それでも5つにすぎず、逆にASK復調回路などが不要になるために回路自身についてはデジタル制御温度補償基準発振器10より小型化を進めることができ、総合的には2つの機能を兼ねた端子を備えない従来のものよりも小型化を図ることができる。また、クロック信号に関する経路が他の信号に関する経路とは独立しているために、2つの機能を兼ねた端子を備えないものと同等レベルまで誤動作の可能性を低減することができる。なぜなら、クロック信号が印加されない限り、温度補償データの書き込みは行われないからである。なお、その他の効果についてはデジタル制御温度補償基準発振器10の場合と同様である。
【0036】
図5に、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器のさらに別の実施例の概略図を示す。図5において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0037】
図5に示したデジタル制御温度補償基準発振器30は、デジタル制御温度補償基準発振器1からコンデンサC3と高周波チョークコイルL2を取り除き、パッケージ2に書き込み許可信号入力外部端子Lenを追加して構成されている。
【0038】
デジタル制御温度補償基準発振器30において、ASK復調回路4の出力は抵抗R1を介してデータ信号入力端子DATAに接続されている。外部周波数制御電圧入力端子Vcontはそのまま周波数制御電圧入力端子VCONTに接続されるとともに、クロック信号入力端子CLKにも接続されている。外部信号出力端子RFoutは信号出力端子RFOUTに直接接続されている。そして、書き込み許可信号入力外部端子Lenはそのまま書き込み許可信号入力端子LENに接続されている。
【0039】
このように構成されたデジタル制御温度補償基準発振器30においては、書き込みモード時の書き込み許可信号入力を、外部信号出力端子RFoutからではなく、専用の書き込み許可信号入力外部端子Lenから行っている。そのため、デジタル制御温度補償基準発振器1の場合のようなASK変調を行う必要はなく、書き込み許可信号をそのまま印加することができる。したがって、パッケージ2に外部端子が1つ増えてパッケージ2の小型化の妨げになるという問題はあるものの、それでも5つにすぎず、逆にASK復調回路などが不要になるために回路自身についてはデジタル制御温度補償基準発振器1より小型化を進めることができ、総合的には2つの機能を兼ねた端子を備えない従来のものよりも小型化を図ることができる。また、書き込み許可信号に関する経路が他の信号に関する経路とは独立しているために、2つの機能を兼ねた端子を備えないものと同等レベルまで誤動作の可能性を低減することができる。なぜなら、書き込み許可信号が印加されない限り書き込みモードにはならず、温度補償データの書き込みは行われないからである。なお、その他の効果についてはデジタル制御温度補償基準発振器1の場合と同様である。
【0040】
なお、上記の各実施例においては、デジタル制御温度補償基準発振回路3をパッケージ2内のASK復調回路などの他の回路部品とは明確に分けているように記載している。しかしながら、これは説明の都合上の表記にすぎないもので、各端子と同等の機能を果たすものがあれば良く、実際には例えば1つの実装基板上に他の回路部品と混じるように配置されていても一向に構わないものである。また、上記の各実施例においては、高周波遮断回路として高周波チョークコイルを用いているが、高周波遮断回路は例えばグランドとの間に設けられたコンデンサのような他の構成でも構わないものである。
【0041】
図6に、本発明の電子装置の一実施例の斜視図を示す。図6において、電子装置の1つである携帯電話機40は、筐体41と、その中に配置されたプリント基板42と、プリント基板42上に実装された本発明のデジタル制御温度補償基準発振器1を備えている。
【0042】
このように構成された携帯電話機40においては、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器1を用いているため、小型化を図ることができる。
【0043】
なお、図6においては電子装置として携帯電話機を示したが、電子装置としては携帯電話機に限るものではなく、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器を用いたものであれば何でも構わないものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明のデジタル制御温度補償基準発振器によれば、外部電源端子、外部信号出力端子、および外部周波数制御電圧入力端子の少なくとも1つが、内部記憶装置に温度補償データを書き込むために必要なデータ信号入力端子、クロック信号入力端子、および書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を排他的に兼ね、その2つの機能を兼ねた端子の少なくとも1つに入力されるデータ信号またはクロック信号または書き込み許可信号がASK変調信号であり、ASK変調信号の入力される端子の内部にASK復調回路を備えることによって、パッケージの小型化と信頼性の低下防止を図ることができる。
【0045】
また、本発明の電子装置によれば、本発明のデジタル制御温度補償基準発振器を用いることによって、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル制御温度補償基準発振器の一実施例を示す概略図である。
【図2】図1のデジタル制御温度補償基準発振器の外部電源端子に印加される信号波形およびそれをASK復調した信号波形を示す波形図である。
【図3】本発明のデジタル制御温度補償基準発振器の別の実施例を示す概略図である。
【図4】本発明のデジタル制御温度補償基準発振器のさらに別の実施例を示す概略図である。
【図5】本発明のデジタル制御温度補償基準発振器のさらに別の実施例を示す概略図である。
【図6】本発明の電子装置の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、10、20、30…デジタル制御温度補償基準発振器
2…パッケージ
3…デジタル制御温度補償基準発振回路
4、11、12…ASK復調回路
13…低域濾波器(LPF)
Vcc…外部電源端子
Gnd…外部グランド端子
Vcont…外部周波数制御電圧入力端子
RFout…外部信号出力端子
Clk…クロック信号入力外部端子
Len…書き込み許可信号入力外部端子
VCC…電源端子
GND…グランド端子
VCONT…周波数制御電圧入力端子
RFOUT…信号出力端子
LEN…書き込み許可信号入力端子
DATA…データ信号入力端子
CLK…クロック信号入力端子
L1、L2、L3…高周波チョークコイル(高周波遮断回路)
C1、C4…コンデンサ(直流阻止コンデンサ)
C2、C5、C6…コンデンサ(平滑回路)
C3…コンデンサ
D1、D2、D3…ダイオード(整流回路)
R1、R2、R3…抵抗
40…携帯電話機
Claims (5)
- 電源端子、グランド端子、信号出力端子、周波数制御電圧入力端子、デジタル温度補償データを記憶する内部記憶装置、該内部記憶装置に書き込まれるデータ信号の入力されるデータ信号入力端子、前記内部記憶装置への書き込みに用いられるクロック信号入力端子、および前記内部記憶装置への書き込み許可信号入力端子を少なくとも備えるデジタル制御温度補償基準発振回路をパッケージ内に含み、
少なくとも前記電源端子に接続される外部電源端子、前記信号出力端子に接続される外部信号出力端子、前記周波数制御電圧入力端子に接続される外部周波数制御電圧入力端子を前記パッケージに備えたデジタル制御温度補償基準発振器であって、
前記外部電源端子、前記外部信号出力端子、および前記外部周波数制御電圧入力端子の少なくとも1つが、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を排他的に兼ね、
前記2つの機能を兼ねた外部端子の少なくとも1つに入力されるデータ信号またはクロック信号または書き込み許可信号はASK変調信号であり、該ASK変調信号の入力される外部端子の内部にはASK復調回路を備えることを特徴とするデジタル制御温度補償基準発振器。 - 前記外部電源端子が、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を兼ね、
前記外部電源端子は内部で2つに分岐し、一方は高周波遮断回路を介して前記電源端子に接続され、他方はASK復調回路を介して前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つに接続されており、
前記ASK復調回路は、直流阻止コンデンサ、整流回路、および平滑回路を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデジタル制御温度補償基準発振器。 - 前記外部周波数制御電圧入力端子が、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を兼ね、
前記外部周波数制御電圧入力端子は内部で2つに分岐し、一方は高周波遮断回路を介して前記周波数制御電圧入力端子に接続され、他方はASK復調回路を介して前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つに接続されており、
前記ASK復調回路は、直流阻止コンデンサ、整流回路、および平滑回路を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデジタル制御温度補償基準発振器。 - 前記外部信号出力端子が、前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つの機能を兼ね、
前記外部信号出力端子は内部で2つに分岐し、一方は前記信号出力端子に接続され、他方はASK復調回路を介して前記データ信号入力端子、前記クロック信号入力端子、および前記書き込み許可信号入力端子のいずれか1つに接続されており、
前記ASK復調回路は、低域通過フィルタ、整流回路、および平滑回路を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデジタル制御温度補償基準発振器。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のデジタル制御温度補償基準発振器を用いたことを特徴とする電子装置。
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