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JP4021182B2 - 木質材料表面の補修剤 - Google Patents
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JP4021182B2 - 木質材料表面の補修剤 - Google Patents

木質材料表面の補修剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木材、合板材、集成材、単板積層材(LVL)等の木質材料表面の割れ、溝、虫食い穴、節穴等の凹部に充填して該凹部を塞ぐ補修剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木材、合板材、集成材、単板積層材(LVL)等の木質材料表面には、一般に割れ、溝、虫食い穴、節穴等の凹部があるが、前記凹部をそのままにしておくと前記木質材料の商品価値が低減する。そこで、従来、前記凹部に充填して該凹部を塞ぐために、ラテックス、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を含む補修剤が知られている。
【0003】
前記従来の補修剤は、2液硬化型樹脂からなるものであるため、主剤と硬化剤とを使用時に混合しなければならず、取り扱いが繁雑であるとの問題がある。また、前記2液硬化型樹脂は、前記主剤と硬化剤とを混合すると直ちに硬化するため、例えば前記2液硬化型樹脂をノズル等から前記凹部に充填しようとすると、ノズル内で硬化した樹脂は廃棄しなければならず、樹脂のロスが大きくなるとの問題もある。
【0004】
前記2液硬化型樹脂に替えて、1液硬化型のウレタン樹脂等を用いれば、混合の手間が省けるため取り扱いが容易であり、前記1液硬化型樹脂は、前記2液硬化型樹脂に比較して硬化に要する時間が長いので、樹脂のロスを低減することができる。
【0005】
しかしながら、前記1液硬化型樹脂は、前記のように硬化に要する時間が長いので、樹脂層が厚くなった場合には、該樹脂層の表面部は硬化しても内部は硬化せず、該樹脂層全体が硬化するまでに長時間を要するとの不都合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、取り扱いが容易で、樹脂層全体を短時間で固化させることができる木質材料表面の補修剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の木質材料表面の補修剤は、木質材料表面の凹部に充填して該凹部を塞ぐ補修剤において、分子内に複数の活性水素基を有する活性水素基含有化合物と、分子内に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート基/活性水素基当量比が1より大(NCO/OH>1)となる量で配合し、反応させて得られるウレタンプレポリマーからなる反応性ホットメルト樹脂を含み、前記活性水素基含有化合物は、1,6−ヘキサンジオールと、ジカルボン酸類とを反応させて得られた融点が50℃以上の結晶性ポリエステルポリオールであり、前記ウレタンプレポリマーは、該ウレタンプレポリマーの全量に対して50〜93重量%の範囲の該結晶性ポリエステルポリオールと、該ウレタンプレポリマーの全量に対して7〜20重量%の範囲の前記ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られた樹脂であることを特徴とする。
【0008】
本発明の木質材料表面の補修剤は、前記反応性ホットメルト樹脂を主剤とするものであるので、使用時には加熱溶融するだけでよく、主剤と硬化剤とを混合する必要がないので、取り扱いを容易にすることができる。
【0009】
ここで、分子内に複数の活性水素基を有する活性水素基含有化合物と、分子内に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを反応させると、前記活性水素基とイソシアネート基とにより生成されたウレタン結合を備えるウレタン樹脂が得られる。しかし、前記反応性ホットメルト樹脂は、前記活性水素基含有化合物とポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート基/活性水素基当量比が1より大(NCO/OH>1)となる量で配合したものであるので、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとなっている。
【0010】
前記反応性ホットメルト樹脂は冷却により固化するが、このとき前記ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基が空気中の水分との反応してポリウレタン樹脂となることにより、三次元の架橋構造を形成するので固化した樹脂に耐熱性を付与することができる。
【0011】
また、本発明の木質材料表面の補修剤において、前記活性水素基含有化合物は、前記ウレタンプレポリマーが冷却によって固化するまでの時間を短縮するために、1,6−ヘキサンジオールと、ジカルボン酸類とを反応させて得られた融点50℃以上の結晶性ポリエステルポリオールである。前記結晶性ポリエステルポリオールの融点が50℃未満であると、前記ウレタンプレポリマーが冷却により固化するまでに比較的長い時間を要し、木質材料表面の補修にかかる時間が長くなる。
【0012】
このとき、前記ウレタンプレポリマーは、該ウレタンプレポリマーの全量に対して50〜93重量%の範囲の該結晶性ポリエステルポリオールと、該ウレタンプレポリマーの全量に対して7〜20重量%の範囲の前記ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られた樹脂である。
【0013】
前記結晶性ポリエステルポリオールが全量に対して93重量%を超え、前記ポリイソシアネート化合物が全量に対して7重量%未満であると、前記ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基が過少になり三次元の架橋構造が低減して耐熱性が低くなる。また、前記結晶性ポリエステルポリオールが全量に対して50重量%未満であり、前記ポリイソシアネート化合物が全量に対して20重量%を超えるときには、前記ウレタンプレポリマーが固化するまでの時間が長くなり、発泡が多くなる。
【0014】
また、前記ウレタンプレポリマーは軟化点が比較的低いため、本発明の木質材料表面の補修剤は、組成によっては冷却によって固化するまでの時間が長くなることがある。そこで、本発明の木質材料表面の補修剤は冷却によって固化する時間を短縮するために、前記反応性ホットメルト樹脂が、さらに、該反応性ホットメルト樹脂より軟化点が高い樹脂を含むことが好ましい。
【0015】
前記反応性ホットメルト樹脂より軟化点が高い樹脂としては、該反応性ホットメルト樹脂との相溶性に優れていることから、軟化点が90〜150℃の範囲のロジンエステル樹脂またはテルペンフェノール樹脂を用いることが好ましい。前記軟化点が90℃未満では、前記反応性ホットメルト樹脂が固化する時間を短縮する効果が得られず、150℃を超えると前記反応性ホットメルト樹脂に対する相溶性が低減したり、前記補修剤の粘度が上昇して前記木質材料の凹部に対する充填性能が低減する。
【0016】
前記反応性ホットメルト樹脂は、前記ロジンエステル樹脂またはテルペンフェノール樹脂を、前記反応性ホットメルト樹脂の全量に対して5〜50重量%の範囲で含むことができる。前記ロジンエステル樹脂またはテルペンフェノール樹脂の含有量が樹脂の全量に対して5重量%未満では前記反応性ホットメルト樹脂が固化する時間を短縮する効果が得られず、50重量%を超えると前記補修剤の前記木質材料に対する密着性が低下したり、前記補修剤の粘度が上昇して前記木質材料の凹部に対する充填性能が低減する。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0018】
本実施形態の木質材料表面の補修剤は、木材、合板材、集成材、単板積層材(LVL)等の木質材料表面の割れ、溝、虫食い穴、節穴等の凹部に充填して該凹部を塞ぐために用いられるものであり、ウレタンプレポリマーからなる反応性ホットメルト樹脂を主剤として含むものである。
【0019】
前記反応性ホットメルト樹脂は、加熱溶融後、冷却により固化するが、固化するまでの時間を短縮するために、さらに、軟化点が90〜150℃の範囲のロジンエステル樹脂またはテルペンフェノール樹脂を、該反応性ホットメルト樹脂の全量に対して5〜50重量%の範囲で含んでいてもよい。
【0020】
また、本実施形態の木質材料表面の補修剤は、前記反応性ホットメルト樹脂を単独で用いてもよく、また前記反応性ホットメルト樹脂の固化特性に影響を与えない範囲で、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のホットメルト樹脂を混合して用いてもよい。
【0021】
また、本実施形態の木質材料表面の補修剤は、前記反応性ホットメルト樹脂を主剤として含み、これにそれ自体公知の各種添加剤を適宜添加してもよい。
【0022】
前記反応性ホットメルト樹脂となるウレタンプレポリマーは、分子内に複数の活性水素基を有する活性水素基含有化合物と、分子内に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート基/活性水素基当量比が1より大(NCO/OH>1)となる量で配合し、反応させることにより得ることができる。
【0023】
前記活性水素基含有化合物としては、末端にヒドロキシル基またはアミン基を有するモノマー、プレポリマー等を用いることができ、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール等のポリオール類;ポリエーテルポリアミン等のポリアミン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等の低分子量アルコール類;プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミン類;モノアルコール、モノアミン、低分子量アミノアルコール、ひまし油、糖類、水等を挙げることができる。前記各化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0024】
前記低分子量アルコール類、ジアミン類は、前記ウレタンプレポリマーに対し、分子量の調整、水酸基の導入等を目的とする炭素鎖延長剤としても作用し、モノアルコール、モノアミンは、該活性水素基含有化合物と前記ポリイソシアネート化合物との反応停止剤としても作用する。また、前記低分子量アミノアルコールは、前記炭素鎖延長剤としても、前記反応停止剤としても作用する。
【0025】
前記ポリエステルポリオールとしては、低分子量グリコール類とジカルボン酸類との脱水縮合反応で得られる両末端に水酸基を有するポリエステルジオール、ε−カプロラクトンの開環重合により得られるポリカプロラクトンジオール等を挙げることができる。前記低分子量グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピオンオキサイド付加物等を挙げることができる。また、前記ジカルボン酸類としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、シュウ酸、ナフチレンジカルボン酸、その酸エステル、酸無水物等を挙げることができる。前記低分子量グリコール類と、ジカルボン酸とは、前記各化合物をそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0026】
前記ポリエーテルポリオールとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のオキシラン化合物を単独でまたは2種以上混合して用い、低分子量ポリオール類または水を開始剤として開環重合して得られるポリエーテルポリオール;テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。前記オキシラン化合物の開環重合反応の開始剤に用いられる低分子量ポリオール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等を挙げることができる。
【0027】
前記ポリカーボネートポリオールとしては、前記ポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子量グリコール類と、ジフェニルカーボネートとの脱フェノール反応により得られるもの等を挙げることができる。
【0028】
次に、前記ポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、フェニレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添トリメチルキシリレンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等のMDIの異性体、MDIの多核体混合物であるポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)、4,4−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。さらに、前記ポリイソシアネート化合物として、トリフェニルメタン−4,4’、4’’−トリイソシアネート等の前記ポリイソシアネートモノマーから誘導されたダイマー、トリマー、ビューレット体;前記ポリイソシアネートモノマーと炭酸ガスとから得られる2,4,6−オキサジリントリオン環を有するポリイソシアネート;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の低分子量ポリオールとポリイソシアネートとの付加体;イソシアネート化合物のカルボジイミドによる変性体;ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等と、ポリイソシアネートとの付加体等のNCO末端を有する化合物を用いることもできる。前記ポリイソシアネート化合物は、前記各化合物をそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0029】
本実施形態では、前記活性水素基含有化合物として、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリヘキサンアジペートジオール、1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応させて得られたポリヘキサンセバクテートジオール、1,6−ヘキサンジオールとドデカン二酸とを反応させて得られたポリヘキサンドデカンジオエートジオール等の結晶性ポリエステルポリオールを用いることが、前記ウレタンプレポリマーが冷却によって固化する時間を短縮することができる点で好ましい。前記結晶性ポリエステルポリオールは前記冷却によって固化する時間を短縮するために、融点が50℃以上であることがさらに好ましい。
【0030】
また、本実施形態では、前記ポリイソシアネート化合物として、特に4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)または2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等のMDIの異性体を用いることが安全性の面から好ましい。
【0031】
本実施形態では、前記ウレタンプレポリマーの全量に対して50〜93重量%の範囲の前記結晶性ポリエステルポリオールと、前記ウレタンプレポリマーの全量に対して7〜20重量%の範囲の前記ポリイソシアネート化合物とを配合することにより、イソシアネート基/活性水素基当量比が1より大(NCO/OH>1)とすることができ、前記結晶性ポリエステルポリオールとポリイソシアネート化合物と反応により前記ウレタンプレポリマーを得ることができる。本実施形態の反応性ホットメルト樹脂は、前記ウレタンプレポリマーからなることにより、該ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基が空気中の水分と反応して三次元の架橋構造を形成するので、固化した樹脂に耐熱性を付与することができる。
【0032】
本実施形態の木質材料表面の補修剤に添加される前記添加剤としては、樹脂の接着性を改善すると共に溶融粘度を低下させるための粘着付与剤、樹脂の耐熱性及び耐ブロッキング性を向上させるためのワックス等の他、顔染料、充填剤、揺変剤、チクソ化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、接着性付与剤、界面活性剤、前記ウレタンプレポリマー中に残っているイソシアネート基と空気中の水分との反応を促進するための触媒等を挙げることができる。
【0033】
前記充填剤としては、例えば、クレー、焼成クレー、タルク、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、ケイ砂、マイカ、シリカバルーン、ガラスバルーン、ゼオライト等の無機充填剤;塩化ビニル粉末、ゴム粉末、有機質バルーン等の有機充填剤等を挙げることができる。
【0034】
前記揺変剤としては、脂肪酸アミドワックス、超微粒子シリカ、石綿粉、岩綿粉、セピオライト等の無機揺変剤;有機ベントナイト、変性ポリエステルポリオール系の有機揺変剤;アマイド系ワックス等で表面処理を施した炭酸カルシウム、雲母粉、短繊維ポリエチレン等を挙げることができる。
【0035】
前記接着性付与剤としては、各種チタネート系カップリング剤、カップリング剤とイソシアネート化合物との反応生成物、2種類以上のカップリング剤の反応生成物等を挙げることができ、それぞれ単独で、または2種類以上混合して用いてもよい。前記2種類以上のカップリング剤の反応生成物としては、例えば、各種アミノシランとエポキシシランとの反応生成物、2分子以上のカップリング剤のアルコキシ基の縮合反応生成物等を用いることができる。
【0036】
前記触媒としては、ジブチルチンジラウレート、オクテン酸スズ、オクテン酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機金属触媒類;N−トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、イミダゾール環の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等の第3級アミン類等を挙げることができる。前記触媒は、それぞれ単独で、または2種類以上混合して用いてもよい。
【0037】
尚、本実施形態の木質材料表面の補修剤に、前記添加剤を配合するときには、予め前記添加剤に脱水処理を施すことにより、前記ウレタンプレポリマーの組成に影響を与えないように注意する必要がある。
【0038】
本実施形態の木質材料表面の補修剤は、加熱溶融して液状にすることにより、前記木質材料表面の凹部に充填することができ、前記充填後、冷却により固化する。
【0039】
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
【0040】
【実施例1】
本実施例では、まず、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応生成物からなる分子量3500、融点55℃、水酸基価30.5の結晶性ポリエステルポリオール(ヒュルス社製、商品名:DYNACOLL7360)44重量部に、側鎖グリコールとアジピン酸との反応生成物からなる分子量3500、水酸基価30.5の非結晶性ポリエステルポリオール(ヒュルス社製、商品名:DYNACOLL7210)44重量部を添加し、2.7kPa以下の圧力下、100℃の温度で1時間加熱し、加熱真空脱水処理した後、さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを11.9重量部添加し、窒素気流下、85℃の温度で3時間反応させて、NCO含量2.0%のウレタンプレポリマーを得た。
【0041】
次に、本実施例で得られたウレタンプレポリマーのみからなる反応性ホットメルト樹脂を単独で木質材料表面の補修剤とし、該補修剤を加熱溶融して液状とした後、レッドウッド材の表面に形成した直径20mm、深さ10mmの凹部に充填し、性能を試験した。
【0042】
前記性能の試験は、前記凹部に充填された補修剤の表面平滑性、目やせの発生の有無、クラックの発生の有無、泡かみの発生の有無を判定すると共に、25℃での固化速度(樹脂層全体が固化するまでの時間)、固化後のデュロメータ硬さによる樹脂硬度、接着強度、充填2日後の高温高湿環境下における耐久性を測定した。
【0043】
前記接着強度は、JIS K 6849により、厚さ15cmの合板同士を前記補修剤を用いて接着し、引張試験を行うことにより、引張接着強度及び破断率を測定した。また、前記高温高湿環境下における耐久性は、JAS構造集成材の煮沸はく離試験(使用環境1)により、はく離状況を目視で観察した。
【0044】
木質材料表面の補修剤は、前記性能の試験において、前記凹部に充填された補修剤の表面が平滑であり、目やせ、クラック、泡かみが無いことが望ましく、25℃での固化速度は70秒以内であることが望ましい。また、固化後のデュロメータ硬さによる樹脂硬度は、木質材料と同等の30〜65の範囲にあることが望ましく、高温高湿環境下における耐久性としては剥離が少ないことが望ましい。結果を表1に示す。
【0045】
【実施例2】
本実施例では、まず、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応生成物からなる分子量2000、融点50℃、水酸基価56の結晶性ポリエステルポリオール(旭電化工業社製、商品名:アデカニューエースY6−22)75.6重量部に、実施例1に用いたものと同一の非結晶性ポリエステルポリオール8.4重量部を添加し、実施例1と全く同一にして加熱真空脱水処理した後、さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを16.0重量部添加し、実施例1と全く同一にして反応させて、NCO含量2.0%のウレタンプレポリマーを得た。
【0046】
次に、本実施例で得られたウレタンプレポリマーのみからなる反応性ホットメルト樹脂を単独で木質材料表面の補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして該補修剤の性能を試験した。結果を表1に示す。
【0047】
【実施例3】
本実施例では、実施例1で用いたものと同一の結晶性ポリエステルポリオール79.3重量部に、実施例1に用いたものと同一の非結晶性ポリエステルポリオール8.8重量部を添加し、実施例1と全く同一にして加熱真空脱水処理した後、さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを11.9重量部添加し、実施例1と全く同一にして反応させて、NCO含量2.0%のウレタンプレポリマーを得た。
【0048】
次に、本実施例で得られたウレタンプレポリマーのみからなる反応性ホットメルト樹脂を単独で木質材料表面の補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして該補修剤の性能を試験した。結果を表1に示す。
【0049】
【実施例4】
本実施例では、まず、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との反応生成物からなる分子量3500、融点61℃、水酸基価32.1の結晶性ポリエステルポリオール(旭電化工業社製、商品名:アデカニューエースNS−3465)79.0重量部に、実施例1に用いたものと同一の非結晶性ポリエステルポリオール8.8重量部を添加し、実施例1と全く同一にして加熱真空脱水処理した後、さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを12.2重量部添加し、実施例1と全く同一にして反応させて、NCO含量2.0%のウレタンプレポリマーを得た。
【0050】
次に、本実施例で得られたウレタンプレポリマーのみからなる反応性ホットメルト樹脂を単独で木質材料表面の補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして該補修剤の性能を試験した。結果を表1に示す。
【0051】
【実施例5】
本実施例では、実施例4に用いたものと同一の結晶性ポリエステルポリオール71.0重量部に、実施例1に用いたものと同一の非結晶性ポリエステルポリオール7.9重量部と、軟化点145℃のテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製、商品名:YSポリスターT145)8.8重量部とを添加し、実施例1と全く同一にして加熱真空脱水処理した後、さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを12.4重量部添加し、実施例1と全く同一にして反応させて、NCO含量2.0%のウレタンプレポリマーを得た。
【0052】
次に、本実施例で得られたウレタンプレポリマーのみからなる反応性ホットメルト樹脂を単独で木質材料表面の補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして該補修剤の性能を試験した。結果を表1に示す。
【0053】
【実施例6】
本実施例では、実施例4に用いたものと同一の結晶性ポリエステルポリオール71.3重量部に、実施例1に用いたものと同一の非結晶性ポリエステルポリオール7.9重量部と、軟化点125℃のロジンエステル樹脂(ハリマ化成社製、商品名:ネオトール125K)10.0重量部とを添加し、実施例1と全く同一にして加熱真空脱水処理した後、さらに4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを10.7重量部添加し、実施例1と全く同一にして反応させて、NCO含量2.0%のウレタンプレポリマーを得た。
【0054】
次に、本実施例で得られたウレタンプレポリマーのみからなる反応性ホットメルト樹脂を単独で木質材料表面の補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして該補修剤の性能を試験した。結果を表1に示す。
【0055】
【比較例1】
本比較例では、2液硬化型ウレタン系樹脂(ウイラメットバーレイ社製、商品名:XU−100)を補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして性能を試験した。結果を表1に示す。
【0056】
【比較例2】
本比較例では、1液硬化型ウレタン系樹脂(オーシカ社製、商品名:セレクティUR−70)を補修剤とした以外は、実施例1と全く同一にして性能を試験した。尚、前記1液硬化型ウレタン系樹脂は、常温で液状である。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0004021182
【0058】
表1から、実施例1〜6の各補修剤によれば、25℃における固化速度(樹脂層全体が固化するまでの時間)がいずれも65秒以内と速い上、軟化点145℃のテルペンフェノール樹脂を添加した実施例5では43秒、軟化点125℃のロジンエステル樹脂を添加した実施例6では44秒と、前記テルペンフェノール樹脂またはロジンエステル樹脂を添加しない場合よりもさらに速いことが明らかである。また、実施例1〜6の各補修剤は、木質材料表面の補修剤に求められる諸性能にも優れていることが明らかである。
【0059】
前記各実施例に対し、比較例1の2液硬化型ウレタン系樹脂からなる補修剤は樹脂のロスが大であり、比較例2の1液硬化型ウレタン系樹脂からなる補修剤は樹脂のロスは比較的少ないものの、25℃における固化速度が300秒以上であって樹脂層全体が固化するまでに実施例1〜6の各補修剤よりもはるかに長い時間を要することが明らかである。

Claims (2)

  1. 木質材料表面の凹部に充填して該凹部を塞ぐ補修剤において、分子内に複数の活性水素基を有する活性水素基含有化合物と、分子内に複数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物とを、イソシアネート基/活性水素基当量比が1より大(NCO/OH>1)となる量で配合し、反応させて得られるウレタンプレポリマーからなる反応性ホットメルト樹脂を含み、
    前記活性水素基含有化合物は、1,6−ヘキサンジオールと、ジカルボン酸類とを反応させて得られた融点が50℃以上の結晶性ポリエステルポリオールであり、
    前記ウレタンプレポリマーは、該ウレタンプレポリマーの全量に対して50〜93重量%の範囲の該結晶性ポリエステルポリオールと、該ウレタンプレポリマーの全量に対して7〜20重量%の範囲の前記ポリイソシアネート化合物とを反応させて得られた樹脂であることを特徴とする木質材料表面の補修剤。
  2. 前記反応性ホットメルト樹脂は、さらに、軟化点が90〜150℃の範囲のロジンエステル樹脂またはテルペンフェノール樹脂を該反応性ホットメルト樹脂の全量に対して5〜50重量%の範囲で含むことを特徴とする請求項1記載の木質材料表面の補修剤。
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