JP4029440B2 - 側鎖型ラジカル重合性化合物及びそれを用いた液晶デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大面積になし得る液晶デバイスに関するものであって、更に詳しくは、視野の遮断、開放及び明かりもしくは照明光の透過制限、遮断、透過を電気的又は熱的に操作でき、建築物の窓や、ショーウィンドウなどで視野遮断のスクリーンや、採光コントロールのカーテンに利用や、文字や図形を表示し、高速応答性を以って電気的に表示を切り換えることによって、広告板や装飾表示板や、時計、コンピューター末端の表示装置、プロジェクションの表示装置として利用される液晶デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光板及び配向処理を必要とせず、明るくコントラストの良い大型で廉価な液晶デバイスとして、特表昭58−501631号公報等には、液晶のカプセル化によりポリマー中に液晶を分散させて、フィルム化したものを調光層に用いた液晶デバイスが開示され、また、特開平1−198725号公報には、液晶材料の連続層中に三次元網目状の透明性高分子物質を介在させたものを調光層に用いた液晶デバイスが開示されている。これらの中でも、後者の液晶デバイスは、しきい値電圧を示し、駆動電圧を低電圧化できることことから、大型で廉価な表示材料として注目されている。
【0003】
しかしながら、後者の液晶デバイスは、その駆動電圧が低電圧であるといえども、その駆動しうる電圧の範囲は10〜30Vであり、汎用の液晶表示装置駆動用のICドライバーを使用するには極めて困難であった。
【0004】
この問題点を解決するために、特開平6−32761号公報には、三次元網目状の透明性高分子物質として、一般式(IV)
【0005】
【化4】
【0006】
(式中、R6及びR7はそれぞれ独立的に脂肪族基、脂環族基、芳香族基、複素環基又はそれらの置換体を表わし、R8は−H又は−CH3を表わし、Xは−O−又は−COO−を表わし、Yは−O−、−COO−又は環を形成していても良い−N−を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)
で表わされる側鎖型重合性化合物を含有する重合性組成物からなる重合物を用いた液晶デバイスが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−32761号公報に記載の液晶デバイスは、低電圧駆動が可能であったが、まだ十分でなく、たま、低温域において電気光学特性が悪化するという問題点があった。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、十分な低電圧駆動性を有し、高コントラストで、低温域における電気光学特性が改善された液晶デバイスを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために、液晶デバイスの調光層に使用する重合性組成物について鋭意検討した結果、調光層の透明性高分子物質として、特定の構造を有する側鎖型ラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成を重合してなる高分子物質を用いた液晶デバイスが、低電圧駆動、高急峻性、高コントラストを示し、かつ、温度による特性変化が小さいことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は上記課題を解決するために、(1)一般式(I)
【0011】
【化5】
【0012】
(式中、R1 は−CH2−又は−CH2CH2COOCH2−を表わし、R 2 は、炭素原子数4〜20の直鎖状及び/又は分岐状のアルキル基を表し、R 3 は脂肪族基を表し、R4及びR5は−H又は−CH3 を表わし、Xは −CH2−、エーテル結合、又はエステル結合を表わし、Yはエーテル結合又はエステル結合を表わし、nは2〜4の整数を表わし、p及びqは0又は1を表わす。)で表わされる側鎖型ラジカル重合性化合物、
【0013】
(2)一般式(II)
【0014】
【化6】
【0015】
(式中、R1 は−CH2−又は−CH2CH2COOCH2−を表わし、R 2 は、炭素原子数4〜20の直鎖状及び/又は分岐状のアルキル基を表し、R 3 は脂肪族基を表し、R4及びR5は−H又は−CH3 を表わし、Xは −CH2−、エーテル結合、又はエステル結合を表わし、Yはエーテル結合又はエステル結合を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)で表わされる一般式(I)におけるp=0及びq=1である上記(1)記載の側鎖型ラジカル重合性化合物、
【0016】
(3)一般式(III)
【0017】
【化7】
【0018】
(式中、R1 は−CH2−又は−CH2CH2COOCH2−を表わし、R 2 は、炭素原子数4〜20の直鎖状及び/又は分岐状のアルキル基を表し、R 3 は脂肪族基を表し、R4及びR5は−H又は−CH3 を表わし、Xは −CH2−、エーテル結合、又はエステル結合を表わし、Yはエーテル結合又はエステル結合を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)で表わされる一般式(I)におけるp=1及びq=0である上記(1)記載の側鎖型ラジカル重合性化合物、
【0019】
(4)エポキシ基を有する化合物と(メタ)アクリロイル基を有するカルボン酸から成るエポキシアクリレートと、カルボン酸又はカルボン酸クロライドとの反応生成物である上記(1)、(2)又は(3)記載の側鎖型ラジカル重合性化合物、
【0020】
(5)R2 が炭素原子数4〜20の飽和アルキル基である上記(1)、(2)、(3)又は(4)記載の側鎖型ラジカル重合性化合物、
【0021】
(6)電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、これらの基板間に支持された、液晶材料(B)及び透明性高分子物質からなる調光層で構成する液晶デバイスにおいて、透明性高分子物質が、
一般式(I’)
(式中、R 1 は−CH 2 −又は−CH 2 CH 2 COOCH 2 −を表わし、R 2 及びR 3 は各々独立的に脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基又はそれらの置換体を表わし、R 4 及びR 5 は−H又は−CH 3 を表わし、Xは −CH 2 −、エーテル結合、又はエステル結合を表わし、Yはエーテル結合又はエステル結合を表わし、nは2〜4の整数を表わし、p及びqは0又は1を表わす。)で表わされる側鎖型ラジカル重合性化合物を含有する重合性組成物を重合してなる高分子物質である液晶デバイス。
【0022】
(7)液晶材料の連続層中に3次元網目状の透明性高分子から成る調光層を有する上記(6)記載の液晶デバイス、
を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の一般式(I)で表わされる化合物は、p及びqの値によって製造方法が異なるので、p及びqの値が異なる化合物を表わす一般式(II)及び一般式(III)で表わされる化合物に大別して、その製造方法を説明する。
【0024】
(1)一般式(I)においてp=0及びq=1である一般式(II)の化合物
一般式(II)で表わされる側鎖型重合性化合物は、例えば、多価エポキシ基を有する化合物(a)と、エポキシ基と反応し得る活性水素を有するラジカル重合性化合物(b)とを反応させ、更に、生成した水酸基と、水酸基と反応し得る基を有する化合物(c)とを反応させることにより容易に合成することができるが、具体的には、以下の通りである。
【0025】
(1−1)Xがエーテル結合で、Yがエステル結合である場合
ネオペンチルグリコージグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の多価グリシジルエーテル化合物(a−1)に、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等のアクリル基含有カルボン酸(b−1)をグリシジル基1当量に対し1.1当量を加え、トリフェニルフォスフィン、N,N−ジメチルベンジルアミン等を触媒として、80〜120℃の条件下で反応させることによって、水酸基を有するラジカル重合性化合物を製造する。この反応においては、反応温度が120℃以上となるとアクリル基が重合してしまう恐れがあるので、できるだけ低温で行なうことが好ましい。
【0026】
次に、この水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基1当量に対して1.2当量のカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸などのモノカルボン酸(c−1)及びこれらの酸塩化物(c−2)を反応させることにより、側鎖型ラジカル重合性化合物を製造する。この反応において、カルボン酸(c−1)を使用する場合は、水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基1当量に対して1.2当量のカルボン酸及びジシクロヘキシルカルボジイミドを加え、ジメチルアミノピリジンを触媒として、無水トルエン下、室温で1昼夜反応させることにより、側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。この反応は公知であり高い収率が得られる。この反応に関する参考文献としては、ビー・ネイセス(B.Neises)、ダブリュー・ステイグリッヒ(W.Steglich)による「アンゲワァンデテ・ケミー・インターナショナル・エディション・イン・イングリッシュ(Angewandte Chemie International Edition in English)第17巻第522頁(1978年)、 丹羽、小川、山田による「テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.) 第30巻第4985頁(1989年)等が挙げられる。一方、酸塩化物(c−2)を使用する場合は、水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基1当量に対して1.1当量の酸塩化物及び1.1当量のトリエチルアミンを加え、無水イソプロピルエーテル下で4時間環流させることにより側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0027】
(1−2)Xがエステル結合で、Yがエステル結合である場合
長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル(商品名IPS−22G、岡村製油社製)、ダイマー酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル等の多価グリシジルエステル化合物(a−2)に、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等のアクリル基含有カルボン酸(b−1)を、グリシジル基1当量に対して1.1当量を加え、トリフェニルフォスフィンやN,N−ジメチルベンジルアミン等を触媒として、80〜120℃の条件下で反応させて水酸基を有するラジカル重合性化合物を製造する。次に、水酸基を有するラジカル重合性化合物を上記(1−1)と同様にして、カルボン酸(c−1)及びカルボン酸塩化物(c−2)と反応させることにより側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0028】
(1−3)Xがエーテル結合で、Yがエーテル結合である場合
上記(1−1)と同様に、多価グリシジルエーテル化合物(a−1)に、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等のアクリル基含有カルボン酸(b−1)をグリシジル基1当量に対し1.1当量を加え、トリフェニルフォスフィン、N,N−ジメチルベンジルアミン等を触媒として、80〜120℃の条件下で反応させることによって、水酸基を有するラジカル重合性化合物を製造する。
【0029】
次に、この水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基1当量に対して1.5当量の塩化ドデシル、塩化ラウリル、塩化オクチル等の塩化アルキル(c−3)及び水酸基含有ラジカル重合性化合物の水酸基と同当量の水酸化ナトリウムを加え、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドを触媒として、無水トルエン下でオイルバスで60℃に保ちながら4時間反応させることによって側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0030】
(1−4)Xが−CH2−で、Yがエステル結合である場合
上記(1−1)において、多価グリシジルエーテル化合物(a−1)に代えて、1,2,3,4−ジエポキシブタン、1,2,7,8−ジエポキシオクタン等のエポキシ化合物(a−3)を用いる以外は上記(1−1)と同様にして側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0031】
(1−5)Xが−CH2−で、Yがエーテル結合である場合
上記(1−3)において、多価グリシジルエーテル化合物(a−1)に代えて、1,2,3,4−ジエポキシブタン、1,2,7,8−ジエポキシオクタン等のエポキシ化合物(a−3)を用いる以外は上記(1−3)と同様にして側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0032】
(2)一般式(I)においてp=1及びq=0である一般式(III)の化合物
一般式(III)で表わされる側鎖型ラジカル重合性化合物は、モノエポキシ基を有する化合物(a′)と、エポキシ基と反応し得る活性水素を有するラジカル重合性化合物(b)とを反応させ、更に、生成した水酸基と、水酸基と反応し得る基を1分子中に2以上有する化合物(c′)とを反応させることにより容易に製造することができるが、具体的には、以下の通りである。
【0033】
(2−1)Xがエステル結合でYがエーテル結合である場合
ブチルグリシジルエーテル、セチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等のモノグリシジルエーテル化合物(a−4)に、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等のアクリル基含有カルボン酸(b−1)を、グリシジル基1当量に対し1.1当量を加え、トリフェニルフォスフィン、N,N−ジメチルベンジルアミン等を触媒として、80〜120℃で反応させて、水酸基を有するラジカル重合性化合物を製造する。
【0034】
次に、この水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基1当量に対して1.2当量のセバシン酸、アジピン酸、テレフタル酸、ダイマー酸等の多価カルボン酸(c−4)及びこれらの酸塩化物(c−5)を反応させることにより、側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。カルボン酸を使用する場合、水酸基を有するラジカル重合性化合物に水酸基1当量に対して1.2当量のカルボン酸及びジシクロヘキシルカルボジイミドを加え、ジメチルアミノピリジンを触媒として、無水トルエン下、室温で1昼夜反応させる。この反応は公知であり、高い収率が得られる。また、酸塩化物を使用する場合、水酸基を有するラジカル重合性化合物に、水酸基1当量に対して1.1当量の酸塩化物及び1.1当量のトリエチルアミンを加え、無水イソプロピルエーテル下で4時間環流させることにより、側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0035】
(2−2)Xがエステル結合で、Yがエステル結合である場合
ラウリル酸グルシジルエステル、シクロヘキサンカルボン酸グリシジルエステル、ミリスチル酸グリシジルエステル等のモノグリシジルエステル化合物(a−5)に、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等のアクリル基含有カルボン酸(b−1)を、グリシジル基1当量に対し1.1当量を加え、トリフェニルフォスフィン、N,N−ジメチルベンジルアミン等を触媒として、80〜120℃の条件下で反応させて水酸基を有するラジカル重合性化合物を製造する。
【0036】
次に、水酸基を有するラジカル重合性化合物を、上記(2−1)と同様にして、カルボン酸(c−4)又はカルボン酸塩化物(c−5)と反応させることにより、側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0037】
(2−3)Xがエーテル結合で、Yがエーテル結合である場合
上記(2−1)と同様にして、モノグリシジルエーテル化合物(a−4)に、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー等のアクリル基含有カルボン酸(b−1)を、グリシジル基1当量に対し1.1当量を加え、トリフェニルフォスフィン、N,N−ジメチルベンジルアミン等を触媒として、80〜120℃で反応させて、水酸基を有するラジカル重合性化合物を製造する。反応温度が120℃よりも高くなると、アクリル基が重合してしまう恐れがあるので、この反応は、できるだけ低温で行なうことが好ましい。
【0038】
次に、水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基1当量に対して1.5当量の1,4−ジクロロブタン、1,6−ジクロロヘキサン等の塩化化合物(c−6)及び水酸基を有するラジカル重合性化合物の水酸基と同当量の水酸化ナトリウムを加え、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイドを触媒として、無水トルエン下でオイルバスで60℃に保ちながら4時間反応させることによって、側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0039】
(2−4)Xがエステル基で、Yが−CH2−である場合
上記(2−1)において、モノグリシジルエーテル化合物(a−4)に代えて、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシデカン、長鎖アルキル基のエポキシ化合物(商品名AOEX24、AOEX68、ダイセル化学社製)等のエポキシ化合物(a−6)を用いる以外は、上記(2−1)と同様にして側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0040】
(2−5)Xがエステル基で、Yが−CH2−である場合
上記(2−3)において、モノグリシジルエーテル化合物(a−4)に代えて、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシデカン、長鎖アルキル基のエポキシ化合物(商品名AOEX24、AOEX68、ダイセル化学社製)等のエポキシ化合物(a−6)を用いる以外は、上記(2−3)と同様にして側鎖型ラジカル重合性化合物を製造することができる。
【0041】
上記反応において使用する多価エポキシ基を有する化合物(a)としては、上記の他に、(メチル)エピクロルヒドリンと多価アルコール及び多価フェノールとの反応により製造することができ、あるいは不飽和基を有する化合物を過酸化水素、過酢酸、メタクロロ過安息香酸等で酸化することにより製造することができる。より具体的には、(メチル)エピクロルヒドリンと、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びそのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド変性物などとから合成されるエピビス型のエポキシ樹脂;フェノール、ビフェノールなどと、(メチル)エピクロルヒドリンとの反応物;テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸の芳香族(メチル)グリシジルエステル化合物などが挙げることができる。また、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族多価アルコールと、(メチル)エピクロルヒドリンとの反応生成物であるグリシジルエーテル化合物;アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸、長鎖二塩基酸などの多価カルボン酸の脂肪族(メチル)グリシジルエステル化合物;1,2,7,8−ジエポキシオクタン、3、9ージビニルスピロ(m−ジオキサン)ジエポキシドなどが挙げられる。
【0042】
また、上記反応において使用する水酸基と反応しうる基を有する化合物(c)としては、ハロゲン化物、カルボン酸、カルボン酸塩化物等が挙げられる。具体的な化合物としては、ギ酸、酢酸、酪酸、カプリル酸、カプロン酸、ラウリル酸、ステアリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、ミリスチル酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、2−エチルヘキサン酸、2−デシルドデカン酸、2−ドデシルテトラデカン酸、3−ペンチルオクタン酸、3−ヘプチルデカン酸、3−ノニルドデカン酸、安息香酸、p−トルイル酸、α−フェニル酪酸等のカルボン酸及びこれらの酸塩化物、ミリスチルクロライド、ラウリルクロライド、ステアリルクロライド等のハロゲン化物が挙げられる。
【0043】
上記反応において使用するモノエポキシ基を有する化合物(a′)としては、例えば、カプリル酸、ミリスチル酸、ラウリル酸、ステアリル酸、イソステアリル酸等の脂肪族カルボン酸の(メチル)グリシジルエステル;安息香酸等の芳香族カルボン酸の(メチル)グリシジルエステル;ブチル(メチル)クリシジルエーテル、セチル(メチル)グリシジルエーテル、ステアリル(メチル)グリシジルエーテル、モルホリノ(メチル)グリシジルエーテル、2−エチルヘキシル(メチル)グリシジルエーテル、フェニル(メチル)グリシジルエーテル等のグルシジルエーテル;長鎖アルキル基のエポキシ化合物である「AOEX24」、「AOEX68」(ダイセル化学社製)などが挙げられる。
【0044】
上記反応において使用する水酸基と反応し得る基を1分子中に2以上有する化合物(c′)としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、マレイン酸、長鎖二塩基酸、ダイマー酸及びこれらの酸塩化物等が挙げられる。
【0045】
本発明の側鎖型ラジカル重合性化合物は、上記の方法で合成することができるが、低駆動電圧や高散乱性などの光学特性の点からより好ましくは、側鎖R2が炭素原子数4〜20の直鎖状及び分岐状のアルキル基である2官能体の(メタ)アクリルエステルモノマーがより好ましい。
【0046】
本発明の液晶デバイスは、透明性高分子物質と液晶材料からなる調光層を有する。液晶デバイスの調光層は、該透明性高分子物質が、液晶材料中に粒子状、繊維状に分散するものでも良く、また、液晶材料を透明性高分子物質中に液滴状に分散させたものでも良いが、液晶材料の連続層中に三次元網目状構造の透明性高分子物質を形成したものが好ましい。これらの種類の調光層を有する液晶デバイスは、調光層形成材料となる液晶及びラジカル重合性組成物(A)の種類及びその比率、更に重合条件等により作り分けることが可能である。
【0047】
本発明の液晶デバイスは、例えば、電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板の間に、本発明の側鎖型ラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物(A)及び液晶材料(B)を含有する調光層形成材料を挟持した後、調光層形成材料に熱又は活性エネルギー線を照射することによって、ラジカル重合性組成物(A)を重合させ、液晶材料(B)及び透明性高分子物質からなる調光層を形成させることによって製造することができる。
【0048】
透明性高分子物質は、堅固なものに限らず、目的に応じ得る限り、可撓性、柔軟性、弾性を有するものであっても良い。
【0049】
ラジカル重合性組成物(A)を重合して形成される透明性高分子物質は、本発明の側鎖型ラジカル重合性化合物のみでも十分であるが、より低い駆動電圧を得る目的で、その他のラジカル重合性化合物と併用しても良い。そのようなラジカル重合性化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メチルカルビトール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、3,3−ジメチロールペンタンジ(メタ)アクリレート、3,3−ジメチロールヘプタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のアクリルエステルモノマーやN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、等のアクリルアミド化合物が挙げられる。
【0050】
液晶材料(B)は、単一の液晶性化合物や、2種以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であっても良く、通常この技術分野で液晶材料として認識されるものであれば良く、そのうちの正の誘電率異方性を有するものが好ましい。用いられる液晶としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶が好ましく、特にネマチック液晶が好ましい。また、その性能を改善するために、コレステリック液晶、カイラルネマチック液晶、カイラルスメクチック液晶等、カイラル化合物等が適宜含まれていても良い。
【0051】
液晶材料(B)は、以下に示した化合物群より構成される配合組成物であり、液晶材料の特性、即ち、等方性液体と液晶の相転移温度、融点、粘度、複屈折率、誘電異方性(Δε)を考慮し、又は重合性組成物等との溶解性等を調節するこを目的として適宜選択、配合して用いることができる。
【0052】
液晶材料(B)としては、安息香酸エステル系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニルシクロヘキサン酸系、ビフェニルシクロヘキサン酸系、ピリミジン系、ジオキサン系、シクロヘキサンシクロヘキサンエステル系、トラン系、アルケニル系、フルオロ系等の各種液晶化合物が用いられる。
【0053】
そのような液晶化合物としては、例えば、4−置換安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−置換フェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4’−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸4’−置換シクロヘキシルエステル、4−置換4”−置換ターフェニル、4−置換ビフェニル4’−置換シクロヘキサン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジン等が挙げられる。
【0054】
調光層中の液晶材料(B)の含有量は、50〜99重量%の範囲が好ましく、60〜90重量%の範囲が特に好ましい。
【0055】
ラジカル重合性組成物(A)の重合手段としては、熱、紫外線などの活性エネルギー線が挙げられる。熱重合による場合は、重合開始剤(C)として熱重合開始剤(C1)が必要であり、熱重合開始剤(C1)としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4’−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイドの如き過酸化物類;7−アゾビスイソブチルニトリルの如きアゾ化合物類;テトラメチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。
【0056】
また、活性エネルギー線を用いて重合させる場合は、製造工程が容易であるので好ましい。活性エネルギー線として紫外線を用いる場合には、重合開始剤(C)として光重合開始剤(C2)をラジカル重合性組成物(A)中に添加することが通常必要である。光重合開始剤(C2)としては、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型の2種に大別できる。前者の例としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル等があげられる。一方、後者の例としては、ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;ミヒラーケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノンなどが挙げられる。
【0057】
重合開始剤(C)の添加量は、ラジカル重合性組成物(A)の0.01〜10重量%の範囲が好ましく、1〜5重量%の範囲が特に好ましい。ラジカル重合性組成物(A)に紫外線を照射する場合、上記の光重合開始剤(C2)の添加だけでも硬化するが、硬化性をより向上させるために、光増感剤(D)を併用することが好ましい。光増感剤(D)としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン類が挙げられる。光増感剤(D)の配合量は、ラジカル重合性組成物中0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%である。
【0058】
また、ラジカル重合性組成物(A)には、上記以外に酸化防止剤、紫外線吸収剤、非反応性のオリゴマーや無機充填剤、有機充填剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、シランカップリング剤等を添加しても良い。
【0059】
本発明で使用する基板は、堅固な材料、例えば、ガラス、金属であってもよく、柔軟性を有する材料、例えば、プラスチックフィルムの如きものであったもよい。そして、基板は2枚が対向して適当な間隔を隔て得るものである。その少なくとも一方は透明性を有し、それらの2枚の間に挟持される調光層を、外界視覚できるものでなければならない。ただし、完全な透明性を必須とするものではない。もし、デバイスの一方の側から他方の側へ通過する光に対して作用させる目的で、この液晶デバイスが使用される場合は、2枚の基板は、共に適当な透明性を持つ。この基板には、目的に応じて透明、不透明の適宜な電極がその全面又は部分的に配置されてもよい。ただし、プラスチックの如き柔軟性を有する材料には、堅固な材料、例えば、ガラス、金属等に固定したうえで本発明の液晶デバイスに用いることができる。
【0060】
2枚の基板間には、液晶材料(B)及び透明性高分子物質から成る調光層が介在されるが、2枚の基板間には、通常、周知の液晶デバイスと同様、間隔保持用のスペーサーを介在させるのが望ましい。
【0061】
スペーサーとしては、例えば、プラスチックビーズ、シリカビーズ、アルミナ等種々の液晶セル用のものを用いることができる。
【0062】
本発明の液晶デバイスの調光層の厚さは、5〜100ミクロンの範囲がこのましく、より好ましくは、6〜50ミクロンの範囲が良い。
【0063】
また、調光層は、低電圧駆動性、高速応答性等の面から、液晶材料の連続層中に透明性高分子物質が三次元網目状構造を形成してなるものが好ましい。液晶ドロプレットの大きさ、あるいは三次元網目構造の平均網目の大きさは、0.2〜5ミクロンの範囲が好ましく、0.5〜3ミクロンの範囲が特に好ましい。
【0064】
液晶材料の連続層と該連続層中に均一な三次元網目状構造を有する透明性高分子物質を含有する調光層を基板上に形成する方法としては、例えば、
(1)ラジカル重合性組成物(A)、液晶材料(B)及び必要に応じて重合開始剤(C)からなる調光層形成材料の均一溶液を、電極層を有する二枚の基板間に挟持させ、これに活性エネルギー線を照射するか、熱的に重合させて、三次元網目状の透明性高分子物質を含有する層を形成する。
(2)一方の基板の電極層上にスピンコーター、バーコーター、アプリケーター等のコーターを使用して調光層形成材料の均一溶液を塗布し、次いで他方の基板を重ねてもよく、これに活性エネルギー線を照射するか、又は熱的に重合硬化させて、三次元網目状の透明性高分子物質を含有する層を形成する。
【0065】
本発明で用いる活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線、可視光線、マイクロ波、高周波等をいうが、ラジカル性活性種を生成させうるならば、いかなるエネルギー種でもかまわない。紫外線を発生するものとしては、例えば超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀ーキセノンランプ、ショートアーク灯、等が挙げられ、ラジカル性活性種を発生させる化合物の吸収波長を考慮して選択すればよい。
【0066】
特に、紫外線による光重合法は、好適である。また、調光層形成材料の等方性液体状態を保持しながら紫外線を照射することは、均一な調光層を形成する上で好ましい。
【0067】
さらに、光照射方法としては、時間的、平面的に均一に照射することは基盤間に介在するラジカル重合性組成物(A)に瞬間的に強い光を照射して重合を進行させ、これによって網目の大きさを均一にする上で効果的である。すなわち、適切な強度でパルス状に紫外線を照射することにより、均一な三次元網目構造を有する透明性高分子物質を液晶層中に形成することができ、その結果、得られた液晶デバイスは、明確なしきい値電圧と急峻性を有するものとなり、時分割駆動が可能となる。
【0068】
本発明の液晶デバイスは、調光層中に占める液晶材料の比率が高く、連続層を形成している場合には、低駆動電圧であり、電圧印加時の透明性が高い。
【0069】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。なお、以下の実施例において「%」及び「部」は夫々「重量%」及び「重量部」を表わし、評価特性の記号、意味及び内容を下記の表1に示した。
【0070】
【表1】
【0071】
また、紫外線の照度は、ウシオ電機社製の受光器「UVD−365PD」付きユニメータUIT−101」を用いて測定した。
まず、本発明の側鎖型ラジカル重合性化合物の合成例を示す。
【0072】
<実施例1>
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールエポキシアクリレート(日本化薬株式会社製の商品名「R−167」、水酸基価268.7KOHmg/g)21g、p−メトキシフェノール20mg、トリエチルアミン15.1g(0.15モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用い5℃に保った。次に、塩化n−オクタノイル16.3g(0.1モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、5時間還流させ反応を完結させた。反応終了後、析出した塩酸塩を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、0.1N塩酸溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去して得られた濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0073】
【化8】
【0074】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−1)15gを得た。なお、移動相には、トルエン/酢酸エチルの混合液を用い、トルエン/酢酸エチルの体積分率が9:1のときの薄層プレートのRf値は、0.4であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0075】
〈物性値〉
1H−核磁気共鳴スペクトル(NMR)(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.43(2H)、6.12(2H)、5.84(2H)、5.24(2H)、4.33(2H)、4.25(2H)、
3.58(4H)、3.46(4H)、2.32(4H)、1.63(4H)、1.59(4H)、1.3〜1.25(20H)、
0.87(6H)
【0076】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.4、173.1、165.7、165.4、131.3、131.2、128.2、128.1、71.63、
70.56、69.99、68.95、63.1、62.7、34.3、31.9、29.6〜29.0、25.8、
24.9、22.6、14.1
【0077】
赤外線吸収スペクトル(IR)(KBr)
cm-1:2925、2854、1742、1643〜1620、1173、807.5
【0078】
元素分析:C=64.22%(65.20%)、H=9.31%(9.26%)、()内は理論値
【0079】
<実施例2>
実施例1において、塩化n−オクタノイル16.3gに代えて、塩化ラウロイル21.8(0.1モル)を用いた以外は、実施例1と同様にして、式
【0080】
【化9】
【0081】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−2)20gを得た。薄層プレートのRf値は、0.5であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0082】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.42(2H)、6.10(2H)、5.86(2H)、5.24(2H)、4.34(2H)、4.26(2H)、
3.51(4H)、3.45(4H)、2.31(4H)、1.64(4H)、1.60(4H)、1.3〜1.24(36H)、
0.87(6H)
【0083】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.6、173.3、165.5、165.3、131.3、131.1、128.1、128.1、70.63、
70.56、70.05、68.85、63.1、63.1、34.3、31.9、29.6〜29.0、25.8、
24.9、22.6、14.6
【0084】
IR(KBr)
cm-1:2925、2854、1742、1652〜1620、1176、807.9
元素分析:C=68.01%(68.26%)、H=10.22%(10.09)
【0085】
<実施例3>
実施例1において、塩化n−オクタノイル16.3gに代えて、塩化ステアロイル30.3(0.1モル)を用いた以外は、実施例1と同様にして、式
【0086】
【化10】
【0087】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−3)22gを得た。薄層プレートのRf値は、0.5であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0088】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.43(2H)、6.19(2H)、5.89(2H)、5.30(2H)、4.39(2H)、4.26(2H)、
3.58(4H)、3.50(4H)、2.39(4H)、1.61(4H)、1.61(4H)、1.45〜1.25(60H)、
0.87(6H)
【0089】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.9、173.7、165.8、165.6、131.9、131.7、128.2、128.1、78.63、
90.56、69.99、68.95、63.7、62.7、34.3、31.9、30.6〜29.2、25.8、
24.9、22.7、14.6
【0090】
IR(KBr)
cm-1:2935、2864、1747、1652〜1625、1175、807.8
【0091】
元素分析:C=71.32%(71.54%)、H=10.96%(10.81)
【0092】
<実施例4>
実施例1において、塩化n−オクタノイル16.3gに代えて、塩化ベンゾイル10.5(0.1モル)を用いた以外は、実施例1と同様にして、淡黄色液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−4)11gを得た。薄層プレートのRf値は、0.3であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0093】
【化11】
【0094】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:8.15(4H)7.45(4H)、7.30(2H)、6.45(2H)、6.22(2H)、5.96(2H)、5.34(2H)、
4.32(2H)、4.28(2H)、3.59(4H)、3.50(4H)、1.63(4H)、1.28(4H)
【0095】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:168.9、168.6、165.9、165.6、133.8、131.5、131.3、130.9、128.9、
128.2、128.0、71.93、70.66、70.0、68.95、63.1、62.7、29.8、25.8、
24.9
【0096】
IR(KBr)
cm-1:2929、2842、1742、1643〜1620、1605、1589、1173、807.4
【0097】
元素分析:C=59.12%(59.82%)、H=6.58%(6.52)
【0098】
<実施例5>
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスに、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(日本油脂社製の商品名「エピオールTMP−100」)100g(0.33モル)、アクリル酸108g(1.5モル)、p−メトキシフェノール150mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.31gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度を保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。反応混合液を、5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価1.5、水酸基価294の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0099】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物26.0g、p−メトキシフェノール20mg、トリエチルアミン20.0g(0.20モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、塩化n−オクタノイル24.5g(0.15モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、5時間還流させて反応を完結させた。反応終了後、析出した塩酸塩を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、0.1N塩酸溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0100】
【化12】
【0101】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−5)33gを得た。薄層プレートのRf値は、0.4であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0102】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.44(3H)、6.20(3H)、5.89(3H)、5.29(3H)、4.38(3H)、4.29(3H)、
3.58(6H)、3.48(6H)、2.34(6H)、1.60(6H)、1.35〜1.25(26H)、0.89(12H)
【0103】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.6、173.4、165.7、165.4、131.5、131.3、128.6、128.4、71.68、
70.53、69.99、68.95、63.1、62.7、41.4、34.5、31.4、29.6〜29.0、
25.8、24.9、22.8、14.6
【0104】
IR(KBr)
cm-1:2920、2852、1745、1650〜1622、1180、807.1
【0105】
元素分析:C=64.20%(64.30%)、H=9.03%(8.92)
【0106】
<実施例6>
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールエポキシアクリレート(日本化薬株式会社製の商品名「R−167」、水酸基価268.7KOHmg/g)21g、p−メトキシフェノール20mg、シクロヘキサンカルボン酸12.8g(0.1モル)、テトラヒドロフラン500ml及び4−ジメチルアミノピリジン6.0gを触媒として加え、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、ジシクロヘキシルカルボジイミド20.6g(0.10モル)のテトラヒドロフラン50ml溶液を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、室温で24時間撹拌し反応を完結させた。反応終了後、析出したジシクロヘキシル尿素を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0107】
【化13】
【0108】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−6)35gを得た。薄層プレートのRf値は、0.3であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0109】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.44(2H)、6.11(2H)、5.86(2H)、5.26(2H)、4.33(2H)、4.25(2H)、
3.60(4H)、3.48(4H)、2.42(2H)、1.65(4H)、1.62(8H)、
1.42〜1.35(12H)、1.31(4H)
【0110】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.5、173.2、165.9、165.6、131.53、131.3、128.4、128.3、71.63、
70.56、69.99、68.95、63.1、62.7、42.4、、34.9、29.6〜29.0、25.8、
24.9、22.6
【0111】
IR(KBr)
cm-1:2930、2861、1744、1652〜1622、1176、807.5
【0112】
元素分析:C=64.42%(64.76%)、H=8.53%(8.41)
<実施例7>
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、2塩基酸のエポキシアクリレート(岡村製油株式会社製の商品名「IPS−22GA」、水酸基価175.2KOHmg/g)32g、p−メトキシフェノール30mg、トリエチルアミン15.1g(0.15モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、塩化ラウロイル21.9g(0.1モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、5時間還流させて反応を完結させた。反応終了後、析出した塩酸塩を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、0.1N塩酸溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0113】
【化14】
【0114】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−7)20gを得た。薄層プレートのRf値は、0.6であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0115】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.50(2H)、6.19(2H)、5.91(2H)、5.41(2H)、4.33(2H)、4.25(2H)、
4.21(4H)、2.35(4H)、2.34(4H)、1.60(4H)、1.59(4H)、1.57(2H)、
1.4〜1.21(56H)、0.87(12H)
【0116】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.4、173.1、165.7、165.4、162.5、131.3、131.2、128.2、128.1、
69.9、68.5、63.1、63.0、62.7、34.3、33.6、33.1、31.9、29.6〜29.0、
25.8、24.9、22.6、14.8、14.1
【0117】
IR(KBr)
cm-1:2926、2854、1743、1649〜1625、1172、807.9
【0118】
元素分析:C=70.8.%(70.2%)、H=10.54%(10.47)
【0119】
<実施例8>
実施例7において、塩化ラウロイル21.9gに代えて、塩化イソステアロイル30.3(0.1モル)を用いた以外は、実施例7と同様にして、式
【0120】
【化15】
【0121】
で表わされる淡黄色液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−8)20gを得た。薄層プレートのRf値は、0.6であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0122】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.51(2H)、6.19(2H)、5.90(2H)、5.42(2H)、4.33(2H)、4.27(2H)、
4.20(4H)、2.73(2H)、2.34(4H)、1.69(4H)、1.59(4H)、1.57(2H)、
1.55(4H)、1.35〜1.21(36H)、0.89〜0.86(48H)
【0123】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.7、173.5、165.7、165.3、162.5、131.5、131.2、128.2、128.1、
69.9、68.5、63.1、63.0、62.7、41.4、40.5、34.3、33.6、33.0、31.9、
29.6〜29.2、26.0〜24.9、22.6、14.8〜14.3
【0124】
IR(KBr)
cm-1:2925、2853、1743、1651〜1626、1172、807.5
【0125】
元素分析:C=73.1%(73.7%)、H=10.15%(10.08)
【0126】
<実施例9>
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、2塩基酸のエポキシアクリレート(岡村製油株式会社製の商品名「IPS−22GA」、水酸基価175.2KOHmg/g)32g、p−メトキシフェノール30mg、4−ジメチルアミノピリジン3.1g、3−ノニルドデカン酸32.7g(0.1モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、ジシクロヘキシルカルボジイミド20.6g(0.1モル)のテトラヒドロフラン100ml溶液を2時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、室温で24時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、析出したジシクロヘキシル尿素を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0127】
【化16】
【0128】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−9)35gを得た。薄層プレートのRf値は、0.6であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0129】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.51(2H)、6.20(2H)、5.94(2H)、5.42(2H)、4.33(2H)、4.26(2H)、
4.22(4H)、2.35(4H)、2.34(4H)、1.81(2H)、1.60(4H)、1.60(4H)、
1.57(2H)、1.5〜1.22(88H)、0.88(18H)
【0130】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.4、173.1、165.7、165.4、162.5、131.3、131.2、128.2、128.1、
69.9、68.5、63.1、63.0、62.7、41.2、34.3、33.6、33.1、31.9、
29.9〜29.0、25.8〜24.9、22.6、14.8、14.5
【0131】
IR(KBr)
cm-1:2926、2856、1743、1653〜1625、1172、807.5
【0132】
元素分析:C=73.0%(73.46%)、H=11.21%(11.11)
【0133】
<実施例10>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル462.5g(1モル)、アクリル酸180g(2.5モル)、p−メトキシフェノール180mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.61gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度を保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価1.6、水酸基価1750の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0134】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物30g、p−メトキシフェノール10mg、トリエチルアミン15.1g(0.15モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、塩化オクタノイル16.3g(0.1モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、5時間還流させて反応を完結させた。反応終了後、析出した塩酸塩を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、0.1N塩酸溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0135】
【化17】
【0136】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−10)19gを得た。薄層プレートのRf値は、0.3であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0137】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:7.23(4H)、7.15(4H)、6.99(4H)、6.88(4H)、6.82(4H)、6.45(2H)、
6.18(2H)、5.88(2H)、5.26(2H)、4.33(2H)、4.26(2H)、4.12(4H)、
2.34(4H)、1.78(6H)、1.59(4H)、1.25(16H)、0.87(6H)
【0138】
IR(KBr)
cm-1:2925、2854、1742、1643〜1620、1605、1587、1173、807.5
元素分析:C=69.97%(70.02%)、H=5.82%(5.70)
【0139】
<実施例11>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、1,2,7,8−ジエポキシオクタン142g(1モル)、アクリル酸180g(2.5モル)、p−メトキシフェノール180mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.61gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温させ、同温度を保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価0.5、水酸基価370の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0140】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物15g、p−メトキシフェノール10mg、トリエチルアミン15.1g(0.15モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、塩化ラウロイル21.9g(0.1モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、5時間還流させて反応を完結させた。反応終了後、析出した塩酸塩を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、0.1N塩酸溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0141】
【化18】
【0142】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−11)15gを得た。薄層プレートのRf値は、0.4であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0143】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.42(2H)、6.11(2H)、5.86(2H)、5.16(2H)、4.35(2H)、4.27(2H)、
2.34(4H)、1.72(4H)、1.59(4H)、1.32〜1.25(36H)、0.89(6H)
【0144】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.4、173.1、165.7、165.4、131.3、131.2、128.2、128.1、70.56、
68.95、63.1、62.7、34.3、32.6、31.9、29.6〜29.0、25.8、24.9、
22.6、14.1
【0145】
IR(KBr)
cm-1:2927、2858、1742、1651〜1625、807.5
【0146】
元素分析:C=73.2%(73.8%)、H=10.89%(10.67)
【0147】
<実施例12>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、1,2,7,8−ジエポキシオクタン71g(1モル)、アクリル酸ダイマー(東亜合成株式会社製の商品名「M5600」)(2.5モル)、p−メトキシフェノール180mg、及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.61gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価1.0、水酸基価250の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0148】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに上記液状生成物22.5g、p−メトキシフェノール10mg、トリエチルアミン15.1g(0.15モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、塩化ラウロイル21.9g(0.1モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。以後の操作は、実施例11と同様にして、式
【0149】
【化19】
【0150】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−12)20gを得た。薄層プレートのRf値は、0.3であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0151】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.42(2H)、6.11(2H)、5.86(2H)、5.21(2H)、4.41(4H)、4.37(2H)、
4.29(2H)、2.46(4H)、2.34(4H)、1.72(4H)、1.59(4H)、1.32〜1.25(36H)、
0.88(6H)
【0152】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.4、173.1、165.7、165.4、162.0、131.3、131.2、128.2、128.1、
70.56、68.95、64.2、63.1、62.7、35.2、34.3、32.6、31.9、29.6〜29.0、
25.8、24.9、22.6、14.1
【0153】
IR(KBr)
cm-1:2927、2858、1748、1651〜1625、807.5
【0154】
元素分析:C=66.11%(66.52%)、H=9.42%(9.31)
【0155】
<実施例13>
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、β−エピクロルヒドリン変性ビスフェノールA(大日本インキ化学工業株式会社の商品名「エピクロンHM−81」)185g、アクリル酸108g(1.5モル)、p−メトキシフェノール150mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.31gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価0.7、水酸基価204の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0156】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物27.5g、p−メトキシフェノール10mg、トリエチルアミン15.1g(0.15モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用い5℃に保った。次に、塩化ベンゾイル10.5g(0.1モル)を1時間かけてゆっくり滴下した。以後の操作は、実施例11と同様にして、式
【0157】
【化20】
【0158】
で表わされる淡黄色液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−13)22gを得た。薄層プレートのRf値は、0.4であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0159】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:8.51(4H)、7.43(4H)、7.30(2H)、7.23(4H)、6.88(4H)、6.82(4H)、
6.45(2H)、6.19(2H)、5.88(2H)、4.33(2H)、4.28(2H)、4.12(4H)、
1.78(6H)、1.24(2H)、0.87(6H)
【0160】
IR(KBr)
cm-1:2925、2854、1742、1643〜1620、1606、1587、1180、808.0
【0161】
元素分析:C=71.21%(71.12%)、H=5.70%(5.77)
【0162】
<実施例14>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、エピクロルヒドリン変性水添ビスフェノールA(新日本理化社製の商品名「リカレジンHBE−100」)182g、アクリル酸108g(1.5モル)、p−メトキシフェノール150mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.31gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価1.0、水酸基価240の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0163】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物23.0g、塩化ラウリル20.4g(0.1モル)、触媒としてテトラーn−ブチルアンモニウムブロマイド0.3g、トルエン300ml仕込、室温で撹拌した。次に、水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を加え、60℃で24時間撹拌し反応を完結させた。反応終了後、反応混合液を純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去して、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0164】
【化21】
【0165】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−14)24gを得た。薄層プレートのRf値は、0.6であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエーテル化されていることを確認した。
【0166】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.44(2H)、6.14(2H)、5.86(2H)、5.24(2H)、4.33(2H)、4.25(2H)、
3.64(4H)、3.60(2H)、3.58(4H)、1.63(4H)、1.59(8H)、1.53(2H)、
1.35〜1.22(44H)、0.89(12H)
【0167】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:165.8、165.4、131.3、131.2、128.2、128.1、78.2、71.63、70.56、
69.99、68.2、63.1、62.7、34.1、31.9、29.6〜29.0、25.8、24.9、22.6、
14.1、14.0
【0168】
IR(KBr)
cm-1:2927、2856、1744、1643〜1620、1175、807.7
【0169】
元素分析:C=73.22%(73.57%)、H=11.13%(11.05)
【0170】
<実施例15>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、1,2,7,8−ジエポキシオクタン142g(1モル)、アクリル酸180g(2.5モル)、p−メトキシフェノール180mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.61gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価0.5、水酸基価370の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0171】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物15.0g、塩化ラウリル20.4g(0.1モル)、触媒としてテトラーn−ブチルアンモニウムブロマイド0.3g、トルエン300mlを仕込み、室温で撹拌した。次に、水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を加え、60℃で24時間撹拌し、反応を完結させた。反応終了後、反応混合液を純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去して、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0172】
【化22】
【0173】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−15)10gを得た。薄層プレートのRf値は、0.5であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエーテル化されていることを確認した。
【0174】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.42(2H)、6.12(2H)、5.86(2H)、4.35(2H)、4.27(2H)、3.62(2H)、
3.43(4H)、1.60(4H)、1.55(4H)、1.34〜1.25(40H)、0.87(6H)
【0175】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:165.6、165.4、131.2、131.0、128.2、128.1、70.56、70.40、70.38、
68.95、63.1、62.7、34.3、32.6、32.2、31.9、29.6〜29.0、25.8、24.9、
22.6、14.1
【0176】
IR(KBr)
cm-1:2927、2858、1742、1651〜1625、1176、807.5
【0177】
元素分析:C=75.35%(75.41%)、H=7.80%(7.85)
【0178】
<実施例16>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、ラウリン酸グリシジルエステル257g(1.0モル)、アクリル酸108g(1.5モル)、p−メトキシフェノール150mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.31gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価0.8の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0179】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物33.0g、p−メトキシフェノール20mg、4−ジメチルアミノピリジン3.1g、セバシン酸10.1g(0.05モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、ジシクロヘキシルカルボジイミド20.6g(0.1モル)のテトラヒドロフラン100ml溶液を1時間かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、水氷バスを外し、室温で24時間撹拌して反応を完結させた。反応終了後、析出したジシクロヘキシル尿素を濾別し、濃縮した。濃縮液をトルエン200mlに溶解させ、純水及び飽和食塩水で洗浄した後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層の溶媒を減圧留去し、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィー(濃縮液に対して40倍量のシリカゲルを使用)を用いて精製して、式
【0180】
【化23】
【0181】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−16)28gを得た。薄層プレートのRf値は、0.4であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0182】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.43(2H)、6.12(2H)、5.86(2H)、5.11(2H)、4.33(2H)、4.25(2H)、
4.22(4H)、2.36(4H)、2.32(4H)、1.59(8H)、1.34〜1.25(38H)、0.85(6H)
【0183】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.4、173.1、171.5、165.7、165.4、131.3、131.2、128.2、128.1、
70.56、69.99、68.95、63.1、62.7、62.3、35.4、34.3、31.9、
29.6〜29.0、25.8、24.9、22.6、14.1
【0184】
IR(KBr)
cm-1:2925、2854、1744〜1732、1651〜1624、807.5
【0185】
元素分析:C=65.22%(65.13%)、H=9.98%(10.07)
【0186】
<実施例17>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、長鎖アルキル基含有モノエポキサイド(ダイセル化学社製の商品名「AOEX24」)196g(1.0モル)、アクリル酸108g(1.5モル)、p−メトキシフェノール150mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.31gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価1.5の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0187】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物28.0g、p−メトキシフェノール20mg、4−ジメチルアミノピリジン3.1g、セバシン酸10.1g(0.05モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、ジシクロヘキシルカルボジイミド20.6g(0.1モル)のテトラヒドロフラン100ml溶液を1時間かけてゆっくり滴下した。以下の操作は、実施例16と同様にして、式
【0188】
【化24】
【0189】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−17)15gを得た。Rf値は、0.5であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0190】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.46(2H)、6.14(2H)、5.88(2H)、5.14(2H)、4.35(2H)、4.27(2H)、
2.32(4H)、1.59(4H)、1.51(4H)、1.34〜1.25(42H)、0.85(6H)
【0191】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.6、173.3、171.3、165.7、165.4、131.3、131.2、128.2、128.1、
71.5、63.1、35.4、31.9、31.0〜29.0、25.8、24.9、22.6、14.1
【0192】
IR(KBr)
cm-1:2925、2854、1738、1651〜1624、807.5
【0193】
<実施例18>
撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、ステアリルグリシジルエーテル326g(1.0モル)、アクリル酸108g(1.5モル)、p−メトキシフェノール150mg及び触媒としてN,N−ジメチルベンジルアミン1.31gを入れ、80℃で撹拌した。次に、反応液を110℃にゆっくり昇温し、同温度に保ちながら、10時間撹拌して反応を完結させた。次に、反応混合液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlで洗浄し、更に、純水及び飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、有機溶媒を留去して、酸価1.1の淡褐色透明液状生成物を得た。
【0194】
次に、撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに、上記液状生成物40.0g、p−メトキシフェノール20mg、4−ジメチルアミノピリジン3.1g、ダイマー酸25.0g(0.05モル)及びテトラヒドロフラン500mlを加え、窒素気流下で、水氷バスを用いて5℃に保った。次に、ジシクロヘキシルカルボジイミド20.6g(0.1モル)のテトラヒドロフラン100ml溶液を1時間かけてゆっくり滴下した。以下の操作は、実施例16と同様にして、式
【0195】
【化25】
【0196】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物35g(A−18)を得た。Rf値は、0.6であった。また、赤外線吸収スペクトル(IR)より3200〜3600cm-1の水酸基の吸収が消失しており、完全にエステル化されていることを確認した。
【0197】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.46(2H)、6.14(2H)、5.88(2H)、5.33(2H)、4.35(2H)、4.27(2H)、
3.57(4H)、3.45(4H)、2.32(4H)、2.28(4H)、1.62(4H)、1.59(4H)、
1.48(4H)、1.42〜1.25(96H)、0.85(12H)
【0198】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.6、173.3、171.3、165.7、165.4、131.3、131.2、128.2、128.1、
71.5、70.5、63.1、35.4、31.9、35.0〜26.0、25.8、24.9、22.6、15.4、
14.1
【0199】
IR(KBr)
cm-1:2926、2857、1738、1651〜1624、1176、807.5
【0200】
<実施例19〜40>(液晶デバイス)
実施例1〜18で得た側鎖型ラジカル重合性化合物を用い、表−2〜表−4に示した組成で、各原料を配合し、実施例用の調光層形成材料を調製した。これらの調光層形成材料を、11.0μmのガラスファイバー製スペーサーが塗布された2枚のITO電極ガラス基板に挟み込み、調光層形成材料を均一な溶液状態に保つように基板全体を温度調節し、40mW/cm2の紫外線を60秒照射して、ラジカル重合性化合物を硬化させて、透明性高分子物質及び液晶材料から成る厚さが約11μmの調光層を有する液晶デバイスを得た。
【0201】
得られた液晶デバイスの印加電圧と光透過率の関係の測定結果を、表2〜表4にまとめて示した。
【0202】
また、表5には、実施例20で作製した液晶デバイスを、測定温度0℃、25℃及び50℃で測定した結果を示した。
【0203】
<比較例1>
ラジカル重合性化合物として、ラジカル重合性2重結合間に側鎖を持たない1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬社製の商品名「HDDA」)を用いた以外は、実施例と同様にして液晶デバイスを製造し、実施例と同様に、評価を行ない、その結果を表4に示した。
【0204】
<比較例2>
ラジカル重合性化合物として、ビスフェノールAのエチレンオキサイド平均4モル付加物のジアクリレート(東亜合成化学社製の商品名「M210」)を用いて実施例と同様にして液晶デバイスを製造し、実施例と同様に、評価を行ない、その結果を表4に示した。
【0205】
<比較例3>
ラジカル重合性化合物として、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬社製の商品名「R−167」)を用いて実施例と同様にして液晶デバイスを製造し、実施例と同様に、評価を行ない、その結果を表4に示した。
【0206】
<比較例4>
ラジカル重合性化合物として、3,3−ジメチロールヘプタンジアクリレート(第一工業製薬社製の商品名「C9A」)を用いて実施例と同様にして液晶デバイスを製造し、実施例と同様に、評価を行ない、その結果を表4に示した。
【0207】
【表2】
【0208】
【表3】
【0209】
【表4】
【0210】
表中、液晶材料「PN−005」は、ロディック社製のネマチック液晶材料であり、「イルガキュアー651」は、チバガイギー社製の2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンから成る光重合開始剤であり、「HDDA」は、日本化薬社製の1,6−ヘキサンジオールジアクリレートであり、「M210」は、東亜合成化学社製のビスフェノールAのエチレンオキサイド平均4モル付加物のジアクリレートであり、「R−167」は、日本化薬社製のエピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレートであり、「C9A」は、第一工業製薬社製の3,3−ジメチロールヘプタンジアクリレートである。
【0211】
<実施例41>
実施例19で製造した液晶デバイスを、製造1日後と80℃1週間放置後に印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、以下の通りであった。
【0212】
作製1日後
V90 =10.2V、T0=3.0、T100=88.0
【0213】
80℃(1週間後)
V90 =9.9V、 T0=3.2、T100=88.0
【0214】
<比較例5>
ラジカル重合性化合物として、3,3−ジメチロールヘプタンジアクリレート(第一工業製薬社製の商品名「C9A」)12.2重量部及びラウリルアクリレート13.0重量部を用いた以外は、比較例4と同様にして、液晶デバイスを製造し、製造1日後と80℃1週間放置後に、印加電圧と光透過率の関係を測定した結果、以下の通りであった。
【0215】
製造1日後
V90 =14.6V、T0=15.8、T100=88.0
【0216】
80℃(1週間後)
V90 =10.2V、T0=12.2、T100=87.5
【0217】
<実施例42>
実施例20で作製した液晶デバイスを、測定温度0℃、25℃、50℃で評価を行ない、その結果を表5に示した。
【0218】
<比較例6>
【0219】
式
【0220】
【化26】
【0221】
で表わされる透明液状の側鎖型ラジカル重合性化合物(A−19)を
【0222】
〈物性値〉
1H−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:6.42(2H)、6.10(2H)、5.86(2H)、5.64(2H)、4.24(4H)、3.71(4H)、
3.55(4H)、2.33(4H)、1.55(4H)、1.3〜1.24(32H)、0.88(6H)
【0223】
13C−NMR(溶媒 重クロロホルム)
δ:173.7、173.5、165.5、165.3、131.5、131.3、128.4、128.1、81.2、
70.63、70.56、70.22、34.3、29.6〜29.0、25.8、24.9、14.6
【0224】
IR(KBr)
cm-1:2925、2854、1742、1652〜1620、1176、807.9
【0225】
元素分析:C=66.22%(66.49%)、H=10.32%(10.19)
【0226】
、実施例19〜40と同様にして、液晶デバイスを製造し、実施例42と同じ3種類の測定温度で評価を行ない、その結果を表5に示した。
【0227】
【表5】
【0228】
【発明の効果】
本発明の側鎖型ラジカル重合性化合物は、液晶材料と透明性高分子物質から成る調光層を有する液晶デバイスの透明性高分子物質の構成材料として用いた場合、偏光板が不要で、表示画面が明るく、高急峻性、高コントラストで、かつ10Vrms以下という低電圧駆動が可能で、 かつ、温度による特性変化が小さい大面積薄型液晶デバイスを製造することができる。さらに、高抵抗であるため、電圧保持率を向上させることができ、画面のちらつきをなくすことができる。
Claims (5)
- 前記一般式(I)において、p=0及びq=1である請求項1記載の側鎖型ラジカル重合性化合物。
- 前記一般式(I)において、p=1及びq=0である請求項1記載の側鎖型ラジカル重合性化合物。
- 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、これらの基板間に支持された液晶材料及び透明性高分子物質からなる調光層を有する液晶デバイスにおいて、透明性高分子物質が、一般式(I’)
(式中、R1は−CH2−又は−CH2CH2COOCH2−を表わし、R2は、炭素原子数4〜20の直鎖状及び/又は分岐状のアルキル基を表し、R3は炭素原子数2〜20の直鎖状及び/又は分岐状の脂肪族基を表わし、R4及びR5は−H又は−CH3を表わし、Xは−CH2−、エーテル結合、又はエステル結合を表わし、Yはエーテル結合又はエステル結合を表わし、nは2〜4の整数を表わし、p及びqは0又は1を表わす。)で表わされる側鎖型ラジカル重合性化合物を含有する重合性組成物を重合してなる高分子物質であることを特徴とする液晶デバイス。 - 液晶材料の連続層中に3次元網目状の透明性高分子から成る調光層を有する請求項4記載の液晶デバイス。
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