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JP5098142B2 - 重合性化合物の製造方法 - Google Patents
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JP5098142B2 - 重合性化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は新規重合性化合物の製造方法に関し、更に詳しくは、幅広い温度範囲において低電圧駆動が可能で電気光学特性に優れる光散乱型液晶デバイスの調光層形成材料に好適に使用できる重合性化合物の製造方法に関する。
情報化社会の進展に伴い、情報通信材料の需要がますます高まっている。特に、光散乱型の液晶デバイスは、偏光板が不要なことや視野角依存性が少ないことから、広告板、装飾表示板、時計、コンピューター、プロジェクション、デジタルペーパー、携帯用情報端末、光シャッター、などに用いる液晶表示素子又は光学素子として大きく期待されている。
光散乱型液晶デバイスとして、ラジカル重合性組成物と液晶組成物とからなる調光層形成材料に光照射又は加熱して得られる、ポリマーマトリックスと液晶組成物とからなる調光層を有する液晶デバイスが知られている。
該デバイスには、使用する液晶化合物の種類には左右されず、−20℃から70℃程度の幅広い温度範囲において駆動電圧の変化が小さいこと、且つ、駆動電圧の絶対値は20V以下であることが求められている。特に液晶駆動方式がTFT駆動の場合は10V以下の低電圧化と不純物の除去が不可欠であり、これらの特性を満たすような、重合性化合物の開発が進められており、次の一般式(E)で模式的に表されるような側鎖型ラジカル重合性化合物が開発されている。
Figure 0005098142
(式中、Mcは主鎖を表し、Sc1は側鎖1を表し、Sc2は側鎖2を表すが、Sc1>Sc2であり、Mc及びScは主に炭素原子により構成される。)
当該側鎖型ラジカル重合性化合物の製造は、従来、多価水酸基化合物と脂肪酸および、アクリル酸を同時に混合してエステル化反応を行うことによる製造方法が開示されている(特許文献1参照。)。しかしながら、当該引用文献記載の製造方法では目的物に類似した構造を有する不純物が多量に生成する。そのため、最終生成物に不純物が混入することによる影響のため重合性液晶組成物として必要とされる特性を得ることがでず、液晶デバイスを構成した際の品質に大きなばらつきを生じる問題があった。特にTFT駆動用の光散乱型液晶デバイスにおいては不純物の混入を最小限に抑える必要があり、製造工程において目的化合物以外の類似構造体、極性不純物等は取り除く必要がある。しかしながら、当該引用文献記載の製造方法により得られた混合物から目的とする化合物のみを効率よく取り出すことは困難であり、製造効率を大幅に低下させる問題があった。オキセタン誘導体を用いる方法で行われている(特許文献2参照。)。
Figure 0005098142
(式中、Rは一般式(1)と同じ意味を表す。)しかしながら、当該方法を用いても目的物の純度は必ずしも十分ではなく、側鎖型ラジカル重合性化合物を効率的に製造する方法としてより効率的な方法の開発が求められていた。
特開2004−352851号公報 特開2005−225831号公報
本発明が解決しようとする課題は、側鎖型ラジカル重合性化合物の効率的な製造方法を提供し、併せて光散乱型液晶デバイスの構成部材として有用な重合性化合物を提供することである。
本願発明者らは種々の重合性化合物の検討を行った結果、特定の構造を有する重合性化合物を中間体として使用することで前述の課題を解決できることを見出し本願発明を完成するに至った。
本願発明は、一般式(1)
Figure 0005098142
(式中、Rは、炭素原子数1〜15のアルキル基を表わす。)で表される化合物に、
Figure 0005098142
(式中、Rは炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、基中に存在する水素原子はハロゲンによって置換されていても良く、Yはカルボニル基又は単結合を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表すが、Yがカルボニル基を表し、Xが水酸基を表す場合、当該化合物の酸無水物であっても良い。)で表される化合物、一般式(3)
Figure 0005098142
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐アルキレン基又は単結合を表すが、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、基中に存在する水素原子はハロゲンによって置換されていても良く、Yは単結合又は酸素原子を表し、Yはカルボニル基又は単結合を表し、を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表すが、Yがカルボニル基を表し、Xが水酸基を表す場合、当該化合物の酸無水物であっても良い。)で表される化合物及び一般式(4)
Figure 0005098142
(式中、Rは直鎖であっても分岐していていても良い炭素原子数5〜25のアルキレン基又はアルカントリイル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、nは2又は3を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表す。)で表される化合物を反応させることによる一般式(5)
Figure 0005098142
(式中、Rは、炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、基中に存在する水素原子はハロゲンによって置換されていても良く、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐アルキレン基又は単結合を表すが、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、基中に存在する水素原子はハロゲンによって置換されていても良く、Rは直鎖であっても分岐していていても良い炭素原子数5〜25のアルキレン基又はアルカントリイル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、
nは2又は3を表し、
及びYはそれぞれ独立してカルボニル基又は単結合を表し、Yは単結合又は酸素原子を表す。)で表される重合性化合物の製造方法及び当該一般式(5)で表される重合性化合物を提供する。
本発明の製造方法により重合性化合物を低コストで製造することにより、幅広い温度範囲においても低電圧駆動可能な、ポリマーマトリックス及び液晶組成物からなる調光層を有する光散乱型液晶デバイスを安価で得ることができる。
本願発明の製造方法は、一般式(1)で表される化合物に、一般式(2)、一般式(3)及び一般式(3)で表される化合物を反応させることを特徴とするものである。一般式(2)、一般式(3)及び一般式(3)で表される化合物の反応の順番はどの化合物から始めることは可能である。しかし、中間体の精製のし易さの点から、一般式(1)で表される化合物に、一般式(2)で表されるハロゲン化合物、カルボン酸又はこれらの誘導体を反応させることにより一般式(6)
Figure 0005098142
(式中、Rは一般式(1)と同じ意味を表し、R及びYは一般式(2)と同じ意味を表す。)で表される化合物とした後、一般式(3)で表される化合物を反応させることにより、一般式(7)
Figure 0005098142
(式中、Rは一般式(1)と同じ意味を表し、R及びYは一般式(2)と同じ意味を表し、R、R、Y及びYは一般式(3)と同じ意味を表す。)で表される化合物とした後、一般式(4)で表される化合物を反応させることが好ましい。
一般式(1)で表されるジオール誘導体と一般式(2)で表される化合物により一般式(6)で表される化合物を生成する反応は、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基性化合物存在下行うことが好ましい。反応溶媒には原料アルコールとの溶解性が高い溶媒を選択する。溶解性の小さい溶媒を用い原料アルコールが分散された状態で反応を行うと、ジアルキル体、トリアルキル体が多く生成してしまうので好ましくない。反応温度は室温付近で実施することが好ましく、一般式(2)で表される化合物の滴下速度を抑えることが好ましい。
反応の際副生するジアルキル体、トリアルキル体は、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒とジメチルスルホキシド(以下DMSOと略す)やN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)、メタノールなどの極性溶媒による2液分離により、炭化水素系溶媒側に移行するため、(目的物は極性溶媒に移行)容易に除去することができる。その後極性溶媒から目的物を抽出する。、更に再結晶又は蒸留により高純度の一般式(6)で表されるヒドロキシカルボン酸誘導体を得ることができる。
特にヘキサン又はヘプタンとメタノール又はメタノール/水混合溶媒との組み合わせは、分離能が高いだけでなく、分離後の溶媒除去が容易であり好適である。
一般式(6)で表される化合物に、一般式(3)で表される化合物及び一般式(4)で表される化合物を順次反応させるが、反応の効率を考慮すると一般式(3)で表される化合物を反応させて一般式(7)で表される化合物を得た後、一般式(4)で表される化合物を反応させることが好ましい。
一般式(7)で表される化合物の製造は、一般式(6)及び一般式(3)で表される化合物を酸触媒によるエステル化又は1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)等の脱水縮合剤によるエステル化により行うことができるが、反応収率の点で脱水縮合剤を用いることが好ましい。
アクリル酸誘導体の替わりにアクリル酸塩化物(一般式(3)においてXがハロゲンを表す場合。)を、アミン触媒存在下に反応させることも可能であるが、アクリル酸誘導体を用いる場合がよりジアクリル体の生成を抑えることが可能であることから好ましい。
このように合成した反応物は前記と同様な極性−非極性の2液分離、若しくはシリカゲルカラムにより容易に精製することができる。
一般式(7)で表される化合物に一般式(4)で表される化合物を反応させエステル化することにより最終物である一般式(5)を製造する。エステル化は、酸触媒によるエステル化又は1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)等の脱水縮合剤によるエステル化により行うことができるが、反応収率の点で脱水縮合剤を用いることが好ましい。
又、一般式(7)で表される化合物を酸クロリドに変換した後エステル化を行うことも可能である。
更に、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒とDMSO、DMF、メタノールなどの極性溶媒による2液分離により、目的物を炭化水素系溶媒側に移行させ、原料、カルボジイミド、副生する尿素化合物を容易に除去できる。特にヘキサン又はヘプタンとメタノール又はメタノール/水混合溶媒との組み合わせは、分離能が高いだけでなく、分離後の溶媒除去が容易であり好適である。
一般式(1)において、Rは炭素原子数1から10のアルキル基が好ましく、更に炭素原子数1から4の直鎖アルキル基がより好ましい。
一般式(2)において、Rは炭素原子数5から20の直鎖又は分岐アルキル基が好ましく、更に炭素原子数5〜14の直鎖アルキル、炭素原子数8〜18の分岐アルキル基がより好ましい。具体的には、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ウンデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基、2−n−ヘプチルノニル基、イソミリスチル基、2−エチルヘキシル基、ブトキシエチル基、ヘキシロキシエチル基、n−ブトキシエトキシメチル基、シクロヘキシル基、ポリエチレングリコールモノエーテル基、4−オクチルシクロヘキシル基等があげられる。
一般式(2)において、Yはカルボニル基又は単結合を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表すが、Yがカルボニル基であり、Xがハロゲンである化合物、又はYが単結合でありXがハロゲンである化合物による製造方法が、低コスト化の観点から好ましい。
一般式(3)において、Rは水素又はメチル基を表すが、反応性の高さから水素がより好ましい。一般式(3)において、Rは炭素原子数0〜2が好ましく、Yは酸素原子、Yは単結合又はカルボニル基、Xは水酸基が好ましい。具体的な化合物としては、アクリル酸、アクリル酸ダイマー、又はヒドロキシエチルアクリレートが挙げられる。
一般式(4)において、Rは炭素原子数5〜26のアルキレン基又はアルカントリイル基が好ましく、炭素原子数5〜22のアルキレン基がより好ましく、Xは水酸基又はハロゲンが好ましい。具体的な化合物としては、1,6−ヘキシサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の直鎖状ジオール、ジメチロールヘプタン、ネオペンチルグリコール等の分岐状ジオール等があげられが、好ましくは、炭素原子数6〜10の直鎖及び分岐の化合物がより好ましい。
このようにして得られた一般式(5)で表される重合性化合物と液晶組成物との組成物は、光散乱型液晶デバイス用の調光層形成材料として特に有用である。
光散乱型液晶デバイスは、例えば、透明電極層を有し少なくとも片方が透明であり、該透明電極層を対向させた状態でスペーサー等を使用して一定間隔を保った2枚の基板間に、重合性化合物、光又は熱重合開始剤と液晶組成物との組成物を挟持させ、光照射又は加熱することで得ることができる。
前記液晶組成物は、通常この技術分野で液晶相と認識される相を示す組成物であり、中でも、液晶相としてネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、カイラルネマチック液晶、カイラルスメクチック液晶を発現するものが好ましい。具体的には、以下に示した化合物群より構成される配合組成物であり、液晶材料の特性、即ち、等方性液体と液晶の相転移温度、融点、粘度、複屈折率、誘電異方性(Δε)の正負を考慮し、又は重合性組成物等との溶解性等を調節することを目的として適宜選択、配合して用いることができる。
液晶材料としては、安息香酸エステル系、シクロヘキサンカルボン酸エステル系、ビフェニル系、テルフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、ピリミジン系、ピリジン系、ジオキサン系、シクロヘキシルシクロヘキサンエステル系、トラン系、アルケニル系、フルオロベンゼン系、シアノ系、ナフタレン系等の、一般式(8)
Figure 0005098142
(式中、A、B及びCは、それぞれ独立に、下記の環のいずれかを表し、
Figure 0005098142
pは0から2の整数、n’は1から4の整数を表し、Ya及びYbは、それぞれ独立に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−OCF2−、−CF2O−、−CO−O−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−(CH2O−、又は−CH2=CHCH2CH2を表し、Ycは、単結合、−CO−O−、又は−OCO−を表し、Ra及びRbはそれぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1から20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、フルオロアルキル基、又はフルオロアルコキシ基を表す。)で表される液晶化合物を単独もしくは複数配合した組成物で用いることができる。
以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において「%」は特に断りのない限り「質量%」を表す。
(実施例1 重合性化合物(M−1)の製造)
(実施例1−1)
撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−n−酪酸100g (0.67モル)とトリエチルアミン54g(0.53モル)、THF 800mlを仕込んだ。反応容器を5℃以下に保ち、n−ステアロイルクロリド135g(0.44モル)を滴下ロートでゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で3時間攪拌後、40℃で1時間撹拌して反応を完結させた。反応液に酢酸エチル800ml、n−ヘキサン200ml、加えて10%塩酸水溶液1Lで洗浄後、水洗、飽和食塩水で洗浄した。有機層を濃縮した後、n−ヘキサン1.2Lに溶解させ、メタノール 1.2Lで抽出した。メタノール/水層からメタノールを留去して、酢酸エチル1L、n-ヘキサン 200ml、純水1L加えて水洗する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去して粗生成物を135g得た。n−ヘキサン/エタノール混合溶液4/1(体積比)400mlで再結晶を2回行い、式(10)に示す化合物を120g得た。
Figure 0005098142
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:12.3(s,1H),4.32(s,2H),3.62(m,2H),2.80(m,1H),2.42(t,2H),1.69(m,2H),1.44−1.26(m,30H),0.92−0.80(m,6H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.5,65.9,64.1,42.9,34.3,31.8,29.9−29.0,25.1,22.6,22.5,14.0,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2900−3500cm−1
(実施例1−2)
次いで、撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に上記で合成した式(10)で表される化合物を120g(0.29モル)、トリエチルアミン35g(0.35モル)、THF 800mlを仕込んだ。反応容器を5℃以下に保ち、アクリル酸クロリド 26.3g(0.29モル)を滴下ロートでゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で3時間攪拌後、40℃で1時間撹拌して反応を完結させた。反応液に酢酸エチル800ml、n−ヘキサン200ml、加えて10%塩酸水溶液1Lで洗浄後、水洗、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥溶媒を留去した後、5倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(11)に示す化合物108gを得た。
Figure 0005098142
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:12.3(s,1H),6.55(d,1H),6.21(q,1H),5.94(d,1H),4.22(s,2H),4.15(s,2H),2.80(s,1H),2.42(t,2H),1.69(m,2H),1.44−1.26(m,30H),0.92−0.80(m,6H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:174.1,173.5,166.3,131.1,128.2,127.9,63.9,63.7,62.2,42.6,34.2,31.7,31.5,29.9−29.0,24.9,22.6,14.0,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2900−3500cm−1
(実施例1−3)
更に撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に上記で合成した式(11)で表される化合物を108g(0.23モル)、1,10−デカンジオール20g(0.115モル)、ピロリジノピリジン2g、塩化メチレン1Lを仕込んだ。窒素ガスの雰囲気下で反応容器を0〜5℃に冷却してジイソプロピルカルボジイミド34.7g(0.27モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で4時間反応させた。反応液に塩化メチレン200ml、10%塩酸水溶液 700mlを加え洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し有機層の溶媒を留去した後に、n−ヘキサン1Lを加え、メタノール/水の4/1(体積比)混合溶液600mlで2回洗浄した。更に有機層を純水、飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去、更に5倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い目的の化合物(M−1)を103.5gを得た。
Figure 0005098142
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.43(d,2H),6.11(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H),4.05(s,8H),2.34(t,4H),1.64(m,8H),1.59(m,4H),1.38−1.25(m,68H),0.91−80(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,131.0,127.9,64.1,63.6,40.6,34.2,31.8,29.8−29.0,26.8,24.9,23.0,22.6,14.0,10.7,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
当該化合物は、重合性液晶組成物の構成部材として好適に使用できる。
(比較例)
これに対して、主鎖に連結する置換基としてカルボニル基を有さない化合物である式(R−1)
Figure 0005098142
は、高分子分散型表示素子として構成した場合の閾値電圧、閾値電圧の温度特性、応答速度等は優れているが、主鎖との連結がエーテル化によるものであるため、エステル化により極めて簡便に製造可能な本願発明の化合物に製造効率の点では劣っていた。
(実施例2 重合性化合物(M−2)の製造)
(実施例2−1)
1,1−ジヒドロキシメチルプロピオン酸(2.5モル)及びウンデシルクロリド(1モル)を用い、実施例1−1と同様にして式(12)で表される化合物を得た。
Figure 0005098142
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:12.3(s,1H),4.32(s,2H),3.62(m,2H),2.80(m,1H),2.42(t,2H),1.69(m,2H),1.44−1.26(m,16H),0.92−0.80(m,6H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.5,65.9,64.1,42.9,34.3,31.8,29.9−29.0,25.1,22.6,22.5,14.0,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2900−3500cm−1
(実施例2−2)
式(12)で表される化合物(1モル)とアクリル酸クロリド(1.2モル)を用い、実施例1−2と同様にして式(13)で表される化合物を得た。
Figure 0005098142
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:12.3(s,1H),6.55(d,1H),6.21(q,1H),5.94(d,1H),4.22(s,2H),4.15(s,2H),2.80(s,1H),2.42(t,2H),1.69(m,2H),1.44−1.26(m,16H),0.92−0.80(m,6H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:174.1,173.5,166.3,131.1,128.2,127.9,63.9,63.7,62.2,42.6,34.2,31.7,31.5,29.9−29.0,24.9,22.6,14.0,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2900−3500cm−1
(実施例2−2)
式(13)で表される化合物及び1,10−デカンジオールを用い、実施例1−3と同様にして式(M−2)で表される重合性化合物を得た。
Figure 0005098142
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.43(d,2H),6.11(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H),4.05(s,8H),2.34(t,4H),1.64(m,8H),1.59(m,4H),1.38−1.25(m,40H),0.91−80(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,131.0,127.9,64.1,63.6,40.6,34.2,31.8,29.8−29.0,26.8,24.9,23.0,22.6,14.0,10.7,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(実施例3 重合性化合物(M−3)の製造)
(実施例3−1)
1,1−ジヒドロキシメチルプロピオン酸(1モル)と1−ブロモデカン(1.5モル)を用い、実施例1−1と同様にして式(14)で表される化合物を得た。
Figure 0005098142
物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:12.3(s,1H),3.80(s,2H),3.42(s,2H),3.40(s,2H),2.80(m,1H),1.60(m,2H),1.44−1.26(m,8H),0.92−0.80(m,6H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.5,67.5,65.9,64.1,31.5,29.9−29.0,25.1,22.5,14.0,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2900−3500cm−1
(実施例3−2)
式(14)で表される化合物(1モル)とアクリル酸クロリド(1.2モル)を用い、実施例1−2と同様にして式(15)で表される化合物を得た。
Figure 0005098142
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:12.3(s,1H),δ:12.3(s,1H),6.55(d,1H),6.21(q,1H),5.94(d,1H),4.22(s,2H),3.80(s,2H),3.42(s,2H),1.60(m,2H),1.44−1.26(m,8H),0.92−0.80(m,6H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.5,174.1,173.5,166.3,131.1,128.2,127.9,67.5,65.9,64.1,31.5,29.9−29.0,25.1,22.5,14.0,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2900−3500cm−1
(実施例3−2)
式(15)で表される化合物及び1,10−デカンジオールを用い、実施例1−3と同様にして式(M−3)で表される重合性化合物を得た。
Figure 0005098142
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.43(d,2H),6.11(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H),4.05(s,4H),3.80(s,4H),3.42(s,4H),1.64(m,4H),1.59(m,4H),1.44(4H),1.38−1.25(m,24H),0.91−80(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,131.0,127.9,71.2,68.0,63.6,40.6,34.2,29.8−29.0,26.8,23.0,22.6,14.0,10.7,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    Figure 0005098142
    (式中、Rは、炭素原子数1〜15のアルキル基を表す。)で表される化合物に、一般式(2)
    Figure 0005098142
    (式中、Rは炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、基中に存在する水素原子はハロゲンによって置換されていても良く、 はカルボニル基を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表すが、Yがカルボニル基を表し、Xが水酸基を表す場合、当該化合物の酸無水物であっても良い。)で表される化合物を反応させることにより一般式(6)
    Figure 0005098142
    (式中、R は一般式(1)と同じ意味を表し、R 及びY は一般式(2)と同じ意味を表す。)で表される化合物とした後、一般式(3)
    Figure 0005098142
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、 は単結合を表す、 は単結合を表し、 は単結合を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表す。)で表される化合物を反応させることにより、一般式(7)
    Figure 0005098142
    (式中、R は一般式(1)と同じ意味を表し、R 及びY は一般式(2)と同じ意味を表し、R 、R 、Y 及びY は一般式(3)と同じ意味を表す。)で表される化合物とした後、一般式(4)
    Figure 0005098142
    (式中、Rは直鎖であっても分岐していていても良い炭素原子数5〜25のアルキレン基又はアルカントリイル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、nは2又は3を表し、Xは水酸基、置換スルホニルオキシ基又はハロゲンを表す。)で表される化合物を反応させることによる一般式(5)
    Figure 0005098142
    (式中、R及びnは一般式(4)と同じ意味を表し、Rは一般式(1)と同じ意味を表し、R及びYは一般式(2)と同じ意味を表し、R、R、Y及びYは一般式(3)と同じ意味を表す。)で表される重合性化合物の製造方法。
  2. 一般式(2)において、Rが炭素原子数5〜20の直鎖又は分岐アルキル基を表す請求項1記載の製造方法。
  3. 一般式(5)
    Figure 0005098142
    (式中、Rは、炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、Rは炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐アルキル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、基中に存在する水素原子はハロゲンによって置換されていても良く、Rは水素原子又はメチル基を表し、 は単結合を表す、Rは直鎖であっても分岐していていても良い炭素原子数5〜25のアルキレン基又はアルカントリイル基を表し、基中に存在する1個又は2個以上の炭素原子は、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして酸素原子により置き換えられていても良く、基中に存在する1個又は2個以上の炭素間の単結合は、二重結合又は三重結合により置き換えられていても良く、
    nは2又は3を表し、
    はカルボニル基を表し、Yは単結合を表し、 は単結合を表す。)で表される重合性化合物。
  4. 一般式(5)において、Rが炭素原子数5〜20の直鎖又は分岐アルキル基を表す請求項3記載の重合性化合物。
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