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JP4044699B2 - ディスクブレーキ用パッドクリップ - Google Patents
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JP4044699B2 - ディスクブレーキ用パッドクリップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のディスクブレーキに用いられるパッドクリップに係り、特に、摩擦パッドを支持するパッドクリップのサポートへの組付け性を向上するパッドクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスクブレーキでは、ロータを挟圧可能に配置される一対の摩擦パッドをサポートに装着し、キャリパと液圧シリンダ装置によってロータを挟圧した摩擦パッドがロータとともに回転しようとする際に、摩擦パッドの側縁部をサポートによって支承することにより制動力を発揮させるようにしている。摩擦パッドをサポートに保持されつつロータ面に接するように移動させるため、摩擦パッドとサポートとの間のアンカ部分には摺動摩擦抵抗の低減のために、パッドクリップが装着されている。このパッドクリップは、前記摩擦パッドの側縁部に対面するサポートのアンカ部に装着され、サポートのアンカ形状に倣うように形成されている。そして、パッドクリップを前記摩擦パッドの内周側まで延在させ、この延在端に、前記摩擦パッドのロータ回入側の内周側コーナ部に係合するばね部を連設している。
【0003】
この一例として、例えば、特開平8−320037号公報が開示されている。同公報によれば、図8(a)側面図および図8(b)正面図に示すように、パッド保持部材(パッドクリップ)104は一片の板状素材を屈曲成形されている。このパッド保持部材104は、摩擦パッドの凸部のロータ半径方向外方向の側面および先端部と、サポートの凹部との間に介在するように凹部に装着された基部104aを有している。また、パッド保持部材104は、ロータ周方向へ付勢させるための第1付勢部104eと、ロータ半径方向外方向へ付勢する第2付勢部104bと、外れ防止用の第3付勢部104fとで構成し、第3付勢部104fは、その先端部が屈曲されていて、この屈曲箇所の凸側面でサポートの凹部の側面に当接して外れ防止を図っている。また、基部104aの外側には、サポートに対してパッド保持部材104を取着あるいは位置決めをする突起部104c、104dが付設されている。これにより、摩擦パッドをロータ周方向およびロータ半径方向外方向へ付勢するパッド保持部材104にて材料の歩留りと、ディスクブレーキ組立作業性を向上させることができる。
【0004】
また、他の一例として、例えば、特開平9−229112号公報が開示されている。同公報によれば、図9に示すように、車両後退時のブレーキトルクを伝達する一方の凸部112aと対応する一方の凹部113aとの間には、サポート113に係止されて一方の凸部112aをロータ回転方向および半径方向へ付勢する第1ばね作用部116aを有したパッドクリップ116が介在されている。第1ばね作用部116aには凹部113aのロータ半径方向に向いた壁面113a1に弾性的に当接する舌状部116bが形成されている。第1ばね作用部116aと対向する端部116cには舌状の第2ばね作用部116dが形成されており、第2ばね作用部116dは、パッドクリップ116がサポート113に装着された状態ではサポート113の凹部113aの壁面113a2に形成されたロータ軸方向に延在する溝113cに係合し、第1ばね作用部116aに起因するパッドクリップ116の回動を弾性的に規制する。また、パッドクリップ116は、ばね作用部116gがサポート113を挟持している。これにより、端部116cの先端のエッジが凸部112aに当接することを防止し、また端部116cがサポート113と凸部112aとの間でばね作用をすることを防止し、走行中の車輪振動に起因する騒音やブレーキ開始時およびブレーキ中の騒音が安価な手段により低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のディスクブレーキ用パッドクリップにあっては、特開平8−320037号公報のパッド保持部材(パッドクリップ)104では、その第3付勢部104bの先端部が屈曲され、この屈曲箇所の凸側面でサポートの凹部の側面に当接して外れ防止を図っているため、パッド保持部材(パッドクリップ)104をサポートの凹部に横の方向(例えば、X方向)から挿入することにより固定でき、組立性が向上する。しかしながら、パッド保持部材(パッドクリップ)104は、縦の方向(例えば、Y方向)、あるいは斜め方向(例えば、XYの中間方向)からサポートの凹部に挿入する場合に、パッド保持部材(パッドクリップ)104の突起部104cがサポートに直交あるいは斜行して当接するため挿入するのが困難であるという問題がある。
【0006】
また、特開平9−229112号公報のコ字状のパッドクリップ116は、ラトル音対策のため、第1ばね作用部116aを摩擦パッドの凸部112aに組付けにより撓ませて使用し、隙間を小さくし、更に第1ばね作用部116aに力が作用したとき反力を発生させてラトル音を抑制している。このとき、パッドクリップ116は摩擦パッドの凸部112aと一体であるため、サポート113に叩かれ耐久性が劣る。また、サポート113の凹部113aの壁面113a2に溝113cを形成し、この溝113cに第2ばね作用部116dを係合するため、構造が複雑になり、組み立て難くなるとともに、加工工数も増加してコストアップになるという問題がある。
【0007】
本発明は上記の問題点に着目してなされたもので、その目的は、パッドクリップでサポートを挟み込むとき、組立て時にはパッドクリップが傾いても組立性が良く、また、制動時にはパッドクリップが傾いても、パッドクリップとサポートとの間のガタ付きを防止して、振動、音の低減、および耐久性を向上するディスクブレーキ用パッドクリップを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明に係るディスクブレーキ用パッドクリップは、第1に、ロータに対向して配置した一対の摩擦パッドと、この摩擦パッドによる制動力を支承するサポートとを有するディスクブレーキに用いられ、前記摩擦パッドのコ字状に突出した側縁部とサポートのアンカ部のコ字状凹部との間に装着されるコ字形状部を備えたディスクブレーキ用パッドクリップにおいて、前記コ字形状部の第1対向片に、前記サポートに形成した突起を狭持するためのへ字形状で、かつへ字形の凸部の対向幅がサポートの突起の幅よりも狭くされた一対の挟持部を設け、この一対の挟持部に側面視で傾斜した傾斜辺を形成し、一対の傾斜辺の屈折開始点間の幅がサポートの突起の幅以上とされ、前記サポートの突起を傾斜辺の第1対向片側から順次その先端側に向けて当接させることによって、前記一対の挟持部が押し広げられながら取着される構成としている。
【0009】
また、前記第1対向片を共用して前記コ字形状部に連接された逆コ字形状部と、この逆コ字形状部の第2対向片の先端に前記コ字形状部の底部辺と平行になるように連接された折曲片とを備え、この折曲片がコ字形状部の底部辺よりも摩擦パッド側に位置しているともに、逆コ字形状部の開口部が底部よりも狭く形成された構成にすると良い。
【0011】
【作用】
上記第1の構成のディスクブレーキ用パッドクリップによれば、サポートの突起を狭持する一対の狭持部が傾斜辺を有しているため、サポートの突起に装着するときに、サポートの突起を傾斜辺の第1対向片側から順次その先端側に向けて当接させることによって、一対の挟持部が押し広げられながら取着される。しかも、一対の傾斜辺の屈折開始点間の幅がサポートの突起の幅以上とされているので、パッドクリップが傾けられてサポートの突起に挿入されるような時でも、狭持部はサポートの突起に容易に挿入される。
【0012】
また、上記第2の構成によれば、逆コ字形状部に連接された折曲片がコ字形状部の底部辺よりも摩擦パッド側に位置しているともに、逆コ字形状部の開口部が底部よりも狭く形成されている。このため、パッドクリップのサポートを挟持している位置がパッドクリップの撓みにより摩擦パッド側に移動し、パッドクリップが摩擦パッド側に倒れても、挟持している長さが長くなりパッドクリップが開く方向にあり、パッドクリップがサポートから離隔することがなく、確実に挟持を維持するため、パッドクリップとサポートとの間にガタが生ずることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るディスクブレーキ用パッドクリップの実施形態について、図面を参照して詳述する。まず、ディスクブレーキ用パッドクリップが付設されているディスクブレーキについて、図3の平面図、図4の正面図および図5の背面図(図3のC視図を上下回転して表示)を用いて説明する。図3、図4および図5において、ディスクブレーキは、ロータ10を跨ぐキャリパ12が、車体に取付けられたサポート14により支持されている左右一対の平行なガイドピン16、18でガイドされ、ロータ10の軸方向に沿って移動可能である。キャリパ12のインナ側には液圧シリンダ20が装備され、これによりインナパッド22をロータ10のインナ面側に押し付け可能としている。また、インナパッド22からの反力によるキャリパ12の移動で、アウタ側のキャリパ爪24にてアウタパッド(摩擦パッド)26をロータ10のアウタ面側に押し付けるようにしている。
【0015】
サポート14は、ロータ10を跨いで配設され、その一面側14aはロータ10のインナ面に対面配置されており、取付け孔28を介してボルトにて車両ボディ側へ固定され、また、他面側14bはロータ10のアウタ面に対面配置されている。ロータ10の周縁より外方にガイドピン16、18の取付け位置が設定されている。また、サポート14にはインナパッド22が装着されており、インナパッド22をロータ10の軸方向に移動可能とし、かつ制動に伴う回転トルクを支持可能としている。これはインナパッド22の両側縁に突出した側縁部25Aを形成するとともに、サポート14の一面側14aの対応部にはロータ軸方向に沿ったコ字状凹部27Aを形成し、この凹凸嵌合部をアンカ部としているものである。キャリパ12の液圧シリンダ20を作動させることで、インナパッド22が凹凸嵌合部でガイドされつつ移動してロータ10に押し付けられ、インナパッド22がロータ10に追随して回転しようとする際、凹凸嵌合部がアンカ機能をなして制動トルクを受けるものとなっている。
【0016】
一方、インナパッド22による押し付け反力によって、キャリパ12はガイドピン16、18によりガイドされてロータ10の軸方向に沿ってインナ側に移動し、アウタパッド26をキャリパ爪24によってロータ10に押し付ける。このアウタパッド26の裏板の裏面には、図3および図5に示すように一対の突起25B、25Bが形成されている。この突起25B、25Bはキャリパ12の二股のキャリパ爪24に形成された凹溝27B、27Bと凹凸嵌合しており、これにより制動時にアウタパッド26に作用する制動トルクは、キャリパ12に伝達され、ガイドピン16(または18)を介してサポートにて支承される。
【0017】
次に、本発明に係るディスクブレーキ用パッドクリップ30の第1実施形態について、図1、図2、図4、および図5を用いて説明する。図1、図2は実施形態に係るディスクブレーキ用パッドクリップ30の第1実施形態の図4、図5の拡大図であり、図1(a)はディスクブレーキ用パッドクリップ30(以下、パッドクリップ30という。)の側面の一部拡大図、図1(b)は正面の一部拡大図である。図2(a)はパッドクリップ30の正面図、図2(b)は側面図である。図1、図2、図4、および図5において、パッドクリップ30は、インナパッド(摩擦パッド)22と、サポート14との間のロータ10の回入側および回出側のそれぞれのアンカ部に挿入され、摺動摩擦抵抗を低減している。
【0018】
図4に示すように、インナパッド22をロータ10の軸方向(図4の紙面に直交する方向)に移動するようガイドするために、インナパッド22のパッド保持とアンカ部をなすサポート14との間の凹凸嵌合部を形成している。実施形態ではインナパッド22の両側端面に対向するサポート14のアンカ部にコ字状凹部27Aを形成して、両者を凹凸嵌合させている。実施形態に係るパッドクリップ30はこのような凹凸嵌合部の隙間に沿って配設されている。
【0019】
パッドクリップ30は、ロータ10のインナ側部位において、サポート14のアンカ部のコ字状凹部27Aに嵌合される側面視コ字形状の第1コ字形状部31を、また、第1コ字形状部31に続いて、第1コ字形状部31の一辺31aを用いて形成され、サポート14の突起14A〔図1(a)、(b)、および図2(a)の二点鎖線で示す〕に嵌合される逆コ字形状部33を有している。すなわち、第1コ字形状部31は、凹凸嵌合部の内奥部に位置するサポート14のアンカ部のコ字状凹部27Aに沿うアンカ片(底部辺)31bと、このアンカ片31bの上下端で屈曲された第1対向片31aと付勢片31cとからなる。また、逆コ字形状部33は、前記第1対向片31aに接続して形成され、サポート14の突起14Aに嵌合される第1対向片31aと、この第1対向片31aに対向しサポート14の突起14Aに嵌合される第2対向片33aと、第1対向片31aと第2対向片33aとを接続し、サポート14の突起14Aの端面と離隔している接続片33bとからなる。そして、第2対向片33aの端部がさらにほぼ直交して屈曲されて、アンカ片31bと平行なロータ10の外周側方向に延びる折曲片35が設けられている。また、第1対向片31aの両方の端部〔図2(a)の左右方向〕には、第2対向片33aに向けて折り曲げられて突出し、サポート14の突起14Aを挟持するへ字形状の挟持部37が形成されている。サポート14の突起14Aはへ字形状の挟持部37の凸部側が当接して挟持している。また、この挟持部37は、側面視でアンカ片(底部辺)31b側に角度θの傾斜辺38を有している。この角度θの傾斜辺38の屈折開始点Paは、第1対向片31aより上側にあるとともに、一対の対向する挟持部37の屈折開始点Paの幅Raは、サポート14の突起14Aの幅Rb〔図1(b)の二点鎖線で示す〕以上に形成されている。
【0020】
また、折曲片35は、アンカ片31bの位置より摩擦パッド側、すなわち、ロータ10の中心位置側に距離Laで配設されている。また、逆コ字形状部33の開口部、すなわち、第2対向片33aと第1対向片31aとの長さMaは、接続片33bの長さよりも短く形成され、入口が狭くなっている。
【0021】
このようなパッドクリップ30は、前記第1コ字形状部31の第1対向片31a、第2対向片33a、および、へ字形状の挟持部37とでサポート14の突起14Aに嵌合しながら前記第1コ字形状部31をサポート14のアンカ部にコ字状凹部27Aに当接するように装着される。このとき、パッドクリップ30は、挟持部37の挿入側(アンカ片31b側)に傾斜辺38を有するとともに、その傾斜辺38の一対の対向する挟持部37の屈折開始点Paの幅Raがサポート14の突起14Aの幅Rbよりも大きく形成されているため、屈折開始点Paの下側がサポート14の突起14Aの幅内に容易に挿入することができる。また、このとき、パッドクリップ30が傾けられてサポート14の突起14Aに挿入されるようなときにも、挟持部37が角度θの傾斜辺38を有して形成されているため容易に挿入することができる。挟持部37の傾斜辺38の下側がサポート14の突起14Aに挿入された後には、パッドクリップ30は押圧されることにより、傾斜辺38の傾斜に沿って下側(第1対向片31a側)のPa点からPb点を経て上側Pc点に向かって順次サポート14のアンカ部に当接しながら取着される。これにより、パッドクリップ30は、前記第1コ字形状部31をサポート14のアンカ部にコ字状凹部27Aに当接するように装着し、また、逆コ字形状部33をサポート14の突起14Aの端面と離隔するとともに、第1対向片31a、第2対向片33a、および、挟持部37でサポート14の突起14Aに嵌合することで、サポート14に装着され、サポート14から離脱しないように、挟持部37がサポート14の突起14Aを挟持している。
【0022】
パッドクリップ30の第1コ字形状部31の内方に、インナパッド22の両側端面部の突起25Aが挿入され、インナパッド22をロータ10の軸方向(図4の紙面に直交する方向)に移動自在にガイドしている。インナパッド22が制動によりトルクを受けて付勢片31cが弾性変形し、インナパッド22が下方に下がり、パッドクリップ30がロータ10の中心位置側に倒れると、サポート14の突起14Aを挟持している逆コ字形状部33の開口部の接触点Naの位置が、図示の左側の接触点Nbに移動しようとする。このとき、サポート14の突起14Aを挟持している開口部の点NcとNaとの距離Qaは、移動後の開口部の点NcとNbとの距離よりも短いため、移動するためには逆コ字形状部33の開口部を開く方向に力が作用する。したがって、逆コ字形状部33の開口部の接触点Naは、サポート14の突起14Aから離隔することなく、絶えず接触しているため、サポート14とパッドクリップ30との間に隙間(ガタ)が生ずることがない。
【0023】
これに対して、例えば、図6に示すように、パッドクリップ30の折曲片39が、アンカ片31bの位置より反摩擦パッド側、すなわち、ロータ10の中心位置側から離れる方向に距離Lbで配設されている場合を考慮する。このとき、前記と同様に、逆コ字形状部33の開口部、すなわち、第2対向片33aと第1対向片31aとの長さMaは、接続片33bの長さよりも短く形成され、入口が狭くなっているとする。
【0024】
前記と同様に、インナパッド22がブレーキ制動によりトルクを受けて付勢片31cが弾性変形し、インナパッド22が下方に下がり、パッドクリップ30がロータ10の中心位置側に倒れると、サポート14の突起14Aを挟持している逆コ字形状部33の開口部の接触点Ndの位置が、点Ncを支点として図示の左側の接触点Neに移動しようとする。このとき、サポート14の突起14Aを挟持している開口部の点NcとNdとの距離Qbは、サポート14の突起14Aの幅Maよりも長いため、移動後の点NcとNeとの距離も長くなり、逆コ字形状部33の開口部の接触点Ndは、サポート14の突起14Aから離隔する。このため、サポート14とパッドクリップ30との間に隙間(ガタ)が生じてしまう。したがって、サポート14とパッドクリップ30との間で振動、騒音を発生する恐れが生ずる。
【0025】
次に、本発明に係るディスクブレーキ用パッドクリップ30の第2実施形態について、図7を用いて説明する。図7(a)はディスクブレーキ用パッドクリップ30A(以下、パッドクリップ30Aという)の正面図、図7(b)は側面図である。なお、第1実施例と同一部材には同一符号を付して説明は省略する。
【0026】
パッドクリップ30Aでは、パッドクリップ30に対して、逆コ字形状部33の接続片33bと第2対向片33a、および、折曲片35が削除されている点が異なっている。
【0027】
第2実施形態では、パッドクリップ30Aをサポート14の突起14Aに嵌合しながら前記第1コ字形状部31をサポート14のアンカ部のコ字状凹部27Aに当接するように装着するとき、接続片33bと第2対向片33a、および、折曲片35が削除されているため、パッドクリップ30Aを挿入するときの傾斜の許容角度が大きくとれて装着が容易になる。また、構成が簡単に形成されるとともに、板取り性がよくなる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るパッドクリップは、サポートの突起を挟持する一対の挟持部がへ字形状で、かつ、傾斜辺を有しているため、パッドクリップが傾斜辺に挟持部を順次開きながら挿入されるので軽い力で挟持部をサポートの突起に容易に挿入することができる。また、パッドクリップの一対の狭持部は傾斜辺を有しているため、パッドクリップを傾斜して取着しても挟持部がサポートの突起に順次当接するので容易に挿入することができる。また、傾斜辺を有する一対の挟持部の屈折開始点の幅がサポートの突起の幅以上に形成されているため屈折開始点の下側がサポートの突起の幅よりも広くなり、サポートのアンカ部にパッドクリップを容易に挿入することができる。
【0029】
また、サポートを挟持している位置が、摩擦パッドを支持しているコ字状の底部辺の位置よりも摩擦パッド側にあるため、パッドクリップの撓みによりパッドクリップが摩擦パッド側に倒れても、挟持している長さが開く方向にあり、パッドクリップがサポートから離隔することがなく、確実に挟持を維持でき、パッドクリップとサポートとの間にガタが生ずることがないので、振動、騒音の発生を防止できる。
【0030】
また、パッドクリップは開口側が狭く構成されているため、パッドクリップの撓みによりサポートを挟持している位置が摩擦パッド側に移動しても、サポートの狭い挟持位置でサポートを確実に挟持しており、さらにパッドクリップとサポートとの間にガタが生ずることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクブレーキ用パッドクリップの第1実施形態を示す図であり、図1(a)は側面一部拡大図、図1(b)は正面一部拡大図である。
【図2】本発明のディスクブレーキ用パッドクリップの第1実施形態を示す図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図である。
【図3】本発明のディスクブレーキ用パッドクリップを装着したディスクブレーキ装置の平面図である。
【図4】本発明のディスクブレーキ用パッドクリップを装着したディスクブレーキ装置の正面図である。
【図5】本発明のディスクブレーキ用パッドクリップを装着したディスクブレーキ装置の背面図である。
【図6】ディスクブレーキ用パッドクリップの作動を説明する図である。
【図7】本発明のディスクブレーキ用パッドクリップの第2実施形態を示す図であり、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図である。
【図8】従来のディスクブレーキ用パッドクリップの説明図であり、図8(a)は側面図、図8(b)は正面図である。
【図9】従来の他のディスクブレーキ用パッドクリップの説明図である。
【符号の説明】
10 ロータ
12 キャリパ
14 サポート
14A サポートの突起
16、18 ガイドピン
20 液圧シリンダ
22 インナパッド(摩擦パッド)
24 キャリパ爪
25A 側縁部
26 アウタパッド(摩擦パッド)
27A コ字状凹部
30、30A ディスクブレーキ用パッドクリップ
31 第1コ字形状
31a 第1対向片
31b アンカ片(底部辺)
31c 付勢片
33 逆コ字形状(第2コ字形状部)
33a 第2対向片
33b 接続片
35 折曲片
37 挟持部
38 傾斜辺

Claims (2)

  1. ロータに対向して配置した一対の摩擦パッドと、この摩擦パッドによる制動力を支承するサポートとを有するディスクブレーキに用いられ、前記摩擦パッドのコ字状に突出した側縁部とサポートのアンカ部のコ字状凹部との間に装着されるコ字形状部を備えたディスクブレーキ用パッドクリップにおいて、前記コ字形状部の第1対向片に、前記サポートに形成した突起を狭持するためのへ字形状で、かつへ字形の凸部の対向幅がサポートの突起の幅よりも狭くされた一対の挟持部を設け、この一対の挟持部に側面視で傾斜した傾斜辺を形成し、一対の傾斜辺の屈折開始点間の幅がサポートの突起の幅以上とされ、前記サポートの突起を傾斜辺の第1対向片側から順次その先端側に向けて当接させることによって、前記一対の挟持部が押し広げられながら取着されることを特徴とするディスクブレーキ用パッドクリップ。
  2. 請求項1に記載のディスクブレーキ用パッドクリップにおいて、前記第1対向片を共用して前記コ字形状部に連接された逆コ字形状部と、この逆コ字形状部の第2対向片の先端に前記コ字形状部の底部辺と平行になるように連接された折曲片とを備え、この折曲片がコ字形状部の底部辺よりも摩擦パッド側に位置しているともに、逆コ字形状部の開口部が底部よりも狭く形成されたことを特徴とするディスクブレーキ用パッドクリップ。
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