JP4064165B2 - サムターンカバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉の施解錠操作に用いられるサムターンを覆うサムターンカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば扉に設けられる施錠装置は、屋外側に表出させたシリンダー錠の鍵孔に、合鍵(キー)を挿入して回動操作することにより、扉の木口より進退させたデッドボルトを扉枠に設けたストライクに係合・係合解除して施解錠を行うとともに、屋内側からは、サムターンの摘みを回動操作するのみで、デッドボルトを進退させて、扉の施解錠を簡便に行えるようにしている。
【0003】
ところが、近年、ポスト口や、機械工具によって開けた小さな穴から針金等を挿入し、回転操作の容易なサムターンに係止して回転させ、施錠装置を解錠する不正解錠が増えている。このようなサムターンに針金等を係止して回転させることを防止するものに例えば実公平4−40362号公報に開示されるサムターン用防犯カバーがある。
【0004】
この防犯カバー1は、図3,図4に示すように、サムターン2が嵌入する嵌入孔3が形成されているとともに、回転時に円状軌跡2bを描くサムターン2の外面2aを覆う部分が、円状軌跡に沿う円形状に形成されている。そして、嵌入孔3内に螺入してサムターン2の側面に当接し、両側から挟持するセットスクリュー4,4が設けられている。
このような構成からなる防犯カバー1では、嵌入孔3にサムターン2を挿入することで、サムターン2に防犯カバー1を覆うように被せる。その後セットスクリュー4,4を螺入させて両側より締め付けることで、防犯カバー1をサムターン2に固定する。従って、サムターン2に被せた防犯カバー1によって、針金等を係止させて回転させることが難しくなる。
【0005】
また、上記した防犯カバーの別態様として、図5に示すように、防犯カバー1を、取付部5及び本体部6から構成したものが開示されている。取付部5は、上記の防犯カバー1の外形を手での操作が容易となるように形成し、本体部6が係止する係止突部5aを設けている。取付部5は、サムターン2に被せた状態で、サムターン2を容易に回転させることができる。また、本体部6は、係止突部5aに係止可能な係止部6aを有している。このようにすることで、係止作業という簡単な作業で、防犯カバー1の着脱が行える。さらに係止部6aで本体部6が空転することにより、針金等を係止させて回転させることが不可能となる。
【0006】
さらに、上記した防犯カバーの別態様として、図6に示すように、係止部6a内に、係止突部5aとの間にバネ部材8を設け、取付部5側の外周縁に複数の係合凹部5bを設けるとともに、この係合凹部5bに係合可能な係合凸部6bを本体部6の内周面に設けたものが開示されている。
このような構成とすれば、本体部6を常に取り付けたままとしておくことができる。即ち、常時は係止突部5aと係止部6aとで本体部6が空転し、サムターン2を回転させたいときは、本体部6を手で押圧し、係合凸部6bを取付部5の係合凹部5bに係合させ、この係合状態のまま本体部6を回転させることにより、サムターン2を回転させることができた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3,図4に示された防犯カバーは、外形が円筒体形状であるため、サムターンに被せた場合、本来小判形状であることからその回転位置によって視認できたサムターンの施錠状態又は非施錠状態を視認不能にしてしまい、施解錠の操作性を低下させる問題があった。
【0008】
また、図5に示された防犯カバーは、サムターンを回転操作可能にする取付部と、この取付部に対し空転しかつ着脱可能となる本体部とから構成されているため、脱着した本体部の保管管理が煩雑となり、本体部を紛失する虞もあった。
【0009】
さらに、図6に示された防犯カバーは、本体部を常に取り付けたままとできるので、本体部の紛失はなくなるが、サムターンの回転操作時には本体部を手で押圧しながら回転させなければならないため、操作性を低下させた。
【0010】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その第一の目的は、針金や棒等によるサムターンの不正な回転を阻止できるとともに、着脱部材を不要にし、しかも、従来同様の摘み回転による操作が可能となるサムターンカバーを提供し、もって、防犯性、操作性の向上を図ることにある。また、その第二の目的は、サムターンの回転位置が容易に視認できるサムターンカバーを提供し、もって、操作性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載のサムターンカバー11は、扉面27に表出するサムターン21を回動操作可能に覆うサムターンカバー11であって、
前記サムターン21を凹状空間19に収容して覆う略半球面形の凸状カバー部と13、
該凸状カバー部13の開口周縁15に連設され接着手段を介して前記扉面27に接着される固定板17とを具備し、
少なくとも前記凸状カバー部13が、略半球面形を保つ剛性を有するとともに、外方からの摘み力及び回動力によって変形して前記サムターン21の回動を可能とする可撓性材料からなることを特徴とする。
【0012】
このサムターンカバー11では、常時はサムターン21が略球面形の凸状カバー部13によって覆われ、この凸状カバー部13が所定の剛性を有することから、針金や棒等によるサムターン21の回転が阻止される。一方、サムターン21の操作時には、凸状カバー部13が摘まれることによって変形され、従来同様の摘み回転による操作が可能となる。
【0013】
請求項2記載のサムターンカバー11は、請求項1記載のサムターンカバー11において、
前記凸状カバー部13が、前記サムターン21の透視を可能にする透明性を有することを特徴とする。
【0014】
このサムターンカバー11では、凸状カバー部13に覆われたサムターン21が、透明な凸状カバー部13を介して目視可能となり、サムターン21の回転位置が視認できるようになり、サムターン21の施錠状態又は非施錠状態が容易に把握可能となる。
【0015】
請求項3記載のサムターンカバー11は、請求項1又は2記載のサムターンカバー11において、
前記凸状カバー部13が、前記凹状空間19を外部へ通じさせる貫通孔31を有することを特徴とする。
【0016】
このサムターンカバー11では、凸状カバー部13が摘まれた際に、凹状空間19内の空気が貫通孔31を介して外部へと排出される。これにより、凹状空間19が密閉状態となることによる凸状カバー部13の変形抵抗が小さくなり、凸状カバー部13ごとサムターン21を摘んで回動する操作が容易となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るサムターンカバーの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るサムターンカバーの扉に取り付けた状態の縦断面図、図2は図1に示したサムターンカバーの動作説明図である。
【0018】
サムターンカバー11は、略半球面形の凸状カバー部13と、この凸状カバー部13の開口周縁15に連設される固定板17とからなる。凸状カバー部13は、略半球面形に形成されることで、開口周縁15の内方が凹状空間19となっている。凸状カバー部13は、この凹状空間19にサムターン21を収容して覆えるようになっている。
【0019】
固定板17は、例えば四角形に形成され、中央部に、サムターン21の化粧リング23を挿通する穴25を有している。凸状カバー部13は、略半球面形であるので、その開口周縁15が円形となる。凸状カバー部13の開口周縁15は、穴25の外側で固定板17に連設されている。
【0020】
なお、固定板17は、凸状カバー部13の開口周縁15から、半径方向外側へフランジ状に張り出させて連設するものであってもよい。この場合、開口周縁15の内側には、穴25の周縁17aが延出しない形状とされる。
【0021】
固定板17は、裏面となる凸状カバー部13の連設面と反対側の面が図示しない接着手段を介して扉面27に接着される。接着手段としては、例えば両面テープ、接着剤を例示することができる。両面テープを固定板17の裏面に貼り付けておけば、剥離紙を剥がすのみで、扉面27への固定が容易に可能となる。また、接着剤の場合では、層状に接着面を形成させ、その表面に剥離紙を貼付しておくことで、両面テープと同様に扉面27への固定が容易になる。
【0022】
ここで、少なくとも凸状カバー部13は、球面形を保つ剛性を有するとともに、図2に示すように、外方からの指による摘み力及び回動力によって容易に変形して、サムターン21の回動を可能とする可撓性材料からなる。従って、常時には、凸状カバー部13は、略半球面形(所謂ドーム形)を保持して、その内側でサムターン21を接触不能に収容する。これにより、略半球面形の凸状カバー部13は、上記のように所定の剛性を有することから、例えば先端を鉤状に曲げた針金等によってサムターン21に係止しようとしても、球面によって鉤部を滑らせ、サムターン21への係止を阻止する。
【0023】
一方、サムターン21の操作時には、凸状カバー部13の外側からサムターン21を摘むと、図2に示すように、凸状カバー部13が潰れて、凸状カバー部13を介してサムターン21を摘むことが可能となる。その後、凸状カバー部13ごとサムターン21を回動しても、凸状カバー部13の可撓性により、凸状カバー部13が捩れながら、サムターン21の回動を可能とする。そして、回動操作後に、指を離せば、凸状カバー部13は弾性復元力によって再び元の略半球面形となる。
【0024】
ここで、凸状カバー部13は、サムターン21の透視を可能にする透明性を有するものであることが望ましい。可撓性を有し、且つ透明性を有する可撓性材料としては、例えばゴム、特にシリコンゴムが好適であり、また、軟質ビニール等を例示することができる。このように凸状カバー部13に透明性を有する可撓性材料を用いることにより、凸状カバー部13に覆われたサムターン21が、透明な凸状カバー部13を通して目視可能となり、サムターン21の状態(回転位置)が視認できるようになる。これにより、サムターン21の施錠状態又は非施錠状態が容易に把握可能となる。
【0025】
上記した凸状カバー部13と固定板17とは、例えば上記したいずれかの可撓性材料によって、一体成形したものとすることができ、例えば射出成形や圧縮成形などで一体に形成した構造としても良く、開口周縁15の内側には、穴25の周縁17aが延出しなくなる。なお、凸状カバー部13と固定板17とは、別部材により形成したものを接合するものであっても勿論よく、射出成形や圧縮成形などで略半球状の凸状カバー部13を成形し、その外周に固定板17を接着などの手段で接合して固定し一体に構成しても良い。
【0026】
また、凸状カバー部13は、凹状空間19を外部へ通じさせる貫通孔31を有している。貫通孔31は、例えば凸状カバー部13を押圧した際、凹状空間19内の空気を排気させる程度の図1に示した小孔で足りる。このような貫通孔31を設けることにより、凸状カバー部13が摘まれた際に、凹状空間19内の空気が貫通孔31を介して外部へと排出される。これにより、凹状空間19が密閉状態となることによる凸状カバー部13の変形抵抗が小さくなり、凸状カバー部13ごとサムターン21を摘んで回動する操作が容易となる。
【0027】
従って、上記のように構成したサムターンカバー11によれば、扉面27に表出するサムターン21を回動操作可能に覆うサムターンカバー11において、常時はサムターン21が略半球面形の凸状カバー部13によって覆われ、この凸状カバー部13が所定の剛性を有することから、針金や棒等によるサムターン21の回転が阻止される。
【0028】
一方、サムターン21の操作時には、凸状カバー部13が摘まれることによって変形され、従来同様の摘み回転による操作が可能となる。この結果、針金や棒等によるサムターン21の回転を阻止できるとともに、従来のような着脱部材を不要にし、しかも、従来同様の摘み回転による容易な操作を可能にすることができる。
【0029】
なお、上記の実施の形態では、凸状カバー部13が略半球面形である場合を説明したが、凸状カバー部は、外形が鉤部等による係止困難な凸曲面を有するものであれば、半球面形に限定されるものではなく、例えば軸線と平行でかつ軸線を通る断面が略楕円形、略三角錐、略台形、略四角形などとなるようなドーム形状であってもよく、このような形状によっても上記と同様の作用・効果を奏するものである。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る請求項1記載のサムターンカバーによれば、サムターンを覆う略半球面形の凸状カバー部と、凸状カバー部の開口周縁に連設される固定板とを具備し、凸状カバー部が、略半球面形を保つ剛性を有するとともに、外方からの摘み力及び回動力によって変形してサムターンの回動を可能とする可撓性材料からなるので、常時はサムターンが略半球面形の凸状カバー部によって覆われ、針金や棒等によるサムターンの回転を阻止できるとともに、サムターンの操作時には、凸状カバー部を摘むことによって変形させ、従来同様の摘み回転による操作を可能にすることができる。この結果、着脱部材などの他部材を不要にし、防犯性、操作性を向上させることができる。
【0031】
請求項2記載のサムターンカバーによれば、凸状カバー部が、サムターンの透視を可能にする透明性を有するので、サムターンの回転位置が容易に視認できるようになり、操作性を向上させることができる。
【0032】
請求項3記載のサムターンカバーによれば、凸状カバー部が、凹状空間を外部へ通じさせる貫通孔を有するので、凸状カバー部を摘んだ際に、凹状空間内の空気が貫通孔を介して外部へと排出され、凹状空間が密閉状態となることによる凸状カバー部の変形抵抗を小さくすることができる。この結果、凸状カバー部ごとサムターンを摘んで回動操作する場合の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサムターンカバーの扉に取り付けた状態の縦断面図である。
【図2】図1に示したサムターンカバーの動作説明図である。
【図3】従来の防犯カバーの扉への取り付け状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示した従来の防犯カバーの内部状態を表す断面図である。
【図5】図3に示した従来の防犯カバーの別態様を表す部分破断側面図である。
【図6】図3に示した従来の防犯カバーのさらに別態様を表す部分破断側面図である。
【符号の説明】
11…サムターンカバー
13…凸状カバー部
15…開口周縁
17…固定板
19…凹状空間
21…サムターン
27…扉面
31…貫通孔
Claims (3)
- 扉面に表出するサムターンを回動操作可能に覆うサムターンカバーであって、
前記サムターンを凹状空間に収容して覆う略半球面形の凸状カバー部と、
該凸状カバー部の開口周縁に連設され接着手段を介して前記扉面に接着される固定板とを具備し、
少なくとも前記凸状カバー部が、略半球面形を保つ剛性を有するとともに、外方からの摘み力及び回動力によって変形して前記サムターンの回動を可能とする可撓性材料からなることを特徴とするサムターンカバー。 - 請求項1記載のサムターンカバーにおいて、
前記凸状カバー部が、前記サムターンの透視を可能にする透明性を有することを特徴とするサムターンカバー。 - 請求項1又は2記載のサムターンカバーにおいて、
前記凸状カバー部が、前記凹状空間を外部へ通じさせる貫通孔を有することを特徴とするサムターンカバー。
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