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JP4068368B2 - 配管用立てバンド - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管用立てバンドに関し、詳しくは配管用立てバンドに挿通され螺合されるボルトの脱落を防止する配管用立てバンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の立てバンドは、蝶番機構ないし組機構により一体化される一対のバンド部に配管を抱持させ、両バンド部の端部をボルト及びナットにより壁面や床等に固定されているT字状の支持部材に固定することによって配管を抱持状態で支持する構成であった。固定に用いられるボルト及びナットは、吊りバンドでは1組であったが、立てバンドの場合はバンドの回動防止のため2組が用いられている。
【0003】
取り付けに際しては、ボルトに螺合されているナットを一度取り去って、立てバンドのバンド部の一方側を開放し、配管を内側に通した後、バンド部の一方側を元の位置に戻してナットの締め付けを行う。
【0004】
この取り付けの際、支持部材及びバンド部の端部に用意されているボルト孔は所謂バカ穴であるために、配管を抱持させる段階でナットを取り去って一方側のバンド部を開放させると、ボルトが脱落してしまうことがしばしば生じていた。特に立てバンドの場合には、ボルト及びナットが2組であるため、吊りバンドに比して脱落頻度が高かった。
【0005】
そこで本発明者は、特願平8−317144号(特開平9−317949号)等において、一方の側のバンド部の端部に挿通した2本のボルトの夫々を2つのクリップにより仮止めすることで脱落を防止した技術を提案した。
【0006】
また、配管を抱持させた後、ナットをボルトに螺合して締め付けを行う際、ナットの螺合に伴ってボルトも伴回りしてしまうので、ボルトを手指等で押える必要があり、作業が煩雑になり易く、かかる問題点を解決する技術として、本発明者は、特願平11−220906号(特開2001−50426号)や同11−317748号(特開2001−141117号)において、ボルトの伴回りを防止することで手指でボルトを押えることなくナットの螺合が可能で作業効率に優れた技術を提案した。
【0007】
本発明者は、これらの技術について更に鋭意研究を続けた結果、作業効率の点で更なる改善の余地があることが判った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、より作業効率が改良されたボルト脱落防止構成及びボルト伴回り防止構成を備えた立てバンド形式の配管用立てバンドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は、下記構成によって達成される。
【0010】
1.壁面や床等に固定される支持部材2にボルト及びナットにより取り付けられ、前記ボルトを手指で押えることなく該ボルトの伴回りを防止した状態で前記ナット4の螺合が可能であり、ヒンジ機構10ないし組機構により一体化される一対のバンド部11により配管が抱持されるが如く支持される配管用立てバンドにおいて、
前記ボルトが両端部分に螺子部を有するU字形ボルトであり、しかも該U字形ボルト3は角ボルトであり、該U字形ボルト3として用いられる角ボルトが前記一対のバンド部11の一方の端部12Aに挿通された状態で該U字形ボルト3として用いられる角ボルトの一方の脚部3A又は3Bのみにクリップが取り付けられて該一方のバンド部11Aの端部12Aからの脱落を防止した構成であることを特徴とする配管用立てバンド。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的構成について説明する。
図1は本発明に係る配管用立てバンドの一実施例を示す平面図、図2はクリップの拡大平面図、図3〜図5はクリップの他の実施態様を示す拡大平面図である。
【0012】
図1に示すように、本発明に係る配管用立てバンド1は、ヒンジ機構10(蝶番式、組式、提灯式の何れでもよい)で連結されている一対のバンド部11A・11Bのそれぞれの端部12A・12BをU字形ボルト3及びナット4・4により、壁面W(壁面の他に床等)に固定される所謂T字足等と呼ばれる支持部材2の支持脚21に取り付けることにより配管Pを抱持されるが如く支持するものである。
【0013】
配管用立てバンド1には、一方のバンド部11Aの端部12Aに形成されているボルト孔に挿通したU字形ボルト3の脚部3A・3Bのいずれか一方(本実施例では脚部3A)のみに後述の構成を有するクリップ5が装着されている。
【0014】
該クリップ5の装着により、取り付け作業に際し、ナット4・4が取り外された状態であっても、U字形ボルト3はバンド部11Aの一方の端部12Aから脱落することがない。
【0015】
本発明では、従来は2本用いていたボルトに代えて、1本のU字形ボルト3を用いる構成としたことにより、従来では2本のボルトの夫々にクリップ5を装着して脱落防止をしなければならなかったのに対し、U字形ボルト3の2つの脚部3A・3Bのうちの何れか一方の脚部(本実施例では脚部3A)のみにクリップ5を装着するだけで脱落防止を図ることができる。従って、クリップ5が1個であるにも拘わらず、ナット4を2つとも外してもU字形ボルト3が脱落する惧れがなく、一方のバンド部11Bの他のバンド部11Aへの1回の閉作業によって、U字形ボルト3の脚部3A・3Bともに、バンド端部12Bの2つのボルト挿通孔に通すことができ、配管Pの抱持・取り付け作業効率が向上するし、且つクリップ5の使用個数が半減するだけでなく、クリップ5の装着時の手間も半減するので、コスト低減と共に作業手間も更に低減できるという効果を有する。尚、U字形ボルト3としては角ボルトが用いられる
【0016】
更に本発明では、U字形ボルト3を用いたことにより、ナット4螺合時の伴回りの問題が生じることがない。従って、既提案技術の如き別構成部材である伴回り防止具が不要となるので、部品点数、伴回り防止具取り付け時の作業手間、コストの何れの点においても低減できるという効果を有する。
【0017】
以下、図2に従ってクリップ5の構成を説明する。
クリップ5は、弾性を有する細い(例えば、0.7mm程度)鉄線で形成されるものであり、中央部を屈曲させてリング5Aを形成した後に交差5Bさせ、更にその延長部を湾曲させてU字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bのいずれか一方のみへの係合部5Cを形成すると共に残部を交差5Dさせてから延長部5Eとする。リング5Aと交差5Bとにより弾性が生じ、延長部5Eを挟み込み方向に押圧することで係合部5Cの直径を広げることができ、押圧していた延長部5Eを解放すれば、係合部5Cは弾力により復元し、脚部3A又は3Bのみを挟み込むことになる。従って、クリップ5を極めて簡単に脚部3A又は3B(本実施例では3A)のみに取り付けることができる。
【0018】
また、交差5Bと交差5Dとで鉄線を撚った状態となっているので、U字形ボルト3として用いられる角ボルトの一方の脚部3Aにナット4を螺合して締め付けた際にはワッシャと同様に働き、ナット4の緩みが防止される機能がある。上記とは逆に撚らない構成とすることもできる。
【0019】
上記したクリップ5は、細い鉄線で形成する他、銅線やアルミニウム線などの金属線でも構成することができ、合成樹脂材で形成することも可能である。
【0020】
図3〜図5は、クリップ5の他の実施態様を示すものである。図3に示す態様では、図2に示したクリップ5のリング5Aに代えてトライアングル状の構成として弾性を付与したもので、中央部にボルト係合部5Cが形成され、延長部5E側からU字形ボルト3として用いられる角ボルトの一方の脚部3Aに押し込むだけで、該脚部3Aに係合部5Cを簡単に係合させることができる。
【0021】
図4に示す態様は、リング5Aの弾性を利用する点は図2に示したクリップ5と同様であるが、交差5B及び5Dを持たない構成である。図3に示した態様と同様に、中央部にボルト係合部5Cが形成されており、延長部5Eの側からU字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3Aに押し込むだけで、該脚部3Aに係合部5Cを係合させることができる。
【0022】
以上、図2〜図4に従って説明したクリップ5の態様においては、クリップ5の取り付け位置を正確にするため、U字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3B側に溝条を環状に設けておいてもよい。
【0023】
図5に示す態様は、クリップ5を略R字状に形成し、直線部分をU字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bに設けたピン孔に挿し込み、リング5A部分の弾性を利用して、ボルト係合部5Cに抱き込んだU字形ボルト3として用いられる角ボルトからの脱落を防止する構成である。延長部5Eを直線部分から離間する方向に引けば、U字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bの何れか一方から外すことができる。
【0024】
尚、図5に示した実施態様のクリップ5であっても、U字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bにピン孔を設けることなく、前述した他の実施態様のクリップ5と同様の手法でU字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bの何れか一方のみに取り付けること可能である。
【0025】
以上のようなU字形ボルト3として用いられる角ボルト及びクリップ5を用いた本発明の配管用立てバンド1によれば、現場にて、配管Pをバンド部11に抱持させた後、バンド部11B及び端部12Bを閉じ、端部12Bから突出したU字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bの先端にナット4・4を螺合する。従来技術では、ナット4・4の螺合時、ナット4・4の回転に伴いボルトが伴回りしてしまうので、ボルトを手指で押さえながら、2組のボルト・ナットを別々に螺合作業をしなければならなかったが、本発明では、ボルトとしてU字形ボルト3を用い、そして該U字形ボルト3として角ボルトを用いているので、手指で押さえなくても、伴回りすることがなく、従って、作業性が著しく向上する。
【0026】
また、クリップ5の存在により、スプリングワッシャー等を用いなくても、ナット4の緩みを防止することが可能となる。
【0027】
以上、説明した本発明に係る配管用立てバンド1は、図1に示すような状態、即ち、U字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bをバンド部11Aの端部12Aに挿通した状態にナット4・4を緩く螺合した状態で工場から出荷され、現場に搬入される。尚、現場作業者の要望によっては、バンド部11Bの端部12BをU字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bに挿通させることなくバンド部11B解放状態のまま、U字形ボルト3として用いられる角ボルトの脚部3A・3Bにナット4・4を緩く螺合した状態で出荷・搬入されてもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、従来は2本用いていたボルトに代えて、1本のU字形ボルトとして用いられる角ボルトを用いる構成としたことにより、従来では2本のボルトの夫々にクリップを装着しなければならなかったのに対し、U字形ボルトとして用いられる角ボルトの2つの脚部のうちの何れか一方の脚部のみにクリップを装着するだけで、ナットが取り外された状態であっても、U字形ボルトとして用いられる角ボルトはバンド部の一方の端部から脱落することがない。従って、クリップの使用個数が半減するだけでなく、クリップの装着の手間も半減するので、コスト低減及び作業手間ともに低減できるという効果を有する。
【0029】
更に本発明によれば、U字形ボルトとして用いられる角ボルトを用いたことにより、ナット螺合時の伴回りの問題が生じることがない。従って、既提案技術の如き別構成部材である伴回り防止具が不要となるので、部品点数、取り付け時の作業手間、コストの何れの点においても著しく低減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る配管用立てバンドの一実施例を示す平面図
【図2】クリップの拡大平面図
【図3】クリップの他の実施態様を示す拡大平面図
【図4】クリップの他の実施態様を示す拡大平面図
【図5】クリップの他の実施態様を示す拡大平面図
【符号の説明】
1 配管用立てバンド
10 ヒンジ機構
11(11A・11B) バンド部
12(12A・12B) 端部
2 支持部材
21 支持脚
3 U字形ボルトとして用いられる角ボルト
3A・3B 脚部
4 ナット
5 クリップ
5A リング
5B 交差
5C ボルト係合部
5D 交差
5E 延長部
P 配管
W 壁面

Claims (1)

  1. 壁面や床等に固定される支持部材2にボルト及びナットにより取り付けられ、前記ボルトを手指で押えることなく該ボルトの伴回りを防止した状態で前記ナット4の螺合が可能であり、ヒンジ機構10ないし組機構により一体化される一対のバンド部11により配管が抱持されるが如く支持される配管用立てバンドにおいて、
    前記ボルトが両端部分に螺子部を有するU字形ボルトであり、しかも該U字形ボルト3は角ボルトであり、該U字形ボルト3として用いられる角ボルトが前記一対のバンド部11の一方の端部12Aに挿通された状態で該U字形ボルト3として用いられる角ボルトの一方の脚部3A又は3Bのみにクリップが取り付けられて該一方のバンド部11Aの端部12Aからの脱落を防止した構成であることを特徴とする配管用立てバンド。
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