JP4073644B2 - パッシブキーレスエントリー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パッシブキーレスエントリーに係り、特に、車載用送受信機と携帯用送受信機との間で制御信号の送受信を行う際に、携帯用送受信機がノイズ等の誤信号によって動作状態になり、内蔵電池が消耗するのを防ぐようにしたパッシブキーレスエントリーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パッシブキーレスエントリーは、自動車に搭載された車載用送受信機と、その車載用送受信機に登録され、自動車のオーナーやその家族等が保持する1つ以上の携帯用送受信機とを備えたものであって、車載用送受信機と携帯用送受信機との間で制御信号の送受信が行われ、その制御信号の送受信が正規の状態で行われたとき、自動車ドア等の被制御部を自動的に開閉することができるもので、通常、車載用送受信機は自動車のバッテリーが駆動電源に用いられ、携帯用送受信機は内蔵電池が駆動電源に用いられている。
【0003】
このようなパッシブキーレスエントリーは、車載用送受信機側において、いずれかの携帯用送受信機が自動車に近接したり、近接していた携帯用送受信機が自動車から遠ざかったりすることを検知するために、一定時間が経過する度毎に、短い時間、リクエスト信号である起動信号を送信する。この場合、車載用送受信機から送信されるリクエスト信号(起動信号)等の制御信号は、自動車に近接した範囲内だけに届くように、低周波搬送波信号に載せて送信される。
【0004】
このとき、いずれかの携帯用送受信機が自動車に近接していて、その携帯用送受信機がリクエスト信号(起動信号)を受信すると、その携帯用送受信機の動作状態がいままでの待機モードから動作モードになり、その携帯用送受信機がそのリクエスト信号(起動信号)に応答してアンサー信号を送信する。この場合、携帯用送受信機から送信されるアンサー信号等の制御信号は、自動車から比較的離れた個所からの送信が可能なように、高周波搬送波信号に載せて送信される。そして、車載用送受信機がアンサー信号を受信すると、車載用送受信機とその携帯用送受信機との間で規定の制御信号の送受信が行われ、車載用送受信機の制御によって自動車ドア等の被制御部の錠が自動的に開錠されるものである。
【0005】
一方、いずれの携帯用送受信機も自動車に近接していないときは、リクエスト信号(起動信号)を受信する携帯用送受信機がなく、車載用送受信機は携帯用送受信機から送信されるアンサー信号の受信が行われない。そして、車載用送受信機がアンサー信号を受信してないので、車載用送受信機といずれの携帯用送受信機との間で規定の制御信号の送受信が行われず、自動車ドア等の被制御部の錠の状態に変化を生じない。
【0006】
さらに、いずれかの携帯用送受信機が自動車に近接した状態にあったとき、その携帯用送受信機が自動車に近接した状態から脱するようになると、それまでリクエスト信号(起動信号)を受信し、それに応答してアンサー信号を送信していた携帯用送受信機がなくなり、車載用送受信機におけるアンサー信号の受信が行われない。このとき、車載用送受信機とその携帯用送受信機との間で規定の制御信号の送受信が行われないので、車載用送受信機が自動車ドア等の被制御部の開錠を自動的に閉錠させる。
【0007】
これらの動作時に、携帯用送受信機は、車載用送受信機からのリクエスト信号(起動信号)の受信によりその動作状態が待機モードから動作モードになったとき、車載用送受信機との間で制御信号の送受信が行われると、車載用送受信機から次のリクエスト信号(起動信号)が送信される前に、車載用送受信機の動作状態が動作モードから待機モードになり、内蔵電池の消耗を防ぐようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記既知のパッシブキーレスエントリーは、いずれかの携帯用送受信機が自動車に近接し、車載用送受信機から送信されるリクエスト信号(起動信号)を受信したとき、その動作状態が待機モードから動作モードになるもので、携帯用送受信機が自動車に近接しない限り、その携帯用送受信機が動作モードにならず、内蔵電池の消耗を最小限に抑えることが可能になるものである。
【0009】
ところが、前記既知のパッシブキーレスエントリーは、いずれかの携帯用送受信機がリクエスト信号(起動信号)の信号パターンに類似のノイズ等の誤信号を受信したとき、その携帯用送受信機は、自動車に近接していなくても、受信した誤信号によって動作状態が待機モードから動作モードになり、動作モードになっている間、アンサー信号の送信等の動作によって内蔵電池が消耗される。ところで、携帯用送受信機は、常時、各種のノイズ等が充満した環境状態の中に置かれているので、このような誤信号によってその動作状態が度々変更されるようになると、携帯用送受信機の所有者が知らない間に内蔵電池の消耗が順次進むようになり、携帯用送受信機を使用する時に内蔵電池の消耗によりその携帯用送受信機を使用できなくなる場合もある。
【0010】
このような不測の事態を回避するために、パッシブキーレスエントリーにおいては、それぞれの携帯用送受信機内に、正規のリクエスト信号(起動信号)の信号パターンを記憶させ、何等かの信号が受信されたとき、受信された信号パターンと記憶されている正規のリクエスト信号(起動信号)の信号パターンとを比較し、それらの信号パターンが一致したときだけ、正規のリクエスト信号(起動信号)を受信したことを確認する信号パターン確認手段を有するものが既に提案されている。
【0011】
この提案によるパッシブキーレスエントリーは、携帯用送受信機に信号パターン確認手段を設け、信号を受信する度毎に受信した信号パターンが正規の信号パターンと一致するか否かを確認することにより、携帯用送受信機が誤ったアンサー信号を送信することがなくなり、その分、携帯用送受信機の内蔵電池の消耗を抑えることが可能になるが、正規のリクエスト信号(起動信号)を始めとして種々のノイズ信号を受信する度毎に、受信した信号パターンと正規のリクエスト信号(起動信号)の信号パターンとの比較確認を行う必要があるため、制御部が常時動作状態にあることが必要であり、制御部が常時動作していることから、携帯用送受信機の内蔵電池の消耗を大幅に少なくすることが難しいものである。
【0012】
本発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたもので、その目的は、車載用送受信機が規定パターンの起動信号を送信し、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号の受信処理を行うことで内蔵電池の消耗を大幅に低減できるパッシブキーレスエントリーを提供することにある。
【0013】
前記目的を達成するために、本発明によるパッシブキーレスエントリーは、自動車に搭載された車載用送受信機と各自が携帯する1つ以上の携帯用送受信機とを備え、前記車載用送受信機と前記携帯用送受信機との間で制御信号の送受信を行い、前記制御信号の送受信が行われたときに前記自動車の被制御部が開閉されるものであって、携帯用送受信機は、信号送信部と信号受信部と制御部とを備えており、車載用送受信機は、制御信号の伝送に先立って定振幅のパルス列とそれに続くゼロ振幅のパルス列とそれに続く定振幅のパルス列とからなる規定パターンの起動信号を送信し、携帯用送受信機の信号受信部は、受信した起動信号を分周して分周信号を形成する分周手段と、受信した起動信号を検波して検波信号を形成する検波手段と、前記分周信号と前記検波信号とを比較し、それらの一致が一定時間持続したときに一致信号を発生する比較手段とを有し、前記制御部は、前記一致信号が供給されたときに動作状態になる第1の手段を備える。
【0014】
前記第1の手段によれば、車載用送受信機が規定パターンの起動信号を送信し、それぞれの携帯用送受信機に、分周手段と検波手段と比較手段とを有する信号受信部を設け、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号を受信したときだけ、比較手段から一致信号が出力され、その一致信号によって制御部を動作状態に切替え、制御部から出力されたアンサー信号を信号送信部から送信するものであり、一方、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号以外のノイズ等の信号パターンを受信しても、比較手段から一致信号が出力されることがなく、制御部を動作状態に切替えることがないので、制御部からアンサー信号が出力されず、しかも、信号送信部からアンサー信号が送信されないため、携帯用送受信機の内蔵電源の消耗を大幅に低減させることができる。
【0015】
第1の手段における起動信号は、固定周期のパルス列からなるもので、定振幅の4周期のパルス列と、それに続くゼロ振幅の4周期のパルス列と、それに続く定振幅の4周期のパルス列とからなる規定パターンを有するものである。
【0016】
このような構成の起動信号にすれば、規定パターンが簡単になるとともに、起動信号の確認処理がし易いものになる。
【0017】
第1の手段における分周手段は、起動信号を4分周するものである。
【0018】
このような構成の分周手段を用いれば、起動信号における各4周期のパルス列及びゼロ振幅に適合し、起動信号の正確な処理を行うことができる。
【0019】
また、前記目的を達成するために、本発明によるパッシブキーレスエントリーは、自動車に搭載された車載用送受信機と各自が携帯する1つ以上の携帯用送受信機とを備え、車載用送受信機と携帯用送受信機との間で制御信号の送受信を行い、制御信号の送受信が行われたときに自動車の被制御部が開閉されるものであって、携帯用送受信機は、信号送信部と信号受信部と制御部とを備えており、車載用送受信機は、制御信号の伝送に先立って複数パルスで構成され短い持続時間を有する定振幅のパルス列と、それに続く前記短い持続時間よりも長い持続時間を有するパルスで構成される定振幅のパルス列と、それに続く前記長い持続時間よりもさらに長いパルスで構成される定振幅のパルス列とからなる規定パターンの起動信号を送信し、携帯用送受信機の信号受信部は、受信した起動信号を分周して分周信号を形成する分周手段と、受信した起動信号を検波して検波信号を形成する検波手段と、分周信号を遅延して遅延分周信号を形成する遅延手段と、検波信号と遅延検波信号を比較し、それらの一致が一定時間持続したときに一致信号を発生する比較手段とを有し、制御部は、前記一致信号が供給されたときに動作状態になる第2の手段を備える。
【0020】
前記第2の手段によれば、車載用送受信機が規定パターンの起動信号を送信し、それぞれの携帯用送受信機に、分周手段と検波手段と遅延手段と比較手段とを有する信号受信部を設け、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号を受信したときだけ、比較手段から一致信号が出力され、その一致信号によって制御部を動作状態に切替え、制御部から出力されたアンサー信号を信号送信部から送信するものであり、一方、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号以外のノイズ等の信号パターンを受信しても、比較手段から一致信号が出力されることがなく、制御部を動作状態に切替えることがないので、制御部からアンサー信号が出力されず、しかも、信号送信部からアンサー信号が送信されないため、携帯用送受信機の内蔵電源の消耗を大幅に低減させることができる。
【0021】
第2の手段における起動信号は、複数種のパルス列からなるもので、短い持続時間を有する4つのパルス列と、それに続く短い持続時間の2倍の持続時間を有する2つのパルス列と、それに続く短い持続時間の4倍の持続時間を有する1つのパルス列とからなる規定パターンを有するものである。
【0022】
このような構成の起動信号にすれば、規定パターンが比較的簡単になるとともに、起動信号の確認処理時における確認作業の実行が容易になる。
【0023】
第2の手段における分周手段は起動信号を2分周するものであり、遅延手段は分周起動信号を2周期分遅延するものである。
【0024】
このような構成の分周手段及び遅延手段を用いれば、起動信号の規定パターンに合致した処理を行うことが可能になり、起動信号の正確な処理を行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本発明によるパッシブキーレスエントリーの第1の実施の形態を示すもので、このパッシブキーレスエントリーに用いる携帯用送受信機の要部構成を示すブロック図である。
【0027】
図1に示されるように、第1の実施の形態によるパッシブキーレスエントリーは、自動車に搭載される車載用送受信機1と携帯用送受信機2とからなる。この場合、車載用送受信機1は、低周波送信アンテナ8と高周波受信アンテナ9とを備え、携帯用送受信機2は、低周波信号受信部3と、高周波信号送信部4と、制御部(CPU)5と、低周波受信アンテナ6と、高周波送信アンテナ7とを備える。また、低周波信号受信部3は、低周波信号増幅段(LFAMP)10と、分周段(DIV)11と、検波段(DET)12と、比較段(COMP)13と、ゲート回路(ゲート)14とを備える。
【0028】
そして、低周波信号受信部3において、低周波信号増幅段10は、入力端が低周波受信アンテナ6に接続され、出力端が分周段11の入力端と検波段12の入力端にそれぞれ接続される。分周段11は、出力端が比較段13の第1入力端に接続される。検波段12は、第1出力端が比較段13の第2入力端に接続され、第2出力端が制御部5の第1入力端に接続される。比較段13は、出力端がゲート回路14の入力端に接続される。ゲート回路14は、出力端が制御部5の第2入力端に接続される。高周波信号送信部4は、入力端が制御部5の出力端に接続され、出力端が高周波送信アンテナ7に接続される。
【0029】
なお、図1には、車載用送受信機1に対して1つの携帯用送受信機2だけが図示されているが、携帯用送受信機2に加えて他の携帯用送受信機も使用できるようにした場合、それらの携帯用送受信機の構成は携帯用送受信機2と同じ構成のものが用いられる。
【0030】
次に、図2は、図1に図示されたパッシブキーレスエントリーにおける携帯用送受信機2の各部に得られた信号状態の一例を示す説明図である。
【0031】
図2において、1段目(A)は、低周波信号受信部3において、低周波信号増幅段10から出力されたリクエスト信号(起動信号)、2段目(B)は、低周波信号受信部3において、分周段11から出力された分周信号、3段目(C)は、低周波信号受信部3において、検波段12から出力された検波信号、4段目(D)は、低周波信号受信部3において、ゲート回路14から制御部5に供給された一致信号であって、(A)乃至(D)は、図1に図示された記号A乃至D位置の信号を表している。
【0032】
前記構成による第1の実施の形態のパッシブキーレスエントリーの動作を、図2を併用して説明する。
【0033】
まず、車載用送受信機1側においては、図2(A)に示されるように、定振幅の4周期のパルス列と、それに続くほぼゼロ振幅の4周期のパルス列と、それに続く定振幅の4周期のパルス列とからなる規定パターンを有するリクエスト信号(起動信号)を低周波送信アンテナ8から低周波搬送波信号に載せて間欠的に送信する。このとき、自動車(図1に図示なし)の近接位置に携帯用送受信機2があった場合、その携帯用送受信機2は、低周波受信アンテナ6を通してこの低周波搬送波信号(リクエスト信号)を低周波信号受信部3で受信し、受信したリクエスト信号を低周波信号増幅段10で増幅する。
【0034】
時間t0になると、低周波信号増幅段10からリクエスト信号が出力され、時間t0から時間t1に至る第1期間に、4周期にわたって定振幅のパルス列が出力される{図2(A)}。出力されたリクエスト信号は、分周段11と検波段12に供給される。
【0035】
時間t0から時間t1に至る第1期間に、分周段11は、供給されたリクエスト信号を4分周し、4周期にわたる定振幅のパルス列を1周期のパルス列に変換した分周信号を形成する{図2(B)}。この1周期のパルス列は、時間t0に立上り部を有し、時間t1に立下り部を有する。また、検波段12は、供給されたリクエスト信号を検波し、検波信号を形成する{図2(C)}。この検波信号は、時間t0に立上り部を有し、時間t1に立下り部を有するものである。このとき、分周段11から出力された分周信号と検波段12から出力された検波信号とが比較段13に供給され、分周信号と検波信号の一致が検出され、一致信号が出力される。そして、出力された一致信号はゲート回路14に供給されるが、ゲート回路14は短時間の一致信号に応答しないように構成されているので、ゲート回路14から一致信号が出力されない{図2(D)}。
【0036】
次に、時間t1から時間t2に至る第2期間に、低周波信号増幅段10からのリクエスト信号として、4周期にわたってほぼゼロ振幅のパルス列が出力される{図2(A)}。この第2期間に、分周段11は、供給されたリクエスト信号を4分周するが、リクエスト信号の振幅がほぼゼロ振幅であるので、分周信号の振幅はゼロ振幅になる{図2(B)}。また、検波段12は、供給されたリクエスト信号を検波したとき、リクエスト信号の振幅がほぼゼロ振幅であるので、この第2期間において、時間t1に立下り部を有し、時間t2に立上り部を有するものである{図2(C)}。このとき、分周段11から出力された分周信号と検波段12から出力された検波信号とが比較段13に供給され、分周信号と検波信号の一致が検出され、一致信号が出力される。そして、出力された一致信号はゲート回路14に供給されるが、ゲート回路14は短時間の一致信号に応答しないように構成されているので、ゲート回路14から一致信号が出力されない{図2(D)}。
【0037】
次いで、時間t2から時間t3に至る第3期間に、低周波信号増幅段10からのリクエスト信号として、再び、4周期にわたる定振幅のパルス列が出力される{図2(A)}。この第3期間に、分周段11は、供給されたリクエスト信号を4分周し、4周期にわたる定振幅のパルス列を1周期のパルス列に変換した分周信号を形成する{図2(B)}。また、検波段12は、供給されたリクエスト信号を検波し、検波信号を形成する{図2(C)}。この検波信号は、時間t2に立上り部を有し、時間t3に立下り部を有するものである{図2(C)}。このときも、分周段11から出力された分周信号と検波段12から出力された検波信号とが比較段13に供給され、一致信号が出力される。そして、出力された一致信号がゲート回路14に供給されたとき、ゲート回路14に供給された一致信号が時間t0から時間t3までの長時間にわたるものであるので、ゲート回路14がこの一致信号に応答し、時間t3にゲート回路14から一致信号を出力し{図2(D)}、制御部5に供給する。
【0038】
制御部5は、ゲート回路14から一致信号が供給されると、直ちに携帯用送受信機2の動作状態を、それまでの待機モードから動作モードに切替える。そして、検波段12から供給された検波信号に応答し、アンサー信号を形成する。形成されたアンサー信号は、送信タイミング時になったとき、高周波信号送信部4に供給され、そこでアンサー信号を高周波搬送波信号に載せ、この高周波搬送波信号を高周波送信アンテナ7を通して送信する。この後、送信された高周波搬送波信号は、高周波受信アンテナ9を通して車載用送受信機1で受信される。
【0039】
このように、携帯用送受信機2は、車載用規定パターンの起動信号を受信したときだけ、動作状態が待機モードから動作モードに変更され、動作モードへの変更時だけ、制御部5におけるアンサー信号の形成及び高周波信号送信部4からのアンサー信号の送信が行われるので、携帯用送受信機2の内蔵電源の消耗を大幅に低減させることができる。
【0040】
次に、図3は、本発明によるパッシブキーレスエントリーの第2の実施の形態を示すもので、このパッシブキーレスエントリーに用いる携帯用送受信機の要部構成を示すブロック図である。
【0041】
図3に示されるように、第2の実施の形態によるパッシブキーレスエントリーは、携帯用送受信機2の低周波信号受信部3’が、低周波信号増幅段(LFAMP)10と比較段(COMP)13とゲート回路(ゲート)14とを備える他に、検波段(DET)15とカウンタ16と遅延部17とを備えている点で、第1の実施の形態による低周波信号受信部3と構成を異にしている。
【0042】
低周波信号受信部3’において、低周波信号増幅段10は、入力端が低周波受信アンテナ6に接続され、出力端が検波段15の入力端に接続される。検波段15は、第1出力端が比較段13の第1入力端に接続され、第2出力端がカウンタ16の入力端に接続され、第3出力端が制御部5の第2入力端に接続される。カウンタ16は、出力端が遅延部17の入力端に接続される。遅延部17は、出力端が比較段13の第2入力端に接続される。比較段13は、出力端がゲート回路14の入力端に接続される。ゲート回路14は、出力端が制御部5の第1入力端に接続される。
【0043】
また、第2の実施の形態によるパッシブキーレスエントリーにおける低周波信号受信部3’以外の構成は、第1の実施の形態によるパッシブキーレスエントリーの構成と同じであるので、低周波信号受信部3’以外の構成についてはその説明を省略する。
【0044】
なお、図3においても、車載用送受信機1に対して1つの携帯用送受信機2だけが図示されているが、携帯用送受信機2に加えて他の携帯用送受信機も使用できるようにした場合、それらの携帯用送受信機の構成は携帯用送受信機2と同じ構成のものが用いられる。
【0045】
続く、図4は、図3に図示されたパッシブキーレスエントリーにおける携帯用送受信機2の各部に得られた信号状態の一例を示す説明図である。
【0046】
図4において、1段目(A)は、低周波信号受信部3’において、低周波信号増幅段10から出力されたリクエスト信号(起動信号)、2段目(B)は、低周波信号受信部3’において、検波段15から出力された検波信号、3段目(C)は、低周波信号受信部3’において、カウンタ16から出力された検波信号の分周信号、4段目(D)は、低周波信号受信部3’において、遅延部17から出力された分周信号の遅延分周信号、5段目(E)はゲート回路14から制御部5に供給された一致信号であって、(A)乃至(E)は、図3に図示された記号A乃至E位置の信号を表している。
【0047】
前記構成による第2の実施の形態のパッシブキーレスエントリーの動作を、図4を併用して説明する。
【0048】
この実施の形態において、車載用送受信機1側は、図4(A)に示されるように、短いパルス列持続時間を有する4つのパルス列と、それに続く短いパルス列持続時間の2倍のパルス列持続時間を有する2つのパルス列と、それに続く短いパルス列持続時間の4倍のパルス列持続時間を有する1つのパルス列とからなる規定パターンを有するリクエスト信号(起動信号)を低周波送信アンテナ8から低周波搬送波信号に載せて間欠的に送信する。このとき、自動車(図3に図示なし)の近接位置に携帯用送受信機2があった場合、その携帯用送受信機2は、低周波受信アンテナ6を通してこの低周波搬送波信号(リクエスト信号)を低周波信号受信部3’で受信し、受信したリクエスト信号を低周波信号増幅段10で増幅する。
【0049】
時間t0になると、低周波信号増幅段10からリクエスト信号が出力されるようになり、時間t0から時間t1に至る第1期間に、短いパルス列持続時間を有する4つのパルス列からなるリクエスト信号が出力される{図4(A)}。出力されたリクエスト信号は、検波段15に供給される。
【0050】
時間t0から時間t1に至る第1期間に、検波段15は、供給されたリクエスト信号を検波し、パルス列持続時間内が定振幅パルスとなる4周期のパルス列からなる検波信号を形成する{図4(B)}。形成された4周期のパルス列からなる検波信号は、第1期間に比較部13とカウンタ16と制御部5に供給される。そして、この第1期間に、カウンタ16は、供給された4周期のパルス列からなる検波信号を2分周し、4周期のパルス列を2周期のパルス列に変換した分周検波信号を形成し{図4(C)}、形成した分周検波信号を遅延部17に供給し、遅延部17において2周期のパルス列を第1期間に相当する時間遅延する。このとき、検波段15から出力された検波信号と遅延部17から出力された遅延分周信号とが比較段13に供給され、比較段13において検波信号と遅延分周信号との不一致が検出され、比較段13から一致信号が出力されない。
【0051】
次に、時間t1から時間t2に至る第2期間(第2期間は第1期間に等しい)に、低周波信号増幅段10から短いパルス列持続時間の2倍のパルス列持続時間を有する2つのパルス列からなるリクエスト信号が出力される{図4(A)}。この出力されたリクエスト信号も検波段15に供給される。
【0052】
この時間t1から時間t2に至る第2期間に、検波段15は、供給された2つのパルス列からなるリクエスト信号を検波し、パルス列持続時間内が定振幅パルスとなる2周期のパルス列からなる検波信号を形成する{図4(B)}。形成された2周期のパルス列からなる検波信号は、第2期間に比較部13とカウンタ16と制御部5に供給される。そして、この第2期間に、カウンタ16は、供給された2周期のパルス列からなる検波信号を2分周し、2周期のパルス列を1周期のパルス列に変換した分周信号を形成し{図4(C)}、形成した分周信号を遅延部17に供給し、遅延部17において1周期のパルス列を遅延する。さらに、遅延部17は、第1期間に供給された2周期のパルス列を第1期間に相当する時間だけ時間遅延させ、第2期間に2周期のパルス列を遅延分周信号として出力する{図4(D)}。
【0053】
このとき、検波段15から出力された検波信号と遅延部17から出力された遅延分周信号とが比較段13に供給され、比較段13において検波信号と遅延分周信号と一致が検出され、比較段13から一致信号が出力される。そして、出力された一致信号がゲート回路14に供給されたとき、ゲート回路14に供給された一致信号は短時間のものであり、ゲート回路14は短時間の一致信号に応答することがないように構成されているので、第2期間にゲート回路14から一致信号を出力されることがない{図4(E)}。
【0054】
次いで、時間t2から時間t3に至る第3期間(第3期間は第1期間または第2期間の半分)に、低周波信号増幅段10から短いパルス列持続時間の4倍のパルス列持続時間を有する1つのパルス列からなるリクエスト信号が出力される{図4(A)}。この出力されたリクエスト信号も検波段15に供給される。
【0055】
この時間t2から時間t3に至る第3期間に、検波段15は、供給された1つのパルス列からなるリクエスト信号を検波し、パルス列持続時間内が定振幅となる1周期のパルス列からなる検波信号を形成する{図4(B)}。形成された2周期のパルス列からなる検波信号は、第2期間に比較部13とカウンタ16と制御部5に供給される。そして、この第3期間に、カウンタ16は、供給された1周期のパルス列からなる検波信号を2分周し、2周期のパルス列を1周期のパルス列に変換した分周信号を形成し{図4(C)}、形成した分周信号を遅延部17に供給し、遅延部17において1周期のパルス列を遅延する。さらに、遅延部17は、第2期間に供給された1周期のパルス列を第2期間に相当する時間だけ時間遅延させ、第3期間に1周期のパルス列の前半部を遅延分周信号として出力する{図4(D)}。
【0056】
このときも、検波段15から出力された検波信号と遅延部17から出力された遅延分周信号とが比較段13に供給され、比較段13において第3期間の全期間にわたって検波信号と遅延分周信号と一致が検出され、比較段13から一致信号が出力される。そして、出力された一致信号がゲート回路14に供給されたとき、ゲート回路14に供給された一致信号が時間t1から時間t3までの比較的長い時間にわたるものであるので、ゲート回路14がこの一致信号に応答し、第3期間の終了時にゲート回路14から一致信号が出力される{図4(E)}。
【0057】
制御部5は、ゲート回路14から一致信号が供給されると、前述のように、直ちに携帯用送受信機2の動作状態を、それまでの待機モードから動作モードに切替える。そして、検波段15から供給された検波信号に応答し、アンサー信号を形成する。形成されたアンサー信号は、送信タイミング時になったとき、高周波信号送信部4に供給され、そこでアンサー信号を高周波搬送波信号に載せ、この高周波搬送波信号を高周波送信アンテナ7を通して送信する。この後、送信された高周波搬送波信号は、高周波受信アンテナ9を通して車載用送受信機1で受信される。
【0058】
このように、第2の実施の形態においても、携帯用送受信機2は、車載用送受信機1から送信された規定パターンの起動信号を受信したときだけ、動作状態が待機モードから動作モードに変更され、動作モードへの変更時だけ、制御部5におけるアンサー信号の形成及び高周波信号送信部4からのアンサー信号の送信が行われるので、携帯用送受信機2の内蔵電源の消耗を大幅に低減させることができる。
【0059】
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態において用いられる規定パターンの起動信号は、前述の規定パターンを有するものが好適であるとしても、本発明のパッシブキーレスエントリーに用いられる規定パターンの起動信号は前述の規定パターンのものに限られるものでなく、それらの規定パターンに類似した規定パターンの起動信号を用いてもよいことは勿論である。
【0060】
ただし、規定パターンの起動信号を適宜変更した場合には、その変更状態に応じて分周段11やカウンタ16の信号分周比、及び、遅延部17の信号遅延時間を適宜変更する必要がある。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、車載用送受信機が規定パターンの起動信号を送信し、それぞれの携帯用送受信機に、分周手段と検波手段と比較手段、または、検波手段と分周手段と遅延手段と比較手段とを有する信号受信部を設け、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号を受信したときだけ、比較手段から一致信号が出力され、その一致信号によって制御部を動作状態に切替えて、制御部から出力されたアンサー信号を信号送信部から送信するものであり、一方、携帯用送受信機が規定パターンの起動信号以外のノイズ等の信号パターンを受信しても、比較手段から一致信号が出力されることがなく、制御部を動作状態に切替えられることがないので、制御部からアンサー信号が出力され、かつ、信号送信部からアンサー信号が送信されることがないため、携帯用送受信機の内蔵電源の消耗を大幅に低減させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパッシブキーレスエントリーの第1の実施の形態を示すもので、パッシブキーレスエントリーに用いる携帯用送受信機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に図示されたパッシブキーレスエントリーにおける携帯用送受信機の各部に得られた信号状態の一例を示す説明図である。
【図3】本発明によるパッシブキーレスエントリーの第2の実施の形態を示すもので、パッシブキーレスエントリーに用いる携帯用送受信機の要部構成を示すブロック図である。
【図4】図3に図示されたパッシブキーレスエントリーにおける携帯用送受信機の各部に得られた信号状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車載用送受信機
2 携帯用送受信機
3、3’ 低周波信号受信部
4 高周波信号送信部
5 制御部(CPU)
6 低周波受信アンテナ
7 高周波送信アンテナ
8 低周波送信アンテナ
9 高周波受信アンテナ
10 低周波信号増幅段(LFAMP)
11 分周段(DIV)
12、15 検波段(DET)
13 比較段(COMP)
14 ゲート回路(ゲート)
16 カウンタ
17 遅延部
Claims (6)
- 自動車に搭載された車載用送受信機と各自が携帯する1つ以上の携帯用送受信機とを備え、前記車載用送受信機と前記携帯用送受信機との間で制御信号の送受信を行い、前記制御信号の送受信が行われたときに前記自動車の被制御部が開閉されるパッシブキーレスエントリーであって、前記携帯用送受信機は、信号送信部と信号受信部と制御部とを備えており、前記車載用送受信機は、前記制御信号の伝送に先立って定振幅のパルス列とそれに続くゼロ振幅のパルス列とそれに続く定振幅のパルス列とからなる規定パターンの起動信号を送信し、前記携帯用送受信機の前記信号受信部は、受信した起動信号を分周して分周信号を形成する分周手段と、受信した起動信号を検波して検波信号を形成する検波手段と、前記分周信号と前記検波信号とを比較し、それらの一致が一定時間持続したときに一致信号を発生する比較手段とを有し、前記制御部は、前記一致信号が供給されたときに動作状態になることを特徴とするパッシブキーレスエントリー。
- 前記起動信号は、固定周期のパルス列であって、定振幅の4周期のパルス列と、それに続くゼロ振幅の4周期のパルス列と、それに続く定振幅の4周期のパルス列とからなる規定パターンを有するものであることを特徴とする請求項1に記載のパッシブキーレスエントリー。
- 前記分周手段は、前記起動信号を4分周するものであることを特徴とする請求項2に記載のパッシブキーレスエントリー。
- 自動車に搭載された車載用送受信機と各自が携帯する1つ以上の携帯用送受信機とを備え、前記車載用送受信機と前記携帯用送受信機との間で制御信号の送受信を行い、前記制御信号の送受信が行われたときに前記自動車の被制御部が開閉されるパッシブキーレスエントリーであって、前記携帯用送受信機は、信号送信部と信号受信部と制御部とを備えており、前記車載用送受信機は、前記制御信号の伝送に先立って複数パルスで構成され短い持続時間を有する定振幅のパルス列と、それに続く前記短い持続時間よりも長い持続時間を有するパルスで構成される定振幅のパルス列と、それに続く前記長い持続時間よりもさらに長いパルスで構成される定振幅のパルス列とからなる規定パターンの起動信号を送信し、前記携帯用送受信機の前記信号受信部は、受信した起動信号を分周して分周信号を形成する分周手段と、受信した起動信号を検波して検波信号を形成する検波手段と、前記分周信号を遅延して遅延分周信号を形成する遅延手段と、前記検波信号と前記遅延検波信号を比較し、それらの一致が一定時間持続したときに一致信号を発生する比較手段とを有し、前記制御部は、前記一致信号が供給されたときに動作状態になることを特徴とするパッシブキーレスエントリー。
- 前記起動信号は、持続時間を異にする3種類のパルス列であって、短い持続時間を有する4つの第1の定振幅のパルス列と、それに続く前記短い持続時間の2倍の持続時間を有する2つの第2の定振幅のパルス列と、それに続く前記短い持続時間の4倍の持続時間を有する1つの第3の定振幅のパルス列とからなる規定パターンを有するものであることを特徴とする請求項4に記載のパッシブキーレスエントリー。
- 前記分周手段は、前記起動信号を2分周するものであり、前記遅延手段は、前記分周信号を2周期分遅延するものであることを特徴とする請求項5に記載のパッシブキーレスエントリー。
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