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JP4079370B2 - バレル研磨方法及びバレル研磨装置 - Google Patents
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JP4079370B2 - バレル研磨方法及びバレル研磨装置 - Google Patents

バレル研磨方法及びバレル研磨装置 Download PDF

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Description

本発明は、ワークとメディアとからなるマスを研磨槽内で遠心流動させながら、ワークを研磨する流動型のバレル研磨方法及びバレル研磨装置に関するものである。
流動型のバレル研磨は、研磨対象物であるワークと研磨材であるメディアとからなるマスを研磨槽内に投入し、研磨槽の底部に設けた回転盤によりマスを遠心流動させながらワークを研磨する方法であり、その一例は特許文献1に示されている。この流動型のバレル研磨方法では、図1に示すようにマスは回転盤の回転方向に沿って流動する水平旋回流動と、遠心力により研磨槽の内壁面を上昇して最上部で中心方向に向けて流下する垂直旋回流動とが組み合わされてトロイダル状に流動する間に、ワークとメディアとが相互に摩擦されてワークの表面が研磨される。
しかし従来の流動バレル研磨においては、研磨の進行とともにメディアが次第に磨耗し、マス量が減少したり、ワークとメディアとの摩擦力が減少することによる研磨能力の低下を避け難いという問題があった。これらの問題は特に乾式の流動バレル研磨において顕著であった。
特開平8−11057号公報
本発明は上記した従来の問題点を解決し、研磨の進行による研磨能力の低下をなくし、研磨能力を従来よりも大幅に向上させることできる流動型のバレル研磨方法及びバレル研磨装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、マスの自然な流動を妨げると流動型バレル研磨の研磨能力が低下するという従来の常識に反して、研磨槽の内壁を上昇するマスの流動を適切な手段で制御することにより、研磨能力を従来よりも大幅に上昇できることを見出した。また流動型バレル研磨装置の研磨能力の変化は、回転盤からマスへ伝達される仕事量の変化であり、言い換えれば回転盤の回転抵抗の変化として現れるので、回転盤の駆動モータの負荷として外部から把握することができる。従って回転盤の駆動モータの負荷を一定に保持するようにマスの流動制御を行えば、研磨の進行により低下する研磨能力を一定に維持できることを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明のバレル研磨方法は、研磨槽の底部に設けた回転盤によりマスを旋回流動させながら研磨を行うバレル研磨方法において、回転盤の駆動モータの負荷を予め設定しておき、研磨槽内のマスの流動を、研磨槽の内壁に沿って上昇するマスの上端を押さえる力を加減することにより制御し、該駆動モータの負荷を設定範囲内に維持しつつ研磨することを特徴とするものである。この場合、駆動モータの負荷として例えば駆動モータの負荷電流値を用いることが好ましい。
また、研磨槽内のマスの流動制御を間欠的に行うことにより、マスの流動を制御しつつ行う研磨とマスの流動を制御しない自由研磨とを交互に繰り返すこともできる。
また本発明のバレル研磨装置は、ワークとメディアが投入される研磨槽と、研磨槽の底部に設けられマスを旋回流動させる回転盤と、回転盤の駆動モータの負荷を設定する手段と、研磨槽の上部で昇降し、研磨槽の内壁に沿って上昇するマスの上端を押さえる力を加減することにより、該駆動モータの負荷が設定範囲内に維持されるように制御する可動手段とからなることを特徴とするものである。
本発明によれば、回転盤の駆動モータの負荷を負荷電流値などにより予め設定しておき、研磨槽内のマスの流動を制御することにより、該負荷の設定範囲内で研磨を行う。研磨の進行に伴う研磨能力の低下は回転盤の駆動モータの負荷減少として検出できるので、負荷が低下してきたときには研磨槽の内壁に沿って上昇するマスの上端を押さえる力を加減することにより研磨槽内のマスの流動制御を行い、負荷を常に設定範囲内に維持させることによって、研磨能力を一定に維持しながらバレル研磨を行うことができる。しかも研磨槽内のマスの流動制御を行うことによって、ワークとメディアとの摩擦力を従来よりも飛躍的に高めることができる。このような本発明の効果は乾式バレル研磨において特に顕著であるが、湿式バレル研磨においても同様に発揮されるものである。
(第1の実施形態:可動手段と昇降機構)
図2は本発明の乾式における第1の実施形態を示すもので、1はワークとメディアとからなるマスMが投入される研磨槽、2は研磨槽の底部に設けられた皿状の回転盤である。回転盤2はその周縁部が上方に湾曲されていてマスMを上方に流動させ易くしてある。研磨槽1と回転盤2のマスMが接触する部分には、耐磨耗用のウレタンゴム等によるライニングが施されている。3は研磨槽1の上部開口13を塞ぐゴムなどの可撓性材料からなる可動手段である。この実施形態では可動手段3は蓋板状のものであり、その周辺部は研磨槽1の上端に固定されている。図2に示すように、この可動手段3の周縁部は研磨槽1の内壁と接するように湾曲させておくことが好ましい。なお、研磨槽1の高さはマスMが自由に遠心流動する場合の最大高さよりも低くし、遠心流動するマスMの上端を可動手段3により抑制できるようにしておく。
回転盤2は研磨槽1の底板10より僅か上方に配設されていて、研磨槽1の内壁12と摺接部隙間4を残して摺接しながら駆動モータ20により減速機5を介して回転される。駆動モータ20の回転速度は制御手段50により制御されている。
回転盤2には小孔6が設けられ、回転盤2と研磨槽1の底板10との間には空隙14が形成されている。空隙14の下部に設けられた集塵管11には図示しない集塵機を接続し、研磨により発生した粉塵が小孔6及び摺接部隙間4を経由して空隙14を通過し、さらにこの空隙14より集塵管11を経由して集塵されるようになっている。
回転盤2の駆動モータ20の負荷は、制御手段50に内蔵された負荷検出手段により常に検出されている。駆動モータ20の負荷の検出は負荷電流を利用するのが実用的であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば負荷電力を検出してもよい。本発明では負荷設定手段70により負荷電流値などを予め設定しておくことができるようにしておき、以下に詳述するように各種の流動制御手段により研磨槽1内のマスMの流動を制御することにより、常に駆動モータ20の設定負荷の範囲内で研磨を行わせるようにする。
可動手段3の中心には、研磨槽1内にマスMが充満されてその流動が円滑でない場合に、マスMの一部を逃がして流動を円滑にするための開口8が形成されているが、この実施形態では開口8を跨いで支持部材31が固定されている。可動手段3の上方には、この可動手段3を上下動するための昇降機構60が配設されている。昇降機構60は支柱61に水平回動自在に軸着されたアーム62と、該アーム62の先端に取付けられて可動手段3の支持部材31上方に突設された作動棒63を介して可動手段3を上下動する駆動部64と、速度制御手段50に内蔵された負荷電流値検出手段からの信号を受け入れて前記駆動部64を駆動する制御部65とからなるものである。駆動部64は例えば油圧シリンダー式やボールねじ式などの適宜の方式を採用することができる。この実施形態では、可動手段3とその昇降機構60とによって研磨槽1内のマスの流動制御手段を構成している。
さて研磨槽1内にワークとメディアとからなるマスMを投入し、駆動モータ20により回転盤2を回転させると、前記したようにマスMは遠心力により研磨槽1の内壁12を上昇する。本発明では上昇したマスMは可動手段3により流動領域を制限されて流動方向を研磨槽1中心方向に変更しつつ、トロイダル状に流動することになる。マスの自然な流動を妨げると流動型バレル研磨の研磨能力が低下するというのが従来の常識であったが、本発明ではこのような常識に反して、研磨槽の内壁を上昇するマスの流動を適切な手段で制御することにより、ワークとメディアとの間の摩擦力を大幅に増大させ、研磨能力を従来よりも飛躍的に向上させる。
また前記したように、研磨の進行とともにメディアは角部(凸部)が磨耗するとともにワークも研磨されるので両者間の摩擦力が減少し、研磨能力が徐々に低下する。しかしこの実施形態では、駆動モータ20の負荷が設定手段70により予め設定された範囲を保つように、マスの流動制御手段である昇降機構60が可動手段3を下降させる。
すなわち、研磨能力が低下するに連れて駆動モータ20の負荷、例えば負荷電流値が低下するので、制御手段50に内蔵された負荷検出手段からの信号を受けて昇降機構60の制御部65が図3に示すように作動棒63を降下させる。このように可動手段3の中央部を下方に撓ませることによって旋回流動するマスMの上部を押さえ込んで流動領域を減少させ、マスMの上昇力を加圧力に変換してマスMに加わる圧力を増大させる。この結果、ワークとメディアとの間の摩擦力が増加し、研磨の進行によって低下した研磨能力を回復させることができる。またこれと同時に駆動モータ20の負荷も回復する。そして、作動棒63の降下により駆動モータ20の負荷が予め設定した上限値に達した時に制御手段50は制御部65に作動棒63の降下停止の信号を発するので、駆動モータ20の負荷を最適な値にまで回復させることができる。
以上のように、この実施形態では駆動モータ20の負荷をパラメーターとして可動手段3の高さを最適に調整することにより、ワークとメディアとの摩擦力を常に一定の範囲内に制御しながら研磨を行うので、研磨が進行したときにも研磨能力を低下させることなくバレル研磨を続行することができる。
なお、研磨の終了後は可動手段3を昇降機構60により研磨槽1の上方に持ち上げたのち、アーム62が支柱61を軸として水平方向に回動される。次いで、研磨槽1を立てるように回動させて回転盤2を垂直乃至それ以上に回転させることによって、研磨の終了したマスMを容易に研磨槽1内から取り出すことができる。
(第2の実施形態:可動手段と昇降機構の変形例)
上記した第1の実施形態では、可撓性の可動手段3の周縁を研磨槽1の上端に固定したが、図4に示すように可動手段3を金属などの剛体として、この可動手段3を駆動モータ20の負荷と連動させて昇降機構60により研磨槽1内で上下にスライドできるように設けてもよい。この場合には可動手段3の外径は研磨槽1の内径よりもやや小さくしておく。なお図4の左半部には、可動手段3のない従来の場合のマスMの自由流動経路を破線で示した。この第2の実施形態においても、旋回流動するマスMの上部を可動手段3で抑制することにより、低下した研磨力を向上できることは第1の実施形態と同様である。
(第3の実施形態:可動手段とその加圧機構)
図5は本発明の第3の実施形態を示すもので、中央に開口筒32を備えた可動手段3を研磨槽1内にスライド可能に設けるとともに、研磨槽1の上蓋15にもこの開口筒32をスライド可能に嵌合できる外筒16を設けたものである。そして上蓋15と可動手段3との間に環状の加圧室17を形成し、上蓋15に設けた圧力流体供給口18から圧縮空気などの圧力流体を供給して可動手段3を下向きに加圧する。
この実施形態においては、駆動モータ20の負荷が減少してきたときには圧力流体供給口18から供給される圧力流体の圧力を高め、ピストンのように可動手段3を下方に押し付けることによってマスMの流動領域を制御する。このようにしてワークとメディアの摩擦力を増加させ、常に駆動モータ20の負荷の設定範囲内でバレル研磨を行わせることができる。
なお、図6のように研磨槽1の上部にゴムのような弾性材料からなる膨張収縮可能な可動手段3を設け、上蓋15に設けた圧力流体供給口18を通じて図示しない加減圧機構から、圧縮空気などの圧力流体をその上部の加圧室17に供給することによって、可動手段3を風船のように膨張収縮させることもできる。このような構造によってマスMの流動領域を制御し、常に駆動モータ20の負荷の設定範囲内でバレル研磨を行わせることもできる。
第4の実施形態:間欠制御)
さらに制御手段50をマスMが可動手段3により流動方向が変更されてワークが拘束状態で研磨される拘束研磨時間と、マスMが可動手段3により流動方向が変更されることなく自由流動しつつ研磨される非拘束研磨時間とを設定可能なものとして、マスMの流動を間欠的に制御することによっても、バレル研磨を効率的に行うことができる(後記する実施例3の図9、図10を参照)。
すなわちこの実施形態の方法は、ワークを拘束研磨する時間が所定時間に達したとき、又は負荷が設定した下限値を下回ったとき、可動手段3をマスMが接触しない高さにまで上昇させるか、又は可動手段3の高さはそのままでマスMが可動手段3に接触しない状態にまで回転盤2の回転数を減少させることによりワークを非拘束状態とする方法である。拘束研磨中にはメディアとワークの混合状態が片寄ることにより研磨効率の低下をもたらす場合がある。しかし、間欠的にその拘束を解除してマスMをフリーな状態として旋回流動させることにより、ワークとメディアが再び均一に混合されるので、さらに研磨効率の向上を図ることができる。
(実施例1:可動手段の昇降)
図4に示した内径440mmの研磨槽1を備えたバレル研磨装置を用いて、研磨槽1内に三角柱状メディアと1)のワークとしてのテストピース(SS400,直径15mm,長さ20mmの円柱)との混合物であるマスMを、研磨槽1の内容積に対して95%投入して、このマスMを可動手段3により流動方向を変更しながら拘束してバレル研磨を行った。研磨に当って回転盤2の回転数は350min−1、駆動モータ20の負荷電流値の上限を5.2A、下限値を5.0Aとして、負荷電流値がこの設定範囲内に保たれるように可動手段3の高さを制御した。研磨時間の経過による負荷電流値の変化を、可動手段3を一定に保った比較例とともに図7に示す。すなわち、実施例1においては、研磨の抵抗が減少して電流値が5.0Aに低下した時に可動手段3を降下させたので電流値が繰り返し5.2Aに高められているが、比較例1においては可動手段3を初期の位置に一定に留めて研磨を続行したので、電流値が漸減している。
このときのワーク1個当りの研磨量は、図8に1)として示すように115mg/hrであった。これに対して可動手段3を一定に保ったままの比較例では、ワーク1個当りの研磨量は13mg/hrであり、研磨量の差は8.8倍に達した。また、図8中には他のワークを用いた場合も併記した。白で示したのが可動手段3を一定に保ったまま研磨を行った場合のデータ、ハッチングで示したのが実施例1の方法で研磨を行った場合のデータである。他のワークの材質と寸法は次の通りである。
2):ステンレス,直径3mm、長さ21mmの円柱
3):鋼鉄,外径14mm,内径13mm、厚さ12mmのリング
4):バネ鋼,縦54mm,横27mm,厚さ4・5mmの板
本発明の方法と従来法とのワーク1個当りの研磨量の比は、2)では9.9倍、3)では14.3倍、4)では18.6倍であり、どのワークの場合においても本発明の方法により研磨能力が大きく増加することが確認された。
実施例2:間欠制御)
本実施例では実施例1と同様の研磨条件において、負荷電流値の上限値を5.2A、下限値を5.0Aと設定し、図9に示すように10分を研磨の1サイクルとして、9分45秒間マスMを拘束状態で研磨した後、15秒間非拘束状態で研磨することを繰り返してバレル研磨を行った。その結果、図10に示すようにこの実施例2においては前記した実施例1よりもさらに研磨の能率を向上させることができた。またこのように間欠制御を行うことにより、ワークとメディアが非拘束研磨中に再び均一に混合されるので、ワークの表面に打痕の形成や偏磨耗を起こすことなく、均一に研磨することができた。
従来の流動型バレル研磨におけるマスの流動を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態を示す部分断面図である。 第1の実施形態において可動手段を降下させた状態を示す部分断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す部分断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す部分断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す部分断面図である。 実施例1における負荷電流値の変化を示すグラフである。 実施例1におけるワークの研磨効果を示すグラフである。 実施例2における負荷電流値の制御状態を示すグラフである。 実施例2におけるワークの研磨効果を示すグラフである。
符号の説明
M マス
1 研磨槽
2 回転盤
3 可動手段
4 摺接部隙間
5 減速機
6 小孔
8 開口
10 底板
11 集塵管
12 内壁
14 空隙
15 上蓋
16 外筒
17 加圧室
18 圧力気体供給口
19 目盛
20 駆動モータ
21 レベルセンサー
31 支持部材
32 開口筒
50 制御手段
60 昇降機構
61 支柱
62 アーム
63 作動棒
64 駆動部
65 制御部
70 負荷設定手段

Claims (4)

  1. 研磨槽の底部に設けた回転盤によりマスを旋回流動させながら研磨を行うバレル研磨方法において、回転盤の駆動モータの負荷を予め設定しておき、研磨槽内のマスの流動を、研磨槽の内壁に沿って上昇するマスの上端を押さえる力を加減することにより制御し、該駆動モータの負荷を設定範囲内に維持しつつ研磨することを特徴とするバレル研磨方法。
  2. 駆動モータの負荷として、負荷電流値を用いることを特徴とする請求項1に記載のバレル研磨方法。
  3. 研磨槽内のマスの流動制御を、間欠的に行うことを特徴とする請求項1に記載のバレル研磨方法。
  4. ワークとメディアが投入される研磨槽と、研磨槽の底部に設けられマスを旋回流動させる回転盤と、回転盤の駆動モータの負荷を設定する手段と、研磨槽の上部で昇降し、研磨槽の内壁に沿って上昇するマスの上端を押さえる力を加減することにより、該駆動モータの負荷が設定範囲内に維持されるように制御する可動手段とからなることを特徴とするバレル研磨装置。
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