JP4093626B2 - ギヤカップリング付きスピンドルと循環潤滑装置を備えた圧延機駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動可能なロールとその伝動装置の間に設けられたギヤカップリング付きスピンドルを具備し、このギヤカップリング付きスピンドルがその循環潤滑のための装置を備え、ギヤカップリングがそれぞれ、油供給部に接続可能な溝付きの油供給リングを備え、油がこの油供給リングからスピンドルシャフトの中央通路を経てギヤカップリングに供給可能であり、更に、油排出のために役立ち、かつスピンドルシャフトから離れてこのスピンドルシャフトを取り囲む定置されたケーシングを具備し、更に、送出側が油供給リングに接続可能であり、かつ油冷却器と協働可能である油供給ポンプを具備している、圧延機駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比較的に薄く幅の広いストリップを圧延する際に、圧延された材料の平坦度誤差を補正するために、例えばロールスタンド内でワークロールを所定の調節範囲だけ軸方向に摺動させ、場合によってはその際異なる圧延プログラムに相応して圧延隙間の幅を調節することが必要である。そのために、調節駆動装置はロールスタンド内で予め正確に定めた量だけワークロールを軸方向に摺動させ、ワークロールの回転駆動は公知のごとくギヤカップリング付きスピンドルを介して行われる。このギヤカップリング付きスピンドルは駆動可能なワークロールと駆動する伝動装置ユニットの間で駆動モータに連結されている。その際、ギヤカップリング付きスピンドルは一方では、ロールスタンド内でのワークロールの高さ調節可能な軸方向移動を補償し、他方では例えばピニオンの全駆動出力をワークロールに伝達するように形成しなければならない。その際、互いに協働するカップリング当接部が部分溝付き歯状部で大きな摩擦力を受けて熱を発生し、滑り摩擦と温度上昇の低下のために常に潤滑剤を供給しなければならない。ギヤカップリングの申し分のない潤滑と冷却のために、技術水準では、油循環潤滑装置を設けることが一般的である。この油循環潤滑装置はギヤカップリングのすべての潤滑個所に潤滑剤を申し分のないように供給し、更にギヤカップリングから摩擦熱を排出する。
【0003】
ヨーロッパ特許第0324168号公報により、ギヤカップリング付きスピンドルを備えた圧延機駆動装置が知られている。このギヤカップリング付きスピンドルは駆動軸と被駆動ロールの間においてピニオンの被駆動ピンとロールの駆動ピンの間に配置され、軸方向に摺動可能である。スピンドルヘッドにはそれぞれ、湾曲した歯状部を有するカップリング当接部と、この当接部を取り囲む、内歯を備えたカップリングスリーブが設けられている。このカップリングスリーブ自体は駆動装置の伝動装置ピンまたはロールピンに連結されている。この駆動装置構造のために、油循環潤滑装置が設けられている。この油循環潤滑装置の場合には、定置された油ケーシング内に油供給リングが設けられ、この油供給リングはスピンドル軸を取り囲み、スピンドル軸寄りの側に内部の環状溝を備えている。この環状溝はスピンドル軸線の方へ案内された油通路に開放接続されている。この油通路は軸中央に設けられた中央通路に開口し、この中央通路からギヤカップリングに潤滑油が適切に供給される。両側のスピンドルヘッドには油捕集室が設けられている。この油捕集室はそれぞれカップリングスリーブに回転可能に支承されたそれぞれ1個の油ケーシングに接続されている。そのために、回転するカップリングスリーブはラビリンスパッキンを備え、このラビリンスパッキンの他方のシール要素はケーシングに連結されている。
【0004】
ロール交換の際、少なくともロールスタンド側のスピンドルヘッドを、ロール側のカップリングスリーブから取り外さなければならない。これは、そこに設けられた、ラビリンスパッキンを備えた油ケーシングのために、組み立てが非常に面倒である。更に、運転中、油汚染が不可避である。この場合、現在の経験では、例えばラビリンスパッキンを通って水/エマルジョン−冷却液が油受けケーシングに達し得る。
【0005】
ドイツ連邦共和国特許第1902894号公報により、循環潤滑のための装置を備えた圧延機駆動装置用ギヤカップリング付きスピンドルが知られている。この油潤滑装置は油供給のために役立つ溝付きリングを備え、このリングはスピンドルシャフトをシールして取り囲み、スピンドルシャフトと相対的に回転しないように保持されている。油はリングからスピンドルシャフトの通路を通ってギヤカップリングに供給可能である。油潤滑装置は更に、スピンドルシャフトを離れて取り囲む、油排出のために役立つ回転不能のケーシングと、油供給ポンプを備えている。この油供給ポンプは吸込み側が好ましくは冷却装置を介在して油上ケーシングに接続され、送出側が溝付きリングに接続されている。ケーシングはスピンドルシャフトの通過範囲に多板壁を備えている。スピンドルシャフトに設けられた多板リングがこの多板壁の間に遊びをもってラビリンス状に係合している。
【0006】
この構造も、ロール交換時に比較的に組み立て作業が面倒であり、停止時間が長いという欠点がある。この構造の場合更に、循環油の汚染を確実に防止することができない。従って、比較的に短い運転時間の後で油の交換が必要であるかあるいは公知のごとく油遠心分離器を使用して循環油を浄化しなければならない。これは同様に非常に高いコストがかかる。
【0007】
ドイツ連邦共和国特許第3706577号公報は、ギヤカップリング付きスピンドルと、スピンドル軸の端部に設けられ湾曲した歯状部を有するカップリング当接部と、支持ボールと押圧部材を介してスピンドル軸の両端に支持された接続スリーブの、カップリング当接部を取り囲む内歯と、油循環潤滑装置を備えた圧延機駆動装置を開示している。この油循環潤滑装置の場合には、中央の通路が、カップリング当接部と軸方向に摺動可能な案内スリーブの間のすべての摩擦面と、押圧部材の方へ移動可能な支持ボールと内歯の方へ移動可能な湾曲歯状部の間のすべての摩擦面を潤滑するために、穴と油管路を備えている。
【0008】
この公知の圧延機駆動装置の場合にも、スピンドルヘッドは油受けケーシング内にある。還流油はこの油受けケーシングから排出され、送出ポンプによって新たに回路に供給される。
この場合、原理的には、前述の圧延機駆動装置の場合と同じ欠点がある。すなわち、運転中油の汚染が進み、ロール交換時にロールスタンド側のスピンドルヘッドの範囲の組み立てが困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の根底をなす課題は、冒頭に述べた種類の圧延機駆動装置を改良し、その際特にロール交換時の装備変え時間を大幅に短縮するために構造的コストと組み立て技術的コストを低減し、油循環流によるできるだけ多くの熱排出および温度均一化を達成するとともに、運転によって進む循環油の汚染を回避することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題は本発明に従い、請求項1の特徴を有する圧延機駆動装置によって解決される。
各々のギヤカップリングが半径方向に間隔をおいて管によって取り囲まれて、円環状の油戻し通路を形成し、この管の伝動装置側の端部が開放し、油流出のためにそこに設けられた油受けケーシング内に達しており、油戻し通路がロールスタンド側の内歯付きスピンドルスリーブを介して中央通路に油循環的に接続され、管の外側がロールスタンド側で、管の上に配置された玉継手を介してスピンドルスリーブに対してシールされていることにより、駆動装置内での油循環がロールスタンド側のスピンドルヘッドの範囲において供給方向と反対方向に方向転換され、油戻し通路を通って伝動装置側のスピンドルヘッドに戻される。油は好ましくは、このスピンドルヘッドから油冷却器を経て油供給ポンプに供給され、この油供給ポンプから新たに回路に案内される。
【0011】
本発明による装置の場合には、ロールスタンド側のスピンドルヘッドで油流出が発生せず、その結果ラビリンスパッキンまたは油受けケーシングの配置が不要であるという重要な利点が生じる。それによって、例えばロール交換に関連する組み立ておよび分解が非常に簡単になり、そのために必要な装備変え時間が大幅に短縮される。これは生産性向上とコスト低下をもたらす。この手段は同時に、循環する油流をきれいに保つ作用がある。なぜなら、圧延機駆動装置の一方の側にだけ、定置された油受けケーシングの代わりにラビリンスパッキンが必要であり、従ってラビリンスパッキンをきわめてぜいたくにかつ漏れを防止するように形成可能であるからである。その際、循環のために、油の流れを比較的に多くすることができ、この油の流れは強化により、潤滑作用だけでなく、熱の搬出のためにも役立ち、それによって圧延機駆動装置を小さな摩擦で長期間使用するための前提が得られる。
【0012】
本発明の他の実施形は従属請求項に記載されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
図に略示した実施の形態の次の説明に基づいて、本発明の詳細、特徴および効果が明らかになる。
図1に示した圧延機駆動装置は、駆動可能なロール1,2とその伝動装置3,4の間に設けられたギヤカップリング付きスピンドル(ギヤカップリングすなわち歯付きヒンジを有するスピンドル)5,6を備えている。このギヤカップリング付きスピンドルはロールの循環潤滑のための装置を備えている。ギヤカップリング付きスピンドルはそれぞれ、油供給部7に接続可能な溝付きの油供給リング8,9を備えている。油はこの油供給リングからスピンドルシャフト12,13の中央通路10,11を通ってギヤカップリング27,28に供給される。更に、油を排出するために役立つ、スピンドル12,13を間隔をおいて取り囲む定置されたケーシング14と、送出側が油供給リング8,9に接続可能である、油冷却器15と協働することができる油供給ポンプ16が設けられている。
【0014】
本発明による実施形では、ギヤカップリング付きスピンドル5,6が管17,18によって半径方向に間隔をおいて取り囲まれ、円環状の油戻し通路19,20を形成している。管17,18は伝動装置側の端部が開放している。管は油流出のためにそこに設けられた油受けケーシング14内に達している。油戻し通路19,20はロールスタンド側の内歯付きスピンドルスリーブ21,22を介して中央通路10,11に油循環的に接続されている。管17,18はロールスタンド側の外側が管上に設けられた玉継手25,26を介してスピンドルスリーブグ21,22に対して枢着案内されかつシールされている。
【0015】
中央通路10,11は伝動装置側のギヤカップリング37,38を通って案内され、内歯付きスピンドルスリーブ23,24内に達し、端部に絞り29,30を備えている。中央通路10,11はロールスタンド側の端部も、そこに設けられたギヤカップリング27,28を通って案内され、端部に絞り31,32を備えている。この絞り29〜32は油の循環を均一にするため、およびそれぞれのスピンドルカップリングに圧油を割り当てに応じて分配するために役立つ。
【0016】
これに関して図1,2の略図から判るように、ギヤカップリング付きスピンドル5,6の並列構造(二軸構造)の場合には、油供給リング8,9は、油供給に役立つ共通の1本の送出管路35に接続されている。この送出管路は油ポンプ16に接続されている。送出管路35は好ましくは可撓性の油送出ホースである。更に、図1,2の略図は、油供給リング8,9がスピンドルシャフト12,13の範囲において油戻し管18,19の開放端部48,49と伝動装置側のギヤカップリング37,38の間に設けられ、油供給リングの油溝が各々1つの半径方向通路39,40を介して中央通路10,11に接続されていることを示している。各々のスピンドルシャフト12,13上には更に、油供給リング8,9と油戻し管17,18の開放端部48,49の間において、油スリンガリング41,42が設けられている。
【0017】
戻し油は油受けケーシング14の下側範囲に設けた、管路43に接続する接続短管から流出し、先ず最初に捕集容器に流れ、この捕集容器から油冷却器15を循環して油供給ポンプ16に達する。この油供給ポンプは送出管路35を経て再び駆動系に油を送出する。油の流れは送出管路から両中央通路10,11に分配され、その中に記入した矢印の方向に沿って先ず最初にロール側のギヤカップリング27,28内に流れ、その中にある捕集室44,45を経て、そして油戻し管17,18が玉継手25,26によってスピンドルスリーブ21,22に対してシールされているので、ギヤカップリング27,28から、油戻し管17,18とスピンドルシャフト12,13の間に形成された油戻し通路19,20に強制的に流れる。これは特に図3から判る。
【0018】
その際、図1に示すように、油の他の部分流が中央通路10,11から絞り29,30を通って伝動装置側のギヤカップリング37,38に達し、そこから油受けケーシング14に出る。この場合、ギヤカップリング37,38が充分に潤滑され、摩擦熱が搬出される。ギヤカップリング37,38は油出口に対してシール手段によってシールする必要がないという利点がある。
【0019】
図4には、油戻し管17,18に設けた玉継手25,26の断面が示してある。玉継手は球状の本体52を備え、この本体は管17,18の肩部54と当接リング53の間で軸方向に締付けられている。この本体は中空球状の2つの部分からなる収容皿55内で締付けられ、この収容皿に対して弾性的なシール50,51によって密封シールされている。
【0020】
圧延機駆動装置は図示した例に制限されない。例えば、伝動装置側において開放した管17,18を経て固定された油受けケーシング14に油を戻す構造の代わりに、他の構造が考えられる。この他の構造の場合には、ケーシング14が省略され、管17,18の端部が閉鎖され、シールされた接触する油排出リングによって取り囲まれている。この油排出リングは管17,18の半径方向の通路を通って戻し油を案内し、それ自体は油排出管路に回転不能に接続されている。
【0021】
本発明による圧延機駆動装置は構造が簡単で丈夫であり、冒頭に述べた課題を最適に解決する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ギヤカップリング付きスピンドルを備えた圧延機駆動装置の断面図である。
【図2】ギヤカップリング付きスピンドル駆動装置の駆動側の部分の断面図である。
【図3】ギヤカップリング付きスピンドル駆動装置のロールスタンド側の部分の断面図である。
【図4】油戻し管に設けた玉継手の拡大断面図である。
【符号の説明】
1,2 ロール
3,4 伝動装置
5,6 ギヤカップリング付きスピンドル
7 油供給部
8,9 油供給リング
10,11 中央通路
12,13 スピンドルシャフト
14 ケーシング
15 油冷却器
16 油供給ポンプ
17,18 管
19,20 油戻し通路
21,22 スピンドルスリーブ
25,26 玉継手
27,28 ギヤカップリング
29,30 絞り
31,32 絞り
35 送出管路
37,38 ギヤカップリング
39,40 半径方向通路
41,42 油スリンガリング
48,49 油戻し管の開放端部
Claims (6)
- 駆動可能なロール(1,2)とその伝動装置(3,4)の間に設けられたギヤカップリング付きスピンドル(5,6)を具備し、このギヤカップリング付きスピンドルがその循環潤滑のための装置を備え、ギヤカップリングがそれぞれ、油供給部(7)に接続可能な溝付きの油供給リング(8,9)を備え、油がこの油供給リングからスピンドルシャフト(12,13)の中央通路(10,11)を経てギヤカップリング(27,28)に供給可能であり、更に、油排出のために役立ち、かつスピンドルシャフト(12,13)から離れてこのスピンドルシャフトを取り囲む定置されたケーシング(14)を具備し、更に、送出側が油供給リング(8,9)に接続可能であり、かつ油冷却器(15)と協働可能である油供給ポンプ(16)を具備している、圧延機駆動装置において、各々のギヤカップリング付きスピンドル(5,6)が半径方向に間隔をおいて管(17,18)によって取り囲まれて、円環状の油戻し通路(19,20)を形成し、管(17,18)の伝動装置側の端部が開放し、油流出のためにそこに設けられた油受けケーシング(14)内に達し、油戻し通路(19,20)がロールスタンド側の内歯付きスピンドルスリーブ(21,22)を介して中央通路(10,11)に油循環的に接続され、管(17,18)の外側がロールスタンド側で、管の上に配置された玉継手(25,26)を介してスピンドルスリーブ(21,22)に対して枢着案内およびシールされていることを特徴とする圧延機駆動装置。
- 中央通路(10,11)が伝動装置側のギヤカップリング(37,38)を通って案内され、内歯付きスピンドルスリーブ(23,24)内に達し、中央通路の端部が絞り(29,30)を備えていることを特徴とする請求項1記載の圧延機駆動装置。
- 中央通路(10,11)のロールスタンド側の端部分がそこに設けられたギヤカップリング(27,28)を通って案内され、ギヤカップリング内で端部に絞り(31,32)を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の圧延機駆動装置。
- ギヤカップリング付きスピンドル(5,6)が二軸状に並列配置され、油供給リング(8,9)が油供給のために役立つ送出管路(35)を介して油ポンプ(16)に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の圧延機駆動装置。
- 油供給リング(8,9)がスピンドルシャフト(12,13)の範囲において油戻し管(17,18)と伝動装置側のギヤカップリング(37,38)の間に配置され、油供給リングの油溝が各々1つの半径方向通路(39,40)を介して中央通路(10,11)に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の圧延機駆動装置。
- 油供給リング(8,9)と油戻し管(17,18)の開放端部との間において油スリンガリング(41,42)が各々のスピンドルシャフト(12,13)上に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の圧延機駆動装置。
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