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JP4093892B2 - 光起電力装置の製造方法 - Google Patents
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JP4093892B2 - 光起電力装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光起電力装置の製造方法に関し、特に、結晶系半導体上に、非晶質半導体層が形成された光起電力装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、第1導電型の結晶系シリコン基板の表面上に、第2導電型の非晶質シリコン層を形成することによりpn接合を形成する光起電力装置の製造方法において、第1導電型の結晶系シリコン基板と第2導電型の非晶質シリコン層との間に、実質的に真性な非晶質シリコン層を挿入することにより接合特性を改善する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、n型の単結晶シリコン基板上に、実質的に真性な非晶質シリコン層およびp型の非晶質シリコン層を順次形成するとともに、n型の単結晶シリコン基板と実質的に真性な非晶質シリコン層との間にボロンを導入する光起電力装置の製造方法が開示されている。この特許文献1に開示された光起電力装置の製造方法では、プラズマCVD法を用いて、約200℃以下の低温で、n型の単結晶シリコン基板上に、実質的に真性なノンドープの非晶質シリコン層およびp型の非晶質シリコン層を形成するので、約800℃以上の高温による熱拡散法を用いてn型の単結晶シリコン基板の表面からp型の不純物を拡散させることによりpn接合を形成する場合と異なり、熱ダメージを抑制することができるとともに、p型の不純物とn型の不純物との相互拡散を抑制することができる。その結果、良好な接合特性が得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−345463号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示された光起電力装置の製造方法では、実質的に真性な非晶質シリコン層中の欠陥であるダングリングボンドによるキャリアの再結合を抑制するための対策が充分にはなされていない。このため、実質的に真性な非晶質シリコン層中で光生成キャリアが再結合により消失するので、光起電力装置の出力特性を向上させるのが困難であるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、出力特性を向上させることが可能な光起電力装置の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明の一の局面における光起電力装置の製造方法は、一導電型の結晶系半導体の表面上に実質的に真性な非晶質半導体層を9nm〜13nmの厚みに形成する工程と、記実質的に真性な非晶質半導体層に水素を導入する工程と、次いで前記実質的に真性な非晶質半導体層上に、逆導電型の非晶質半導体層を形成する工程と、を備え、前記水素を導入する工程は、前記実質的に真性な非晶質半導体層中における厚み方向の水素濃度分布がピークを有するように水素を導入する工程を含んでいる。なお、本発明における結晶系半導体は、結晶系半導体基板や基板上に形成した薄膜多結晶半導体などを含む広い概念である。また、本発明における非晶質半導体は、微結晶半導体も含む広い概念である。
【0007】
この一の局面による光起電力装置の製造方法では、上記のように、実質的に真性な非晶質半導体層を形成した後に、実質的に真性な非晶質半導体層に水素を導入することによって、実質的に真性な非晶質半導体層中の水素原子(H)の量が増加するので、その増加した水素原子が実質的に真性な非晶質半導体層中の欠陥であるシリコン原子(Si)のダングリングボンドと結合することにより、ダングリングボンドを不活性化することができる。これにより、実質的に真性な非晶質半導体層中の欠陥を低減することができるので、欠陥にキャリアが捕獲されるのを抑制することができる。その結果、実質的に真性な非晶質半導体層中でキャリアが再結合するのを抑制することができるので、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。また、実質的に真性な非晶質半導体層中の水素原子(H)の量が増加することにより、実質的に真性な非晶質半導体層中のSi−H結合を増加させることができる。この場合、Si−H結合は、Si−Si結合よりも大きな結合エネルギーを有するので、実質的に真性な非晶質半導体層中の原子間の結合エネルギーの総和を増大させることができる。これにより、実質的に真性な非晶質半導体層のバンドギャップを大きくすることができるので、pin接合における内蔵電界を大きくすることができる。このため、光起電力装置の開放電圧を大きくすることができる。また、実質的に真性な非晶質半導体層のバンドギャップを大きくすることができるので、実質的に真性な非晶質半導体層の光の吸収損失を小さくすることができる。これにより、結晶系半導体への光の入射量を増加することができるので、結晶系半導体での発電量を増加させることができる。このため、光起電力装置の短絡電流を増加することができる。このように、開放電圧および短絡電流を大きくすることができるので、光起電力装置のセル出力を大きくすることができる。その結果、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。また、実質的に真性な非晶質半導体層を形成した後に水素を導入することによって、水素イオンの加速電圧などの導入条件を調整すれば、水素濃度のピークを実質的に真性な非晶質半導体層の表面近傍に形成することができる。これにより、水素濃度のピークの形状を反映するように形成される実質的に真性な非晶質半導体層の価電子帯の傾きは、結晶系半導体側の領域で小さくなる。このように価電子帯の傾きが小さくなると、正孔(ホール)を結晶系半導体から実質的に真性な非晶質半導体層を介して移動させやすくすることができる。その結果、正孔(ホール)が収集されやすくなるので、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。
【0008】
また、この一の局面による光起電力装置の製造方法において、水素を導入する工程は、実質的に真性な非晶質半導体層中における厚み方向の水素濃度分布がピークを有するように水素を導入する工程を含む。このように構成することによって、容易に、実質的に真性な非晶質半導体層中の水素原子の量を増加することができるので、その増加した水素原子が実質的に真性な非晶質半導体層中の欠陥であるダングリングボンドと結合することにより、容易に、ダングリングボンドを不活性化することができる。
【0009】
上記一の局面による光起電力装置の製造方法において、好ましくは、水素を導入する工程は、電界で加速された水素イオンを実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射する工程を含む。このように構成すれば、容易に、実質的に真性な非晶質半導体層を形成した後に水素を導入することができる。また、イオン注入を用いることにより、拡散によって水素を導入する方法に比べて、精度良く水素原子の導入深さを制御することができる。これにより、実質的に真性な非晶質半導体層の厚み方向において水素濃度のピークの位置を精度良く制御することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、水素イオンを加速するための電界に加えられる加速電圧は、1eV以上5keV以下である。このように構成すれば、照射された水素イオンが、実質的に真性な非晶質半導体層と結晶系半導体との界面まで到達するのを抑制することができる。これにより、実質的に真性な非晶質半導体層と結晶系半導体との界面に水素イオン照射によるダメージが与えられるのを抑制することができる。
【0011】
また、この場合、好ましくは、水素を導入する工程は、水素イオンを実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射した後、実質的に真性な非晶質半導体層を加熱する工程を含む。このように構成すれば、加速電圧が小さいことに起因して、水素が実質的に真性な非晶質半導体層の表面近傍にのみ導入された場合にも、加熱による拡散により実質的に真性な非晶質半導体層中の所定の深さまで水素を導入することができる。
【0012】
また、この場合、好ましくは、水素を導入する工程は、水素イオンを実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射しながら、実質的に真性な非晶質半導体層を加熱する工程を含む。このように構成すれば、加速電圧が小さいことに起因して、水素が実質的に真性な非晶質半導体層の表面近傍にのみ導入された場合にも、加熱による拡散により実質的に真性な非晶質半導体層中の所定の深さまで水素を導入することができる。
【0013】
また、この場合、好ましくは、水素を導入する工程は、水素イオンを実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射した後、実質的に真性な非晶質半導体層に光照射を行う工程を含む。このように構成すれば、加速電圧が小さいことに起因して、水素が実質的に真性な非晶質半導体層の表面近傍にのみ導入された場合にも、光照射に伴う水素の拡散により実質的に真性な非晶質半導体層中の所定の深さまで水素を導入することができる。
【0014】
上記一の局面による光起電力装置の製造方法において、好ましくは、実質的に真性な非晶質半導体層の形成後に水素を導入する工程に加えて、実質的に真性な非晶質半導体層の形成中に、実質的に真性な非晶質半導体層に水素を導入する工程をさらに備えている。このように構成すれば、実質的に真性な非晶質半導体層を形成した後に水素を導入することによって形成される水素濃度のピークとは別に、もう1つの水素濃度のピークを形成することができる。これにより、実質的に真性な非晶質半導体層の厚み方向に渡って2つの水素濃度のピークを形成することができる。この場合、たとえば、実質的に真性な非晶質半導体層を形成した後に導入する水素の量を、実質的に真性な非晶質半導体層を形成中に導入する水素の量よりも多くすることによって、結晶系半導体から遠い側の水素濃度のピークは、結晶系半導体に近い側の水素濃度のピークよりも大きくなる。この場合には、水素濃度の2つのピークの形状を反映するように形成される実質的に真性な非晶質半導体層の価電子帯は、階段状になる。これにより、水素濃度のピークが1つの場合と比べて、正孔(ホール)を結晶系半導体から実質的に真性な非晶質半導体層を介して移動させやすくすることができる。その結果、正孔(ホール)がより収集されやすくなるので、光起電力装置の出力特性をより向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による光起電力装置の構造を示した断面図である。まず、図1を参照して、第1実施形態による光起電力装置の構造について説明する。
【0017】
第1実施形態による光起電力装置では、図1に示すように、水素処理されたn型単結晶シリコン基板1の上面上に、非晶質シリコン層2、約70nm〜約100nmの厚みを有するITO(酸化インジウム錫)からなる表面電極3、および、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極4が順次形成されている。非晶質シリコン層2は、n型単結晶シリコン基板1の上面上に形成された約9nm〜約13nmの厚みを有する実質的に真性なi型非晶質シリコン層2aと、i型非晶質シリコン層2a上に形成された約2nm〜約5nmの厚みを有するボロン(B)がドープされたp型非晶質シリコン層2bとによって構成されている。
【0018】
ここで、第1実施形態では、光入射側のi型非晶質シリコン層2aは、i型非晶質シリコン層2a中に、水素濃度のピークを有するように形成されている。なお、n型単結晶シリコン基板1は、本発明の「結晶系半導体」の一例である。また、i型非晶質シリコン層2aは、本発明の「非晶質半導体層」の一例である。
【0019】
また、n型単結晶シリコン基板1の裏面上には、n型単結晶シリコン基板1の裏面に近い方から順に、非晶質シリコン層12、約70nm〜約100nmの厚みを有するITOからなる裏面電極13、および、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極14が形成されている。非晶質シリコン層12は、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に形成された約9nm〜約13nmの厚みを有する実質的に真性なi型非晶質シリコン層12aと、i型非晶質シリコン層12aの裏面上に形成された約10nm〜約20nmの厚みを有するリン(P)がドープされたn型非晶質シリコン層12bとによって構成されている。そして、i型非晶質シリコン層12a、n型非晶質シリコン層12bおよび裏面電極13によって、いわゆるBSF(Back Surface Field)構造が構成される。
【0020】
次に、図1を参照して、第1実施形態による光起電力装置の製造プロセスについて説明する。まず、図1に示すように、洗浄したn型単結晶シリコン基板1を真空チャンバ(図示せず)内に設置した後、約200℃以下の温度条件下で、n型単結晶シリコン基板1を加熱することによって、n型単結晶シリコン基板1の表面に付着した水分を極力除去する。これにより、n型単結晶シリコン基板1の表面に付着した水分中の酸素がシリコンと結合して欠陥になるのが抑制される。
【0021】
次に、基板温度を約170℃に保持した状態で、水素(H2)ガスを導入するとともに、プラズマ放電を行うことによって、n型単結晶シリコン基板1の裏面を水素処理する。これにより、n型単結晶シリコン基板1の裏面がクリーニングされるとともに、n型単結晶シリコン基板1の裏面近傍に水素原子が吸着される。この吸着した水素原子によって、n型単結晶シリコン基板1の裏面の欠陥は不活性化される。
【0022】
この後、RFプラズマCVD法を用いて、基板温度:約170℃、水素(H2)ガス流量:0sccm〜約1000sccm、シラン(SiH4)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、および、RFパワー密度:約8.33mW/cm2の条件下で、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に、約9nm〜約13nmの厚みを有するi型非晶質シリコン層12aを形成する。
【0023】
続いて、RFプラズマCVD法を用いて、基板温度:約170℃、水素(H2)ガス流量:0sccm〜約1000sccm、シラン(SiH4)ガス流量:約40sccm、ホスフィン(PH3)/H2(H2に対するPH3の濃度:約1%)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、および、RFパワー密度:約8.33mW/cm2の条件下で、i型非晶質シリコン層12aの裏面上に、約10nm〜約20nmの厚みを有するリン(P)がドープされたn型非晶質シリコン層12bを形成する。
【0024】
次に、スパッタリング法を用いて、n型非晶質シリコン層12bの裏面上に、約70nm〜約100nmの厚みを有するITO(酸化インジウム錫)からなる裏面電極13を形成する。この後、スクリーン印刷法を用いて、裏面電極13上の所定領域に、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極14を形成する。
【0025】
次に、上記したn型単結晶シリコン基板1の裏面の水素処理と同様の水素処理をn型単結晶シリコン基板1の上面についても行う。この後、RFプラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板1の上面上に、約9nm〜約13nmの厚みを有するi型非晶質シリコン層2aを形成する。この際、第1実施形態では、i型非晶質シリコン層2aの形成条件を(1)低水素条件、(2)高水素条件および(3)低水素条件の順で変化させる。これにより、i型非晶質シリコン層2a中に水素濃度のピークが形成される。ここで、高水素条件とは、i型非晶質シリコン層2a中に多くの水素原子を導入することが可能な条件であり、低水素条件とは、i型非晶質シリコン層2a中に高水素条件よりも少ない水素原子を導入可能な条件である。具体的には、高水素条件は、基板温度:約170℃、水素(H2)ガス流量:0sccm〜約1000sccm、シラン(SiH4)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、RFパワー密度:約8.33mW/cm2〜約80mW/cm2である。また、低水素条件は、基板温度:約170℃、水素(H2)ガス流量:0sccm、シラン(SiH4)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、RFパワー密度:約8.33mW/cm2である。
【0026】
なお、低水素条件では、水素ガス流量は0sccmであるが、シラン(SiH4)ガスに水素が含まれているので、i型非晶質シリコン層2a中に水素原子を導入可能である。また、上記した第1実施形態では、高水素条件の水素ガス流量およびRFパワー密度を変化させてi型非晶質シリコン層2aを形成することによって、水素濃度のピークの高さを制御することが可能である。
【0027】
上記のようにi型非晶質シリコン層2aを形成した後、第1実施形態では、約1eV〜約5keVの加速電圧が加えられた電界により加速した水素イオン(H+)を、i型非晶質シリコン層2aの上面に照射する。そして、その後、i型非晶質シリコン層2aを約100℃〜約250℃に加熱する。これにより、i型非晶質シリコン層2aの上面から約2nm〜約3nm付近の深さに水素が導入される。その結果、上記の高水素条件により形成された水素濃度のピークとは別に、もう1つの水素濃度のピークが、i型非晶質シリコン層2aの上面(i型非晶質シリコン層2aとp型非晶質シリコン層2bとの界面)から約2nm〜約3nm付近の深さに形成される。
【0028】
なお、i型非晶質シリコン層2aの上面に水素イオンを照射する際に、加速電圧を大きくする程、水素の導入深さは大きくなる。たとえば、加速電圧を数十keV〜数百keVにすれば、数百nm〜数μmの深さまで水素が導入される。第1実施形態では、i型非晶質シリコン層2aは、約9nm〜約13nmの厚みに形成されているので、照射された水素イオンがi型非晶質シリコン層2aとn型単結晶シリコン基板1との界面まで到達しないように、加速電圧は約1eV〜約5keVの低電圧に設定する。また、加速電圧を100eV以下にすれば、水素イオンが、i型非晶質シリコン層2aとn型単結晶シリコン基板1との界面に到達するのがより確実に抑制される一方で、水素をi型非晶質シリコン層2aの上面から1nm以上の深さに導入するのが困難となる。しかし、この場合にも、上記のように、水素イオンを照射した後にi型非晶質シリコン層2aを約100℃〜約250℃の範囲の所定の温度に加熱することにより、導入された水素が熱拡散されるので、i型非晶質シリコン層2aの上面から約2nm〜約3nm付近の深さに水素が導入される。
【0029】
続いて、RFプラズマCVD法を用いて、基板温度:約170℃、水素(H2)ガス流量:0sccm〜約1000sccm、シラン(SiH4)ガス流量:約40sccm、ジボラン(B26)/H2(H2に対するB26ガスの濃度:約2%)ガス流量:約40sccm、圧力:約40Pa、および、RFパワー密度:約8.33mW/cm2の条件下で、i型非晶質シリコン層2a上に、約2nm〜約5nmの厚みを有するボロン(B)がドープされたp型非晶質シリコン層2bを形成する。
【0030】
最後に、スパッタリング法を用いて、p型非晶質シリコン層2bの上面上に、約70nm〜約100nmの厚みを有するITOからなる表面電極3を形成した後、スクリーン印刷法を用いて、表面電極3上の所定領域に、数十μmの厚みを有する銀からなる集電極4を形成する。このようにして、図1に示した第1実施形態による光起電力装置が形成される。
【0031】
次に、上記の製造プロセスに沿って作製した第1実施形態による光起電力装置および第1比較例による光起電力装置の水素濃度プロファイルを測定した結果について説明する。なお、第1比較例としては、表側のi型非晶質シリコン層に水素イオンの照射および加熱処理を行わないこと以外は、第1実施形態と同様に作製した光起電力装置を用いた。
【0032】
水素濃度プロファイルの測定には、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometer:Physical electronic Incorporation製 ADEPT1010)を用いた。このときの測定条件は、照射イオン種:Cs+イオン、イオン照射エネルギー:1keV、照射角度:60°、検出二次イオン源:H-イオン、リファレンス二次イオン種:Si-イオンであった。なお、SIMSによる測定では、光起電力装置にCs+イオンを照射して、たたき出された二次イオン(H-イオンおよびSi-イオン)の数を測定するとともに、Si-イオンの数[Si-]に対するH-イオンの数[H-]の比([H-]/[Si-])を計算することにより、水素濃度が求められる。
【0033】
図2には、SIMSにより測定した第1実施形態および第1比較例による光起電力装置の表側(n型単結晶シリコン基板の上面近傍)の水素濃度プロファイルが示されている。図2を参照して、第1実施形態による光起電力装置では、i型非晶質シリコン層中に、6nm付近のピーク(P1)および10nm付近のピーク(P2)の2つの水素濃度のピークが形成されていることがわかる。その一方、第1比較例による光起電力装置では、i型非晶質シリコン層中に、10nm付近の1つの水素濃度のピーク(P3)のみが形成されていることがわかる。また、第1比較例による光起電力装置では、P3の水素濃度のピークのp型非晶質シリコン層側の領域で第1実施形態よりも水素濃度が小さいことがわかる。また、第1比較例の水素濃度のピーク(P3)は、第1実施形態の対応する水素濃度のピーク(P2)よりも水素濃度が小さいことがわかる。
【0034】
以上のような結果が得られたのは、次の理由によると考えられる。すなわち、第1実施形態による光起電力装置では、i型非晶質シリコン層を、(1)低水素条件、(2)高水素条件、(3)低水素条件の順に変化させて形成することにより、i型非晶質シリコン層の厚み方向で導入される水素原子の量が変化する。また、高水素条件により、i型非晶質シリコン層中に水素原子の量の多い領域が形成される。これにより、第1実施形態による光起電力装置では、i型非晶質シリコン層中にP2の水素濃度のピークが形成されたと考えられる。また、第1実施形態による光起電力装置では、i型非晶質シリコン層を形成した後に水素イオンを照射することによって、i型非晶質シリコン層の上面から2nm〜3nm付近に水素が導入される。これにより、i型非晶質シリコン層の上面から2nm〜3nm付近に水素原子の量の多い領域が形成されるので、P1の水素濃度のピークが形成されたと考えられる。その結果、第1実施形態による光起電力装置では、図2のような2つのピーク(P1およびP2)を有する水素濃度プロファイルが得られたと考えられる。
【0035】
一方、第1比較例による光起電力装置では、第1実施形態と同様に、i型非晶質シリコン層を(1)低水素条件、(2)高水素条件、(3)低水素条件の順に変化させて形成することにより、図2中のP3の水素濃度のピークが形成される。また、この第1比較例では、i型非晶質シリコン層の形成後にi型非晶質シリコン層に水素イオンを照射していないので、P3のピーク以外に水素濃度のピークは形成されない。これにより、第1比較例による光起電力装置では、図2のような1つの水素濃度のピーク(P3)のみを有する水素濃度プロファイルが得られたと考えられる。また、第1比較例では、水素イオンを照射しないので、第1実施形態よりも水素の導入量が少なくなる。これにより、第1比較例では、P3のピークのp型非晶質シリコン層側の領域で、第1実施形態よりも水素濃度が小さくなるとともに、第1比較例の水素濃度のピーク(P3)が、第1実施形態の対応する水素濃度のピーク(P2)よりも小さくなったと考えられる。
【0036】
第1実施形態では、上記のように、i型非晶質シリコン層2aを形成した後に、i型非晶質シリコン層2aの上面に水素イオンを照射することによって、i型非晶質シリコン層2a中の水素原子(H)の量が増加するので、その増加した水素原子がi型非晶質シリコン層2a中の欠陥であるシリコン原子(Si)のダングリングボンドと結合することにより、ダングリングボンドを不活性化することができる。これにより、i型非晶質シリコン層2a中の欠陥を低減することができるので、欠陥にキャリアが捕獲されるのを抑制することができる。その結果、i型非晶質シリコン層2a中でキャリアが再結合するのを抑制することができるので、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。
【0037】
また、第1実施形態では、i型非晶質シリコン層2a中の水素原子(H)の量が増加することにより、i型非晶質シリコン層2a中のSi−H結合を増加させることができる。この場合、Si−H結合は、Si−Si結合よりも大きな結合エネルギーを有するので、i型非晶質シリコン層2a中の原子間の結合エネルギーの総和を増大させることができる。これにより、i型非晶質シリコン層2aのバンドギャップを大きくすることができるので、pin接合における内蔵電界を大きくすることができる。このため、光起電力装置の開放電圧(Voc)を大きくすることができる。また、i型非晶質シリコン層2aのバンドギャップを大きくすることができるので、i型非晶質シリコン層2aの光の吸収損失を小さくすることができる。これにより、n型単結晶シリコン基板1への光の入射量を増加することができるので、n型単結晶シリコン基板1での発電量を増加させることができる。このため、光起電力装置の短絡電流(Isc)を増加することができる。また、上記のようにi型非晶質シリコン層2aを形成することによって、光起電力装置の曲線因子(FF)を大きくすることができる。以上のように、開放電圧(Voc)、短絡電流(Isc)および曲線因子(FF)を大きくすることができるので、光起電力装置のセル出力(Pmax)を大きくすることができる。その結果、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。
【0038】
なお、第1実施形態においては、i型非晶質シリコン層2aの形成後に、i型非晶質シリコン層2aに水素イオンを照射することによって、上記した(2)の高水素条件よりも多くの水素をi型非晶質シリコン層2aに導入することも可能である。この場合には、p型非晶質シリコン層2b側の水素濃度のピーク(P1)がn型単結晶シリコン基板1側の水素濃度のピーク(P2)よりも大きくなるので、水素濃度の2つのピークの形状を反映するように形成されるi型非晶質シリコン層2aの価電子帯は、階段状になる。これにより、水素濃度のピークが1つの場合と比べて、正孔(ホール)をn型単結晶シリコン基板1からi型非晶質シリコン層2aを介して、p型非晶質シリコン層2bへ移動させやすくすることができる。その結果、正孔(ホール)がより収集されやすくなるので、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。
【0039】
また、第1実施形態では、i型非晶質シリコン層2aに電界で加速された水素イオンを照射して水素を導入する、いわゆるイオン注入法を用いることによって、拡散によって水素を導入するのに比べて、精度良く水素の導入深さを制御することができる。これにより、i型非晶質シリコン層2aの厚み方向において水素濃度のピークの位置を精度良く制御することができる。
【0040】
また、第1実施形態では、水素イオンを加速するための電界に加えられる加速電圧を約1eV以上約5keV以下の低い電圧に設定することによって、照射された水素イオンがi型非晶質シリコン層2aとn型単結晶シリコン基板1との界面にまで到達するのを抑制することができる。これにより、i型非晶質シリコン層2aとn型単結晶シリコン基板1との界面に水素イオン照射によるダメージが与えられるのを抑制することができる。
【0041】
また、第1実施形態では、水素イオンをi型非晶質シリコン層2aの上面に照射した後、i型非晶質シリコン層2aを約100℃〜約250℃の範囲の所定の温度に加熱することによって、加速電圧が小さいことに起因して水素がi型非晶質シリコン層2aの上面から1nm以下の深さにのみ導入された場合にも、加熱による拡散によりi型非晶質シリコン層2aの上面から2nm〜3nm付近の深さまで水素を導入することができる。
【0042】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態および第2比較例による光起電力装置の表側の水素濃度プロファイルを示した図である。図3を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態の(1)の低水素条件で一定に保持しながら表側のi型非晶質シリコン層を形成した後、上記第1実施形態と同様の照射条件でi型非晶質シリコン層の上面に水素イオンを照射した場合の光起電力装置の水素濃度プロファイルが示されている。また、第2比較例では、表側のi型非晶質シリコン層に水素イオンの照射および加熱処理を行わないこと以外は、上記第2実施形態と同様にして作製した光起電力装置の水素濃度プロファイルが示されている。図3を参照して、この第2実施形態では、i型非晶質シリコン層の水素濃度のピーク(P4)(深さ:4nm付近)が、i型非晶質シリコン層とp型非晶質シリコン層との界面(深さ:2nm付近)近傍に位置することがわかる。その一方、第2比較例では、水素濃度がi型非晶質シリコン層の厚み方向でほぼ一定であるとともに、第2実施形態の水素濃度のピーク値よりも低いことがわかる。
【0043】
以上のような結果が得られたのは、次の理由によると考えられる。すなわち、第2実施形態では、i型非晶質シリコン層を形成した後にi型非晶質シリコン層の上面に水素イオンを照射したことにより、水素原子の量の多い領域がi型非晶質シリコン層の上面近傍(i型非晶質シリコン層とp型非晶質シリコン層との界面近傍)に形成される。このため、第2実施形態による光起電力装置では、図3のような水素濃度プロファイルが得られたと考えられる。その一方、第2比較例では、i型非晶質シリコン層を低水素条件で一定に保持しながら形成するとともに、i型非晶質シリコン層の形成後に水素イオンを照射しないので、i型非晶質シリコン層の厚み方向で存在する水素原子の量がほぼ一定で、かつ、第2実施形態の水素濃度のピーク値よりも低くなる。このため、第2比較例による光起電力装置では、図3のような水素濃度プロファイルが得られたと考えられる。
【0044】
第2実施形態では、上記したように、低水素条件で一定に保持しながら表側のi型非晶質シリコン層2aを形成した後に、i型非晶質シリコン層2aの上面に水素イオンを照射することによって、1つの水素濃度のピーク(P4)をi型非晶質シリコン層2aのp型非晶質シリコン層2bとの界面近傍に形成することができる。これにより、水素濃度のピーク(P4)の形状を反映するように形成されるi型非晶質シリコン層2aの価電子帯の傾きは、n型単結晶シリコン基板1側の領域で小さくなる。このように価電子帯の傾きが小さくなると、正孔(ホール)をn型単結晶シリコン基板1からi型非晶質シリコン層2aを介して、p型非晶質シリコン層2bへ移動させやすくすることができる。その結果、正孔(ホール)が収集されやすくなるので、光起電力装置の出力特性を向上させることができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0045】
次に、上記した第1実施形態および第2実施形態による効果を確認するために、光起電力装置の出力特性を実際に測定した実験(実施例)について説明する。まず、上記した第1実施形態の効果を確認するための実験を行った。具体的には、上記した光起電力装置の製造プロセスに沿って、図2の第1実施形態のような水素濃度プロファイルを表側に有する光起電力装置(実施例1)を作製した。このときの表側のi型非晶質シリコン層、p型非晶質シリコン層、裏側のi型非晶質シリコン層およびn型非晶質シリコン層の形成条件を以下の表1に示す。
【0046】
【表1】
Figure 0004093892
上記表1の形成条件下で、RFプラズマCVD法を用いて、n型単結晶シリコン基板の上面上に、9.4nmの厚みを有するi型非晶質シリコン層、および、3.3nmの厚みを有するp型非晶質シリコン層を形成した。また、n型単結晶シリコン基板の裏面上に9.4nmの厚みを有するi型非晶質シリコン層、および、20nmの厚みを有するn型非晶質シリコン層を形成した。なお、これら以外の部分の構造および作製プロセスは、上記した第1実施形態による光起電力装置と同様である。
【0047】
ここで、実施例1では、表側のi型非晶質シリコン層を、以下の表2に示すように、(1)低水素条件、(2)高水素条件、(3)低水素条件の順に変化させて形成した。
【0048】
【表2】
Figure 0004093892
この後、実施例1では、電界により加速した水素イオン(H+)をi型非晶質シリコン層の上面に照射した後、i型非晶質シリコン層を加熱した。このときの水素イオンの照射条件を以下の表3に示す。
【0049】
【表3】
Figure 0004093892
また、上記した光起電力装置の製造プロセスに沿って、図2の第1比較例のような水素濃度プロファイルを表側に有する光起電力装置(比較例1)を作製した。比較例1では、上記表1と同様の条件下で、RFプラズマCVD法を用いて表側のi型非晶質シリコン層、p型非晶質シリコン層、裏側のi型非晶質シリコン層およびn型非晶質シリコン層を形成した。また、比較例1では、表側のi型非晶質シリコン層を、上記表2のように(1)低水素条件、(2)高水素条件、(3)低水素条件の順に変化させて形成した。また、比較例1では、表側のi型非晶質シリコン層に水素イオンを照射しなかった。なお、これら以外の部分の構造および作製プロセスは、上記した実施例1による光起電力装置と同様である。
【0050】
以上のように作製した光起電力装置(実施例1および比較例1)について、出力特性(開放電圧(Voc)、短絡電流(Isc)、曲線因子(FF)、セル出力(Pmax))を測定した。その結果を以下の表4に示す。
【0051】
【表4】
Figure 0004093892
上記表4から、実施例1の出力特性(開放電圧(Voc):0.703V、短絡電流(Isc):3.730A、曲線因子(FF):0.747、セル出力(Pmax):1.959W)は、比較例1の出力特性(開放電圧(Voc):0.699V、短絡電流(Isc):3.722A、曲線因子(FF):0.737、セル出力(Pmax):1.917W)と比べて、向上していることがわかる。これは、増加した水素原子によって、実施例1の表側のi型非晶質シリコン層中の欠陥が低減されたことに起因すると考えられる。また、開放電圧(Voc)が大きくなったのは、水素原子の増加に伴って、実施例1のi型非晶質シリコン層のバンドギャップが大きくなることにより、pin接合における内蔵電界が大きくなることに起因すると考えられる。また、短絡電流(Isc)が大きくなったのは、水素原子の増加に伴って、実施例1のi型非晶質シリコン層のバンドギャップが大きくなることにより、i型非晶質シリコン層の光の吸収損失が小さくなることに起因すると考えられる。また、セル出力(Pmax)が大きくなったのは、実施例1では比較例1よりも開放電圧(Voc)、短絡電流(Isc)および曲線因子(FF)が大きくなることに起因すると考えられる。
【0052】
次に、図3の第2実施形態のようなi型非晶質シリコン層とp型非晶質シリコン層との界面近傍にピークを有する水素濃度プロファイルを表側に有する光起電力装置(実施例2)および、図3の第2比較例のような水素濃度がi型非晶質シリコン層の厚み方向でほぼ一定の水素濃度プロファイルを表側に有する光起電力装置(比較例2)を作製して、それらの出力特性を測定した。実施例2では、表側のi型非晶質シリコン層を上記表2の低水素条件で一定に保持しながら形成した後、上記表3の照射条件でi型非晶質シリコン層の上面に水素イオンを照射した。これ以外は、上記実施例1と同様にして実施例2を作製した。また、比較例2では、i型非晶質シリコン層の上面に水素イオンを照射しなかったこと以外は、実施例2と同様にして比較例2を作製した。以上のように作製した実施例2では、比較例2と比べて、出力特性の向上が得られることが本願発明者により確認された。
【0053】
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0054】
たとえば、上記実施形態および実施例では、i型非晶質シリコン層に水素イオンを照射した後、加熱することにより水素を拡散させる例を示したが、本発明はこれに限らず、他の方法により水素を拡散させてもよい。たとえば、水素の拡散は、光照射によっても可能であるので、上記のように加熱する代わりに、i型非晶質シリコン層に、約100mW/cm2〜約5W/cm2の強い光を照射しても同様の深さに水素を導入することが可能である。これにより、加速電圧が小さいことに起因して水素がi型非晶質シリコン層の上面から1nm以下の深さにのみ導入された場合に、光照射に伴う水素の拡散によりi型非晶質シリコン層の上面から2nm〜3nm付近の深さまで水素を導入することができる。
【0055】
また、上記実施形態および実施例では、i型非晶質シリコン層に水素イオンを照射した後に、i型非晶質シリコン層を加熱したが、本発明はこれに限らず、i型非晶質シリコン層に水素イオンを照射しながら、i型非晶質シリコン層を加熱してもよい。この場合にも、加熱による拡散によりi型非晶質シリコン層の上面から所定の深さまで水素を導入することができる。
【0056】
また、上記実施形態では、n型単結晶シリコン基板1の上面上に、実質的に真性なi型非晶質シリコン層2aを介してp型非晶質シリコン層2bを形成するようにしたが、本発明はこれに限らず、p型単結晶シリコン基板の上面上に、実質的に真性なi型非晶質シリコン層を介してn型非晶質シリコン層を形成するようにしてもよい。この場合、p型単結晶シリコン基板の裏面上に、実質的に真性なi型非晶質シリコン層を介してp型非晶質シリコン層を形成してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、n型単結晶シリコン基板1の裏面上に、非晶質シリコン層12(i型非晶質シリコン層12aおよびn型非晶質シリコン層12b)が形成されたBSF構造を有するようにしたが、本発明はこれに限らず、n型単結晶シリコン基板の裏面上に、n側(裏側)の非晶質シリコン層を形成せずに、裏面電極を形成するようにしてもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、n側(裏側)の膜形成を先に行うようにしたが、本発明はこれに限らず、p側(表側)の膜形成を先に行うようにしてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、本発明の製造方法を光起電力装置のp側(表側)に適用した例について説明したが、本発明はこれに限らず、n側(裏側)に適用した場合にも同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による光起電力装置の構造を示した断面図である。
【図2】SIMSにより測定した第1実施形態および第1比較例による光起電力装置の表側(n型単結晶シリコン基板の上面近傍)の水素濃度プロファイルを示した図である。
【図3】本発明の第2実施形態および第2比較例による光起電力装置の表側の水素濃度プロファイルを示した図である。
【符号の説明】
1 n型単結晶シリコン基板(結晶系半導体)
2a i型非晶質シリコン層(非晶質半導体層)

Claims (7)

  1. 一導電型の結晶系半導体の表面上に実質的に真性な非晶質半導体層を9nm〜13nmの厚みに形成する工程と、
    記実質的に真性な非晶質半導体層に水素を導入する工程と
    次いで前記実質的に真性な非晶質半導体層上に、逆導電型の非晶質半導体層を形成する工程と、を備え、
    前記水素を導入する工程は、前記実質的に真性な非晶質半導体層中における厚み方向の水素濃度分布がピークを有するように水素を導入する工程を含む、光起電力装置の製造方法。
  2. 前記水素を導入する工程は、電界で加速された水素イオンを前記実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射する工程を含む、請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
  3. 前記水素イオンを加速するための前記電界に加えられる加速電圧は、1eV以上5keV以下である、請求項2に記載の光起電力装置の製造方法。
  4. 前記水素を導入する工程は、前記水素イオンを前記実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射した後、前記実質的に真性な非晶質半導体層を加熱する工程を含む、請求項2または3に記載の光起電力装置の製造方法。
  5. 前記水素を導入する工程は、前記水素イオンを前記実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射しながら、前記実質的に真性な非晶質半導体層を加熱する工程を含む、請求項2または3に記載の光起電力装置の製造方法。
  6. 前記水素を導入する工程は、前記水素イオンを前記実質的に真性な非晶質半導体層の表面に照射した後、前記実質的に真性な非晶質半導体層に光照射を行う工程を含む、請求項2または3に記載の光起電力装置の製造方法。
  7. 前記実質的に真性な非晶質半導体層の形成後に水素を導入する工程に加えて、前記実質的に真性な非晶質半導体層の形成中に、前記実質的に真性な非晶質半導体層に水素を導入する工程をさらに備えた、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光起電力装置の製造方法。
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