JP4097224B2 - ナノ構造体および電子放出素子 - Google Patents
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i)半導体、貴金属、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅及びカーボンから選ばれる少なくとも1つを含む表面を有する基板上にアルミニウムを含む膜を形成する工程;及び
ii)該アルミニウムを含む膜を陽極酸化する工程を有し、該工程ii)が陽極酸化電流を検知しつつ陽極酸化を行ない、該陽極酸化電流が定常値から低下したときに該アルミニウム膜の陽極酸化を停止することを特徴とするものである。
半導体、貴金属、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅やカーボンを含む導電性表面を備えた基板上に、該導電性表面にまで到達し、且つ形状の均一性にも優れたナノホールを有する陽極酸化膜を具備したナノ構造体を得ることができる。また該ナノホールに、金属、半導体、酸化物等を埋め込むことにより、このナノ構造体を新たな電子デバイスに応用できる可能性がある。
ナノ構造体の構成
図1は本発明の一実施態様に関わるナノ構造体(半導体上ナノホール)の概略平面図であり、図2は図1のAA線断面図である。図1、2において、11は半導体基板、13は陽極酸化膜、14は該陽極酸化膜13が有するナノホール(細孔)である。この陽極酸化Al膜13は、アルミニウムと酸素を主成分とし、多数の円柱状のナノホール(細孔)14を有している。そしてナノホール14は、半導体基体の表面にほぼ垂直に配置し、それぞれのナノホールは互いに平行かつほぼ等間隔に配置している。またナノホール14は陽極酸化膜13の表面から半導体基板表面にまで貫通し、且つ陽極酸化膜13の表面において第1の直径(2r)を有し、半導体基板11の表面において第2の直径(2r’)を有し、そして陽極酸化膜表面から半導体基板表面に至るまでの間に、直径が第1の直径及び第2の直径よりも小さい部位16(くびれ部)を有している。また、各ナノホールは、図1に示すように三角格子状に配列する傾向がある。ナノホールの直径2rは数nm〜数100nm、間隔2Rは数10nm〜数100nm程度である。
このようなナノ構造体は、例えば半導体基板の表面上に形成したAl膜の陽極酸化電流値が定常値を示した後に低下した時点で陽極酸化を停止することによって得ることができる。そして陽極酸化の停止の目安となる、Al膜の陽極酸化電流値が定常値を示した後に低下するような陽極酸化電流の変化のプロファイルを得る為には、Al膜の陽極酸化がより均等に進む様な装置や方法を採用することが好ましい。即ちこのような装置及び方法の少なくとも一方を採用することによって、Al膜の部分的な陽極酸化の進行やその結果生じるピンホールの形成を防止し、陽極酸化終了時に陽極酸化電流値が減少することなく増加に転じてしまうことを防ぐことができる。
(半導体表面)
各種の表面抵抗値を有するn型Si及びp型Siからなる表面を有する基板の該表面上に形成したAl膜を上記した装置及び方法の少なくとも一方を採用して定電圧陽極酸化を行なった場合に観察される陽極酸化電流のプロファイルを図7に示す。例えば表面抵抗値が10mΩcmのn型Siからなる表面に形成したAl膜の陽極酸化電流値の変化を図7の(a)に示す。また表面抵抗値が1mΩcmのn型Si基板を用いたときの陽極酸化電流プロファイルを図7の(b)に、表面抵抗値が10mΩcmのp型Si基板を用いたときの陽極酸化電流のプロファイルを図7(c)に、そして表面抵抗値1mΩcmのp型Si基板を用いたときの陽極酸化電流プロファイルを図7の(d)に示す。何れのプロファイルも、初めにAl膜表面の酸化によるものと考えられる急激な電流値の減少(A)が観察された後に、電流値は増加して定常値を示す(B)。この状態はAl膜が陽極酸化され、ナノホールが形成されている状態と考えられる。その後陽極酸化がSi基板にまで到達するとAlの酸化や水溶液中へのAlイオンの拡散が抑制されて電流値が減少する(図7のC、D)。このまま陽極酸化を継続するとSiの表面が水溶液に接し、今度は水の電気分解やSiの酸化が起こり(図7のEのポイント)、ナノホールは徐々に破壊されてしまう。よって陽極酸化電流が定常値を示した後、低下し始めたときに、具体的には例えば定常電流値の5%以上の電流の減少が観察された時点で陽極酸化を停止することによってSi基板表面に貫通したナノホールが均一に形成されてなる陽極酸化Al膜を備えたナノ構造体を得ることができる。
ナノホールの間隔、直径は、陽極酸化に用いる電解質の濃度と温度、及び、陽極酸化電圧印加方法、電圧値、時間、さらには、その後のポアワイド処理条件などのプロセス諸条件でかなり制御することができる。
陽極酸化膜13の厚さ、ナノホール14の深さは、Alを含む膜の厚さで制御することができる。これはたとえば10nm〜100μmの間である。従来、ナノホールの深さは、陽極酸化の時間により制御するのが一般的であったが、本発明においては、Alを主成分とする膜の厚さで規定できるため、ナノホールの深さがより均一な陽極酸化アルミナナノホールを構成することができる。
半導体基板11としては、単結晶や薄膜(Si、Ge、GaAs、InP、SiC、ダイヤモンドなど)、多結晶、アモルファスSi及びSi化合物材料が適用可能である。さらには、任意の基板上にSi等を主成分とする膜を、適当な方法(抵抗加熱蒸着、EB蒸着、スパッタ、CVD等)で成長させた基板も用いることができる。
また本発明に用いる陽極酸化Al膜の下地としての基板11は、半導体に限定されるものでなく、例えば貴金属、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅やカーボンを含む導電性表面を有する基板を用いた場合であっても上記したナノ構造体の製造方法を採用することによって図8に示すように、ナノホール形状の均一性に優れたナノ構造体を得ることができる。ここで貴金属としては例えばAg、Au、Pt、Pd、Ir、Rh、Os、Ru等が挙げられる。
ここで例えばIr膜を有する石英基板及びPt膜を有する石英基板の上に成膜したAl膜を下地層から電極をとり、シュウ酸などの電解質中で定電圧陽極酸化したときの陽極酸化電流値のプロファイルを図9に示す。最初Alの表面が酸化されて急激に電流値が下がるが、ナノホールが形成され始めると電流が徐々に増大して一定になる(図9のB)。ここで正確な酸化電流を測定するには、下地層が電解質に接触しないようにすることが好ましい。そして陽極酸化が貴金属表面にまで到達すると、Alの酸化や電解質中へのAlイオンの拡散が抑制されて電流値が減少する(図9のC、Dのポイント)。しかし、このまま陽極酸化を継続すると下地表面が水溶液に接し、今度は水の電気分解などが起こる(図9のEのポイント)。この電気分解が起こるとナノホールは徐々に破壊されてしまう。よって陽極酸化電流が定常状態Bから低下し、極小値Dを経て再度上昇を示す時点Eまでの間に陽極酸化を停止することによって貴金属基板表面に貫通したナノホールが均一に形成されてなる陽極酸化Al膜を備えたナノ構造体を得ることができる。特に5%以上の電流低下が見られたときに陽極酸化を終了するとナノホールの底を貫通させることができる。ここで基板表面の貴金属が、酸化物が安定に存在するもの(Irなど)は電流減少が十分起こり、また極小値Dを経た後の時点Eにおける電流値の上昇は比較的小さく、この場合には時点Eまで陽極酸化を行なってもナノホールの破壊は観察されない(図9の(a))。一方Ptなどでは電流減少が少なく、また極小値を示す時点Dを経た後の時点Eにおける電値の上昇が著しく、このような場合には時点Eまで陽極酸化継続するとナノホールが損傷する場合がある(図9の(b))。よって陽極酸化電流値が、図9の(b)のようなプロファイルを示す材料を基板表面とする場合には、極小値を示す時点Bを過ぎて電流値が定常状態Bの電流値にまで復帰する前までに陽極酸化を停止することが好ましい。
この場合電着には電界酸化による水酸化物などの析出も含まれているとする。つまり
本発明では、電気泳動などによる内包物の形成も電着と呼ぶことにする。例えばDNA(子牛胸腺)は水溶液中で負に帯電しているので、上記と同様半導体に正の電圧を印加することでナノホール内にDNAを埋め込むことが可能である。
磁性体
また、内包物が磁性体の場合には垂直磁化膜として有用な磁気媒体として利用したり、磁性体の細線として見れば、量子効果デバイスとしても有効である。またナノホール内にCoとCuを図14に示すように積層電着すれば、磁場に応答するGMR素子も作製可能である。
また、内包物が発光体や蛍光体の場合には発光デバイスはもちろん、波長変換層としても利用可能である。また内包物にアルミナとは異なる誘電体を埋め込んだ場合にもフォトニックデバイスとして有効である。
本発明において、内包物とは陽極酸化ナノホール内部のみではなく、内部からホール外への伸びているものでも構わない。
この様にして作成されたナノ構造体の陽極酸化膜をマスクとして用いることで、基板表面の微細加工に利用することも可能であり、更にはナノ構造体をモールドとして用いることで、微細な構造体の製造に応用することも可能である。例えば図12(a)に示すように底が貫通した陽極酸化膜13をマスクとして下地のSi基板をエッチングすることにより、Si表面に微細な凹部を形成することが出来る。また、図12(b)に示すように底が貫通した陽極酸化Al膜をマスクとしてAuを上部から蒸着することにより、Si表面に微細なAu領域を形成することが出来る。このようにマスクとして利用する場合にはナノホール内のくびれ構造は、マスク開口部分を更に狭くするため、上記したような基板表面の微細パターニングには特に有効に作用する。またナノホールの形状が逆テーパー状なのでリフトオフしたり、ナノホール上部と下部の絶縁をとる場合にも特に有効である。
またナノホール内に電着を十分したあと、ナノホール表面を平坦にするために表面研磨することも場合により有効である。
下地パターニングについて
上記した、本発明の一実施態様にかかるナノ構造体を電子デバイスやフォトニックデバイスに応用する場合、特定のナノホールにのみ特定の機能を付与したり、異なる領域に存在するナノホールに各々異なる機能を担持させたりすることが重要となってくると考えられる。そしてナノホールへの選択的な機能の付与は例えば図21に示したような方法によって達成可能である。即ちn−Si基板11にp型の領域231を選択的に作成する。具体的には一般的な半導体技術を利用して、SiNなどのマスクの上からイオン注入した後アニールによる再結晶化することにより、低濃度の高抵抗基板に低抵抗領域を作製したり、n型基板にp型領域231を作製できる。
本実施例は、Si基板上の陽極酸化アルミナナノホールを作製した場合の陽極酸化終了時間について検討した結果を説明する。
a)Si基板上にAl膜を形成
各Si基板を3枚(計6枚)の各々の表面に、RFスパッタ法によりに厚さ300nmのAl膜を製膜した。このときガスはArとしガス圧は30mTorr、RFパワーは500Wとした。
図6の陽極酸化装置を用い陽極酸化処理を施した。
陽極酸化処理後を5wt%リン酸溶液中に20〜45分間浸す本処理により、適宜、ナノホールの径を広げた。
取り出した試料の表面、断面をFE−SEM(Field Emission−Scanning Electron Microscope 電界放出走査型電子顕微鏡)にて観察した。
Cのポイントで終了した試料ではナノホールの一部がSi基板の表面まで達していたが、部分的にまだナノホール底のバリア層が残っており、貫通は完全ではなかった。
Eのポイントで終了した試料では、ナノホールの全てがSi基板の表面まで達しており、図10(a)の様なナノホール底部に拡張部が見られた。
更に図7のEの時点まで陽極酸化した試料では、ナノホールとSi基板の界面においては、Si基板の一部が酸化されている場合があった。ナノホールとSi基板の界面はポーラス状の酸化Siとなっている状態も観察された。また、ポアワイド時間により、ナノホール径を制御できることが確認された。
上記の方法の中で図7のDで陽極酸化を終了した後、ポアワイド処理を45分した試料を6フッ化イオウ(SF6)ガス中でRFプラズマのドライエッチング処理を施した。このときガス圧は50mTorr、RFパワーは300W、処理時間は60秒とした。そして再度試料の断面をFE−SEM観察したところ、Si基板表面に図12(a)のような均一なナノホールが転写され、エッチング部分121が確認された。すなわち、Si基板上の陽極酸化アルミが良好なマスクとして機能したことを示している。
基板として抵抗0.01Ωcmのn型Siウエハーを用い、陽極酸化を図7のDの時点で終了させた以外は、実施例1と同様にしてナノ構造体を作製した。
そしてFE−SEMで電着した試料の断面を観察したところ、エッチング処理を施した試料の方が均一にCoが電着されていた。
本実施例の結果より、Si基板の場合には陽極酸化ナノホール作製後にエッチング処理を施した方が均一な電着に効果的であることがわかる。
本実施例においては、実施例2と同様に陽極酸化アルミを作製したのち、Niを充填した。ただしポアワイド時間は45分とした。
この試料の断面FE−SEM観察結果は、図13に示す形態を有した。直径が約50nmの円柱状ナノホールに充填材111としてNiが充填されており、このNi充填ナノホールが多数、約百nmの間隔で互いに平行かつほぼ等間隔にに配列形成していた。
以上のことから本実施例に係るナノ構造体が磁気メモリや量子効果デバイスに利用可能なことが分かった。
実施例3のナノ構造体の比較として、陽極酸化をAl全膜厚まで行わず途中までで終了した図3(b)の構成のナノ構造体を用意した。実施例3と同様にしてポアワイド処理まで終了した試料を、0.14MのNiSO4、0.5MのH3BO3からなる電解質中で、カーボンの対向電極と共に浸して50Hz、5Vの交流電圧を印加することでナノホール底にNiを析出させた。
本実施例においては、Si上陽極酸化ナノホールへの金属の積層充填を行った。
陽極酸化を図7のDの時点で終了させ、またポアワイド時間を45分とした以外は実施例2と同様にして貫通したナノホールを備えた陽極酸化Alがn型Si上に形成されたナノ構造体を得た後、フッ酸1%溶液で10秒間エッチングした。
そして、本実施例のナノ構造体の上部に電極を付け、充填材とSi基板間の抵抗の磁場依存性を調べたところ、負の磁気抵抗を示した。これは充填された積層膜がGMR効果を示したためと考えられる。また、陽極酸化の終了を図7のEの時点で行った試料を同様に作製したところ、寄生抵抗が比較的小さかった。
以上のことからこのナノ構造体が磁気センサーに利用可能なことが分かる。
熱耐性
実施例2と同様にしてn型Si上ナノホールを作製した後、熱処理を施し、熱耐性を調べた。比較例として、石英基板上のAl膜を途中まで陽極酸化した図3(b)の構成の比較試料を用意した。
一方で、本実施例のSi上ナノホール構成においては、図1に示される構造を有しており、熱処理による形状の変化は見られなかった。
また、TEM観察により、熱処理後の陽極酸化アルミナナノホールを構成する酸化アルミは結晶性に優れていた。さらに処理前後で陽極酸化アルミナナノホールの酸耐性を比較したところ、熱処理により化学的安定性の改善が為されていることがわかった。
カーボンナノチューブデバイス
実施例2と同様にポアワイド処理まで終了したn型Si上ナノホールの試料に、Coメッキを施すことで、ナノホール内に図18に示す様に触媒微粒子201を電着した。メッキ浴は5%CoSO4・7H2O、2%H3BO3を用い、AC電圧5Vで1秒間電着した。
これにより、本実施例のカーボンナノチューブデバイスは良好な電子放出体として機能しうることを確認できた。
本実施例においては、InP基板上のアルミの規則的陽極酸化ナノホールの作製と酸化物の充填を行った。
次にリソグラフィーによりAl膜表面のハニカム(六角格子)の位置に凹凸を作製した。この時各凹部の間隔を300nmにし、凹部の深さは100nm程度に作製した。
ZnOは発光体や蛍光体として機能し、また周囲のアルミナと誘電率が異なるので、本発明が光デバイスに利用可能なことが分かる。
本実施例においては、実施例2と同様に陽極酸化アルミナナノホールを作製した。ただし、基板は抵抗1Ωcmのp型Siウエハーで、陽極酸化の終了は図7のDの時点で行った。
そして多結晶Siを成膜させるCVD装置を用いて、この試料のナノホールの底のSi表面上にn型のSiを穴の上部まで成膜した。
本実施例の結果より、陽極酸化ナノホール作製内の半導体基板(下地)と半導体内包物間にpn接合を作製でき、電子デバイスとして有効であることがわかる。
本実施例は、各種下地層を用いての陽極酸化アルミナナノホールを作製した場合の陽極酸化終了時間について検討した結果を説明する。
a)石英基板上に下地層とAl膜を形成
石英基板上に、RFスパッタ法によりに厚さ100nmのMn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Ir、Os、Ru、Rhを成膜した後、厚さ500nmのAl膜を製膜した。このときガスはArとしガス圧は30mTorr、RFパワーは300Wとした。
図6の陽極酸化装置を用い陽極酸化処理を施した。
c)ポアワイドニング処理
陽極酸化処理後を5wt%リン酸溶液中に20〜45分間浸す本処理により、適宜、ナノホールの径を広げた。
取り出した試料の表面、断面をFE−SEM(Field Emission−Scanning Electron Microscope 電界放出走査型電子顕微鏡)にて観察した。
Cのポイントで終了した試料ではナノホールの一部が下地層の表面まで達していたが、部分的にまだナノホール底のバリア層が残っており、貫通は完全ではなかった。
また、陽極酸化の電気接続を下地側ではなく、Al膜の片方の端の表面から電極を付けて陽極酸化したところ図9中(c)の様な電流変化が発生し、電極近傍のAl膜の方から早く陽極酸化が終了して均一な陽極酸化ができず、電極から離れた領域のナノホールの底が貫通していなかった。このことから、下地に均一に電圧印加して陽極酸化した方が均一な陽極酸化が出来ることがわかった。
熱耐性
実施例9と同様にしてPt下地上にナノホールを作製した後、熱処理を施し、熱耐性を調べた。比較例として、石英基板上のAl膜を途中まで陽極酸化した図3(b)の構成の比較試料を用意した。
また、TEM観察により、熱処理誤の陽極酸化アルミナナノホールを構成する酸化アルミは結晶性に優れていた。さらに処理前後で陽極酸化アルミナナノホールの酸耐性を比較したところ、熱処理により化学的安定性の改善が為されていることがわかった。
本実施例においては、実施例9と同様に陽極酸化アルミナナノホールを作製した。ただし、下地層としては厚み100nmのCu、Ag、Au、Pt、Pd、Ir、Os、Ru、Rhを試み、陽極酸化の終了は図9のDの時点で行った。
以上のことから本発明が垂直磁化膜などの磁気デバイスに利用可能なことが分かる。
本実施例においては、実施例11と同様に陽極酸化アルミナナノホールを作製した後、陽極酸化ナノホールへの金属の積層充填を行った。但し、下地層はPtとし、陽極酸化の終了は図9のDの時点で行った。
そして、本実施例のナノ構造体の上部に電極を付け、充填材上部と下地層間の抵抗の磁場依存性を調べたところ、負の磁気抵抗を示した。これは充填された積層膜がGMR効果を示したためと考えられる。また、陽極酸化の終了を図9のEの時点で行った試料を同様に作製したところ、寄生抵抗が比較的小さかった。
以上のことから本発明が磁気センサーに利用可能なことが分かる。
本実施例においては、実施例11と同様に陽極酸化アルミナナノホールを作製した後、陽極酸化ナノホールへの金属の積層充填を行った。
以上のことから本発明が単電子デバイスや量子効果デバイスに利用可能なことが分かる。
カーボンナノチューブデバイス
下記の方法に従って図19に示すようなカーボンナノチューブデバイスを作成した。実施例12と同様にポアワイド処理まで終了したPt下地上ナノホールの試料に、Coメッキを施すことで、ナノホール底部に触媒超微粒子201を電着した。メッキ浴は5% CoSO4・7H2O、2%H3BO3を用い、DC電圧−3Vで1秒電着した。
試料のFE−SEM観察したところ、図19に示すように、カーボンナノチューブ202がナノホール内から成長していることを確認した。カーボンナノチューブの直径は数nm〜数10nmであった。
これにより、本実施例のカーボンナノチューブデバイスは良好な電子放出体として機能しうることを確認できた。
本実施例においては、規則的陽極酸化ナノホールの作製と酸化物の充填を行った。
ZnOは発光体や蛍光体として機能し、また周囲のアルミナと誘電率が異なるので、本発明が光デバイスや発光デバイスに利用可能なことが分かる。
本実施例は、表面がp型領域及びn型領域を有する様に予めパターニングされたSi基板の表面上に陽極酸化膜を作製したときのナノホール形状と、パターニング電着について結果を説明する。
電着後の試料の断面をFE−SEMで観察したところ、図21(c)及びそのBB線断面図である図21(d)に示した様にn型領域にあるナノホールには、ほぼ均一にCoピラー233が電着されていたが、p型領域にはCoはほとんど電着されていなかった。この結果から、n型領域のナノホールのみに選択的に電着が施せることがわかった。
本実施例においてはSi基板に、図26に示すように、MOSFET類似の対向する複数のn型領域とn型領域間にp型領域231を形成した。パターニングには、一般的な半導体技術である、フォトリソグラフィー及びイオン注入の技術を用いた。各n型、p型領域の抵抗率はそれぞれ、1〜5Ωcmである。
本実施例においては、パターニングされたPt上ナノホールへの金属の積層充填を行った。
本実施例は、櫛形にパターニングされたグラファイト下地層を有する陽極酸化アルミナナノホールの電気化学センサーについて説明する。
また本発明のナノ構造体は、ナノホールに基板表面の導電性の差異を利用して特定の領域上のナノホールにのみ内包物を担持させることでナノホールの底や内包物のパターニングができので、量子効果デバイスや電気化学センサー、光デバイス、磁気デバイスに利用できる。
さらに、本発明にかかるナノ構造体は、その陽極酸化膜を量子細線、MIM素子、分子センサー、着色、磁気記録媒体、EL発光素子、エレクトロクロミック素子、光学素子、太陽電池、ガスセンサー、耐摩耗性、耐絶縁性皮膜、フィルターをはじめとするさまざまな形態で応用することを可能とする。
13、32 陽極酸化膜
14、35 ナノホール
15 充填材
16 くびれ
31 Al板
33 半導体基板
36 バリア層
37 バリア層除去部
60 恒温槽
61 試料
62 カソード
63 電解質
64 反応容器
65 電源
66 電流計
68 試料ホルダ
81 貴金属、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅またはカーボンを含む導電膜
82 基材
101 拡径部
111 充填材
121 エッチング部
123 蒸着部
141 積層金属内包物
171 蒸着部
201 触媒超微粒子
202 カーボンナノチューブ
221 アノード
232 アルミ膜
231 パターニング領域(p型領域)
233 ピラー
241 絶縁層
242 導電性基材
243 絶縁性基材
244 導電層
261 ポーラスSiOx層
262 上部電極
263 絶縁層
264 絶縁保護層
Claims (10)
- 半導体、貴金属、銅及びカーボンから選ばれる少なくとも1つを含む表面を有する基板上にアルミニウム膜を陽極酸化して形成したナノホールを有する陽極酸化膜を備え、該ナノホールは該陽極酸化膜表面から該基板表面に至るまで貫通しており、該ナノホールは、該陽極酸化膜表面から第1の直径で該基板表面側に向かって延び、且つ該基板表面側には、該第1の直径から該第1の直径よりも大きな第2の直径になるまで、該基板表面側に向かって徐々にナノホール径が拡張している拡張部を有し、該ナノホール内に磁性体、発光体、あるいは蛍光体を有することを特徴とするナノ構造体。
- 半導体、貴金属、銅及びカーボンから選ばれる少なくとも1つを含む表面を有する基板上にアルミニウム膜を陽極酸化して形成したナノホールを有する陽極酸化膜を備え、該ナノホールは該陽極酸化膜表面から該基板表面に至るまで貫通しており、該ナノホールは、該陽極酸化膜表面から第1の直径で該基板表面側に向かって延び、且つ該基板表面側には、該第1の直径から該第1の直径よりも大きな第2の直径になるまで、該基板表面側に向かって徐々にナノホール径が拡張している拡張部を有し、該ナノホール内に金属、半導体、酸化物、カーボンナノチューブ、酵素、あるいは抗体を有することを特徴とするナノ構造体。
- 前記基板表面には、互いに電気的特性の異なる第1及び第2の領域を備えていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載のナノ構造体。
- 該第1の領域がn型半導体領域で、該第2の領域がp型半導体領域である請求項3記載のナノ構造体。
- 該第1の領域が導電性の領域で、該第2の領域が絶縁性の領域である請求項3記載のナノ構造体。
- 該第1の領域が半導体領域である請求項3記載のナノ構造体。
- 該磁性体が積層電着によるCoとCuの積層体である請求項1記載のナノ構造体。
- 該半導体表面上のナノホールが該表面を構成する半導体とは逆のキャリア極性を有する物質を内包する請求項3に記載のナノ構造体。
- 該ナノホール内に酸化アルミナの誘電率と異なる誘電率を有する物質を内包する請求項1から3のいずれか1項に記載のナノ構造体。
- 請求項2に記載の前記ナノ構造体を有し、且つ、前記ナノホール内に前記カーボンナノチューブを内包するとともに、前記陽極酸化膜表面に対向する位置にある電極を有することを特徴とする電子放出素子。
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