JP4099656B2 - レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長150nm以上(近紫外及び遠紫外領域)の紫外線露光により、スカムと呼ばれるレジスト残渣を生成しないレジスト材料及びパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路に用いられるレジスト材料に要求される性能の一つとして、スカムと呼ばれるレジスト残渣が発生しないことが求められている。スカムとは、露光後のアルカリ現像工程において形成される不溶化したレジスト成分のことである。現像後にこのようなスカムが存在していると、その後のプロセスであるエッチングや電解メッキ等を行った際に、エッチング不良やメッキ不良が生じ、所望の仕上がり形状を得ることができなくなるという致命的な欠点を生じる。特に近年、著しく線幅の微細化が進んでいるため、わずかなスカムの存在でも大きな問題となる。これを改善する試みとしては、広く用いられている有機塩基からなる水溶液(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)中に、ある特定の界面活性剤を添加するという手法が報告されている(例えば、特開平6−118660号公報、同11−352700号公報など)。
【0003】
一方、レジスト材料側からの改良も種々行われており、化学増幅型のレジスト材料では、特開平11−030856号公報、同11−030865号公報、同11−109629号公報などに特定の樹脂や酸発生剤を用いることが提案されている。しかしながら、上記手法は樹脂・酸発生剤等によるスカムの改善であるため、レジスト材料に要求される各種性能の一部に制限を加えることになる。そのため、樹脂及び酸発生剤の材料選択性の広いスカムの改善方法が望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−118660号公報
【特許文献2】
特開平11−352700号公報
【特許文献3】
特開平11−30856号公報
【特許文献4】
特開平11−30865号公報
【特許文献5】
特開平11−109629号公報
【特許文献6】
特開2002−6503号公報
【特許文献7】
特開平3−47190号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記要望に応えたもので、スカムを形成しないレジスト材料及びパターン形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために種々検討を行った結果、(A)酸不安定基で保護された酸性官能基を有するアルカリ不溶性又は難溶性の高分子化合物であって、該酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となる高分子化合物、(B)酸発生剤、必要に応じて(D)塩基性化合物を含有するレジスト組成物に、(C)パーフルオロアルキル基含有シロキサン結合とポリオキシエチレン型ポリエーテル結合のみを有する非イオン性含フッ素オルガノシロキサン系化合物の中から選ばれた少なくとも一種の非イオン性フッ素系化合物を少量添加することによって、紫外線露光により、スカムが発生しなくなることを見出し、本発明をなすに至った。
【0007】
従って、本発明は、
[I](A)酸不安定基で保護された酸性官能基を有するアルカリ不溶性又は難溶性の高分子化合物であって、該酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となる高分子化合物、
(B)酸発生剤、
(C)下記一般式
【0008】
【化2】
【0009】
(式中、Rfは炭素数4〜10のパーフルオロアルキル基又は炭素数5〜14のパーフルオロポリエーテル基を示し、Qはポリエチレングリコール鎖及び/又はポリプロピレングリコール鎖からなるポリエーテル基を示し、Rは水素原子、アリル基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数2〜3のアシル基を示し、k及びmはそれぞれ0又は1、nは1〜3の整数である。)
で示される非イオン性フッ素化合物
を含有することを特徴とする波長150nm以上の紫外線を露光光源とするレジスト材料、
[II](C)成分の非イオン性フッ素系化合物の含有量が組成物の固形分に対して100〜8000ppmである[I]記載のレジスト材料、
[III]更に、(D)塩基性化合物を含むことを特徴とする[I]又は[II]記載のレジスト材料、
[IV](i)[I]乃至[III]のいずれかに記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して、波長150nm以上の紫外線で露光する工程、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程
を含むことを特徴とするパターン形成方法
を提供する。
【0010】
以下、本発明につき更に詳細に説明する。
(A)成分の高分子化合物は、酸不安定基で保護された酸性官能基を有するアルカリ不溶性又は難溶性の高分子化合物であって、該酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となる高分子化合物であり、例えば下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物のフェノール性水酸基の一部の水素原子が1種又は2種以上の酸不安定基により部分置換され、酸不安定基が下記式(1)のフェノール性水酸基の水素原子全体の平均0モル%を超え、80モル%以下の割合、好ましくは7〜50モル%の割合である重量平均分子量3000〜300000の高分子化合物が挙げられる。特にポリヒドロキシスチレン及びその誘導体のフェノール性水酸基の水素原子を酸不安定基で部分的に置換した単分散(分子量分布:1.0〜2.5、好ましくは1.0〜1.5のものが好適である。
【0011】
【化3】
【0012】
ここで、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜8の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基を示す。また、xは0又は正の整数、yは正の整数であり、x+y≦5を満足する数である。
【0013】
酸不安定基としては、種々選定されるが、特に、下記一般式(2)、(3)で示される基、tert−アルキル基、トリアルキルシリル基、ケトアルキル基等であることが好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】
ここで、R3、R4はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基を示し、R5は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状もしくは環状のアルキル基であるか、又はR3とR4、R3とR5又はR4とR5とはこれらが結合して環を形成してもよい。環を形成する場合、R3、R4、R5はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキレン基を示す。
【0016】
具体的には、上記式(2)の基として、1−エトキシエチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−イソプロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−sec−ブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−tert−アミロキシエチル基、1−エトキシ−n−プロピル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の直鎖状もしくは分枝状のアセタール基、テトラヒドロフラニル基等の環状のアセタール基等が挙げられ、好ましくは1−エトキシエチル基、1−エトキシ−n−プロピル基が挙げられる。
【0017】
上記式(3)において、R6は炭素数4〜12、好ましくは4〜8、更に好ましくは4〜6の3級アルキル基を示し、aは0〜6の整数である。
【0018】
具体的には、上記式(3)の基として、tert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
【0019】
また、上記tert−アルキル基としては、tert−ブチル基、tert−アミル基、1−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0020】
トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等の各アルキル基の炭素数が1〜6のものが、ケトアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基や下記式で示される基等が挙げられる。
【0021】
【化5】
【0022】
次に(B)成分の酸発生剤としては、オキシムスルホネート化合物、オニウム塩、β−ケトスルホン誘導体、ジアゾメタン誘導体、ジスルホン誘導体、スルホン酸エステル誘導体、イミド−イル−スルホネート誘導体等が挙げられる。
【0023】
具体的にはオキシムスルホネート化合物として、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(4−ニトロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(4−ニトロ−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−クロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2−チエニルフェニルアセトニトリル、α−(4−ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(4−ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−3−チエニルアセトニトリル等が挙げられる。
【0024】
オニウム塩としては、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム等が挙げられる。
【0025】
β−ケトスルホン誘導体としては、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等が挙げられる。
【0026】
ジアゾメタン誘導体としては、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
【0027】
ジスルホン誘導体としては、ジフェニルジスルホン、ジシクロヘキシルジスルホン等が、スルホン酸エステル誘導体としては、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等が、イミド−イル−スルホネート誘導体としては、フタルイミド−イル−トリフレート、フタルイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トリフレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−n−ブチルスルホネート等が挙げられる。
【0028】
酸発生剤の添加量は、(A)成分の高分子化合物80部(重量部、以下同じ)に対して0.5〜15部、好ましくは1〜8部である。0.5部より少ないと感度が悪い場合があり、15部より多いとレジスト材料の解像性が低下することがあり、モノマー成分が過剰となるために耐熱性が低下する場合がある。
【0029】
本発明組成物において、(C)成分のパーフルオロアルキル基含有シロキサン結合とポリオキシエチレン型ポリエーテル結合のみを有する非イオン性含フッ素オルガノシロキサン系化合物は、パーフルオロアルキル基を有するシロキサン基とポリオキシエチレン型ポリエーテル基を結合させた化合物であれば、いずれのものでもよいが、特には下記一般式(4)で示されるものが好ましい。
【0030】
【化6】
【0031】
(式中、Rfは炭素数4〜10のパーフルオロアルキル基又は炭素数5〜14のパーフルオロポリエーテル基を示し、Qはポリエチレングリコール鎖及び/又はポリプロピレングリコール鎖からなるポリエーテル基を示し、Rは水素原子、アリル基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数2〜3のアシル基を示し、k及びmはそれぞれ0又は1、nは1〜3の整数である。)
ここで、Rfのパーフルオロアルキル基としては、
CpF2p+1−
(但し、pは4〜10の整数)
で示されるものであり、パーフルオロポリエーテル基としては、
【0032】
【化7】
【0033】
(但し、qは1〜4の整数)
で示されるものが挙げられる。
【0034】
また、Qのポリエーテル基としては、
−(C2H4O)r(C3H6O)s−
(但し、rは0〜50、特に2〜40の整数、sは0〜50の整数、r+sは0〜100の整数)
で示されるものが挙げられる。
【0035】
このような上記式(4)の化合物としては、例えば特開平3−47190号公報に記載のものが挙げられる。
【0036】
本発明組成物においては、(C)成分の非イオン性フッ素系化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせもよい。その配合量は、固形分に対し、通常100〜8000ppm、好ましくは100〜6000ppmの範囲で選ばれる。この配合量が100ppm未満では、ストリエーションと呼ばれる塗布むらが生じるし、8000ppmを超えると、組成物の軟化温度が低下するため好ましくない。
【0037】
(D)成分の塩基性化合物としては、酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
【0038】
このような塩基性化合物としては、第1級、第2級、第3級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
【0039】
具体的には、第1級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン等が、第2級の脂肪族アミンとして、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン等が、第3級の脂肪族アミンとして、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン等が挙げられる。
【0040】
混成アミン類としては、ジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が、芳香族アミン類及び複素環アミン類としては、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、キノリン、1,8−ジアザビシクロウンデセン等が挙げられる。
【0041】
カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、アミノ安息香酸、インドールカルボン酸、ニコチン酸、アラニン等が、スルホニル基を有する含窒素化合物としては、3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が挙げられる。
【0042】
ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ピペリジンエタノール等が挙げられる。
【0043】
アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が、イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が挙げられる。
【0044】
上記塩基性化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は(A)成分の高分子化合物80部に対して0〜2部、特に0.01〜1部を混合したものが好適である。配合量が2部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
【0045】
有機溶剤としては、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノンなどのケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノールなどのアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコール−tert−ブチルエーテルメチルエーテル(1−tert−ブトキシ−2−メトキシエタン)、エチレングリコール−tert−ブチルエーテルエチルエーテル(1−tert−ブトキシ−2−エトキシエタン)などのエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、β−メトキシイソ酪酸メチルなどのエステル類等が挙げられる。これらの中では、レジスト成分の溶解性が優れている1−エトキシ−2−プロパノール、もしくはレジスト成分の溶解性、安全性が優れているプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(α型、β型)が好ましく使用される。なお、上記有機溶剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0046】
有機溶剤の添加量は、(A)成分の高分子化合物80部に対して90〜600部が好ましく、より好ましくは100〜500部である。
【0047】
本発明のレジスト材料には、上記成分以外に任意成分として基板からの乱反射を少なくするための吸光性材料、更に1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基を分子中に有する化合物、溶解促進剤等を添加することができる。なお、任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0048】
吸光性材料としては、2−ベンゼンアゾ−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノアゾベンゼン等のアゾ化合物やクルクミン等が挙げられる。
【0049】
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基を分子中に有する化合物としては、下記一般式(5)又は(6)で示される1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基を分子中に有する化合物が挙げられる。
【0050】
【化8】
【0051】
具体的には、上記1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基が導入される化合物として、トリ又はテトラヒドロキシベンゾフェノン、フェノール性水酸基を有する下記一般式(7)で示されるバラスト分子又は下記式(12)で示される繰り返し単位を有する重量平均分子量が2,000〜20,000、好ましくは3,000〜10,000の範囲であるノボラック樹脂が好適に用いられる。
【0052】
【化9】
【0053】
ここで、R7〜R12はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、下記式(8)で示される基又は下記式(9)で示される基である。mは0〜2の整数、nは0〜2の整数であり、nが0の場合、mは1又は2である。Aは、nが0でかつmが1の場合、水素原子、メチル基又は下記式(8)で示される基であり、nが0でかつmが2の場合、一方がメチレン基又は下記式(10)で示される基で他方が水素原子、メチル基又は下記式(8)で示される基、nが1の場合、メチレン基又は下記式(10)で示される基である。nが2の場合、mが1のときはAはメチン基又は下記式(11)で示される基、mが2のときはAの一方がメチレン基又は下記式(10)で示される基で他方がメチン基又は下記式(11)で示される基である。
【0054】
【化10】
【0055】
(式中、p、q、r、s、t、u、vはそれぞれ0〜3の整数であるが、p+q≦5、r+s≦4、u+v≦3である。)
【0056】
この場合、上記式(7)の低核体(バラスト分子)は、ベンゼン環の数が2〜20個、より好ましくは2〜10個、更に好ましくは3〜6個であり、かつ、フェノール性水酸基の数とベンゼン環の数の比率が0.5〜2.5、より好ましくは0.7〜2.0、更に好ましくは0.8〜1.5のものであることが好適である。
【0057】
【化11】
【0058】
(式中、mは0〜3の整数である。)
【0059】
上記式(12)のノボラック樹脂は、下記式(13)で示されるフェノール類、具体的にはo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノールなどの少なくとも1種のフェノール類とアルデヒド類とを通常の方法で縮合させることにより合成することができる。
【0060】
【化12】
【0061】
(式中、mは0〜3の整数である。)
【0062】
この場合、アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられるが、ホルムアルデヒドが好適である。
【0063】
なお、上記式(13)のフェノール類とアルデヒド類との割合は、モル比で0.2〜2、特に0.3〜2の割合が好ましい。
【0064】
上記1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基が導入される化合物への1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基の導入方法としては、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール性水酸基との塩基触媒による脱塩酸縮合反応を用いることが好ましい。式(2)のバラスト分子、トリ又はテトラヒドロキシベンゾフェノンの場合には、フェノール性水酸基の水素原子を1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換する割合は10〜100モル%、好ましくは50〜100モル%であり、式(11)のノボラック樹脂の場合、フェノール性水酸基の水素原子を1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換する割合は2〜50モル%、好ましくは3〜27モル%が好ましい。
【0065】
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基を分子中に有する化合物の添加量は、(A)成分の高分子化合物80部に対して0.1〜15部、より好ましくは0.5〜10部であることが好ましい。0.1部より少ないとレジスト材料の解像性が低下することがあり、15部より多いと感度が悪い場合がある。
【0066】
また、溶解促進剤としては、フェノール性水酸基を有し、かつベンゼン環の数が2〜20個、より好ましくは2〜10個、更に好ましくは3〜6個であり、かつ、フェノール性水酸基の数とベンゼン環の数の比率が0.5〜2.5、より好ましくは0.7〜2.0、更に好ましくは0.8〜1.5のものである上述した一般式(7)で示される低核体が挙げられる。
【0067】
このような低核体として具体的には、下記のものが挙げられる。
【0068】
【化13】
【0069】
【化14】
【0070】
【化15】
【0071】
【化16】
【0072】
【化17】
【0073】
【化18】
【0074】
【化19】
【0075】
溶解促進剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は(A)成分の高分子化合物80部に対して0〜10部、特に0.05〜5部を混合したものが好適である。10部より多いと解像性及び耐熱性が低下する場合がある。
【0076】
上記レジスト材料を用いてパターンを形成する方法としては、常法に従ってレジスト材料を基板上に塗布する。この場合、基板の種類に特に制限はないが、Si,Ni,Fe,Zn,Mg,Co,Al,Pt,Pd,Ta,Au,Cu,Ti,Cr,NiFe,SiON,アルミナ、その他の酸化膜、窒化膜基板等が挙げられる。また、レジスト膜の厚さとしては、特に制限されないが0.01〜100μm、好ましくは2〜50μmである。次いで、好ましくは90〜130℃、1〜15分間加熱した後、フォトマスクを介して露光するが、本発明において、露光は波長150nm以上、好ましくは193nm以上、更に好ましくは248nm以上の紫外線を用いるもので、i線、h線、g線等を用いることができる。その後、必要に応じて、好ましくは70〜130℃、1〜5分間の加熱処理を行い、次いで現像液を用いて現像を行う。この場合、現像液としては、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等の有機系アルカリ水溶液や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタホウ酸カリウム等の無機系アルカリ水溶液等を用いることができる。このようにして、ポジ型パターンを得ることができる。
【0077】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、各例において部はいずれも重量部である。
【0078】
[実施例1〜3、比較例1〜4]
下記繰り返し単位(Polym−1)を有するベース樹脂80部、下記式(PAG−1)で示される酸発生剤2部、塩基性化合物としてトリエタノールアミン0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解し、表1に示す非イオン性フッ素系化合物を表1に示す配合量で添加し、レジスト溶液を調製した後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過した。得られたレジスト溶液をSi、NiFe基板上にスピンコートし、ホットプレート上で120℃で120秒間のソフトベークを行い、厚さ2.00μmのレジスト膜を形成した。次にレチクルを介してi線用ステッパー(ニコン社、NSR−1755i7A、NA=0.50)を用いて露光し、80℃で120秒間のPEBを行った後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で100秒間の現像を行い、次いで純水リンス、乾燥を行った。
【0079】
Si基板上の評価については、1.5μmのラインアンドスペースが1:1で解像する露光量を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行い、パターン形状に問題なく、スペース部分にレジスト残渣が見られないことをもって、スカムなしと判断し(表2中で○)、スカムの存在が確認されたもの及びパターン形状のよくないものを表2中では×で示した。また、NiFe基板上の評価については、0.60μmの孤立マスクを用いた際に、実寸が0.60±0.02μm以内に入る露光量で観察を行い、Si基板上での評価と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
【0080】
【化20】
【0081】
【表1】
【0082】
【化21】
【0083】
*住友スリーエム(株)製非イオン性フッ素系化合物
**大日本インキ工業(株)製非イオン性フッ素系化合物
***旭硝子(株)製非イオン性フッ素系化合物
【0084】
【表2】
【0085】
[実施例4,5、比較例5,6]
上記繰り返し単位(Polym−1)を有するベース樹脂80部、下記式(PAG−2)で示される酸発生剤3部、塩基性化合物としてトリエタノールアミン0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解し、表3に示す非イオン性フッ素系化合物を表3に示す配合量で添加し、レジスト溶液を調製した後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過した。得られたレジスト溶液をSi、NiFe基板上にスピンコートし、ホットプレート上で120℃で120秒間のソフトベークを行い、厚さ2.00μmのレジスト膜を形成した。次にレチクルを介してエキシマーレーザーステッパー(ニコン社、NSR−2005EX、NA=0.50)を用いて露光し、100℃で120秒間のPEBを行った後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で100秒間の現像を行い、次いで純水リンス、乾燥を行った。
【0086】
Si基板上の評価については、0.60μmのラインアンドスペースが1:1で解像する露光量を走査型電子顕微鏡を用いて観察を行い、パターン形状に問題なく、スペース部分にレジスト残渣が見られないことをもって、スカムなしと判断し(表4中で○)、スカムの存在が確認されたもの及びパターン形状のよくないものを表4中では×で示した。また、NiFe基板上の評価については、0.30μmの孤立マスクを用いた際に、実寸が0.30±0.01μm以内に入る露光量で観察を行い、Si基板上での評価と同様に評価を行った。結果を表4に示す。
【0087】
【化22】
【0088】
【表3】
【0089】
【表4】
【0090】
【発明の効果】
本発明のレジスト材料によれば、波長150nm以上の紫外線露光により、スカムが生じないパターンを形成することができる。
Claims (4)
- (A)酸不安定基で保護された酸性官能基を有するアルカリ不溶性又は難溶性の高分子化合物であって、該酸不安定基が脱離したときにアルカリ可溶性となる高分子化合物、
(B)酸発生剤、
(C)下記一般式
(式中、Rfは炭素数4〜10のパーフルオロアルキル基又は炭素数5〜14のパーフルオロポリエーテル基を示し、Qはポリエチレングリコール鎖及び/又はポリプロピレングリコール鎖からなるポリエーテル基を示し、Rは水素原子、アリル基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数2〜3のアシル基を示し、k及びmはそれぞれ0又は1、nは1〜3の整数である。)
で示される非イオン性フッ素系化合物
を含有することを特徴とする波長150nm以上の紫外線を露光光源とするレジスト材料。 - (C)成分の非イオン性フッ素系化合物の含有量が、組成物の固形分に対して100〜8000ppmである請求項1記載のレジスト材料。
- 更に、(D)塩基性化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のレジスト材料。
- (i)請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程、
(ii)次いで、加熱処理後、フォトマスクを介して、波長150nm以上の紫外線で露光する工程、
(iii)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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