JP4100508B2 - 板ガラス保持部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、板ガラス保持部材に関し、特に、板ガラス体本体の外周縁に嵌め込まれる板ガラス保持部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は、第1の従来技術による板ガラス保持部材を備える板ガラス体の側面図である。
【0003】
図13に示すように、第1の従来技術による複層ガラス体100は、複層ガラス体本体110と、複層ガラス体本体110の外周縁に嵌め込まれた複層ガラス保持部材131と、複層ガラス体本体110を複層ガラス保持部材131を介して支持する枠であるサッシ(不図示)とから成る。複層ガラス保持部材131は、複層ガラス体100のサッシのチャンネル(不図示)内で複層ガラス体本体110を保持する。
【0004】
複層ガラス保持部材131は、複層ガラス体本体110の底辺以外の3辺の外周縁に嵌め込まれる長尺状断面U字形の保持部140と、複層ガラス体本体110の底辺の外周縁をその両側で挟持する長尺状の一対の保持部150とから成る。一対の保持部140は、夫々断面L字形部材から成る。
【0005】
保持部140は、複層ガラス体本体110の底辺の外周縁において、保持部140の端部140a,140bと保持部150の端部150a,150bとは、夫々接している。(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
複層ガラス保持部材131は、一対の保持部150が、夫々断面L字形部材から成り、複層ガラス体本体110の底辺の外周縁をその両側で挟持するので、複層ガラス体100は、その底辺において排水効率が良い。
【0007】
図14は、第2の従来技術による板ガラス保持部材を備える板ガラス体の側面図である。
【0008】
図14に示すように、第2の従来の複層ガラス体200は、複層ガラス体本体210と、複層ガラス体本体210の外周縁に嵌め込まれた複層ガラス保持部材231と、複層ガラス体本体210を複層ガラス保持部材231を介して支持する枠であるサッシ(不図示)とから成る。複層ガラス保持部材231は、複層ガラス体200のサッシのチャンネル(不図示)内で複層ガラス体本体210を保持する。
【0009】
複層ガラス保持部材231は、複層ガラス体本体210の4辺の外周縁に嵌め込まれる長尺状断面U字形の保持部から成る。断面U字形の保持部は、断面U字形部材から成る。
【0010】
複層ガラス保持部材231は、複層ガラス体本体210の上辺に対応する部分がその略中間で分割されて分割端面231a,231bが形成されており、分割端面231a,231bは、ガスケット240を介して夫々気密に対向されている。また、複層ガラス保持部材231は、複層ガラス体本体210の4辺に対応して部分的に分割されており、他の部分は接続されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0011】
複層ガラス保持部材231は、複層ガラス体本体210の4辺に対応する部分において、断面U字形部材から成るので、複層ガラス体本体210に取り付けやすく、また、複層ガラス体本体210の上辺に対応する部分の略中間において、分割端面231a,231bがガスケット240を介して夫々気密に対向されているので、複層ガラス体200は気密性が良い。
【0012】
【非特許文献1】
「建築用複層ガラスとサッシ−その正しい使い方−」,板硝子協会,社団法人日本サッシ協会,1985年版,p.21
【非特許文献2】
「複層ガラス・単板ガラスとサッシの取合いに関する仕様基準と解説」,板硝子協会,社団法人日本サッシ協会,平成8年5月,p.3,7
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来技術による複層ガラス体100では、一対の保持部150が夫々断面L字形部材から成るので、複層ガラス体本体110に固定されておらず、複層ガラス体100の組み立てが困難であった。
【0014】
また、第2の従来技術による複層ガラス体200では、複層ガラス保持部材132が複層ガラス体本体110の底辺に対応する部分も断面U字形部材から成るので、複層ガラス体本体100は、その底辺において排水効率が悪かった。
【0015】
本発明の目的は、板ガラス体の排水効率を良くすることができると共に、板ガラス体の組み立てを容易にすることができる板ガラス保持部材を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の板ガラス保持部材は、板ガラス体の板ガラス支持枠のチャンネル内で板ガラス体本体を保持すべく、前記板ガラス体本体の外周縁に嵌め込まれる板ガラス保持部材において、前記板ガラス体本体の底辺以外の3辺の外周縁に嵌め込まれる長尺状断面U字形の板ガラス保持部と、前記板ガラス体本体の底辺の外周縁をその両側で挟持する一対の板ガラス保持部とから成り、前記断面U字形の板ガラス保持部の両側部端には、U字形部材が当該両側部端を連結するように前記両側部と直交して設けられており、前記一対の板ガラス保持部の長さ方向の両端部は、夫々対向する前記U字形部材に当接しており、且つ、前記U字形部材は、断面形状が前記一対の板ガラス保持部と同じであることを特徴とする。
【0017】
請求項1記載の板ガラス保持部材によれば、一対の板ガラス保持部が板ガラス体本体の底辺の外周縁をその両側で挟持するので、板ガラス体の排水効率を良くすることができ、断面U字形の板ガラス保持部の両側部端にU字形部材が当該両側部端を連結するように両側部と直交して設けられているので、板ガラス体の組み立てを容易にすることができる。
【0019】
請求項2記載の板ガラス保持部材は、請求項1記載の板ガラス保持部材において、前記U字形部材は、前記断面U字形の板ガラス保持部をその両側部自由端部で折り曲げることにより形成されることを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の板ガラス保持部材によれば、U字形部材が断面U字形の板ガラス保持部をその両側部自由端部で折り曲げることにより形成されるので、容易に断面U字形の板ガラス保持部を作成することができ、もって板ガラス体の組み立てをより容易にすることができる。
【0021】
請求項3記載の板ガラス保持部材は、請求項1又は2記載の板ガラス保持部材において、前記一対のガラス保持部は、夫々断面L字形部材から成ることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の板ガラス保持部材によれば、一対のガラス保持部が夫々断面L字形部材から成るので、板ガラス体の排水効率をより良くすることができる。
【0023】
請求項4記載の板ガラス保持部材は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の板ガラス保持部材において、前記一対の板ガラス保持部は、夫々前記板ガラス体本体の各表面と粘着されることを特徴とする。
【0024】
請求項4記載の板ガラス保持部材によれば、一対の板ガラス保持部が夫々板ガラス体本体の各表面と粘着されるので、板ガラス体の組み立てをさらに容易にすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る板ガラス保持部材を備える板ガラス体の断面斜視図である。
【0027】
図1に示すように、板ガラス体としての複層ガラス体1は、複層ガラス体本体10と、複層ガラス体本体10の外周縁に嵌め込まれた複層ガラス保持部材30と、複層ガラス体本体10を複層ガラス保持部材30を介して支持する図3で後述するサッシ20(板ガラス支持枠)とから成る。複層ガラス保持部材30は、複層ガラス体1のサッシ20のチャンネル内で複層ガラス体本体10を保持する。
【0028】
図2は、図1における複層ガラス体本体10の部分断面図である。
【0029】
図2において、複層ガラス体本体10は、対向する一対のガラス板11,12と、一対のガラス板11,12の間に中空層14を画成するようにそれらの周縁部に配されたスペーサ13と、各板ガラス11,12とスペーサ13とを接着している一次シール15と、複層ガラス体本体10の外周縁で、板ガラス11,12、及びスペーサ13により形成された空間に板ガラス11,12の各外周面と同じ高さまで充填されている二次シール材16とを備える。一次シール材15は、特に水分を透過しにくくするためにブチルゴム系のシール材から、二次シール材16は、接着力の高いシリコン系又はポリサルファイド系のシール材から成る。
【0030】
スペーサ13は、断面が略矩形の角筒部材13aと、その角筒部材13aの内空部に充填された乾燥剤13bとから成り、角筒部材13aには、中空層14と連通するように、長手方向に沿って等間隔に複数の貫通孔13cが形成されている。乾燥剤13bは、中空層14内の水分を貫通口13cを介して吸収し、中空層14内での結露を防止する。
【0031】
図3は、図1におけるサッシ20の構成を示す断面図である。
【0032】
図3において、サッシ20は、アルミニウム製の、複層ガラス保持部材30が外周縁に嵌め込まれた複層ガラス体本体10を収容するチャンネルが形成されたサッシ本体21と、サッシ本体21のチャンネル底部22上に載置され、複層ガラス体本体10を支持するセッティングブロック23とから成る。
【0033】
図4は、図1における複層ガラス体本体10の側面図であり、複層ガラス体本体10に複層ガラス保持部材30が取り付けられた場合を示す。
【0034】
複層ガラス保持部材30は、図4に示すように、複層ガラス体本体10の鉛直方向上端部10a、及び水平方向各側端部10c,10d(底辺以外の3辺の外周縁)に嵌め込まれる長尺状断面U字形の略コ字形保持部31(断面U字形の板ガラス保持部)と、複層ガラス体本体10の鉛直方向下端部10b(底辺の外周縁)に嵌め込まれ、その外周縁をその両側で挟持する長尺状の一対の下端保持部32(一対の板ガラス保持部)とを備える。略コ字形保持部31は、複層ガラス体本体10の上端部10aに嵌め込まれる上端保持部40と、側端部10c,10dに嵌め込まれる長尺状の一対の側端保持部50とから成る。
【0035】
図5は、図4における略コ字形保持部31の形状を示す部分断面図であり、図5(a)は、上端保持部40の斜視図であり、図5(b)は、図5(a)の線Vb−Vbに沿う断面図である。
【0036】
略コ字形保持部31の上端保持部40は、図5(a),(b)に示すように、底部44と側部45とから成ると共に、複層ガラス体本体10の上端縁部を収容し得る溝43が形成されており、且つサッシ20のチャンネル内に嵌め込まれ得る外形を有する断面略U字形の外側軟質部41と、外側軟質部41の両側部上縁と各下縁部で夫々接続されていると共に、収容される複層ガラス体本体10の上端縁部を挟持し得る外形を有する一対の内側軟質部42とから成る。軟質部41,42は、ショア硬度60〜75度程度の塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製である。
【0037】
外側軟質部41は、複層ガラス体本体10と複層ガラス保持部材30の間から侵入した水を逃がすための複数の水抜き孔46を有し、水抜き孔46は底部44に長手方向に沿って等間隔で形成されている。
【0038】
一対の内側軟質部42は、複層ガラス体本体10に対称に配置されており、以下の説明では、板ガラス11側の内側軟質部42に着目して説明する。板ガラス12側の内側軟質部42も同様である。
【0039】
内側軟質部42は、その上縁に、板ガラス11の外側面との間を密閉すべく内側に突出したシール片部47と、サッシ20のチャンネルの一縁部に対して係止自在に外側に突出した弾性張出係止部48と、その内側面に外側軟質部41の底部44に向かって斜めに突出した挟持片部49とから成る。
【0040】
一対の挟持片部49は、その先端部各々の間隔寸法が複層ガラス体本体10の厚さ寸法より小さく設定されており、複層ガラス体本体10が溝43に挿入される際に弾性的に撓んで、この撓みにより発生する板ガラス11,12の各外側面に対する摩擦力によって複層ガラス体本体10を挟持し、また、弾性張出係止部47は、複層ガラス体本体10の上端縁部に嵌め込まれた上端保持部40がサッシ20のサッシ本体21に収容されたときに、サッシ20の縁部に係合することにより、その上端縁部が上端保持部40の溝43内に嵌め込まれた複層ガラス体本体10は、その上端面が底部44上に接地されて、上端保持部40によりその底部44上で支持され、且つ挟持片部49によりその上端縁部が挟持されて、この上端保持部40を介してサッシ20により保持される(図9(a))。
【0041】
図6は、図4における側端保持部50の形状を示す部分図であり、図6(a)は、側端保持部50の斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の側端保持部50の上面図である。
【0042】
側端保持部50は、図6(a),(b)に示すように、図5(a),(b)の上端保持部40と断面が同一形状で且つ同一サイズの長尺部51と、長尺部51の一対の内側軟質部42端(両側部端)と接続されていると共に一対の内側軟質部42と直交して設けられ、且つ複層ガラス体本体10の下端部10b側の端部に形成されたU字形部材52とから成る。各U字形部材52は、図4に示すように、下端保持部32に対向されていると共に、断面形状が下端保持部32と同じであり、長尺部51が複層ガラス体本体10の側端部10c又は側端部10dに嵌め込まれたときに複層ガラス体本体10の下端部10bに嵌め込まれて、複層ガラス体本体10において、長尺部51が上端部10a方向に移動しないように側端保持部50を固定する。
【0043】
U字形部材52は、その断面形状及び断面のサイズが図5(b)の上端保持部40と同一で、下端保持部32の長手方向における長さが、例えば3mmである。U字形部材52は、底部56と側部57とから成ると共に、複層ガラス体本体10の下端縁部を収容し得る溝55が形成されており、且つサッシ20のチャンネル内に嵌め込まれ得る外形を有する断面略U字形の外側軟質部53と、外側軟質部53の両側部上縁と各下縁部で夫々接続されていると共に、収容される複層ガラス体本体10の下端縁部を挟持し得る外形を有する一対の内側軟質部54とから成る。軟質部53,54は、ショア硬度60〜75度程度の塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製である。
【0044】
一対の内側軟質部54は、複層ガラス体本体10に対称に配置されており、以下の説明では、板ガラス11側の内側軟質部54に着目して説明する。板ガラス12側の内側軟質部54も同様である。
【0045】
内側軟質部54は、その上縁に、板ガラス11の外側面との間を密閉すべく内側に突出したシール片部58と、サッシ20のチャンネルの一縁部に対して係止自在に外側に突出した弾性張出係止部59と、その内側面に外側軟質部53の底部56に向かって斜めに突出した挟持片部60とから成る。
【0046】
一対の挟持片部60は、その先端部各々の間隔寸法が複層ガラス体本体10の厚さ寸法より小さく設定されており、複層ガラス体本体10の下端縁部が溝55に挿入される際に弾性的に撓んで、この撓みにより発生する板ガラス11,12の各外側面に対する摩擦力によって複層ガラス体本体10を挟持し、また、底部56は、複層ガラス体本体10の下端部10bと接し、U字形部材52は、長尺部51が複層ガラス体本体10の側端縁部に嵌め込まれたときに、複層ガラス体本体10において、側端保持部50が上端部10a方向に移動しないように側端保持部50を固定する(図9(b))。
【0047】
側端保持部50において、互いに直交している内側軟質部42,54は互いに接続しており、具体的には、シール片部47とシール片部58とが接続していると共に、弾性張出係止部48と弾性張出係止部59とが接続している。
【0048】
略コ字形保持部31において、上端保持部40と側端保持部50とは、互いに直交しており、上端保持部40の内側軟質部42のシール片部47及び弾性張出係止部48と、側端保持部50における長尺部51の内側軟質部42のシール片部47及び弾性張出係止部48とがそれぞれ互いに接続している。
【0049】
図7は、略コ字形保持部31の作成方法の一部を説明するために用いられる図4における略コ字形保持部31の部分側面図である。
【0050】
略コ字形保持部31は、例えば、形状、構成、及び断面サイズが上端保持部40と同一で、ショア硬度60〜75度程度の塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製の所定の長手方向長さの母材700から以下のように作成される。母材700は、外側軟質部410及び内側軟質部420から成る。
【0051】
図7において、まず、上端保持部40の長手方向長さ間隔で母材700の外側軟質部410を切断して上端保持部40の両側部自由端部F1を形成し、次いで、上端保持部40の両端の切断面から長尺部51の長手方向長さに相当する位置で母材700の外側軟質部410を切断して一対の長尺部51の片側部両自由端部F2を形成し、更に、長尺部51の一端の切断面からU字形部材52の長さに相当する位置で夫々母材700の外側軟質部410を切断してU字形部材52を形成する(図7(a))。次いで、上端保持部40の両側部自由端部F1で折り曲げることにより上端保持部40に対して長尺部51を夫々直交させ、長尺部51の片側部両自由端部F2(U字形部材52の両側部自由端部)で折り曲げることにより長尺部51に対してU字形部材52をそれぞれ直交させる(図7(b))。なお、これらの直交は、それぞれガラス体本体10に取り付けながら実行される。これにより、略コ字形保持部31を容易に作成してガラス体本体10に取り付けることができ、もって複層ガラス体1の組み立てを容易にすることができる。
【0052】
図8は、図4における下端保持部32の形状を示す断面図であり、図8(a)は、下端保持部32の形状を示す断面図であり、図8(b)は、図8(a)の線VIIIb−VIIIbに沿う断面図である。
【0053】
下端保持部32は、図8(a),(b)に示すように、夫々断面L字形部材から成り、図5(a),(b)の略コ字形保持部31における上端保持部40をその長手方向に分割した形状と略同じ形状であり、底部73と側部74とから成ると共に、サッシ20のチャンネル内に嵌め込まれ得る外形を有する断面略L字形の硬質塩化ビニル製硬質部材71と、硬質部材71の側部73上縁に各下縁部で夫々固定された塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製の軟質部材72と、硬質部材71の底部73の内面に一方の面が貼着されており、他方の面が複層ガラス体本体10の各表面と粘着される両面テープ75(固定部材)とから成る。なお、この両面テープ75は、硬質部材71の底部73の内面に部分的にも全体的にも貼着される。また、両面テープ75に代えて接着剤等(固定部材)を使用してもよい。
【0054】
軟質部材72は、その上縁に、複層ガラス体本体10の板ガラス11の外側面との間を密閉すべく内側に突出したシール片部76と、サッシ20のチャンネルの一縁部に対して係止自在に外側に突出した弾性張出係止部77と、その内側面に硬質部材71の底部73に向かって斜めに突出したショア硬度60〜75度程度の、塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製の挟持片部78とから成る。
【0055】
略コ字形保持部31は、底部73が複層ガラス体本体10の下端部10bに接した状態で、両面テープ75により複層ガラス体本体10の下端部10bに貼着されて複層ガラス体本体10において固定され、挟持片部78が、弾性的に撓むことにより発生する板ガラス11又は板ガラス12の外側面に対する摩擦力によって複層ガラス体本体10を挟持する。また、弾性張出係止部77が、複層ガラス体本体10の下端部10bに取り付けられた一対の硬質部材71がサッシ20のサッシ本体21に収容されたときに、サッシ20の縁部に係合することにより、その下端部10bに一対の略コ字形保持部31が取り付けられた複層ガラス体本体10は、その下端面10bが底部73上に接地されて、一対の略コ字形保持部31によりその底部73上で支持され、且つ挟持片部78によりその下端部10bが挟持されて、この一対の略コ字形保持部31を介してサッシ20により保持される(図9(c))。
【0056】
下端保持部32は、複層ガラス体本体10の下端縁部において、その側端面が、側端保持部50の環状部材52の側端面と気密に接するように、その長手方向長さが設定されている。
【0057】
上述したように、図4の複層ガラス保持部材30によれば、複層ガラス保持部材30が取り付けられた複層ガラス体本体10において、略コ字形保持部31は、上端保持部40と側端保持部50の長尺部51とが、各内側軟質部42のシール片部47及び弾性張出係止部48とを介して互いに直交して接続しており、側端保持部50は、長尺部51とU字形部材52とが、その内側軟質部42のシール片部47及び弾性張出係止部48と、その軟質部材54のシール片部58及び弾性張出係止部59とを介して直交して接続しており、下端保持部32は、複層ガラス体本体10の下端部10bにおいて、その側端面が、側端保持部50の環状部材52の側端面と気密に接しているので、複層ガラス保持部材30と複層ガラス体本体10との間における気密性・水密性を良くすることができる。
【0058】
加えて、複層ガラス体本体10の下端部10bに取り付けられたU字形部材52は、複層ガラス体本体10の側端部10c,dに取り付けられた長尺部51が複層ガラス体本体10の上端部10a方向に移動しないように固定するので、複層ガラス体1の組み立てを容易にすることができると共に、長尺部51が経年変化により縮むことを防止することができて、略コ字形保持部31と下端保持部32との間に隙間が生じることを防止でき、もって、複層ガラス保持部材30と複層ガラス体本体10との間の気密性・水密性を維持することができる。
【0059】
また、図4の複層ガラス保持部材30によれば、複層ガラス体本体10において、U字形部材52が複層ガラス体本体10の下端部10bに取り付けられることにより、側端保持部50が固定され、また一対の下端保持部32が両面テープ75により複層ガラス体本体10の下端縁部に固定されているので、複層ガラス保持部材30が取り付けられた複層ガラス体本体10をサッシ20のサッシ本体21に収容させるときに、一対の下端保持部32及び側端保持部50が移動して一対の下端保持部32及び側端保持部50の間に隙間が生じることを防止でき、もって複層ガラス1において複層ガラス保持部材30と複層ガラス体本体10との間の気密性・水密性の悪化を防止することができる。
【0060】
更に、図4の複層ガラス保持部材30によれば、U字形ではないL字形の一対の下端保持部32が、複層ガラス体本体10の下端部10bに取り付けられているので、複層ガラス体1の下端部10bにおける排水効率を良くすることができる。
【0061】
図4の複層ガラス保持部材30において、長尺部51とU字形部材52との接続、及び上端保持部40と側端保持部50との接続は、上記に限るものではない。例えば、長尺部51及びU字形部材52の互いに対応する端部、上端保持部40及び長尺部51の互いに対応する端部を長手方向に対して45°に夫々切断した後に、各対応する切断面を接着材等の接着部材80により接着して接続させてもよく(図10(a))、また、長尺部51及びU字形部材52の互いに対応する端部、上端保持部40及び長尺部51の互いに対応する端部における内側軟質部42,54,72及び外側軟質部41,53,硬質部材71の側部45,57,74を長手方向に対して45°に夫々切断した後に、長尺部51及びU字形部材52を外側軟質部41,53の底部44,56において、上端保持部40及び長尺部51を外側軟質部41の底部44において折り曲げて、各対応する切断面を接着部材80により接着して接続させてもよい(図10(b))。
【0062】
上記実施の形態では、U字形部材52をそれぞれガラス体本体10に取り付ける際に(図7(b))、各U字形部材52が下端保持部32に対向する(図4)としたが、図11に示すように、U字形部材52は、下端保持部32の両端部を保持するようにガラス体本体10に取り付けられてもよい。これにより、下端保持部32の組み立てを容易にすることができると共に、U字形部材52が下端保持部32を支持することになるので、下端保持部32の両面テープ75が複層ガラス体1から剥離するのを防止することができ、好ましい。なお、U字形部材52が下端保持部32の両端部を保持するためには、U字形部材52を下端保持部32の両端部に重ね合わせてもよいし、U字形部材52に下端保持部32の両端部を潜り込ませてもよい。
【0063】
複層ガラス保持部材30において、上端保持部40、長尺部51、U字形部材52、及び略コ字形保持部31の断面形状は上記(図5,図6,及び図8)に限るものではない。
【0064】
また、上記実施の形態では、複層ガラス保持部材30において、略コ字形保持部31の各外側軟質部41,53は、塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製であるとしたが、例えば、硬質塩化ビニル樹脂製、半硬質塩化ビニル製であってもよく、この場合、図12に示すように、略コ字形保持部31は、外側軟質部41,53(硬質部材)と、内側軟質部42,54(軟質部材)とから構成される。また、複層ガラス保持部材30において、下端保持部32は、硬質部材71と、軟質部材72とを含んで構成されているが、硬質部材71を塩化ビニル樹脂製又はエラストマー系樹脂製の軟質部材として軟質部材72と一体のものとしてもよい。
【0065】
図1において、板ガラス体を複層ガラス体本体10を備える複層ガラス体1としたが、板ガラス体は、例えば、複層ガラス体本体10に代えて合わせガラス体本体を備える合わせガラス体であってもよく、また、複層ガラス体本体10に代えて網入りガラス体本体を備える網入りガラス体であってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載の板ガラス保持部材によれば、一対の板ガラス保持部が板ガラス体本体の底辺の外周縁をその両側で挟持するので、板ガラス体の排水効率を良くすることができ、断面U字形の板ガラス保持部の両側部端にU字形部材が当該両側部端を連結するように両側部と直交して設けられているので、板ガラス体の組み立てを容易にすることができる。
【0067】
請求項2記載の板ガラス保持部材によれば、U字形部材が断面U字形の板ガラス保持部をその両側部自由端部で折り曲げることにより形成されるので、容易に断面U字形の板ガラス保持部を作成することができ、もって板ガラス体の組み立てをより容易にすることができる。
【0068】
請求項3記載の板ガラス保持部材によれば、一対のガラス保持部が夫々断面L字形部材から成るので、板ガラス体の排水効率をより良くすることができる。
【0069】
請求項4記載の板ガラス保持部材によれば、一対の板ガラス保持部が夫々板ガラス体本体の各表面と粘着されるので、板ガラス体の組み立てをさらに容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る板ガラス保持部材を備える板ガラス体の断面斜視図である。
【図2】図1における複層ガラス体本体10の部分断面図である。
【図3】図1におけるサッシ20の構成を示す断面図である。
【図4】図1における複層ガラス体本体10の側面図であり、複層ガラス体本体10に複層ガラス保持部材30が取り付けられた場合を示す。
【図5】図4における略コ字形保持部31の形状を示す部分断面図であり、(a)は、上端保持部40の斜視図であり、(b)は、(a)の線Vb−Vbに沿う断面図である。
【図6】図4における側端保持部50の形状を示す部分図であり、(a)は、側端保持部50の斜視図であり、(b)は、(a)の側端保持部50の上面図である。
【図7】略コ字形保持部31の作成方法の一部を説明するために用いられる図4における略コ字形保持部31の部分側面図である。
【図8】図4における下端保持部32の形状を示す断面図であり、(a)は、下端保持部32の形状を示す断面図であり、(b)は、(a)の線VIIIb−VIIIbに沿う断面図である。
【図9】図1における複層ガラス体10の部分断面図であり、(a)は、図1の線IXa−IXaに沿う断面図であり、(b)は、図1の線IXb−IXbに沿う断面図であり、(c)は、図1の線IXc−IXcに沿う断面図である。
【図10】図4における複層ガラス保持部材30の変形例を示す図であり、(a)は、複層ガラス保持部材30の第1の変形例を示し、(b)は、複層ガラス保持部材30の第2の変形例を示す。
【図11】図4における複層ガラス体本体10の変形例を示す側面図である。
【図12】図4における略コ字形保持部31の変形例の構成を示す断面図である。
【図13】第1の従来技術による板ガラス保持部材を備える板ガラス体の側面図である。
【図14】第2の従来技術による板ガラス保持部材を備える板ガラス体の側面図である。
【符号の説明】
1,100,200 複層ガラス体
10,110,210 複層ガラス体本体
20 サッシ
30,131,231 複層ガラス保持部材
31 略コ字形保持部
32 下端保持部
40 上端保持部
50 側端保持部
51 長尺部
52 U字形部材
75 両面テープ
Claims (4)
- 板ガラス体の板ガラス支持枠のチャンネル内で板ガラス体本体を保持すべく、前記板ガラス体本体の外周縁に嵌め込まれる板ガラス保持部材において、前記板ガラス体本体の底辺以外の3辺の外周縁に嵌め込まれる長尺状断面U字形の板ガラス保持部と、前記板ガラス体本体の底辺の外周縁をその両側で挟持する一対の板ガラス保持部とから成り、前記断面U字形の板ガラス保持部の両側部端には、U字形部材が当該両側部端を連結するように前記両側部と直交して設けられており、前記一対の板ガラス保持部の長さ方向の両端部は、夫々対向する前記U字形部材に当接しており、且つ、前記U字形部材は、断面形状が前記一対の板ガラス保持部と同じであることを特徴とする板ガラス保持部材。
- 前記U字形部材は、前記断面U字形の板ガラス保持部をその両側部自由端部で折り曲げることにより形成されることを特徴とする請求項1記載の板ガラス保持部材。
- 前記一対のガラス保持部は、夫々断面L字形部材から成ることを特徴とする請求項1又は2記載の板ガラス保持部材。
- 前記一対の板ガラス保持部は、夫々前記板ガラス体本体の各表面と粘着されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の板ガラス保持部材。
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