JP4108695B2 - 車載電子制御装置 - Google Patents
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Description
しかし、使用部品の固体バラツキ変動が不可避である一方で、過度に高精度な定電圧出力を得ようとすると定電圧電源回路部が高価となる問題点がある。
この問題点を回避するために、期待値よりも低い定電圧制御精度の定電圧電源装置を使用して、少なくとも使用部品の固体バラツキ変動による定電圧制御精度の低下を防止する補助手段を付加することによって定電圧制御精度を向上する手段が用いられている。
なお、特許文献1によるものは、単に定電圧制御精度を向上させるだけのものではなく、リセット回路の閾値についても上記調整データと連動させて調整する機能が付加されている。
上記特許文献1による「回路装置及び回路装置の調整データ設定方法」では使用部品の固体バラツキ変動による出力電圧の変動は初期調整によって補正されるが、補正時点の環境温度と使用中の現在温度との相違に基づいて出力電圧が変動する問題点がある。
また、特許文献2による「安定化電源回路」では温度補償制御によって出力電圧の変動は抑制されているが、これによって十分な温度補償が行えるわけではなく、たとえば温度補償制御部品の固体バラツキ変動によって、同じ制御回路であっても温度補償特性が変化して、個々の製品では異なる出力電圧となる問題点がある。
この発明の第一の目的は、簡易な製品検査設備と協働して安価で高精度な出力電圧を確保すると共に、少なくとも温度変動に伴う出力電圧の変動量を推定することができる定電圧電源回路部を備えた車載電子制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は、推定された出力電圧の変動量に基づいてAD変換値の誤差補正、又は出力電圧自体を適正化することができる車載電子制御装置を提供することにある。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリからパワートランジスタを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサと多チャンネルAD変換器と、該多チャンネルAD変換器に接続されたアナログセンサ群に給電するものとなっている。
上記多チャンネルAD変換器は上記アナログセンサ群の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力するものとなっている。
上記温度検出素子は上記定電圧電源回路部の近傍に設置されると共に、該定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧を発生する熱感応素子によって構成されている。
上記温度校正情報読出記憶手段は少なくとも上記出力電圧補正データの転送時点における上記温度検出素子の検出電圧に対するデジタル変換値を校正基準温度データとして上記第一又は第二のデータメモリに書込み保存する手段となっている。
上記出力電圧推定手段は上記温度検出素子の現在の検出出力と上記第一又は第二のデータメモリに格納されている校正基準温度データとを対比することによって現在の定電圧電源回路部の出力電圧を推定する手段となっている。
上記誤差補正手段は上記推定出力電圧に基づいてAD変換値の補正を行ってAD変換出力データの誤差を補正するAD変換値補正手段、又は上記推定出力電圧に基づいて上記定電圧電源回路部の出力電圧の変動自体を抑制する出力電圧補正手段のいずれか一方の手段となっている。
従って、定電圧電源回路部の出力電圧が多チャンネルAD変換器の基準電圧として使用されていることによって、定電圧電源回路部の出力電圧の検出が出来ない構成であっても、温度検出素子による検出温度に基づいて出力電圧の推定を行って、AD変換出力の補正を行うか、設定電圧を補正して定電圧電源回路部の出力電圧を目標値に接近させることが可能となり、高精度な電圧検出回路や基準電圧生成回路を必要とせずに、安価な構成であってしかも高精度なAD変換出力を得ることができる効果がある。
また、この補正データは車載バッテリの接続が切れても停電保持されるようになっているので、一旦出荷調整が行われると再度高精度電圧計等の外部ツールを用いた校正運転を行う必要がない特徴がある。
(1)実施形態1の構成の詳細な説明
以下この発明の第1実施例装置の全体ブロック図を示す図1について説明する。
図1において、車載電子制御装置100aは図示しない密閉筐体に収納された1枚の電子基板上に実装され、図示しない脱着コネクタを介して以下に述べる外部入出力機器と接続されるようになっている。車載バッテリ101aは例えばDC12Vの直流電圧を発生して、キースイッチ等の電源スイッチ102aを介して車載電子制御装置100aに給電する。
開閉センサ群103aは例えばエンジン回転センサ、クランク角センサ、車速センサ等の比較的高頻度な動作を行う開閉スイッチ群であり、開閉センサ群103bは例えば変速機用のシフトレバーの選択位置に応動するシフトスイッチやアクセルペダルの復帰状態を検出するペダルスイッチ等の比較的低頻度な動作を行う開閉スイッチとなっている。
アナログセンサ群104にはアクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ、スロットルポジションセンサ、吸気スロットル弁のエアフローセンサ、冷却水温センサ、変速機用の油圧センサ、油温センサ等のアナログセンサが含まれている。
外部ツール107aは車載電子制御装置100aの製造ラインにおける出荷検査や自動車の製造ラインにおける出荷検査、或いはサービス店での保守点検を行うときに車載電子制御装置100aに対して接続される設定・表示機器である。
次に、車載電子制御装置100aの内部の構成として、マイクロプロセッサ110aはフラッシュメモリ等による不揮発性のプログラムメモリ120a、演算処理用のRAMメモリ121、不揮発性の第一のデータメモリ122a、多チャンネルAD変換器124とを備えた集積回路素子となっている。
入力インタフェース回路113aは開閉センサ群103aとマイクロプロセッサ110aの入力ポート間に接続され、ノイズフィルタ回路や信号電圧レベルの変換回路などを包含する回路となっている。入力インタフェース回路113bは開閉センサ群103bと後述の通信制御回路部140aの入力ポート間に接続され、ノイズフィルタ回路や信号電圧レベル変換回路などを包含する回路となっている。
アナログインタフェース回路114はアナログセンサ群104とマイクロプロセッサ110aのアナログ入力ポートを介して多チャンネルAD変換器124のアナログ入力端子に接続されるノイズフィルタ回路となっている。出力インタフェース回路115aは電気負荷群105aとマイクロプロセッサ110aの出力ポート間に接続されたパワートランジスタ回路であり、出力インタフェース回路115bは電気負荷群105bと後述の通信制御回路部140aの出力ポート間に接続されたパワートランジスタ回路となっている。
なお、上記プログラムメモリ120a、RAMメモリ121、第一のデータメモリ122aの電源としては上記定電圧出力Vccを用いてもよいが、一般には図示しない第二の定電圧電源回路によって生成される例えばDC3.3Vの安定化電圧が使用されるものであって、この第二の定電圧電源回路の出力電圧はさほど高精度な安定化電圧を必要とするものではない。
また、RAMメモリ121は図示しない第三の定電圧電源回路によって生成された例えばDC2.7Vの安定化電圧からも給電されるようになっていて、この第三の定電圧電源回路は車載バッテリ101aから直接給電されていて、電源スイッチ102aが開路されてもRAMメモリ121の記憶内容が保持されるように構成されている。
第二のデータメモリ134aは電気的に読書が可能な不揮発性のメモリであって、例えば8ビットのデータを扱うことができるようになっている。基準電圧生成回路135は例えばバンドギャップレギュレータによって構成され、2V以上の電源電圧が供給されたときに1.25Vの基準電圧Vsを発生する回路となっている。
抵抗回路網136aは1:2:4:8・・・の倍率で変化する複数の調整抵抗と該調整抵抗に直列接続された開閉素子によって構成されていて、該開閉素子は第二のデータメモリ134aの各出力ビットの論理レベルによって閉路又は開路するように接続されている。
比較増幅回路137の出力端子は図示しない駆動抵抗を介してトランジスタ133のベース端子に接続され、非反転入力端子には基準電圧生成回路135によって生成された基準電圧Vsが印加され、反転入力端子には抵抗回路網136aを介してパワートランジスタ131aの出力電圧に比例した電圧が印加されるようになっている。
分圧抵抗138a・138bは比較増幅回路137の反転入力端子に印加される電圧の比例係数Kを定める基準値となるものである。
定電流回路139aはパワートランジスタ131aの出力端子から給電されて、温度検出素子139bに対して所定の定電流を供給する回路であり、温度検出素子139bは定電圧電源回路部の環境温度に対応した両端電圧を発生し、この両端電圧は温度検出電圧Tpとしてアナログインタフェース回路114を介して多チャンネルAD変換器124に入力されるようになっている。
通信制御回路部140aはマイクロプロセッサ110aに内蔵された親局となる直並列変換器とシリアル接続され、子局となって信号交信を行う直並列変換器とRAMメモリ151とその他の図示しない論理回路部を包含し、マイクロプロセッサ110aから第二のデータメモリ134aに対して出力電圧補正データを転送書込みするようになっている。
通信制御回路部140aは、また、開閉センサ群103bによるON/OFF情報をマイクロプロセッサ110aに送信したり、マイクロプロセッサ110aによる出力制御信号によって電気負荷群105bをON/OFF制御するようになっている。
図2において、車載バッテリ101aに相当する外部電源101bは電源スイッチ102bを介して調整運転を行うときの車載電子制御装置100aに給電する設備機器となっている。
また、調整運転用の設備機器である高精度電圧計200は車載電子制御装置100a内のパワートランジスタ131aの出力電圧を測定し、外部ツール107aとシリアルインタフェース117とマイクロプロセッサ110aとを介して測定電圧のデジタル値をRAMメモリ121に送信するようになっている。
なお、マイクロプロセッサ110aと協働する多チャンネルAD変換器124の基準電圧Vrefは定電圧電源回路部の定電圧出力Vccがそのまま使用されている。従って、多チャンネルAD変換器124のある入力端子に印加された入力電圧がAiであるときに、この入力電圧Aiに対するデジタル変換値Diは次式で示されるものである。
Di=(Ai/Vref)×K=(Ai/Vcc)×K ・・・・・・(1)
K=2n−1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
但し、指数nは多チャンネルAD変換器124の分解能となるビット数であり、例えば10ビット分解能のものであればK=1023となる。
(1)式で明らかなとおり、このように構成された多チャンネルAD変換器124によって定電圧出力Vccをデジタル変換することは無意味であって、仮に定電圧出力Vccを多チャンネルAD変換器124の一つの入力端子に接続してAD変換を行うと、定電圧出力Vccがいかに大きく変動しようともそのデジタル変換値は常に一定値Kを示すことになる。
する校正制御手段となるプログラムや図6において詳述する誤差補正手段となるプログラムと参考定数データを包含している。
なお、これらのプログラムや参考定数データは不揮発性のメモリである第一のデータメモリ122aに格納するようにしてもよいが、第一のデータメモリ122aは一般には車載電子制御装置100aの動作中に書込・更新される学習記憶データを中心にして扱うようになっている。
マイクロプロセッサ110aと協働する第一のデータメモリ122aには定電圧電源回路部の出力電圧の校正時点における温度検出素子139bの出力電圧をデジタル変換した値である校正基準温度データが格納されている。
出力電圧調整回路部130aに設けられた第二のデータメモリ134aにはマイクロプロセッサ110aから通信制御回路部140aを介して出力電圧補正データが転送されるようになっており、この出力電圧補正データは図5に示す要領でマイクロプロセッサ110aによって算出されるものである。
直線300aは初期調整前の出力電圧の初品特性であり、校正温度T1で高精度電圧計200により測定した外部測定電圧の値がV1で示されている。
直線300bは初期調整後の出力電圧の補正特性であり、校正温度T1で高精度電圧計200で測定した外部測定電圧の値がV10=Vcc(=5V)となるように、第二のデータメモリ134aに対して出力電圧補正データが書き込まれている。
なお、高温温度T2は校正温度T1とは異なる温度であればよく、所定の低温環境であってもよく、望ましくは高低温環境の両者で出力電圧変動率を求めることである。推定出力電圧VはV10(=Vcc)対T1とVd対T2との関係から、現在の測定温度Tにおける出力電圧を補間演算によって算出した推定電圧となっている。
なお、電圧変動率データである出力電圧Vdの値、又は勾配(Vd−Vcc)/(T2−T1)の値は多数の製品について実測して、その統計的平均値を用いたものであって、対象現品の実際の値とは若干の相違が発生する可能性がある。しかし、実際の現品の出荷調整において高温又は低温環境での調整が不要となり、常温環境のみで調整を行えばよい利点がある。
例えば、吸気管に設けられたエアフローセンサは所定の印加電圧Vccと所定の吸気量において所定の検出電圧を発生するが、印加電圧が変動すると同じ吸気量であっても検出電圧が変化する。
直線300cは多数のエアフローセンサの平均的な検出電圧変動特性であり、現在の印加電圧Vにおいて、Kv倍の検出電圧となっていることを示している。従って、定電圧電源回路部の推定出力電圧がVであるときには、エアフローセンサの検出出力は係数Kvで除算するような補正を行う必要がある。
この場合、上記(1)式で示すとおり、AD変換器の基準電圧Vrefも比例的に増加しているので、検出されたデジタル変換値は電源電圧Vcc=Vrefとは無関係に常にポテンショメータの回動角度に比例した値となっており、電圧変動補償を行う必要がない状態になっている。
しかし、図3(B)のように検出電圧が電源電圧に比例していないアナログセンサや、電源電圧の変動とは無関係に一定の検出出力電圧(検出対象となる物理量に比例した電圧)を発生するようなアナログセンサでは、電源電圧の増加に伴ってデジタル変換値は減少することになるので、検出電圧の変動特性とAD変換特性の両方を考慮した電圧変動補償を行う必要がある。
検出電圧の変動特性とAD変換特性の両方を考慮した換算処理データは補正を必要とするアナログセンサ毎に換算処理データとしてプログラムメモリ120a又は第一のデータメモリ122aに格納されている。
次に、図2のとおり構成された校正制御ブロックにおける動作説明用のフローチャートである図4・図5について説明する。
なお、調整運転に先立って、マイクロプロセッサ110aと協働する図示しないブートプログラムによって外部ツール107aからプログラムメモリ120aに対して各種のプログラムが転送され、ここで転送されるプログラムは通信制御プログラムや入出力制御プログラムや制御定数データ等の基礎情報に加えて、校正制御手段や誤差補正手段となるプログラムや参考データとなっている。
図4において、工程400は電源スイッチ102bが閉路し、外部ツール107aが接続されて調整運転モードが選択されたことに伴ってマイクロプロセッサ110aが調整運転動作を開始するステップ、続く工程401は後述の工程408aで常温調整完了フラグがセットされたかどうかを判定しフラグが動作済みであれば動作終了工程409へ移行し、フラグが動作していなければ工程402aへ移行する判定ステップとなっている。
工程402aは温度検出素子139bによる温度検出電圧Tpのデジタル変換値を読み出して、校正基準温度データT1として第一のデータメモリ122aに格納するステップである。
V1−5が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程407aへ移行し、正常でなければ工程ブロック405aへ移行する判定ステップとなっている。
工程ブロック405aは図5において後述するとおり偏差電圧ΔV=V1−5に対応して出力電圧補正データ(以下単に補正データDaj又は補正値Dajという)を算出するステップである。
なお、抵抗回路網136aに設けられた調整抵抗が例えば6本で、第二のデータメモリ134aに6ビットの補正値Dajを書き込むものとすれば、補正値Dajの値は0〜63の範囲となり、設計理論値としては偏差電圧ΔV=V1−5が0Vのときには補正値Daj=30を選択し、偏差電圧ΔV=V1−5が増加すれば補正値Dajを減少させて抵抗回路網136aの合成抵抗を増加させ、偏差電圧ΔV=V1−5が減少すれば補正値Dajを増加させて抵抗回路網136aの合成抵抗を減少させ、比較増幅回路137の反転入力端子に印加される負帰還電圧を増減させるようになっている。
工程405bは工程ブロック405aで算出された補正値Dajを第二のデータメモリ134aに転送するステップであり、続く工程404bは工程405bによって転送された補正値Dajに基づく外部測定電圧V10と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程407aへ移行し、正常でなければ工程406bへ移行する判定ステップとなっている。
工程406bは工程ブロック405aによる補正回数が所定回数を超過したかどうかを判定し、超過していなければ工程ブロック405aに復帰し、超過しておれば工程406cへ移行する判定ステップであり、工程406cでは外部ツール107aに対して異常警報・表示指令を発生してから動作終了工程409へ移行するようになっている。
続いて実行される工程408aでは常温調整完了フラグをセットして校正完了状態であることを記憶し、続く動作終了工程409ではマイクロプロセッサ110aのその他の制御プログラムの実行待機を行ってから再度動作開始工程400が活性化され、続く工程が繰返し実行されるようになっている。
以上で説明した調整運転の動作フローを概括説明すると、工程402aは校正基準温度を読出記憶する温度校正情報読出記憶手段、工程403aは外部測定電圧読出記憶手段、工程404a、404bは校正確認手段、工程ブロック405aは補正データ演算手段、工程405bは補正データ転送手段、工程406aは補正値制限手段、工程406bは再転送手段(補正回数制限手段)、工程406cは異常報知手段となっている。
Daj2を第二のデータメモリ134aに転送するステップ、続く工程502bは補正データDaj2に対応した高精度電圧計200による外部測定電圧V02をRAMメモリ121に読込むステップ、続く工程503bは外部測定電圧V02と目標出力電圧5Vとの偏差電圧ΔV2=V02−5を算出記憶するステップ、続く工程504は補正データDaj1・Daj2に対応した偏差電圧ΔV1・ΔV2から補間演算して、偏差電圧ΔVが0となるための補正データDajを算出するステップ、続く工程505は図4の工程406aへ移行する復帰工程となっている。
なお、工程ブロック405aは図9における工程ブロック905a、図13における工程ブロック935a、図17における工程ブロック475aとしても利用されている。また、工程406bを経由して再度補正データを演算するときには、既に適用された出力電圧補正データDajに対応した偏差電圧Vを参照して、より正確な補間演算が実行されるようになっている。
図6において、工程600は電源スイッチ102aが閉路したことに伴ってマイクロプロセッサ110aが誤差補正動作を開始するステップ、続く工程601は誤差補正時期であるかどうかを判定するステップであり、誤差補正時期でなければ動作終了工程609へ移行し、誤差補正時期であれば工程602へ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程601における誤差補正時期の判定においてYESの判定が行われるのは、例えば電源スイッチ102aが閉路した直後の初回動作時と、電源スイッチ102aが閉路してから後は所定周期ごとに順次YESの判定が行われるようになっている。
続く工程604は図3(B)の直線300cで示したように補正処理が必要とされるアナログセンサの番号を設定するステップ、続く工程605は当該番号のアナログセンサの入力電圧を多チャンネルAD変換器124によって変換したデジタル値をRAMメモリ121に読出記憶するステップ、続く工程606はプログラムメモリ120a又は第一のデータメモリ122aに予め格納されている当該番号のアナログセンサに関する換算処理データを読み出して、工程605で読出記憶されたデジタル変換値を補正して、誤差補正デジタル値としてRAMメモリ121に格納するステップ、続く工程607は補正処理が必要な全てのアナログセンサに関して誤差補正処理が完了したかどうかを判定し、未完了であれば工程604へ移行してセンサ番号を更新し、完了であれば動作終了工程609へ移行するようになっている。
以上で説明した誤差補正の動作フローにおいて、工程603は図3(A)で説明した出力電圧推定手段、工程606は図3(B)で説明したAD変換値補正手段となるものである。なお、図4・図5・図6で示した制御フローに対応した制御プログラムである校正制御プログラムと誤差補正制御プログラムと、参考制御定数である電圧変動率データと換算処理データとはプログラムメモリ120aに格納され、校正基準温度データは第一のデータメモリ122aに格納され、出力電圧補正データは第二のデータメモリ134aに格納されるようになっているが、図4・図5で示した校正制御プログラムは削除して、校正制御を外部ツール107aによって実行し、マイクロプロセッサ110aは単に外部ツール107aから送信された上記参考制御定数や校正基準温度データや出力電圧補正データをプログラムメモリ120aや第一のデータメモリ122aや第二のデータメモリ134aに書込み保存し、車載電子制御装置100aの実働運転中の動作である図6の誤差補正制御手段のみをマイクロプロセッサ110aで実行するようにしてもよい。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態1による車載電子制御装置100aは、外部ツール107aを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリ120aと第一のデータメモリ122aと、演算処理用RAMメモリ121とを有するマイクロプロセッサ110aを備えており、上記車載電子制御装置100aは更に、定電圧電源回路部と不揮発性の第二のデータメモリ134aと協働する出力電圧調整回路部130aと多チャンネルAD変換器124と温度検出素子139bとを備えると共に、上記プログラムメモリ120aは図4で後述する温度校正情報読出記憶手段402aと、図6で後述する出力電圧推定手段603と誤差補正手段となるプログラムを包含し、また上記第二のデータメモリ134aは出力電圧補正データを包含している。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリ101aからパワートランジスタ131aを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサ110aと、多チャンネルAD変換器124と、該多チャンネルAD変換器124に接続されたアナログセンサ群104に給電するものとなっている。
上記多チャンネルAD変換器124は上記アナログセンサ群104の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサ110aに入力するものとなっている。
上記温度検出素子139bは上記定電圧電源回路部の近傍に設置されると共に、該定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧Tpを発生する熱感応素子によって構成されている。
上記温度校正情報読出記憶手段402aは少なくとも上記出力電圧補正データの転送時点における上記温度検出素子139bの検出電圧に対するデジタル変換値を校正基準温度データT1として上記第一のデータメモリ122aに書込み保存する手段となっている。
上記出力電圧推定手段603は上記温度検出素子139bの現在の検出出力と上記第一のデータメモリ122aに格納されている校正基準温度データとを対比することによって現在の定電圧電源回路部の出力電圧を推定する手段となっている。
上記誤差補正手段は上記推定出力電圧に基づいてAD変換値の補正を行ってAD変換出力データの誤差を補正するAD変換値補正手段606(図6参照)となっている。
従って、定電圧電源回路部として高精度な電圧検出手段を持たなくても、測定された環境温度に基づいて現在の出力電圧を推定することができる特徴がある。
上記換算処理データは上記多チャンネルAD変換器124に入力されるアナログ信号の一部又は全部に対する電源電圧対検出出力電圧の変動特性に関して、予め多数のアナログセンサについて実測測定して統計的に算出された平均的な変動特性データであり、該変動特性データは上記外部ツール107aから上記プログラムメモリ120a又は第一のデータメモリ122aに格納されるものとなっている。
上記AD変換値補正手段606は上記出力電圧推定手段603によって推定された定電圧電源回路部の現在の出力電圧と上記換算処理データとに基づいて上記多チャンネルAD変換器124によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正する検出値補正手段となっている。
従って、定電圧電源回路部の出力電圧に温度変動が発生して、アナログセンサ出力のAD変換値が変化してもAD変換出力を補正して正確な検出値を得ることができる特徴がある。
上記外部測定電圧読出記憶手段403aは上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置100aの外部に設けられた高精度電圧計200によって測定し、該測定電圧を上記外部ツール107aを介して車載電子制御装置100a内のRAMメモリ121に転送して仮記憶する手段となっている。
上記校正確認手段404bは上記上記高精度電圧計200による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されているかどうかを確認する手段となっている。
上記補正データ演算・転送手段405a・405bは上記校正確認手段404bによる判定結果が誤差過大であったときに実行され、外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134aに対して出力電圧補正データを転送書換えする手段となっている。
なお、上記外部測定電圧読出記憶手段403aと校正確認手段404bと補正データ演算・転送手段405a・405bとは載電子制御装置100aの調整運転段階で実行される校正制御手段となるものである。
従って、回路部品の固体バラツキ変動があっても定電圧電源回路部の出力電圧は出力電圧補正データによって補正され、しかもこの補正データは車載電子制御装置100a内で演算されるので、出荷調整ツールが簡略化され、各種仕様の車載電子制御装置100aに対して標準化された外部ツールを使用することができる特徴がある。
また、上記校正制御はマイクロプロセッサ110aの実車運転中には実行されないので、マイクロプロセッサ110aの制御負担を増大させない特徴がある。
従って、十分な分解能を有するデジタルデータを元にして、高精度な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
上記再転送手段406bは上記校正確認手段404bによる目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段403aによって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して再度補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134aに対して新たな出力電圧補正データDajを書換え転送する手段となっている。
上記補正値制限手段406aは上記補正データ演算手段405aによって算出された補正値が所定の許容値を超過したときに校正動作を停止する手段となっている。
上記補正回数制限手段406bは上記再転送手段406bによる補正演算と更新転送の回数が所定回数を超過しても依然として外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されないときに校正動作を停止する手段となっている。
上記異常報知手段406cは上記補正値制限手段406a又は補正回数制限手段406bが校正動作を停止したときに作用して、上記外部ツール107aに対して校正不可能状態を警報・表示する手段となっている。
従って、正常な出力電圧に調整できない製品は出荷調整段階で検出・除去することができる特徴がある。
従って、簡易な演算手段によって手軽に正確な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
(1)実施形態2の構成の詳細な説明
以下、この発明の第2実施例装置の校正制御ブロック図である図7について説明する。
なお、図7で示した車載電子制御装置100bは温度校正手段が図1のものと相違しており、実車運転段階では図1と同様の外部接続が行われるものである。
図7において、車載バッテリ101aに相当する外部電源101bは電源スイッチ102aに相当する電源スイッチ102bを介して調整運転を行うときの車載電子制御装置100bに給電する設備機器となっている。
また、調整運転用の設備機器である高精度電圧計200は車載電子制御装置100b内のパワートランジスタ131aの出力電圧を測定し、外部ツール107aとシリアルインタフェース117とマイクロプロセッサ110bとを介して測定電圧のデジタル値をRAMメモリ121に送信するようになっている。
なお、マイクロプロセッサ110bと協働する多チャンネルAD変換器124の基準電圧Vrefは定電圧電源回路部の定電圧出力Vccがそのまま使用されている。
マイクロプロセッサ110bと協働する第一のデータメモリ122bには定電圧電源回路部の出力電圧の校正時点における温度検出素子139bの出力電圧をデジタル変換した値である校正基準温度データT1に加えて、環境温度を変化させたときの異温温度データT2と異温時出力電圧データV20とが格納されている。
出力電圧調整回路部130bに設けられた第二のデータメモリ134bにはマイクロプロセッサ110bから通信制御回路部140bを介して出力電圧補正データDajが転送されて抵抗回路網136bの合成抵抗を調整するようになっており、この出力電圧補正データDajは前述の図5に示す要領でマイクロプロセッサ110bによって算出されるものである。
また、縦軸は定電圧電源回路部の出力電圧であり、その目標値である定電圧出力Vccは例えばDC5Vとなっている。
直線800aは初期調整前の出力電圧の初品特性であり、校正温度T1で高精度電圧計200で測定した外部測定電圧の値がV1で示されている。
直線800bは初期調整後の出力電圧の補正特性であり、校正温度T1で高精度電圧計200で測定した外部測定電圧の値がV10=Vcc(=5V)となるように、第二のデータメモリ134bに対して出力電圧補正データが書き込まれている。
なお、校正温度T2は校正温度T1とは異なる温度であればよく、所定の低温環境であってもよく、望ましくは高低温環境の両者で出力電圧を求めることである。推定出力電圧VはV10(=Vcc)対T1とV20対T2との関係から、現在の測定温度Tにおける出力電圧を補間演算によって算出した推定電圧となっている。
アナログセンサの印加電圧対検出電圧の変動特性を示す図8(B)は図3(B)と同じ特性であり、横軸はアナログセンサに給電印加される電源電圧となる定電圧電源回路部の出力電圧であり、縦軸はアナログセンサの検出電圧の変動係数を示している。
次に、図7のとおり構成された校正制御ブロックにおける動作説明用のフローチャートである図9について説明する。
なお、調整運転に先立って、マイクロプロセッサ110bと協働する図示しないブートプログラムによって外部ツール107aからプログラムメモリ120bに対して各種のプログラムが転送され、ここで転送されるプログラムは通信制御プログラムや入出力制御プログラムや制御定数データ等の基礎情報に加えて、校正制御手段や誤差補正手段となるプログラムや参考データとなっている。
図9において、工程900は電源スイッチ102bが閉路し、外部ツール107aが接続されて調整運転モードが選択されたことに伴ってマイクロプロセッサ110bが調整運転動作を開始するステップ、続く工程901aは後述の工程908aで常温調整完了フラグがセットされたかどうかを判定しフラグが動作済みであれば工程901bへ移行し、フラグが動作していなければ工程902aへ移行する判定ステップとなっている。
工程902aは温度検出素子139bによる温度検出電圧Tpのデジタル変換値を読み出して、校正基準温度データT1として第一のデータメモリ122bに格納するステップである。
V1−5が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程907aへ移行し、正常でなければ工程ブロック905aへ移行する判定ステップとなっている。
工程ブロック905aは図5において前述したとおり偏差電圧ΔV=V1−5に対応して出力電圧補正データ(以下単に補正データDaj又は補正値Dajという)を算出するステップである。
なお、抵抗回路網136bに設けられた調整抵抗が例えば6本で、第二のデータメモリ134bに6ビットの補正値Dajを書き込むものとすれば、補正値Dajの値は0〜63の範囲となり、設計理論値としては偏差電圧ΔV=V1−5が0Vのときには補正値Daj=30を選択し、偏差電圧ΔV=V1−5が増加すれば補正値Dajを減少させて抵抗回路網136bの合成抵抗を増加させ、偏差電圧ΔV=V1−5が減少すれば補正値Dajを増加させて抵抗回路網136bの合成抵抗を減少させ、比較増幅回路137の反転入力端子に印加される負帰還電圧を増減させるようになっている。
工程905bは工程ブロック905aで算出された補正値Dajを第二のデータメモリ134bに転送するステップであり、続く工程904bは工程905bによって転送された補正値Dajに基づく外部測定電圧V10と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程907aへ移行し、正常でなければ工程906bへ移行する判定ステップとなっている。
工程906bは工程ブロック905aによる補正回数が所定回数を超過したかどうかを判定し、超過していなければ工程ブロック905aに復帰し、超過しておれば工程906cへ移行する判定ステップであり、工程906cでは外部ツール107aに対して異常警報・表示指令を発生してから動作終了工程909へ移行するようになっている。
続いて実行される工程908aでは常温調整完了フラグをセットして校正完了状態であることを記憶し、続く動作終了工程909ではマイクロプロセッサ110bのその他の制御プログラムの実行待機を行ってから再度動作開始工程900が活性化され、続く工程が繰返し実行されるようになっている。
工程901bは後述の工程908bで高温調整完了フラグがセットされたかどうかを判定しフラグが動作済みであれば動作終了工程909へ移行し、フラグが動作していなければ工程902bへ移行する判定ステップとなっている。
工程902bは車載電子制御装置100bを高温又は低温環境にした時の温度検出素子139bによる温度検出電圧Tpのデジタル変換値を読み出して、校正基準温度データT2として第一のデータメモリ122bに格納するステップである。
続く工程907bは外部測定電圧V20の値を読出して、高温時出力電圧として第一のデータメモリ122bに格納するステップである。
以上で説明した調整運転の動作フローを概括説明すると、工程902aは校正基準温度を読出記憶する温度校正情報読出記憶手段、工程902bは異温環境温度データ記憶手段、工程903aは外部測定電圧読出記憶手段、工程904bは校正確認手段、工程ブロック905aは補正データ演算手段、工程905bは補正データ転送手段、工程906aは補正値制限手段、工程906bは再転送手段(補正回数制限手段)、工程906cは異常報知手段、工程907aは常温時出力電圧記憶手段、907bは異温時出力電圧記憶手段となっている。
なお、図9・図5で示した校正制御プログラムは削除して、校正制御を外部ツール107aによって実行し、マイクロプロセッサ110bは単に外部ツール107aから送信された上記参考制御定数や校正基準温度データや出力電圧補正データを第一のデータメモリ122bや第二のデータメモリ134bに書込み保存し、車載電子制御装置100bの実働運転中の動作である図10の誤差補正制御手段のみをマイクロプロセッサ110bで実行するようにしてもよい。
なお、運転動作に先立っては、外部ツール107aからプログラムメモリ120bに対して各種のプログラムが転送され、図9で示す調整運転を行ってから外部ツール107aの接続は切り離しておくか、又は外部ツール107a内のキーボードの操作によって調整運転モードを解除してモニタモードに切り替えておくようになっている。
図10において、工程610は電源スイッチ102aが閉路したことに伴ってマイクロプロセッサ110bが誤差補正動作を開始するステップ、続く工程611は誤差補正時期であるかどうかを判定するステップであり、誤差補正時期でなければ動作終了工程619へ移行し、誤差補正時期であれば工程612へ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程611における誤差補正時期の判定においてYESの判定が行われるのは、例えば電源スイッチ102aが閉路した直後の初回動作時と、電源スイッチ102aが閉路してから後は所定周期ごとに順次YESの判定が行われるようになっている。
続く工程614は図8(B)の直線800cで示したように補正処理が必要とされるアナログセンサの番号を設定するステップ、続く工程615は当該番号のアナログセンサの入力電圧を多チャンネルAD変換器124によって変換したデジタル値をRAMメモリ121に読出記憶するステップ、続く工程616はプログラムメモリ120b又は第一のデータメモリ122bに予め格納されている当該番号のアナログセンサに関する換算処理データを読み出して、工程615で読出記憶されたデジタル変換値を補正して、誤差補正デジタル値としてRAMメモリ121に格納するステップ、続く工程617は補正処理が必要な全てのアナログセンサに関して誤差補正処理が完了したかどうかを判定し、未完了であれば工程614へ移行してセンサ番号を更新し、完了であれば動作終了工程619へ移行するようになっている。
以上で説明した誤差補正の動作フローにおいて、工程613は図8(A)で説明した出力電圧推定手段、工程616は図8(B)で説明したAD変換値補正手段となるものである。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態2による車載電子制御装置100bは、外部ツール107aを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリ120bと第一のデータメモリ122bと、演算処理用RAMメモリ121とを有するマイクロプロセッサ110bを備えた車載電子制御装置100bであって、上記車載電子制御装置100bは更に、定電圧電源回路部と不揮発性の第二のデータメモリ134bと協働する出力電圧調整回路部130bと多チャンネルAD変換器124と温度検出素子139bとを備えると共に、上記プログラムメモリ120bは温度校正情報読出記憶手段902aと出力電圧推定手段613と誤差補正手段となるプログラムを包含し、また上記第二のデータメモリ134bは出力電圧補正データを包含している。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリ101aからパワートランジスタ131aを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサ110bと多チャンネルAD変換器124と、該多チャンネルAD変換器124に接続されたアナログセンサ群に給電するものとなっている。
上記多チャンネルAD変換器124は上記アナログセンサ群の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサ110bに入力するものとなっている。
上記温度検出素子139bは上記定電圧電源回路部の近傍に設置されると共に、該定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧Tpを発生する熱感応素子によって構成されている。
上記温度校正情報読出記憶手段902aは少なくとも上記出力電圧補正データの転送時点における上記温度検出素子139bの検出電圧に対するデジタル変換値を校正基準温度データT1として上記第一のデータメモリ122bに書込み保存する手段となっている。
上記出力電圧推定手段613は上記温度検出素子139bの現在の検出出力と上記第一のデータメモリ122bに格納されている校正基準温度データT1とを対比することによって現在の定電圧電源回路部の出力電圧を推定する手段となっている。
上記誤差補正手段は上記推定出力電圧に基づいてAD変換値の補正を行ってAD変換出力データの誤差を補正するAD変換値補正手段616となっている。
上記異温時出力電圧記憶手段907bは上記異温環境における外部測定電圧V20の値を異温時出力電圧として上記第一のデータメモリ122bに書込み保存する手段となっている。
上記異温環境温度データ記憶手段902bは上記異温時出力電圧V20が測定された時点における上記温度検出素子139bの検出電圧に対するデジタル変換値を異温環境温度T2として上記第一のデータメモリ122bに書込み保存する手段となっている。
上記出力電圧推定手段613は上記校正基準温度T1における定電圧電源回路部の目標出力電圧又は外部測定電圧V10と、上記異温環境T2での外部測定電圧V20との相関関係から現在の検出温度における出力電圧を算出する手段となっている。
従って、温度変動に伴う出力電圧の変動特性に固体バラツキがあっても、現品対応で変動特性が測定記憶されているので、現在温度における出力電圧を補間演算によって正確に推定することができる特徴がある。
また、温度検出素子139bの固体バラツキ変動があっても出力電圧の推定に影響を与えない特徴がある。
上記換算処理データは上記多チャンネルAD変換器124に入力されるアナログ信号の一部又は全部に対する電源電圧対検出出力電圧の変動特性に関して、予め多数のアナログセンサについて実測測定して統計的に算出された平均的な変動特性データであり、該変動特性データは上記外部ツール107aから上記プログラムメモリ120b又は第一のデータメモリ122bに格納されるものとなっている。
上記AD変換値補正手段616は上記出力電圧推定手段613によって推定された定電圧電源回路部の現在の出力電圧と上記換算処理データとに基づいて上記多チャンネルAD変換器124によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正する検出値補正手段となっている。
従って、定電圧電源回路部の出力電圧に温度変動が発生して、アナログセンサ出力のAD変換値が変化してもAD変換出力を補正して正確な検出値を得ることができる特徴がある。
上記外部測定電圧読出記憶手段903aは上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置100bの外部に設けられた高精度電圧計200によって測定し、該測定電圧を上記外部ツール107aを介して車載電子制御装置100b内のRAMメモリ121に転送して仮記憶する手段となっている。
上記校正確認手段904bは上記上記高精度電圧計200による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されているかどうかを確認する手段となっている。
上記補正データ演算・転送手段905a・905bは上記上記校正確認手段904bによる判定結果が誤差過大であったときに実行され、外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134bに対して出力電圧補正データを転送書換えする手段となっている。
なお、上記外部測定電圧読出記憶手段903aと校正確認手段904bと補正データ演算・転送手段905a・905bとは載電子制御装置100bの調整運転段階で実行される校正制御手段となるものである。
従って、回路部品の固体バラツキ変動があっても定電圧電源回路部の出力電圧は出力電圧補正データによって補正され、しかもこの補正データは車載電子制御装置100b内で演算されるので、出荷調整ツールが簡略化され、各種仕様の車載電子制御装置100bに対して標準化された外部ツールを使用することができる特徴がある。
また、上記校正制御はマイクロプロセッサ110bの実車運転中には実行されないので、マイクロプロセッサ110bの制御負担を増大させない特徴がある。
従って、十分な分解能を有するデジタルデータを元にして、高精度な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
上記再転送手段906bは上記校正確認手段904bによる目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段903aによって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して再度補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134bに対して新たな出力電圧補正データDajを書換え転送する手段となっている。
上記補正値制限手段906aは上記補正データ演算手段905aによって算出された補正値が所定の許容値を超過したときに校正動作を停止する手段となっている。
上記補正回数制限手段906bは上記再転送手段906bによる補正演算と更新転送の回数が所定回数を超過しても依然として外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されないときに校正動作を停止する手段となっている。
上記異常報知手段906cは上記補正値制限手段906a又は補正回数制限手段906bが校正動作を停止したときに作用して、上記外部ツール107aに対して校正不可能状態を警報・表示する手段となっている。
従って、正常な出力電圧に調整できない製品は出荷調整段階で検出・除去することができる特徴がある。
従って、簡易な演算手段によって手軽に正確な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
(1)実施形態3の構成の詳細な説明
以下この発明の第3実施例装置の全体ブロック図を示す図11について、図1のものとの相違点を中心に説明する。
図11において、車載電子制御装置100cは車載バッテリ101aから電源スイッチ102aを介して給電され、開閉センサ群103a・103bのON/OFF状態とアナログセンサ群104a・104bの信号レベルに応じて電気負荷群105a・105bを制御するようになっており、外部ツール107aは車載電子制御装置100cの製造ラインにおける出荷検査や自動車の製造ラインにおける出荷検査、或いはサービス店での保守点検を行うときに車載電子制御装置100cに対して接続される設定・表示機器となっている。
マイクロプロセッサ110cは不揮発性のプログラムメモリ120cと演算処理用のRAMメモリ121と不揮発性の第一のデータメモリ122cと多チャンネルAD変換器124と協働し、車載電子制御装置100cの制御動作の主体を構成するものとなっている。
抵抗回路網136cは順次2倍の抵抗値を持つ複数の調整抵抗と、該調整抵抗と直列接続された開閉素子を備えていて、この開閉素子は揮発性のラッチメモリである仲介設定メモリ134cに格納されている出力電圧補正データ(以下単に補正データDaj又は補正値Dajという)の値によって選択導通されるようになっている。
なお、この実施形態3では後述の図13・図14で説明する各種プログラムや制御定数データは補助プログラムメモリ150と第二のデータメモリ152に格納されていて、マイクロプロセッサ110cに代わって補助マイクロプロセッサSCPUが図13の校正制御と図14の誤差補正制御を実行するようになっている。
通信制御回路部140cは補助マイクロプロセッサSCPUで演算された出力電圧補正データを第二のデータメモリ152に対して転送書込みしたり、開閉センサ群103bによるON/
OFF情報やアナログセンサ群104bからのアナログ信号をマイクロプロセッサ110cに送信したり、マイクロプロセッサ110cによる出力制御信号によって電気負荷群105bをON/OFF制御するようになっている。
アナログインタフェース回路114bはアナログセンサ群104bによるアナログ信号を第二の多チャンネルAD変換器154に入力し、第二の多チャンネルAD変換器154によって変換されたデジタル値は補助マイクロプロセッサSCPUを介してマイクロプロセッサ110cへ送信されるようになっている。
なお、図1で示したアナログセンサ104のうちで、水温センサ、油温センサ、気圧センサ等の比較的緩慢な動作を行うアナログセンサが図11におけるセンサ群104bとして扱われ、その他のアクセルポジションセンサやスロットルポジションセンサ・エアフローセンサ等のセンサがセンサ群104aとして扱われている。
定電流回路139aはパワートランジスタ131aの出力端子から給電されて、温度検出素子139bに対して所定の定電流を供給する回路であり、温度検出素子139bは定電圧電源回路部の環境温度に対応した両端電圧は発生し、この両端電圧は温度検出電圧Tpとしてアナログインタフェース回路114bを介して第二の多チャンネルAD変換器154に入力されるようになっている。
図12において、併用制御回路部160は通信制御回路部140cと出力電圧調整回路部130cを主体にして構成された集積回路素子であるが、該併用制御回路部160には入力インタフェース回路113a・113bとアナログインタフェース回路114a・114bと出力インタフェース回路115a・115bのうちで、大型抵抗・パワートランジスタ等の発熱部品と大型コンデンサを除く小型回路部品と第二の多チャンネルAD変換器154とシリアルインタフェース117が包含されている。
ベース抵抗132を有する代替パワートランジスタ131bはパワートランジスタ131aに相当した位置に接続され、車載バッテリ101aに相当する外部電源101bから電源スイッチ102bを介して給電されるよう構成されている。
代替負荷回路106は車載電子制御装置100cにおけるパワートランジスタ131aの平均的な負荷電流に相当した電流を代替パワートランジスタ131bに通電するための負荷抵抗となっている。
高精度電圧計200は代替パワートランジスタ131bの出力電圧を測定し、外部校正ツール107bに送信するようになっている。
なお、校正基準温度T1における定電圧電源回路部の出力電圧V10は定電圧出力Vccの目標値であって、校正時点での誤差が僅少であることからVccの目標値をそのまま適用することも可能である。
このようにして部品検査段階で各種の制御定数が書き込まれた併用制御回路部160は車載電子制御装置100cに組み込まれて使用されるが、実際のパワートランジスタ131aや各種の実負荷に接続された状態で車載電子制御装置100cとしての校正確認処理が行われ、車載電子制御装置100cの運転中においては図14で示した誤差補正制御が行われるものである。
次に、図12のとおり構成された校正制御ブロックにおける動作説明用のフローチャートである図13について説明する。
図13において、工程930は電源スイッチ102bが閉路し、外部校正ツール107bが接続されて調整運転モードが選択されたことに伴って補助マイクロプロセッサSCPUが調整運転動作を開始するステップ、続く工程931aは後述の工程938aで常温調整完了フラグがセットされたかどうかを判定しフラグが動作済みであれば工程931bへ移行し、フラグが動作していなければ工程932aへ移行する判定ステップとなっている。
工程932aは温度検出素子139bによる温度検出電圧Tpのデジタル変換値を読み出して、校正基準温度データT1として第二のデータメモリ152に格納するステップである。
工程ブロック935aは図5において前述したとおり偏差電圧V=(V1−5)に対応して出力電圧補正データ(以下単に補正データDaj又は補正値Dajという)を算出するステップである。
工程935bは工程ブロック935aで算出された補正値Dajを第二のデータメモリ152を介して仲介設定メモリ134cに転送するステップであり、続く工程934bは工程935bによって転送された補正値Dajに基づく外部測定電圧V10と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程937aへ移行し、正常でなければ工程936bへ移行する判定ステップとなっている。
工程936bは工程ブロック935aによる補正回数が所定回数を超過したかどうかを判定し、超過していなければ工程ブロック935aに復帰し、超過しておれば工程936cへ移行する判定ステップであり、工程936cでは外部校正ツール107bに対して異常警報・表示指令を発生してから動作終了工程939へ移行するようになっている。
続いて実行される工程938aでは常温調整完了フラグをセットして校正完了状態であることを記憶し、続く動作終了工程939では補助マイクロプロセッサSCPUのその他の制御プログラムの実行待機を行ってから再度動作開始工程930が活性化され、続く工程が繰返し実行されるようになっている。
工程931bは後述の工程938bで高温調整完了フラグがセットされたかどうかを判定しフラグが動作済みであれば動作終了工程939へ移行し、フラグが動作していなければ工程932bへ移行する判定ステップとなっている。
工程932bは集積回路素子である併用制御回路部160の環境温度を高温又は低温にしたときの温度検出素子139bによる温度検出電圧Tpのデジタル変換値を読み出して、校正基準温度データT2として第二のデータメモリ152に格納するステップである。
続く工程937bは外部測定電圧V20の値を読出して、高温時出力電圧として第二のデータメモリ152に格納するステップである。
以上で説明した調整運転の動作フローを概括説明すると、工程932aは校正基準温度を読出記憶する温度校正情報読出記憶手段、工程932bは異温環境温度データ記憶手段、工程933aは外部測定電圧読出記憶手段、工程934bは校正確認手段、工程ブロック935aは補正データ演算手段、工程935bは補正データ転送手段、工程936aは補正値制限手段、工程936bは再転送手段(補正回数制限手段)、工程936cは異常報知手段、工程937aは常温時出力電圧記憶手段、937bは異温時出力電圧記憶手段となっている。
なお、実施形態3では集積回路素子である併用制御回路部160の部品検査段階で校正処理を行うようになっているが、補助マイクロプロセッサSCPUを有する車載電子制御装置100cの製品段階において、補助マイクロプロセッサSCPUを活用した校正処理を行うことも可能である。
また、補助マイクロプロセッサSCPUを有する車載電子制御装置100cの製品段階において、補助マイクロプロセッサSCPUに依存しないでマイクロプロセッサ110cや外部ツール107aを主体した校正処理を行うことも可能である。
なお、運転動作に先立っては、外部ツール107aからプログラムメモリ120cに対して各種のプログラムが転送され、外部ツール107aの接続は切り離しておくか、又は外部ツール107a内のキーボードの操作によって調整運転モードを解除してモニタモードに切り替えておくようになっている。
図14において、工程640は電源スイッチ102aが閉路したことに伴って補助マイクロプロセッサSCPUが誤差補正動作を開始するステップ、続く工程641は誤差補正時期であるかどうかを判定するステップであり、誤差補正時期でなければ動作終了工程649へ移行し、誤差補正時期であれば工程642へ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程641における誤差補正時期の判定においてYESの判定が行われるのは、例えば電源スイッチ102aが閉路した直後の初回動作時と、電源スイッチ102aが閉路してから後は所定周期ごとに順次YESの判定が行われるようになっている。
なお、この推定出力電圧Vを算出するための参考制御定数としては第二のデータメモリ152に格納されている校正基準温度T1・校正時出力電圧V10(又は目標出力電圧)・異温環境温度T2・異温時出力電圧V20となっている。
続く工程644は第二のデータメモリ152に格納されている出力電圧補正データDajを読み出すステップ、続く工程645は工程643で算出された現在出力電圧を目標の出力電圧に修正するために必要とされる修正出力電圧補正データΔDajを算出するステップ、続く工程646は工程644で読み出された校正基準温度T1における出力電圧補正データDajに対して、工程645で算出された現在温度Tにおける修正出力電圧補正データΔDajを代数加算して仲介設定メモリ134cへ転送するステップである。
以上で説明した誤差補正の動作フローにおいて、工程643は図8(A)で説明した出力電圧推定手段、工程644から工程646で構成された工程ブロック647は出力電圧補正手段となるものである。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態3による車載電子制御装置100cは、外部ツール107aを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリ120cと第一のデータメモリ122cと、演算処理用RAMメモリ121とを有するマイクロプロセッサ110cを備えた車載電子制御装置100cであって、上記車載電子制御装置100cは更に、定電圧電源回路部と不揮発性の第二のデータメモリ152と協働する出力電圧調整回路部130cと多チャンネルAD変換器124と温度検出素子139bとを備えている。
上記出力電圧調整回路部130cは少なくとも通信制御回路部140cと第二の多チャンネルAD変換器154とを包含した一つの集積回路素子として構成されている。
上記通信制御回路部140cは上記マイクロプロセッサ110cとシリアル接続されていると共に、上記集積回路素子である併用制御回路部160としての部品検査段階においては外部校正ツール107bに対してシリアル接続されている。
上記外部校正ツール107bは上記第二のデータメモリ152に対して上記出力電圧補正データDajと少なくとも校正時点における校正基準温度データT1を書き込むための検査設備となるものである。
上記第二の多チャンネルAD変換器154は上記温度検出素子139bによって検出された定電圧電源回路部の近傍温度をデジタル変換して上記通信制御回路部140cに入力するAD変換素子となっている。
従って、出力電圧調整回路部130cとマイクロプロセッサ110c又は外部校正ツール107bとの接続が容易であり、手軽な外部校正ツール107bを用いて部品段階で校正操作が行える特徴がある。
また、部品段階では熱容量が小さいので環境温度を変化させた校正を行うのが容易となる特徴がある。
従って、マイクロプロセッサ110cの制御負担を軽減することができると共に、部品検査段階における外部校正ツール107bの機能が簡略化される特徴がある。
上記異温時出力電圧記憶手段937bは上記異温環境における外部測定電圧V20の値を異温時出力電圧として上記第二のデータメモリ152に書込み保存する手段となっている。
上記異温環境温度データ記憶手段932bは上記異温時出力電圧V20が測定された時点における上記温度検出素子139bの検出電圧に対するデジタル変換値を異温環境温度として上記第二のデータメモリ152に書込み保存する手段となっている。
上記出力電圧推定手段643は上記校正基準温度T1における定電圧電源回路部の目標出力電圧又は外部測定電圧V10と、上記異温環境T2での外部測定電圧V20との相関関係から現在の検出温度における出力電圧を算出する手段となっている。
従って、温度変動に伴う出力電圧の変動特性に固体バラツキがあっても、現品対応で変動特性が測定記憶されているので、現在温度における出力電圧を補間演算によって正確に推定することができる特徴がある。
また、温度検出素子139bの固体バラツキ変動があっても出力電圧の推定に影響を与え
ない特徴がある。
上記仲介設定メモリ134cは上記第二のデータメモリ152に代わって上記抵抗回路網136cの合成抵抗を可変制御する開閉素子の導通制御を行うものであって、該仲介設定メモリ134cには上記第二のデータメモリ152に格納されている出力電圧補正データDajが初期値として転送され、その結果として上記定電圧電源回路部が基準環境温度にあるときには所定の定電圧出力Vccを発生するよう上記開閉素子が選択導通するようになっている。
上記出力電圧補正手段647は上記出力電圧推定手段643によって推定された出力電圧と目標出力電圧との偏差電圧ΔVに応じた修正出力電圧補正データΔDajを算出し、上記仲介設定メモリ134cに格納する出力電圧補正データに代数加算する手段となっている。
従って、一つの抵抗回路網136cを用いて部品バラツキ補正分と温度変動補正分を合成した出力電圧の補正を行うことができる特徴がある。
上記外部測定電圧読出記憶手段933aは上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置100cの外部に設けられた高精度電圧計200によって測定し、該測定電圧を上記外部校正ツール107bを介して車載電子制御装置100c内のRAMメモリ151に転送して仮記憶する手段となっている。
上記校正確認手段934bは上記高精度電圧計200による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されているかどうかを確認する手段となっている。
上記補正データ演算・転送手段935a・935bは上記上記校正確認手段934bによる判定結果が誤差過大であったときに実行され、外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ152に対して出力電圧補正データを転送書換えする手段となっている。
なお、上記外部測定電圧読出記憶手段933aと校正確認手段934bと補正データ演算・転
送手段935a・935bとは少なくとも上記出力電圧調整回路部を含む部品検査段階、又は車
載電子制御装置100cの調整運転段階で実行される校正制御手段となるものである。
従って、回路部品の固体バラツキ変動があっても定電圧電源回路部の出力電圧は出力電圧補正データによって補正され、しかもこの補正データは車載電子制御装置100c内で演算されるので、出荷調整ツールが簡略化され、各種仕様の車載電子制御装置100cに対して標準化された外部ツールを使用することができる特徴がある。
また、上記校正制御はマイクロプロセッサ110cの実車運転中には実行されないので、マイクロプロセッサ110cの制御負担を増大させない特徴がある。
従って、十分な分解能を有するデジタルデータを元にして、高精度な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
上記再転送手段936bは上記校正確認手段934bによる目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段933aによって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して再度補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ152に対して新たな出力電圧補正データDajを書換え転送する手段となっている。
上記補正値制限手段936aは上記補正データ演算手段935aによって算出された補正値が所定の許容値を超過したときに校正動作を停止する手段となっている。
上記補正回数制限手段936bは上記再転送手段936bによる補正演算と更新転送の回数が所定回数を超過しても依然として外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されないときに校正動作を停止する手段となっている。
上記異常報知手段936cは上記補正値制限手段936a又は補正回数制限手段936bが校正動作を停止したときに作用して、上記外部校正ツール107bに対して校正不可能状態を警報・表示する手段となっている。
従って、正常な出力電圧に調整できない製品は出荷調整段階で検出・除去することができる特徴がある。
従って、簡易な演算手段によって手軽に正確な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
(1)実施形態4の構成の詳細な説明
以下この発明の第4実施例装置の全体ブロック図を示す図15について、図1のものとの相違点を中心に説明する。
図15において、車載電子制御装置100dは車載バッテリ101aから電源スイッチ102aを介して給電され、開閉センサ群103a・103bのON/OFF状態とアナログセンサ群104a・104bの信号レベルに応じて電気負荷群105a・105bを制御するようになっており、外部ツール107aは車載電子制御装置100dの製造ラインにおける出荷検査や自動車の製造ラインにおける出荷検査、或いはサービス店での保守点検を行うときに車載電子制御装置100dに対して接続される設定・表示機器となっている。
マイクロプロセッサ110dは不揮発性のプログラムメモリ120dと演算処理用のRAMメモリ121と不揮発性の第一のデータメモリ122dと多チャンネルAD変換器124と協働し、車載電子制御装置100dの制御動作の主体を構成するものとなっている。
トランジスタ133、ベース抵抗132を介してパワートランジスタ131aの導通状態を制御する比較増幅回路137の反転入力には抵抗回路網136dが接続され、非反転入力には抵抗回路網136eが接続されている。
なお、この実施形態4では後述の図17・図18で説明する各種プログラムや制御定数データはプログラムメモリ120dと第一のデータメモリ122dに格納されていて、マイクロプロセッサ110dによって図17の校正制御と図18の誤差補正制御を実行するようになっている。 通信制御回路部140dはマイクロプロセッサ110dで演算された出力電圧補正データを第二のデータメモリ134dに対して転送書込みしたり、開閉センサ群103bによるON/OFF情報やアナログセンサ群104bからのアナログ信号をマイクロプロセッサ110dに送信したり、マイクロプロセッサ110dによる出力制御信号によって電気負荷群105bをON/OFF制御するようになっている。
アナログインタフェース回路114bはアナログセンサ群104bによるアナログ信号を第二の多チャンネルAD変換器154に入力し、第二の多チャンネルAD変換器154によって変換されたデジタル値は通信制御回路部140dを介してマイクロプロセッサ110cへ送信されるようになっている。
定電流回路139aはパワートランジスタ131aの出力端子から給電されて、温度検出素子139bに対して所定の定電流を供給する回路であり、温度検出素子139bは定電圧電源回路部の環境温度に対応した両端電圧は発生し、この両端電圧は温度検出電圧Tpとしてアナログインタフェース回路114bを介して第二の多チャンネルAD変換器154に入力されるようになっている。
図16において、車載バッテリ101aに相当する外部電源101bは電源スイッチ102bを介して調整運転を行うときの車載電子制御装置100dに給電する設備機器となっている。
また、調整運転用の設備機器である高精度電圧計200は車載電子制御装置100d内のパワートランジスタ131aの出力電圧を測定し、外部ツール107aとシリアルインタフェース117とマイクロプロセッサ110dと介して測定電圧のデジタル値をRAMメモリ121に送信するようになっている。
なお、マイクロプロセッサ110dと協働する多チャンネルAD変換器124の基準電圧Vrefは定電圧電源回路部の定電圧出力Vccがそのまま使用されている。
マイクロプロセッサ110dと協働する第一のデータメモリ122dには定電圧電源回路部の出力電圧の校正時点における温度検出素子139bの出力電圧をデジタル変換した値である校正基準温度データT1が格納されている。
出力電圧調整回路部130dに設けられた第二のデータメモリ134dにはマイクロプロセッサ110dから通信制御回路部140dを介して出力電圧補正データDajが転送されて抵抗回路網136dの合成抵抗を調整するようになっており、この出力電圧補正データDajは前述の図5に示す要領でマイクロプロセッサ110dによって算出されるものである。
出力電圧調整回路部130dに設けられた可変設定メモリ134eにはマイクロプロセッサ110dから通信制御回路部140dを介して修正出力電圧補正データΔDaj(以下、単に修正値ΔDajとも言う)が転送されて抵抗回路網136eの合成抵抗を調整するようになっており、この修正値ΔDajは後述の図18に示す要領でマイクロプロセッサ110dによって算出されるものである。
なお、抵抗回路網136dに設けられた調整抵抗は例えば6本で、第二のデータメモリ134dに6ビットの補正値Dajを書き込むものとすれば、補正値Dajの値は0〜63の範囲となり、設計理論値としては外部測定電圧がV1であるときの偏差電圧ΔV=V1−5が0Vのときには補正値Daj=30を選択し、偏差電圧ΔV=V1−5が増加すれば補正値Dajを減少させて抵抗回路網136dの合成抵抗を増加させ、偏差電圧ΔV=V1−5が減少すれば補正値Dajを増加させて抵抗回路網136dの合成抵抗を減少させ、比較増幅回路137の非反転入力端子に印加される設定電圧を増減して調整するようになっている。
抵抗回路網136eに設けられた調整抵抗も例えば6本で、可変設定メモリ134eに6ビットの修正値Dajを書き込むものとすれば、修正値ΔDajの値は0〜63の範囲となり、設計理論値としては図3(A)の計測温度Tが校正温度T1に等しいときに修正値ΔDaj=30を選択し、計測温度が変化して外部測定電圧V1に対する偏差電圧ΔV=V1−5が増加すれば修正値ΔDajを増加させて抵抗回路網136eの合成抵抗を減少させ、偏差電圧ΔV=V1−5が減少すれば修正値ΔDajを減少させて抵抗回路網136eの合成抵抗を増加させ、比較増幅回路137の非反転入力端子に印加される設定電圧を減少・増加して設定電圧を調整するようになっている。
次に、図16のとおり構成された校正制御ブロックにおける動作説明用のフローチャートである図17について説明する。
なお、調整運転に先立って、マイクロプロセッサ110dと協働する図示しないブートプログラムによって外部ツール107aからプログラムメモリ120dに対して各種のプログラムが転送され、ここで転送されるプログラムは通信制御プログラムや入出力制御プログラムや制御定数データ等の基礎情報に加えて、校正制御手段や誤差補正手段となるプログラムや参考データとなっている。
図17において、工程470は電源スイッチ102bが閉路し、外部ツール107aが接続されて調整運転モードが選択されたことに伴ってマイクロプロセッサ110dが調整運転動作を開始するステップ、続く工程471は後述の工程478aで常温調整完了フラグがセットされたかどうかを判定しフラグが動作済みであれば動作終了工程479へ移行し、フラグが動作していなければ工程472aへ移行する判定ステップとなっている。
工程472aは温度検出素子139bによる温度検出電圧Tpのデジタル変換値を読み出して、校正基準温度データT1として第一のデータメモリ122dに格納するステップである。
V1−5が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程477aへ移行し、正常でなければ工程ブロック475aへ移行する判定ステップとなっている。
工程ブロック475aは図5において前述したとおり偏差電圧ΔV=V1−5に対応して出力電圧補正データ(以下、単に補正データDaj又は補正値Dajという)を算出するステップである。
工程475bは工程ブロック475aで算出された補正値Dajを第二のデータメモリ134dに転送するステップであり、続く工程475cは工程472aで読み出された校正温度T1に対応した修正値ΔDajを可変設定メモリ134eに転送するステップであり、続く工程474bは工程475bと工程475cによって転送された補正値Dajと修正値ΔDajに基づく外部測定電圧V10と定電圧出力Vccの真の目標値である例えばDC5Vとの偏差電圧が所定の閾値以内の正常値であるかどうかを判定し、正常値であれば工程477aへ移行し、正常でなければ工程476bへ移行する判定ステップとなっている。
工程476bは工程ブロック475aによる補正回数が所定回数を超過したかどうかを判定し、超過していなければ工程ブロック475aに復帰し、超過しておれば工程476cへ移行する判定ステップであり、工程476cでは外部ツール107aに対して異常警報・表示指令を発生してから動作終了工程479へ移行するようになっている。
続いて実行される工程478aでは常温調整完了フラグをセットして校正完了状態であることを記憶し、続く動作終了工程479ではマイクロプロセッサ110dのその他の制御プログラムの実行待機を行ってから再度動作開始工程470が活性化され、続く工程が繰返し実行されるようになっている。
以上で説明した調整運転の動作フローを概括説明すると、工程472aは校正基準温度を読出記憶する温度校正情報読出記憶手段、工程473aは外部測定電圧読出記憶手段、工程474bは校正確認手段、工程ブロック475aは補正データ演算手段、工程475bは補正データ転送手段、工程476aは補正値制限手段、工程476bは再転送手段(補正回数制限手段)、工程476cは異常報知手段となっている。
なお、運転動作に先立っては、外部ツール107aからプログラムメモリ120dに対して各種のプログラムが転送され、図17で示す校正処理を行った後に外部ツール107aの接続は切り離しておくか、又は外部ツール107a内のキーボードの操作によって調整運転モードを解除してモニタモードに切り替えておくようになっている。
図18において、工程680は電源スイッチ102aが閉路したことに伴ってマイクロプロセッサ110dが誤差補正動作を開始するステップ、続く工程681は誤差補正時期であるかどうかを判定するステップであり、誤差補正時期でなければ動作終了工程689へ移行し、誤差補正時期であれば工程682へ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程681における誤差補正時期の判定においてYESの判定が行われるのは、例えば電源スイッチ102aが閉路した直後の初回動作時と、電源スイッチ102aが閉路してから後は所定周期ごとに順次YESの判定が行われるようになっている。
続く工程685は工程683で算出された現在出力電圧を目標の出力電圧に修正するために必要とされる修正出力電圧補正データΔDajを算出するステップ、続く工程686は工程685で算出された現在温度Tにおける修正出力電圧補正データΔDajの値を可変設定メモリ134eへ転送するステップである。
工程681の判定がNOであったとき、又は工程686に続いて作用する動作終了工程689ではマイクロプロセッサ110dは他の制御動作を実行し、所定時間が経過すると動作開始工程680が活性化されて以下の工程を繰り返して実行するようになっている。
以上で説明した誤差補正の動作フローにおいて、工程683は図3(A)で説明した出力電圧推定手段、工程685と工程686で構成された工程ブロック687は出力電圧補正手段となるものである。
の多チャンネルAD変換器154を一体化した集積回路素子として構成し、車載電子制御装
置100dの製品段階において、マイクロプロセッサ110dを主体した校正処理を行うように
構成されている。
しかし、車載電子制御装置100dの製品段階で外部ツール107aを主体とした校正処理を行って、プログラムメモリ120dの容量を低減することも可能である。
また、補助マイクロプロセッサSCPUを持たない通信制御回路140dであっても、集積回路素子としての部品段階において、外部校正ツール107bを主体とした校正処理を行うことも可能である。
但し、部品段階で校正処理を行うに当たっては不揮発メモリである第二のデータメモリ134dは、出力電圧補正データDaj以外に少なくとも校正基準温度T1の値を保存しておく必要があるので、複数バイトのデータが扱えるものを使用する必要がある。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態4による車載電子制御装置100dは、外部ツール107aを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリ120dと第一のデータメモリ122dと、演算処理用RAMメモリ121とを有するマイクロプロセッサ110dを備えた車載電子制御装置100dであって、上記車載電子制御装置100dは更に、定電圧電源回路部と不揮発性の第二のデータメモリ134dと協働する出力電圧調整回路部130dと多チャンネルAD変換器124と温度検出素子139bとを備えると共に、上記プログラムメモリ120dは温度校正情報読出記憶手段472aと出力電圧推定手段683と誤差補正手段となるプログラムを包含し、また上記第二のデータメモリ134dは出力電圧補正データを包含している。
上記定電圧電源回路部は車載バッテリ101aからパワートランジスタ131aを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサ110dと多チャンネルAD変換器124と、該多チャンネルAD変換器124に接続されたアナログセンサ群104aに給電するものとなっている。
上記多チャンネルAD変換器124は上記アナログセンサ群104aの検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサ110dに入力するものとなっている。
上記温度検出素子139bは上記定電圧電源回路部の近傍に設置されると共に、該定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧Tpを発生する熱感応素子によって構成されている。
上記温度校正情報読出記憶手段472aは少なくとも上記出力電圧補正データの転送時点における上記温度検出素子139bの検出電圧に対するデジタル変換値を校正基準温度データとして上記第一のデータメモリ122dに書込み保存する手段となっている。
上記出力電圧推定手段683は上記温度検出素子139bの現在の検出出力と上記第一のデータメモリ122dに格納されている校正基準温度データとを対比することによって現在の定電圧電源回路部の出力電圧を推定する手段となっている。
上記誤差補正手段は上記推定出力電圧683に基づいて上記定電圧電源回路部の出力電圧の変動自体を抑制する出力電圧補正手段687となっている。
従って、定電圧電源回路部として高精度な電圧検出手段を持たなくても、環境温度から推定して現在の出力電圧を推定することができる特徴がある。
上記可変設定メモリ134eは定電圧電源回路部130dが現在の環境温度において所定の定電圧出力Vccを発生するための修正出力電圧補正データΔDajが格納された揮発性メモリとなっている。
上記可変抵抗回路網136eは上記比較増幅回路137の少なくとも一方の入力に付加されて比較入力電圧を微調整するものであって、該抵抗回路網136eの合成抵抗値を変更する複数の開閉素子を備え、該開閉素子は上記可変設定メモリ134eの内容によって選択導通されるものとなっている。
上記出力電圧補正手段687は上記出力電圧推定手段683によって推定された出力電圧と目標出力電圧との偏差電圧に応じた修正出力電圧補正データΔDajを算出し、上記可変設定メモリ134eに格納する手段となっている。
従って、部品バラツキ補正と温度変動補正を個別に行うことができるので、補正演算が簡易化できる特徴がある。
上記通信制御回路部140dは上記マイクロプロセッサ110dとシリアル接続されていると共に、上記集積回路素子としての部品検査段階においては外部校正ツールに対してシリアル接続されるものである。
上記外部校正ツールは上記第二のデータメモリ134dに対して上記出力電圧補正データと少なくとも校正時点における校正基準温度データを書き込むための検査設備となるものである。
上記第二の多チャンネルAD変換器154は上記温度検出素子139bによって検出された定電圧電源回路部の近傍温度をデジタル変換して上記通信制御回路部140dに入力するAD変換素子である。
従って、出力電圧調整回路部140dとマイクロプロセッサ110d又は外部校正ツールとの接続が容易であり、手軽な外部校正ツールを用いて部品段階で校正操作が行える特徴がある。また、部品段階では熱容量が小さいので環境温度を変化させた校正を行うのが容易と
なる特徴がある。
上記外部測定電圧読出記憶手段473aは上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置100dの外部に設けられた高精度電圧計200によって測定し、該測定電圧を上記外部ツール107aを介して車載電子制御装置100d内のRAMメモリ121に転送して仮記憶する手段となっている。
上記校正確認手段474bは上記上記高精度電圧計200による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されているかどうかを確認する手段となっている。
上記補正データ演算・転送手段475a・475bは上記校正確認手段474bによる判定結果が誤差過大であったときに実行され、外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134dに対して出力電圧補正データを転送書換えする手段となっている。
なお、上記外部測定電圧読出記憶手段473aと校正確認手段474bと補正データ演算・転送手段475a・475bとは車載電子制御装置100dの調整運転段階で実行される校正制御手段となるものである。
従って、回路部品の固体バラツキ変動があっても定電圧電源回路部の出力電圧は出力電圧補正データによって補正され、しかもこの補正データは車載電子制御装置100d内で演算されるので、出荷調整ツールが簡略化され、各種仕様の車載電子制御装置100dに対して標準化された外部ツール107aを使用することができる特徴がある。
また、上記校正制御はマイクロプロセッサ110dの実車運転中には実行されないので、マイクロプロセッサ110dの制御負担を増大させない特徴がある。
従って、十分な分解能を有するデジタルデータを元にして、高精度な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
上記再転送手段476bは上記校正確認手段474bによる目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段473aによって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔVに応動して再度補正データDajを算出し、上記第二のデータメモリ134dに対して新たな出力電圧補正データDajを書換え転送する手段となっている。
上記補正値制限手段476aは上記補正データ演算手段475aによって算出された補正値が所定の許容値を超過したときに校正動作を停止する手段となっている。
上記補正回数制限手段476bは上記再転送手段476bによる補正演算と更新転送の回数が所定回数を超過しても依然として外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されないときに校正動作を停止する手段となっている。
上記異常報知手段476cは上記補正値制限手段476a又は補正回数制限手段476bが校正動作を停止したときに作用して、上記外部ツール107aに対して校正不可能状態を警報・表示する手段となっている。
従って、正常な出力電圧に調整できない製品は出荷調整段階で検出・除去することができる特徴がある。
従って、簡易な演算手段によって手軽に正確な出力電圧補正データDajを算出することができる特徴がある。
101a 車載バッテリ、
101b 外部電源、
102a・102b 電源スイッチ、
103a・103b 開閉センサ群、
104・104a・104b アナログセンサ群、
105a・105b 電気負荷群、
107a 外部ツール、
107b 外部校正ツール、
110a〜110d マイクロプロセッサ、
120a〜120d プログラムメモリ、
121 RAMメモリ、
122a〜122d 第一のデータメモリ、
124 多チャンネルAD変換器、
130a〜130d 出力電圧調整回路部、
131a パワートランジスタ、
131b 代替パワートランジスタ、
134a・134b・134d 第二のデータメモリ、
134c 仲介設定メモリ、
134e 可変設定メモリ、
135 基準電圧生成回路、
136a・136b・136c・136d 抵抗回路網、
136e 可変抵抗回路網、
137 比較増幅回路、
139b 温度検出素子、
140a・140b・140d 通信制御回路部、
140c 通信制御回路部(補助マイクロプロセッサ)、
150 補助プログラムメモリ、
151 補助RAMメモリ、
152 第二のデータメモリ、
154 第二の多チャンネルAD変換器、
160 併用制御回路部(集積回路素子)、
200 高精度電圧計、
V0・V1・V10・V20 外部測定電圧、
Vcc 定電圧出力、
Vref 基準電圧、
Daj 出力電圧補正データ(補正値)、
ΔDaj 修正出力電圧補正データ(修正値)、
402a・472a・902a・932a 温度校正情報読出記憶手段(校正基準温度読出記憶手段)、
403a・473a・903a・933a 外部測定電圧読出記憶手段、
404b・474b・904b・934b 校正確認手段、
405a・475a・905a・935a 補正データ演算手段、
405b・475b・905b・935b 補正データ転送手段、
406a・476a・906a・936a 補正値制限手段、
406b・906b・476b・936b 再転送手段(補正回数制限手段)、
406c・476c・906c・936c 異常報知手段、
502a・502b 外部測定電圧読出記憶手段、
603・613・643・683 出力電圧推定手段、
606・616 AD変換値補正手段、
647・687 出力電圧補正手段、
902b・932b 異温環境温度データ記憶手段、
907a・937a 常温時出力電圧記憶手段、
907b・937b 異温時出力電圧記憶手段。
Claims (12)
- 外部ツールを介して転送書込みされる制御プログラムと制御定数とを格納した不揮発性のプログラムメモリと、学習データが格納保存される不揮発性の第一のデータメモリと、演算処理用RAMメモリとを有するマイクロプロセッサを備えた車載電子制御装置であって、上記車載電子制御装置は更に、定電圧電源回路部と不揮発性の第二のデータメモリと協働する出力電圧調整回路部と多チャンネルAD変換器と温度検出素子とを備えると共に、上記プログラムメモリは温度校正情報読出記憶手段と出力電圧推定手段と誤差補正手段となるプログラムを包含し、また上記第二のデータメモリは出力電圧補正データを包含し、
上記定電圧電源回路部は車載バッテリからパワートランジスタを介して給電制御されて所定の定電圧出力Vccを発生し、少なくとも上記マイクロプロセッサと多チャンネルAD変換器と、該多チャンネルAD変換器に接続されたアナログセンサ群に給電するものであり、
上記出力電圧調整回路部は基準電圧Vsを発生する基準電圧生成回路と、上記定電圧電源回路部の出力電圧に比例した電圧と上記基準電圧Vsとの大小関係を比較する比較増幅回路と、該比較増幅回路の少なくとも一方の入力に付加されて比較入力電圧を微調整する抵抗回路網と、上記第二のデータメモリの内容に応動して選択導通して上記抵抗回路網の合成抵抗値を変更する複数の開閉素子とによって構成されていて、上記比較増幅回路の出力によって上記パワートランジスタの導通状態が制御され、上記出力電圧が上記基準電圧Vsに比例した所定の定電圧出力Vccとなるように負帰還制御されるものであり、
上記多チャンネルAD変換器は上記アナログセンサ群の検出電圧が入力され、AD変換器のアナログ入力電圧が上記定電圧電源回路部から供給された基準電圧Vrefに等しくなったときに所定分解能の最大デジタル出力を発生すると共に、多数のアナログ入力に対するデジタル変換値を選択的に上記マイクロプロセッサに入力するものであり、
上記温度検出素子は上記定電圧電源回路部の近傍に設置されると共に、該定電圧電源回路部から給電されて定電圧電源回路部近傍の温度に感応した温度検出電圧を発生する熱感応素子によって構成され、上記出力電圧補正データは適用された部品の特性バラツキ変動に伴う定電圧電源回路部の出力電圧と目標電圧に対する誤差を低減する関係に上記抵抗回路網の合成抵抗を決定するものであり、
上記温度校正情報読出記憶手段は少なくとも上記出力電圧補正データの転送時点における上記温度検出素子の検出電圧に対するデジタル変換値を校正基準温度データとして上記第一又は第二のデータメモリに書込み保存する手段であり、
上記出力電圧推定手段は上記温度検出素子の現在の検出出力と上記第一又は第二のデータメモリに格納されている校正基準温度データとを対比することによって現在の定電圧電源回路部の出力電圧を推定する手段であり、
上記誤差補正手段は上記推定出力電圧に基づいてAD変換値の補正を行ってAD変換出力データの誤差を補正するAD変換値補正手段、又は上記推定出力電圧に基づいて上記定電圧電源回路部の出力電圧の変動自体を抑制する出力電圧補正手段のいずれか一方の手段であることを特徴とする車載電子制御装置。 - 上記プログラムメモリ又は第一のデータメモリは電圧変動率データを包含し、
上記電圧変動率データは、予め多数の製品について環境温度を変化させたときの出力電圧の変動特性を実測測定して、統計的に算出された平均的な電圧変動率のデータであって、該電圧変動率データは上記外部ツールから上記プログラムメモリ又は第一のデータメモリに格納されるものであり、
上記出力電圧推定手段は上記温度検出素子の現在出力と上記電圧変動率データに基づいて現在の出力電圧を推定するものであることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。 - 上記プログラムメモリは更に、上記校正基準温度よりも高温又は低温である異温温度環境における異温時出力電圧記憶手段と、異温環境温度データ記憶手段となるプログラムを包含し、
上記異温時出力電圧記憶手段は上記異温環境における外部測定電圧の値を異温時出力電圧として上記第一又は第二のデータメモリに書込み保存する手段であり、
上記異温環境温度データ記憶手段は上記異温時出力電圧が測定された時点における上記温度検出素子の検出電圧に対するデジタル変換値を異温環境温度として上記第一又は第二のデータメモリに書込み保存する手段であり、
上記出力電圧推定手段は上記校正基準温度における定電圧電源回路部の目標出力電圧又は外部測定電圧と、上記異温環境での外部測定電圧との相関関係から現在の検出温度における出力電圧を算出する手段であることを特徴とする請求項1に車載電子制御装置。 - 上記プログラムメモリ又は第一のデータメモリは換算処理データを包含し、
上記プログラムメモリは更に上記誤差補正手段の一つであるAD変換値補正手段となるプログラムを包含していて、
上記換算処理データは上記多チャンネルAD変換器に入力されるアナログ信号の一部又は全部に対する電源電圧対検出出力電圧の変動特性に関して、予め多数のアナログセンサについて実測測定して統計的に算出された平均的な変動特性データであり、該変動特性データは上記外部ツールから上記プログラムメモリ又は第一のデータメモリに格納されるものであり、
上記AD変換値補正手段は上記出力電圧推定手段によって推定された定電圧電源回路部の現在の出力電圧と上記換算処理データとに基づいて上記多チャンネルAD変換器によるデジタル変換電圧の少なくとも一部の値を補正する検出値補正手段であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。 - 上記出力電圧調整回路部は仲介設定メモリを備えると共に、上記プログラムメモリは更に上記誤差補正手段の一つである出力電圧補正手段となるプログラムを包含していて、
上記仲介設定メモリは上記第二のデータメモリに代わって上記抵抗回路網の合成抵抗を可変制御する開閉素子の導通制御を行うものであって、該仲介設定メモリには上記第二のデータメモリに格納されている出力電圧補正データが初期値として転送され、その結果として上記定電圧電源回路部が基準環境温度にあるときには所定の定電圧出力Vccを発生するよう上記開閉素子が選択導通し、
上記出力電圧補正手段は上記出力電圧推定手段によって推定された出力電圧と目標出力電圧との偏差電圧に応じた修正出力電圧補正データを算出し、上記仲介設定メモリに格納する出力電圧補正データに代数加算する手段であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。 - 上記出力電圧調整回路部は上記第二のデータメモリと抵抗回路網に加えて可変設定メモリと、可変抵抗回路網を備えていると共に、
上記プログラムメモリは更に上記誤差補正手段の一つである出力電圧補正手段となるプログラムを包含していて、
上記可変設定メモリは定電圧電源回路部が現在の環境温度において所定の定電圧出力
Vccを発生するための修正出力電圧補正データが格納された揮発性メモリであり、
上記可変抵抗回路網は上記比較増幅回路の少なくとも一方の入力に付加されて比較入力電圧を微調整するものであって、該抵抗回路網の合成抵抗値を変更する複数の開閉素子を備え、該開閉素子は上記可変設定メモリの内容によって選択導通されるものであり、
上記出力電圧補正手段は上記出力電圧推定手段によって推定された出力電圧と目標出力電圧との偏差電圧に応じた修正出力電圧補正データを算出し、上記可変設定メモリに格納する手段であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。 - 上記出力電圧調整回路部は少なくとも通信制御回路部と第二の多チャンネルAD変換器とを包含した一つの集積回路素子として構成されていて、
上記通信制御回路部は上記マイクロプロセッサとシリアル接続されていると共に、上記集積回路素子としての部品検査段階においては外部校正ツールに対してシリアル接続されるものであり、
上記外部校正ツールは上記第二のデータメモリに対して上記出力電圧補正データと少なくとも校正時点における校正基準温度データを書き込むための検査設備となるものであり、
上記第二の多チャンネルAD変換器は上記温度検出素子によって検出された定電圧電源回路部の近傍温度をデジタル変換して上記通信制御回路部に入力するAD変換素子であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。 - 上記通信制御回路部は更に、補助マイクロプロセッサと協働する補助プログラムメモリと補助RAMメモリとを包含し、上記温度校正情報読出記憶手段と出力電圧推定手段と異温時出力電圧記憶手段と異温環境温度データ記憶手段と、AD変換値補正手段又は出力電圧補正手段となるプログラムの一部又は全部は上記補助プログラムメモリに格納され、これらのプログラムは上記マイクロプロセッサに代わって補助マイクロプロセッサによって実行されるものであることを特徴とする請求項7に記載の車載電子制御装置。
- 上記プログラムメモリ又は補助プログラムメモリは更に、外部測定電圧読出記憶手段と校正確認手段と補正データ演算・転送手段となるプログラムを包含し、
上記外部測定電圧読出記憶手段は上記定電圧電源回路部の出力電圧を上記車載電子制御装置の外部に設けられた高精度電圧計によって測定し、該測定電圧を上記外部ツール又は外部校正ツールを介して車載電子制御装置内のRAMメモリに転送して仮記憶する手段であり、
上記校正確認手段は上記高精度電圧計による外部測定電圧V10を読出して、該外部測定電圧V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されているかどうかを確認する手段であり、
上記補正データ演算・転送手段は上記校正確認手段による判定結果が誤差過大であったときに実行され、外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧に応動して補正データを算出し、上記第二のデータメモリに対して出力電圧補正データ転送書換えする手段であり、
上記外部測定電圧読出記憶手段と校正確認手段と補正データ演算・転送手段とは少なくとも上記出力電圧調整回路部を含む部品検査段階、又は車載電子制御装置の調整運転段階で実行される校正制御手段となるものであることを特徴とする請求項1又は請求項8に記載の車載電子制御装置。 - 上記試験検査設備である高精度電圧計は上記第二のデータメモリによって調整可能な出力電圧の最小単位に比べて同等以上の精度を有する電圧計であって、該高精度電圧計による測定電圧は上記外部ツール又は外部校正ツールを介してデジタルデータとして上記外部測定電圧読出記憶手段によって上記RAMメモリに読出し仮記憶されるものであることを特徴とする請求項9に記載の車載電子制御装置。
- 上記校正確認手段は更に、再転送手段と補正値制限手段又は補正回数制限手段の少なくとも一方の制限手段と異常報知手段とを備え、
上記再転送手段は上記校正確認手段による目標偏差が過大であったときに作用して、上記外部測定電圧読出記憶手段によって更新読出仮記憶された外部測定電圧V10と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧に応動して再度補正データを算出し、上記第二のデータメモリに対して新たな出力電圧補正データを書換え転送する手段であり、
上記補正値制限手段は上記補正データ演算手段によって算出された補正値が所定の許容値を超過したときに校正動作を停止する手段であり、上記補正回数制限手段は上記再転送手段による補正演算と更新転送の回数が所定回数を超過しても依然として外部測定電圧
V10と上記出力電圧の目標値との偏差が許容誤差範囲に補正されないときに校正動作を停止する手段であり、
上記異常報知手段は上記補正値制限手段又は補正回数制限手段が校正動作を停止したときに作用して、上記外部ツール又は外部校正ツールに対して校正不可能状態を警報・表示する手段であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の車載電子制御装置。 - 上記補正データ演算手段は上記第二のデータメモリに対して第一・第二の出力電圧補正データDaj1・Daj2を転送したときに、上記外部測定電圧読出記憶手段によって読出記憶された外部測定電圧V01・V02と、上記出力電圧の目標値との偏差電圧ΔV1・ΔV2を算出し、各補正データDaj1・Daj2に対応した偏差電圧ΔV1・ΔV2の値から補間演算して、偏差電圧が0になるときの出力電圧補正データDajを算出するものであることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の車載電子制御装置。
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