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JP4122383B2 - 床パネル敷設装置 - Google Patents
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JP4122383B2 - 床パネル敷設装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、任意の用途の室を一時的に他の用途の室に変更するに際して該室の床面を全面的に覆うように設置される床パネルを敷設するための床パネル敷設装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種のスポーツ競技施設が各地に設けられているが、この種の施設は特定の競技のみを対象とする単機能なものではなく多目的なものであることが望まれる傾向にあり、たとえば屋内プールを主たる用途とする施設を水泳以外の他のスポーツを行なうための体育館や各種イベントを開催するための会場としても使用したいという要請がある。
【0003】
そのような要請に応じるために、プールの底面を昇降可能な可動床としておいてそれをプールサイドのレベルまで上昇させることでプール室内の床全体をフラットにできるようしておき、その上に床板を全面的に敷きつめることで体育館として使用可能な床を形成することが従来より行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来における上記のような床敷設作業は多数の作業員による人力に頼って行なうしかなく、したがって床板としては作業員が容易に持ち運びできる程度の軽量かつ小サイズのものを用いるしかない。そのため、従来においては膨大な数の床板が必要となるのみならず、それら床板をそれぞれ段差が生じることがないように、かつ全体としてフラットに敷き並べる必要があるから、そのような作業は必ずしも容易に行なえるものではなく、室内プール全体に床を設ける作業に数日を要してしまうものであった。このことは、室内プールを体育館に変更する場合のみならず、各種用途の室を一時的に他の用途の室に変更する場合全般に共通することであり、有効な改善策が要望されていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、任意の用途の室を一時的に他の用途に使用するに際して床敷設作業やその復旧作業を迅速かつ容易に行ない得る有効な手段を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、任意の用途の室を一時的に他の用途の室に変更するべく、該室の全幅もしくは全長にわたる長さを有する長尺の床パネルを該室の床面上に全面的に敷設するための床パネル敷設装置であって、前記室の内部もしくは該室に面する位置に設けられて前記床パネルを積層状態で多数格納する格納庫と、前記床パネルを搭載して前記室内において前進後退可能に走行することにより該床パネルを前記格納庫と敷設位置との間にわたって搬送するキャリアと、前記格納庫内に格納されている床パネルを前記キャリアに積み込みかつ該キャリアに搭載されている床パネルを格納庫に格納する格納装置とを具備してなり、前記格納庫は前記室の床面より下方に掘り下げられて形成されていて、その上部に前記床パネルを搬出入するための横長スリット状の取出口が設けられ、前記格納装置は、該格納庫内において前記床パネルを把持して昇降するリフタと、前記格納庫内の上部に進退可能に設けられたスライド床を有し、該スライド床は前記格納庫の上部に進出することで前記取出口から前記格納庫内に進入してくる前記キャリアを支持し、かつ、格納庫の後方に退避することで前記リフタの昇降を許容する構成としたことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明の床パネル敷設装置において、前記キャリアは複数の走行台車を所定間隔をおいて横方向に並べて連結することにより前記床パネルの全長にわたる長さとされ、前記走行台車には床パネルを昇降可能に支持するリフト機構を搭載してなるものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2記載の床パネル敷設装置において、前記リフト機構は起倒自在な揺動アームからなり、該揺動アームを起立させて床パネルを持ち上げた状態から該揺動アームを前方に倒すことで床パネルを前方に移動させつつ降下させる構成としたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項2または3記載の床パネル敷設装置において、前記リフト機構は前記床パネルを持ち上げた状態で該床パネルをその長さ方向にスライドさせるスライド機構を具備してなるものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項2,3または4記載の床パネル敷設装置において、前記キャリアの少なくとも両端部における位置を検出してその結果に基づき前記各走行台車の速度調整を行う制御手段を具備してなるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は本発明の実施形態である床パネル敷設装置2を用いて床パネル1をプール室3の床面に敷設することにより、プール室3を体育館に転換している状況を示すものである。本例のプール室3は公式競技用の50mプールが設けられたもので、そのプールの底面は4分割された昇降可能な可動床4とされ、体育館に転換する際にはプールの水を抜いて可動床4をプールサイド5のレベルまで上昇させ、その上に床パネル1を隙間無く敷き並べることができるようになっている。なお、図示は省略しているが、可動床4を昇降させるための液圧シリンダがプールの底部に設けられているとともに、可動床4を上昇させた状態でそれを安定に支持固定して積載荷重を受けるための支柱がプール内に設置されている。
【0016】
床パネル1の詳細を図4〜図7に示す。床パネル1はプール室3の形状と寸法に対応して予め所定の形状、寸法に製作されたもので、本例では全長がプール室3の全幅にわたる長さの40m程度とされ、幅は2m程度とされている。その床パネル1は、たとえばアルミ型材からなる下地フレーム6上にフローリング材等の床板7が取り付けられ、かつ多数の折り込み可能な支持脚8が所定間隔で設けられたものである。
【0017】
それら床パネル1のうちプール室3の最前部に設置される1台の床パネル1aは、図5(a)に示すようにその前後両側部に支持脚8が設けられていてそれ自体で安定に設置されるものであるが、その後方側に順次設置される他の床パネル1は設置済みの床パネル1に対して係合部材15(詳細後述)により係合してその荷重が受けられるようになっており、したがって最前部に設置される上記の床パネル1a以外の床パネル1は図5(b)に示すように支持脚8は後部側にのみ設けられて前部側の支持脚は省略されている。
【0018】
その支持脚8は下地フレーム6の内側に折り込み可能とされていて、床パネル1を格納庫20(詳細後述)に積層状態で格納しておく際やキャリア22(詳細後述)により搬送する際には支持脚8を折り込んでおくことで格納スペースの節約が図られかつ搬送の邪魔になることが回避されている。図6は支持脚8を折り込むための機構の詳細を示すもので、支持脚8の上端部を下地フレーム6に対して軸9により回転可能に連結し、かつストッパ10により支持脚8をロックする構成とされている。ストッパ10はL形の金具であって、その角部が軸11により支持脚8に回転可能に連結され、その両端部のいずれか一方を下地フレーム6に取り付けられている固定板12に対してピン13により連結することで、支持脚8を倒した状態と起こした状態の双方でロックすることができるようになっている。符号14は支持脚8の先端に取り付けられている緩衝ゴムである。なお、各床パネル1がプール室3内に設置された際にその上面が自ずと水平となるように、各支持脚8の高さ寸法はその設置位置に応じて、つまりプールサイド5の床勾配や可動床4のレベルに対応して予め調節できるようになっている。
【0019】
また、各床パネル1には他の床パネル1との連結のための係合部材15が取り付けられている。係合部材15は図5に示すように床パネル1の後部側に設けられた支持部15aと、前部側に設けられた被支持部15bとが対になるもので、既に設置されている前方側の床パネル1の支持部15aに対して新たに設置する後方側の床パネル1の被支持部15bを係合せしめることで、それら床パネル1どうしが自ずと連結されるとともに前方側の床パネル1により後方側の床パネル1の荷重を受けることができるようになっており、これにより上述のように最前部に設置される床パネル1a以外の床パネル1の前部側の支持脚の省略が可能となっているのである。
【0020】
さらに、図7に示すように支持部15aおよび被支持部15bにはいずれも緩衝ゴム16が取り付けられているとともに、それら緩衝ゴム16の双方には対のテーパ面17が形成されており、支持部15aに被支持部15bを係合させたときには双方のテーパ面17が相互に密着して双方の床パネル1どうしが自ずと接近する方向に変位しかつそれらの上面レベルが自ずと合致して、双方の床パネル1の上面が自ずと隙間無くかつ段差なく連続するようになっている。
【0021】
上記のように構成された床パネル1は、プール室3を本来の用途であるプール室として使用しているときには図1に示すようにプール室3内の一端側に設けられている格納庫20内に積み重ねられた状態で格納されており、プール室3を体育館に転換する際にはそこから順次取り出されて前方に搬送されて敷設されるものである。したがって格納庫20における床パネル1の積み重ね順序は、プール室3の最前部に配置される床パネル1aが最上段となり、その手前側に順次設置されるものがその順番どうりに積み重ねられ、最も手前側(格納庫20側)に配置されるものが最下段となる。
【0022】
プール室3から体育館への転換に際して床パネル1を格納庫20から取り出して敷設する作業、および体育館からプール室3への再転換に際して床パネル1を格納庫20に格納する作業の全ては、本実施形態の敷設装置2により機械的かつほぼ自動的に行うものである。敷設装置2は上記の格納庫20とそれに付設されている格納装置21、およびキャリア22からなる。
【0023】
キャリア22は、図1に示すように、全10台の走行台車23を横方向に並べて連結ビーム24により連結することで床パネル1の全長にわたる長さとされたものである。それら10台の走行台車23のうち両側2台および中央部2台が走行駆動源を搭載している駆動走行台車23aであり、他の6台はそれに従動する従動走行台車23bである。駆動走行台車23aは図8に示すように8輪の車輪25を有するシャーシ26に走行用モータ27と動力伝達機構28を搭載してなるものであり、従動走行台車23bは走行用モータ27および動力伝達機構28が省略されている他は駆動走行台車23aと同様に構成されている。
【0024】
上記のキャリア22はプール室3内の両側に設けられている排水用の側溝29をガイドレールとして利用して安定に走行するものとなっている。すなわち、連結ビーム24の両端部は側溝29に対して係合可能とされており、キャリア22を走行させる際には側溝29に取り付けられているグレーチングを取り外してそこに連結ビーム24の先端部を案内可能に係合させ、各駆動走行台車23aの走行用モータ27を同期運転することでキャリア22を側溝29により案内して走行させるようになっている。なお、連結ビーム24の先端部には側溝29に対して係合しつつ転動するガイドローラ等の案内部材を取り付けておくと良い。
【0025】
また、キャリア22の位置や速度、走行方向等を正確かつ厳密に監視して制御しつつ予め設定したプログラムに従って自動運転を行うための適宜の制御システムを設けることが好ましく、たとえばレーザー光を利用する位置制御システムが好適に採用可能である。具体的な一例を挙げれば、キャリア22の少なくとも両端部の2箇所、もしくは両端部に加えて中間部の任意の箇所においてキャリア22の位置をレーザー式距離センサにより刻々と検出し、その結果に基づき4台の駆動走行台車23aの速度調整を適正に行うことにより、キャリア22の走行方向が横方向にずれることを防止し、かつキャリア22全体を常に真っ直ぐな状態に維持するような制御システムが考えられる。
【0026】
そして、それら走行台車23の全てには、床パネル1を昇降可能に支持するリフト機構30が搭載されている。リフト機構30は図8に示すように起倒自在な揺動アーム31とその駆動用モータ32および動力伝達機構33からなり、揺動アーム31を倒した状態で床パネル1を支持し、その状態でキャリア22を走行させるとともに、床パネル1を床面に設置するに際しては揺動アーム31を起立させて床パネル1を持ち上げ、床パネル1の支持脚8を起こした後、揺動アーム31を前方に倒すことで床パネル1を前方に若干移動させつつ降下させる構成となっている。また、図示は省略しているが、リフト機構30には床パネル1を持ち上げた状態でその床パネル1を長さ方向(キャリア22の走行方向と直交する方向)にスライドさせることでその位置調整を行うためのスライド機構が設けられている。そのスライド機構としてはたとえば床パネル1を支持した状態で回転するローラが好適に採用可能である。
【0027】
なお、キャリア22への電源供給は、図1に示すようにプール室3内に仮設的に設置されるケーブル支持レール34により給電ケーブル35を移動可能に吊り支持することで行われる。
【0028】
格納庫20およびそれに付設されている格納装置21について図9を参照して説明する。格納庫20はプール室3の床面より下方に掘り下げられて形成されていて、その上部には床パネル1を搬出入するための横長スリット状の取出口40が床面のレベルにおいて開口している。格納庫20内には床パネル1を積層状態で支持する支持フレーム41が設置され、その支持フレーム41は起倒可能なフック42により床パネル1を5台ずつ支持することで荷重分散を図っている。
【0029】
格納装置21は、格納庫20内において床パネル1を把持して昇降可能なリフタ43と、格納庫20の後方からその上部に進退可能に設けられたスライド床44を有している。リフタ43は昇降用モータ45により駆動され支持フレーム41に案内されて昇降するもので、その下部には床パネル1を両側から把持するフック46とその操作用シリンダ47を有する。スライド床44はモータ48により駆動されて進退し、格納庫20の上部に進出した状態では取出口40から格納庫20内に進入してくるキャリア22の各走行台車23を支持可能であり、かつ格納庫20の後方に退避して受台49上に位置することで格納庫20内におけるリフタ43の昇降を許容する構成としたものである。
【0030】
プール室3を体育館に転換するに際して上記の敷設装置2により床パネル1を敷設するための作業手順を図10を参照して説明する。(a)は作業開始時点の初期状態を示す。この状態では、リフタ43は格納庫20の上部に配置されており、スライド床44は受台49上にある。キャリア22は格納庫20の取出口40の前方に停止して待機しており、そのリフト機構30の揺動アーム31は倒伏状態にある。プールは既に水が抜かれており、可動床4はプールサイド5のレベルまで上昇して固定されている。
【0031】
その状態から(b)に示すようにリフタ43を降下させて最上段の床パネル1(1a)を把持し、(c)に示すようにリフタ43を上昇させたらスライド床44を前進させる。(d)に示すようにキャリア22を取出口40から格納庫20内に進入させてスライド床44上に配置し、リフタ43を降下させて床パネル1をキャリア22上に載置したらフック42を開いて床パネル1をキャリア22に搭載する。リフタ43を上昇させた後、(e)に示すようにキャリア22を待機位置まで前進させ、(f)に示すようにスライド床44を後退させてリフタ43を降下させ、(g)に示すように次の床パネル1をリフタ43により把持する。同時に床パネル1を搭載したキャリア22は前進していってその床パネル1の設置位置において停止し、リフト機構30を操作して揺動アーム31を起立させ、作業員の手作業により支持脚8を起こしてストッパ10によりロックした後、必要に応じてキャリア22を前後方向にわずかに移動させかつ上記スライド機構により床パネル1を長さ方向にスライドさせて設置位置の微調整を行い、揺動アーム31を倒して床パネル1を設置し、キャリア22を後退させて待機位置に戻す。
【0032】
以降は以上の手順を繰り返し、設置済みの床パネル1の後方に順次他の床パネル1を設置して相互に連結していけば良い。また、上記のようにして転換した体育館を再びプール室3に戻す際には上記の手順を逆に行って床パネル1を手前側のものから順次格納庫20に格納していけば良い。なお、作業完了後にはキャリア22をスライド床44上に配置することで格納庫20内に格納しておくことができる。
【0033】
以上で説明した床パネル1は、プール室3の全幅にわたる長さを有する長尺のものであるので、転換作業に際してはわずか30台程度の床パネル1を敷き並べるだけで良く、したがって床パネル1の敷設作業自体は1日もあれば行うことが可能であり、きわめて効率的である。しかも、各床パネル1の支持脚8を折り込み可能としたので、支持脚8を下地フレーム7の内側に折り込んだ状態で格納および搬送を行うことにより格納スペースを節約できるとともに搬送の際に支持脚8が邪魔になることがない。
【0034】
さらに、上記の床パネル1は隣接して設置されるものどうしを連結する係合部材15を有し、その係合部材15は前方側の床パネルにより後方側の床パネルの荷重を受けるべく支持部15aと被支持部15bとにより構成されているので、支持脚8は床パネル1の片側(すなわち支持部15aの下方)にのみ設ければ良く、しかも、それら支持部15aおよび被支持部15bの双方に互いに密着するテーパ面17を有する緩衝ゴム16を設けたので、隣接する床パネル1どうしが自ずと隙間無くかつ段差無く連続することになる。
【0035】
なお、床パネル1はプール室3の全幅にわたる長尺のものであるので、その製作は所定長さのユニットを工場製作して現場に搬入し、それらユニットを現場にて所定台数連結することで床パネル1を完成させることが現実的である。たとえば上記のように床パネル1の全長が40m程度である場合には、10m程度の長さのユニットを工場製作してプール室3に搬入し、そこで4台のユニットを連結して床パネル1を完成させれば良い。その場合、ユニットを連結することなくユニットのままで格納庫20に格納しておき、それを連結しながら敷設することも考えられようが、その場合はユニットの敷設作業やユニットどうしの連結作業に多大の手間を要してしまい、効率的な作業は望めるものではない。したがって、上記実施形態のように床パネル1はあくまでプール室3の全幅にわたる長さのものとして完成させた状態で格納しておき、それを一括して敷設する必要がある。
【0036】
また、本実施形態の敷設装置2は、上記のようなプール室3の全幅にわたるような長尺の床パネル1を積層状態で多数格納する格納庫と、そのような長尺の床パネル1を搭載して前進後退可能に走行するキャリア22と、床パネル1をキャリア22に積み込みかつ格納庫20に格納するための格納装置21とを備えるので、長尺の床パネル1を機械的かつほぼ自動的に搬送して敷設しかつ格納することが可能であり、その作業を効率的かつ短時間で行うことが可能である。
【0037】
特に本実施形態の敷設装置2は、複数の走行台車23を横方向に並べて連結した構成のキャリア22を採用しているので、簡便な構成で長尺の床パネル1を安定に搬送可能であり、各走行台車23には床パネル1を昇降可能に支持するリフト機構30を搭載しているので、そのリフト機構30の操作により床パネル1をキャリア22から床面へ下ろす作業や床面に設置されている床パネル1をキャリア22に積み込む作業を簡便に行い得るし、そのリフト機構30として起倒自在な揺動アーム31を採用し、それを前方に倒すことで床パネル1を前方に移動させつつ降下させる構成としているので、床パネル1の設置に際して係合部材15の支持部15aと被支持部15bとを確実に係合させることができる。しかも、リフト機構30は床パネル1を長さ方向にスライドさせるスライド機構を備えるので、床パネル1の長さ方向の位置の微調整も容易に行い得る。
【0038】
その上、本実施形態の敷設装置2は、格納庫20を床面より下方に掘り下げて形成してその上部に床パネル1を搬出入するための横長スリット状の取出口40を設けるとともに、格納装置21は格納庫20内において床パネル1を把持して昇降させるリフタ43と格納庫20内の上部に進退可能に設けられたスライド床44を有するものであるので、スライド床44とリフタ43とキャリア22との協動により床パネル1の敷設作業と格納作業を効率的かつ確実に実施できるものである。
【0039】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでは勿論なく、プール室以外の任意の用途の室、たとえばスケートリンク等の競技施設、さらにはイベント施設等に対して広く適用できるものである。そして、要は、実質的に室の全幅もしくは全長にわたるような長尺の床パネルを室内やそれに面する位置に設けた格納庫に積層状態で格納しておき、それを順次搬出して順次敷き並べていくように構成すれば良いのであり、その限りにおいて室の用途や規模、平面形状に対応して床パネルの寸法や形態を適宜変更すれば良い。たとえば、上記実施形態では床パネルの全長をプール室の全幅にわたるものとしてそれをプール室の長さ方向に順次敷き並べることとしたが、床パネルを室の全長にわたる長さのものとしてそれを室の幅方向に順次敷き並べることでも勿論良い。また、支持脚や係合部材の構成も種々の変更が可能であるし、用途に応じて床パネル上にリノリウムやカーペット等の床仕上材をさらに敷き込むことは任意である。
【0040】
また、敷設装置の構成も、長尺の床パネルを積層状態で格納する格納庫と、それに付設された格納装置と、床パネルを搬送するキャリアとを具備し、かつ格納庫の上部に床パネルを搬出入するための取出口を設けるとともに、格納庫内において床パネルを把持して昇降させるリフタと、格納庫内の上部に進退可能に設けられたスライド床を有する構成とする限りにおいて、対象室の用途や形態、床パネルの形状、寸法、形態等に応じて適宜の設計的変更を行い得ることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
請求項1の発明の床パネル敷設装置は、長尺の床パネルを積層状態で多数格納する格納庫と、その長尺の床パネルを搭載して前記室内において前進後退可能に走行するキャリアと、床パネルをキャリアに積み込みかつ格納庫に格納するための格納装置とを備えるので、長尺の床パネルを機械的かつほぼ自動的に搬送して敷設しかつ格納することが可能であり、その作業を効率的かつ短時間で行うことが可能である。
また、この床パネル敷設装置は、格納庫の上部に床パネルを搬出入するための取出口を設けるとともに、格納庫内において床パネルを把持して昇降させるリフタと、格納庫内の上部に進退可能に設けられたスライド床を有するので、スライド床とリフタとキャリアとの協動により床パネルの敷設作業および格納作業を効率的かつ確実に実施できる。
【0045】
請求項2の発明の床パネル敷設装置は、複数の走行台車を横方向に並べて連結した構成のキャリアを採用しているので、簡便な構成で長尺の床パネルを安定に搬送可能であり、かつ各走行台車には床パネルを昇降可能に支持するリフト機構を搭載しているので、そのリフト機構の操作により床パネルをキャリアから床面へ下ろす作業や床面に設置されている床パネルをキャリアに積み込む作業を簡便に行い得る。
【0046】
請求項3の発明の床パネル敷設装置は、リフト機構として起倒自在な揺動アームを採用し、それを前方に倒すことで床パネルを前方に移動させつつ降下させて床面に設置する構成としているので、床パネルの設置に際して係合部材どうしを確実に係合させることができる。
【0047】
請求項4の発明の床パネル敷設装置は、リフト機構に床パネルを持ち上げた状態で長さ方向にスライドさせるスライド機構を具備しているので、床パネルを設置するに際してその長さ方向の位置決めを容易に行い得る。
【0048】
請求項5の発明の床パネル敷設装置は、キャリアの少なくとも両端部における位置を検出してその結果に基づき各走行台車の速度調整を行う制御手段を具備しているので、キャリアを常に真っ直ぐに維持できかつ走行方向のずれを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である床パネル敷設装置により床パネルをプール室に敷設している状況を示す図である。
【図2】 同、平面図である。
【図3】 同、断面図である。
【図4】 同床パネルを示す図である。
【図5】 同、拡大図である。
【図6】 同、支持脚の拡大図である。
【図7】 同、係合部材の拡大図である。
【図8】 本発明の実施形態である床パネル敷設装置におけるキャリアを示す図である。
【図9】 同、格納庫と格納装置を示す図である。
【図10】 同、敷設作業工程を示す図である。
【符号の説明】
1 床パネル
2 床パネル敷設装置
3 プール室
6 下地フレーム
7 床板
8 支持脚
15 係合部材
15a 支持部
15b 被支持部
17 テーパ面
20 格納庫
21 格納装置
22 キャリア
23 走行台車
30 リフト機構
31 揺動アーム
40 取出口
43 リフタ
44 スライド床

Claims (5)

  1. 任意の用途の室を一時的に他の用途の室に変更するべく、該室の全幅もしくは全長にわたる長さを有する長尺の床パネルを該室の床面上に全面的に敷設するための床パネル敷設装置であって、
    前記室の内部もしくは該室に面する位置に設けられて前記床パネルを積層状態で多数格納する格納庫と、
    前記床パネルを搭載して前記室内において前進後退可能に走行することにより該床パネルを前記格納庫と敷設位置との間にわたって搬送するキャリアと、
    前記格納庫内に格納されている床パネルを前記キャリアに積み込みかつ該キャリアに搭載されている床パネルを格納庫に格納する格納装置とを具備してなり、
    前記格納庫は前記室の床面より下方に掘り下げられて形成されていて、その上部に前記床パネルを搬出入するための横長スリット状の取出口が設けられ、
    前記格納装置は、該格納庫内において前記床パネルを把持して昇降するリフタと、前記格納庫内の上部に進退可能に設けられたスライド床を有し、該スライド床は前記格納庫の上部に進出することで前記取出口から前記格納庫内に進入してくる前記キャリアを支持し、かつ、格納庫の後方に退避することで前記リフタの昇降を許容する構成としたことを特徴とする床パネル敷設装置。
  2. 前記キャリアは複数の走行台車を所定間隔をおいて横方向に並べて連結することにより前記床パネルの全長にわたる長さとされ、前記走行台車には床パネルを昇降可能に支持するリフト機構を搭載してなることを特徴とする請求項1記載の床パネル敷設装置。
  3. 前記リフト機構は起倒自在な揺動アームからなり、該揺動アームを起立させて床パネルを持ち上げた状態から該揺動アームを前方に倒すことで床パネルを前方に移動させつつ降下させる構成としたことを特徴とする請求項2記載の床パネル敷設装置。
  4. 前記リフト機構は前記床パネルを持ち上げた状態で該床パネルをその長さ方向にスライドさせるスライド機構を具備してなることを特徴とする請求項2または3記載の床パネル敷設装置。
  5. 前記キャリアの少なくとも両端部における位置を検出してその結果に基づき前記各走行台車の速度調整を行う制御手段を具備してなることを特徴とする請求項2,3または4記載の床パネル敷設装置。
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