JP4124548B2 - 足場板締結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は土木建築現場に仮設される仮設通路本体を構成する足場板を締結する足場板締結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
中層や高層の建物、橋、道路、地下構築物などの種々の建築物や建造物を建築する際には、土木工事現場や建築工事現場に作業者が安全に歩行するための仮設通路を敷設するようにしている。このような場所に設置される仮設通路は、工事が終了すると撤去されることになるので、短時間に仮設通路を敷設することができるとともに、工事終了時には短時間に分解して撤去できるようにすることが好ましい。
【0003】
従来の仮設通路は足場板を複数列平行に配置するようにしており、工事現場にトラックなどで容易に運搬し得るように足場板の幅寸法は30cmないしそれよりも幅狭のものが使用され、工事現場の作業内容に応じて任意の幅の仮設通路を敷設することができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかながら、従来の仮設通路は複数枚の足場板を並列状態として束ねるために番線とも言われる太い針金を用いて結束するようにしており、針金を用いた結束作業は容易でなく、仮設通路の構築に時間がかかることになる。また、工事終了後に使用済みの仮設通路を分解して撤去する場合には針金をカッターにより切断しなければならず、その作業に時間がかかるだけでなく、カッターで切断された針金は再利用することができずに廃棄せざるを得なかった。使用済み針金を廃棄すると産業廃棄物が発生することになる。
【0005】
本発明の目的は、足場板を締結した仮設通路の構築作業を容易に短時間で行い得るようにすることにある。
【0006】
本発明の他の目的は、仮設通路を撤去する場合に足場板の分解作業を短時間で容易に行い得るようにすることにある。
【0007】
本発明の他の目的は、仮設通路の撤去に際して産業廃棄物を発生させないようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の足場板締結装置は、2本の平行な水平桁材と、これらの水平桁材の間に相互に平行に複数列となって配置される足場板とを備えた仮設通路本体と、一方の前記水平桁材に引っ掛けられるフック部が一端に設けられるとともに、他方の前記水平桁材に取り外し自在に係合される着脱部が他端に設けられた押さえ具とを有し、前記押さえ具の取り外し操作の際に前記着脱部を他方の前記水平桁材から取り外すハンドル部を前記押さえ具の他端に設け、前記足場板の表面に食い込んで前記足場板の長手方向のずれを防止する食い付き爪部材を前記押さえ具に設けたことを特徴とする。
【0009】
本発明の足場板締結装置は、前記押さえ具の中央部には前記足場板に向けて屈曲された食い込み屈曲部が設けられ、前記食い付き爪部材は前記食い込み屈曲部が接触しない他の前記足場板の表面に食い込むようにしたことを特徴とする。
【0010】
本発明の足場板締結装置は、前記2本の水平桁材の間には3列に足場板を配置するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施の形態である足場板締結装置を適用した仮設通路を示す斜視図であり、図2は図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【0013】
この仮設通路は図示するように、相互に平行に配置される2本の水平桁材11,12を有し、それぞれの水平桁材としては断面がほぼコの字形状となった形鋼材が使用されている。これらの水平桁材11,12の間には相互に平行になり3列となって足場板13〜15が配置され、これらの足場板と水平桁材11,12によって仮設通路本体16が形成されるようになっている。
【0014】
それぞれの水平桁材11,12の内面には足場板13〜15を支持するための梁材17が所定の間隔毎に取り付けられるようになっている。したがって、仮設通路を構築する場所にまず2本の水平桁材11,12を相互に平行に配置し、両方の水平桁材に梁材17を取り付けた状態で、足場板13〜15を水平桁材11,12の間に配置することにより、任意の位置に仮設通路を構築することができる。
【0015】
図1に示す水平桁材11,12は相互に同一の長さとなっており、約6mの長さであり、それぞれの足場板13〜15は長さが2mのものと4mのものが使用されており、それぞれの足場板は2mのものと4mのものを1列に配置することにより形成されている。ただし、水平桁材と足場板は任意の長さに設定することができる。また、仮設通路の幅寸法は図示する場合には約94cm程度となっているが、任意の幅寸法に設定することができる。工事現場に敷設される仮設通路としては種々の長さとすることが必要であり、図1に示す仮設通路を複数連結することにより、仮設通路の全体の長さを工事現場に合わせて任意の長さとすることができる。
【0016】
足場板13〜15を水平桁材11,12に締結するために、押さえ具21が複数個用いられている。いずれか1つの押さえ具21を拡大して示すと図3および図4の通りであり、帯状の鋼板を折り曲げることにより形成されている。押さえ具21の一端にはフック部22が設けられ、このフック部22は断面L字形状に内方に向けて折り曲げられて形成され、一方の水平桁材11に引っ掛けられるようになっている。それぞれの押さえ具21は帯状の鋼板によって形成されているが、丸棒などによって形成するようにしても良い。
【0017】
押さえ具21の他端には着脱部23が設けられ、この着脱部23はまず内方に折れ曲がり、その先端から外方に折れ曲がって断面くの字形状に形成され、他方の水平桁材12に取り外し自在に係合されるようになっている。なお、着脱部23にねじ部材を設け、このねじ部材と水平桁材12との係合によって着脱部23を水平桁材12を取り外し自在に係合させるようにしても良い。また、フック部22を着脱部23と同様にくの字形状としても良い。
【0018】
この着脱部23の先端にはこれに一体にハンドル部24が連なって外方に折り曲げられており、着脱部23を水平桁材12から外して押さえ具21を仮設通路本体16から取り外す際に、作業者はハンドル部24を手に持って着脱部23の外し操作を行うことになる。なお、ハンドル部24には工具などを引っ掛けるための貫通孔24aが図3に示すように形成されている。
【0019】
押さえ具21は、仮設通路本体16に取り付けられる前にあっては、図3および図4(B)に示すように、長手方向の中央部分が内側に突出するように全体的に2つ折りに折り曲げられており、中央部分は食い込み屈曲部25となっている。図4に示す押さえ具21の幅寸法Wは50mm程度であり、長さ寸法Lは94cm程度であり、板厚tは4mm程度である。また、仮設通路本体16に取り付けない状態における図4(B)に示す食い込み屈曲部25の深さ寸法Dは24mm程度となっている。
【0020】
押さえ具21の内面には、押さえ具21と同一の幅寸法の帯状の食い付き爪部材26が設けられている。この食い付き爪部材26は押さえ具21よりも短い長さとなっており、押さえ具21の長手方向中央部分にスポット溶接などの固定手段によって取り付けられている。食い付き爪部材26は、図4(B)に示すように、屈曲部25に対応して長手方向中央部が屈曲されるとともに、両端部が押さえ具21から離れる方向に屈曲されている。これにより、両端部は仮設通路本体16の足場板の表面を強く押し付ける爪部27,28となっている。図示する場合には、食い付き爪部材26の長さ寸法Mは33cm程度であり、爪部27,28の長さ寸法は7cm程度である。
【0021】
押さえ具21を用いて足場板13〜15を水平桁材11,12に締結することによって仮設通路を構築する手順について説明すると、所定の位置に配置された水平桁材11,12の間に所定の枚数の足場板13〜15を配置することにより仮設通路本体16を組み立てた状態のもとで、仮設通路本体16の長手方向に所定の間隔毎に複数の押さえ具21が取り付けられることになる。
【0022】
押さえ具21を仮設通路本体16に取り付けるには、図2において二点鎖線Aで示すように、押さえ具21の一端に設けられたフック部22を水平桁材11に引っ掛けた状態で他端を水平桁材12に接近移動させる。押さえ具21の他端に設けられた着脱部23が水平桁材12に接触した状態が二点鎖線Bで示されている。この状態のもとで、押さえ具21の他端を強く押し付けると、図2において実線で示すように、押さえ具21は仮設通路本体16に取り付けられることになる。このように、簡単な操作で迅速に押さえ具21を仮設通路本体16に装着することができる。取り付けられると、押さえ具21は取り付けられる前における屈曲状態よりも弾性変形によって屈曲角度が小さくなって伸びた状態となる。
【0023】
伸びた状態となっても、押さえ具21の長手方向中央部分の食い込み屈曲部25はもともと足場板に向けて屈曲されていたので、食い込み屈曲部25は3列の足場板のうち中央の足場板14の表面に食い込むように強く押し付けられることになる。これにより、足場板14が長手方向にずれることが防止される。
【0024】
爪部27,28は、押さえ具21が仮設通路本体16に取り付けられると、押さえ具21に向けて接近する方向に弾性変形しつつ、それぞれ他の足場板13,15に押し付けられることになる。つまり、取り付けられた状態では、爪部27は足場板13の表面に食い込むように強く押し付けられ、爪部28は足場板15の表面に食い込むように強く押し付けられることになる。これにより、足場板13と足場板15が長手方向にずれることが防止される。
【0025】
押さえ具21は、その長手方向の中央部が足場板に向けて屈曲していることから、仮設通路本体16に取り付けた状態のもとでは、中央部分が足場板に向かう弾性力を加え続けることになり、作業者が仮設通路を歩行する際には、押さえ具21の中央部分が浮き上がることを防止できる。これにより、作業者は足を押さえ具21に引っ掛けることなく、安全に歩行することができる。しかも、押さえ具21の板厚は4mm程度であり、足場板の上方への浮き上がり寸法は小さく、作業者の歩行に邪魔となることはない。
【0026】
図1は1組の仮設通路を示す図であり、工事現場においては複数組の仮設通路を連結することにより、所望の長さの仮設通路を敷設することができる。仮設通路を連結するために、それぞれの水平桁材11,12の両端部には連結具31が取り付けられるようになっている。
【0027】
図5は1つの連結具31を拡大して示す図であり、連結具31は水平桁材の端部に入り込むサイズとなり、断面コの字形状となっている。連結具31には1組の仮設通路本体の水平桁材の端部に形成された貫通孔32に対応した貫通孔33が設けられ、これらの貫通孔に連結ピン34を差し込むことにより、連結具31は水平桁材に取り付けられるようになっている。連結具31にはさらに貫通孔33aが設けられており、この貫通孔33aを使用して、1組の仮設通路本体に隣接して連結される他の仮設通路本体が取り付けられようになっている。
【0028】
それぞれの水平桁材11,12には所定の間隔毎に取付孔35が形成されており、この取付孔35に図示しない手摺り支柱を取り付けることにより、仮設通路本体16には、作業者の安全のための手摺りを組み付けることができる。仮設通路の設置場所に応じて手摺りが不要となる場合には、手摺りの組み付けは省略される。
【0029】
一方、工事が終了して仮設通路を撤去する場合には、押さえ具21はハンドル部24の部分を手に持って引き上げることにより仮設通路本体16から容易に取り外すことができ、仮設通路の分解作業を短時間で行うことができる。
【0030】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0031】
たとえば、仮設通路本体16に平行となって取り付けられる足場板の列数は図示する3列に限られず、任意の列数とすることができる。また、押さえ具21に設けられる食い付き爪部材26の数も任意の数とすることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、仮設通路の敷設作業と撤去作業を短時間で容易に行うことができる。水平桁材の間に複数列となって配置される足場板のずれが押さえ具によって防止されるので、足場板を水平桁材に締結することが不要となるとともに、作業者が仮設通路の歩行を繰り返しても、足場板がずれることを確実に防止し、作業者の安全歩行を確保することができる。押さえ具は繰り返して使用することができるので、仮設通路の分解撤去作業に際して廃材や廃棄物の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である足場板締結装置を適用した仮設通路を示す斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】押さえ具を示す斜視図である。
【図4】(A)は押さえ具を示す拡大平面図であり、(B)は同図(A)の正面図である。
【図5】連結具を示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
11,12 水平桁材
13〜15 足場板
16 仮設通路本体
17 梁材
21 押さえ具
22 フック部
23 着脱部
24 ハンドル部
25 屈曲部
26 食い付き爪部材
27,28 爪部
31 連結具
Claims (3)
- 2本の平行な水平桁材と、これらの水平桁材の間に相互に平行に複数列となって配置される足場板とを備えた仮設通路本体と、
一方の前記水平桁材に引っ掛けられるフック部が一端に設けられるとともに、他方の前記水平桁材に取り外し自在に係合される着脱部が他端に設けられた押さえ具とを有し、
前記押さえ具の取り外し操作の際に前記着脱部を他方の前記水平桁材から取り外すハンドル部を前記押さえ具の他端に設け、
前記足場板の表面に食い込んで前記足場板の長手方向のずれを防止する食い付き爪部材を前記押さえ具に設けたことを特徴とする足場板締結装置。 - 請求項1記載の足場板締結装置において、前記押さえ具の中央部には前記足場板に向けて屈曲された食い込み屈曲部が設けられ、前記食い付き爪部材は前記食い込み屈曲部が接触しない他の前記足場板の表面に食い込むようにしたことを特徴とする足場板締結装置。
- 請求項1または2記載の足場板締結装置において、前記2本の水平桁材の間には3列に足場板を配置するようにしたことを特徴とする足場板締結装置。
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