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JP4125635B2 - セグメント - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トンネル掘削断面の一次覆工に用いられるセグメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シールドトンネルを始めとして、各種のトンネルを構築する際に、掘削面の覆工体として、RC構造やスチール構造などのセグメントが用いられている。この種のセグメントは、例えば、特許文献1に開示されているように、通常、筒体を周および軸方向に複数に分割したセグメントピースとして、予め作製される。
【0003】
図6には、このような用途に用いられるセグメントピースの詳細な内部構造例を示している。同図に示したセグメントピースは、円筒を軸および周方向に沿って複数に分割した曲板状に形成されたセグメントピース本体1を有している。
【0004】
セグメントピース本体1は、コンクリートの打設により曲板状に形成され、上下方向に平行に対面配置された上面2と下面3とを備え、長手方向の両側端に設けられた一対の面がピース間接合面4となっていて、短手方向の両側端に設けられた一対の面がリング間接合面となっている。
【0005】
ピース間接合面4には、隣接する接合面4間を連結する際に用いる継手金具6の一端が、当該接合面4に臨むようにして埋設されており、継手金具6には、アンカー筋9が連結されている。また、セグメントピース本体1内には、複数の主筋7と配力筋8とが埋設されている。
【0006】
図6に示した例では、主筋7が上,下面2,3に沿って湾曲するように2段状に配置され、かつ、このような主筋7は、セグメントピース1の短手方向に所定間隔を隔てて複数配置されている。
【0007】
上下方向に配置された一対の主筋7間には、配力筋8の両端が、主筋7の長手方向と直交するように係止され、このような配力筋8は、主筋7の長手方向に沿って、所定の間隔を隔てて、複数設けられている。
【0008】
しかしながら、このような構造のセグメントピースには、以下に説明する技術的な課題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−229788号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、図6に示したセグメントピースでは、リング間接合面4に一端が露出している継手金具6に発生した応力は、アンカー筋9を介して、主筋7に伝達されることになる。
【0011】
ところが、アンカー筋9と主筋7とは、重ね継手構造となっているので、この応力伝達は、一方の継手金具6→アンカー筋9→本体1のコンクリート→主筋7→本体1のコンクリート→アンカー筋9→他方の継手金具6と伝達され、特に、アンカー筋9と主筋7との間にコンクリートが介在していて、両者間の直接的な関連がないので、環状にセグメントピースを組立てた場合に、応力伝達が円滑に行えなかった。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、応力伝達が円滑に行えるセグメントを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、一対のピース間およびリング間接合面を備えた複数の曲板状セグメントピースから構成され、前記ピース間接合面同士が相互に接合するようにトンネル掘削面の周方向に沿って隣接配置して、隣接するセグメントピース間を相互に連結してリング体を組立て、掘削の進行に伴って、前記リング間接合面同士が相互に接合するように、前記リング体をトンネル軸方向に沿って順次隣接設置し、隣接するリング体間を相互に連結して、トンネル掘削面の内側に筒状に構築されるセグメントにおいて、前記セグメントピースは、コンクリートの打設により形成される曲板状セグメントピース本体と、前記セグメントピース本体内に埋設される主筋と、一端側が前記ピース間接合面に臨むようにして、前記セグメントピース本体内に埋設される継手金具と、両端が前記主筋と前記継手金具とにそれぞれ接合するようにして、前記セグメントピース本体内に埋設される連結金具とを有し、前記連結金具は、前記主筋の端部が嵌合配置される平板状の主筋架台と、概略凹形に折曲形成された複数の連結ロッドとを備え、前記主筋架台は、上,下プレートと、これらのプレート間を連結する複数の連結プレートとから構成され、前記各連結ロッドは、凹形の基端側が前記継手金具の挿通孔内に固定されるとともに、一対の他端側を前記上 , 下プレートにそれぞれ固設した
【0014】
このように構成したセグメントによれば、セグメントピースは、コンクリートの打設により形成され曲板状セグメントピース本体と、セグメントピース本体内に埋設される主筋と、一端側が前記ピース間接合面に臨むようにして、セグメントピース本体内に埋設される継手金具と、両端が主筋と継手金具とにそれぞれ接合するようにして、セグメントピース本体内に埋設される連結金具とを有しているので、継手金具から連結金具を介して、応力を直接的に主筋に伝達することができ、アンカー筋および配力筋を省略して、コスト削減を図ることができる。
【0015】
このようにして、主筋と継手金具とを連結金具で直結すると、セグメントピースを環状に組立てた円形断面を考えた場合、主筋がリング状に繋がり、円管としての応力の流れが円滑になり、合理的な構造になる。
【0018】
前記セグメントピース本体は、繊維補強高流動コンクリートで形成することができる。
【0019】
前記高流動コンクリートの繊維補強は、鋼繊維から構成することができる。
前記鋼繊維は、長さが20〜60mm、直径が0.3〜0.9mm、アスペクト比が30〜100の短繊維であって、コンクリートに対する混入率を0.4〜2.0容積%とすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1から図5は、本発明にかかるセグメントの一実施例を示している。同図に示したセグメントは、前述した従来例と同様に、複数の曲板状セグメントピース10から構成され、各セグメントピース10は、一対のピース間接合面12およびリング間接合面を備えている。
【0021】
そして、複数のセグメントピース10は、ピース間接合面12同士が相互に接合するようにトンネル掘削面の周方向に沿って隣接配置し、隣接するセグメントピース10間を相互に連結してリング体を組立てる。
【0022】
このリング体は、掘削の進行に伴って順次、リング間接合面同士が相互に接合するようにトンネル軸方向に沿って順次隣接設置され、隣接するリング体間を相互に連結して、セグメントがトンネル掘削面の内側に筒状に構築され、これによりトンネル掘削面の覆工が行われる。
【0023】
図1は、セグメントピース10の断面図であり、同図に示したセグメントピース10は、コンクリートの打設により形成される曲板状のセグメントピース本体14と、本体14内に埋設された主筋16,継手金具18,連結金具20とを有している。
【0024】
セグメントピース本体14は、ほぼ同じ曲率で湾曲した上面22と下面24とを備え、本実施例の場合、セグメントピース本体14の形成に用いられるコンクリートは、繊維補強高流動コンクリートとなっている。
【0025】
この繊維補強高流動コンクリートは、鋼繊維が補強繊維となっていて、所定量短繊維状の鋼繊維がコンクリート中に混入されている。高流動コンクリートは、例えば、シリカフュームなどの粉体を混入することや、増粘剤を添加することにより、分離抵抗性を確保して、高流動性を得られるようにしている。
【0026】
鋼繊維は、例えば、長さが20〜60mm、直径が0.3〜0.9mm、アスペクト比が30〜100の短繊維であって、コンクリートに対する混入率を0.4〜2.0容積%とする。
【0027】
主筋16は、本実施例の場合、セグメントピース本体14の内,外面の形状に沿って湾曲するように形成され、セグメントピース本体14の厚み方向に所定の間隔を隔てて2段状に配設されている。
【0028】
また、主筋16は、図2にセグメントピース本体14に対する幅方向の配置状態を示すように、本体14の幅方向に所定の間隔を隔てて、各段毎に複数本ずつ配置されている。
【0029】
継手金具18は、図1に示すように、一端側がピース間接合面12に臨み、かつ、端面が当該接合面12に露出するようにして、セグメントピース本体14内に埋設されている。
【0030】
本実施例の場合、継手金具18は、図1に示したセグメントピース10では、セグメントピース本体14の両端に設けられているピース間接合面12に同一構成のものが、それぞれ配設されている。
【0031】
この継手金具18の詳細を図3から図5に示している。これらの図に示した継手金具18は、断面形状が概略C字形に形成されたC形金物18aと、このC形金物18aの背面側に一体に設けられた取付フランジ18bとを備えている。
【0032】
C形金物18aは、一端が開口した嵌合部18cが設けられていて、この嵌合部18c内には、ピース間接合面12に隣接設置される他のセグメントピース10に設けられる継手金具の凸部が挿入されて、ピース間接合面12同士が連結される。
【0033】
取付フランジ18bには、所定の間隔を隔てて4個の挿通孔18dが貫通形成されている。この挿通孔18d内には、後述する連結金具20の連結ロッド28がそれぞれ挿通される。
【0034】
一方、連結金具20は、両端が主筋16と継手金具18にそれぞれ接合するようにして、セグメントピース本体14内に埋設されるものであって、本実施例の場合、主筋架台26と連結ロッド28とを備えている。
【0035】
連結架台26は、その詳細を図2に示すように、ともに鋼板などの平板で形成された上プレート26aと、下プレート26bと、両プレート26a,26bを連結する複数の連結プレート26cとを備えている。
【0036】
連結架台26は、ピース間接合面12に近接した位置にあって、連結プレート26cが接合面12と概略平行になるように設けられている。上および下プレート26a,26bは、連結プレート26cの両端側に設けられ、連結プレート26cの主面と所定の角度で、主面が交差するように配置されている。
【0037】
上,下プレート26a,26bには、上端に開口するU字溝26dが所定の間隔を隔てて、複数設けられている。各U字溝26d内には、主筋16が嵌合挿入されている。
【0038】
主筋16は、連結架台26のU字溝26d内に嵌合挿入することにより、セグメントピース本体14に対して、所定の位置に位置決めされた状態で、保持される。
【0039】
連結ロッド28は、本実施例の場合には、概略凹形に折曲形成されていて、継手金具18の挿通孔18dに挿通した状態で、両端側が連結架台26の上,下プレート26a,26bの前面に溶接などにより固設されている。
【0040】
この場合、継手金具18の挿通孔18d内に挿通された連結ロッド28は、挿通孔18dとの間にクサビを打ち込むことで、継手金具18に固定されている。なお、このクサビは、必ずしも必要でなく、例えば、挿通孔18dの内径と連結ロッド28と外径とを挿通が可能で、相互に密接するような状態に形成しておいて、連結ロッド28を凹型に折り曲げることで、両者を固定しても良い。
【0041】
このように構成した連結金具20によれば、連結ロッド28を継手金具18の挿通孔18dに挿通することにより、連結金具20の一端側が継手金具18に係止されて、両者間が接合し、連結架台26のU字溝26d内に主筋16を嵌合することにより、連結金具20の他端側が主筋16に接合する。
【0042】
この場合、連結架台26と連結ロッド28は、連結ロッド28の両端を、連結架台26の上,下プレート26a,26bに固設しているので、固設連結されている。
【0043】
従って、左側の連結金具26と右側の連結金具26とは、左側の連結ロッド28,連結架台26、主筋16、右側の連結架台26,連結ロッド28を介在させて、嵌合接合や係止接合ないしは固設接合で直接的に結合されている。
【0044】
さて、以上のように構成したセグメントによれば、セグメントピース10は、コンクリートの打設により形成され曲板状セグメントピース本体14と、セグメントピース本体14内に埋設される主筋16と、一端側がピース間接合面12に臨むようにして、セグメントピース本体14内に埋設される継手金具18と、両端が主筋16と継手金具18とにそれぞれ接合するようにして、セグメントピース本体14内に埋設される連結金具20とを有しているので、継手金具18から連結金具20を介して、応力を直接的に主筋16に伝達することができ、アンカー筋および配力筋を省略して、コスト削減を図ることができる。
【0045】
このようにして、主筋16と継手金具18とを連結金具20で直結すると、セグメントピース10を環状に組立てた円形断面を考えた場合、主筋16がリング状に繋がり、円管としての応力の流れが円滑になり、合理的な構造になる。
【0046】
また、本実施例の場合、コンクリートの打設により形成される曲板状セグメントピース本体14は、鋼繊維補強高流動コンクリートで形成するので、鋼繊維補強により、セグメントピース本体14のひび割れ発生後の変形性能が大きくなり、靭性が増加する。
【0047】
また、鋼繊維補強により、セグメントピース本体14に潜在しているひび割れの進展を鋼繊維が拘束するので、ひび割れ発生に対する抵抗性が高くなる。さらに、鋼繊維補強により、セグメントピース本体14に潜在的なひび割れがあっても、剥落しないので、二次覆工を省略する際に有利になる。
【0048】
また、鋼繊維補強により、セグメントピース本体14の引張り強度が大きくなり、主筋量を減少できる可能性がある。またさらに、鋼繊維補強により、セグメントピース本体14のせん断強度が増加するため、配力筋を省略しても、性能が低下することがない。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明にかかるセグメントによれば、応力伝達が円滑に行え、鉄筋量の削減も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるセグメントを構成するセグメントピースの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の側面説明図である。
【図3】図1に示したセグメントピースで使用する継手金具の平面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】図1に示した継手金具に連結ロッドを挿入した状態の説明図である。
【図6】従来のセグメントピースの断面図である。
【符号の説明】
10 セグメントピース
12 ピース間接合面
14 セグメントピース本体
16 主筋
18 継手金具
20 連結金具
26 主筋架台
28 連結ロッド

Claims (4)

  1. 一対のピース間およびリング間接合面を備えた複数の曲板状セグメントピースから構成され、
    前記ピース間接合面同士が相互に接合するようにトンネル掘削面の周方向に沿って隣接配置して、隣接するセグメントピース間を相互に連結してリング体を組立て、掘削の進行に伴って、前記リング間接合面同士が相互に接合するように、前記リング体をトンネル軸方向に沿って順次隣接設置し、隣接するリング体間を相互に連結して、トンネル掘削面の内側に筒状に構築されるセグメントにおいて、
    前記セグメントピースは、コンクリートの打設により形成される曲板状セグメントピース本体と、
    前記セグメントピース本体内に埋設される主筋と、
    一端側が前記ピース間接合面に臨むようにして、前記セグメントピース本体内に埋設される継手金具と、
    両端が前記主筋と前記継手金具とにそれぞれ接合するようにして、前記セグメントピース本体内に埋設される連結金具とを有し、
    前記連結金具は、前記主筋の端部が嵌合配置される平板状の主筋架台と、概略凹形に折曲形成された複数の連結ロッドとを備え、
    前記主筋架台は、上,下プレートと、これらのプレート間を連結する複数の連結プレートとから構成され、
    前記各連結ロッドは、凹形の基端側が前記継手金具の挿通孔内に固定されるとともに、一対の他端側を前記上 , 下プレートにそれぞれ固設したことを特徴とするセグメント。
  2. 前記セグメントピース本体は、繊維補強高流動コンクリートで形成することを特徴とする請求項1記載のセグメント。
  3. 前記高流動コンクリートの繊維補強は、鋼繊維からなることを特徴とする請求項2記載のセグメント。
  4. 前記鋼繊維は、長さが20〜60mm、直径が0.3〜0.9mm、アスペクト比が30〜100の短繊維であって、コンクリートに対する混入率を0.4〜2.0容積%とすることを特徴とする請求項3記載のセグメント。
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