JP4136466B2 - 電子回路ユニットの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レギュレートレクティファイアやパワートランジスタ等の発熱素子を含む電子制御ユニットの取付構造に係り、特に、二輪車等の車両への電子制御ユニットの取り付けに好適なる取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、レギュレートレクティファイアを含む充電系統の回路構成を示した図であり、交流発電機としてのオルタネータ11と、オルタネータ11から出力される3相交流電力を整流かつ平滑化するレギュレートレクティファイア(電子回路ユニット)10と、レギュレートレクティファイア10から出力される直流電流で充電されるバッテリ13とを含む。レギュレートレクティファイア10とオルタネータ11とはカプラ12で接続される。レギュレートレクティファイア10とバッテリ13とはメインヒューズ14を介して接続される。
【0003】
前記レギュレートレクティファイアやパワートランジスタ等の半導体スイッチング素子は発熱素子でもあるため、これを含む電子制御ユニットには、その放熱効果を高めるためにケース表面に多数の放熱フィンを設けるなどの放熱対策が施されている。また、取付対象側へ熱を効率良く伝導して自身を冷却するために、特開昭60−92179号公報では、発熱素子を樹脂モールドしてケース内に収容し、当該ケースを取付対象である車体構成部品に面接触させる技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電子制御ユニットと取付対象との間にステー部材を介在させる技術では、放熱能力がステー部材の表面積や形状に依存する。したがって、予め表面積や形状の異なる複数種のステー部材を用意しておき、要求される放熱能力に応じて最適なステー部材を選択的に使用することになる。しかしながら、表面積等の異なるステー部材を形成するためには、各ステー部材ごとに金型を用意しなければならないので、ステー部材の製造コストが上昇してしまうという技術課題があった。
【0005】
また、放熱効果を高めるためには、ステー部材の表面積を大きくしなければならないが、自動二輪車などでは取付スペースが限られているため、他の部品の取付スペースを犠牲にしたり、車体のボディーカバーを大型化しなければならなくなることも考えられる。
【0006】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、ステー部材の品種を多数そろえることなく、放熱能力に関する多様な要求に対して安価な構成で対応でき、かつ余分なスペースを確保したり、ボディーカバーを大型化したりする必要のないコンパクトな電子回路ユニットの取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、半導体スイッチング素子を内蔵する電子回路ユニットを車両の車体フレームに取り付ける電子回路ユニットの取付構造において、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
(1)電子回路ユニットが、放熱部材を一体に備えたステー部材を介して前記車体フレームに取り付けられたことを特徴とする。このような特徴によれば、ステー部材の放熱手段によって電子回路ユニットの放熱を制御できるのみならず、車体フレームへの影響を最小限に抑えることができる。
(2)放熱手段が電子回路ユニットの外形に沿うように立設され、車幅方向を指向するように車体フレームに取り付けられたことを特徴とする。このような特徴によれば、放熱手段がコンパクトになり、電子回路ユニットの周囲に配置される他の部材への影響を小さくできるのみならず、放熱手段に対して走行風を効果的に当てることができる。
(3)複数のステー部材が、車体フレームへの取り付け方向に積み重ねられたことを特徴とする。このような特徴によれば、放熱能力をステー部材の積み重ね枚数で調整できるようになる。
(4)電子回路ユニットとステー部材とが面接触するようにしたことを特徴とする。このような特徴によれば、電子回路ユニットで発生した熱をステー部材に対して効率よく伝達することができる。
(5)電子回路ユニットが、ステー部材を貫通する取り付け手段を備え、各ステー部材には、前記取り付け手段が貫通する長穴を開口したことを特徴とする。このような特徴によれば、複数の同一形状のステー部材を積み重ねた場合でも簡単に共締めすることができる。
(6)各ステー部材に位置決め用の係合手段を設けたことを特徴とする。このような特徴によれば、ステー部材を積み重ねる際の位置決めを、ステー部材間の熱伝導性を損なうことなく容易に行えるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図6は、本発明の取付構造を採用したスクータ型自動二輪車の透過斜視図であり、低床式のステップフロア17を備える。シート18の下方には、ヘルメットなどを収容する図示しない物品収容部と、これに近接配置されるバッテリ13と、その下方で車体に対して揺動自在に軸支される、図示しないスイングユニットとが配置される。前記スイングユニットの一方の側部には、図示しないベルト式無段変速機が、他方の側部にはマフラー19が、いずれも前記スイングユニットに対して一体に取り付けられる。スイングユニット上方の前記物品収容部の周囲は、車体カバーの一部であるリヤボディーカバー51で覆われる。
【0009】
本実施形態では、前記ボディーカバー51の内側において、図8に示したように、車体フレーム53と一体のブラケットに、電子回路ユニットとしてのレギュレートレクティファイア10がステー部材16を介して固定され、その近傍にエンジンの点火回路や燃料供給装置のコントローラ52が固定されている。
【0010】
このような構成のスクータ型車両では、車体がボディーカバー51で覆われているために、その内側では走行風による冷却効果が低くなる。また、レギュレートレクティファイア10がマフラー19側の上方のスペースに取り付けられているのでマフラーの熱影響を受けやすい。さらに、前記物品収容室を大きく確保したいという要求や、他の部品との接近や干渉を避けたいという要求があるにもかかわらず、ボディーカバー内ではスペースが限られる。このため、レギュレートレクティファイア等の電子回路ユニットの取り付け構造には高いスペース効率が要求され、本発明の構成は、このような要求に応えるのに好適である。
【0018】
図1は、本発明の実施形態である取付構造の斜視図であり、図2に示したように、本実施形態では、同一形状のステー部材4を組み合わせてステー部材対4/4とし、複数のステー部材対4/4を、それぞれが相互に面接触するように積み重ねて構成される。
【0019】
各ステー部材4は、平面状の板状部41と、前記板状部41の端部で一方の主面側に立設された放熱フィン42とを含む。ステー部材対4/4は、図2に示したように、一対のステー部材4,4を、その放熱フィン42同士が両者の板状部41を挟んで、かつ所定の間隙dを保って対向するように配置して構成される。各ステー部材4は、前記間隙dの異なる複数のステー部材対4/4を、間隙dの大きいステー部材対4/4の一方の主面に、間隙dの小さいステー部材対4/4の他方の主面が面接触するように積み重ねられる。
【0020】
このような構成によれば、放熱フィンが立設されたステー部材の積み重ね枚数を異ならせることで放熱効果が調整される放熱構造を、全てが同一形状のステー部材を用いて構成することができる。
【0021】
各ステー部材4の板状部41には、図3に示したように、間隙dの方向に長径の長孔43が開口されており、電子回路ユニット10を複数のステー部材4を挟んで取付対象物に固定する際に、その固定ネジ11が前記長孔43を介して取付対象物のネジ孔に螺合される。
【0022】
さらに、各ステー部材4の板状部41には、ステー部材4の反撃方向に沿って、裏面に突出する打ち出し突起44および開口45が2列で配列されている。一対のステー部材4,4を相互に離間し、かつ上下に積み重ねる場合には、図4に示したように、上下のステー部材4同士で前記打ち出し突起44と開口45とが係合するように重ね合わせる。これにより両者の位置決めが容易になる。
【0023】
なお、最下段のステー部材4にも打ち出し突起44を形成してしまうと、当該ステー部材4と取付面との面接触が不十分となるので、図5に示したように、前記打ち出し突起44を形成しないステー部材4aを別途に用意し、これを下段専用としても良い。
【0024】
なお、上記した実施形態では、本発明を車両用レギュレートレクティファイアの取付構造を例にして説明したが、車両用レギュレートレクティファイア以外の発熱性の電子回路ユニットの取付構造にも同様に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1)電子回路ユニットが、放熱部材を一体に備えたステー部材を介して前記車体フレームに取り付けられるので、ステー部材の放熱手段によって電子回路ユニットの放熱を制御できるのみならず、車体フレームへの影響を最小限に抑えることができる。
(2)放熱手段が電子回路ユニットの外形に沿うように立設され、車幅方向を指向するように車体フレームに取り付けられるので、放熱手段がコンパクトになり、電子回路ユニットの周囲に配置される他の部材への影響を小さくできるのみならず、放熱手段に対して走行風を効果的に当てることができる。
(3)複数のステー部材が、車体フレームへの取り付け方向に積み重ねられるようにしたので、放熱能力をステー部材の積み重ね枚数で調整できるようになる。
(4)電子回路ユニットとステー部材とが面接触するようにしたので、電子回路ユニットで発生した熱をステー部材に対して効率よく伝達することができる。
(5)電子回路ユニットが、ステー部材を貫通する取り付け手段を備え、各ステー部材には、前記取り付け手段が貫通する長穴を開口したので、複数の同一形状のステー部材を積み重ねた場合でも簡単に共締めすることができる。
(6)各ステー部材に位置決め用の係合手段を設けたので、ステー部材を積み重ねる際の位置決めを、ステー部材間の熱伝導性を損なうことなく容易に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の取付構造を示した斜視図である。
【図2】本発明の実施形態におけるステー部材の積み重ね方法を示した斜視図である。
【図3】放熱部材を構成するステー部材の平面図である。
【図4】本発明の実施形態におけるステー部材の断面図である。
【図5】本発明の実施形態の変形例におけるステー部材の断面図である。
【図6】本発明を適用した自動二輪車における充電系統の配置例を示した透過斜視図である。
【図7】従来のレギュレートレクティファイアを含む充電系統の回路構成である。
【図8】ステー部材を利用して放熱効率を高める取付構造を示した図である。
【符号の説明】
4…ステー部材、10…電子回路ユニット(レギュレートレクティファイア)、11…固定ネジ、41…板状部、42…放熱フィン、43…長径の長孔、44…打ち出し突起、45…開口
Claims (7)
- 半導体スイッチング素子を内蔵し、表面に第1放熱フィンが立設された電子回路ユニットを、第2放熱フィンが一体に立設された板状のステー部材を介して車両の車体フレームに取り付ける電子回路ユニットの取付構造において、
前記電子回路ユニットが、前記ステー部材の板状部と面接触し、
前記第2放熱フィンは、前記ステー部材の板状部に面接触した電子回路ユニットの外形に沿って、かつ前記第1放熱フィンと異なる向きで立設され、
前記第2放熱フィンは、一対の放熱フィンを所定の間隙で配置して不連続に構成され、
前記ステー部材は、平面状の板状部および当該板状部の端部で一方の主面側に立設された第2放熱フィンを備えた同一形状の2つのステー部材を、その第2放熱フィン同士が両者の板状部を挟み、かつ所定の間隙を保って対向するように配置して構成され、
前記対向配置された一対のステー部材の複数が、その板状部同士が面接触して重なり、かつ第2放熱フィンが重ならないように、前記間隙を異ならせながら積み重ねられたことを特徴とする電子回路ユニットの取付構造。 - 複数のステー部材が、車体フレームへの取り付け方向に積み重ねられたことを特徴とする請求項1に記載の電子回路ユニットの取付構造。
- 前記電子回路ユニットが、前記ステー部材を貫通する取り付け手段を備え、前記各ステー部材には、前記取り付け手段が貫通する長穴が開口されたことを特徴とする請求項2に記載の電子回路ユニットの取付構造。
- 前記各ステー部材に位置決め用の係合手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の電子回路ユニットの取付構造。
- 前記各ステー部材の板状部には、積み重ねられた状態で全てのステー部材の板状部を貫通するように位置決めされた長穴が開口されたことを特徴とする請求項1に記載の電子回路ユニットの取付構造。
- 前記各ステー部材の板状部には、その他方の主面に突出する打ち出し突起が形成されると共に、一方の主面側に積み重ねられたステー部材の板状部に形成された打ち出し突起と係合する開口が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電子回路ユニットの取付構造。
- 最下段に配置されるステー部材には、前記打ち出し突起が形成されていないことを特徴とする請求項6に記載の電子回路ユニットの取付構造。
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