JP4138094B2 - 制御装置および情報提供システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話等の移動電話システム(移動電話網)を利用した情報提供システムおよびその制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル方式によるデジタル携帯電話システム(PDC:Personal Digital Cellular System)が知られている。デジタル携帯電話システムの移動端末は、音声信号をデジタル符号化して送受信するとともに(これを音声モードと言う)、コンピュータなどのデジタル機器を所定のコネクターに接続してデジタルデータそのものを送受信すること(これをデータモードと言う)も可能である。このデジタル携帯電話のデータモードを利用して、顧客の例えば車両に搭載されたカーナビゲーションシステムとセンタ側システムとを接続し、センタ側システムが保有する各種の情報を顧客に提供する情報提供システムが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような情報提供システムにおいて、情報の提供を要求する顧客が特定できれば、きめの細かい情報提供サービスが可能となる。
【0004】
本発明の目的は、携帯電話等の移動電話システムを利用し、情報の提供を要求する顧客の特定をしてきめの細かい情報提供サービスを可能とする情報提供システム、およびその制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
実施の形態を示す図1、図3を使用して、括弧内にその対応する要素の符号をつけて本発明を以下に説明する。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、デジタル移動電話システムを介して、複数の他車両にそれぞれ固定的に搭載された制御装置のうちの一の制御装置と接続してデジタルデータの送受信を行う車載用制御装置であって、自車両および他車両の各制御装置には、それぞれ移動電話端末が他の移動電話端末と変更可能に接続される制御装置に適用され、一の制御装置から送信された一の制御装置を識別する識別符号および一の制御装置から送信された一の制御装置に接続される移動電話端末の電話番号に基づいて、顧客および顧客の車を認識する認識手段(S16)を備えるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1記載の制御装置において、認識手段により認識した結果に基づき、認識された顧客および/または顧客の車に関連する情報提供処理を行う処理手段(S16)をさらに備えるようにしたものである。
請求項3の発明は、デジタル移動電話システムを介して情報を提供する情報提供装置(12)と、デジタル移動電話システムを介して情報提供装置(12)から情報を受ける複数の、車両に固定的に搭載された情報受信装置(22)とからなる情報提供システムに適用され、複数の情報受信装置の一の情報受信装置(22)は、自己を識別できる識別符号および該情報受信装置(22)に他の移動電話端末と変更可能に接続される移動電話端末の電話番号を情報提供装置(12)に送信し、情報提供装置(12)は一の情報受信装置(22)から送信された識別符号および電話番号に基づいて、顧客および顧客の車を認識するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3記載の情報提供システムにおいて、情報提供装置(12)は、認識した顧客および顧客の車に基づき、一の情報受信装置(22)に対する個別の処理を行うようにしたものである。
【0006】
なお、上記課題を解決するための手段の項では、分かりやすく説明するため実施の形態の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の第1の実施の形態による情報提供システムの全体構成図を示す図である。符号1はセンタ側システムであり、各種情報を顧客(ユーザ)に提供するための拠点となるセンタである。符号2は車載機側システムで、センタ側システム1から各種の情報を受ける顧客側システムである。符号3は、本情報提供システムが利用する既存のデジタル携帯電話システム(PDC)である。
【0008】
情報提供システムとは、センタ側システム1が保有する各種の情報を顧客が必要とする場合に、顧客側からセンタ側システム1へ電話をかけることにより、デジタル携帯電話システム3がサポートする9600bpsのデータ通信を利用して顧客に情報を提供するシステムである。また、車載機側システム2から顧客の車両の位置情報などをセンタ側システム1に送信することによりセンタ側システム1における検索情報とすることなども可能となる。さらには、センタ側システム1から顧客側に電話をかけ情報を提供する場合もある。情報提供システムは、このような双方向通信によりさまざまなサービスを提供するものであり、これを情報提供サービスという。
【0009】
デジタル携帯電話システム3は、電波を利用して無線で電話をかけることができる携帯電話システムであり、アナログ方式に対してデジタル方式によるものである。このデジタル携帯電話システム3は、日本国において「デジタル方式自動車電話システム標準規格」RCR STD−27F(あるいは最新版)により各種のプロトコルなどの規格が統一されている。この規格を遵守する形で、複数の事業者による複数のデジタル携帯電話システムが提供されており、本実施の形態では、そのうちの一のデジタル携帯電話システムを使用するものである。
【0010】
センタ側システム1は、携帯電話移動端末11(移動電話端末のことであり、以下、単に携帯電話と言う)とセンタ送受信機12とから構成される。携帯電話11は、音声による通話ができるとともに(音声モード)、コンピュータなどのデジタルデータの送受信ができる機能(データモード)を有する。この携帯電話11は、一般に市販されているデジタル携帯電話である。センタ送受信機12は、パソコンやワークステーションあるいは汎用コンピュータなどのコンピュータシステムにより構成され、図示しないがインターネットや各種のパソコン通信あるいはLAN(ローカルエリアネットワーク)やWAN(広域ネットワーク)を経由して他のコンピュータシステムと接続が可能である。
【0011】
携帯電話11の底部にはデジタルデータ転送用のコネクタ13が設けられている。一方、センタ送受信機12にはデジタル携帯電話システム対応の拡張基板14が設けられており、コネクタ13と拡張基板14との間を所定のケーブル15により接続される。コネクタ13にケーブル15(正確にはケーブル15のコネクタ)が接続されると携帯電話11は自動的にデータモードになる。コンピュータシステムであるセンタ送受信機12は、内部で本情報提供システムに関する制御プログラムが実行される。
【0012】
車載機側システム2は、携帯電話21と、データアダプタ機22と、カーナビゲーション装置22と、カーナビゲーション装置23の一部である表示用モニタ24とから構成される。携帯電話21は前述の携帯電話11と同様なものである。カーナビゲーション装置23は、車両位置周辺の道路地図を表示用モニタ24に表示する機能や、出発地から目的地までの推奨経路を演算する機能や、演算された推奨経路に基づいて経路誘導を行う機能等を兼ね備えた装置であり、不図示のGPSセンサや地図データを格納するCD−ROM装置等カーナビゲーションシステムに必要な装置を備えている。内部には、マイクロプロセッサおよびその周辺回路を有し、カーナビゲーションに関するプログラムが実行されるとともに、データアダプタ機22との信号のやり取りを行う制御プログラムも実行される。
【0013】
データアダプタ機22は、携帯電話21とカーナビゲーション装置23とのデータのやり取りにおけるインターフェースとしての機能を有するとともに後述する各種の機能を有する。図2は、データアダプタ機22の構成を示す図であり、マイクロプロセッサ及び周辺回路から構成されるCPU221と、メモリ222と、携帯電話21およびカーナビゲーション装置23と接続されるコネクタ223、224などから構成される。メモリ222には、データアダプタ機22の制御プログラムが格納され、CPU221により実行される。携帯電話21は、携帯電話11と同様にケーブル25が接続されているのでデータモードとなっている。
【0014】
デジタル携帯電話システム3は、前述した通りデジタル携帯電話事業者が提供する既存のデジタル携帯電話システムであり、無線により携帯電話11、21と信号のやり取りを行う基地局31と、基地局31に接続されかつお互いに接続されてデジタル携帯電話網を構成する交換機32などから構成される。なお、デジタル携帯電話システムそのものは公知な内容であるので、詳細な説明については省略する。
【0015】
次に、上述の情報提供システムを利用して顧客が情報提供を受ける場合の制御の流れについて、図3〜図7を使用して以下説明する。
【0016】
まず、図3を使用して、車載機側システム2からデータアダプタ機22が有する固有のIDナンバと携帯電話21の電話番号をセンタ側システム1へ送信する場合の制御の流れを説明する。図3では、車載機側システム2のカーナビゲーション装置23とデータアダプタ機22、および、センタ側システム1のセンタ送受信機12との間の制御の流れを図示している。カーナビゲーション装置23とデータアダプタ機22との間の信号のやり取りは所定の信号体系(コマンド体系)により行われる。データアダプタ機22とセンタ送受信機12との間は、携帯電話11、21を介して前述のデジタル方式自動車電話システム標準規格に規定する信号の送受信の方式により行われる。
【0017】
まず、ステップS1でカーナビゲーション装置23の電源が投入され、ステップS2でデータアダプタ機22の電源が投入される。これらの電源投入は個別に行うものとしてもよいし、カーナビゲーション装置23の電源が投入されると自動的にデータアダプタ機22の電源も投入されるように連動させてもよい。個別に電源が投入される場合は、カーナビゲーション装置23はすでにカーナビゲーションとして使用されていて電源がすでに投入された状態であってもよい。また、車両のイグニッションキーなどと連動し、車両の電気回りの電源がオンされたりエンジンがかけられたりした場合に自動的に電源が投入されるようにしてもよい。
【0018】
ステップS3で、データアダプタ機22はカーナビゲーション装置23に対して接続要求信号を送信する。カーナビゲーション装置23は、ステップS4において、データアダプタ機22と通信が行える状態であれば、データアダプタ機22に対して接続が可能である旨の接続応答信号を返す。これにより、データアダプタ機22とカーナビゲーション装置23の接続が確立する。
【0019】
カーナビゲーション装置23とデータアダプタ機22の接続が確立すると、ステップS5で、データアダプタ機22は接続オン信号(発呼要求信号)をセンタ送受信機12に送信する。データアダプタ機22とセンタ送受信機12は、上述の通り携帯電話11、21を介して信号の送受信が行われ、その信号の送受信の方式はデジタル方式自動車電話システム標準規格の規定に基づくものである。以下の説明では、携帯電話11、21を介して信号の送受信を行う場合、その表現を省略して単にデータアダプタ機22はセンタ送受信機12に信号を送信する、あるいは、センタ送受信機12はデータアダプタ機22に信号を送信するという表現を使用する。
【0020】
ステップS6で、センタ送受信機12は接続オン信号を受信すると、回線の接続を認めるべく(通話を確立すべく)、接続オン信号に対しての応答信号(着呼受付信号とも言う)をデータアダプタ機22に送信する。ステップS7で、データアダプタ機22がセンタ送受信機12からの接続オン信号の応答信号(接続完了信号とも言う)を受信すると、回線が接続される(呼の設定が完了する)。これ以降、データ転送が可能となる。
【0021】
ステップS8で、データアダプタ機22はデータアダプタ機22固有のIDナンバを設定したIDナンバ送出信号をセンタ送受信機12に送信する。IDナンバ送出信号は、デジタル方式自動車電話システム標準規格によるTCH送受信信号のユーザデータ領域に上述の固有のIDナンバを設定して生成し、送信する。このユーザデータ領域は168ビット(21バイト)の大きさを持つ。
【0022】
固有のIDナンバとは、各データアダプタ機に固有に与えられた例えば6桁の10進番号などである。このIDナンバは、製造されたデータアダプタ機によってそれぞれ異なる番号が設定され、このIDナンバによりどのデータアダプタ機であるかを特定することができる。また、データアダプタ機の所有者が登録されているとその所有者まで特定することができる。このIDナンバはデータアダプタ機22のメモリ222に格納されている。IDナンバは特に10進番号に限定する必要はなく、アルファベットなどを含むコードであってもよい。これらのデータは、TCH送受信信号のユーザデータ領域にBCDコードや符号コードで単に並べるだけでもよいし、暗号化して設定するようにしてもよい。例えば、文字コードの間に1個ずつスペースコードを挿入するようにするなどである。
【0023】
ステップS9で、センタ送受信機12はIDナンバ送出信号を受信すると、その信号よりIDナンバを抽出するとともに、IDナンバを受信した旨のIDナンバ応答信号をデータアダプタ機22に送信する。このIDナンバ応答信号もTCH送受信信号のユーザデータ領域に受信した旨の所定のコードを設定して生成する。ステップS10で、データアダプタ機22はセンタ送受信機12からIDナンバ応答信号を受信すると、カーナビゲーション装置23にもIDナンバ応答信号があった旨の信号を送信する。ステップS11で、カーナビゲーション装置23はその信号を受信すると受信した旨の信号をデータアダプタ機22に返す。このようにして、データアダプタ機22からセンタ送受信機12へのIDナンバ送信の一連の処理が終了する。
【0024】
なお、データアダプタ機22は、ステップS8の処理をステップS7の終了を待って行うものではなく、ステップS5の処理が終了すると、引き続きステップS8の処理に入る。
【0025】
次に、ステップS12で、データアダプタ機22は、携帯電話21の携帯電話番号を設定した電話番号送出信号をセンタ送受信機12に送信する。電話番号送出信号は、IDナンバと同様にTCH送受信信号のユーザデータ領域に設定して生成し、送信する。携帯電話番号をTCH送受信信号のユーザデータ領域に設定して送信するのは、デジタル携帯電話システムがこれを利用するためではなく、情報提供システムすなわちデジタル携帯電話システムのユーザがユーザデータとして利用するためである。
【0026】
なお、携帯電話21の携帯電話番号は、データアダプタ機22が事前に携帯電話21に所定の信号を送信してその応答信号により取得しおくものであるが、この時点でその携帯電話番号を取得していない場合は、それらの信号をここでやり取りして携帯電話番号を取得してからステップS12を実行する。
【0027】
ステップS13で、センタ送受信機12は電話番号送出信号を受信すると、その信号より携帯電話21の携帯電話番号を抽出するとともに、携帯電話番号を受信した旨の電話番号応答信号をデータアダプタ機22に送信する。この電話番号応答信号もTCH送受信信号のユーザデータ領域に受信した旨の所定のコードを設定して生成する。ステップS14で、データアダプタ機22はセンタ送受信機12から電話番号応答信号を受信すると、カーナビゲーション装置23にも電話番号応答信号があった旨の信号を送信する。ステップS11で、カーナビゲーション装置23はその信号を受信すると受信した旨の信号をデータアダプタ機22に返す。
【0028】
このようにして、データアダプタ機22からセンタ送受信機12への携帯電話21の携帯電話番号送信の一連の処理が終了する。なお、データアダプタ機22は、ステップS12の処理をカーナビゲーション装置23のステップS11による信号を待って行うものではなく、ステップS8の処理が終了すると、引き続きステップS12の処理に入る。
【0029】
このようにして、接続オン処理(呼の設定)に引き続き、あるいは平行してIDナンバおよび携帯電話のセンタ送受信機12への送信が完了する。この後、各種のデータ転送が行われる。
【0030】
センタ送受信機12では、ステップS16において、ステップS9で受け取ったIDナンバおよびステップS13で受け取った携帯電話場合を解析して顧客の特定(認識)を行い、その結果に基づき種々の処理を行う。例えば、その顧客が会員かどうかを判断したり、セキュリティに役立てたり、接続回数の管理に役立てたり、顧客個人サービス(メール到着の連絡、新着情報のサービス等)に役立てたりすることが可能となり、情報提供サービスのサービス範囲が大きく広がることになる。
【0031】
セキュリティに役立つ例としては、例えば、顧客のデータアダプタ機22や携帯電話21を紛失したり盗難にあったりした場合、そのIDナンバや携帯電話番号をセンタ側システム1に通知し(電話連絡などにより)、センタ送受信機12に登録しておくと、そのIDナンバや携帯電話番号からの情報提供サービスの要求に対しては応答しないようにすることも可能となる。
【0032】
必要な情報提供が終了すると、カーナビゲーション装置23は、ステップS21で終了信号をデータアダプタ機22に送信する。ステップS22で、データアダプタ機22は回線を切断すべく接続オフ信号をセンタ送受信機12に送信する。ステップS23で、センタ送受信機12は接続オフ信号を受信すると、その応答信号をデータアダプタ機22に返す。ステップS24で、データアダプタ機22は接続オフに関する応答信号が返ってくると、その旨の信号をカーナビゲーション装置23に送信する。これらにより、各装置は回線の接続オフの処理(呼の開放)を行い通話は終了する。
【0033】
なお、上記の説明では、IDナンバと携帯電話番号の両方を送信する例を説明したが、どちらか一方のみを送信するようにしても顧客の特定は可能である。しかし、ここでいう顧客の特定とは、ある特定の車両あるいはカーナビゲーション装置を特定することが、この情報提供システムにおいて大きな利用価値が発生する。なぜなら、この情報提供システムで提供する情報は顧客の所有する車両やカーナビゲーション装置に関するものがメインであるからである。携帯電話は誰の携帯電話を使用してもよいため、携帯電話の電話番号だけでは車両やカーナビゲーション装置を特定することができない。従って、どちらか一方のデータを送信する場合はIDナンバの方を送信するのが好ましい。
【0034】
次に、センタ送受信機12とデータアダプタ機22との間で携帯電話システム3の通話路の接続(呼の設定)が完了し、IDナンバおよび携帯電話番号の送信が完了した後に、検索メニューを送信する場合について説明する。図4はその制御の流れを説明する図である。
【0035】
ステップS101で、センタ送受信機12はメニュー画面データを生成する。ステップS102で、センタ送受信機12は生成したメニュー画面データをデータアダプタ機22に送信する。データアダプタ機22とセンタ送受信機12のデータの送受信は、前述のデジタル方式自動車電話システム標準規格の規定に基づくものである。ステップS103で、データアダプタ機22はメニュー画面データを受信するとそのデータをカーナビゲーション装置23に転送する。
【0036】
ステップS104で、カーナビゲーション装置23はメニュー画面データを受信すると受信した旨の応答信号をデータアダプタ機22に返す。ステップS105で、データアダプタ機22はカーナビゲーション装置23から送られてきたメニュー画面データ受信応答信号をセンタ送受信機12に送信する。ステップS106で、センタ送受信機12はメニュー画面データ受信応答信号を受信し、メニュー画面データが受信された旨を確認する。以上により一連のメニュー画面データの送受信の処理が完了する。
【0037】
メニュー画面データが、データ送信の1つの送信単位より大きいデータである場合は、複数の送信単位に分割してそのデータを送信する。データの送受信にエラーが発生した場合は、所定のプロトコルでデータを再送信する。
【0038】
ステップS107では、カーナビゲーション装置23は送られてきたデータに基づくメニュー画面を表示用モニタ24に表示する。このようにして送受信され表示用モニタ24に表示されるメニュー画面は、その時期に応じて顧客が最も使いやすいと思われるメニュー画面をセンタ送受信機12が生成するものである。例えば、春であれば花に関する情報メニューを生成したり、オリンピックやサッカーのワールドカップの時期にはそれらに関するメニューを生成したりする。図5は、サッカーのワールドカップに関するメニューの例を示す図である。また、データアダプタ機22のIDナンバや携帯電話番号により顧客が特定できているため、その顧客特有のメニュー画面を生成することも可能である。例えば、顧客の車の年式、車種等に見合った車両情報メニューを生成し送信することも可能である。
【0039】
車載機システムなどにおいて、顧客、例えば車の運転手などには、複雑な操作を強いることはできない。また、カーナビゲーション装置などが接続された車載機システムでは、家庭でインターネットなどに接続する場合とは異なり、顧客が求める情報の種類などはある程度限定されるものである。従って、それを迅速にアクセスできるようにするために、センタ側システムが能動的にその状況を判断して最も使いやすいメニュー画面を提供するものである。
【0040】
次に、本情報提供システムが提供する情報の一種である車両のメンテナンス情報について説明する。図6は、その制御の流れを示す図であり、図7は、車両のメンテナンス情報の表示の一例を示す図である。車両のメンテナンス情報画面は、図4の制御により表示されたメニュー画面のメニューの一つを選択することによって得られる情報画面の一つである。
【0041】
カーナビゲーション装置23の表示モニタ24に表示されたメニュー画面から一つのメニューが選択されると、その選択はデータとしてセンタ送受信機12に送信され通知される。センタ送受信機12はその通知を受けると、車両のメンテナンス画面データを生成し、前述したメニュー画面と同様な制御の流れにより車載機側システム1に送信する。図6の制御の流れの図は、データ内容が異なる以外は図4の制御の流れと同じであるのでその説明を省略する。
【0042】
センタ送受信機12は、データアダプタ機22から送信されたIDナンバや携帯電話21の電話番号をすでに保有し顧客の特定がなされている。また、各顧客の本情報提供システムで使用する車両についての情報も各顧客ごとにセンタ送受信機12の記憶装置に登録されている。従って、顧客が特定できるとその車両も特定でき、特定された車両の個別のメンテナンス情報画面を生成することができる。カーナビゲーション装置23についても同様に特定できる。
【0043】
このようにして送られてきた車両のメンテナンス情報画面を顧客が見ることにより、その車両に見合った適切なメンテナンスを受けることができる。この場合、車両のメンテナンス情報は事前にセンタ送受信機12に記憶されているか、あるいは、センタ送受信機12が顧客の車両の点検修理工場のコンピュータなどに接続してそのデータの入手が可能な状態になっている。これは、車載機側システム2があらゆる情報を記憶しておくことは不可能なため、大容量な記憶システムを保有するセンタ側システム1を有効に利用したり、また、センタ側システム1を拠点に他の有効な情報を有するシステムにアクセスできるようにしたものである。車載機側システム2があらゆる情報を記憶しておくことが不可能なのは、車載機側システム2自体の記憶容量の問題や、それらの情報を常に最新なものに更新しておくことは現実的にできないためでもある。
【0044】
なお、上記では車両のメンテナンス情報について説明をしたが、顧客のカーナビゲーション装置も特定できているため、このカーナビゲーション装置に関するメンテナンス情報を提供することも可能である。これにより、顧客は最新のカーナビゲーション装置の情報を得ることができ、適切なメンテナンスを受けることができる。また、カーナビゲーション装置の最新の制御プログラムやデータをこの情報提供システムを利用してダウンロードすることも可能である。
【0045】
また、上記では、データアダプタ機22の固有のIDナンバや携帯電話21の電話番号をTCH送受信信号のユーザデータ領域に設定して送信する例を説明したが、メニュー画面や車両のメンテナンス画面と同様にデータとして設定して送信するようにしてもよい。どちらの方式であっても、顧客は意識ずることなく自動的にIDナンバや携帯電話番号が送信される。
【0046】
−第2の実施の形態−
第2の実施の形態では、データアダプタ機22の固有のIDナンバおよび携帯電話21の電話番号を携帯電話を着信拒否モードに設定した状態で送信する例を説明する。情報提供システムの構成は、図1の第1の実施の形態と同じであるのでその説明を省略する。
【0047】
なお、着信拒否モードとは、携帯電話に電話がかかってきても電話に出ない旨設定をしておくものであり、携帯電話は呼び出し音をならさず呼の設定がなされないモードである。第2の実施の形態はこの着信拒否モードを利用するものである。
【0048】
図8は、第2の実施の形態の制御の流れを説明する図である。図8において、第1の実施の形態の図3の内容と共通するステップは同一ステップ番号を付して説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。まず、センタ側システム1の携帯電話11を着信拒否モードに設定しておく。この状態で図8の制御が開始される。図8のステップS1からステップS5までの処理およびステップS8からステップS16の処理は第1の実施の形態と同様になされる。
【0049】
ステップS5で、データアダプタ機22は接続オン信号(発呼要求信号)をセンタ送受信機12に送信する。接続オン信号は携帯電話11まで送信されてくるが、携帯電話11は着信拒否モードに設定されているので、接続オン信号はセンタ送受信機12まで転送されてこない。すなわち、ステップS201で携帯電話11は接続オン信号を受けると、着信拒否モードが設定されているので、ステップS202で、接続オフ信号を受信したときに応答する信号と同等の信号をデータアダプタ機22に送信する。これにより、回線の接続(呼の設定)がなされない。携帯電話11は着信拒否モードに設定されているので呼び出し音も鳴らさない。
【0050】
しかし、携帯電話11から接続オフに対応する信号がデータアダプタ機22に送信されてくるまでにタイムラグ(例えば数10ms〜数100ms)があるため、データアダプタ機22は引き続きステップS8によりIDナンバの送出、および、ステップS12により携帯電話番号の送出を行うことができる。これにより、センタ送受信機12はステップS9によりIDナンバ、および、ステップS13により携帯電話番号を取得することができる。
【0051】
ステップS203で、データアダプタ機22は接続オフに関する応答信号と同等の信号を受信すると、その旨の信号をカーナビゲーション装置23に送信する。これらの信号により、各装置は回線の接続オフの処理(呼の開放)、正確には接続オン(呼の設定)をしようとした処理の中止処理を行う。
【0052】
このように着信拒否モードにしておくと、携帯電話11と携帯電話21との間の通話が確立しなくても、センタ送受信機12はデータアダプタ機22から送られてきたIDナンバと携帯電話番号を取得することができ、どの顧客からそれらが送られてきたかが特定できる。この場合、携帯電話21の呼び出し音が鳴ることもなくIDナンバと携帯電話番号を取得することができる。
【0053】
この内容は、センタ側システム1において車載機側システム2である特定の顧客に特定の内容を通知したい事象が起こったときに、センタ側システム1から車載機側システム2へ、IDナンバと携帯電話番号に代えて他の小さな情報を送信する場合にも同様に適用することができる。例えば、その顧客宛の電子メールが所定のサーバに届いたとする。センタ送受信機12はそのサーバとインターネットなどで接続が可能であり、その顧客に電子メールが届いたという情報を取得することができる。センタ送受信機12は、この情報に基づいて例えば「新着メール受信」のような短いメッセージを特定の顧客に情報提供する場合に、この内容を適用することができる。
【0054】
図9は、その制御の流れを説明する図である。車載機側は車両が運転中でしかもカーナビゲーション装置23を使用しているものとする。このとき、携帯電話21も着信拒否モードに設定されているとする。
【0055】
このような状態で、ステップS301において、センタ送受信機12は特定の顧客に電子メールが届いた旨の情報を取得すると、「新着メール受信」というメッセージを生成する。ステップS302で、センタ送受信機12はデータアダプタ機22に接続オン信号を送信する。接続オン信号はデータアダプタ機22に接続される携帯電話21まで送信されてくるが、携帯電話21は着信拒否モードに設定されているので、接続オン信号はデータアダプタ機22まで転送されてこない。すなわち、ステップS303で携帯電話21は接続オン信号を受けると、着信拒否モードが設定されているので、ステップS304で、接続オフ信号を受信したときに応答する信号と同等の信号をセンタ送受信機12に送信する。これにより、回線の接続(呼の設定)がなされない。携帯電話21は着信拒否モードに設定されているので呼び出し音も鳴らさない。
【0056】
携帯電話21から接続オフに対応する信号がセンタ送受信機12に送信されてくるまでに若干時間がかかるため(例えば数10ms〜数100ms)、ステップS305で、センタ送受信機12は、前述の「新着メール受信」というメッセージデータをTCH送受信信号のユーザデータ領域に設定し、特定顧客用メッセージ送出信号を生成してデータアダプタ機22に送信することができる。このメッセージは、日本語7文字のデータであるので14バイトのデータである。TCH送受信信号のユーザデータ領域は168ビット(21バイト)であるので、設定できる大きさである。ステップS306で、データアダプタ機22は特定顧客用メッセージ送出信号を受信し、メッセージデータを抽出するとともに、そのデータをカーナビゲーション装置23に所定の信号により送信する。
【0057】
ステップS307で、カーナビゲーション装置23は特定顧客用メッセージデータを受信し、ステップS308で、そのメッセージを表示用モニタ24に表示する。この場合、カーナビゲーション装置23はカーナビゲーションとして使用されている最中であるため、カーナビゲーションの表示画面をじゃましないように隅に小さく「新着メール受信」と表示する。このとき、カーナビゲーション装置23のブザー(不図示)を軽く鳴らすようにしてもよい。
【0058】
一方、ステップS309で、センタ送受信機12は接続オフに関する応答信号と同等の信号を受信すると、回線の接続オフの処理(呼の開放)、正確には接続オン(呼の設定)をしようとした処理の中止処理を行う。
【0059】
このようにして、顧客はセンタ側システム1からの簡単なメッセージを受信することができる。また、携帯電話21は着信拒否モードにしているため、車両運転中に運転手を携帯電話21の呼び出し音によって驚かすこともないため、車両運行の安全に大きく寄与する。しかも、着信拒否モードにしているため、携帯電話11と携帯電話21との間の通話が確立しなくても簡単なメッセージの提供を受けることができる。
【0060】
なお、第2の実施の形態において説明した携帯電話の着信拒否モードにおけるプロトコルは上記の内容に限定する必要はない。他のプロトコルで処理される内容であってもよい。すなわち、携帯電話システムが有する着信拒否モードの機能を利用して、携帯電話間の通話を確立せず簡単なユーザメッセージを送受信することができるすべての態様に適用できる。
【0061】
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、特定の携帯電話事業者が提供するデジタル携帯電話システムを利用する例で説明したが、本発明はこの内容に限定する必要はない。異なる携帯電話事業者間が提供する異なるデジタル携帯電話システム間においても適用することができる。また、PHS(デジタルコードレス電話システム)においても適用することができる。さらに、デジタル携帯電話システムとPHSとの間においても適用することができる。すなわち、本発明は、デジタル方式の移動電話システムを利用する場合の全般に適用することができるものである。また、センタ側システムの接続される電話は、移動電話でなくてもよい。NTT(日本電信電話)の一般公衆回線網に接続されるデジタル方式の固定電話であってもよい。ただし、上述のそれぞれの場合には、通信プロトコルの統一が必要となる。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成しているので、次のような効果を奏する。制御装置から送信された、制御装置を識別できる識別符号および接続される携帯電話の電話番号を受信し解析して顧客および顧客の車の特定(認識)を行い、その結果に基づき、特定された顧客に応じたきめの細かいサービス範囲の広い情報提供サービスが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による情報提供システムの全体構成図を示す図
【図2】データアダプタ機の構成を示す図
【図3】IDナンバと携帯電話番号を送信する場合の制御の流れを説明する図
【図4】メニュー画面データを送信する場合の制御の流れを説明する図
【図5】メニュー画面の表示一例を示す図
【図6】メンテナンス画面データを送信する場合の制御の流れを説明する図
【図7】メンテナンス情報の表示の一例を示す図
【図8】第2の実施の形態において、IDナンバと携帯電話番号を送信する場合の制御の流れを説明する図
【図9】特定の顧客に特定のメッセージを送信する場合の制御の流れを説明する図
【符号の説明】
1 センタ側システム
2 車載機側システム
3 デジタル携帯電話システム(PDC)
11、21 携帯電話
12 センタ送受信機
13、223、224 コネクタ
14 拡張基板
15、25 ケーブル
22 データアダプタ機
23 カーナビゲーション装置
24 表示用モニタ
31 基地局
32 交換機
221 CPU
222 メモリ
Claims (4)
- デジタル移動電話システムを介して、複数の他車両にそれぞれ固定的に搭載された制御装置のうちの一の制御装置と接続してデジタルデータの送受信を行う車載用制御装置であって、自車両および他車両の各制御装置には、それぞれ移動電話端末が他の移動電話端末と変更可能に接続される制御装置において、
前記一の制御装置から送信された前記一の制御装置を識別する識別符号および前記一の制御装置から送信された前記一の制御装置に接続される移動電話端末の電話番号に基づいて、顧客および顧客の車を認識する認識手段を備えることを特徴とする制御装置。 - 請求項1記載の制御装置において、
前記認識手段により認識した結果に基づき、前記認識された顧客および/または顧客の車に関連する情報提供処理を行う処理手段をさらに備えることを特徴とする制御装置。 - デジタル移動電話システムを介して情報を提供する情報提供装置と、
デジタル移動電話システムを介して前記情報提供装置から情報を受ける複数の、車両に固定的に搭載された情報受信装置とからなる情報提供システムにおいて、
前記複数の情報受信装置の一の情報受信装置は、自己を識別できる識別符号および該情報受信装置に他の移動電話端末と変更可能に接続される移動電話端末の電話番号を前記情報提供装置に送信し、
前記情報提供装置は、前記一の情報受信装置から送信された識別符号および電話番号に基づいて、顧客および顧客の車を認識することを特徴とする情報提供システム。 - 請求項3記載の情報提供システムにおいて、
前記情報提供装置は、前記認識した顧客および顧客の車に基づき、前記一の情報受信装置に対する個別の処理を行うことを特徴とする情報提供システム。
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