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JP4154319B2 - レール締結装置の線ばね抜け止め具 - Google Patents
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JP4154319B2 - レール締結装置の線ばね抜け止め具 - Google Patents

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本発明は、線ばねの弾性力によりレールのフランジ部をまくらぎに向って付勢するレール締結装置との組合せで用いられる線ばね抜け止め具に関する。
鉄道用の軌道は、道床の上に敷設されたまくらぎと、このまくらぎに載置されるレールと、レールをまくらぎに固定する締結装置を有してなる。釘そのものを締結装置として利用するもの、ボルト締めされる金具を締結装置として利用するものに加え、最近になって、クリップ状に屈曲形成された線ばねを利用し、その線ばねの弾性力でレールのフランジ部を押さえるタイプの締結装置が提案されている(特許文献1・特許文献2)。
これらの締結装置は、ばね支持体と線ばねより構成されている。ばね支持体は、レールのフランジ部の両側でまくらぎに部分的に埋設される脚部を備えており、レール長手方向に延びる貫通孔が形成されている。線ばねはクリップ状に形成され、それぞれが実質的に平行に延びる挿入部、支持部及びフランジ押え部より構成される。挿入部は、ばね支持体の一端から貫通孔に挿入される部分である。支持部は、ばね支持体フランジ部のばね受け面に当接する部分である。フランジ押え部は、レールのフランジ部をまくらぎに向かって付勢する部分である。挿入部は、ばね支持体の貫通孔への挿入側において第1アーム部で支持部と連続している。支持部は、挿入部と連続する側と反対側の端部において、第2アーム部でフランジ押え部に連続している。線ばねの挿入部をばね支持体の貫通孔に挿入し、線ばねのフランジ押え部をレールのフランジ部に当接させると、線ばねがレールを弾性力により押え付ける。こうすることで、レールがまくらぎに固定される。
特公昭57−47321号公報 特開平6−322705号公報
上記締結装置は、線ばねが挿入される方向には第1アームがあるために抜け出ることはない。しかし、線ばねは摩擦力でばね支持体に保持されているだけであるから、摩擦力を越えた力が逆方向に作用したときには線ばねは支持体から外れることになる。線ばねが支持体から抜け出ると、レールを適正な位置に保持できなくなることは当然であるが、上記締結装置を橋梁で用いるときには、線ばねの落下による二次災害を誘発する恐れがある。そのため、線ばねが抜け出ることを確実に防止することが求められる。
そこで、線ばねと支持体をスポット溶接によって不離一体に固着する方法や、線ばねと支持体に互いに嵌合する凹凸部を設け、両部材を凹凸嵌合させて脱落を防止する方法が検討されている。
しかし、両部材をスポット溶接によって不離一体に固着する方法では、固着時に溶接工程を要するだけでなく、ロングレールの軌道修正のための保守作業等において、溶接部分から線ばねと支持体を分離させなければならない。そのため、レールの敷設作業や保守作業に余分な工数を要することになる。さらに、溶接部分から線ばねと支持体を分離させるので、線ばね及び支持体を再利用することができないか、溶接及び分離による凹凸残存部分により線ばね及び支持体の再利用率が低下することとなり、非経済的であるという問題もある。
一方、両部材を凹凸嵌合させて脱落を防止する方法では、線ばね及び支持体に予め凹部及び凸部を設けることを要するので、締結装置自体を追加加工しなければならないことに加え、装着時、凹凸嵌合させるために線ばねを大きく変形させなければならず、別途、特定の治具を要する問題がある。装着とは逆に、ロングレールの軌道修正のような保守作業等において線ばねを外すときには、その線ばねを大きく変形させなければならず、装着時だけでなく線ばねを外して軌道の解体作業を行うときにも非常に不便である。
本発明の目的は、レール締結装置を装着状態に確実に維持することができる、線ばねの抜け止め具を提供することにある。
本発明の他の目的は、再利用ができるように着脱容易な、線ばねの抜け止め具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、特定治具を要することなく作業者が作業現場で容易に着脱することができる、線ばねの抜け止め具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、締結装置自体に加工を行うことなく、また、締結装置自体に構成要素を付加する必要がない、線ばねの抜け止め具を提供することにある。
本発明は、第1に、レールのフランジ部の両側でまくらぎに固着されてレール長手方向に延びる貫通孔を備えたばね支持体;及び、ばね支持体の一端から隙間をもって貫通孔に挿入可能な挿入部、まくらぎ又はばね支持体のばね受け面に当接する支持部、レールのフランジ部をまくらぎに向って付勢するフランジ押え部、挿入部と支持部と連続させる第1アーム部、及び、第1アーム部と反対側で支持部とフランジ押え部を連続させる第2アーム部とを有する線ばね;を備え、前記線ばねの弾性力によってレールをまくらぎに固定するレール締結装置との組合せで用いられる抜け止め具であって、
前記抜け止め具は、前記隙間に挿通可能で、前記貫通孔の両端から突出する長さの軸部と、前記軸部の一端に固着されて前記第1アームの背面に当接する係留部と、前記軸部の他端に着脱可能で前記ばね支持体の端面に当接するストッパと備えたことを特徴とする抜け止め具により前記課題を解決した。
第1の発明によれば、線ばねの挿入部と貫通孔との間に形成される隙間に着目して、その隙間に抜け止め具の軸部が挿入される。軸部の両端はばね支持体の貫通孔から突出しており、一端の係留部が線ばねの第1アームに当接する。軸部の他端には、ばね支持体の端面に当接するストッパが着脱自在に設けられており、軸部を隙間に挿入した後、ストッパが装着される。線ばねが抜けようとするとき第1アームが係留部を押圧するが、ストッパがばね支持体の端面に当接するので線ばねはばね支持体から抜け出ることを阻止される。
以上のように、既存の締結装置に手を加えることなく、線ばねが抜け出ることを確実に防止することができる。本発明の抜け止め具は、ストッパの採用によって特定治具を用いることなく作業者が現場で着脱できるため、スポット溶接する方法や凹凸嵌合する方法に比較しても作業性が向上する。また、ストッパを外すことで、抜け止め具を再利用することができる。
本発明は、第2に、レールのフランジ部の両側でまくらぎに固着されてレール長手方向に延びる貫通孔を備えたばね支持体;及び、ばね支持体の一端から隙間をもって貫通孔に挿入可能な挿入部、まくらぎ又はばね支持体のばね受け面に当接する支持部、レールのフランジ部をまくらぎに向って付勢するフランジ押え部、挿入部と支持部と連続させる第1アーム部、及び、第1アーム部と反対側で支持部とフランジ押え部を連続させる第2アーム部とを有する線ばね;を備え、前記線ばねの弾性力によってレールをまくらぎに固定するレール締結装置との組合せで用いられる抜け止め具であって、
前記抜け止め具は、前記隙間に挿通可能で、前記貫通孔の両端から突出する長さの軸部と、前記支持体の一端側に位置する第1アームの背面と前記支持体の他端側の端面とに跨がるケースと、前記軸部の両端に設けられて前記ケースの両側外面に当接するストッパと備えたことを特徴とする抜け止め具により前記課題を解決した。
第2の発明において、軸部の構成は第1の発明のものと同じである。第2の発明によれば、ケースの両側外面にストッパが当接する。ストッパは少なくとも一端において着脱可能である。線ばねが抜けようとするとき第1アームが係留部を押圧するが、ストッパがばね支持体の端面に当接するので線ばねはばね支持体から抜け出ることを阻止される。
第2の発明においても、既存の締結装置に手を加えることなく、線ばねが抜け出ることを確実に防止することができる。本発明の抜け止め具は、ストッパの採用によって特定治具を用いることなく作業者が現場で着脱できるため、スポット溶接する方法や凹凸嵌合する方法に比較しても作業性が向上する。また、ストッパを外すことで、抜け止め具を再利用することができる。
前記軸部は、ばね支持体の貫通孔と線ばねの挿入部との間に形成される隙間形状に適合するV字状、円弧状又は三日月状であることが好ましい。
挿入部は線ばねの弾性力によって貫通孔の上面に当接している。したがって、隙間形状は略三日月状となる。軸部を前記三日月状に適合するようなV字状又は円弧状とすることにより、抜け止め具の方向性や姿勢が一義的に定まる。作業者によって抜け止め具の装着作業が異なることはない。
軸部の一端には、係留部又はストッパが設けられているが、軸部の方向性や姿勢が定まることにより、係留部やストッパの方向性や姿勢も定まる。係留部やストッパは、線ばねの第1アームに当接することが求められるが、軸部を挿入するだけで確実に線ばねの第1アームに当接する。これによって、作業者による装着ミスを防止することができる。
第1の発明において、係留部とストッパとの対向間隔は、線ばね適正装着時の第1アームの背面とばね支持体の他端の端面との間隔に等しいことが好ましい。
抜け止め具の軸部が貫通孔に挿入され、係留部が第1アームの背面に当接すると、その背面を基準にして軸部のストッパの位置が定まる。係留部が第1アームの背面に当接しない状態でストッパを装着しようとすると、距離不足によってストッパを装着することができないことになる。こうすることより、線ばねが正しく装着されているかどうか、作業者に注意を促すことができる。
また、線ばねが貫通孔に挿入不足であると、距離不足によってストッパが装着されないことになる。係留部とストッパとの対向間隔を、線ばね適正装着時の第1アームの背面とばね支持体の他端の端面との間隔に等しくすることにより、線ばねの装着不備を抜け止め具によって判別することができる。
第2の発明において、ケース内面の対向間隔は、線ばね適正装着時の第1アームの背面とばね支持体の他端の端面との間隔に等しく、ストッパの対向間隔がケース外面の間隔に等しいことが好ましい。
第2の発明においては、ケース内面の対向間隔を基準に線ばねの適正装着を判別することができる。線ばねが貫通孔に挿入不足であると、ケースが装着されないことになる。まず、ケース装着可否によって線ばねの装着不備を判別することができる。
次に、ケースが適正に装着されても、ストッパが適正に装着されなければ線ばねが抜け出ることを確実に防止することはできない。ストッパの対向間隔をケース外面の間隔に等しくすることで、作業者に対して、適正な位置にストッパを装着することを促すことができる。
以下、図面を参照して本発明による線ばねの抜け止め具の実施例を説明する。まず、図1及び図2は、抜け止め具が適用される鉄道用の軌道及び締結装置を示している。鉄道用の軌道は、例えば、コンクリート製のまくらぎ10と、このまくらぎ10の上面にゴムパッド11を介して敷設されるレール12と、レール12をまくらぎ10に固定する締結装置14とを有してなる。本発明の抜け止め具は、図示されるような締結装置14との組合せで用いられる。
図1及び図2に示されるように、締結装置14は、ばね支持体16と線ばね18とを有してなる。さらに、締結装置14は、レール12のフランジ部22を押える補助をするためのインシュレータ20を含むことがある。
図1を参照して説明すると、ばね支持体16は、まくらぎ10に埋設される脚部24を備えている。敷設されるレール12のフランジ部22の両側に脚部24が埋設されることにより、ばね支持体16はレール12に対して適切な位置に配設される。
ばね支持体16は、レール12の長手方向に延びる大径の円形貫通孔26を備えている。スリーブ28は、大径の貫通孔26に実質的に隙間なく、ただし、回転可能に嵌め込まれている。スリーブ28は、大径の貫通孔26に嵌合されたときレール12の長手方向に延びる小径の円形貫通孔30を備えている。大径の貫通孔26の外径中心と、小径の貫通孔30の内径中心は偏心しており、ばね支持体16に対してスリーブ28の装着角度を変えることで、小径の貫通孔30の中心が変化する。外径中心と内径中心を偏心させて肉厚を異ならせた構造により、スリーブ28の相対回転角度を変更することで、線ばね18の弾性によるばね力を変えることができる。
図1及び図2を参照して説明すると、線ばね18は、全体が断面円形の鋼材を屈曲形成して製造される。線ばね18は、小径の貫通孔30に挿入可能な挿入部32と、ばね支持体16のショルダー部分34のばね受け面36に当接する支持部38と、インシュレータ20を介してレール12のフランジ部22をまくらぎ10に向って付勢するフランジ押え部40を備えている。挿入部32、支持部38及びフランジ押え部40は、それぞれが実質的に平行である。線ばね18は、さらに、挿入部32と支持部38とを連続させるU字状の第1アーム部42と、第1アーム部42の反対側で支持部38とフランジ押え部40を連続させるU字状の第2アーム部44とを有する。
線ばね18を弾性変形させて、挿入部32を小径の貫通孔30の適切な位置に装着すると、フランジ押え部40がインシュレータ20を介してレール12のフランジ部22をまくらぎ10に向って付勢する。締結装置14は、線ばね18の弾性力による摩擦力によってレール12をまくらぎ10に固定する。
図3乃至図7は、締結装置14との組合せで用いられる抜け止め具の実施例1を示している。図3及び図4は、抜け止め具100を装着した締結装置14及び軌道の正面図と平面図である。図5乃至図7は、抜け止め具100を構成する軸部102、係留部104、及び、ストッパ116をそれぞれ示している。
図3に示されるように、軸部102は、小径の貫通孔30と挿入部32との間に形成される隙間に挿入可能な形状である。小径の円形貫通孔30の内周面と挿入部32の円形外周面との間には略三日月形の隙間が形成される。締結装置14の隙間に着目して、この隙間に軸部102を挿入して線ばね18の挿入部32に近い位置で軸部102に引張荷重が作用するように構成することで、強い力に対しても抜け止め可能な構造としている。また、軸部102は、前記隙間に適合するように、実質的にV字状をしている。また、例えば、軸部102はV字状ではなく、三日月状や円弧状をしていてもよい。
棒状又は板状の軸部102を採用してもよいが、V字状又は円弧状とすることにより、ばね支持体16に対して軸部102の位置がほぼ一義的に定まる。そのため、棒状又は板状に比べ、V字状等の方が適正な位置に抜け止め具100を装着することができる点で好ましい。また、V字状、円弧状又は三日月状とすることによって、軸部102はその断面係数が大きくなり、軸部102に作用するモーメントにも強い構造となる。
図4に示されるように、軸部102は、小径の貫通孔30の両端から突出する長さを備えている。軸部102は、一端において係留部104が例えば溶接によりL字状に固着されている。略三日月状の隙間と略V字状の軸部102により、ばね支持体16に対する軸部102のおおよその位置や姿勢が定まるので、軸部102の姿勢に対応して第1アーム部42と適合する方向に抜け止め具100はL字状をなしている。こうすることにより、第1アーム部42に対して係留部104の位置がほぼ一義的に定まり、適正な位置に抜け止め具100を容易に装着することができる。
係留部104は、第1アーム部42に当接し、線ばね18が抜け出る方向への力を軸部102に作用させる。図5に詳細に示されるように、本実施例の係留部104は、軸部102と直交する方向の背面部106及び両側側面部108より構成されている。背面部106と両側側面部108は断面コ字状をなし、第1アーム部42を内部に収納できるようになっている。
断面コ字状の係留部104が第1アーム部42を収納することで、抜け止め具100は適正な位置に装着されたことを示される。収納しないときは、軸部102の他端が小径の貫通孔30の他端から突出しない長さになっており、その結果、作業者は後述するストッパ116を装着できない構成となっている。また、係留部104が第1アーム部42に当接したとき、軸部102の他端が適切な突出することで、線ばね18が適正な位置に装着されているかどうかを抜け止め具100の装着の際に確認することができる。例えば、線ばね18が小径の貫通孔30の奥深くまで入っておらず、挿入不備の場合には、軸部102の他端が小径の貫通孔30の他端から突出せず、作業者は線ばね挿入不備であることを注意喚起される。
以上のように装着された抜け止め具100は、第1アーム部42の最も外側の背面が、係留部104の背面部106に当接することで、線ばね18は外側への変位を阻止される。したがって、係留部104は、少なくとも第1アーム部42の最も外側の背面に到達する長さより長く構成されている。なお、係留部104の形状は図示される形状に限定されるべきでなく、線ばね18が抜け出る方向へ変位する際に、線ばね18に随伴されるように構成されていればよい。
線ばね18が適正な位置に装着され、軸部102及び係留部104が適正な位置に装着されると、軸部102の他端はばね支持体16の小径の貫通孔30の他端から突出する。軸部102の突出端にストッパ116が着脱される。
まず、ワッシャ112が軸部102に装着される。ワッシャ112は、軸部102の断面形状に適合するV字状の孔110を備えている。ワッシャ112の外径は、小径の貫通孔30より大きく、ばね支持体16の端面に当接する略円形をしている。線ばね18及び軸部102が抜け出る方向へ変位したとき、ワッシャ112はばね支持体16に当接してこの力に抗する。
その後、ストッパ116が軸部102に装着される。ストッパ116は、軸部102の他端に形成された切り欠き114に係脱可能である。係留部104の背面部106と軸部102の切り欠き114(正確にはワッシャ112の厚みを考慮する)との対向間隔によって、線ばね18及び抜け止め具100が適正な位置に装着されているかを確認できる。
ストッパ116は、装着が容易であり、且つ、保守作業時に抜け止め具100を外すことが容易にできるように、着脱容易に構成されている。具体的には、ストッパ116には、軸部102の断面形状に適合するV字状の孔と円形孔が重ね合わされた形状の孔118が形成されている。ストッパ116は、切り欠き114の最細部分で回転可能である。軸部102への装着後に切り欠き114が設けられて軸部が細くなった部分で作業者がストッパ116を回転させることにより、軸方向の変位が阻止される。
また、ストッパ116は、L字状に屈曲した錘部120を備えている。錘部120によってストッパ116の重心は偏心する。こうすることで、ストッパ116は装着時の姿勢と反転した姿勢になろうとするので、鉄道走行時の振動等によってストッパ116は偶発的に外れることを阻止され、着脱が容易であるにも拘らず、線ばね18を確実に保持することができる。また、保守作業時には、特別な治具を用いることなくストッパ116及びワッシャ112を外し、軸部102を小径の貫通孔30から抜くことで、抜け止め具100のそれぞれの部品を再利用できる状態で、線ばね18を外すことができるようになる。
ストッパ116の他の形態として、図示のような板状ストッパの代わりにピンを利用することができる。この場合、ストッパは、軸部102の断面形状に適合する孔110を備えたワッシャ112と、軸部102の他端に形成されたピン孔に係脱可能なピン状ストッパより構成される。軸部102にワッシャ112を装着後、ピン孔にピン状ストッパを挿入することで、線ばね18を適正な位置に確実に保持することができる。
図8乃至図10は、締結装置14との組合せで用いられる抜け止め具の実施例2を示している。抜け止め具200は、軸部202、ケース204、第1ストッパ206及び第2ストッパ207より構成される。
軸部202は、一端側に第1ストッパ206が形成されている点、他端側に第2ストッパ207のためのピン孔が形成されている点を除いて実施例1と実質的に同じであるので説明を省略する。
図10に示されるように、ケース204は、底面と一方の側面が解放された箱形状をしている。ケース204は、ばね支持体16の上に載置可能に構成されている。レール12の両側において、一対のケース204は解放する側面同士が対峙するように載置される。ばね支持体16に載置されたとき、ケース204は、ばね支持体16の大部分を覆うとともに、線ばね18の挿入部32、第1アーム部42、支持部38を完全に覆い、第2アーム部44の略半分を覆う。
ケース204の内面の対向間隔は、線ばね18が貫通孔に適正に挿入されたときの線ばね18の背面と、ばね支持体16の反対側の端面との間隔に等しく設計されている。線ばね18が貫通孔に挿入不足であると、ケース204が装着されないことになる。したがって、ケース204の装着可否によって線ばねの装着不備を判別することができる。
ケース204は、両端(正面及び裏面)に軸部202の断面形状に適合するV字状、円弧状又は三日月状の貫通孔208,210を備えている。貫通孔208,210は、ケース204がばね支持体16上に載置されたとき、ばね支持体16に装着された軸部202の位置に対応するように形成されている。
第1ストッパ206は、軸部202の一端で、軸部202と一体に形成されている。第1ストッパ206は、軸部202の本体部分及び貫通孔208よりも大きなV字状である。軸部202がケース204の外面から貫通孔208を通じて挿入されたとき、第1ストッパ206はケース204の外面に当接する。
軸部202は、締結装置14及びケース204に装着されたとき、他端がケース204の貫通孔210から突出する。第2ストッパ207は、軸部202の他端に形成されたピン孔212に係脱可能なピン状ストッパである。また、実施例1のように、ワッシャと板状ストッパを利用して他端側で軸部202を拘束してもよい。
本実施例においても、軸部202、ケース204及び第2ストッパ207は、装着が容易であり、且つ、保守作業時に第2ストッパ207を外すことが容易である。この抜け止め具200も特別な治具を用いることなく締結装置に着脱可能であり、部品を再利用できる状態で線ばね18を外すことができる。
また、本実施例の抜け止め具200は、ケース204が締結装置14を雨水や風雪から保護するとともに、締結装置14内に塵埃等の侵入することを防止し、締結装置14の寿命向上にも寄与する。さらに、本実施例の抜け止め具200は、ケース204が締結装置14の大部分を覆うので、機械的な印象を和らげる視覚的効果もある。
本発明の抜け止め具が装着される前のレール締結装置の正面図。 本発明の抜け止め具が装着される前のレール締結装置の平面図。 本発明の実施例1の抜け止め具が装着された後のレール締結装置の正面図。 本発明の実施例1の抜け止め具が装着された後のレール締結装置の平面図。 実施例1の抜け止め具を構成する軸部及び係留部の平面図、正面図及び側面図。 実施例1の抜け止め具を構成するストッパのためのワッシャの正面図及び側面図。 実施例1の抜け止め具を構成するストッパの正面図及び側面図。 本発明の実施例2の抜け止め具が装着された後のレール締結装置の正面図。 本発明の実施例2の抜け止め具が装着された後のレール締結装置の平面図。 実施例2の抜け止め具を構成するケースの平面図、正面図及び側面図、軸部及びストッパの側面図。
符号の説明
10 まくらぎ 12 レール 14 締結装置
16 ばね支持体 18 線ばね 22 フランジ部
24 脚部 26 貫通孔 28 スリーブ
30 貫通孔 32 挿入部 38 支持部
40 フランジ押え部 42 第1アーム部 44 第2アーム部
100 抜け止め具 102 軸部 104 係留部
112 ワッシャ 114 切り欠き 116 ストッパ
200 抜け止め具 202 軸部 204 ケース
206 第1ストッパ 207 第2ストッパ

Claims (5)

  1. レールのフランジ部の両側でまくらぎに固着されてレール長手方向に延びる貫通孔を備えたばね支持体;及び、
    ばね支持体の一端から隙間をもって貫通孔に挿入可能な挿入部、まくらぎ又はばね支持体のばね受け面に当接する支持部、レールのフランジ部をまくらぎに向って付勢するフランジ押え部、挿入部と支持部と連続させる第1アーム部、及び、第1アーム部と反対側で支持部とフランジ押え部を連続させる第2アーム部とを有する線ばね;を備え、前記線ばねの弾性力によってレールをまくらぎに固定するレール締結装置との組合せで用いられる抜け止め具であって、
    前記抜け止め具は、
    前記隙間に挿通可能で、前記貫通孔の両端から突出する長さの軸部と、
    前記軸部の一端に固着されて前記第1アームの背面に当接する係留部と、
    前記軸部の他端に着脱可能で前記ばね支持体の端面に当接するストッパ
    と備えたことを特徴とする、レール締結装置の線ばね抜け止め具。
  2. 係留部とストッパとの対向間隔が、線ばね適正装着時の第1アームの背面とばね支持体の他端の端面との間隔に等しい、請求項1記載のレール締結装置の線ばね抜け止め具。
  3. レールのフランジ部の両側でまくらぎに固着されてレール長手方向に延びる貫通孔を備えたばね支持体;及び、
    ばね支持体の一端から隙間をもって貫通孔に挿入可能な挿入部、まくらぎ又はばね支持体のばね受け面に当接する支持部、レールのフランジ部をまくらぎに向って付勢するフランジ押え部、挿入部と支持部と連続させる第1アーム部、及び、第1アーム部と反対側で支持部とフランジ押え部を連続させる第2アーム部とを有する線ばね;を備え、前記線ばねの弾性力によってレールをまくらぎに固定するレール締結装置との組合せで用いられる抜け止め具であって、
    前記抜け止め具は、
    前記隙間に挿通可能で、前記貫通孔の両端から突出する長さの軸部と、
    前記支持体の一端側に位置する第1アームの背面と前記支持体の他端側の端面とに跨がるケースと、
    前記軸部の両端に設けられて前記ケースの両側外面に当接するストッパ
    と備えたことを特徴とする、レール締結装置の線ばね抜け止め具。
  4. ケース内面の対向間隔は、線ばね適正装着時の第1アームの背面とばね支持体の他端の端面との間隔に等しく、ストッパの対向間隔がケース外面の間隔に等しい、請求項3記載のレール締結装置の線ばね抜け止め具。
  5. 前記軸部は、ばね支持体の貫通孔と線ばねの挿入部との間に形成される隙間形状に適合するV字状、円弧状又は三日月状である、請求項1又は3記載の抜け止め具。
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